JP2001073994A - 電動送風機及びこれを備えた電気掃除機 - Google Patents

電動送風機及びこれを備えた電気掃除機

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JP2001073994A
JP2001073994A JP24479799A JP24479799A JP2001073994A JP 2001073994 A JP2001073994 A JP 2001073994A JP 24479799 A JP24479799 A JP 24479799A JP 24479799 A JP24479799 A JP 24479799A JP 2001073994 A JP2001073994 A JP 2001073994A
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centrifugal impeller
diffuser
blade
electric blower
air
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JP24479799A
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Shoji Hayashi
正二 林
Teiji Tanaka
定司 田中
Kazuyuki Sugimura
和之 杉村
Shigenori Sato
繁則 佐藤
Fumio Joraku
文夫 常楽
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電動送風機最高効率点を得る風量より低風量で
は、ディフューザ部での逆流や、剥離、境界層の発達に
より、効率が低下する事が問題であった。 【解決手段】遠心羽根車12と、該遠心羽根車の外周部
に設けた複数のエアガイド11aを有するディフューザ
11を具備した電動送風機において、前記遠心羽根車1
2の羽根12aの外端部の一部に凹部を設ける。 【効果】空気の流れがディフューザ11に流入する際
の、境界層の発達を防げ、逆流や剥離を防止することが
でき、ディフューザ11で動圧を静圧に効率よく変換で
きるため損失が低減でき、電動送風機効率が向上でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠心羽根車およ
び、遠心ディフューザを有する電動送風機に係り、特
に、電気掃除機を高効率、高出力化するのに好適な電気
掃除機用電動送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動送風機の遠心羽根車形状に
は、特開昭55−107099号公報に開示されている
ものがある。その構造は、遠心型のファンと、その外側
に位置する複数のボリュートとを具備し、上記ファンの
羽根の外端部に切欠を形成している。
【0003】前述の構成とすることによって、ファンか
らの吐出気流と、ボリュート部先端との衝突により発生
する音のエネルギーを分散して、音の低減を図ったもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の公報では、送風
機性能(効率)に関しては、特に記述されていない。
【0005】ところで、近年の電動送風機では、エアガ
イド付きのディフューザを備えたり、高速回転化するこ
とで、小型高効率化を図っている。しかし、エアガイド
付ディフューザでは、電動送風機の最高効率は向上する
が、最高効率点を得る風量より低風量では、ディフュー
ザ部での剥離や境界層の発達により、効率の低下が問題
となってきている。
【0006】掃除機では、低風量側での効率向上は、集
塵蓋に塵埃がたまった場合でも吸引力を保つことにつな
がる。さらに、集塵蓋に塵埃がたまった場合でも吸引力
を保つには、低風量側でも所定の入力値を保ち、電動送
風機の出力を得る必要がある。
【0007】本発明の目的は、遠心羽根車からの空気の
流れをディフューザ部で効率よく動圧を静圧として回復
させ、送風機効率を向上させることにある。さらに、広
い流量範囲で、送風機効率を向上させることである。ま
た、該送風機を用いた電動送風機効率を向上した電気掃
除機を提供することにある。
【0008】さらに、ディフューザ部で効率よく動圧を
静圧に回復することは、同程度の圧力回復を得るための
ディフューザ径を小さくすることが可能となり、送風機
および該送風機を用いた電動送風機の小型軽量化にもつ
ながる。
【0009】
【課題を解決するための手段】この問題点を解決するた
めに本発明は、遠心羽根車と、該遠心羽根車の外周部に
設けた複数のエアガイドを有するディフューザを具備し
た電動送風機で、前記遠心羽根車の羽根の前記ディフュ
ーザに対向する外端部の一部に凹部を設けた構成した。
これによって、最高効率点を得る風量より低風量側で
も、境界層の発達や、逆流や剥離を防ぐことができ、空
気の流れがディフューザ部で、効率よく動圧を静圧とし
て回復できることで達成される。
【0010】また、遠心羽根車と、該遠心羽根車の外周
部に設けた複数のエアガイドを有するディフューザを具
備した電動送風機で、前記遠心羽根車の羽根外端部の一
部に凹部を設けるとともに、該遠心羽根車の側板に固定
する加締部の最外径より外径側の羽根角を前記加締部に
おける羽根角より大きくしている。このため、電動機入
力が一定の場合、凹部による入力低減分を羽根角を大き
くして入力を増加させ、電動機入力とマッチした送風機
にする事ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明による実施例について
図面を参照し説明する。図6に本発明の電動送風機を用
いた電気掃除機の外観斜視図を示す。
【0012】電気掃除機は、図6に示すように、電動送
風機および集塵フィルタを内蔵する電気掃除機本体20
1に、回転自在に接続されたホース203が設けられ、
そのホース203の先端に設けられたホース手元部20
4に、延長管205を介して吸口206が取り付けられ
ている。ホース手元部204は、電気掃除機本体201
内の電動送風機を制御するためのスイッチ操作部207
を備える。
【0013】次に、図7に本発明を適用した掃除機本体
の縦断側面図を示す。
【0014】掃除機本体201は、下ケース301、上
ケース302及び集塵蓋303により外郭が構成され
る。集塵蓋303には吸込口304が形成され、その内
側には、前記吸込口304に接合される集塵袋305を
収容する集塵室306が形成されている。集塵室306
の後方には、電動送風機室307が後続し、電動送風機
308が収納されている。
【0015】図5に本発明を適用した電動送風機を示
す。
【0016】電動送風機308は、送風機1と電動機2
に大別される。
【0017】送風機1は、遠心羽根車12と、該遠心羽
根車12を両側から挟んで収納するファンケーシング1
3及び、ディフューザ11と該ディフューザ11の裏面
にリターンガイド14を持つ静止流路部10とを含み構
成される。
【0018】電動機2は、ハウジング3及びエンドブラ
ケット9から成るケースと、該ケース内に収納される回
転軸4を有するロータ5及びステータコイル6が巻装さ
れたステータ7とを含み構成される。
【0019】次に、電動送風機308内の空気の流れを
説明する。電動機2を駆動して遠心羽根車12を回転さ
せると、吸込口13bからファンケーシング13内へ空
気流101が流入する。このとき、気流ガイド13a
は、遠心羽根車12に流入する空気流を整流する。遠心
羽根車12から吐出された空気流102はディフューザ
11の間を通過し、空気流103は静止流路部10の外
周とファンケーシング13の内周との環状の隙間部にお
いて180度方向転換し、さらに、リターンガイド14
の翼間を通過した後に、ハウジング3へ導入される。こ
のとき、ハウジング3内へ導入された空気流104は、
ハウジング3内に形成された空気流路を通り、ロータ
5、ステータコイル6、ブラシ15を冷却して排気口3
cから外部へ排出される。
【0020】上記の電動送風機308において、最大効
率の向上を図るには、遠心羽根車12から吐出された空
気流102をディフューザ11で、できる限り損失を防
ぎながら減速を行い、動圧を静圧に変換する事が重要で
ある。また、設計仕様点を電気掃除機の最大吸込仕事率
点より風量の大きいところに設定することで、送風機1
の比速度が向上することから、送風機効率の向上が図れ
る。さらにエアガイド11a付きのディフューザ11を
採用することで、さらなる送風機効率の向上が図れる。
しかし、設計仕様点以下の風量では、遠心羽根車12か
ら流れ出た空気の流れ102は、ディフューザ11に流
入する際にディフューザ11のファンケーシング13側
の壁面付近で境界層が発達したり、逆流や剥離を生じ
る。このため、ディフューザでの損失が増え、電動送風
機308の効率は、大きく低下することがある。
【0021】このため、電動送風機308のディフュー
ザ11で、境界層の発達を阻害したり、逆流や剥離を防
ぎ、ディフューザでの損失を低減することも重要であ
る。
【0022】本発明の一実施例を図1、図2及び図9を
用いて説明する。図1は、本発明による遠心羽根車と静
止流路部の一実施例の縦断面図である。図2は、本発明
による遠心羽根車の一実施例の縦断面図である。図9a
は、従来技術による遠心羽根車出口速度分布の説明図で
ある。図9bは、本発明による遠心羽根車出口速度分布
の説明図である。表1は、本発明による効果である。
【0023】本実施例は、遠心羽根車12と、遠心羽根
車12の外周部に設けた複数のエアガイド11aを有す
るディフューザ11を備えた電動送風機308であっ
て、遠心羽根車12のシュラウド側板12b側以外に、
羽根12aの外端部の一部に切欠き部12e(図1では
長円型の凹形状、図2では羽根の高さ方向に端部の一部
を切欠いた形状)を設けた形状としている。
【0024】本発明は、上記の構造のため、羽根12a
に切欠き部12eを設けた部分は、切欠き部12e以外
の所に比べ、見かけ上、羽根12が短くなっている。こ
のため、遠心羽根車12の出口部から流出する空気の流
れ102は、主流が羽根12aに切欠き部を設けていな
い部位に偏る。つまり、ディフューザ11に流入する空
気の流れ102は、境界層が発達したり、逆流や剥離を
生じやすいディフューザ11のファンケーシング13側
の壁面側にも、主流が偏ることになる。
【0025】この状態を図9を用いて説明する。図9
(a)には切欠き部を設けない場合の羽根端部と、そこ
からディフューザ部への空気流の流れの状態を、図9
(b)には本実施例の同一部位の状態を示したものであ
る。羽根12aの端部からからディフューザ11へは、
図のように、羽根12aの端面の高さ方向の略中央部が
流速が早く、両端側が流速の遅い空気流105がディフ
ューザ11に送られる。ディフューザ11のエアーガイ
ド11aの高さは羽根12aの高さより高く作られてお
り、このため、エアーガイド11aの上部には空気流が
当たらず逆にエアーガイド11aの出口側から逆向きの
空気流106が供給されることとなる。これが逆流の発
生原因である。本実施例のように、羽根の略中央部に切
欠き部12eを設けると、風の流れは図のように中央部
(切欠き部)の速度が遅くなり、その両側の速度が速く
なるために逆流の発生が防止できるものである。
【0026】この結果、ディフューザ11では、境界層
の発達を防げ、逆流や剥離を防止することができ、ディ
フューザ11で動圧を静圧に効率よく変換できるため損
失が低減でき、電動送風機効率が向上する。
【0027】次に切欠き部を設ける位置と大きさに関し
て検討した結果について説明する。ここで、ハブ側板1
2c側を下側、12のシュラウド側板12b側を上側と
定義する。実験によると、切欠き12eの遠心羽根車1
2の幅b2方向の位置は、ハブ側板12cから上側へ、
遠心羽根車12の出口幅b2の2/3倍の範囲の一部に
設けると効果が大きい。
【0028】さらに、切欠き12eの遠心羽根車12の
幅b2方向の長さが短い場合、ディフューザ11に流入
する空気の流れ102の主流は、境界層が発達したり、
逆流や剥離を生じやすいディフューザ11のファンケー
シング13側の壁面側に偏りにくい。さらに、遠心羽根
車12の羽根12は、プレスにて型抜きすることが多い
ため、切欠き12eの遠心羽根車12の幅b2方向の長
さ(以下、切欠き幅)が短い場合、加工性が悪化する。
このため、切欠き12eの遠心羽根車12の幅b2方向
の長さは、遠心羽根車出口幅b2の1/10倍以上にす
ることが望ましい。また、切欠き12eの遠心羽根車1
2の幅b2方向の長さが長い場合、遠心羽根車12の強
度の低下が考えられる。このため、切欠き12eの遠心
羽根車12の幅b2方向の長さは、遠心羽根車出口幅b
2の1/2倍以以下にすることが望ましい。
【0029】また、切欠き12eの遠心羽根車12の径
D2方向の長さ(以下、切欠き長さ)が短い場合、ディ
フューザ11に流入する空気の流れ102の主流は、境
界層が発達したり、逆流や剥離を生じやすいディフュー
ザ11のファンケーシング13側の壁面側に偏りにく
い。しかし、遠心羽根車12の強度の低下が考えられ
る。切欠き12eの最内径D10が小さいと、遠心羽根
車12の強度の低下が考えられる。このため、切欠き1
2eの最内径D10は、遠心羽根車出口径D2の0.9
倍以上0.99倍以下にすることが望ましい。
【0030】この結果をまとめたものを表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】また、電気掃除機用の電動送風機308で
は、遠心羽根車12から、ディフューザ11に流入する
空気の流れ102が流入しやすいように、ディフューザ
11の幅b3を遠心羽根車12の幅b2に比べ大きくし
ていることが多い。さらに、電気掃除機用の電動送風機
308は大量生産するため、寸法誤差を考えると、ディ
フューザ11の幅b3を遠心羽根車12の幅b2に比べ
やはり大きくする必要がある。このため、ディフューザ
11のスロート11b部以降で、隣り合うエアガイド1
1aの間と、羽根車幅とディフューザ幅方向との両方の
急拡大により、ディフューザ内で剥離を起す場合があ
る。しかし、本発明では、ディフューザ11に流入する
空気の流れ102は、境界層が発達したり、逆流や剥離
を生じやすいディフューザ11のファンケーシング13
側の壁面側にも、主流が偏ることになる。この結果、デ
ィフューザ11のスロート11b部以降では、ディフュ
ーザ幅方向の拡大は低減できるため急拡大をおこすこと
がなくなる。よって、ディフューザ11で動圧を静圧に
効率よく変換できるため損失が低減でき、電動送風機効
率が向上する。
【0033】なお本実施例では、遠心羽根車12の外端
部の一部に設けた切欠き部の形状は、図1に示すU字形
状や、図2のように矩形形状を示したが、この他に三角
形状や円弧形状でも同等の効果が得られる。
【0034】また、遠心羽根車12を組み立て時や、電
動送風機308を運転する時の遠心羽根車12にかかる
応力は、加締部12dに集中する。このため、遠心羽根
車12のハブ側板12c側に、羽根12aの外端部の一
部に切欠き部12eを設けた場合、切欠き部12eを遠
心羽根車12の羽根12aをハブ側板12cに固定する
加締部12dの最外径より外径側に設けることにより、
遠心羽根車12の強度が確保することができる。
【0035】次に、本発明の他の実施例を図3及び図1
0を用いて説明する。図3には遠心羽根車とディフュー
ザの一実施例の全体平面図である。図10は、図3のA
部拡大図である。
【0036】先の実施例では何等説明していないが、図
10に示すように、従来の遠心羽根車の羽根12aは点
線で示すように、所定の円弧で、取り付け部(回転軸4
側)から先端まで形成されているものでその羽根角はθ
である。本実施例では、図10の実線で示すように、羽
根12aを遠心羽根車12のシュラウド側板12bとハ
ブ側板12cに固定する加締部12dの最外径より外径
側の羽根角β2を前記加締部12dにおける羽根角β2
‘より大きくした点が先の実施例と異なる。
【0037】本発明は、上記の構造のため、羽根角を大
きくする前の羽根出口角β2‘に比べ、遠心羽根車12
の羽根出口角β2を10度から40度程度の範囲で、遠
心羽根車12の回転方向に大きくすることができるた
め、設計点より低風量側でも所定の入力値を保つ事や、
入力の調整が行いやすい。
【0038】そのため、先の実施例と同じく切欠き部を
設けた効果に加え、遠心羽根車12の羽根出口角を大き
くすることで、低風量側でも所定の入力値を保つ事や、
入力の調整が行いやすい。このため、集塵室に塵埃がた
まった低風量の場合でも所定の電動送風機の出力が得ら
れ、電気掃除機の吸引力を保つ事ができる。また、電気
掃除機用の電動送風機308では、遠心羽根車の負荷に
応じて入力と回転数が変化する電動機2を用いることが
多い。このため、遠心羽根車12の羽根12aの外端部
の一部に切欠き部を設けるのみに比べ、遠心羽根車の負
荷を大きくする事ができ、電動送風機308の回転数を
低減する事ができ、回転振動の低下や、長寿命化が図れ
る。
【0039】さらに、前記実施例に、羽根12aに切欠
き部12eを設けることによって、ディフューザ11に
おいて、境界層の発達を防げ、逆流や剥離を防止するこ
とができ、ディフューザ11で動圧を静圧に効率よく変
換できるため損失が低減でき、電動送風機効率が向上す
る。
【0040】次に、本発明の他の実施例を図4を用いて
説明する。図4は、本発明による遠心羽根車の羽根の一
実施例の斜視図である。
【0041】本実施例では、前記遠心羽根車12の羽根
12aの外端部に切欠き部12eを設けると共に、この
切欠き部12eの角部をテーパ状12fに面取りしたも
のである。
【0042】このように切欠き部12eの角部を面取り
することにより、空気が羽根12aに切欠き部12eを
設けた部位を通過し、隣の羽根間へ流れる際の、切欠き
部12eの角で発生する乱れを低減できる。このため、
遠心羽根車12の出口部での損失が低減でき、電動送風
機効率が向上する。
【0043】次に、本発明の他の実施例を図8に示す。
図8は、電気掃除機におけるディフューザ流入角と逆流
限界の図である。
【0044】本実施例では、遠心羽根車12と、該遠心
羽根車の外周部に設けた複数のエアガイド11aを有す
るディフューザ11を備えた電動送風機308におい
て、前記ディフューザ11の入口幅b3を前記遠心羽根
車12の出口幅b2の1.2倍以上1.5倍以下、ある
いは、前記ディフューザ11の内径D3を前記遠心羽根
車12の外径D2の1.03倍以上1.1倍以下とし、
前記遠心羽根車12の羽根12aの外端部の一部に切欠
き部12eを設けている。
【0045】電動送風機308の最高効率を向上するに
は、ディフューザ11のスロート11bを大きくした
り、ディフューザ11の入口幅b3を大きくする事で、
ディフューザ11での摩擦損失を低減する事が考えられ
る。しかし、小型化のためディフューザ11を小さくし
たり、遠心羽根車12の羽根12aの枚数に遠心羽根車
12の回転数を乗じた周波数成分、及びその高調波の周
波数成分の騒音を低減するために、ディフューザ11の
エアガイド11aの枚数を多くしているため、ディフュ
ーザ11のスロート11bを大きくする事は困難であ
る。このため、ディフューザ11の入口幅b3を大きく
する事が、掃除機用の電動送風機308では用いられて
いる。しかし、ディフューザ11の入口幅b3を大きく
しすぎると、ディフューザの入口幅b3が、遠心羽根車
の入口幅よりも大きくなり、電動送風機の大きさが大き
くなる。このため、ディフューザ11の入口幅b3は、
遠心羽根車12の出口幅b2の1.5倍程度が電動送風
機での上限値となる。
【0046】また、電動送風機308の小型化を図るた
めに回転数を上昇し、遠心羽根車の外径を小さくした場
合には、遠心羽根車12の羽根12aの枚数に遠心羽根
車12の回転数を乗じた周波数成分、及びその高調波の
周波数成分の騒音を低減するために、ディフューザ11
の内径D3と遠心羽根車12の外径D2の隙間を大きく
している。しかし、ディフューザ11の入口径D3を大
きくしすぎると、電動送風機の最外径を同程度とすれ
ば、ディフューザ11の通路長さの確保は困難となり、
効率の向上は難しい。また、ディフューザの通路長さを
確保すれば、電動送風機の最外径は大きくなる。このた
め、ディフューザ11の入口径D3は、遠心羽根車12
の出口径D2の1.1倍程度が電動送風機での上限値と
なる。
【0047】ここで、機械学会論文集B編57巻543
号(1991年11月の図13、P.159)に示され
るように、羽根なしディフューザにおいて流入角が小さ
い場合、r/r2が大きくなる(本明細書の図1でいえ
ば、D3/D2が大きくなる)場合や、b3/b2が大
きくなる場合では、ディフューザ11のファンケーシン
グ13側の壁面側や、ディフューザ11のリターンガイ
ド14側の壁面側で逆流を生じやすい。これを電気掃除
機用の電動送風機308に当てはめると、回転数46、
000rpm程度で、遠心羽根車外径D2が88mm、
遠心羽根車幅b2が5.2mmであれば、b3/b2が
1.15ではディフューザ11の流入角が7.1度
(A)で逆流は生じない。しかし、b3/b2が1.2
の時には、ディフューザ11の流入角が5.9度(B)
となり、ディフューザ11のファンケーシング13側の
壁面側や、ディフューザ11のリターンガイド14側の
壁面側で逆流を生じ、電動送風機308の効率曲線に凹
部が生じる。同様に、D3/D2が1.02では、ディ
フューザ11の流入角が7.1度(A)で逆流は生じな
い。しかし、D3/D2が1.03(C)の時には、デ
ィフューザ11の流入角は変わらないが、ディフューザ
11のファンケーシング13側の壁面側や、ディフュー
ザ11のリターンガイド14側の壁面側で逆流を生じ、
電動送風機308の効率曲線に凹部が生じる。
【0048】本発明では、上記のようなBやCの場合で
も、ディフューザ11に流入する空気の流れ102は、
逆流を生じやすいディフューザ11のファンケーシング
13側の壁面側や、ディフューザ11のリターンガイド
14側の壁面側にも、主流が偏ることになる。この結
果、ディフューザ11では、境界層の発達を防げ、逆流
や剥離を防止することができ、ディフューザ11で動圧
を静圧に効率よく変換できるため損失が低減でき、電動
送風機効率が向上する。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、空気の流れがディフュ
ーザに流入する際の、境界層の発達を防げ、逆流や剥離
を防止することができ、ディフューザで動圧を静圧に効
率よく変換できるため損失が低減でき、電動送風機効率
が向上できる。
【0050】また、ディフューザのスロート部以降で
は、ディフューザ幅方向の拡大は低減できるため急拡大
をおこすことがなくなり、ディフューザで動圧を静圧に
効率よく変換できるため損失が低減でき、電動送風機効
率が向上する。
【0051】さらに、電動機入力が一定の場合、凹部に
よる入力低減分を羽根角を大きくして入力を増加させ、
電動機入力とマッチした送風機にする事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遠心羽根車と静止流路部の一実施
例の縦断面図である。
【図2】本発明による遠心羽根車の一実施例の縦断面図
である。
【図3】本発明による遠心羽根車とディフューザの一実
施例の平面図である。
【図4】本発明による遠心羽根車の羽根の一実施例の斜
視図である。
【図5】本発明による電動送風機の一実施例の縦断面図
である。
【図6】電気掃除機の外観斜視図である。
【図7】電気掃除機における掃除機本体の縦断側面図で
ある。
【図8】電気掃除機におけるディフューザ流入角と逆流
限界の図である。
【図9】遠心羽根車出口速度分布の説明図である。
【図10】 図3のA部の拡大図である。
【符号の説明】
1…送風機、2…電動機、3…ハウジング、3c…排気
口、4…回転軸、5…ロータ、6…ステータコイル、7
…ステータ、9…エンドブラケット、10…静止流路
部、11…ディフューザ、11a…エアガイド、11b
…スロート、12…遠心羽根車、12a…羽根、12b
…シュラウド側板、12c…ハブ側板、12e…切欠き
部、13…ファンケーシング、13a…気流ガイド、1
3b…吸込口、14…リターンガイド、15…ブラシ、
32…電源端子、101…空気流、102…空気流、1
03…空気流、104…空気流、201…電気掃除機本
体、203…ホース、205…延長管、206…吸口、
301…下ケース、302…上ケース、306…集塵
室、307…電動送風機室、308…電動送風機。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04D 29/44 F04D 29/44 P X (72)発明者 杉村 和之 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 佐藤 繁則 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 常楽 文夫 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内 Fターム(参考) 3B006 FA02 3H033 AA02 AA13 BB02 BB06 BB20 CC01 CC03 DD03 EE08 EE19 3H034 AA02 AA13 BB02 BB06 BB20 CC04 DD07 EE08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遠心羽根車と、前記遠心羽根車の外周部に
    設けた複数のエアガイドを有するディフューザを具備し
    た電動送風機において、 前記遠心羽根車の羽根の前記ディフューザに対向する外
    端部に切り欠き部を設けた形状としたことを特徴とした
    電動送風機。
  2. 【請求項2】請求項1において、 遠心羽根車の羽根に設けた切欠き部をハブ側板側端部を
    から羽根端部全長の2/3の位置よりもハブ側板側に配
    置したことを特徴とした電動送風機。
  3. 【請求項3】遠心羽根車と、前記遠心羽根車の外周部に
    設けた複数のエアガイドを有するディフューザを具備し
    た電動送風機を備えた電気掃除機において、 前記遠心羽根車の羽根外端部の一部に切欠き部を設け、
    前記遠心羽根車の側板に固定する加締部の最外径より外
    径側の羽根角を前記加締部における羽根角より大きくし
    たことを特徴とした電気掃除機。
  4. 【請求項4】遠心羽根車と、前記遠心羽根車の外周部に
    設けた複数のエアガイドを有するディフューザを具備し
    た電動送風機において、 前記遠心羽根車の羽根外端部に切欠き部を設け、前記切
    欠き部の角部をテーパ状に面取りしたことを特徴とした
    電動送風機。
  5. 【請求項5】遠心羽根車と、前記遠心羽根車の外周部に
    設けた複数のエアガイドを有するディフューザを具備し
    た電動送風機において、 前記ディフューザ入口幅を前記遠心羽根車出口幅の1.
    2倍以上、1.5倍以下とし、前記遠心羽根車の羽根外
    端部の一部に切欠き部を設けたことを特徴とした電動送
    風機。
  6. 【請求項6】遠心羽根車と、前記遠心羽根車の外周部に
    設けた複数のエアガイドを有するディフューザを具備し
    た電動送風機において、 前記ディフューザ内径を前記遠心羽根車外径の1.03
    倍以上、1.1倍以下とし、前記遠心羽根車の羽根外端
    部の一部に切欠き部を設けたことを特徴とした電動送風
    機。
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