JP2001077695A - 符号化装置および方法、復号装置および方法、および記録媒体 - Google Patents

符号化装置および方法、復号装置および方法、および記録媒体

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JP2001077695A JP25167099A JP25167099A JP2001077695A JP 2001077695 A JP2001077695 A JP 2001077695A JP 25167099 A JP25167099 A JP 25167099A JP 25167099 A JP25167099 A JP 25167099A JP 2001077695 A JP2001077695 A JP 2001077695A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より多くの符号語をデータ語に割り当てるこ
とができる。 【解決手段】 状態4を始点とすることができる符号語
と状態5を始点とすることができる符号語がそれぞれ、
71949個ずつ存在し、そのうち、状態4および状態5の
両方を始点とすることができる重複符号語は、27126個
存在する。この例の場合、この重複符号語は、復号時に
おいて区別されるので、1対1の関係で、データ語に割
り当てられる。状態4のみを始点とする、44823(=719
49-27126)個の符号語、および状態5のみを始点とす
る、44823個の符号語は、それぞれ異なる符号語である
ので、それぞれ対応する、状態4のみを始点とする符号
語と状態5のみを始点とする符号語の2つの符号語が、
1つのデータ語に割り当てられる。すなわち、71949
(=44823×2÷2+27126)個の符号語が選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号化装置および
方法、復号装置および方法、並びに記録媒体に関し、特
に、簡単な構成で、符号化処理および復号処理を実行す
ることができるようにした符号化装置および方法、復号
装置および方法、並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来の記録再生装置1の構成例
を示している。なお、この記録再生装置1においては、
特願平10-207372により開示されている、AIT2(Advanced
Intelligent Tape System 2)テープストリーマシステ
ム(ソニー社製テープストリーマドライブシステム)に
おいて実用化されている、符号化率が16/20のトレ
リス符号化処理が行われる。
【0003】符号化器11には、メディア2に記録され
る、例えば、ビデオデータやオーディオデータが、m
(=16)ビット単位で入力される。符号化器11は、
入力された16ビットのデータ語を、符号長n(=2
0)ビットの符号語に変換(符号化)し、D/A変換器1
2に出力する。D/A変換器12は、符号化器11から入
力される符号語を、NRZ(non-return to zero) 変調して
(符号語がそのまま記録(転送)波形に対応する変調を
して)、記録矩形波に変換した後、記録再生器13に出
力する。
【0004】記録再生器13は、磁気ヘッドまたは光ピ
ックアップ等で構成されており、D/A変換器12から入
力された記録矩形波を、メディア2上に記録させる。記
録再生器13はまた、メディア2上に記録されている信
号を再生し、再生した信号(再生波)を、アナログ等化
器14に出力する。
【0005】アナログ等化器14は、記録再生器13か
ら入力された再生波を、所定の目標等化特性に等化した
後、その等化波を、A/D変換器15に出力する。A/D変換
器15は、アナログ等化器14から入力された等化波
を、デジタル信号に変換し、符号検出器16に出力す
る。なお、アナログ等化器14による等化が十分でない
と想定される場合、A/D変換器15と符号検出器16と
の間にデジタル等化器を設けるようにすることもでき
る。
【0006】符号検出部16は、最尤検出器により構成
され、A/D変換器15から入力された等化信号から、尤
度を算出し、その算出結果(最尤)に基づいて、20ビ
ットの符号語を検出し、復号器17に出力する。
【0007】なお、この例の場合、出力データの誤り訂
正器(ECC(error correcting code))は、省略されてい
る。
【0008】復号器17は、符号検出器16から入力さ
れた20ビットの符号語を、16ビットのデータ語に復
号し、外部に出力する。
【0009】図2は、符号化器11の構成例を示してい
る。符号化回路21は、入力される16ビットのデータ
語を、符号長20ビットの符号語に変換し、状態検出回
路22および符号語変換回路25に出力する。なお、こ
の例の場合、ここで、符号化回路21において変換され
た符号語は、下記に示す第1乃至第7の7つの制約を満
たす、符号系列の累積直流電荷(RDS(running digital
sum))と累積交流電荷(ADS(alternating digital s
um)を取るようになされている。
【0010】第1の制約は、「ADSが、0乃至10の範
囲であり、すなわちRDSの振幅(DSV(digital sum varia
tion))が10であり、かつ、ADSが、0乃至10の範囲
であり、すなわちADSの振幅値(ADSV(alternating digi
tal sum variation) )が10であること」である。
【0011】第2の制約は、「図3の有限状態遷移図
(後述)において、始点の状態および終点の状態は、状
態(3,3)、状態(3,7)、状態(7,3)、およ
び状態(7,7)でなければならない」である。なお、
図3の有限状態遷移図において、各状態は、状態(AD
S,RDS)と示される。
【0012】第3の制約は、「(1)時刻0にADSが3
である状態からスタートしたパスは、時刻7にADSが0
である状態およびADSが2である状態を通過してはなら
ない。 (2)時刻0にADSが7である状態からスタートしたパ
スは、時刻7にADSが8である状態およびADSが10であ
る状態を通過してはならない。」である。
【0013】第4の制約は、「(1)時刻0にRDSが3
である状態からスタートしたパスは、(a)時刻3にRD
Sが0である状態を通過しない、(b)時刻7にRDSが1
0である状態を通過しない、(c)時刻5におけるRDS
が0である状態から、RDSが1ずつ増加して、時刻15
におけるRDSが10である状態に遷移しない、(d)時
刻7におけるRDSが0である状態から、RDSが1ずつ増加
して、時刻17におけるRDSが10である状態に遷移し
ないの4つを満足しなければならない。
【0014】(2)時刻0にRDSが7である状態からス
タートしたパスは、(a)時刻3にRDSが10である状
態を通過しない、(b)時刻7にRDSが0である状態を
通過しない、(c)時刻5におけるRDSが10である状
態から、RDSが1ずつ減少して、時刻15におけるRDSが
0である状態に遷移しない、(d)時刻7におけるRDS
が10である状態から、RDSが1ずつ減少して、時刻1
7におけるRDSが0である状態に遷移しないの4つを満
足しなければならない。」である。
【0015】第5の制約は、「(1)符号化回路21で
符号化される符号の始点が状態(3,3)である場合、
時刻0にこの状態からスタートしたパスのうち、時刻6
でのADSが3かつ時刻7でのADSが4かつ時刻8でのADS
が3であるパスは、いずれの時刻にもRDSが7になって
はならない。
【0016】(2)符号化回路21で符号化される符号
の始点が状態(3,7)である場合、時刻0にこの状態
からスタートしたパスのうち、時刻6でのADSが3かつ
時刻7でのADSが4かつ時刻8でのADSが3であるパス
は、いずれの時刻にもRDSが3になってはならない。
【0017】(3)符号化回路21で符号化される符号
の始点が状態(7,3)である場合、時刻0にこの状態
からスタートしたパスのうち、時刻6でのADSが7かつ
時刻7でのADSが6かつ時刻8でのADSが7であるパス
は、いずれの時刻にもRDSが7になってはならない。
【0018】(4)符号化回路21で符号化される符号
の始点が状態(7,7)である場合、時刻0にこの状態
からスタートしたパスのうち、時刻6でのADSが7かつ
時刻7でのADSが6かつ時刻8でのADSが7であるパス
は、いずれの時刻にもRDSが3になってはならない。」
である。
【0019】第6の制約は、「(1)符号化回路21で
符号化される符号の始点のRDSが3である場合、時刻0
にこの状態からスタートしたパスのうち、時刻3でのRD
Sが6であるパスは、いずれかの時刻にRDSが7とならな
ければならない。
【0020】(2)符号化回路21で符号化される符号
の始点のRDSが7である場合、時刻0にこの状態からス
タートしたパスのうち、時刻3でのRDSが4であるパス
は、いずれかの時刻にRDSが3とならなければならな
い。」である。
【0021】そして第7の制約は、「(1)符号化回路
21で符号化される符号の始点のRDSが3である場合、
時刻0にこの状態からスタートしたパスは、(a)時刻
2でのRDSが1かつ時刻3でのRDSが2かつ時刻4でのRD
Sが1かついずれかの時刻にRDSが7以上とならない、
(b)時刻4でのRDSが1かつ時刻5でのRDSが2かつ時
刻6でのRDSが1かつ時刻14でのRDSが9かつ時刻15
でのRDSが8かつ時刻16でのRDSが9にならない、
(c)時刻6でのRDSが1かつ時刻7でのRDSが2かつ時
刻8でのRDSが1かつ時刻16でのRDSが9かつ時刻17
でのRDSが8かつ時刻18でのRDSが9にならない、
(d)時刻6でのRDSが9かつ時刻7でのRDSが8かつ時
刻8でのRDSが9にならないを満足しなければならな
い。
【0022】(2)符号化回路21で符号化される符号
の始点のRDSが7である場合、時刻0にこの状態からス
タートしたパスは、(a)時刻2でのRDSが9かつ時刻
3でのRDSが8かつ時刻4でのRDSが9かついずれかの時
刻にRDSが3以下とならない、(b)時刻4でのRDSが9
かつ時刻5でのRDSが8かつ時刻6でのRDSが9かつ時刻
14でのRDSが1かつ時刻15でのRDSが2かつ時刻16
でのRDSが1にならない、(c)時刻6でのRDSが9かつ
時刻7でのRDSが8かつ時刻8でのRDSが9かつ時刻16
でのRDSが1かつ時刻17でのRDSが2かつ時刻18での
RDSが1にならない、(d)時刻6でのRDSが1かつ時刻
7でのRDSが2かつ時刻8でのRDSが1にならないを満足
しなければならない。」である。
【0023】以上のように、RDSおよびADSが制約されて
いる。
【0024】次に、上述した7つの制約のうち、第1の
制約、第3の制約、および第4の制約について説明す
る。
【0025】はじめに、第1の制約について説明する。
近年、各種記録再生装置や通信装置において、デジタル
伝送信号の符号誤り率を低減させるための有効な手法の
1つとして、トリレス符号化変調の研究開発が行われて
いる。このトリレス符号化変調は、図1の符号化器11
における符号化規則を、符号検出器16における尤度計
算に利用して、最尤を検出する方法である。この方法に
より、最尤検出が行われることより、最小ユークリッド
距離が上昇し、符号誤り率が低減する。
【0026】トリレス符号化変調に用いられる符号の1
つとして、RDSのDSVおよびADSのADSVの両方を有限値に
制約し、周波数軸上の符号スペクトルのヌルポイントと
等化信号スペクトルのヌルポイントが一致するMSN(mat
ched spectral null)符号が知られている。
【0027】このMSN符号には、例えば、DSVを一定の値
以下に制御し、すなわち、DSVを有限化して、符号スペ
クトルの直流成分をヌルとすることにより(直流成分を
除去することより)、(1+D)(Dは、周波数軸上で
1ビット分の遅延を表す遅延演算子)の等化特性を有す
るダイコードチャネル等化が適用される。
【0028】また、ADSVを一定の値以下に制御し、すな
わち、ADSVを有限化し、符号スペクトルのナイキスト周
波数成分をヌルとすることにより(ナイキスト周波数成
分を除去することより)、(1+D)の等化特性を有す
る、デュオバイナルチャネル、すなわちPR1(partial re
sponse class-I) チャネル(以下、PR1等化と称する)
または(1+D)2 の等化特性をもつPR2(partial res
ponse class-II) チャネル(以下、PR2等化と称する)
が、MSN符号に適用される。
【0029】また、符号を1ビット毎にインタリーブ
し、その符号に、符号スペクトルの直流成分およびナイ
キスト周波数成分の両方にヌルを持たせるようにするこ
とより、(1−D)(1+D)の等化特性を有するPR4
(partial response class-IV)チャネル(以下、PR4等化
と称する)が、MSN符号に適用される。なお、PR1、PR
2、またはPR4のようなパーシャルレスポンス方式のクラ
ス分類は、Kretzmer によるものであり、その内容は、
論文 [3] E.R.Kretzmer, "Generalization of aTechniq
ue for Binary Data Communication," IEEE Trans. on
com. Tech., pp.67-68, Feb. 1966. に示されている。
【0030】ところで、PR1等化またはPR2等化など、
その等化特性が(1+D)x(xは、自然数)の多項式で
示される等化チャネルは、PR4等化またはEPR4(extended
PR4) 等化など、その等化特性が(1−D)(1+D)
x の多項式で示される等化チャネルに比べ、信号スペク
トルの高域抑圧効果が大きく、そのことより、トラック
幅が同一である場合、より高い線記録密度が得られる。
【0031】PR1等化およびPR2等化についてさらに説
明を進めると、上述したように、PR1等化またはPR2等
化においては、符号スペクトルのナイキスト周波数が除
去されているが、実際にこれらを利用する場合、PR1等
化およびPR2等化には、等化信号スペクトルの直流成分
が存在することから、符号スペクトルの直流成分も除去
する必要がある。
【0032】等化信号スペクトルの直流成分が存在する
等化チャネル(PR1等化およびPR2等化)と、符号スペ
クトルの直流成分が除去されていない記録信号とが組み
合わされて用いられると、例えば、記録再生装置1が磁
気記録再生系の装置である場合(メディア2が、例え
ば、磁気ディスクや磁気テープである場合)、直流成分
が伝達されないにもかかわらず、等化信号スペクトルが
直流成分を必要とするため、アナログ等化器14におけ
るアナログ等化処理において、直流成分付近での雑音増
幅が非常に大きなり、その結果、信号対雑音比が著しく
劣化する。また、記録再生装置1が光記録再生系の装置
である場合(メディア2が、例えば、光ディスクや光磁
気ディスクである場合)、直流成分は伝達されるが、記
録符号が符号スペクトルの直流成分が除去されていない
ことより、再生信号の低周波数成分が変動し、基準レベ
ルがふらつき、その結果、位相同期回路PLL(Phase Lock
ed Loop)が誤動作したり、また、サーボ信号が正確に出
力されなくなる。
【0033】このような理由から、PR1等化またはPR2
等化をMSN符号に適用する場合、符号スペクトルの直流
成分(記録符号の直流成分)を遮断(除去)する必要が
ある。すなわち、直流成分およびナイキスト周波数成分
が除去された符号(以下、DC/ナイキストフリー符号と
称する)を用いる必要がある。
【0034】符号スペクトルの直流成分およびナイキス
ト周波数成分を共にヌルにする(除去する)方法は、
(1)DSVを有限とする有限状態遷移図に基づいて符号
語を生成し、生成した符号語を、1ビット毎にインター
リーブする方法と、(2)DSVとADSVの両方を有限とす
る有限状態遷移図に基づいて符号語を生成する方法とが
あるが、(1)の方法は、インターリーブ後のDSVが、
インタリーブ前のDSVの2倍となり、またインタリーブ
後のADSVも、インタリーブ前のDSVの2倍となり、例え
ば、符号を連続的に観測して符号を検出するPR1等化の
場合は、符号を1ビットおきに観測して符号を検出する
PR4等化の場合に比べ、その符号検出時の状態数が2倍
となる。
【0035】(2)の方法は、符号を連続的に観測した
DSVやADSVの値を、容易に、小さく制限することができ
る。そこで、この例の場合、(2)の方法が採用され、
第1の制約により、RDSを、0乃至10の範囲内とし
て、DSVを10(有限)とし、かつ、ADSを、0乃至10
の範囲内として、ADSVを10(有限)にした、図3の有
限状態遷移図に基づいて符号が生成されるようになされ
ている。すなわち、第1の制限が設けられることより、
符号語から、符号スペクトルの直流成分およびナイキス
ト周波数成分が除去される。
【0036】図3の有限状態遷移図はまた、57個の状
態が存在し、その状態から出力される”0” または”
1”は、D/A変換器12において、符号語がNRZ変調され
ることより、NRZ符号出力を示している。すなわち、こ
の有限状態遷移図は、NRZ変調をを前提として構成され
ている。
【0037】また、この有限状態遷移図において、各状
態でのRDSおよびADSそれぞれは、RDSとADSの差が、偶数
(0を含む)(RDSとADSが、共に偶数かまたは奇数)と
なるようになされている。なお、RDSとADSの差が奇数に
なるようにしても、有限状態遷移図を描くことができる
が、この場合、その有限状態遷移図に基づく符号化処理
は、生成できる符号語数が、図3の有限状態遷移図に基
づく符号化処理における場合に比べ、通常、少ないこと
が多いため用いられない。
【0038】また、図3の有限状態遷移図におけるShan
non capacityは、0.8962である。Shannon capacity と
は、ある有限状態遷移図の制約条件を満たす符号におい
て達成される、符号変換効率の理論上の最大値である。
【0039】なお、図3の有限状態遷移図のように、DS
VとADSVの両方が有限とされ、NRZ変調を前提とした有限
状態遷移図の構成法に関しては、例えば、論文 [4] L.
J. Fredrickson, "On the Shannon Capacity of DC- an
d Nyquist-Free Codes," IEEE Trans. on Info. Theor
y, Vol.37, No.3, May 1991. 等に開示されている。
【0040】次に、第3の制約について説明する。MSN
符号を利用するためには、さらに符号検出器16におけ
る最尤検出時に推定信号の確定ができない可能性のある
符号系列、すなわち準破滅的符号系列(以下、QCS(qua
si-catastrophic sequence)と称する)を、その符号系
列の中から予め全て除去しておく必要がある。MSN符号
においてQCSを除去するための有効な手法の一つとし
て、時変トレリス(time-varying trellis)法があり、
この時変トレリス法には、トレリス削除法(pruned tre
llis)、状態並べ替え法(state permutation)、セッ
トパーティショニング法(set-patitioning)等、幾つ
かの方法がある。この例の場合、セットパーティショニ
ング法が適用される。
【0041】セットパーティショニング法によれば、第
2の制約で示した、状態(3,3)、状態(3,7)、
状態(7,3)、および状態(7,7)のいずれかを始
点とする符号のうち、ADSが3の状態を始点とする符号
語は、いずれか1つの時刻にADSが3以下にならず、ADS
が7の状態を始点とする符号語は、同じいずれか1つの
時刻にADSが7以上にならないようにする必要があり、
この例の場合、このような制限を受ける時刻を、時刻7
とした。すなわち、第3の制限が設けられることよ
り、、セットパーティショニング法によってQCSが除去
される。なお、各種時変トレリス法の具体的内容は、た
とえば、論文 [1] L. Fredrickson, et al.,"Improved
trellis- coding for partial-response channels," IE
EE Trans. on Magn., vol.31, No.2, pp.1141-1148, Ma
r.1995 に開示されている。また本発明者も、新しいト
レリス削除法による QCS 除去方法を既に考案してお
り、その詳細は論文 [2] M. Noda, "High-Rate Matche
d Spectral Null Code," IEEE Trans. on Magn., Vol.
34, No. 4, pp. 1946- 1948, 1998. (あるいは特願平0
9-347649)に開示されている。
【0042】また、トレリス線図(後述)においては、
最小ユークリッド距離を累積する最大ビット長(以下、
TD(trancation depth)と称する)は、符号検出器16に
おいて必要とされるパスメモリーの最小長さを示す。QC
Sが全て除去された符号に対応するトリレス線図におけ
るTDは、有限となるので、符号検出器16は、その分の
パスメモリーを有することになるが、QCSが全て除去さ
れない場合、そのトリレス線図におけるTDは、無限大と
なり、符号検出器16は無限大のパスメモリが必要とな
る。つまり、このような符号検出器16は存在しないの
で、トリレス符号においては、QCSが必ず除去されてい
る必要がある。
【0043】また、TDが有限とされる場合であっても、
符号検出器16がその分のパスメモリーを有する必要が
あることから、符号検出器16の構成を簡単にするため
には、TDは短い方がよいとされる。
【0044】例えば、QCSが除去されていない符号に対
して有限長のパスメモリを有する符号検出器が用いられ
たり、または、QCSが除去された符号であっても、TDよ
り短いパスメモリを有する符号検出器が用いられた場
合、符号検出後のエラーレートが劣化する。
【0045】次に、第4の制約について説明する。図3
の有限状態遷移図において、同一ビットが最も長く連続
するのは、RDSが1ずつ増加し、RDSの最小値からRDSの
最大値に遷移する場合と、RDSが1ずつ減少し、RDSの最
大値からRDSの最小値に遷移する場合である。すなわ
ち、同一ビットが最も長く連続する長さ(以下、最大連
続長Tmaxと称する)は、10T(T=クロック時間間
隔)となる。
【0046】最大連続長Tmaxが大きいと、例えば、磁気
記録再生における重ね書き(オーバーライト)時の消去
率が低下し、オーバーライト雑音が増大して、等化信号
の信号対雑音比が劣化したり、またアジマス記録時に、
隣接トラックからのクロストークが大きくなり、データ
が適切に再生されなくなる。またPLLにおいて、同期を
とるための情報(位相誤差情報)が減少し、誤動作しや
すくなる。このような理由により、最大連続長Tmax
は、短い方が良いとされる。
【0047】そこで、図3の有限状態遷移図において、
RDSが0である状態を出発して10回の状態遷移で、RDS
が10である状態に到達することを禁止するとともに、
RDSが10である状態を出発して10回の状態遷移で、R
DSが0である状態に到達することを禁止することより、
最大連続長Tmax が10T となる可能性のある符号語が全
て除去され、最大連続長Tmaxが9Tとなる。すなわち、
第4の制約が設けられることより、最大連続長Tmaxが1
0Tとなる符号語が全て除去されて、最大連続長Tmax
が、9Tとなる。
【0048】図2に戻り、状態検出回路22は、符号化
回路21から入力された符号語の終点の状態を検出し、
今回符号化される符号語の終点の仮状態として終点状態
修正回路23に出力する。状態検出回路22はまた、入
力された符号語の型を検出し、検出した符号語の型を示
す符号語型パリティを符号語変換回路25に出力する。
【0049】終点状態修正回路23は、入力される状態
検出回路22からの状態(終点の仮状態)と、レジスタ
24に格納されている、符号語変換回路25から今回出
力される符号語の始点の状態(符号語変換回路25から
前回出力された符号語の終点の状態)に基づいて、符号
語変換回路25から今回出力される符号語の終点の状態
を演算し、レジスタ24に出力する。
【0050】符号語変換回路25には、符号化回路21
から出力される符号語、状態検出回路22から出力され
る符号語型パリティ、およびレジスタ24から出力され
る状態が入力される。符号語変換回路25は、符号化回
路21から入力される符号語を、状態検出回路22から
入力される符号語型パリティに示される符号語の型に基
づいて、レジスタ24からの状態を始点とする符号語に
変換する。
【0051】次に、符号化器21における符号化処理の
概要を説明する。図3の有限状態遷移図において、第2
の制約を満たす符号語は、124416個存在する。そのう
ち、始点の状態を状態(7,3)とし、第3の制限(こ
の場合、(2))を満たす符号語は、82944個存在し、
また始点の状態を状態(3,7)とし、第3の制限(こ
の場合、(1))を満たす符号語も、82944個存在する
が、これらの符号語は、互いに全反転符号関係にある。
すなわち、一方の符号語の”0”を”1”に、また”
1”を”0”に変換する(以下、全反転操作と称する)
と他方の符号語になる。
【0052】また第2の制約を満たす符号語(124416個
の符号語)のうち、始点の状態を状態(7,7)とし、
第3の制約(この場合、(2))を満たす符号語は、88
992個存在し、始点の状態を状態(3,3)とし、第3
の制約(この場合、(1))を満たす符号語も、88992
個存在するが、これらも互に全反転符号関係にある。
【0053】そのため、例えば、始点の状態を状態
(7,3)に固定して符号化した符号語を、始点の状態
を状態(3,7)とする符号語に変換することは、全反
転操作により、容易に行われる。同様に、始点の状態を
状態(7,7)に固定して符号化した符号語を、始点の
状態を状態(3,3)とする符号語に変換することも、
容易に行われる。
【0054】しかしながら、図3の有限状態遷移図にお
いて、始点の状態を状態(7,3)とし、第3の制約を
満たす符号語と、始点の状態を状態(7,7)とし、第
3の制約を満たす符号語は、互いに全反転符号関係にな
い。同様に、始点の状態を状態(3,3)とし、第3の
制約を満たす符号語と、始点の状態を状態(3,7)と
し、第3の制約を満たす符号語も、全反転符号関係には
ない。
【0055】そのため、始点の状態を状態(7,3)に
固定して符号化した符号語を、始点の状態を状態(7,
7)とする符号語に変換すること、また始点の状態を状
態(3,3)に固定して符号化した符号語を、始点の状
態を状態(3,7)とする符号語に変換することは、容
易ではない。そこで、この例の場合、2ビット単位での
部分反転を行うことより、第2の制約を満たす124416個
の符号語のうち、全ての始点の状態に対応できる、7077
3 個が符号語とされる。
【0056】また、第4の制約により、これらの符号語
(70773個の符号語)のうちから、最大連続長Tmax が10
T となる可能性のある符号語が全て除去され、結局、残
った符号語から、任意の65536(=216)個の符号語が
さらに選択され、データ語に割り当てられる。
【0057】以上のようにして、符号化処理が行われ
る。
【0058】図4は、復号器17の構成例を示してい
る。状態検出回路31には、符号検出器16により検出
された20ビットの符号語が入力される。状態検出回路
31は、入力された符号語から、その符号語の始点の状
態(RDSおよびADSの合計2ビット)を検出し、今回復号
される符号語の始点の仮状態として、符号修正回路32
に出力する。状態検出回路31はまた、入力された符号
語からその型を検出し、検出した型を示す符号語型パリ
ティを、符号語修正回路32に出力する。
【0059】符号語修正回路32には、状態検出回路3
1から、始点の仮状態および符号語型パリティが入力さ
れる他、符号検出器16から、符号語が直接入力され
る。符号語修正回路32は、状態検出回路31から入力
された始点の仮状態および符号語型パリティに示される
符号語の型に基づいて、符号検出器16から入力された
符号語を修正し、復号回路33に出力する。復号回路3
3は、符号修正回路32から入力された符号語を復号
し、16ビットのデータ語を生成し、外部の装置に出力
する。
【0060】図5は、PR1等化を適用したMSN符号を検出
する場合に用いられるADSトレリス線図を示している。
このADSトレリス線図においては、最小自乗ユークリッ
ド距離が4であり、選択され得る状態の最大の数が14
個となっている。なお、図5中、四角形の印は、各状態
を示し、その四角形の印に付されている白色および黒色
は、記録符号の各状態における極性(正負)を表してい
る。
【0061】この例の場合、符号の始点の状態または終
点の状態は、セットパーティショニング法に対応して選
択され、このトリレス線図の条件を満たす符号語におい
ては、QCSが全て除去されている。つまり、最小ユーク
リッド距離を累積するまでの最大ビット長を示すTDは、
有限値であり、この場合、33ビットである。つまり、
符号検出器16が必要とするパスメモリの最小ビット数
は33 ビットである。
【0062】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、記録再
生装置1において、符号化処理および復号処理が行われ
るが、例えば、符号化処理において、上述したように、
最大連続長Tmaxは、9Tであり、比較的大きく、PLLが
不安定になったり、等化信号の信号対雑音比が劣化した
り、またはアジマス記録時に、隣接トラックからのクロ
ストークが大きくなる課題があった。
【0063】また、復号処理においても、図5のADSナ
イキスト線図における、取り得る状態の最大数は、14
個と多く、例えば、さらに高密度記録のためには、その
数を少なくする必要がある課題があった。
【0064】さらに、TDも、図5のADSトリレス線図に
よれば、33ビットであり、パスメモリも33ビット以
上必要となり、また、選択され得る状態の最大の数が1
4個と大きい。そのため、装置(符号検出器16)が大
型化し、消費電力が大きくなる課題があった。
【0065】以下に、コンシューマー用のデジタルオー
ディオシステム規格の一つであるDAT(digital audio ta
pe recoder)若しくはテープストリーマー規格の一つで
あるDDS(digital data storage system)、またはAIT1
等において実用化されている、通常のDC フリー符号
(直流成分が除去されている符号)の8/10の符号の
場合と、この例における16/20の符号(AIT2におい
て実用化されている16/20のMSN符号)の場合にお
ける特性をいくつか示す。
【0066】 符号化率 Tmax 最大状態数 "01"/"10"連続数 TD 検出器利得 8/10 4T 2 14 14 +3 dB 16/20 9T 14 9 33 +6 dB 検出器利得は、ビットバイビット検出時の利得を0dBと
した場合の符号検出器16における白色雑音に対する理
論上の利得を示している。
【0067】また、"01"/"10"連続数は、NRZ符号におけ
る”01”または”10”が連続する最大数であり、こ
の数が大きいと、PR1等化、PR2等化、またはPR4等化等
の、伝達関数のナイキスト周波数成分がヌルとなるパー
シャルレスポンス等化方式が適用された場合、等化信号
において”0”が長く連続し、PLLが不安定となった
り、また、パスが確定するまでに時間がかかるなどの問
題が発生する。すなわち、この場合、最大状態数Tmax
だけでなく "01"/"10"連続数も短い方がよい。しかしな
がら、ADSを有限とし、符号スペクトルのナイキスト周
波数成分をヌルとしたMSN符号においては、"01"/"10"連
続数は、(ADSV−1)以下の数となるので、特に問題は
ない。
【0068】また、復号時に符号検出の誤りを訂正すれ
ば、復号時のデータ誤り率を改善することができるが、
このような誤り訂正を実行する装置等が開示されておら
ず、そのような誤り訂正を実行することができない課題
があった。
【0069】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、簡単な構成で、高い記録密度で信号を記録
したり、復号時のデータ誤り率を改善することができる
ようにするものである。
【0070】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の符号化
装置は、入力されるデータ語から、符号スペクトルの、
直流成分およびナイキスト周波数成分が共に除去され、
かつ、最尤検出されるとき、準破滅的符号系列が除去さ
れているトレリス符号語を生成する生成手段と、生成手
段により生成されたトリレス符号語を、NRZI変調する変
調手段とを備えることを特徴とする。
【0071】データ語を、16ビットに、トリレス符号
語を、20ビットにすることができる。
【0072】トリレス符号語の、先頭符号から4つ以下
のゼロが連続し、トリレス符号語の途中において、6つ
以下のゼロが連続し、そして、トリレス符号語の最終符
号まで、3つ以下のゼロが連続するようにすることがで
きる。
【0073】少なくとも1個以上のデータ語に、1つの
トリレス符号語を割り当てることができる。
【0074】生成手段は、トレリス削除法により、準破
滅的符号系列を除去する除去手段をさらに設けることが
できる。
【0075】生成手段により生成されたトリレス符号語
の始点の状態および終点の状態の、直流累積電荷が、−
2あるいは+2の範囲であり、交流累積電荷が、0であ
るようにすることができる。
【0076】直流累積電荷の最大値と最小値の差が10
以上で、かつ、交流累積電荷の最大値と最小値の差が8
以上であるようにすることができる。
【0077】直流累積電荷の最大値と最小値の差が10
で、かつ、交流累積電荷の最大値と最小値の差が8であ
るようにすることができる。
【0078】請求項9に記載の符号化方法は、入力され
るデータ語から、符号スペクトルの、直流成分およびナ
イキスト周波数成分が共に除去され、かつ、最尤検出さ
れるとき、準破滅的符号系列が除去されているトレリス
符号語を生成する生成ステップと、生成ステップの処理
で生成されたトリレス符号語を、NRZI変調する変調ステ
ップとを含むことを特徴とする。
【0079】請求項10に記載の記録媒体は、入力され
るデータ語から、符号スペクトルの、直流成分およびナ
イキスト周波数成分が共に除去され、かつ、最尤検出さ
れるとき、準破滅的符号系列が除去されているトレリス
符号語を生成する生成ステップと、生成ステップの処理
で生成されたトリレス符号語を、NRZI変調する変調ステ
ップとを含むことを特徴とする。
【0080】請求項1に記載の符号化装置、請求項9に
記載の符号化方法、および請求項10に記載の記録媒体
においては、入力されるデータ語から、符号スペクトル
の、直流成分およびナイキスト周波数成分が共に除去さ
れ、かつ、最尤検出されるとき、準破滅的符号系列が除
去されているトレリス符号語が生成され、生成されたト
リレス符号語が、NRZI変調される。
【0081】請求項11に記載の復号装置は、符号語の
最終符号を参照せずに復号する復号手段を備えることを
特徴とする。
【0082】請求項12に記載の復号方法は、符号語の
最終符号を参照せずに復号する復号ステップを含むこと
を特徴とする。
【0083】請求項13に記載の記録媒体は、符号語の
最終符号を参照せずに復号する復号ステップを含むこと
を特徴とする。
【0084】請求項11に記載の復号装置、請求項12
に記載の復号方法、および請求項13に記載の記録媒体
においては、符号語の最終符号を参照されずに復号され
る。
【0085】請求項14に記載の復号装置は、トリレス
符号語が、始点の状態を複数の状態とすることができな
い場合、トリレス符号語の先頭符号を参照せずに復号す
る復号手段を備えることを特徴とする。
【0086】請求項15に記載の復号方法は、トリレス
符号語が、始点の状態を複数の状態とすることができな
い場合、トリレス符号語の先頭符号を参照せずに復号す
る復号ステップを含むことを特徴とする。
【0087】請求項16に記載の記録媒体は、トリレス
符号語が、始点の状態を複数の状態とすることができな
い場合、トリレス符号語の先頭符号を参照せずに復号す
る復号ステップを含むことを特徴とする。
【0088】請求項14に記載の復号装置、請求項15
に記載の復号方法、および請求項16に記載の記録媒体
においては、トリレス符号語が、始点の状態を複数の状
態とすることができない場合、トリレス符号語の先頭符
号が参照されずに復号される。
【0089】請求項17に記載の記録媒体は、トレリス
削除法によって準破滅的符号系列が除去されたDC/ナイ
キストフリー符号がNRZI変調されて記録されていること
を特徴とする。
【0090】請求項17に記載の記録媒体において、ト
レリス削除法によって準破滅的符号系列が除去されたDC
/ナイキストフリー符号がNRZI変調されて記録される。
【0091】
【発明の実施の形態】図6は、本発明を適用した記録再
生装置50の構成例を示している。なお、図中、図1に
おける場合と対応する部分については、同一の符号を付
してあり、以下では、その説明を適宜省略する。符号化
器51には、16ビットのデータ語が入力される。符号
化器51は、後述する図8の有限状態遷移図に基づい
て、入力された16ビットのデータ語を、符号長20ビ
ットの符号語に変換(符号化)し、D/A変換器12に出
力する。D/A変換器12は、この例の場合、符号化器5
1から入力される符号語を、NRZI(non-return to zero
on one) 変調して(符号語のビットが1の時に記録(転
送)波形のビットを反転する変調をして)、記録矩形波
に変換した後、記録再生器13に出力する。
【0092】図7は、符号化器51の構成例を示してい
る。符号化回路61は、図8に示すような、ADSおよびR
DSの制約を表す有限状態遷移図に基づいて構成されてお
り、入力される16ビットのデータ語を、符号長20ビ
ットの符号語に変換し、変換した20ビットの符号語の
先頭の1ビット(先頭符号)を、先頭仮符号A0として、
状態検出回路62および先頭符号修正回路65に出力す
る。符号化回路61はまた、変換した20ビットの符号
語のうち、その先頭符号が除かれた19ビットの符号A
を状態検出回路62およびD/A変換器12に出力する。
【0093】符号化回路61において符号化される符号
語は、下記に示す第1乃至第4の4つの制約を満たすよ
うになされている。
【0094】第1の制約は、「RDSが、−5乃至+5の
範囲であり、すなわちDSVが10であり、かつ、ADSが、
−4乃至+4であり、すなわちADSVが10であること」
である。
【0095】第2の制約は、「図8の有限状態遷移図の
RDS軸およびADS軸が、RDSおよびADSのそれぞれにNRZI変
調後の符号極性 (polarity) p(pは、+1あるいは−1
である)が乗算されたRDS*(=RDS×p)およびADS*
(=ADS×p)に対応する軸に変換されていること」で
ある。
【0096】第3の制約は、「図8の有限状態遷移図に
おいて、始点の状態および終点の状態は、状態4または
状態5でなければならない」である。なお、図8の有限
状態遷移図における各状態には、各状態番号が付されて
いる。
【0097】第4の制約は、「符号語の先頭からの連続
して並ぶ”0”の数が4つ以下、符号語の途中において
連続して並ぶ”0”の数が6つ以下、そして符号語終点
まで連続して並ぶ”0”が3つ以下であること」であ
る。
【0098】第1の制約について説明する。第1の制約
を満たすために、符号語は、DSVおよびADSVを共に有限
値とした有限状態遷移図(図8)に基づいて符号語が生
成される(図8の有限状態遷移図に基づいた20回の状
態遷移よりなるパス(状態遷移の連なり)から選択され
て符号語が生成される)。これにより、符号語からは、
符号スペクトルの直流成分およびナイキスト周波数成分
が除去される。すなわち、第1の制約が設けられること
より、符号語から、符号スペクトルの直流成分およびナ
イキスト周波数成分が除去され、符号語がDC/ナイキス
トフリー符号となる。すなわち、この例では、MSN符号
が適用される。
【0099】次に、第2の制約について説明する。図8
の有限状態遷移図は、第1の制約に対応して、DSVおよ
びADSVが共に有限値とされているとともに、RDS軸およ
びADS軸が、第2の制約に従って、NRZI変調後の符号極
性p が乗算されたRDS*およびADS*に対応する軸に変換さ
れている。つまり、存在する40個の状態は、RDS*およ
びADS*により決定される。第2の制約が設けられること
より、各状態が、RDS*およびADS*により決定される、規
則的な構成を有する有限状態遷移図(図8)が生成され
る。
【0100】また、この有限状態遷移図における各状態
から出力される、”0”または”1”は、D/A変換器1
2において、符号語がNRZI変調されることより、NRZI符
号出力を示している。つまり、この有限状態遷移図は、
NRZI変調を前提として構成されている。図中、○印は、
各状態を示し、その○印内に付されている番号は、その
状態番号を示す。
【0101】なお、RDSとADSのそれぞれに、符号極性p
の正負によって場合分けした値により状態を決定するよ
うにしても、NRZI変調を前提とした有限状態遷移図を生
成することができる。しかしながら、この場合、その有
限状態遷移図は、図8の有限状態遷移図に比べると、そ
の構成が著しく複雑になる。
【0102】次に、第4の制約について説明する。図8
の有限状態遷移図において、第3の制約を満たす符号
語、すなわち、始点の状態および終点の状態が、状態4
または状態5である符号語は、それぞれ71949個ずつ存
在するが、その符号語からそのまま、任意の符号語を65
536(=216)個を選択し、データ語に割り当ているよ
うにして符号化を行うと、その最大連続長Tmaxは、1
0Tとなる。そこで、第3の制約を満たす符号語(71949
個の符号語)から、第4の制約を満たす符号語を選択
し、選択した符号語(この例の場合、65732個の符号
語)から、任意の符号語を65536(=216)個さらに選
択し、それらをデータ語に割り当ているようにすること
より、最大連続長Tmaxが7Tとなる。すなわち、第4の
制約が設けられることより、最大連続長Tmaxは、7Tと
なる。
【0103】以上のような制約が設けられている。
【0104】ところで、図8の有限状態遷移図におい
て、RDS*およびADS*のそれぞれは、各状態の状態番号に
対応するRDS*およびADS*の値を示す図9に示すように、
RDS*とADS*の差が偶数(0を含む)(RDS*とADS*が、共
に偶数かまたは奇数)となっており、そのShannon capa
cityは 0.8733 である。一方、図10に示す有限状態遷
移図のように、RDS*とADS*の値を、図11に示すよう
に、RDS*とADS*の差が奇数(RDS*とADS*のいずれか一方
が偶数で、他方が奇数)となるようにすることもでき
る。しかしながら、この場合、Shannon capacityは0.87
21 となり、図8の有限状態遷移図におけるそれより
も、小さくなる。すなわち、生成できる符号語数は、図
8の有限状態遷移図を用いた場合よりも、少ない(符号
語の始点の状態および終点の状態の取り方によっては、
その数が多くなることもあるが、希である)。そこで、
この例の場合、符号化回路61を、図10の有限状態遷
移図(RDS*とADS*の差が奇数の有限状態遷移図)ではな
く、図8の有限状態遷移図(RDS*とADS*の差が偶数の有
限状態遷移図)に基づいて構成するようにした。
【0105】また、符号長が40ビット以下の符号化処
理により生成される符号語のうち、状態4(図9より、
RDS*=+2,ADS*=0)および状態5(RDS*=-2,ADS
*=0)を始点および終点とする符号語の数は、図12
に示す通りである。なお、RDSおよびADSが共に制約され
ている符号においては、通常、4ビット単位で元の状態
に戻るので、図12では、符号語が4ビット単位で区分
され、その区分毎に、符号語の数が示されている。
【0106】図12に示すように、符号長が40ビット
以下の符号化においては、30/36の符号化率が0.83
3で最も高いが、例えば、コンピュータ等における演算
処理は、通常、バイト(8ビット)単位で行われるの
で、符号化器51の回路の簡略化、およびエラー伝播の
低減のためには、符号長が、8の倍数であることが望ま
しい。そこで、この例の場合、符号化回路61は、符号
長が8の倍数となる符号化の中で、最も符号化率が高い
16/20の符号化を実行するものとした。
【0107】図7に戻り、符号化回路61は、論理回路
若しくはPLA(programmable logic array) 、また特願平
10-281086に開示されているような、符号語数減算器の
直列回路により構成されている。なお、特願平10-28108
6に開示されているような符号語数減算器の直列回路に
より符号化回路61を構成することより、この例の場合
のように、データ語が16ビットと大きいとき、符号化
回路61の構成を、より簡単にすることができる。
【0108】状態検出回路62は、符号化回路61から
先頭仮符号A0および19ビットの符号Aに基づいて、符
号語の終点の仮状態Xを検出し、終点状態修正回路63
に出力する。状態検出回路62はまた、符号化回路61
から出力された符号語が、複数の状態(この例の場合、
状態4および状態5)を始点とすることができる符号語
(重複符号語)であるか否かを判定し、その判定結果に
対応した重複符号語検出パリティQを、終点状態修正回
路63および先頭符号修正回路65に出力する。なお、
以下において、重複符号語でない符号語を、否重複符号
語と称する。
【0109】この例の場合、始点の状態および終点の状
態を状態4または状態5とすることができる符号語は、
それぞれ71949個ずつ存在し、状態4を始点とする符号
語は全て、その先頭符号が、”0”であった場合に”
1”に、または”1”であった場合に”0”に変換(以
下、この変換を符号の反転操作と称する)されると、状
態5を始点とする符号語になる。またこの場合とは逆
に、状態5を始点とする符号語の先頭符号が反転操作さ
れると、状態4を始点とする符号語となる。したがっ
て、状態4を始点とすることができる符号語と状態5を
始点とすることができる符号語は、NRZI変調後において
全反転符号関係がある。
【0110】また、状態4(あるいは状態5)を始点と
することができる符号語の先頭符号が反転操作される
と、状態5(あるいは状態4)を始点とすることができ
る符号語となると同時に、状態4(あるいは状態5)を
始点とする他の符号語となる符号語が存在する。すなわ
ち、状態4を始点とすることができる71949個の符号語
と、状態5を始点とすることができる71949個の符号語
との一部は重複しており、それらの符号語は、状態4と
状態5の両方を始点とすることができる重複符号語であ
り、27126個存在する。下記に示す符号語Aおよび符号
語Bは、このような重複符号語の符号語例である。
【0111】符号語A 00010000010000010001 符号語B 10010000010000010001 例えば、符号語Aの先頭符号”0”を反転させて”1”
とすると符号語Bとなり、そしてその逆も当然成立する
が、これらの符号語は、状態4および状態5の両方を始
点とすることができる重複符号語であるため、1つのデ
ータ語に対してそれぞれ割り当てることができる。一
方、残りの44823(=71949-27126)個の符号語について
は、それらを用いる場合、少なくとも2つの符号語を、
1つのデータ語に対して割り当てる必要がある。
【0112】状態検出回路62は、RDS(またはRDS*)
をビット単位でカウントするアップダウンカウンタ、ま
たは特願平10-118651に開示されているような、有限状
態遷移図に基づいた、数ビット単位で動作する変換回路
などにより構成される。なお、特願平10-118651に開示
されている変換回路により、状態検出回路62を構成す
ることより、その構成をより簡単にすることができる。
【0113】終点状態修正回路63には、状態検出回路
62からの終点の仮状態Xおよび重複符号語検出パリテ
ィQの他、レジスタ64から入力される前回符号化され
た符号語の終点の状態Zが入力される。終点状態修正回
路63は、入力された終点の仮状態Xおよび前回符号化
された符号語の終点の状態Zに基づいて、今回符号化さ
れる符号語の終点の状態Yを決定し、レジスタ64に出
力する。
【0114】レジスタ64は、終点状態修正回路63か
ら入力される状態Yを保持するとともに、保持した状態Y
を、前回符号化された符号語の終点の状態Zとして、終
点状態修正回路63および先頭符号修正回路65に出力
する。
【0115】先頭符号修正回路65は、符号化回路61
からの先頭仮符号A0、状態検出回路62からの重複符号
語検出パリティQ、およびレジスタ64からの状態Z(終
点の状態)に基づいて、先頭符号A1を算出し、D/A変換
器12に出力する。
【0116】次に、符号化器51の動作について説明す
る。符号化回路61に16ビットのデータ語が入力され
ると、符号化回路61は、状態4または状態5のいずれ
か一方を始点に固定して、入力された16ビットのデー
タ語を、20ビットの符号語に変換する。
【0117】この例の場合、第3の制約を満たす符号語
のうち、上述したように、状態4を始点とすることがで
きる符号語と状態5を始点とすることができる符号語が
それぞれ、71949個ずつ存在し、そのうち、状態4およ
び状態5の両方を始点とすることができる重複符号語
が、27126個存在する。この例の場合、詳細は後述する
が、この重複符号語は、復号時において区別されるの
で、重複符号語は、1対1の関係で、データ語に割り当
てられる。
【0118】一方、状態4のみを始点とする、44823
(=71949-27126)個の符号語、および状態5のみを始
点とする、44823(=71949-27126)個の符号語は、それ
ぞれ異なる符号語であるので、それぞれ対応する、状態
4のみを始点とする符号語と状態5のみを始点とする符
号語の2つの符号語が、1つのデータ語に割り当てられ
る。すなわち、符号化回路61は、はじめに、71949
(=44823×2÷2+27126)個の符号語を選択する。
【0119】次に、符号化回路61は、先に選択した71
949個の符号語のうち、第4の制約を満たす、65732個の
符号語を選択し、そしてそのうちの任意の65536(=2
16)の符号語の1つを、入力されたデータ語に割り当て
る。
【0120】このように、第4の制約を満たす符号語
を、データ語に割り当てるのようにして、符号化を行う
ようにしたので、符号化回路61により変換される符号
語の最大連続長Tmax は7T となる。図13は、状態5が
始点として固定されて符号化された場合に選択された符
号語のうち、小さい順から32個のデータ語に、1対1
の関係で割り当てられた符号語を示している。図13
中、データ語および符号語は、それぞれ2進法で示され
ている。
【0121】なお、最大連続長Tmaxを、6Tとすると、
必要な分の符号語が得られなくなるので、最大連続長T
maxを、6T以下にすることはできない。
【0122】また、上述の第4の制約を満たす65732個
の符号語のうち、7Tの連続、すなわち2進数で、”100
000010000001”を(符号語接続点も含めて)発生する可
能性のある符号語は全部で 167 個存在し、これらを全
て取り除いた65565 個の符号語を用いることより、本実
施の形態の16/20の符号において、7Tの連続を含
む任意の符号語を同期信号として用いることができる。
【0123】以上のようにして、符号化回路61は、入
力された16ビットのデータ語を、20ビットの符号語
に変換した後、変換した符号語の先頭符号(1ビット)
を、先頭仮符号A0として、状態検出回路62および先頭
符号修正回路65に出力し、19ビットの符号A(先頭
符号を除く符号)を、状態検出回路62およびD/A変換
器12に出力する。
【0124】符号化回路61から、先頭仮符号A0および
19ビットの符号Aが入力されると、状態検出回路62
は、ADS*およびRDS*を、19ビットの符号Aの最後の符
号(ビット)まで求め、最後に求められたADS*およびRD
S*を、符号語の終点の仮状態Xとして、終点状態修正回
路63に出力する。
【0125】状態検出回路62はまた、符号化回路61
から入力された符号語が重複符号語であるか否かを判定
し、判定結果を示す重複符号語検出パリティQを、終点
状態修正回路63および先頭符号修正回路65に出力す
る。
【0126】具体的には、この重複符号語は、始点の状
態のRTS(またはRDS*)を”0”とした時の、符号語内
でのRDS(またはRDS*)の最大値と最小値との差(最大
値−最小値)、すなわち、C-DSV(codeword digital sum
variation) が、6以下となるので、このC-DSVが6以
下であるか否かが確認されることにより、符号化回路6
1からの符号語が重複符号語であるか否かが判定され
る。なお、符号語のRDSおよびADSが、この例の場合のよ
うに、共に制約されているDC/ナイキストフリー符号の
場合、符号語の重複符号語であるか否かの判定は、符号
語の終点のRDS*およびADS*(RDSおよびADS)の両方を調
べる必要があると推定されるが、この例の場合、重複符
号語の終点のADS*は、必ず”0”であるので、このよう
にRDS*のみについてのC-DSVを確認することにより、重
複符号語であるか否かの判定が可能となる。
【0127】状態検出回路62は、上述したように、符
号語の終点の状態を検出する場合においても、入力され
た符号語が重複符号語であるか否かを判定する場合にお
いても、符号語のRDS(または RDS*)を算出する。す
なわち、RDS(または、RDS*)を算出するための構成
(回路)は、両方の処理が実行される際に共用される。
【0128】終点状態修正回路63には、状態検出回路
62から出力された終点の仮状態Xおよび重複符号語検
出パリティQ、並びにレジスタ64からの前回符号化さ
れた符号語の終点の状態Zが入力される。終点状態修正
回路63は、状態検出回路62から入力された終点の仮
状態Xと、レジスタ24に格納されている前回符号化さ
れた符号語の終点の状態Zとを比較し、それらが異な
り、かつ、状態検出回路62から、重複符号語であると
判定したことを示してい重複符号語検出パリティQが入
力された場合、状態検出回路62から供給された終点の
仮状態Xを入れ替え(仮状態Xが状態4であれば、状態5
に、また仮状態Xが状態5であれば、状態4に替え)、
レジスタ64に出力する。レジスタ64は、それを保持
する。
【0129】このように、状態検出回路62により検出
された符号語の終点の仮状態Xと、前回符号化された符
号語の終点の状態Zに基づいて、終点を修正するように
したので、重複符号語は、1対1の関係でデータ語に割
り当てられる。
【0130】先頭符号修正回路65には、符号化回路6
1から出力された先頭仮符号A0、状態検出回路62から
出力された重複符号語検出パリティQ、およびレジスタ
64からの前回符号化された符号語の終点の状態Zが入
力される。先頭符号修正回路65は、符号化回路61か
らの先頭仮符号A0と、レジスタ64からの状態Z(前回
符号化された符号語の終点の状態)とを比較し、先頭仮
符号A0により仮定される始点の状態と状態Zが異なって
おり、かつ、状態検出回路62から、否重複符号語であ
ると判定したことを示す重複符号語検出パリティQが入
力された場合、符号化回路61から出力された先頭仮符
号A0を反転し、D/A変換器12に出力する。
【0131】一方、先頭仮符号A0により仮定される始点
の状態と状態Zが同一である場合、または状態検出回路
62から、重複符号語であると判定したことを示す重複
符号語検出パリティQが入力された場合、先頭符号修正
回路65は、符号化回路61から入力された先頭仮符号
A0を、そのまま、D/A変換器12に出力する。すなわ
ち、符号化回路61により変換された符号語が、そのま
まD/A変換器12に供給される。
【0132】このように、否重複符号語の仮定された始
点の状態と、前回符号化した符号語の終点が異なる場
合、否重複符号語の先頭を反転するようにしたので、符
号化回路61においては、状態4または状態5のいずれ
か一方を始点の状態とする符号化が行われる。これによ
り、符号化回路61の構成が簡単になる。
【0133】次に、図14に示す、NRZ変調を前提とし
た有限状態遷移図に基づく符号化と、上述したNRZI変調
を前提とする有限状態遷移図(図8)に基づく符号化と
の違いを説明する。
【0134】図14の有限状態遷移図は、RDSが、−5
乃至+5の範囲内であり、すなわちDSVが10とされ、
かつ、ADSが、−4乃至+4の範囲内であり、すなわちAD
SVが8とされ、49個の状態が存在する。また、この有
限状態遷移図は、NRZ変調を前提としているので、各状
態から出力される”0”または”1”は、NRZ符号出力
を示している。このShannon capacityは、図8のそれと
同じで、0.8733 である。各状態の状態番号に対応するR
DSおよびADSの各値は、図15に示す通りである。
【0135】この有限状態遷移図において、符号語の始
点および終点の状態を、状態26(RDS=+2で、かつ、
ADS=0)または状態24(RDS=−2、かつ、ADS=
0)となる20ビットの符号語は、それぞれ71949個ず
つ存在し、かつ、それらの符号語は互いに全反転符号関
係にある。また、状態24または状態26を始点とする
ことができる符号語のうちの27126 個の符号語は、状態
24および状態26の両方を始点の状態とすることがで
きる重複符号語である。
【0136】通常、個々の記録再生装置における再生信
号の極性を全て管理することは、その煩雑さから行われ
ていないため、NRZ変調を前提とした符号を用いる場
合、信号再生時に符号語が極性反転していても、同じデ
ータ語が復号されるように、1つのデータ語に対して、
全反転符号関係にある2種類の符号語が割り当てられ
る。従って、例えば、重複符号語であっても、NRZ変調
を前提とした場合、1つのデータ語に対しては全反転符
号関係にある2種類の重複符号語を割り当てる必要があ
る。
【0137】符号語Cおよび符号語Dは、このような重
複符号語の符号語例である。
【0138】符号語C 00011111100000111110 符号語D 11100000011111100001 この符号語Cおよび符号語Dは、前述した符号語Aある
いは符号語BをNRZI変調した符号語に相当し、状態24
および状態26の両方を始点とでき、かつ全反転符号関
係にある2つの符号語である。しかしながら、NRZ変調
の場合、データ復号時にデータ語を区別するためには、
これらの符号語は、1つのデータ語に対して2つとも割
り当てられる必要がある。従って、結局、符号語が割り
当てられるデータ語の数は、58386(=71949-27126÷2)
個となり、入力されるデータ語の全体の数である65536
(=216)に満たない。つまり、図14の有限状態遷移
図(NRZ変調を前提として構成された有限状態遷移図)
に基づく符号化は、本発明において実施された、DSVが
10で、かつ、ADSVが8であり、符号語の始点および終
点の状態のRDSが+2または−2で、かつ、ADS が0と
なる16/20の符号化は行われない。
【0139】図16は、復号器52の構成例を示してい
る。状態検出回路81には、符号検出器16により検出
された符号語のうち、先頭符号B0(1ビット)および最
終の符号(1ビット)を除く、18ビットの符号Bが入
力される。
【0140】状態検出回路81は、図7の状態検出回路
62と同様に、符号語のRDS*についてのC-DSVが6以下
であるか否かを確認して、復号器52に入力されてきた
符号語が重複符号語であるか否重複符号語であるかを判
定し、判定結果を示す重複符号語検出パリティQを、先
頭符号選択回路82に出力する。
【0141】なお、状態検出回路81は、図7の状態検
出回路62とは異なり、符号語の終点の状態を検出しな
いので、状態検出回路81には、符号語の最終の符号が
入力されない。
【0142】状態検出回路81にはまた、先頭符号B0も
入力されないが、その理由を以下に説明する。図8の有
限状態遷移図では、RDS*= 0 となっている状態におい
て、”0”、また”1”のいずれが出力されても、次の
遷移において、状態がRDS*=+1の状態に移動する(遷
移する)。このことより、状態検出回路81は、予め2
ビット目の符号の状態のRDS*を”+1”にし、すなわち符
号語の始点の状態のRDS*を”0”に仮定して、RDS*につ
いてのC-DSVを求め、それが6以下であるか否かを判定
し、そのC-DSVが6以下であれば、重複符号語であると
判定し、またC-DSVが6より大きければ否重複符号語で
あると判定する。このように、符号語が重複符号語であ
るか否かの判定において、先頭符号B0は用いられないの
で、状態検出回路81には、先頭符号B0が入力されな
い。
【0143】状態検出回路81は、復号器52に入力さ
れた符号語が、否重複符号語であると判定いた場合、そ
の先頭符号を推定し、先頭仮符号B1として、先頭符号選
択回路82に出力する。具体的には、状態検出回路81
は、先頭仮符号B1を”0”または”1”のどちらか一方
に固定(仮定)し、符号語が、第1の制約を満たすか否
か(例えば、DSV=10となっているか否か)を判定
し、満足している場合、仮定した値を先頭仮符号B1と
し、また満たさないと判定した場合、仮定した値でない
方の値を先頭仮符号B1とし、先頭符号選択回路82に出
力する。
【0144】この例の場合のように、DSVおよびADSVの
両方が制限されている DC/ナイキストフリー符号の場
合、そのDSVおよびADSVの制約規則について調べる必要
があると考えられるが、始点および終点の状態におい
て、ADS*は、”0”にしかなり得ないので、DSV*(DSV)
のみの制約規則(DSV=10)を満たしているか否かを
判定することによって、上述したように、先頭仮符号B1
の推定が可能となる。
【0145】状態検出回路81は、RDS(または、RDS
*)をビット単位でカウントするアップダウンカウン
タ、または特願平10-118651に開示されているような、
図8の状態遷移図に基づいて、数ビット単位で動作する
変換回路で構成されている。特願平10-118651に開示さ
れているような変換回路で構成するこより、状態検出回
路81の構成を、より簡単にすることができる。
【0146】先頭符号選択回路82には、状態検出回路
81から、重複符号語検出パリティQおよび先頭仮符号B
1が、そして符号検出器16から、復号器52に入力さ
れた符号語の先頭符号BOが入力される。先頭符号選択回
路82は、状態検出回路81から、否重複符号語である
と判定したことを示す重複符号語検出パリティQが入力
された場合、そのタイミングで、状態検出回路81から
入力される先頭仮符号B1を選択し、復号回路83に出力
する。先頭符号選択回路82はまた、状態検出回路81
から、重複符号語であると判定したことを示す重複符号
語検出パリティQが入力された場合、そのタイミングで
入力される符号検出器16からの先頭符号BOを選択し、
復号回路83に出力する。
【0147】復号回路83には、先頭符号選択回路82
から、先頭符号B0または先頭仮符号B1が入力され、そし
て符号検出器16から、先頭符号B0および最終符号を除
く18ビットの符号Bが入力される。復号回路83は、
入力された18ビットの符号Bと、先頭符号選択回路8
2から入力された先頭符号B0または先頭仮符号B1に基づ
いて、16ビットのデータ語を生成(復号)し、外部の
装置に出力する。
【0148】復号回路83は、論理回路若しくはPLA、
または特願平10-281086に開示されているような、符号
語数加算器の直列回路により構成される。なお、特願平
10-281086に開示される符号語数加算器の直列回路によ
り構成することより、復号回路83の回路をより簡単に
することができる。
【0149】このように、先頭符号選択回路82は、状
態検出回路81からの重複符号語検出パリティQに基づ
いて、先頭符号を選択することより、復号回路83に入
力される符号語の始点の状態が、単一の状態に固定され
る。
【0150】なお、復号回路83において、始点の状態
の異なる符号語も復号されるようにすることより、状態
検出回路81および先頭符号選択回路82を省略し、先
頭符号B0を、直接復号回路83に入力することができ
る。
【0151】ところで、先頭符号選択回路82において
は、符号語の先頭符号B0の内容に基づかずに、先頭符号
が選択された。すなわち、このことは、先頭符号選択回
路82における先頭符号の選択誤り(検出誤り)は、復
号におけるデータ誤りとはならないことを意味する。例
えば、65536 個の符号語のうちの27126 個の重複符号語
が全て、データ語に割り当てられた場合、全てのデータ
語の発生確率が等しいとき、全体の58.6(=100×
(1-27126/65536))% の先頭符号誤りが訂正される。な
お、先頭符号および最終符号を除く18ビット符号が誤
っていた場合、先頭符号に誤りが伝播する可能性がある
が、この場合、符号語自体が誤っているので、この伝播
は、特に問題とはならない。
【0152】すなわち、本発明において、複数の状態を
始点とすることができる重複符号語をデータ語に復号す
る復号器方法において、符号語の先頭ビットが参照され
ていない。
【0153】なお、重複符号語が存在しない場合、デー
タ語に割り当てられる符号語の数は、NRZ変調と同様の
数となるが、始点の状態の異なる符号同士の全ての先頭
符号を反転して符号語を生成することより、先頭符号の
検出誤りが、復号時に訂正される確率は、58.6 % から
100 % となる。
【0154】図17は、上述した、記録再生装置50に
おける符号化率16/20の符号化と、PR1等化方式と
組み合わせた場合のADSトレリス線図を示している。こ
の場合、最小自乗ユークリッド距離は4となり、選択さ
れ得る状態の最大数は、8である。また、図17中、四
角形の印は、各状態を示し、四角形の印に付されている
白色または黒色は、NRZI変調後の記録符号の正負の極性
を示している。また、各状態から出力される実線は、NR
ZI変調前の出力が”1”であることを示し、点線は、NR
ZI変調前の出力が”0”であることを示している。
【0155】図17のトレリス線図は、トレリス削除法
により、全てのQCSが除去されており、TD、すなわち必
要なパスメモリの最小ビット数は、24ビットとなってい
る。
【0156】すなわち、図5に示した、NRZ変調を前提
として、図3の有限状態遷移図に基づく16/20の符
号化処理に対応するADSトリレス線図においては、TD
が、33ビットであった対して、この例の場合、TDが、
24ビットとなり、復号器52の構成がより簡単にな
る。
【0157】なお、図17のトレリス線図は、符号検出
が、1ビット単位で行われる場合に対応しているが、符
号検出回路16の動作速度を向上させるため、符号検出
を複数ビット単位で行い、それらを並列処理することも
できる。
【0158】図18は、記録再生装置50における符号
化率16/20の符号化と、PR2等化方式とを組み合わ
せた場合のADSのトレリス線図である。この場合、最小
自乗ユークリッド距離は6となり、選択され得る状態の
最大数は、16である。図18中、円および四角形の印
は、各状態を示し、円および四角形の印に付されている
白色または黒色は、1ビット前のNRZI変調後の記録符号
の正負の極性を示している。また、各状態から出力され
る実線は、NRZI変調前の出力が”1”であることを示
し、点線は、NRZI変調前の出力が”0”であることを示
している。
【0159】MSN符号にPR2等化を適用した場合のADSト
レリス線図に関しては、EMM (even-mark modulation)
符号を用いた、取り得る状態の最大数が5つの場合のト
レリス線図は、開示されているが、図18のトリレス線
図のような、多状態のADSに対応できる規則的なトレリ
ス線図は、開示されていない。一般的に、PR2等化方式
は、PR1等化方式に比較して、高線記録密度領域(高周
波数帯域)の雑音抑圧効果が高く、高線記録密度達成が
可能となる。
【0160】図19は、記録再生装置50における16
/20の符号に用いられるRDSトレリス線図を示す。図
中、白抜きおよび黒塗りの四角形は、各状態のNRZI変調
後の記録符号の正負の極性を示し、各状態から出力され
る実線は、NRZI変調前の出力が”1”であることを示
し、点線は、NRZI変調前の出力が”0”であることを示
している。なお、図19のトレリス線図においては、QC
Sが除去されていないので、このトリレス線図は、符号
検出に用いられない。
【0161】ところで、NRZI変調を前提とした、複数の
状態(この例では、状態4および状態5)を始点および
終点とする重複符号語を、1対1の関係で、データ語に
割り当てることは、従来から知られていた。例えば、上
述した、DAT、DDS、AIT1システムにおいて実用化され
ている符号化率8/10の符号化においても、NRZI変調
を前提として符号化が行われ、1つの重複符号語が1つ
のデータ語に割り当てられるようになされている。
【0162】ところが、MSN符号においては、これまでN
RZ変調を前提としての符号化のみが行われており、全反
転符号関係にある2の符号語が1つのデータ語に割り当
てられるようになされていた。これは、NRZI変調を前提
とする、DSVおよびADSVを共に制限する状態遷移図が明
らかになっていなかったためであり、また、QCSが除去
されたMSN符号においては、複数の状態を始点とする符
号語は、全て異なる符号語とされ、重複符号語が存在し
ないものとされており、重複符号語が存在する場合に対
応した有限状態遷移図が明らかになっていなかったため
と考えられる。
【0163】このため、従来のMSN符号においては、有
限状態遷移図が、NRZ変調を前提として構成されてお
り、NRZI変調を前提として構成されたとしても、NRZ変
調を前提とした場合と同様の符号語数が、データ語に割
り当てられるようになされ、本発明のような、MSN符号
をNRZI変調によって実現する装置等は、開示されていな
かった。
【0164】そこで、本発明においては、NRZI 変調を
前提とした、RDSおよびADSに符号極性を乗算したRDS*お
よびADS*に基づいて符号状態を決定する、規則的な構成
の有限状態遷移図(図8)に従って、符号化を実行し、
また、DSVおよびADSVが共に有限値とされたMSN符号にお
いて、DSVまたはADSVの一方のみの制限を利用したトレ
リス線図に対してトレリス削除法を用いた場合において
も、QCS が除されたMSN符号に重複符号語が発生する原
理を利用して、QCS の除去されたNRZI変調を前提とする
MSN 符号において、NRZ変調を前提とする場合に比べ、
より多くの符号語がデータ語に割り当てられた。
【0165】ただし、本実施の形態のように復号後のデ
ータが符号極性の反転の有り無しに全く影響されないと
いう現象は、I-NRZI(interleaved NRZI)変調を前提とし
た符号においても全く同様である。また以上の説明よ
り、本発明によってなる符号化方法に従って符号化され
た MSN 符号が記録された記録媒体を用いれば、従来の
符号化方法に従って符号化された MSN 符号が記録され
ている記録媒体と比較して、再生装置の回路がより簡単
になる。すなわち本発明は、mビットのデータ語を変換
する事によって得られたn ビットの符号語において、ト
レリス削除法によって QCS が除去された DC/ナイキス
トフリー符号がNRZI 変調されて連続的に記録される。
【0166】また、NRZI変調を PR1 等化方式と組み合
わせる場合、NRZI変調は 1/(1+D)、すなわち PR1等化の
プリコーディング操作に相当するため、エラー伝播のビ
ット数が小さく抑えられる。すなわち、プリコーディン
グ操作の行われたパーシャルレスポンスチャネルにおけ
るエラー伝播ビット数は、エラーが発生した時の信号検
出時の自乗ユークリッド距離と同じであるので、PR1等
化が適用されたMSN 符号を、NRZI 変調を前提として行
うことより、エラー伝播ビット数が減少する。
【0167】なお、以上においては、符号語の始点およ
び終点が、 RDS*が+2、ADS*が0、またはRDS*が−
2、ADS*が0である場合を例として説明したが、他の状
態を始点および終点とする符号語の場合にも適用され
る。
【0168】上述した一連の処理は、ハードウエアによ
り実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行
させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより
実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプロ
グラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコン
ピュータ、または、各種のプログラムをインストールす
ることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば
汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム格納
媒体からインストールされる。
【0169】上述した一連の処理は、ハードウエアによ
り実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行
させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより
実行する記録再生装置について説明する。
【0170】図20の記録再生装置101は、例えばコ
ンピュータで構成される。CPU(Central Processing Un
it)111にはバス115を介して入出力インタフェー
ス116が接続されており、CPU111は、入出力イン
タフェース116を介して、ユーザから、キーボード、
マウスなどよりなる入力部118から指令が入力される
と、例えば、ROM(Read Only Memory)112、ハード
ディスク114、またはドライブ120に装着される磁
気ディスク131、光ディスク132、光磁気ディスク
133、若しくは半導体メモリ134などの記録媒体に
格納されているプログラムを、RAM(Random Access Mem
ory)113にロードして実行する。さらに、CPU111
は、その処理結果を、例えば、入出力インタフェース1
16を介して、LCD(Liquid Crystal Display)などよ
りなる表示部117に必要に応じて出力する。なお、プ
ログラムは、ハードディスク114やROM112に予め
記憶しておき、記録再生装置101と一体的にユーザに
提供したり、磁気ディスク131、光ディスク132、
光磁気ディスク133,半導体メモリ134等のパッケ
ージメディアとして提供したり、衛星、ネットワーク等
から通信部119を介してハードディスク114に提供
することができる。
【0171】なお、本明細書において、システムの用語
は、複数の装置、手段などより構成される全体的な装置
を意味するものとする。
【0172】
【発明の効果】請求項1に記載の符号化装置、請求項9
に記載の符号化方法、および請求項10に記載の記録媒
体によれば、トリレス符号語をNRZI変調するようにした
ので、例えば、NRZ変調した場合に比べ、より多くの符
号語をデータ語に割り当てることができる。
【0173】請求項11に記載の復号装置、請求項12
に記載の復号方法、および請求項13に記載の記録媒体
によれば、最終符号を参照せずに復号するようにしたの
で、復号後の符号の極性の反転に影響されずに復号する
ことができる。
【0174】請求項14に記載の復号装置、請求項15
に記載の復号方法、および請求項16に記載の記録媒体
によれば、始点の状態を複数の状態にすることができる
トリレス符号語を、その先頭符号を参照せずに復号する
ようにしたので、復号後の符号の極性の反転に影響され
ずに復号することができる。
【0175】請求項17に記載に記録媒体によれば、ト
リレス除去法によって順破滅的符号系列が除去されたDC
/ナイキストフリー符号をNRZI変調するようにしたの
で、例えば、再生装置の構成が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の記録再生装置1の構成例を示すブロック
図である。
【図2】図1の符号化器11の構成例を示すブロック図
である。
【図3】有限状態遷移図である。
【図4】図1の復号器17の構成例を示すブロック図で
ある。
【図5】トリレス線図である。
【図6】本発明を適用した記録再生装置50の構成例を
示すブロック図である。
【図7】図6の符号化器51の構成例を示すブロック図
である。
【図8】他の有限状態遷移図である。
【図9】図8の有限状態遷移図の各状態のRDS*およびAD
S*を示す図である。
【図10】他の有限状態遷移図である。
【図11】図10の有限状態遷移図の各状態のRDS*およ
びADS*を示す図である。
【図12】符号長が40ビット以下の符号化により生成
される符号語の数を示す図である。
【図13】データ語に割り当てられた符号語の例を示す
図である。
【図14】他の有限状態遷移図である。
【図15】図14の有限状態遷移図の各状態のRDS*およ
びADS*を示す図である。
【図16】図6の復号器52の構成例を示すブロック図
である。
【図17】他のトリレス線図である。
【図18】他のトリレス線図である。
【図19】他のトリレス線図である。
【図20】媒体を説明する図である。
【符号の説明】
50 記録再生装置, 51 符号化器, 52 復号
器, 61 符号化回路, 62 状態検出回路, 6
3 終点状態修正回路, 64 レジスタ,65 先頭
符号修正回路, 81 状態検出回路, 82 先頭符
号選択回路,83 復号回路

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されるデータ語から、符号スペクト
    ルの、直流成分およびナイキスト周波数成分が共に除去
    され、かつ、最尤検出されるとき、準破滅的符号系列が
    除去されているトレリス符号語を生成する生成手段と、 前記生成手段により生成された前記トリレス符号語を、
    NRZI変調する変調手段とを備えることを特徴とする符号
    化装置。
  2. 【請求項2】 前記データ語は、16ビットであり、前
    記トリレス符号語は、20ビットであることを特徴とす
    る請求項1に記載の符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記生成手段により生成される前記トリ
    レス符号語は、前記トリレス符号語の、先頭符号から4
    つ以下のゼロが連続し、前記トリレス符号語の途中にお
    いて、6つ以下のゼロが連続し、かつ、前記トリレス符
    号語の最終符号まで、3つ以下のゼロが連続することを
    特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも1個以上の前記データ語に、
    1つの前記トリレス符号語が割り当てられることを特徴
    とする請求項1に記載の符号化装置。
  5. 【請求項5】 前記生成手段は、トレリス削除法によ
    り、前記準破滅的符号系列を除去する除去手段をさらに
    備えることを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  6. 【請求項6】 前記生成手段により生成された前記トリ
    レス符号語の始点の状態および終点の状態の、直流累積
    電荷が、−2あるいは+2の範囲であり、交流累積電荷
    が、0であることを特徴とする請求項1に記載の符号化
    装置。
  7. 【請求項7】 前記直流累積電荷の最大値と最小値の差
    が10以上で、かつ、前記交流累積電荷の最大値と最小
    値の差が8以上であることを特徴とする請求項6に記載
    の符号化装置。
  8. 【請求項8】 前記直流累積電荷の最大値と最小値の差
    が10で、かつ、前記交流累積電荷の最大値と最小値の
    差が8であることを特徴とする請求項6に記載の符号化
    装置。
  9. 【請求項9】 入力されるデータ語から、符号スペクト
    ルの、直流成分およびナイキスト周波数成分が共に除去
    され、かつ、最尤検出されるとき、準破滅的符号系列が
    除去されているトレリス符号語を生成する生成ステップ
    と、 前記生成ステップの処理で生成された前記トリレス符号
    語を、NRZI変調する変調ステップとを含むことを特徴と
    する符号化方法。
  10. 【請求項10】 入力されるデータ語から、符号スペク
    トルの、直流成分およびナイキスト周波数成分が共に除
    去され、かつ、最尤検出されるとき、準破滅的符号系列
    が除去されているトレリス符号語を生成する生成ステッ
    プと、 前記生成ステップの処理で生成された前記トリレス符号
    語を、NRZI変調する変調ステップとを含むことを特徴と
    する処理をコンピュータに実行させるプログラムが記録
    されている記録媒体。
  11. 【請求項11】 符号語をデータ語に復号する復号装置
    において、 前記符号語の最終符号を参照せずに復号する復号手段を
    備えることを特徴とする復号装置。
  12. 【請求項12】 符号語をデータ語に復号する復号装置
    の復号方法において、 前記符号語の最終符号を参照せずに復号する復号ステッ
    プを含むことを特徴とする復号方法。
  13. 【請求項13】 符号語をデータ語に復号するための復
    号処理用のプログラムであって、 前記符号語の最終符号を参照せずに復号する復号ステッ
    プを含むことを特徴とする処理をコンピュータに実行さ
    せるプログラムが記録されている記録媒体。
  14. 【請求項14】 有限状態遷移図に基づいて、始点の状
    態を複数の状態とすることができるトリレス符号語を復
    号する復号装置において、 前記トリレス符号語が、始点の状態を複数の状態とする
    ことができない場合、前記トリレス符号語の先頭符号を
    参照せずに復号する復号手段を備えることを特徴とする
    復号装置。
  15. 【請求項15】 有限状態遷移図に基づいて、始点の状
    態を複数の状態とすることができるトリレス符号語を復
    号する復号装置の復号方法において、 前記トリレス符号語が、始点の状態を複数の状態とする
    ことができない場合、前記トリレス符号語の先頭符号を
    参照せずに復号する復号ステップを含むことを特徴とす
    る復号方法。
  16. 【請求項16】 有限状態遷移図に基づいて、始点の状
    態を複数の状態とすることができるトリレス符号語を復
    号するための復号処理用のプログラムであって、 前記トリレス符号語が、始点の状態を複数の状態とする
    ことができない場合、前記トリレス符号語の先頭符号を
    参照せずに復号する復号ステップを含むことを特徴とす
    る処理をコンピュータに実行させるプログラムが記録さ
    れている記録媒体。
  17. 【請求項17】 m ビットのデータ語が符号化されたn
    ビットの符号語が連続的に記録される記録媒体におい
    て、トレリス削除法によって準破滅的符号系列が除去さ
    れたDC/ナイキストフリー符号がNRZI変調されて記録さ
    れていることを特徴とする記録媒体。
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