JP2001078678A - 魚介類用飼料添加剤およびそれを含む魚介類用飼料組成物 - Google Patents

魚介類用飼料添加剤およびそれを含む魚介類用飼料組成物

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JP2001078678A
JP2001078678A JP25418799A JP25418799A JP2001078678A JP 2001078678 A JP2001078678 A JP 2001078678A JP 25418799 A JP25418799 A JP 25418799A JP 25418799 A JP25418799 A JP 25418799A JP 2001078678 A JP2001078678 A JP 2001078678A
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shellfish
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feed
lipid
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Yoshitomi Kakiguchi
芳富 垣口
Takao Kida
隆生 木田
Keiko Kitamura
敬子 北村
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 L−アスコルビン酸またはその塩類を安定に
含む魚介類用飼料の提供。 【解決手段】 L−アスコルビン酸またはその塩類を流
動させながら、加熱溶融した疎水性熱溶融性脂質を滴
下、固化させて得られる、β晶化を促進した疎水性熱溶
融性脂質で周囲が被覆されているL−アスコルビン酸ま
たはその塩類からなる魚介類用飼料添加剤およびそれを
含んでなる魚介類用飼料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚介類、特に、養
殖魚介類用の飼料添加剤およびそれを含む魚介類用飼料
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】養殖用魚介類にビタミン等栄養強化する
に当たり、養殖用魚介類飼料に水溶性ビタミンで酸素、
水の共存下において不安定なL−アスコルビン酸やその
塩類を加えた飼料の製品化が困難なため、従来から種々
の提案がなされている。例えば、特公昭63−3672
7号公報は、L−アスコルビン酸またはその塩を溶解し
た水相をポリグリセロール重合脂肪酸エステルを含む油
相と乳化した組成物を養魚用飼料とすること開示してい
る。この公報には、L−アスコルビン酸またはその塩類
を硬化油脂を主体とした被覆剤で被覆したものの使用が
開示されているが、完全コーティングでないため、飼料
中またはマッシュ(乾燥魚粉、栄養強化成分(ミネラル
類、ビタミン類、アミノ酸類)、粘結剤(カルボキシメ
チルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウムやキ
サンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム等の
天然ガム剤など)などの組成物)中の共存物質や水分な
どと接触し、L−アスコルビン酸の分解を生じ、L−ア
スコルビン酸の水中への溶出率が高い欠点があるとされ
ている。特公平6−93821号公報および特公平6−
93822号公報は、各々、L−アスコルビン酸−2−
リン酸エステルの塩類を用いた養魚用飼料および甲殻類
養殖用飼料を開示している。また、特許第280011
6号明細書は、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステ
ルの塩類を用いた水産養殖用固型飼料の製造方法を開示
している。これらのL−アスコルビン酸誘導体は、ドラ
イペレット、エクストルーダーペレットでは極めて安定
であるが、水分が高いモイストペレットおよび生魚等を
使用する飼料では、酵素分解等を受け、極めて不安定で
ある欠点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、魚介
類用飼料としてより好適な、L−アスコルビン酸または
その塩類を添加した飼料を提供することである。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明者らは、本出願人の特願
平11−097525号に開示されている被覆製剤の製
造法によるL−アスコルビンまたはその塩類の被覆製剤
を、養殖用魚介類飼料製造の際に添加したところ、L−
アスコルビン酸の安定性が顕著に改善されたことを見出
し、本発明を完成するに至った。該被覆製剤は、L−ア
スコルビン酸またはその塩のような親水性の芯物質を、
疎水性熱溶融性脂質から選ばれる被覆物質の固化温度以
下の温度で、被覆物質のβ晶種晶の存在下に芯物質を流
動させながら、加熱溶融した被覆物質を滴下し、固化さ
せて芯物質の周囲に被覆物質の被覆層を形成させるか、
または、芯物質を、被覆物質の固化温度以下の温度で、
加熱溶融した被覆物質を滴下し、固化させて芯物質の周
囲に被覆物質の被覆層を形成させた後、例えば、約10
分以内に、さらにβ晶種晶を添加し、被覆層のβ晶化を
促進させることにより製造される。すなわち、本発明
は、L−アスコルビン酸またはその塩類を流動させなが
ら、加熱溶融した疎水性熱溶融性脂質を滴下、固化させ
て得られる、β晶化を促進した疎水性熱溶融性脂質で周
囲が被覆されているL−アスコルビン酸またはその塩類
からなる魚介類用飼料添加剤、およびそれを含んでなる
魚介類用飼料組成物を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明におけるL−アスコルビン
酸またはその塩類としては、L−アスコルビン酸、その
ナトリウムのようなアルカリ金属塩、カルシウムのよう
なアルカリ土類金属塩が挙げられる。以下、これらをL
−アスコルビン酸等と総称する。これらは、通常、平均
粒径2000μm以下、好ましくは40〜1000μm
の、粉末状、造粒品または結晶状で使用される。
【0006】疎水性熱溶融性脂質としては、融点が50
〜90℃、好ましくは約60〜80℃で、飼料用に供し
得るものであればよく、例えば、植物性および動物性油
脂、それらの水素添加、分別、エステル交換油脂、脂肪
酸、脂肪酸エステル類、植物性、動物性および鉱物性の
天然ワックス類等が挙げられる。油脂類の具体例として
は、例えば、大豆硬化油、牛脂硬化油、ナタネ硬化油、
魚油硬化油、鯨油硬化油、ヒマシ油硬化油、サフラワー
油硬化油、紅花油硬化油等が挙げられる。脂肪酸の具体
例としては、炭素数14〜28で、融点が約50〜90
℃の脂肪酸(例、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン
酸等)および界面活性剤としての作用を有するこれらの
グリセリンエステル、蔗糖エステル、ソルビトールエス
テル、プロピレングリコールエステル等を用いることも
できる。ワックス類の具体例としては、キャンデリラワ
ックス、ライスワックス、カルナウバワックス、ミツロ
ウ、パラフィンワックスなどの可食性天然ワックス類が
挙げられる。本発明においては、これらの疎水性熱溶融
性脂質は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合
せてもよい。また、同じ脂質の層を複数形成させてもよ
く、脂質の組み合わせによっては、異なる脂質の層を組
み合わせて形成させることもできる。
【0007】疎水性熱溶融性脂質による被覆の形成は特
願平11−097525号に記載のとおり行うことがで
きる。すなわち、該脂質の固化温度以下の温度で、該脂
質のβ晶種晶の存在下にL−アスコルビン酸等を流動さ
せながら、加熱溶融した該脂質を滴下し、固化させてL
−アスコルビン酸等の周囲に該脂質の被覆層を形成させ
るか、または、L−アスコルビン酸等を、該脂質の固化
温度以下の温度で、加熱溶融した該脂質を滴下し、固化
させてL−アスコルビン酸等の周囲に該脂質の被覆層を
形成させた後、例えば、約10分以内に、さらにβ晶種
晶を添加し、被覆層のβ晶化を促進させる。疎水性熱溶
融性脂質の量が少なすぎると、被覆が不十分となる。少
なくとも2層以上の脂質で被覆されるような脂質の量を
選択することが好ましい。複数の被覆層を設けることに
より、十分な被覆度が得られ、高油脂量の厚い被覆層を
有する単核粒子の被覆した生成物(以下、被覆生成物と
いう)が得られる。通常、被覆生成物全体に対して、疎
水性熱溶融性脂質は、99〜1重量%、好ましくは99
〜10重量%、さらに好ましくは、60〜20重量%、
L−アスコルビン酸等は、製剤の総重量に対して1〜9
9重量%、好ましくは、1〜90重量%、さらに好まし
くは40〜80重量%の割合で使用するのがよい。
【0008】種晶として用いるβ晶は、上記の疎水性熱
溶融性脂質と同様な物質から選択され、その結晶形がβ
晶のものである。該β晶種晶は、使用する脂質とその脂
肪酸組成が同一であるか、または少なくとも1種が同一
である脂質を溶融した後、所定の温度に所定時間保持し
て調製できる。例えば、大豆硬化油の場合、加熱溶融
後、50〜60℃で、4〜6時間保持することにより、
β晶化することにより調製できる。また、β晶種晶は、
別途、同様な方法で製造された被覆生成物の一部でもよ
く、例えば、得られた被覆生成物のうち、粒度的に細か
すぎるもの、例えば、850μm以下のもの、その微粉
砕物であってもよい。該種晶としての被覆生成物の結晶
形は、全てがβ晶であるか、またはβ’晶との混晶であ
ってもよい。種晶は、被覆生成物の総重量に対して0.
1〜90重量%、好ましくは1〜50重量%、さらに好
ましくは1重量%〜30重量%の割合で使用するのがよ
い。種晶は、L−アスコルビン酸等と共に添加するか、
または脂質滴下時に加えてもよい。また、種晶は、被覆
層形成後に追加してもよい。
【0009】被覆形成は、L−アスコルビン酸等が流動
できる温度調整が可能な撹拌混合装置を用いて実施す
る。かかる装置としては、L−アスコルビン酸等と脂質
を撹拌、混合できる装置であればよく、特に限定するも
のでないが、温度調整が可能なスクリュー型、リボン
型、パドル型、高速流動型、回転円板型などの撹拌混合
機を使用することが操作の容易性、効率性から好まし
い。例えば、マイクロスピードミキサー(宝工機)、ハ
イスピードミキサー(深江工業)、ナウターミキサー等
の撹拌混合装置を使用できる。例えば、上記混合機を使
用してL−アスコルビン酸等およびβ晶種晶を疎水性熱
溶融性脂質の固化温度以下の温度まで加熱昇温し、これ
に加熱溶融した該脂質を連続的または分割して滴下し、
L−アスコルビン酸等の表面に脂質を均一に単層または
年輪状もしくは渦巻き状に多層被覆した後、冷却し、恒
温器中で数時間〜数十時間加温してβ晶化する。その
後、篩過し、適当な粒子径のものを被覆生成物する。生
成物の一部または粒子径の大きいものを粉砕または粉砕
しないで、次回の製造にβ晶種晶として用いることがで
きる。β晶化に要する加温温度および時間は、各製造条
件によって異なるが、通常、50〜60℃で、4〜6時
間である。
【0010】本発明の魚介類用飼料添加剤は、被覆生成
物自体でもよく、また、常法に従って、それを所望によ
り、ミネラル類(炭酸亜鉛、硫酸亜鉛、硫酸コバルト、
炭酸コバルト、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、
クエン酸鉄など)、アミノ酸類(L−グルタミン酸ナト
リウム、DL−メチオニン、DL−トリプトファン、L
−トリプトファン、塩酸L−リジンなど)、ビタミン類
(塩酸チアミン、塩酸ピリドキシン、葉酸、シアノコバ
ラミン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、D−パントテ
ン酸カルシウム、ベーターカロテン、ビタミンA・D・
E類など)のような他の成分と合し、混合粉末、丸剤、
顆粒剤、ペレット剤(モイストペレット、ドライペレッ
ト)のような剤形にしてもよく、さらに他の添加剤、例
えば、魚粉、ホワイトフィッシュミール、オキアミミー
ル、エビミール、イカミールなどのミール類、米ぬかや
脱脂米ぬか、ジャガイモ澱粉、コーンスターチなどの澱
粉類、カードラン、グルテン、小麦粉、大豆粉や大豆タ
ンパク粉、酵母または酵母エキス、魚油、肝油などを適
宜含有させてもよい。また、これらの剤形のサイズは、
魚介類の種類および成長の程度により、適宜変更しても
よい。
【0011】本発明の魚介類用飼料組成物は、上記の本
発明の飼料添加剤を配合した魚介類用の飼料組成物であ
ればいずれの形態の組成物でもよく、例えば、上記の本
発明の飼料添加剤を含むモイストペレット、浮上性また
は沈降性ドライペレット、エクストルーデッドペレット
とすることができる。例えば、モイストペレットは、冷
凍生魚5〜8割、マッシュ(上記本発明の飼料添加剤、
魚粉、粘結剤、必要により他のビタミン等を含有する粉
末)2〜5割を混合し、ミンサーで造粒することにより
製造できる。飼料組成物に対する本発明の飼料添加剤の
添加量は、特に限定するものではなく、魚介類に対して
必要なL−アスコルビン酸を与えることができる量であ
ればよい。本発明の飼料組成物は、海洋魚介類(例、は
まち、たい類等)、淡水魚類(例、こい、ます類等)
や、甲殻類(例、えび等)に、従来の飼料組成物と同様
にして与えることができる。
【0012】
【実施例】つぎに、実施例および試験例を挙げて本発明
をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。 実施例1 魚介類用飼料添加剤 L−アスコルビン酸にβ晶製剤を全量に対して約20%
添加し、ジャケット付き攪拌混合機(マイクロスピード
ミキサー)に仕込み、50℃〜55℃に保持した後、表
1の条件で硬化大豆油を30%滴下被覆させた。被覆
後、50℃の恒温器中で15時間保存した後、粒子径8
50μm以下のものを製品とした。添加β晶製剤は、別
途、同様な方法で製造した被覆生成物の850μm以下
品を使用した。
【0013】
【表1】
【0014】試験例1 モイストペレット飼料における実施例1の添加剤の安定
性評価および他のL−アスコルビン酸製剤との比較 上記実施例1で得られた魚介類用飼料添加剤(C70、
ビタミンC換算係数1.43)と、以下の被検物質を用
い、表2に示す配合に従って、各モイストペレット飼料
(L−アスコルビン酸(AsA)として500ppm添
加)を調製した。 VC・Ca:L−アスコルビン酸カルシウム(純度98
%、ビタミンC換算係数1.21)。 F90:L−アスコルビン酸90%油脂被覆製剤。L−
アスコルビン酸90%および硬化植物油10%を60℃
以上の温度で加熱、攪拌しながら硬化植物油を完全に溶
融した後、硬化植物油が固化する温度以下まで冷却し、
篩過して整粒して調製した(ビタミンC換算係数1.1
1)。 APM:L−アスコルビン酸−2−リン酸エステル製剤
(昭和電工製ホスピタンC、ビタミンC換算係数2.1
5)。
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】粉末原料(マッシュ、実施例1の添加剤ま
たは他の被検物質および乳糖を混合し、これに、予め、
ぶつ切りし、冷凍し、ついでミンサー(φ5mm)でミ
ンチした生イワシを添加し、1分間万能混合機で混合し
た。これをさらにミンサー(φ5mm)で処理してモイ
ストペレットを得た。得られたモイストペレットを5℃
または25℃に保存し、5℃については、製造直後、1
日後、4日後および8日後、また、25℃については、
製造直後、3時間後および5時間後に、50g/1サン
プリング(n=2)の量でサンプリングし、L−アスコ
ルビン酸含量および水分(乾燥減量105℃、5時間)
を測定した。L−アスコルビン酸含量の測定は以下のと
おり行った。
【0018】VC・Ca、C70およびF90について サンプリングした飼料を摺り潰した後、その約1gを5
0ml遠沈管に計り取り、20mlの3%メタリン酸溶
液および10mlのジクロロメタンを順次加え、20分
間振盪した。ついで、3,000rpmで10分間遠心
分離し、その上澄液を3%メタリン酸で2倍に希釈し
た。これをSep−pak C18カートリッジおよび
0.45μmメンブランフィルターで濾過後、o−フェ
ニレンジアミンにより蛍光誘導化したL−アスコルビン
酸を以下の条件でHPLCに付した。 HPLC条件 装置:日立L−6000シリーズ カラム:Develosil ODS−UG−5(野村化学製、
4.6mm(内径)×150mm) 移動相:0.08M KH2PO4−メタノール(pH
7.8)=80:20 流速:1.0ml/分 カラム温度:40℃ 注入量:20μl 蛍光検出器:Ex345nm、Em420nm
【0019】APMについて サンプリングした飼料を摺り潰した後、その約1gを5
0ml遠沈管に計り取り、25mlの3%メタリン酸溶
液および10mlのジクロロメタンを加え、20分間振
盪した。ついで、3,000rpmで10分間遠心分離
し、その上澄液を3%メタリン酸で2倍に希釈した。こ
れを、上記と同様に0.45μmメンブランフィルター
で濾過し、以下の条件でHPLCに付した。 HPLC条件 装置:日立L−6000シリーズ カラム:CAPCELL PAK SG (ODS、4.6mm(内径)×
250mm) 移動相:エタノール−水−オクチルアミン=150:3
50:1 流速:1.0ml/分 カラム温度:38℃ 注入量:10μl 検出:254nm pH:7.0 結果を表4〜7に示す。
【0020】
【表4】 1:無添加(飼料原料)のAsA含量を差し引いた補
正値 2 :製造直後を100%とした。
【0021】
【表5】 1:無添加(飼料原料)のAsA含量を差し引いた補
正値 2 :製造直後を100%とした。
【0022】
【表6】
【0023】
【表7】
【0024】表4および5から明らかなごとく、製造後
のAsAはほぼ理論添加量どおり残存し、製造工程中で
の分解は認められなかった。C70は25℃保存下、5
時間後で約90%残存していた。一方、VC・Caは5
4%、F90は55.8%、APMは71.4%でいず
れもC70より低かった。また、C70は5℃保存下・
4日後で78.5%残存していた。一方、VC・Caは
9.1%、F90は20.4%、APMは24.4%
で、いずれもC70より低かった。さらに、保存8日後
においては、VC・Ca、F90、APMの残存率はい
ずれもほぼ10%以下であったのに対し、C70は5
9.6%残存しており、他の被検物質と比較して極めて
安定であった。なお、APMは、25℃、5℃の両条件
において、時間の経過とともにAPM含量が減少し、A
sA含量が増加した(ただし、5℃条件下では4日以降
AsA含量は減少した)。AsA含量の増加は、生イワ
シ中の酵素(フォスファターゼ)によるAPMの加水分
解によって生じたものと推察された。しかし、APMと
APMが分解されて生じたAsAの総和(総AsA含
量)は時間の経過とともに減少した。表6および7から
明らかなごとく、乾燥減量は全検体約50%程度であっ
た。また、保存による水分の増減は認められなかった。
以上の結果から、実施例1の添加剤は、他のものと比較
して、モイストペレット中では極めて安定であることが
わかった。
【0025】実施例2 魚介類用飼料添加剤 実施例1で得られた魚介類用飼料添加剤を用い、表8の
配合に従って、常法により魚介類用飼料添加剤を製造し
た。
【0026】
【表8】
【0027】実施例3 魚介類用飼料組成物 実施例2で得られた魚介類用飼料添加剤を用い、表9の
配合に従って、常法によりマダイ用ドライペレットを製
造した。
【0028】
【表9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B005 GA01 GA02 GA06 JA04 KA01 LA06 LB06 MA03 2B150 AA07 AA08 AB20 AE05 AE07 DA57 DE13 DJ02 DJ03 4C086 BA18 GA15 MA02 MA05 MA52 NA03 ZC21 ZC65

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 L−アスコルビン酸またはその塩類を流
    動させながら、加熱溶融した疎水性熱溶融性脂質を滴
    下、固化させて得られる、β晶化を促進した疎水性熱溶
    融性脂質で周囲が被覆されているL−アスコルビン酸ま
    たはその塩類からなる魚介類用飼料添加剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の添加剤を含んでなる魚介
    類用飼料組成物。
JP25418799A 1999-09-08 1999-09-08 魚介類用飼料添加剤およびそれを含む魚介類用飼料組成物 Withdrawn JP2001078678A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010516280A (ja) * 2007-01-24 2010-05-20 アオヴァテクノロジーズ,インコーポレイテッド 魚貝類の成長を促進する方法及び組成物
JP2011015625A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Kyoorin Food Kogyo Kk コーティング層を有する固形飼料

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