JP2001079451A - 遠心分離機用ロータ - Google Patents

遠心分離機用ロータ

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JP2001079451A
JP2001079451A JP26334799A JP26334799A JP2001079451A JP 2001079451 A JP2001079451 A JP 2001079451A JP 26334799 A JP26334799 A JP 26334799A JP 26334799 A JP26334799 A JP 26334799A JP 2001079451 A JP2001079451 A JP 2001079451A
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JP
Japan
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bucket
rotor
rotor body
microplate
wall
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JP26334799A
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English (en)
Inventor
Masaharu Aizawa
正春 相沢
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Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、マイクロプレート又はマイクロプ
レート状マイクロチューブ集合体に注入された液体試料
を高遠心加速度下で遠心分離するためのロータに関する
ものである。 【解決手段】 高速回転時にロータボデイ1とバケット
5が接触して一体回転するよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医学、薬学、遺伝
子工学等の分野で使用されている遠心分離機のロータに
関するものであり、特にマイクロプレート又はマイクロ
プレート状マイクロチューブ集合体を高速で遠心分離す
るためのロータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロプレートは、寸法が縦約130
mm、横約90mm、高さ10〜50mm程度の箱形の容器で
あって、その上面部には試料を注入するための多数の小
さな凹状穴が縦横整然と設けられており、その凹状穴に
は血液成分や培養液などを注入して遠心分離される。ま
た、同様な用途で外形や寸法がマイクロプレートとほぼ
同一で、内部にプラスチック製マイクロチューブを多数
本収納したマイクロチューブ集合体もある。なお、マイ
クロプレートは、一般にポリスチレンやポリプロピレン
等のプラスチック材料を使用してモールド成形されてお
り、使い捨てである。従来のマイクロプレート用ロータ
は、例えば特開昭50−156989号、実公昭57−
934号、特開平9−155235号、特開平9−15
5236号に示されており、代表的な従来ロータの外観
斜視図を図5に示す。図5において、ロータはロータボ
ディ21、バケット23、アダプタ24からなり、遠心
機の駆動軸によって回転されるとバケット23がスイン
グしてバケット23にアダプタ24によって保持された
マイクロプレートの液体試料に遠心加速度が付加される
ものである。このような構成のロータで、最高回転数が
2,000〜6,000rpm,最大遠心加速度が600〜
5,000xg程度のものが市販されている。
【0003】用途、応用分野としては、遺伝子工学分野
等で盛んに研究されているDNAやRNA関連の研究の
効率向上に向けられている。この分野におけるDNAシ
ーケンシングの過程では、DNAを試料とした遠心分離
が重要な処理過程の一つである。特にDNAを含む溶液
にエタノール等を適量添加して行うエタノール沈殿処理
により沈殿したDNAを回収する方法では、従来、0.
2mlから2ml程度のプラスチック製マイクロチューブ
(試験管)を使用し、このマイクロチューブが適合するア
ングルロータやスイングロータを使用して、12,00
0rpm(10,000×g程度)程度で10分間程度の遠
心分離が行われたり、マイクロプレート用ロータを使用
して、6,000rpm(5,000xg程度)で30分程
度遠心分離されている。これらの操作では、前者はマイ
クロチューブを1本1本扱うため操作が煩雑で、且つ遠
心分離における装置の制限から一度の運転で多くて48
本程度の処理量であった。また、後者は処理する試料本
数は多いものの遠心加速度が低いため分離時間が30分
と長くかかり操作が煩雑で使い勝手が悪かった。また、
特開平9−155236号に示されているロータは、マ
イクロプレートを垂直に保持した状態で高い遠心力を得
るロータであるが、高速回転で分離された試料が回転停
止時に試料の向きが90°から0°に変化するため、試料
が再混合することがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】遠心分離機を利用して
人体の健康に関する検査、DNA、RNA関連の諸研
究、組織培養分野における様々な実験が盛んに行われる
ようになり、検査や実験の中間工程で必要となる遠心分
離工程の効率向上が求められている。遠心分離工程の効
率向上は、回転数を上昇させて試料に与える遠心加速度
を大きくすること、一度に処理できる検体数を増加する
ことによって達成できる。しかるに、従来のマイクロプ
レート用スイングロータは、1枚当り96検体を一度に
処理できるメリットを有するマイクロプレートを使用す
ることによって効率を向上することができるものである
が、更に回転数を上昇させて遠心分離工程の効率を向上
しようとすると、ロータの構造上から強度的問題が発生
し、回転数(遠心加速度)を上げることができず、ま
た、スイングロータは、構造上から必然的に直径が大き
くなり、高速回転時に風損の増大を引き起こしこちらの
面からも回転数(遠心加速度)を上げることができず目
的を達成できない。また、マイクロプレートを垂直に保
持したまま遠心分離する構造のロータでは、回転状態と
分離後の回転停止状態で試料が90°移動するため、再
混合する可能性があり、試料によっては使用できないこ
とがあった。
【0005】本発明の目的は、上記問題を解消し、現状
のマイクロプレート又はマイクロプレート状マイクロチ
ューブ集合体を高遠心加速度下で使用できるようにする
こと、試料数を多く収納することによって遠心分離工程
の効率を向上すること、試料の再混合を防止すること
と、ロータの製造コストを低く抑えて安価な製品を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、バケットの
スイングの中心となる支点部を保持する手段をロータボ
デイに設け、ロータが回転された時にバケットが遠心力
によってスイングしてバケットの底面とロータボデイの
円筒状外壁の内側面に接触するようにバケット支点保持
手段を構成し、高速回転時にロータボデイとバケットが
接触して一体回転する遠心分離機用ロータを使用するこ
とにより達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本実施例になるロータの縦
断面図である。右側断面は高速回転状態を、左側断面は
回転停止状態を示している。それぞれ、箱形試料保持体
であるマイクロプレート14を挿入した状態を示してい
る。図2は図1の蓋体12を取り外した状態の上面図で
高速回転状態を表しており、4つのバケット5を有し、
それぞれにマイクロプレート14が搭載されている。そ
して、図1に示したA−A断面を右側に一部断面した状
態で示している。これらの図において、ロータボデイ1
は中心部に駆動軸締結部4を有し、底板2から上方に向
かって円筒状の外壁3が伸びている。ロータ内面部に揺
動可能に取り付けられたバケット5を有しており、バケ
ット5に設けられたピン6がロータボデイ1に設けられ
た支持部7に回転可能に取り付けられている。バケット
5はマイクロプレート14を保持するための座面8を有
し、座面の最下部にはストッパ9が設けられている。バ
ケット5の底面部10はロータボデイ1の外壁内側面部
11に密着するように構成されている。なお、本ロータ
でマイクロプレートを使用する場合マイクロプレート1
4は試料を注入した状態で図1の左側断面図に示すよう
に傾けてロータに挿入するため、液体がこぼれない。そ
して、遠心分離中は遠心力によって液面が垂直に立ち上
がり液体中の粒子が試料注入穴底に沈殿として付着し、
容易に剥がれない落ちないので遠心分離後にバケット5
が元の位置(第1図左側断面図の状態)に戻っても問題
なく沈殿または液体を回収することができる。
【0008】また、図3は別な実施例の縦断面図ある。
右断面は高速回転状態を、左断面は回転停止状態を示し
ている。また、上部には、ロータボデイ1の上部開口部
を覆う蓋を取り付けた状態を表している。図3におい
て、バケット5底面部にばね部材13を取付け、バケッ
ト5のスイングの支点であるピン部6を上端部に移動し
て,製作を容易にしている。バケット5は回転停止時は
ばね部材13によって所定角度位置に傾けた状態で保持
して,マイクロプレート14の着脱を容易にしている。
ここで、図4は図3の蓋体12を取り外した状態の上面
図で高速回転状態を表している。
【0009】図1から図4において、ロータボディ1、
バケット5は、アルミ合金やチタン合金を用いて製作す
ることができる。勿論、強度的に許されれば、プラスチ
ック材料や複合材料を用いることも可能である。固定ね
じ類は,強度的に有利な金属を用いるのが良い。ロータ
の強度上のポイントは,高速回転時はロータボデイ1が
バケット5を含む試料体を全て保持して回転するため、
ロータボデイ1を強くすれば、より高速回転で使用でき
るロータが得られる。
【0010】上記の構成のロータについて、ロータボデ
イ、バケットをアルミ合金として最大直径300mmの
ロータを設計したところ、10,000rpm、13,0
00Xgのロータが設計可能であった。もっと強度が高
いアルミ合金やチタン合金を使用することにより、更に
高速化が可能と推定される。また、試料挿入部の数も4
〜6ヶ所と多くすることができ、高速化と共に多試料処
理による効率向上を図ることができる。蓋体12は、ロ
−タの回転に伴う抵抗(風損)を低減する方向に作用し、
ロ−タを高速回転で使用可能にすると共に回転騒音の低
減にも寄与する。上記した本発明の製造コストは、材料
費と加工費に分けられるが、材料費はロータの大きさを
マイクロプレートの寸法に対応する大きさとなるので固
定的であり、加工費の大小により左右される。例えば、
図1のロータにおいては、ロータボデイ1は旋削加工と
フライス加工の単純加工であること、バケット5は高速
回転時はロータボデイ1によって保持されるためあまり
強度を必要としないため、プラスチックの成型品やアル
ミの押し出し成形品を使用することができることから、
加工費が比較的小さくでき、従来例のスイングロータに
比較して安価に製造することができる。また、実際の遠
心分離効果については、10,000Xg以上の遠心加
速度が得られることから、DNAのエタノール沈殿処理
が10分間程度で十分な分離結果が得られると推定され
る。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、マイクロプレート又は
マイクロプレート状マイクロチューブ集合体を高遠心加
速度下で回転することができるので、 マイクロプレー
ト等に注入された多数の液体試料を迅速に遠心分離する
ことができ、且つ安価な装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になるロータを示す縦断面図である。
【図2】 図1の上面図である。
【図3】 本発明になる他のロータを示す縦断面図であ
る。
【図4】 図3の上面図である。
【図5】 従来のロータを示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1はロータボディ、2は底板、3は外壁、4駆動軸締結
部、5はバケット、6はピン、7はピン支持部、8は座
面、9は座面ストッパ、10はバケット底面部、11は
ピン支持部材取り付けねじ、12は蓋体、13はばね部
材、14はマイクロプレートである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底板から上方に向かって円筒状に伸びた
    外壁を有し前記底板の中心部に遠心分離機の駆動軸との
    締結部を有するロータボデイと、箱形試料保持体を保持
    する複数のバケットを前記ロータボデイの内部に揺動可
    能に取り付けた遠心分離機用ロータにおいて、前記バケ
    ットのスイングの中心となる支点部を保持する手段を前
    記ロータボデイに設け、前記ロータが回転された時にバ
    ケットが遠心力によってスイングしてバケットの底面と
    前記ロータボデイの円筒状外壁の内側面に接触するよう
    前記バケット支点保持手段を構成し、高速回転時に前記
    ロータボデイと前記バケットが接触して一体となって回
    転するよう構成したことを特徴とする遠心分離機用ロー
    タ。
  2. 【請求項2】 底板から上方に向かって円筒状に伸びた
    外壁を有し前記底板の中心部に遠心分離機の駆動軸との
    締結部を有するロータボデイと、箱形試料保持体を保持
    する複数のバケットを前記ロータボデイの内部に揺動可
    能に取り付けた遠心分離機用ロータにおいて、前記バケ
    ットのスイングの中心となる支点部を保持する手段を前
    記ロータボデイに設け、前記バケットの底面部にばね部
    材を前記ロータボデイの円筒状外壁との間に設け、前記
    ロータが回転していない時はバケットが前記ばね部材に
    よって回転軸に一定角度で保持されており、前記ロータ
    が回転された時にバケットに加わる遠心力によって前記
    ばね部材を圧縮してスイングし、バケットの底面と前記
    ロータボデイの円筒状外壁の内側面に接触するように前
    記バケット支点保持手段を構成し、高速回転時に前記ロ
    ータボデイと前記バケットが接触して一体となって回転
    するよう構成したことを特徴とする遠心分離機用ロー
    タ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6866622B2 (en) * 2002-03-26 2005-03-15 Hitachi Koki Co., Ltd. Centrifugal rotor having buckets swingably supported on a hinge shaft
CN104789469A (zh) * 2015-04-29 2015-07-22 天津理工大学 用于细胞体外培养/动物离心高加速度加载的生物反应器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6866622B2 (en) * 2002-03-26 2005-03-15 Hitachi Koki Co., Ltd. Centrifugal rotor having buckets swingably supported on a hinge shaft
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Effective date: 20050104

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Effective date: 20050304

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Effective date: 20050524