JP2001075623A - 数値制御装置、加工制御方法、及び記憶媒体 - Google Patents

数値制御装置、加工制御方法、及び記憶媒体

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JP2001075623A
JP2001075623A JP24737999A JP24737999A JP2001075623A JP 2001075623 A JP2001075623 A JP 2001075623A JP 24737999 A JP24737999 A JP 24737999A JP 24737999 A JP24737999 A JP 24737999A JP 2001075623 A JP2001075623 A JP 2001075623A
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machining
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輝夫 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具の形状寸法が変更になっても支障なく加
工を行うことを可能とする。 【解決手段】 マクロプログラムを指定するとともに、
工具形状情報には基づかず、ワーク加工形状情報のみに
基づいて作成された加工プログラムをワークステーショ
ン等により作成しておく(S1〜S7)。一方、この加
工プログラムを受け取った数値制御装置では、予めダミ
ーワークの試し加工によって工具形状情報を得ておき
(S8〜S11)、加工プログラムを実行する際に、そ
れに指定されたマクロプログラムを実行し、マクロプロ
グラムでは、加工プログラムに含まれる各加工点におけ
る座標値及び法線ベクトルと、先の工具形状情報とを変
数に代入することによって各加工点に対する工具中心位
置を算出する。この算出された各加工点に対する工具中
心位置に従い工具が移動され、加工が行われる(S12
〜S14)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、数値制御装置、加
工制御方法、及び記憶媒体に関し、特に、三次元曲面形
状を加工する工作機械の動作制御を行う数値制御装置、
当該数値制御装置に適用される加工制御方法、及び当該
加工制御方法を実行するプログラムを記憶した記憶媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、NC工作機械を動かすソフトウェ
アとしてAPTやFAPT等が使われている。例えばF
APTは、主に平面形状を加工する自動加工プログラム
であり、該FAPTにおいて加工形状記述に工具形状情
報を付加すると、数値制御装置がこのFAPTに従いオ
フセットベクトルを作成し、工作機械の動作制御を行
う。なお、NC工作機械の動作制御ではほとんど、2軸
又は3軸同時制御、直線補間、2軸同時制御、円弧補間
を行うことが可能となっている。
【0003】こうした平面形状の加工例を、図7に示
す。図7は平面形状の加工例を示す図である。図では、
半径rの工具101がワーク(被加工物)102の外側
を切削加工する。
【0004】ところで、三次元形状の加工では、上記の
平面形状の加工と異なり、加工形状から工具経路(工具
中心位置の移動軌跡)を算出することがもっと複雑とな
るため、数値制御装置において、加工形状記述から工具
経路を算出することは行われず、そうした算出は別の装
置(例えばワークステーション)において行われるよう
になっている。
【0005】すなわち、APT等では工具の一般形状を
図8のように決め、各部のパラメーターθ1,θ2,r
1,r2,Dを適当に選択することによって、種々の工
具形状に対応できるようになっている。例えば、θ1=
0°、θ2=−90°、r2=0とした場合の工具形状
を図9に、θ1=90°、θ2=0°、r1=0、D=
0とした場合の工具形状を図10に示す。
【0006】図9に示す工具形状と同一の工具形状を図
11に示す。図11では、パラメータとして新たに、工
具の旋回半径R、工具刃先の半径r、刃先高さhを設定
している。
【0007】なお図11において、R=rかつh=rの
形状を持つ工具がボールエンドミルである。三次元曲面
の切削ではボールエンドミルが一般的に使用される。ボ
ールエンドミルは工具の作りやすさや、三次元曲面加工
における工具中心位置の計算のしやすさ等から汎用的に
使用されている。
【0008】しかし、図11に示すような形状の工具を
用いると切削加工点が工具旋回中心より離れているため
に、工具回転時の周速(切削速度)を大きく取れる。例
えば工具材質がダイヤモンドである工具を使用した加工
では一般に切削速度を高く設定するが、こうした切削速
度を高く設定する場合の加工には、図11に示すような
形状の工具がボールエンドミルよりも有利である。
【0009】以上のように、三次元形状の加工では、工
具形状に自由度を持たせてあるため、工具中心位置を求
める計算が複雑となる。したがって、数値制御装置とは
別装置の自動加工プログラムで工具中心経路を算出し
て、その算出結果をカッターロケイションデータ(CL
DATA)として数値制御装置に送るのが一般的であ
る。
【0010】例えば、図12に示すような形状のワーク
を、図11に示す形状の工具を用いて加工しようとした
場合を例にとって説明する。
【0011】図13は、図12に示すワーク103を、
図11に示す工具104を用いて加工しようとした場合
の相互の相対位置関係を示す図であり、(A)は平面
図、(B)は側面図である。
【0012】図12に示すようなワーク103の三次元
曲面の加工を行う場合、従来は、ワークステーション等
において、所望の三次元曲面の形状情報と工具形状情報
とを基に、工具104の中心座標(図13のA点)が移
動すべき軌跡(移動経路)を計算して、加工プログラム
を作成していた。
【0013】すなわち、ワーク103に関する所望の三
次元曲面の形状情報を基に、三次元曲面上の各点の座標
値で求め、また三次元曲面上の各点での法線ベクトルを
求める。一方、工具104の工具形状情報を基に、工具
104の旋回半径R、工具刃先半径rを獲得する。こう
して得られた三次元曲面上の各点の座標値、法線ベクト
ル、工具旋回半径R、工具刃先半径rを使用して、工具
中心座標を所定の間隔で次々と算出し、工具経路を得
る。これにより、NC工作機械の切削プログラムが作成
される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
三次元曲面の加工において、工具交換を行うと加工プロ
グラムを再度作り直さなければならないという問題があ
る。
【0015】例えば、製品を複数個製作しようとする
と、途中で工具の摩耗が進行して工具交換を必要とする
場合がある。そうした場合に、新たな工具の工具旋回半
径R、工具刃先半径rを基にして工具経路を算出し、加
工プログラムを最初からもう一度作り直さなければなら
ない。これは、工具形状情報に誤りがあったり、それが
変更になったりした場合の修正でも同じことが言える。
【0016】また、加工プログラムの作成はワークステ
ーション等で作成するが、ワークステーションがNC工
作機械や数値制御装置の設置してある場所と離れて設置
されている場合も多く、そうした場合に、加工プログラ
ムの再作成や情報のやりとりが煩雑となる。
【0017】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、工具の形状寸法が変更になっても支障
なく加工を行うことが可能な数値制御装置、加工制御方
法、及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明によれば、三次元曲面形状を加
工する工作機械の動作制御を行う数値制御装置におい
て、工具形状及び加工形状を変数とするマクロプログラ
ムを格納する格納手段と、前記工作機械に装着されてい
る工具の形状寸法を求める工具寸法獲得手段と、マクロ
プログラムを指定する情報を含むとともに、加工形状情
報を基に作成された所定データを含む加工プログラムを
受け取る受取手段と、前記受取手段が受け取った加工プ
ログラムにおいて指定されているマクロプログラムを前
記格納手段から取り出し、該マクロプログラムにおける
変数に、前記工具寸法獲得手段によって求められた工具
形状寸法と、前記加工プログラムに含まれる所定データ
とを入力して、前記マクロプログラムを実行させる実行
手段とを有することを特徴とする。
【0019】また、請求項5記載の発明によれば、三次
元曲面形状を加工する工作機械の動作制御を行うととも
に、工具形状及び加工形状を変数とするマクロプログラ
ムが格納された数値制御装置に適用される加工制御方法
において、前記工作機械に装着されている工具の形状寸
法を求める工具寸法獲得ステップと、マクロプログラム
を指定する情報を含むとともに、加工形状情報を基に作
成された所定データを含む加工プログラムを受け取る受
取ステップと、前記受取ステップにより受け取った加工
プログラムにおいて指定されているマクロプログラムを
前記数値制御装置から取り出し、該マクロプログラムに
おける変数に、前記工具寸法獲得ステップによって求め
られた工具形状寸法と、前記加工プログラムに含まれる
所定データとを入力して、前記マクロプログラムを実行
させる実行ステップとを有することを特徴とする。
【0020】さらに、請求項9記載の発明によれば、三
次元曲面形状を加工する工作機械の動作制御を行うとと
もに、工具形状及び加工形状を変数とするマクロプログ
ラムが格納された数値制御装置に適用される加工制御方
法をプログラムとして記憶した、コンピュータにより読
み出し可能な記憶媒体において、前記加工制御方法が、
前記工作機械に装着されている工具の形状寸法を求める
工具寸法獲得ステップと、マクロプログラムを指定する
情報を含むとともに、加工形状情報を基に作成された所
定データを含む加工プログラムを受け取る受取ステップ
と、前記受取ステップにより受け取った加工プログラム
において指定されているマクロプログラムを前記数値制
御装置から取り出し、該マクロプログラムにおける変数
に、前記工具寸法獲得ステップによって求められた工具
形状寸法と、前記加工プログラムに含まれる所定データ
とを入力して、前記マクロプログラムを実行させる実行
ステップとを有することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
【0022】図1は、本発明の実施形態に係る数値制御
装置において行われる加工制御処理及び外部装置(ワー
クステーション等)において行われる加工プログラムの
作成処理の手順を示すフローチャートである。
【0023】まず、このフローチャートで行われる各処
理の概要を説明する。
【0024】NC工作機械の制御装置にあらかじめサブ
プログラムとして、所望の三次元曲面の加工形状情報と
工具の形状情報とを変数として、工具中心座標を算出す
るマクロプログラムを用意しておく。
【0025】数値制御装置において使用するマクロプロ
グラムでは、一定パターンの形状や規則性のある形状の
繰り返しの加工がある場合、あらかじめ数値制御装置の
記憶領域にNCマクロプログラムを登録しておき、加工
プログラムの中でマクロプログラムの呼び出しと変数の
受け渡しとを指示するようにする。この加工プログラム
を数値制御装置において実行することによりマクロプロ
グラムが実行され、所定の計算を行いながら加工制御を
行うことができる(S12〜S14)。NCマクロプロ
グラムは、計算精度も良く、計算速度も向上してきてお
り、加工中に演算しても加工に悪影響を与えることはな
い。
【0026】工具の形状情報は、NC工作機械において
ダミーワークを試し加工することによって獲得するよう
にする(ステップS8〜S11)。
【0027】一方、所望の三次元曲面の加工形状情報
は、次々と加工すべき点のx,y,z座標と法線ベクト
ル(L,M,N)とからなり、この加工形状情報は、実
行すべきマクロプログラムを指定する情報とともに加工
プログラムを構成し、この加工プログラムが外部から数
値制御装置に供給される(ステップS1〜S7)。
【0028】なお、数値制御装置は一般に直線補間機能
及び円弧補間機能しか持っていないため、三次元曲面を
加工しようとすると、曲面加工は直線補間の連続で加工
することになる。したがって、曲面を所定の高い精度で
加工しようとすると、必然的にワーク加工形状情報のデ
ータ量も多くなるので、データの受け渡しはフロッピー
ディスク等の記憶媒体を介して行うこととなる。
【0029】次に、フローチャートの各ステップに沿っ
て説明する。
【0030】まず、ワークステーション等において行わ
れる加工プログラムの作成処理の手順を、ステップS1
〜S7を参照して説明する。
【0031】[S1]ワークにおける加工範囲及び工具
の加工出発点を操作者が決めて指定する。
【0032】[S2]ステップS1で決められた加工範
囲を、加工精度に応じて操作者が分割し、指定する。
【0033】[S3]操作者から入力されたワーク加工
形状情報を基にして、ある加工点の座標と、その加工点
における法線ベクトルとを算出する。
【0034】すなわち、操作者からワーク加工形状情報
として曲面式Z=f(X,Y)が入力されたとした場
合、ある加工点の法線ベクトルは次のようにして算出さ
れる。
【0035】曲面上のある加工点X,Y,Zにおいて、
X方向の偏微分を∂Z/∂X、Y方向の偏微分を∂Z/
∂Yとすると、法線方向の割合は(−∂Z/∂X,−∂
Z/∂Y,1.0)となる。
【0036】ここで、V=sqrt{(∂Z/∂Y)2
+(∂Z/∂Y)2+1.0}とすると、法線べクトル
(L,M,N)は、L=−∂Z/∂Y/V,M=∂Z/
∂Y/V,N=1.0/Vと表せる。
【0037】法線ベクトルは、ある面に垂直な直線(法
線)において、その直線上における距離が1.0である
線分のX成分がL、Y成分がM、Z成分がNになること
を意味する。
【0038】[S4]ステップS3で算出されたある加
工点の座標及び法線ベクトルを所定の書式でファイルに
出力する。この所定の書式においては、当該加工点に適
用されるべきマクロプログラムを指定するようになって
いる。詳しくは後述のステップS7において説明する。
【0039】[S5]次の加工点に移る。
【0040】[S6]次の加工点に移った結果、その加
工点に対してステップS3の処理が未だ行われていない
場合、ステップS3に戻り、既にステップS3の処理が
行われていて、処理対象の加工点全てに対してステップ
S3の処理が完了していればステップS7へ進む。
【0041】[S7]ステップS4でファイルに出力さ
れた各加工点におけるデータをまとめてフロッピーディ
スクに出力し、加工プログラムとして数値制御装置へ入
力できるようにする。
【0042】図2は、フロッピーディスクに出力された
加工プログラムの一例を示す図である。
【0043】加工プログラムはNCプログラム言語で書
かれており、例えば、第1行目の「G04X2.0S2
000M03」は、2秒のドウェルとともに、スピンド
ル回転数を2000rpmにして右回転を開始すること
を意味する。
【0044】第2行目の「G92X6.53070Y2
4.32930Z−5.00000」は、工具が現在待
期している位置を、x=6.5307、y=24.32
93、z=−5.0という座標系にすることを意味す
る。
【0045】第3行目の「G90M08」は、これから
の座標系を絶対座標系とするとともに、ミストクーラン
トをオンにすることを意味する。
【0046】第4行目の「G65P2001X−4.2
7091Y−5.13292Z−5.29625A−
0.68909508B0.54180240C−0.
48124643」は、番号O2001のマクロプログ
ラムを呼び出し、X,Y,Z,A,B,Cにそれぞれ続
く数値を、該マクロプログラムにおける対応する変数に
代入して該マクロプログラムを実行させることを意味す
る。X,Y,Zにそれぞれ続く数値は加工点の座標を表
しており、A,B,Cにそれぞれ続く数値は法線べクト
ル(L,M,N)を表している。
【0047】次に、数値制御装置において行われる加工
制御処理の手順を、ステップS8〜S14を参照して説
明する。
【0048】[S8]工具を主軸にセットする。例え
ば、図11に示す形状(実際はダイヤモンドバイトで中
心線の周りに旋回した時に考えられる形状)の工具を横
形精密NCフライス盤のスピンドルに固定する。
【0049】[S9]ダミーワークに試し削りを行う。
【0050】すなわち、例えば、図11に示す形状の工
具の旋回半径Rや刃先半径rは、工具形状を静止時に正
確に測定しても、工具を工作機械の主軸に取り付け回転
した時に得られる旋回時形状との間に、工具保持や保持
具の振れ等によって、0.002〜0.03mm程度の
誤差が生じる。そこで、ダミーワークを試し削りして、
その加工結果から、旋回時形状に基づく旋回半径Rや刃
先半径rを測定する必要があるダミーワークの試し削り
を、図3及び図4を参照して説明する。
【0051】図3は、横形精密NCフライス盤による切
削加工を示す図である。図中、横形精密NCフライス盤
のテーブルにおいて、ワーク6が加工治具4及び位置決
め治具5によって位置決め固定され、工具8によって、
加工曲面7の加工が行われている。9は工作機械の座標
系を表したものである。
【0052】図4はダミーワーク10を示す図である。
ダミーワーク10を図3のワーク6の代わりにワーク6
と同一の位置に固定して、その上面12の適当な位置
を、工具8を回転しながら下方(Yマイナス方向)へ移
動して切削する。その結果、ダミーワーク10の上面1
2に切削溝11が加工される。このときの工作機械のX
軸及びZ軸の座標値を記録しておく。
【0053】[S10]試し加工が行われたダミーワー
ク10を加工治具4より取り外し、例えばザイゴ干渉計
のような測定器を用いて、工具8の旋回半径R及び工具
8の刃先半径rを求める。また万能測定顕微鏡等を用い
て、図4に示す切削溝11の中心から基準面までの距離
x,zを測定する。この距離によって基準面に対する工
具8の位置を知ることができる。
【0054】[S11]ワークを工作機械にセットし、
工具とワークとの位置関係を検出する。
【0055】すなわち、図3に示すようにワーク6を加
工治具4にセットし、加工曲面7の一番高い所に工具8
を回転させながら近づけて工具8が接触したときの工作
機械のY軸の座標値を記録しておく。ステップS9で記
録したX軸及びZ軸の座標値と、このY軸の座標値より
ワーク6と工具8との位置関係を決めることができる。
【0056】[S12]加工プログラムを入力し、該加
工プログラムにおいて指定されているマクロプログラム
を取り込む。
【0057】図5はマクロプログラムの具体的な例を示
す図であり、(A)は番号O2001のマクロプログラ
ム、(B)は番号O2000のマクロプログラムを示
す。
【0058】マクロプログラムにおいて、記号#と続く
数字との組合わせが変数を示す。変数#24には加工プ
ログラム中のXに続く数値を対応させ。同様に、変数#
25には加工プログラム中のYに続く数値を、変数#2
6には加工プログラム中のZに続く数値を、変数#1に
は加工プログラム中のAに続く数値を、変数#2には加
工プログラム中のBに続く数値を、変数#3には加工プ
ログラム中のCに続く数値を対応させる。マクロプログ
ラムの実行においては、対応する数値が変数に入力され
て所定の計算が行われる。
【0059】さらに変数#10は工具の刃先半径rを表
しており、変数#11は工具の旋回半径Rを表してい
る。
【0060】また、マクロプログラムにおいて、「G0
0」は、その後に続く座標位置に早送りで移動しなさい
という命令であり、「G01」は、記号Fの後に示され
た送り速度で切削送りをしなさいという命令である。
【0061】[S13]ステップS12で取り込んだマ
クロプログラムの各変数に、加工プログラム内の対応す
る各数値を、また、ステップS10で得られた工具の旋
回半径Rおよび刃先半径rを入力し、工具中心位置を各
加工点毎に算出する。
【0062】例えば、図6に示すような座標系で、図1
1に示すような工具によって加工を行おうとした場合、
ある加工点(X1,Y1,Z1)に対する工具中心位置
(X,Y,Z)は、 X=X0+L0*(R−r) Y=Y0+M0*(R−r) Z=Z1+N*r によって算出される。ただし、 X0=X1+L0*r Y0=Y1+M0*r L0=L/V M0=M/V V=sqrt(L2+M2) である。
【0063】[S14]操作者によって工作機械のスタ
ートボタンが押されると、ステップS13で算出された
各加工点毎の工具中心位置に従い工具が移動されて加工
が行われる。
【0064】以上説明したように、マクロプログラムを
指定するとともに、工具形状情報には基づかず、ワーク
加工形状情報のみに基づいて作成された加工プログラム
をワークステーション等により作成しておく。一方、こ
の加工プログラムを受け取った数値制御装置では、予め
ダミーワークの試し加工によって工具形状情報を得てお
き、加工プログラムを実行する際に、それに指定された
マクロプログラムを実行し、マクロプログラムでは、加
工プログラムに含まれる各加工点における座標値及び法
線ベクトルと、先の工具形状情報とを変数に代入するこ
とによって各加工点に対する工具中心位置を算出する。
【0065】かくして、工具形状寸法が変更になって
も、加工プログラムを最初から作り直す必要がない。ま
た、マクロプログラムの実行速度は、加工速度に比べ十
分速いので、工具形状寸法が変更になっても、工具形状
情報が入手できてしまえば、加工が即座に可能である。
【0066】なお、前述した実施形態の機能を実現する
ソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体
を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムある
いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記
憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行
することによっても、本発明が達成されることは言うま
でもない。
【0067】この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が、前述の実施形態の機能を実現する
ことになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体
が本発明を構成することになる。
【0068】プログラムコードを供給するための記憶媒
体として、例えば、フロッピィディスク、ハードディス
ク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD
−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMな
どを用いることができる。
【0069】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムコードを実行することにより、前述した実施形態の機
能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指
示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが
実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって
前述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に
含まれることは言うまでもない。
【0070】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指
示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに
備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行
い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現さ
れる場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、マ
クロプログラムを指定するとともに、工具形状情報には
基づかず、ワーク加工形状情報のみに基づいて作成され
た加工プログラムをワークステーション等により作成し
ておく。一方、この加工プログラムを受け取った数値制
御装置では、予めダミーワークの試し加工によって工具
形状情報を得ておき、加工プログラムを実行する際に、
それに指定されたマクロプログラムを実行し、マクロプ
ログラムでは、加工プログラムに含まれる各加工点にお
ける座標値及び法線ベクトルと、先の工具形状情報とを
変数に代入することによって各加工点に対する工具中心
位置を算出する。この算出された各加工点に対する工具
中心位置に従い工具が移動され、加工が行われる。
【0072】かくして、工具形状寸法が変更になって
も、加工プログラムには工具形状情報に基づくデータが
含まれないので、加工プログラムを最初から作り直す必
要がない。
【0073】また、マクロプログラムの実行速度は、加
工速度に比べ十分速いので、工具形状情報が入手できて
しまえば、加工が即座に可能である。これは、工具形状
寸法が変更になった場合でも同じことが言える。
【0074】さらに、工具形状寸法が変更になっても加
工プログラムを最初から作り直す必要がないので、微妙
な曲面の加工誤差も工具寸法データの変更によって簡単
に補正することが可能となる。
【0075】なお近年、非球面トーリクや三次元自由曲
面光学素子(FOローパスフィルター等)がダイヤモン
ドバイトによって正確に加工できるようになってきてい
るが、こうした複雑な曲面の加工では、加工プログラム
が非常に大きなものとなる。こうした大規模な加工プロ
グラムが、工具形状寸法の変更によって従来のように作
り直されねばならないことは、その作成コストや時間に
おいて重大な問題であった。本発明では、こうした問題
が全く解消するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る数値制御装置において
行われる加工制御処理及び外部装置において行われる加
工プログラムの作成処理の手順を示すフローチャートで
ある。
【図2】フロッピーディスクに出力された加工プログラ
ムの一例を示す図である。
【図3】横形精密NCフライス盤による切削加工を示す
図である。
【図4】ダミーワークを示す図である。
【図5】マクロプログラムの具体的な例を示す図であ
る。
【図6】加工点の座標を示す図である。
【図7】平面形状の加工例を示す図である。
【図8】一般的工具の形状パラメータを示す図である。
【図9】図8に示す一般的工具の形状パラメータを、θ
1=0°、θ2=−90°、r2=0とした場合の工具
形状を示す図である。
【図10】図8に示す一般的工具の形状パラメータを、
θ1=90°、θ2=0°、r1=0、D=0とした場
合の工具形状を示す図である。
【図11】図9に示す工具形状と同一の形状の工具を示
す図である。
【図12】ワーク形状を示す図である。
【図13】図12に示すワークを、図11に示す工具を
用いて加工しようとした場合の相互の相対位置関係を示
す図である。
【符号の説明】
4 加工治具 5 位置決め治具 6 ワーク(被加工物) 7 加工曲面 8 工具 9 座標系 10 ダミーワーク 11 切削溝 12 上面

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元曲面形状を加工する工作機械の動
    作制御を行う数値制御装置において、 工具形状及び加工形状を変数とするマクロプログラムを
    格納する格納手段と、 前記工作機械に装着されている工具の形状寸法を求める
    工具寸法獲得手段と、 マクロプログラムを指定する情報を含むとともに、加工
    形状情報を基に作成された所定データを含む加工プログ
    ラムを受け取る受取手段と、 前記受取手段が受け取った加工プログラムにおいて指定
    されているマクロプログラムを前記格納手段から取り出
    し、該マクロプログラムにおける変数に、前記工具寸法
    獲得手段によって求められた工具形状寸法と、前記加工
    プログラムに含まれる所定データとを入力して、前記マ
    クロプログラムを実行させる実行手段とを有することを
    特徴とする数値制御装置。
  2. 【請求項2】 前記工具寸法獲得手段は、前記工作機械
    に装着されている工具によって試し加工を行い、その結
    果得られた実データに基づいて前記工具の形状寸法を求
    めることを特徴とする請求項1記載の数値制御装置。
  3. 【請求項3】 前記格納手段に格納されるマクロプログ
    ラムには、工具形状及び加工形状を変数として工具中心
    座標を算出するマクロプログラムが含まれ、 前記実行手段は、該マクロプログラムを実行させて工具
    中心座標を算出し、 前記数値制御装置は、前記実行手段によって得られた工
    具中心座標を基に前記工作機械を動作制御する動作制御
    手段を、さらに有することを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の数値制御装置。
  4. 【請求項4】 前記所定データは、各加工点の座標値及
    び法線ベクトル値であることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3のいずれかに記載の数値制御装置。
  5. 【請求項5】 三次元曲面形状を加工する工作機械の動
    作制御を行うとともに、工具形状及び加工形状を変数と
    するマクロプログラムが格納された数値制御装置に適用
    される加工制御方法において、 前記工作機械に装着されている工具の形状寸法を求める
    工具寸法獲得ステップと、 マクロプログラムを指定する情報を含むとともに、加工
    形状情報を基に作成された所定データを含む加工プログ
    ラムを受け取る受取ステップと、 前記受取ステップにより受け取った加工プログラムにお
    いて指定されているマクロプログラムを前記数値制御装
    置から取り出し、該マクロプログラムにおける変数に、
    前記工具寸法獲得ステップによって求められた工具形状
    寸法と、前記加工プログラムに含まれる所定データとを
    入力して、前記マクロプログラムを実行させる実行ステ
    ップとを有することを特徴とする加工制御方法。
  6. 【請求項6】 前記工具寸法獲得ステップは、前記工作
    機械に装着されている工具によって試し加工を行わせ、
    その結果得られた実データに基づいて前記工具の形状寸
    法を求めることを特徴とする請求項5記載の加工制御方
    法。
  7. 【請求項7】 前記格納手段に格納されるマクロプログ
    ラムには、工具形状及び加工形状を変数として工具中心
    座標を算出するマクロプログラムが含まれ、 前記実行ステップは、該マクロプログラムを実行させて
    工具中心座標を算出し、 前記加工制御方法は、前記実行ステップによって得られ
    た工具中心座標を基に前記工作機械を動作制御する動作
    制御ステップを、さらに有することを特徴とする請求項
    5または請求項6記載の加工制御方法。
  8. 【請求項8】 前記所定データは、各加工点の座標値及
    び法線ベクトル値であることを特徴とする請求項5乃至
    請求項7のいずれかに記載の加工制御方法。
  9. 【請求項9】 三次元曲面形状を加工する工作機械の動
    作制御を行うとともに、工具形状及び加工形状を変数と
    するマクロプログラムが格納された数値制御装置に適用
    される加工制御方法をプログラムとして記憶した、コン
    ピュータにより読み出し可能な記憶媒体において、 前記加工制御方法が、 前記工作機械に装着されている工具の形状寸法を求める
    工具寸法獲得ステップと、 マクロプログラムを指定する情報を含むとともに、加工
    形状情報を基に作成された所定データを含む加工プログ
    ラムを受け取る受取ステップと、 前記受取ステップにより受け取った加工プログラムにお
    いて指定されているマクロプログラムを前記数値制御装
    置から取り出し、該マクロプログラムにおける変数に、
    前記工具寸法獲得ステップによって求められた工具形状
    寸法と、前記加工プログラムに含まれる所定データとを
    入力して、前記マクロプログラムを実行させる実行ステ
    ップとを有することを特徴とする記憶媒体。
  10. 【請求項10】 前記工具寸法獲得ステップは、前記工
    作機械に装着されている工具によって試し加工を行わ
    せ、その結果得られた実データに基づいて前記工具の形
    状寸法を求めることを特徴とする請求項9記載の記憶媒
    体。
  11. 【請求項11】 前記格納手段に格納されるマクロプロ
    グラムには、工具形状及び加工形状を変数として工具中
    心座標を算出するマクロプログラムが含まれ、 前記実行ステップは、該マクロプログラムを実行させて
    工具中心座標を算出し、 前記加工制御方法は、前記実行ステップによって得られ
    た工具中心座標を基に前記工作機械を動作制御する動作
    制御ステップを、さらに有することを特徴とする請求項
    9または請求項10記載の記憶媒体。
  12. 【請求項12】 前記所定データは、各加工点の座標値
    及び法線ベクトル値であることを特徴とする請求項9乃
    至請求項11のいずれかに記載の記憶媒体。
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