JP2001078873A - 面状発熱体内蔵長尺カーペット及びその製造方法 - Google Patents

面状発熱体内蔵長尺カーペット及びその製造方法

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JP2001078873A
JP2001078873A JP25978099A JP25978099A JP2001078873A JP 2001078873 A JP2001078873 A JP 2001078873A JP 25978099 A JP25978099 A JP 25978099A JP 25978099 A JP25978099 A JP 25978099A JP 2001078873 A JP2001078873 A JP 2001078873A
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carpet
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fabric
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JP25978099A
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Kenji Abe
健司 安部
Keisuke Suzuki
鈴木  啓介
Hiroyuki Hamada
裕之 濱田
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Mitsubishi Rayon Carpet Co Ltd
Shuho KK
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Mitsubishi Rayon Carpet Co Ltd
Shuho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 意匠性が高く且つ収納性に優れると共に、使
用する部屋の形状、雰囲気等に合わせて長、短尺、形状
等、任意の形態にデザイン可能な加工自由度の高い面状
発熱体内蔵長尺カーペット及びその簡易な製造方法を提
供する。 【解決手段】 繊維製表面材の裏面に、可撓性を有する
樹脂組成物からなる裏打ち層を積層してなるカーペット
において、面状発熱機能を有する繊維布帛(12)が前記裏
打ち層中に埋設されている面状発熱体内蔵長尺カーペッ
ト(16)であり、連続的に供給される繊維表面材(9) の裏
面に、裏打ち層として可撓性を有する樹脂組成物(10)を
供給して付着せしめ、次いで乾燥、熱処理を行うカーペ
ットの製造方法において、面状発熱機能を有する繊維布
帛(12)を、前記樹脂組成物(10)の供給前又は供給後に供
給して、該樹脂組成物中に埋設させることにより得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーペットと発熱
体が一体化された面状発熱体内蔵長尺カーペット及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、いわゆる“ホットカーペット”と
して暖房用に広く普及している加温機能を持たせた敷物
は、(1)積層する布帛の内部にニクロム線に代表され
る発熱材を配置した加熱マット上に通常のタフトカーペ
ットの裏面にフェルト等を積層した置き敷き用帖物カー
ペットを重ね置きした組み合わせタイプ、又は、(2)
前記加熱マット類似のものの上表部に若干の意匠性を付
与したタイプ(特公昭62−10333号公報等)が主
流となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
既存のホットカーペットは、上記(1)のタイプが上層
のカーペット部分と下層の加熱体部分に機能を分離した
ことから、下層の加熱体部分には電気的、熱的機能を分
担させ、上層のカーペット部分には内装材として要求さ
れる使用場所に調和した高い意匠性を任意に分担させる
ことが出来る利点を有する反面、敷物としてはやや肉厚
になり、又、シーズンオフの保管、収納に際しても分離
された上層、下層の双方の収納が必要となるためにより
大きい収納スペースを要する等の問題を有する。一方、
(2)の一体型においては、上記問題は緩和されるもの
の、加熱体被覆材の上表部に室内に調和した敷物として
の高い意匠性を持たせるには制約も多く、必ずしも満足
される状況にはないのが現状である。
【0004】本発明は、かかる従来のホットカーペット
の持つ問題点を解消し、意匠性が高く且つ収納性に優れ
ると共に、使用する部屋の形状、雰囲気等に合わせて
長、短尺、形状等、任意の形態にデザイン可能な加工自
由度の高い面状発熱体内蔵長尺カーペット及びその簡易
な製造方法の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、繊維製表面
材の裏面に、可撓性を有する樹脂組成物からなる裏打ち
層を積層してなるカーペットにおいて、面状発熱機能を
有する繊維布帛が前記裏打ち層中に埋設されていること
を特徴とする面状発熱体内蔵長尺カーペット、及び連続
的に供給される繊維表面材の裏面に、裏打ち層として可
撓性を有する樹脂組成物を供給して付着せしめ、次いで
乾燥、熱処理等を行うカーペットの製造方法において、
面状発熱機能を有する繊維布帛を、前記樹脂組成物の供
給前又は供給後に供給して、該樹脂組成物中に埋設せし
めることを特徴とする面状発熱体内蔵長尺カーペットの
製造方法によって解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、繊維製表面材と
しては、パイル布帛やニードルパンチ布帛等が用いら
れ、該繊維製表面材の裏面に裏打ち層として用いる可撓
性を有する樹脂組成物は、スチレン/ブタジエン系樹
脂、アクリロニトリル/ブタジエン系樹脂、酢酸ビニー
ル系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニール系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂等に代表される可撓性を有する樹脂より
なり、これらは必要に応じて炭酸カルシュウム、水酸化
アルミニウム等の無機化合物、及び/又は、フタル酸ジ
オクチル、フタル酸ジノニル等、可塑剤を配合した樹脂
組成物として使用される。これらには、又、得られたカ
ーペットに適度の硬さ、クッション性等を付与するため
に、必要に応じて空気、発泡剤等を配合して使用しても
差し支えない。また、裏打ち層としてのこれらの可撓性
を有する樹脂組成物は、使用に際し一段若しくは必要に
応じて多段に分割供給する事が出来る。
【0007】更に、必要に応じて、ジュートの他、綿、
ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維等より成る
不織布、編織物、フェルト等の繊維布帛、又はポリウレ
タン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリブタジエン系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ
エステル系樹脂等の多孔性樹脂シートを積層することが
できる。
【0008】これらの繊維布帛及び多孔性樹脂シートは
それぞれを単独で使用しても良いが、双方を積層複合し
た積層体として使用しても差し支えない。これらはホッ
トカーペットとして使用される際に床面への熱の逃散を
抑制するための断熱材として機能するほか、カーペット
に適度のクッション性を付与しソフトな歩行感を与える
とともに、カーペットが使用される敷設床面の保護にも
有効に機能する。
【0009】一方、面状発熱機能を有する繊維布帛とし
ては、、綿、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ポ
リアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維、ビニロン系繊
維等、又は、これらのうち少なくとも1種を含む紡績
糸、又は混繊糸等よりなる繊維糸条を経糸及び/又は緯
糸に配し、その経糸及び/又は緯糸の一部に銅線又はこ
れに代わる良導電性線条物を所定間隔で配置した繊維織
物であって,該繊維糸条には熱可塑性又は熱硬化性樹脂
をバインダーとして発熱材が把持された繊維織物が挙げ
られる。
【0010】ここで用いられる繊維糸条の基本的な機能
は、発熱材をカーペットの製造過程で効果的に裏打ち層
中に配置し、機能させるための発熱材の支持体であり、
従って機能するに十分なだけの機械的強度と耐熱性を有
するものであれば特に限定されるものではなく、又、紡
績糸、フィラメント及びその加工糸等、形態についても
発熱材を含む熱可塑性又は熱硬化性樹脂を極力効果的に
糸条を構成する繊維表面及び繊維間に把持出来る形態で
あれば特に限定されるものではない。
【0011】又、ここで用いられる銅線又はこれに代わ
る良導電性線条物は、将来ホットカーペットを形成した
際に電源より発熱体に効果的に通電するための電極部を
形成するものであり、本発明が目的とする布帛形成に際
して十分な機械的強度と導電性を有するもので有れば使
用可能であって、繊維布帛の経糸及び/又は緯糸を構成
する一員として所定間隔で織り込み、配置される。
【0012】その際、これらは単線で用いても良いが、
発熱材を把持した繊維糸条との効果的な接触を計るため
に撚り線又はこれらを複数本引き揃えた状態で用いるこ
とがより好ましい。
【0013】繊維織物中でのこれら良導電性線条物の配
置間隔は、これらと交差、接触する発熱材把持繊維糸条
が効果的に発熱する事が可能な間隔で有れば特に限定さ
れるわけではなく、消費電力と所望温度を勘案して適宜
選定することが出来るが、好ましくは30cm以下、更
に好ましくは15cm以下の間隔で配置するのが良い。
【0014】かくして得られた繊維織物は、該繊維織物
を構成する繊維糸条に熱可塑性又は熱硬化性樹脂をバイ
ンダーとして発熱材を効果的に把持せしめて面状発熱機
能を有する繊維布帛を形成する。
【0015】発熱材としてはカーボンブラック、グラフ
ァイト等が好適であるが、これらに特に限定されるわけ
ではない。又、これら発熱材と遠赤外線放射性セラミッ
クスとの併用は更に好適である。
【0016】発熱材のバインダーとして用いられる熱可
塑性又は熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、アル
キッド系樹脂、フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、オレフィン系
樹脂、ポリスチレン系樹脂、及びこれらの共重合体、混
合体等が挙げられるが、適度の可撓性を有するものが好
ましい。
【0017】これらの樹脂には樹脂の機械的特性、電気
的特性、耐水性、耐熱性等を更に向上又は制御するため
に、ワックス、有機珪素系化合物、フッ素系化合物等を
添加、又は、共重合等により併用使用する事は一向に差
し支えなく、より望ましい効果が得られる。
【0018】これらは繊維織物への含浸性をよくする為
に可能な限り発熱材を含む液状、又は、ペースト状で使
用するのが好ましい。
【0019】繊維織物はこれら発熱材を含む液状体、ペ
ースト等に浸漬した後、乾燥及び/又は、熱処理等を施
し、発熱材を繊維表面にしっかりと固着せしめて面状発
熱機能を有する繊維布帛を形成する。
【0020】尚、面状発熱機能を有する繊維布帛の形成
に際しては、この他、上記繊維織物の代わりに、繊維織
物形成前の繊維糸条を発熱材を含む液状体、ペースト等
に浸漬した後、乾燥及び/又は、熱処理等を施して発熱
材を繊維表面にしっかりと固着せしめ、しかる後にこれ
を経糸及び/又は緯糸に配し、その経糸及び/又は緯糸
の一部に銅線又はこれに代わる良導性線条物を所定間隔
で配置した繊維織物を形成してもよい。この場合、発熱
材を把持した繊維糸条が経糸、又は緯糸の一方のみに使
用される場合には、銅線又はこれに代わる良導電性線条
物と交差するように配置し繊維織物を形成する。
【0021】得られた面状発熱機能を有する繊維布帛
は、耐水性、絶縁性等に加え、カーペットの製造過程で
裏打ち層として用いる樹脂に必要に応じて添加使用され
る可塑剤の移行を阻止し安定した発熱特性を得る為に、
非架橋、又は架橋系のアクリル系樹脂、エポキシ系樹
脂、アクリロニトリル/ブタジエン系樹脂、スチレン/
ブタジエン系樹脂、スチレン/オレフィン系樹脂等を保
護層として更に発熱材を含むバインダー樹脂表面に塗布
し被覆処理することが望ましい。
【0022】これらの被覆処理用に用いられる樹脂が特
に有機珪素系化合物、フッ素系化合物等の疎水性のユニ
ットを含むことはより望ましい方向である。
【0023】かくして得られた面状発熱機能を有する繊
維布帛は、カーペットの製造過程に置いて、裏打ち層と
して用いられる可撓性を有する樹脂組成物中に配置され
るが、その際、該樹脂組成物の浸透、透過を容易ならし
め、結果として樹脂中にしっかりと包埋、把持せしめる
ために必要な適度の目開きを有する布帛であることが望
ましい。
【0024】平均的な目開きの程度は、樹脂組成物の粘
度、供給方法や、カーペットに期待する所望の発熱特
性、等によっても異なり、必ずしも限定されるわけでは
ないが、0.5〜10mm前後が特に望ましい。
【0025】面状発熱体を内蔵する長尺カーペットの製
造過程に置いて、裏打ち層として使用する可撓性を有す
る樹脂組成物中には、必要に応じてガラス繊維製不織
布、ガラス繊維製メッシュ状織布、及び/又はポリエス
テル繊維製メッシュ状織布等よりなる中間基布を配する
事が出来る。これらは得られた面状発熱機能を有するカ
ーペットの形態安定性を確保するのに有効に作用すると
ともに、該樹脂組成物中に配置される面状発熱機能を有
する繊維布帛を外圧から保護する上でも有用である。
【0026】面状発熱機能を内臓する長尺カーペットの
製造過程に置いて、裏打ち層として使用する可撓性を有
する樹脂組成物中に配置される面状発熱機能を有する繊
維布帛の位置は、基本的には特に限定はされない。しか
し、使用時の局部的な加重に対する耐性をより高める上
では、極力樹脂組成物中の下層部に配置することが望ま
しく、又、必要に応じてガラス繊維製不織布、ガラス繊
維製メッシュ状織布、及び/又はポリエステル繊維製メ
ッシュ状織布等よりなる中間基布を併用する場合にはそ
の下部に配置することがより望ましい。
【0027】本発明では必要に応じて更に繊維布帛、可
撓性を有する多孔性樹脂シート等を積層使用することが
出来るが、これらの積層使用は既述の床面保護、断熱、
クッション性等の機能に加え、上述の使用時の局部的な
加重にたいする耐性をより高める上でも有効である。
【0028】かかる面状発熱体を内蔵する長尺カーペッ
トは、カーペットの連続製造設備を効果的に活用するこ
とによって、連続した形態で得ることができる。
【0029】図1及び図2は、本発明に係わる面状発熱
体内蔵長尺カーペットの製造工程の代表的な実施の形態
を示す概略図であり、図1に示す実施形態に於いて、1
4は回転する離形性ベルトで、連続的に供給される繊維
表面材9に面状発熱機能を有する繊維布帛12を供給
し、次いで裏打ち層としての可撓性を有する樹脂組成物
10を樹脂供給装置17より供給して繊維布帛12の目
開き部を透過させ、繊維表面材9の裏面に付着積層し、
更に、繊維布帛又は多孔性樹脂シート13を供給積層し
た後、熱処理炉15中で加熱、乾燥処理を行って面状発
熱体を内蔵する長尺カーペット16を連続した状態で製
造する。
【0030】図2に示す実施形態に於いては、上記繊維
表面材9と面状発熱機能を有する繊維布帛12との間
に、更に、裏打ち層としての可撓性を有する樹脂組成物
10、中間基布11、可撓性を有する樹脂組成物10を
順次供給積層したのち、熱処理炉15中で加熱、乾燥処
理を行って面状発熱体を内蔵する長尺カーペット16を
連続した状態で製造する。
【0031】図3及び図4は、本発明の面状発熱体を内
蔵する長尺カーペット16の実施形態を示す側断面であ
り、図4に示す実施例では、カーペットの表装を形成す
る繊維表面材9を固定する裏打ち層としての可撓性を有
する樹脂組成物10中に、中間基布11及び面状発熱機
能を有する繊維布帛12が配置され、更に、繊維布帛又
は多孔性樹脂シート13が積層されている。図3は、図
4に示す実施形態に於いて中間基布11を使用しない例
を示している。
【0032】図5は、面状発熱体内蔵長尺カーペット1
6の構成成分である面状発熱機能を有する繊維布帛12
の一例を示す概略平面図である。同図においては、後に
ホットカーペットに加工する際に電極として機能する銅
線又はこれに代わる良導電性線条物1は、繊維織物の経
糸の方向に所定の間隔をもって配置されて経糸の一部を
構成し、経糸、及び緯糸を構成する発熱材がバインダー
樹脂で把持された繊維糸条2及び3と共に、裏打ち層と
しての可撓性を有する樹脂組成物10の浸透、透過を可
能ならしめる適度の目開き部4を持った繊維布帛となっ
ている。
【0033】図6は、面状発熱機能を有する繊維布帛を
構成する繊維糸条の一例を示す概略断面図であり、繊維
糸条を構成する単繊維5の表面及び繊維糸条全体が、発
熱材を含むバインダー樹脂6で被覆された状態を示して
いる。図7は図6の繊維糸条に更に疎水性及び/又は絶
縁性の保護用樹脂層7を設けた例を示している。また、
図8は図6の部分拡大図であり、同図において、発熱材
を含むバインダー樹脂6は必ずしも単繊維間を完全に埋
め尽くしている訳ではなく、一部に空隙部8が存在する
場合もあるが、繊維糸条に把持された発熱材を含むバイ
ンダー樹脂6は繊維糸条の長手方向に沿って連続した発
熱材層を形成している。
【0034】得られた面状発熱体内蔵長尺カーペット1
6は、使用に際し所望の大きさ、形状にカットし、切断
端面を必要に応じて絶縁、被覆処理等を施した後、電極
として機能する銅線又はこれに代わる良導電性線条物1
に電源への接続用配線を施し、通電する事によって効果
的に面状に発熱するホットカーペットが形成される。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。
【0036】(実施例1)グラファイト(日本グラファ
イト社製:SP−20)3.5kg、アセチレンブラッ
ク(電気化学社製:デンカブラック)1.5kg、をエ
チレン/プロピレン/スチレンコポリマー(シェル社
製:KratonG1701)5kg、ポリスチレン1
kg、パラフィン4kg、及びMEK/キシレン=20
/80の混合溶媒15kgより成る溶液に添加し、均一
なペーストとした後、これを1〜3倍量のキシレンで希
釈し発熱材を含むコーティング液を調整した。
【0037】一方、約5mmの間隔で整経したポリエス
テル/綿混紡糸(20/2メートル番手)の中に良導電
性線条物として275dtex/fのポリエステルフィ
ラメント糸の表面に幅約0.3mmの銅箔を巻いたカバ
ーリング糸5本を引き揃えて約10cm間隔で配置し、
緯糸にポリエステル/綿混紡糸(20/2メートル番
手)を用いて約5mm間隔で打ち込んで幅約3mの目の
粗い織物を形成し、得られた織物を上記コーティング液
に浸漬して、軽くロールで絞った後、加熱乾燥した。
【0038】加熱乾燥後、更にアクリロニトリル/ブタ
ジエン樹脂ラテックス中に浸漬し、加熱乾燥して疎水性
及び絶縁特性に優れた樹脂被膜を持った目開き約3mm
の面状発熱機能を有する繊維布帛12を得た。
【0039】この繊維布帛12を図1の方法に従って、
ナイロン繊維がタフトされ染色を施された意匠性の高い
繊維表面材9に続いて連続的に供給し、次いで樹脂固形
分換算で2倍量の炭酸カルシュウムを含むアクリロニト
リル/ブタジエン樹脂ラテックス10をこの繊維布帛1
2の目開き部を透過させて繊維布帛12をアクリロニト
リル/ブタジエン樹脂ラテックス10中に埋設すると共
に、繊維表面材9の裏面に付着積層し、次いで厚さ3m
mのフェルト13を供給積層し、加熱乾燥を施して面状
発熱体内蔵長尺カーペット16を得た。
【0040】得られたカーペット16から縦横50cm
角を切り出し、銅箔を巻いたカバーリング糸切断部の露
出した2辺のうちの1辺の銅箔部に電源接続用に結線を
施した後、カーペットの周辺部に上記アクリロニトリル
/ブタジエン樹脂10を塗布し加熱乾燥して絶縁処理を
施し、試験用のホットカーペットを作成した。
【0041】この試験用ホットカーペットを100ボル
トの電源に接続し、室温22℃においてカーペット表面
温度を測定した結果、接続5分後に41.6℃、90分
後においても41.5℃と安定した発熱状態を示した。
【0042】(実施例2)実施例1に於いて、面状発熱
機能を有する繊維布帛12の調製の過程で、275dt
ex/fのポリエステルフィラメント糸の表面に幅約
0.3mmの銅箔を巻いたカバーリング糸の代わりに銅
撚り線を使用し、又、アクリロニトリル/ブタジエン樹
脂ラテックス中に浸漬する代わりに、パーフルオロアル
キルメタクリレートを含む架橋性のアクリル樹脂液に浸
漬し、加熱架橋せしめて、疎水性及び可塑剤移行防止性
に優れた樹脂被膜を持った目開き約4mmの面状発熱機
能を有する繊維布帛12を作成した。
【0043】この繊維布帛12を図2の方法に従って、
繊維表面材9、炭酸カルシュウム、DOP等を含む塩化
ビニール樹脂10、中間基布としての目開き5mmのガ
ラス繊維製織布11、炭酸カルシュウム、DOP等を含
む塩化ビニール樹脂10に次いで順次供給積層し、更に
炭酸カルシュウム、DOP等を含む塩化ビニール樹脂1
0、厚さ3mmのフェルト13を供給積層したのち、加
熱乾燥を施して面状発熱体内蔵長尺カーペット16を得
た。
【0044】このカーペットから実施例1と同様にして
試験用のホットカーペットを作成し、カーペット表面温
度を測定した結果、接続5分後において38.6℃、9
0分後においても38.8℃であり、安定した発熱状態
を示した。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、意匠性が高く、且つ、
収納性に優れるとともに、任意の大きさ、形態にデザイ
ン可能な、加工自由度の高い一体型ホットカーペットの
提供を可能にするという格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる面状発熱体内蔵長尺カーペット
の製造工程の一例を示す概略図である。
【図2】本発明に係わる面状発熱体内蔵長尺カーペット
の製造工程の他の例を示す概略図である。
【図3】本発明に係わる面状発熱体内蔵長尺カーペット
の一例を示す断面図である。
【図4】本発明に係わる面状発熱体内蔵長尺カーペット
の他の例を示す断面図である。
【図5】本発明で用いる面状発熱機能を有する繊維布帛
の一例を示す概略平面図である。
【図6】本発明で用いる面状発熱機能を有する繊維布帛
の構成繊維糸条の一例を示す概略断面図である。
【図7】本発明で用いる面状発熱機能を有する繊維布帛
の構成繊維糸条の他の例を示す概略断面図である。
【図8】図6の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 良導電性線条物 2 発熱材が把持された繊維糸条(経糸) 3 発熱材が把持された繊維糸条(緯糸) 4 目開き部 5 繊維糸条の構成単繊維 6 発熱材含有バインダー樹脂 7 疎水性及び/又は絶縁性樹脂 8 空隙部 9 繊維製表面材 10 裏打ち層用可撓性樹脂 11 中間基布 12 面状発熱機能を有する繊維布帛 13 繊維布帛又は多孔性樹脂シート 14 離形性ベルト 15 熱処理炉 16 面状発熱体内蔵カーペット 17 樹脂供給装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 啓介 岐阜県養老郡養老町室原10 三菱バーリン トン株式会社岐阜事業所内 (72)発明者 濱田 裕之 岐阜県養老郡養老町室原10 三菱バーリン トン株式会社岐阜事業所内 Fターム(参考) 3B120 BA03 BC09 DB01 EA07 EB01 EB09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維製表面材の裏面に、可撓性を有する
    樹脂組成物からなる裏打ち層を積層してなるカーペット
    において、面状発熱機能を有する繊維布帛が前記裏打ち
    層中に埋設されてなることを特徴とする面状発熱体内蔵
    長尺カーペット。
  2. 【請求項2】 面状発熱機能を有する繊維布帛が、繊維
    糸条織物の経糸及び/又は緯糸の一部に良導電性線条物
    を所定間隔で配置した織物であって,該織物の構成繊維
    糸条には熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂をバインダーと
    して発熱材が把持されてなる請求項1記載の面状発熱体
    内蔵長尺カーペット。
  3. 【請求項3】 面状発熱機能を有する繊維布帛の構成繊
    維糸条の表面が、疎水性及び/又は絶縁性を有する物質
    で被覆されてなる請求項1又は2記載の面状発熱体内蔵
    長尺カーペット。
  4. 【請求項4】 面状発熱機能を有する繊維布帛が、裏打
    ち層を構成する樹脂組成物の浸透、透過を可能ならしめ
    る目開きを有する布帛である請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の面状発熱体内蔵長尺カーペット。
  5. 【請求項5】 連続的に供給される繊維表面材の裏面
    に、裏打ち層として可撓性を有する樹脂組成物を供給し
    て付着せしめ、次いで乾燥、熱処理を行うカーペットの
    製造方法において、面状発熱機能を有する繊維布帛を、
    前記樹脂組成物の供給前又は供給後に供給して、該樹脂
    組成物中に埋設させることを特徴とする面状発熱体内蔵
    長尺カーペットの製造方法。
JP25978099A 1999-09-14 1999-09-14 面状発熱体内蔵長尺カーペット及びその製造方法 Pending JP2001078873A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105595779A (zh) * 2016-03-28 2016-05-25 青岛大学 一种纳绣割绒工艺制作地毯的装置及其制备方法
CN107041672A (zh) * 2016-02-09 2017-08-15 芮郝俊 自动循环除水电热快干式地垫

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