JP2001074535A - 液体レベルゲージ用のプラグ、該プラグを用いた液体レベルゲージ、及び該プラグの製造方法 - Google Patents
液体レベルゲージ用のプラグ、該プラグを用いた液体レベルゲージ、及び該プラグの製造方法Info
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- JP2001074535A JP2001074535A JP25209699A JP25209699A JP2001074535A JP 2001074535 A JP2001074535 A JP 2001074535A JP 25209699 A JP25209699 A JP 25209699A JP 25209699 A JP25209699 A JP 25209699A JP 2001074535 A JP2001074535 A JP 2001074535A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 液体レベルゲージ用のプラグにおいて、ねじ
れや曲げ、引っ張り等に対する強度を高め、且つ、その
製造コストの低廉化を図る。 【解決手段】 液体容器32内の液体の一部を、この液
体容器32の外部にまで導出し、導出した液体を貯留可
能な計測体34によってその液体の高さを計測すること
により、液体容器32内の液体のレベルを計測可能とし
た液体レベルゲージに用いられる液体レベルゲージ用プ
ラグ38において、計測体43の下端部に配される筒状
基体を貫通する貫通部42の外周面に液体案内溝を凹設
することで、筒状基体の内周面36Aとによって液路4
8を形成し、液体容器内32の液体をこの液路48を介
して計測体34側に導出するようにした。
れや曲げ、引っ張り等に対する強度を高め、且つ、その
製造コストの低廉化を図る。 【解決手段】 液体容器32内の液体の一部を、この液
体容器32の外部にまで導出し、導出した液体を貯留可
能な計測体34によってその液体の高さを計測すること
により、液体容器32内の液体のレベルを計測可能とし
た液体レベルゲージに用いられる液体レベルゲージ用プ
ラグ38において、計測体43の下端部に配される筒状
基体を貫通する貫通部42の外周面に液体案内溝を凹設
することで、筒状基体の内周面36Aとによって液路4
8を形成し、液体容器内32の液体をこの液路48を介
して計測体34側に導出するようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計測体内に液体容
器内の液体を導入して、その液面高さにより液体容器内
の液面レベルを測定可能な液体レベルゲージに関するも
のであり、特に、この液体レベルゲージを液体容器の側
壁に組み付けると共に、その液体容器内の液体を液体レ
ベルゲージ内に案内可能な液体レベルゲージ用のプラグ
に関する。
器内の液体を導入して、その液面高さにより液体容器内
の液面レベルを測定可能な液体レベルゲージに関するも
のであり、特に、この液体レベルゲージを液体容器の側
壁に組み付けると共に、その液体容器内の液体を液体レ
ベルゲージ内に案内可能な液体レベルゲージ用のプラグ
に関する。
【0002】
【従来の技術】内部に液体を貯留する液体容器の液面レ
ベルを測定する手段の一つとして、この液体容器の側面
に設置される液体レベルゲージがある。
ベルを測定する手段の一つとして、この液体容器の側面
に設置される液体レベルゲージがある。
【0003】図8に示されるように、この液体レベルゲ
ージ1は、液体容器2の側壁2Aに設けられる流出孔2
Bと同軸的に配置される円筒基体4と、この円筒基体4
の鉛直上方向に一体的に配置される計測体6と、この計
測体6の上方に一体的に配置される上側円筒基体10
と、計測体6を鉛直方向に維持しつつ円筒基体4及び上
側円筒基体10を側壁2Aに固定するプラグ8と、を備
えて構成される。なお、円筒基体4と上側円筒基体10
とは、取付位置(取付姿勢)が天地方向反対となる以外
は同様な構造である為、下側である円筒基体4を詳細に
説明することで上側は省略する。
ージ1は、液体容器2の側壁2Aに設けられる流出孔2
Bと同軸的に配置される円筒基体4と、この円筒基体4
の鉛直上方向に一体的に配置される計測体6と、この計
測体6の上方に一体的に配置される上側円筒基体10
と、計測体6を鉛直方向に維持しつつ円筒基体4及び上
側円筒基体10を側壁2Aに固定するプラグ8と、を備
えて構成される。なお、円筒基体4と上側円筒基体10
とは、取付位置(取付姿勢)が天地方向反対となる以外
は同様な構造である為、下側である円筒基体4を詳細に
説明することで上側は省略する。
【0004】計測体6は円筒状の部材とされており、自
身の下端側孔6Aが円筒基体4の内周壁4Aに開口する
ようになっており、又、プラグ8は、円筒基体4を貫通
すると共に自身の先端側(先端近傍)において流出孔2
Bと係合可能な貫通部8Aと、この貫通部8Aの基端側
に形成されるフランジ部8Bとを有している。
身の下端側孔6Aが円筒基体4の内周壁4Aに開口する
ようになっており、又、プラグ8は、円筒基体4を貫通
すると共に自身の先端側(先端近傍)において流出孔2
Bと係合可能な貫通部8Aと、この貫通部8Aの基端側
に形成されるフランジ部8Bとを有している。
【0005】具体的にプラグ8は、図9、図10に拡大
して示されるように、貫通部8Aの先端側において雄ね
じ12が形成されており、流出孔2Bに形成される雌ね
じ14(図8参照)と螺合可能とされている。又、貫通
部8Aの内部には、先端からフランジ部8Bの直前まで
軸方向に延びる軸方向穴16が形成され、更に、この軸
方向穴16の基底部16A近傍には、この軸方向穴16
の1直径上に形成される1対の径方向孔18が外部まで
貫通して形成されている。又更に、径方向孔18の位置
に相当する貫通部8Aの外周面には、円周方向に延びる
所定の幅の環状溝20が形成されている。
して示されるように、貫通部8Aの先端側において雄ね
じ12が形成されており、流出孔2Bに形成される雌ね
じ14(図8参照)と螺合可能とされている。又、貫通
部8Aの内部には、先端からフランジ部8Bの直前まで
軸方向に延びる軸方向穴16が形成され、更に、この軸
方向穴16の基底部16A近傍には、この軸方向穴16
の1直径上に形成される1対の径方向孔18が外部まで
貫通して形成されている。又更に、径方向孔18の位置
に相当する貫通部8Aの外周面には、円周方向に延びる
所定の幅の環状溝20が形成されている。
【0006】フランジ部8Bは貫通部8Aより大径にな
るように形成されており、貫通部8Aに形成される雄ね
じ12を液体流入孔2Bの雌ねじ14と螺合させること
で、側壁2Aと協働して前記円筒基体4を液体容器2の
側壁2A側に挟持・固定するようになっている。言い換
えると、ねじの締結力によりフランジ部8Bが円筒基体
4を側壁2A方向に付勢して、この円筒基体を該側壁2
Aに固定可能としている。なお、このフランジ部8B
は、円筒基体4から液体が漏出するのを防止する役目も
果たしている。
るように形成されており、貫通部8Aに形成される雄ね
じ12を液体流入孔2Bの雌ねじ14と螺合させること
で、側壁2Aと協働して前記円筒基体4を液体容器2の
側壁2A側に挟持・固定するようになっている。言い換
えると、ねじの締結力によりフランジ部8Bが円筒基体
4を側壁2A方向に付勢して、この円筒基体を該側壁2
Aに固定可能としている。なお、このフランジ部8B
は、円筒基体4から液体が漏出するのを防止する役目も
果たしている。
【0007】このプラグ8は、図8に示されるように、
円筒基体4を側壁2Aに固定している状態において、軸
方向穴16、径方向孔18、環状溝20の順に液体容器
2内部の液体を案内し、最終的に計測体6の下端側孔6
Aに導出するようになっている。従って、計測体6内部
にまで導出された液体は、液体容器2内部の液体の液面
レベルと同一高さまで上昇し、その状態において均衡が
保たれる。計測体6は透明チューブ等の透明樹脂によっ
て形成されているため、この計測体6の液面高さを視認
・測定すれば液体容器2内部の液面レベルを容易に測定
することが可能である。
円筒基体4を側壁2Aに固定している状態において、軸
方向穴16、径方向孔18、環状溝20の順に液体容器
2内部の液体を案内し、最終的に計測体6の下端側孔6
Aに導出するようになっている。従って、計測体6内部
にまで導出された液体は、液体容器2内部の液体の液面
レベルと同一高さまで上昇し、その状態において均衡が
保たれる。計測体6は透明チューブ等の透明樹脂によっ
て形成されているため、この計測体6の液面高さを視認
・測定すれば液体容器2内部の液面レベルを容易に測定
することが可能である。
【0008】なお、この計測体6の上側に配置される上
側円筒基体10は、液体容器2内部の上層気体を計測体
6内の上方に案内することで、液体容器2内の気圧と計
測体6内の気圧を一致させるためのものである。又、液
体容器2内の液体レベルがこの上側円筒基体10の高さ
より高いときは、計測体6内に導びかれた液体を再び液
体容器2側に導き、液体レベルが「計測不能」な程高い
ことを表示する。従って、計測体6の内部は液体容器2
内と常に同一環境になるため、正確な液面レベルを測定
することができる。なお、液体容器2の上方が開放され
ており、一方で計測体6が液体レベルに対して十分な長
さ(高さ)を備えている場合には、あえてこの上側円筒
基体10を設置する必要はなく、この計測体6の上端側
を大気側に開放していても構わない。
側円筒基体10は、液体容器2内部の上層気体を計測体
6内の上方に案内することで、液体容器2内の気圧と計
測体6内の気圧を一致させるためのものである。又、液
体容器2内の液体レベルがこの上側円筒基体10の高さ
より高いときは、計測体6内に導びかれた液体を再び液
体容器2側に導き、液体レベルが「計測不能」な程高い
ことを表示する。従って、計測体6の内部は液体容器2
内と常に同一環境になるため、正確な液面レベルを測定
することができる。なお、液体容器2の上方が開放され
ており、一方で計測体6が液体レベルに対して十分な長
さ(高さ)を備えている場合には、あえてこの上側円筒
基体10を設置する必要はなく、この計測体6の上端側
を大気側に開放していても構わない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このプラグ8
においては、液体を計測体6側に導出するための軸方向
穴16、径方向孔18及び環状溝20は、全て切削加工
によって形成されるため、一つのプラグを製造するのに
大変手間がかかり、製造コストが高いという問題があっ
た。特に、軸方向穴16と環状溝20が一致する部分は
貫通部8Aの肉厚が非常に薄くなるため、高精度の切削
加工が要求されていた。
においては、液体を計測体6側に導出するための軸方向
穴16、径方向孔18及び環状溝20は、全て切削加工
によって形成されるため、一つのプラグを製造するのに
大変手間がかかり、製造コストが高いという問題があっ
た。特に、軸方向穴16と環状溝20が一致する部分は
貫通部8Aの肉厚が非常に薄くなるため、高精度の切削
加工が要求されていた。
【0010】又、液体を良好に導出するために液路を大
きく確保しようとすると、貫通部8Aの厚みがそれだけ
薄くなり、ねじれや曲げに対する強度が弱く、プラグ8
に大きな締め付けトルクが生じた場合や、外部から液体
レベルゲージ30に力が加わりプラグ8に曲げ応力が生
じた場合等において、このプラグ8が途中で破断する恐
れがあった。特に、軸方向穴16と径方向孔18が交差
して形成される部分には応力集中が生じ易く、更に環状
溝20が凹設されることにより肉厚が薄くなることと相
俟って、この径方向孔18の付近で破断が生じ易いとい
う問題もあった。
きく確保しようとすると、貫通部8Aの厚みがそれだけ
薄くなり、ねじれや曲げに対する強度が弱く、プラグ8
に大きな締め付けトルクが生じた場合や、外部から液体
レベルゲージ30に力が加わりプラグ8に曲げ応力が生
じた場合等において、このプラグ8が途中で破断する恐
れがあった。特に、軸方向穴16と径方向孔18が交差
して形成される部分には応力集中が生じ易く、更に環状
溝20が凹設されることにより肉厚が薄くなることと相
俟って、この径方向孔18の付近で破断が生じ易いとい
う問題もあった。
【0011】一方、この破断を防止するためには、例え
ば環状溝20を浅く、又、径方向孔18の孔径を小さく
する必要があるが、このような措置を取ると計測体6と
液体容器2の間を行き来する液体の流量が制限されてし
まい、特に低温状態下において粘度が上昇する液体等に
あっては液体容器2内部の液面レベルの変化に対して計
測体6内の液面レベルの変化に著しい遅れ(時間差)が
生じることもあった。
ば環状溝20を浅く、又、径方向孔18の孔径を小さく
する必要があるが、このような措置を取ると計測体6と
液体容器2の間を行き来する液体の流量が制限されてし
まい、特に低温状態下において粘度が上昇する液体等に
あっては液体容器2内部の液面レベルの変化に対して計
測体6内の液面レベルの変化に著しい遅れ(時間差)が
生じることもあった。
【0012】とりわけ、液体容器2内の液面レベルを常
時一定に保つために高精度の制御が必要とされている場
合においては、この液体レベルゲージ1(液面レベルを
センサによって検出して信号を外部に出力するような液
体レベルゲージを含む)の応答性は大変重要な問題とな
っていた。
時一定に保つために高精度の制御が必要とされている場
合においては、この液体レベルゲージ1(液面レベルを
センサによって検出して信号を外部に出力するような液
体レベルゲージを含む)の応答性は大変重要な問題とな
っていた。
【0013】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、ねじりや締め付け(引っ張り)等に対する強
度が高く、又、製造コストが低廉化された液体レベルゲ
ージ用のプラグ、及びこのプラグを用いることで液面レ
ベルの変化に対する応答性が高められた低コストの液体
レベルゲージを提供することを目的とする。
のであり、ねじりや締め付け(引っ張り)等に対する強
度が高く、又、製造コストが低廉化された液体レベルゲ
ージ用のプラグ、及びこのプラグを用いることで液面レ
ベルの変化に対する応答性が高められた低コストの液体
レベルゲージを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
液体容器内の液体の一部を、該液体容器の側壁に形成し
た流出孔を介して該液体容器の外部にまで導出し、導出
した液体を貯留可能な計測体によって該液体の高さを計
測することにより、前記液体容器内の液体のレベルを計
測可能とした液体レベルゲージに用いられ、前記計測体
の下部に該計測体と一体的に設けられた筒状基体を貫通
して該計測体を前記液体容器側に組み付けるために用い
る液体レベルゲージ用プラグにおいて、前記筒状基体を
貫通する貫通部の外周面に、前記筒状基体の内周面とで
液路を形成可能な液体案内溝を凹設し、該液路を介して
前記液体容器内の液体を前記計測体側に導出することを
特徴とする液体レベルゲージ用プラグにより、上記目的
を達成するものである。
液体容器内の液体の一部を、該液体容器の側壁に形成し
た流出孔を介して該液体容器の外部にまで導出し、導出
した液体を貯留可能な計測体によって該液体の高さを計
測することにより、前記液体容器内の液体のレベルを計
測可能とした液体レベルゲージに用いられ、前記計測体
の下部に該計測体と一体的に設けられた筒状基体を貫通
して該計測体を前記液体容器側に組み付けるために用い
る液体レベルゲージ用プラグにおいて、前記筒状基体を
貫通する貫通部の外周面に、前記筒状基体の内周面とで
液路を形成可能な液体案内溝を凹設し、該液路を介して
前記液体容器内の液体を前記計測体側に導出することを
特徴とする液体レベルゲージ用プラグにより、上記目的
を達成するものである。
【0015】この液体レベルゲージ用プラグ(以下、単
にプラグという。)は、貫通部の表面に液体案内溝を形
成し、筒状基体の内周面と協働しての液路を形成する。
即ち、この液体レベルゲージを組み付ける際に欠くこと
の出来ない筒状基体の内周面を(液路の1部を担わせる
ことで)有効利用するため、従来のプラグのように貫通
部の内部に液路をトンネル状に形成するのと比較して、
簡単な加工で、大流量の液路を確保する事が出来る。な
お、前記筒状基体は、一般的には円筒状のものが多く用
いられているが、本発明はそれに限定されるものではな
く、要は内周面を有するような筒状のものであれば良
い。
にプラグという。)は、貫通部の表面に液体案内溝を形
成し、筒状基体の内周面と協働しての液路を形成する。
即ち、この液体レベルゲージを組み付ける際に欠くこと
の出来ない筒状基体の内周面を(液路の1部を担わせる
ことで)有効利用するため、従来のプラグのように貫通
部の内部に液路をトンネル状に形成するのと比較して、
簡単な加工で、大流量の液路を確保する事が出来る。な
お、前記筒状基体は、一般的には円筒状のものが多く用
いられているが、本発明はそれに限定されるものではな
く、要は内周面を有するような筒状のものであれば良
い。
【0016】更に、従来のトンネル状液路では、最終的
にその案内路から外に液体を導出するような径方向の貫
通孔を貫通部に別途形成する必要があるが、最初から貫
通部の外周を通過する本発明に係る液路があれば、その
ような貫通孔を形成する必要が無いため、大流量を維持
しつつ高強度のプラグを提供できることになる。特に、
トンネル状の液路と径方向孔とが交差して形成される
と、貫通部の曲げ剛性が極端に低下するので、本発明に
よれば曲げに強いプラグを得ることが出来る。
にその案内路から外に液体を導出するような径方向の貫
通孔を貫通部に別途形成する必要があるが、最初から貫
通部の外周を通過する本発明に係る液路があれば、その
ような貫通孔を形成する必要が無いため、大流量を維持
しつつ高強度のプラグを提供できることになる。特に、
トンネル状の液路と径方向孔とが交差して形成される
と、貫通部の曲げ剛性が極端に低下するので、本発明に
よれば曲げに強いプラグを得ることが出来る。
【0017】なお、(断面形状を含む)この液体案内溝
の形状は、(液体を導出できるものであれば)どのよう
なものでも構わないが、強度を高く維持するという点で
は、応力集中の生じにくい断面円弧状の溝にすることが
好ましい。
の形状は、(液体を導出できるものであれば)どのよう
なものでも構わないが、強度を高く維持するという点で
は、応力集中の生じにくい断面円弧状の溝にすることが
好ましい。
【0018】又、請求項1に係る発明おいて、前記貫通
部の外周には、前記流出孔に形成される雌ねじと螺合可
能な雄ねじが形成されており、且つ、前記液体案内溝
が、周方向に一定の間隔をあけて、プラグの貫通方向に
直線的に複数凹設されているようにしても良い。
部の外周には、前記流出孔に形成される雌ねじと螺合可
能な雄ねじが形成されており、且つ、前記液体案内溝
が、周方向に一定の間隔をあけて、プラグの貫通方向に
直線的に複数凹設されているようにしても良い。
【0019】このように、貫通部の外周に雄ねじを形成
して組み付けボルトとしての役割を兼ねるようにする
と、液体レベルゲージを液体容器に確実に且つ簡易に固
定することができる。
して組み付けボルトとしての役割を兼ねるようにする
と、液体レベルゲージを液体容器に確実に且つ簡易に固
定することができる。
【0020】ところで、例えばこのように、プラグに形
成される雄ねじが螺合(回転)することにより、流出孔
と係合するタイプのものは、液体を計測体まで導出する
液路を円周方向の所定の位置に設定することが必ずしも
良好にできないことがある。即ち、プラグが組み付けボ
ルトの役割を果たす以上、どのような周方向の位相状態
で貫通部が停止(締結)するかが予期できないため、状
況によっては、液路と計測体の下端側口との位相が十分
に合致しない状態で停止してしまうことがあり得る。
成される雄ねじが螺合(回転)することにより、流出孔
と係合するタイプのものは、液体を計測体まで導出する
液路を円周方向の所定の位置に設定することが必ずしも
良好にできないことがある。即ち、プラグが組み付けボ
ルトの役割を果たす以上、どのような周方向の位相状態
で貫通部が停止(締結)するかが予期できないため、状
況によっては、液路と計測体の下端側口との位相が十分
に合致しない状態で停止してしまうことがあり得る。
【0021】そこで、本発明では、「複数の」液体案内
溝を形成するようにして、計測体側にいずれかの液路が
確実に下端側口に臨むようにしている。この様な趣旨か
ら、液体案内溝の数、幅等は、用いられる液体レベルゲ
ージの計測体の形状等によって適宜設定することが好ま
しい。なお、この液体案内溝をプラグの貫通方向に直線
的な形状としたのは、この溝を冷間鍛造により加工する
際の利便性を考慮したためである(詳細は後述する)。
溝を形成するようにして、計測体側にいずれかの液路が
確実に下端側口に臨むようにしている。この様な趣旨か
ら、液体案内溝の数、幅等は、用いられる液体レベルゲ
ージの計測体の形状等によって適宜設定することが好ま
しい。なお、この液体案内溝をプラグの貫通方向に直線
的な形状としたのは、この溝を冷間鍛造により加工する
際の利便性を考慮したためである(詳細は後述する)。
【0022】更に上記発明において、前記貫通部の外周
面における、前記計測体の下部相当位置(下端側口が存
在する位置)に、周方向の環状溝を凹設することが大変
好ましい。
面における、前記計測体の下部相当位置(下端側口が存
在する位置)に、周方向の環状溝を凹設することが大変
好ましい。
【0023】このようにすると、貫通部における、計測
体に液体を導出しなければならない部位に環状の液路が
形成されるため、下端側口と液体案内溝との周方向位相
の如何に関らずこの環状溝を介して確実に液体を導出す
る事が出来る。即ち、前記液体案内溝が環状溝と連続し
ていれば、上記のような「液体案内溝と計測体との位相
差」を考慮する必要がなくなり、組付けの容易化や、液
体流量の増加等が図られる。又、請求項2記載の発明の
ように複数の液体案内溝を形成されている状況で環状溝
を設けた場合には、全ての液体案内溝を環状溝と連続さ
せることが好ましく、各液体案内溝を液体が行き来する
ことが可能になるため、更なる流量増大が達成される。
体に液体を導出しなければならない部位に環状の液路が
形成されるため、下端側口と液体案内溝との周方向位相
の如何に関らずこの環状溝を介して確実に液体を導出す
る事が出来る。即ち、前記液体案内溝が環状溝と連続し
ていれば、上記のような「液体案内溝と計測体との位相
差」を考慮する必要がなくなり、組付けの容易化や、液
体流量の増加等が図られる。又、請求項2記載の発明の
ように複数の液体案内溝を形成されている状況で環状溝
を設けた場合には、全ての液体案内溝を環状溝と連続さ
せることが好ましく、各液体案内溝を液体が行き来する
ことが可能になるため、更なる流量増大が達成される。
【0024】なお、この環状溝は必ずしも必要なもので
はなく、筒状基体の内周面側に同様の環状溝を凹設する
ようにしても同様の効果を得ることが出来る。
はなく、筒状基体の内周面側に同様の環状溝を凹設する
ようにしても同様の効果を得ることが出来る。
【0025】上記のような大流量を確保可能なプラグ、
即ち、液路を通過する液体の抵抗が低減されたプラグを
液体レベルゲージに用いれば、液体容器内の液面レベル
の変化に対して計測体内の液面レベルの応答性(追従
性)が高められ、結果として正確な液面高さ制御が可能
となる(請求項4)。
即ち、液路を通過する液体の抵抗が低減されたプラグを
液体レベルゲージに用いれば、液体容器内の液面レベル
の変化に対して計測体内の液面レベルの応答性(追従
性)が高められ、結果として正確な液面高さ制御が可能
となる(請求項4)。
【0026】請求項5記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の液体レベルゲージ用プラグの製造方法に
おいて、冷間鍛造により、円柱状部材に大径部及び前記
貫通部となる小径部を形成する工程と、冷間鍛造によ
り、前記小径部の外周面に、前記液体案内溝を形成する
工程と、を有することにより、上記目的を達成するもの
である。
ずれかに記載の液体レベルゲージ用プラグの製造方法に
おいて、冷間鍛造により、円柱状部材に大径部及び前記
貫通部となる小径部を形成する工程と、冷間鍛造によ
り、前記小径部の外周面に、前記液体案内溝を形成する
工程と、を有することにより、上記目的を達成するもの
である。
【0027】この製造方法によれば、(同じ冷間鍛造で
あることから)大径部、小径部を形成する過程で、液体
案内溝をも形成することが可能であるため、切削による
ものと比較して加工工程の短縮が図られ、更なる製造コ
ストの低廉化が達成される。
あることから)大径部、小径部を形成する過程で、液体
案内溝をも形成することが可能であるため、切削による
ものと比較して加工工程の短縮が図られ、更なる製造コ
ストの低廉化が達成される。
【0028】請求項6記載の発明は、請求項3記載の液
体レベルゲージ用プラグの製造方法において、冷間鍛造
により、円柱状部材に大径部及び前記貫通部となる小径
部を形成する工程と、冷間鍛造により、前記小径部の外
周面に、前記液体案内溝を形成する工程と、前記小径部
の外周面に、周方向の前記環状溝を切削により凹設する
工程と、転造により前記小径部の外周面に雄ねじ加工を
施す工程と、を有することを特徴とする液体レベルゲー
ジ用プラグの製造方法により上記目的を達成するもので
ある。
体レベルゲージ用プラグの製造方法において、冷間鍛造
により、円柱状部材に大径部及び前記貫通部となる小径
部を形成する工程と、冷間鍛造により、前記小径部の外
周面に、前記液体案内溝を形成する工程と、前記小径部
の外周面に、周方向の前記環状溝を切削により凹設する
工程と、転造により前記小径部の外周面に雄ねじ加工を
施す工程と、を有することを特徴とする液体レベルゲー
ジ用プラグの製造方法により上記目的を達成するもので
ある。
【0029】一般的に、転造により雄ねじを形成する際
には、この雄ねじを形成する円柱部材の軸心を決定する
案内部分(真円部分)が必要とされる。この案内部分は
ある程度の精度が要求されるのが通常である。本発明者
はその点に着目し、この案内部分を環状の溝によって形
成し、液体を導出する液路の一部として積極的に利用す
る事を可能とすることにより、効率の良い製造方法を案
出した。なお、案内部分は環状溝に限定されるものでは
なく、その環状溝を形成する予定の部分(小径部の外周
面の一部)を案内面として利用しても良い。即ち、その
案内面を用いて先に雄ねじ加工を施し、その後に環状溝
を形成するようにしても良い。このようにすると、不完
全ねじ部等のいわゆる捨て加工と、液路としての環状溝
加工とが、1回の作業で完了することになり、製造工程
が大幅に短縮される。
には、この雄ねじを形成する円柱部材の軸心を決定する
案内部分(真円部分)が必要とされる。この案内部分は
ある程度の精度が要求されるのが通常である。本発明者
はその点に着目し、この案内部分を環状の溝によって形
成し、液体を導出する液路の一部として積極的に利用す
る事を可能とすることにより、効率の良い製造方法を案
出した。なお、案内部分は環状溝に限定されるものでは
なく、その環状溝を形成する予定の部分(小径部の外周
面の一部)を案内面として利用しても良い。即ち、その
案内面を用いて先に雄ねじ加工を施し、その後に環状溝
を形成するようにしても良い。このようにすると、不完
全ねじ部等のいわゆる捨て加工と、液路としての環状溝
加工とが、1回の作業で完了することになり、製造工程
が大幅に短縮される。
【0030】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施の形態の例について詳細に説明する。
施の形態の例について詳細に説明する。
【0031】図1に示されるように、本発明の第1実施
形態に係る液体レベルゲージ30は、液体容器32内の
液体の一部を、この液体容器32の側壁32Aに形成し
た流出孔32Bを介して液体容器32の外部にまで導出
し、導出したこの液体を貯留可能な計測体34によっ
て、この液体の高さを計測することにより、液体容器3
2内の液体のレベル(液面高さ)を計測可能としたもの
である。
形態に係る液体レベルゲージ30は、液体容器32内の
液体の一部を、この液体容器32の側壁32Aに形成し
た流出孔32Bを介して液体容器32の外部にまで導出
し、導出したこの液体を貯留可能な計測体34によっ
て、この液体の高さを計測することにより、液体容器3
2内の液体のレベル(液面高さ)を計測可能としたもの
である。
【0032】この計測体34の下部には、一体的に円筒
基体36が設けられており、この円筒基体36を液体レ
ベルゲージ用のプラグ38が貫通して、計測体34を液
体容器32側に組み付けるようになっている。
基体36が設けられており、この円筒基体36を液体レ
ベルゲージ用のプラグ38が貫通して、計測体34を液
体容器32側に組み付けるようになっている。
【0033】更に具体的に説明すると、円筒基体36は
流出孔32Bと同軸的に配置されており、計測体34が
円筒基体36の鉛直上方向に一体的に配置されている。
この計測体34は透明樹脂等からなる円筒状の部材によ
り構成され、その下端側口40が円筒基体36の内周壁
36Aに開口しており、この下端側口40を介して自身
の計測体34内に液体を導入するようになっている。
流出孔32Bと同軸的に配置されており、計測体34が
円筒基体36の鉛直上方向に一体的に配置されている。
この計測体34は透明樹脂等からなる円筒状の部材によ
り構成され、その下端側口40が円筒基体36の内周壁
36Aに開口しており、この下端側口40を介して自身
の計測体34内に液体を導入するようになっている。
【0034】前記プラグ38は、円筒基体36を貫通す
ると共に、自身の先端側において流出孔32Bと係合可
能な貫通部42と、この貫通部42の基端側に一体的に
形成される、貫通部42より大径になるフランジ部44
と、を備える。
ると共に、自身の先端側において流出孔32Bと係合可
能な貫通部42と、この貫通部42の基端側に一体的に
形成される、貫通部42より大径になるフランジ部44
と、を備える。
【0035】この貫通部42の外周面には、プラグ38
の貫通方向Lに直線的に延びる液体案内溝46が、周方
向に一定の間隔を空けて複数(この実施例では2つ)凹
設されており、図1に示す組付状態において円筒基体3
6の内周壁36Aとによって液路48を構成し、液体容
器32内の液体を計測体34側に導出するようになって
いる。
の貫通方向Lに直線的に延びる液体案内溝46が、周方
向に一定の間隔を空けて複数(この実施例では2つ)凹
設されており、図1に示す組付状態において円筒基体3
6の内周壁36Aとによって液路48を構成し、液体容
器32内の液体を計測体34側に導出するようになって
いる。
【0036】貫通部42の外周面には、先端から環状溝
50までの範囲において雄ねじ52が形成されており、
流出孔32Bに形成される雌ねじ54と螺合して円筒基
体36を液体容器32側に固定するようになっている。
即ち、プラグ38は、いわゆるボルトの役目も兼ねてお
り、フランジ部44と側壁32Aとが協働して円筒基体
36を挟持することにより、計測体34を液体容器32
に組み付けるようになっている。
50までの範囲において雄ねじ52が形成されており、
流出孔32Bに形成される雌ねじ54と螺合して円筒基
体36を液体容器32側に固定するようになっている。
即ち、プラグ38は、いわゆるボルトの役目も兼ねてお
り、フランジ部44と側壁32Aとが協働して円筒基体
36を挟持することにより、計測体34を液体容器32
に組み付けるようになっている。
【0037】図1に示されるように、フランジ部44と
円筒基体36との間、及び円筒基体36と側壁32Aと
の間には、貫通部42が内部を貫通するリング状のシー
ル部材54がそれぞれ挿入されており、液体の漏出を防
止している。
円筒基体36との間、及び円筒基体36と側壁32Aと
の間には、貫通部42が内部を貫通するリング状のシー
ル部材54がそれぞれ挿入されており、液体の漏出を防
止している。
【0038】更に、貫通部42の外周面における、計測
体34の下部相当位置(下端側口40相当位置)には、
周方向の環状溝50が凹設されており、前記液体案内溝
46と連続することにより液路48の一部を構成するよ
うになっている。
体34の下部相当位置(下端側口40相当位置)には、
周方向の環状溝50が凹設されており、前記液体案内溝
46と連続することにより液路48の一部を構成するよ
うになっている。
【0039】なお、環状溝50が凹設されている理由
は、以下のとおりである。
は、以下のとおりである。
【0040】液体案内溝46の周方向位置が計測体34
の下端側口40と一部でも一致していれば、この液体案
内溝46を介して液体容器32内の液体を直接計測体3
4に導出することが可能であるため、環状溝50は基本
的には不要である。しかし、ねじの螺合構造によって取
り付けるプラグ38の場合には、液体案内溝46が常に
下端側口40に確実に位置するとは限らない。強引に増
し締めを行なうことや、又、多少弛めたりすることで液
体案内溝46と下端側口40を一致させることは可能で
あるが、それではプラグの破断や液体の漏出の可能性が
生じる。更に、この液体レベルゲージ30の組み付け作
業は液体容器32内が空の状態で行われるため、実際に
下端側口40と液体案内溝46が一致しているか否かを
判断するのは容易ではなく、もし確認が必要とするので
あれば、液体を入れた後に上記増し締めや弛緩を行うこ
とになり、作業効率が非常に悪化すると共に、液体漏出
の恐れも大となる。
の下端側口40と一部でも一致していれば、この液体案
内溝46を介して液体容器32内の液体を直接計測体3
4に導出することが可能であるため、環状溝50は基本
的には不要である。しかし、ねじの螺合構造によって取
り付けるプラグ38の場合には、液体案内溝46が常に
下端側口40に確実に位置するとは限らない。強引に増
し締めを行なうことや、又、多少弛めたりすることで液
体案内溝46と下端側口40を一致させることは可能で
あるが、それではプラグの破断や液体の漏出の可能性が
生じる。更に、この液体レベルゲージ30の組み付け作
業は液体容器32内が空の状態で行われるため、実際に
下端側口40と液体案内溝46が一致しているか否かを
判断するのは容易ではなく、もし確認が必要とするので
あれば、液体を入れた後に上記増し締めや弛緩を行うこ
とになり、作業効率が非常に悪化すると共に、液体漏出
の恐れも大となる。
【0041】環状溝50が形成されていれば、液体案内
溝46がいかなる位置に配置されたとしても、この環状
溝50を介して常に下端側口40に液体を確実に導出で
きる。
溝46がいかなる位置に配置されたとしても、この環状
溝50を介して常に下端側口40に液体を確実に導出で
きる。
【0042】なお、計測体34の上方には、円筒基体3
6、プラグ38等が天地を逆にして同様に取り付けられ
ており、液体容器32内の上方気体を計測体34内の上
方に導出するようになっている。結果として、計測体3
4の内部は、液体容器32の内部と同様の状況(気圧、
水圧等が同様の状況)が作り出され、その液体レベルは
液体容器内のそれと一致するようになっている。
6、プラグ38等が天地を逆にして同様に取り付けられ
ており、液体容器32内の上方気体を計測体34内の上
方に導出するようになっている。結果として、計測体3
4の内部は、液体容器32の内部と同様の状況(気圧、
水圧等が同様の状況)が作り出され、その液体レベルは
液体容器内のそれと一致するようになっている。
【0043】この液体レベルゲージ30は、液体案内溝
46、環状溝50及び下端側口40をこの順に介して液
体容器32内の液体を計測体34内部まで導出する。計
測体34内に導出された液体は液体容器32内の液面レ
ベルと同一レベルまで上昇して均衡が保たれるため、計
測体34の液面レベルにより液体容器32内の液面レベ
ルを測定することができる。
46、環状溝50及び下端側口40をこの順に介して液
体容器32内の液体を計測体34内部まで導出する。計
測体34内に導出された液体は液体容器32内の液面レ
ベルと同一レベルまで上昇して均衡が保たれるため、計
測体34の液面レベルにより液体容器32内の液面レベ
ルを測定することができる。
【0044】この液体レベルゲージ30に用いられるプ
ラグ38は、従来のプラグ8(中空構造)と比較して中
実構造であるため、締め付けトルクによるねじり、引っ
張り等に対して高強度であり、過度の締め付けトルクに
よりプラグ38が破断するのを防止することができる。
特に、径方向に貫通するような孔が形成されていないた
め、局所的に応力集中が生じ難い。従って、液体レベル
ゲージ30を組み立てる際にトルクレンチ等を用いる必
要がなく、容易且つ迅速な組み付けが可能となる。
ラグ38は、従来のプラグ8(中空構造)と比較して中
実構造であるため、締め付けトルクによるねじり、引っ
張り等に対して高強度であり、過度の締め付けトルクに
よりプラグ38が破断するのを防止することができる。
特に、径方向に貫通するような孔が形成されていないた
め、局所的に応力集中が生じ難い。従って、液体レベル
ゲージ30を組み立てる際にトルクレンチ等を用いる必
要がなく、容易且つ迅速な組み付けが可能となる。
【0045】又、従来のプラグ8においては、軸方向穴
16を大径にしたとしても、計測体と液体容器間を行き
来する液体の流量は終局的には径方向孔18の径により
制約を受けてしまい、十分な流量を確保することはでき
なかったが、第1実施形態に係るプラグ38において
は、そのような制約を受けず、液体案内溝46から直接
環状溝50に液体が導出されるため、計測体34と液体
容器32間を行き交う液体の流量を大幅に高めることが
できる。
16を大径にしたとしても、計測体と液体容器間を行き
来する液体の流量は終局的には径方向孔18の径により
制約を受けてしまい、十分な流量を確保することはでき
なかったが、第1実施形態に係るプラグ38において
は、そのような制約を受けず、液体案内溝46から直接
環状溝50に液体が導出されるため、計測体34と液体
容器32間を行き交う液体の流量を大幅に高めることが
できる。
【0046】結果として、計測体34内の液面レベルの
応答性(液体容器32内の液面レベルの変化に追従する
速さ)を高めることになる。
応答性(液体容器32内の液面レベルの変化に追従する
速さ)を高めることになる。
【0047】次に、このプラグ38の製造方法について
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0048】まず図4(A)に示されるような、棒又は
線材等が所定長さに切断されてなる円柱状の冷間鍛造用
素材62を用意し、冷間鍛造によって、フランジ部44
となる大径部64及び貫通部42となる小径部66を形
成する(図4(B))。これには、冷間鍛造によって大
径部64側を形成する据え込み作業、又は、冷間鍛造に
よって小径部66を形成する押出し作業、又はこれらを
組合せた作業等を応用できる。
線材等が所定長さに切断されてなる円柱状の冷間鍛造用
素材62を用意し、冷間鍛造によって、フランジ部44
となる大径部64及び貫通部42となる小径部66を形
成する(図4(B))。これには、冷間鍛造によって大
径部64側を形成する据え込み作業、又は、冷間鍛造に
よって小径部66を形成する押出し作業、又はこれらを
組合せた作業等を応用できる。
【0049】次に、図4(C)に示されるように、1直
径上に一対の円弧状突起を有する略円形状の孔が形成さ
れたダイス(図示略)及び六角孔を有するダイズ(図示
略)等を用いて、冷間鍛造により、小径部66及び大径
部64の外周面に液体案内溝46及び六角部69を形成
する。
径上に一対の円弧状突起を有する略円形状の孔が形成さ
れたダイス(図示略)及び六角孔を有するダイズ(図示
略)等を用いて、冷間鍛造により、小径部66及び大径
部64の外周面に液体案内溝46及び六角部69を形成
する。
【0050】なお、この液体案内溝46及び六角部60
を形成する工程は、小径部66及び大径部64を形成す
る際に同時に(一体的に)行ってもよく、その場合は加
工工程が削減されることにより製造コストを低く抑える
ことが出来る。
を形成する工程は、小径部66及び大径部64を形成す
る際に同時に(一体的に)行ってもよく、その場合は加
工工程が削減されることにより製造コストを低く抑える
ことが出来る。
【0051】その他、冷間鍛造としては、一体の型によ
り軸と直角の方向(径方向)から素材62を挟むように
してプレスする方法を用いてもよい。
り軸と直角の方向(径方向)から素材62を挟むように
してプレスする方法を用いてもよい。
【0052】その後図5(A)に示されるように、小径
部66の外周面に、切削作業によって周方向の前記環状
溝50を形成し、最終的に図5(B)に示されるよう
に、この環状溝50を案内溝として、転造によって小径
部66の外周面に雄ねじ加工を施すことで前記プラグ3
8が完成する。
部66の外周面に、切削作業によって周方向の前記環状
溝50を形成し、最終的に図5(B)に示されるよう
に、この環状溝50を案内溝として、転造によって小径
部66の外周面に雄ねじ加工を施すことで前記プラグ3
8が完成する。
【0053】この製造方法は、従来のプラグ8を製造す
る場合と比較して、軸方向穴16や径方向孔18を(費
用と時間のかかる)切削によって形成する工程が不要で
あるため、プラグ38を容易且つ安価に製造することが
できる。更に、環状溝50は小径部66を回転させて切
削により製造するのが一般的であるが、結局この環状溝
50は、転造によってねじ加工をする際の軸心を決定す
る案内溝として利用できるものであり、この環状溝50
を基準にして同心円上に雄ねじ加工が正確に施されるこ
とになる。従って、全体として非常に効率的な製造方法
であり、従来のものに比べ安価となるにもかかわらず、
高強度・高機能・高精度のプラグを提供することが可能
となる。
る場合と比較して、軸方向穴16や径方向孔18を(費
用と時間のかかる)切削によって形成する工程が不要で
あるため、プラグ38を容易且つ安価に製造することが
できる。更に、環状溝50は小径部66を回転させて切
削により製造するのが一般的であるが、結局この環状溝
50は、転造によってねじ加工をする際の軸心を決定す
る案内溝として利用できるものであり、この環状溝50
を基準にして同心円上に雄ねじ加工が正確に施されるこ
とになる。従って、全体として非常に効率的な製造方法
であり、従来のものに比べ安価となるにもかかわらず、
高強度・高機能・高精度のプラグを提供することが可能
となる。
【0054】なお、上記の製造方法においては小径部6
6の外周面に環状溝50を形成した後に雄ねじ加工を施
す場合を示したが、本発明(請求項6)はこれに限定さ
れない。即ち、環状溝50が将来形成される(切削によ
り除去される)予定の部位の外周を案内面とし、先に転
造によって雄ねじ加工を施し、その後、切削作業によっ
て周方向の環状溝50を形成するようにしても良い。
6の外周面に環状溝50を形成した後に雄ねじ加工を施
す場合を示したが、本発明(請求項6)はこれに限定さ
れない。即ち、環状溝50が将来形成される(切削によ
り除去される)予定の部位の外周を案内面とし、先に転
造によって雄ねじ加工を施し、その後、切削作業によっ
て周方向の環状溝50を形成するようにしても良い。
【0055】次に、図6及び図7に示す第2実施形態に
係る液体レベルゲージ用のプラグ70について説明す
る。このプラグ70は、樹脂製とされ、第1実施形態に
係るプラグ38と比較して、貫通部42の外周面に液体
案内溝46が周方向に6本形成されており、又、第1実
施形態のプラグ38における環状溝50は設けられてい
ない。
係る液体レベルゲージ用のプラグ70について説明す
る。このプラグ70は、樹脂製とされ、第1実施形態に
係るプラグ38と比較して、貫通部42の外周面に液体
案内溝46が周方向に6本形成されており、又、第1実
施形態のプラグ38における環状溝50は設けられてい
ない。
【0056】一方、各液体案内溝46の間に挟まれた外
周残存部58の径方向幅Sは、液体レベルゲージ30の
下端側口40(図7の2点鎖線参照)の直径Tよりも十
分小さくなるように設定されている。貫通部42の外周
残存部58には雄ねじは形成されておらず、プラグ70
は圧入(押込み)により流出孔2Bと係合される。
周残存部58の径方向幅Sは、液体レベルゲージ30の
下端側口40(図7の2点鎖線参照)の直径Tよりも十
分小さくなるように設定されている。貫通部42の外周
残存部58には雄ねじは形成されておらず、プラグ70
は圧入(押込み)により流出孔2Bと係合される。
【0057】なお、このプラグ70のその他の構成につ
いては、第1実施形態に係るプラグ38とほぼ同一であ
るため、同一部分には同一符号を付することで詳細な説
明は省略する。
いては、第1実施形態に係るプラグ38とほぼ同一であ
るため、同一部分には同一符号を付することで詳細な説
明は省略する。
【0058】このプラグ70によれば、図7に示される
ように、上記貫通部42の外周残存部58の径方向幅S
が下端側孔40の直径Tよりも十分小さいため、常に複
数の液体案内溝46のいずれかが下端側口40と連続す
ることになる。従って、周方向の環状溝50を設けるこ
となしに液体容器32内の液体を確実に計測体34に導
出することが可能となる。
ように、上記貫通部42の外周残存部58の径方向幅S
が下端側孔40の直径Tよりも十分小さいため、常に複
数の液体案内溝46のいずれかが下端側口40と連続す
ることになる。従って、周方向の環状溝50を設けるこ
となしに液体容器32内の液体を確実に計測体34に導
出することが可能となる。
【0059】しかも、樹脂製であることと相俟って切削
加工による(コストのかかる)環状溝や雄ねじを形成す
る必要がないため、プラグ全体としての製造コストを大
幅に削減できる。
加工による(コストのかかる)環状溝や雄ねじを形成す
る必要がないため、プラグ全体としての製造コストを大
幅に削減できる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、ねじりや引っ張り、曲
げ等に対する強度が高く、且つ、製造コストが低廉化さ
れた液体レベルゲージ用プラグを得ることができ、又、
このプラグを用いることで液面レベルの変化に対する応
答性が高められた液体レベルゲージを得ることができ
る。
げ等に対する強度が高く、且つ、製造コストが低廉化さ
れた液体レベルゲージ用プラグを得ることができ、又、
このプラグを用いることで液面レベルの変化に対する応
答性が高められた液体レベルゲージを得ることができ
る。
【図1】本発明の第1実施形態に係る液体レベルゲージ
の組み付け状態を示す部分断面図
の組み付け状態を示す部分断面図
【図2】同液体レベルゲージに用いられるプラグを示す
正面図及び部分縦断面図
正面図及び部分縦断面図
【図3】図2における矢視III−IIIに沿った断面図
【図4】同プラグの製造過程の概略を示す工程図
【図5】同プラグの製造過程の概略を示す工程図
【図6】本発明の第2実施形態に係る液体レベルゲージ
用プラグを示す正面図
用プラグを示す正面図
【図7】図6における矢視VII−VIIに沿った断面図
【図8】従来の液体レベルゲージの組み付け状態を示す
図1相当の部分断面図
図1相当の部分断面図
【図9】同液体レベルゲージに用いられるプラグを示す
正面図及び部分縦断面図
正面図及び部分縦断面図
【図10】図9における矢視X−Xに沿った断面図
30…液体レベルゲージ 32…液体容器 32A…側壁 32B…流出孔 34…計測体 36…円筒基体 36A…内周壁 38、70…プラグ 42…貫通部 44…フランジ部 46…液体案内溝 48…液路 50…環状溝 52…雄ねじ 54…シール部材 58…外周残存部 62…冷間鍛造用素材 64…大径部 66…小径部
Claims (6)
- 【請求項1】液体容器内の液体の一部を、該液体容器の
側壁に形成した流出孔を介して該液体容器の外部にまで
導出し、導出した液体を貯留可能な計測体によって該液
体の高さを計測することにより、前記液体容器内の液体
のレベルを計測可能とした液体レベルゲージに用いら
れ、前記計測体の下部に該計測体と一体的に設けられた
筒状基体を貫通して該計測体を前記液体容器側に組み付
けるために用いる液体レベルゲージ用プラグにおいて、 前記筒状基体を貫通する貫通部の外周面に、前記筒状基
体の内周面とで液路を形成可能な液体案内溝を凹設し、
該液路を介して前記液体容器内の液体を前記計測体側に
導出することを特徴とする液体レベルゲージ用プラグ。 - 【請求項2】請求項1において、 前記貫通部の外周には、前記流出孔に形成される雌ねじ
と螺合可能な雄ねじが形成されており、且つ、前記液体
案内溝が、周方向に一定の間隔をあけて、プラグの貫通
方向に直線的に複数凹設されていることを特徴とする液
体レベルゲージ用プラグ。 - 【請求項3】請求項1又は2において、 前記貫通部の外周面における、前記計測体の下部相当位
置に、周方向の環状溝を凹設することを特徴とする液体
レベルゲージ用プラグ。 - 【請求項4】請求項1、2又は3のいずれかに記載の液
体レベル用プラグを用いたことを特徴とする液体レベル
ゲージ。 - 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載の液体レベ
ルゲージ用プラグの製造方法において、 冷間鍛造により、円柱状部材に大径部及び前記貫通部と
なる小径部を形成する工程と、 冷間鍛造により、前記小径部の外周面に、前記液体案内
溝を形成する工程と、を有することを特徴とする液体レ
ベルゲージ用プラグの製造方法。 - 【請求項6】請求項3記載の液体レベルゲージ用プラグ
の製造方法において、 冷間鍛造により、円柱状部材に大径部及び前記貫通部と
なる小径部を形成する工程と、 冷間鍛造により、前記小径部の外周面に、前記液体案内
溝を形成する工程と、 前記小径部の外周面に、周方向の前記環状溝を切削によ
り凹設する工程と、 転造により前記小径部の外周面に雄ねじ加工を施す工程
と、 を有することを特徴とする液体レベルゲージ用プラグの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25209699A JP2001074535A (ja) | 1999-09-06 | 1999-09-06 | 液体レベルゲージ用のプラグ、該プラグを用いた液体レベルゲージ、及び該プラグの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25209699A JP2001074535A (ja) | 1999-09-06 | 1999-09-06 | 液体レベルゲージ用のプラグ、該プラグを用いた液体レベルゲージ、及び該プラグの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001074535A true JP2001074535A (ja) | 2001-03-23 |
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ID=17232485
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25209699A Pending JP2001074535A (ja) | 1999-09-06 | 1999-09-06 | 液体レベルゲージ用のプラグ、該プラグを用いた液体レベルゲージ、及び該プラグの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001074535A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104667589A (zh) * | 2015-02-28 | 2015-06-03 | 中铁十九局集团第七工程有限公司 | 沉淀池水位测量装置 |
TWI615336B (zh) * | 2016-11-10 | 2018-02-21 | 辛耘企業股份有限公司 | 處理液儲存槽 |
-
1999
- 1999-09-06 JP JP25209699A patent/JP2001074535A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104667589A (zh) * | 2015-02-28 | 2015-06-03 | 中铁十九局集团第七工程有限公司 | 沉淀池水位测量装置 |
TWI615336B (zh) * | 2016-11-10 | 2018-02-21 | 辛耘企業股份有限公司 | 處理液儲存槽 |
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