JP2001073905A - 燃料噴射ノズル - Google Patents

燃料噴射ノズル

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JP2001073905A
JP2001073905A JP25118099A JP25118099A JP2001073905A JP 2001073905 A JP2001073905 A JP 2001073905A JP 25118099 A JP25118099 A JP 25118099A JP 25118099 A JP25118099 A JP 25118099A JP 2001073905 A JP2001073905 A JP 2001073905A
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valve
armature
fuel
injection
injection valve
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Yuji Furuya
雄二 古谷
Kenichi Iino
賢一 飯野
Fumiaki Baba
史明 馬場
Yukio Hirai
幸男 平井
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Bosch Corp
Original Assignee
Bosch Automotive Systems Corp
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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1本で、複数のタイプの噴霧が可能であ
るとともに取付けスペースを節約可能で、予混合希薄燃
焼を行うディーゼルエンジン、あるいは筒内直接噴射方
式のガソリンエンジンに適した燃料噴射ノズルを提供す
ること。 【解決手段】 ポペット弁などによる外開き弁5の内部
にニードル弁などによる内開き弁8を設けること、それ
ぞれの噴射弁5、8を電磁アクチュエーター3、6で互
いに独立に操作可能とすることに着目したもので、第1
の電磁アクチュエーター3により第1のアーマチュア4
を介して第1の噴射弁5を第2の噴射弁8とは独立に操
作可能とし、第2の電磁アクチュエーター6により第2
のアーマチュア7を介して第2の噴射弁8を第1の噴射
弁5とは独立に操作可能としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料噴射ノズルにか
かるもので、とくにディーゼルエンジンや筒内直接噴射
方式のガソリンエンジンなどの内燃機関における複数の
噴霧タイプを1本のノズルで実現可能な燃料噴射ノズル
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、ディーゼルエンジンにおいて、予
混合希薄燃焼が注目されている。予混合希薄燃焼とは、
吸入行程中に燃料を噴射させて希薄な予混合状態を作
り、圧縮行程において自発火させることであり、この予
混合希薄燃焼を行うことによって混合気の濃い部分がな
くなるため、窒素酸化物(NOx)やスモークを大幅に
低減させることができる特徴がある。
【0003】予混合希薄燃焼用の噴射ノズルとしては、
噴霧の微粒化が良好で、ペネトレーションが小さく、コ
ンパクトな噴霧を供給することができるものが望まれ、
スワールノズルや、ポペット弁を用いて広角な噴霧を得
る外開き弁や、あるいはスワールノズルを組み込んだ外
開き弁がよいとされている。
【0004】予混合希薄燃焼が有する課題は、エンジン
の負荷が高くなると、ノッキングが発生し、燃焼を制御
することができなくなることである。すなわち高負荷時
には、従来のディーゼルエンジンと同様に、圧縮行程の
後期に燃料を噴射させ、点火時期の決定を行う必要、あ
るいは拡散燃焼を行う必要がある。この高負荷時用の噴
射ノズルとしては、ニードル弁を用いたホールノズルが
最適である。
【0005】したがって、予混合希薄燃焼を行うディー
ゼルエンジンとしては、高負荷時に適したホールノズル
と、予混合希薄燃焼に適した他の方式の噴射ノズルとの
最低2本が必要になるという問題がある。さらに、燃料
の噴射タイミングを吸入行程中から圧縮行程後期まで大
きく変える必要があるため、燃料圧の供給システムとし
ては、コモンレールなどを用いた蓄圧方式のものが適当
である。
【0006】つぎに、筒内直接噴射方式のガソリンエン
ジンにおいても、その燃費向上のため、さらに炭酸ガス
の排出量の削減のため、層状吸気燃焼の領域を拡大する
ことが望まれており、吸入行程および圧縮行程それぞれ
における二段噴射が一般に行われている。しかしなが
ら、従来型のスワールノズルでは、点火栓のまわりに吸
入濃度の濃い噴霧を形成することは、スワールやタンブ
ルの空気流動にたよるしかない。一方、ホールノズルを
使用すれば、点火栓の近傍に混合気を確実に形成するこ
とができる。
【0007】したがって、層状吸気燃焼の領域を拡大さ
せた筒内直接噴射方式のガソリンエンジンにおいても、
噴射ノズルとしては、スワールノズルおよびホールノズ
ルの組み合わせが望ましく、やはり最低2本が必要にな
るという問題がある。
【0008】しかしながら、最近の内燃機関は多弁であ
り、上述のように複数本の燃料噴射ノズルを組み付ける
ことにより内燃機関の運転条件に応じて複数の異なるタ
イプの噴霧を得るためには、ノズル本数ぶんの取付けス
ペースを確保することが困難であるという問題がある。
【0009】なお、1本の燃料噴射ノズルに2本の噴射
弁を備えたものとして、特開平4−140468号およ
び特開平10−103192号などがあるが、上述のよ
うな内燃機関の運転条件に応じて複数の異なるタイプの
噴霧を得るという要請に応えることは困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、予混合希薄燃焼を行
うディーゼルエンジンに適した燃料噴射ノズルを提供す
ることを課題とする。
【0011】また本発明は、層状吸気燃焼の領域を拡大
して燃費を改善し、筒内直接噴射方式のガソリンエンジ
ンに適した燃料噴射ノズルを提供することを課題とす
る。
【0012】また本発明は、1本で、予混合希薄燃焼に
適した噴霧、および高負荷時に適した噴霧を形成するこ
とができる燃料噴射ノズルを提供することを課題とす
る。
【0013】また本発明は、スワールノズルの機能およ
びホールノズルの機能をともに備えた燃料噴射ノズルを
提供することを課題とする。
【0014】また本発明は、1本で、吸入行程における
噴射、および圧縮行程における噴射の二段噴射を行うこ
とができる燃料噴射ノズルを提供することを課題とす
る。
【0015】また本発明は、複数のタイプの噴霧が可能
であるとともに取付けスペースを節約することができる
燃料噴射ノズルを提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ポペ
ット弁などによる外開き弁の内部にニードル弁などによ
る内開き弁を設けること、それぞれの噴射弁を電磁アク
チュエーターで互いに独立に操作可能とすることに着目
したもので、ノズルハウジングと、このノズルハウジン
グに形成した第1の噴射孔から燃料を噴射可能とする第
1の噴射弁と、この第1の噴射弁内においてその軸方向
に摺動可能であるとともに、上記第1の噴射弁の先端部
に形成した第2の噴射孔から燃料を噴射可能とする第2
の噴射弁と、を有する燃料噴射ノズルであって、上記ノ
ズルハウジングに設けた第1の電磁アクチュエーター
と、上記ノズルハウジングに設けた第2の電磁アクチュ
エーターと、この第1の電磁アクチュエーターにより駆
動可能であるとともに上記第1の噴射弁を開弁可能な第
1のアーマチュアと、この第2の電磁アクチュエーター
により駆動可能であるとともに上記第2の噴射弁を開弁
可能な第2のアーマチュアと、を設けるとともに、上記
第1の電磁アクチュエーターにより上記第1のアーマチ
ュアを介して上記第1の噴射弁を上記第2の噴射弁とは
独立に操作可能とし、上記第2の電磁アクチュエーター
により上記第2のアーマチュアを介して上記第2の噴射
弁を上記第1の噴射弁とは独立に操作可能としたことを
特徴とする燃料噴射ノズルである。
【0017】上記第1の噴射弁は、これを外開き弁とす
るとともに、上記第2の噴射弁は、これを内開き弁とす
ることができる。
【0018】上記第1の噴射弁は、スワーラーを有する
ことができる。
【0019】上記第1のアーマチュアは、これを上記第
1の噴射弁と一体にするとともに、上記第2のアーマチ
ュアは、これを上記第2の噴射弁と一体にすることがで
きる。
【0020】上記第1のアーマチュアは、これを上記第
1の噴射弁と別体にするとともに、上記第2のアーマチ
ュアは、これを上記第2の噴射弁と別体にし、上記第1
のアーマチュアに取り付けるとともに上記第1の電磁ア
クチュエーターの作動に応じて上記第1の噴射弁の背圧
を制御可能な第1の制御弁と、上記第2のアーマチュア
に取り付けるとともに上記第2の電磁アクチュエーター
の作動に応じて上記第2の噴射弁の背圧を制御可能な第
2の制御弁と、を設けることができる。
【0021】上記外開き弁としては、スワールノズルが
好ましく、上記内開き弁としては、単噴孔あるいは多噴
孔のホールノズル、ピントルノズル、あるいはスワール
ノズルなどを採用することができる。
【0022】本発明による燃料噴射ノズルにおいては、
第1の電磁アクチュエーターにより第1のアーマチュア
を介して第1の噴射弁を第2の噴射弁とは独立に操作可
能とし、かつ第2の電磁アクチュエーターにより第2の
アーマチュアを介して第2の噴射弁を第1の噴射弁とは
独立に操作可能としたので、第1の噴射弁および第2の
噴射弁の持つ異なるタイプの噴霧を1本のノズルで実現
することができ、機関の負荷状態ないしはその要請に応
じたタイプの噴霧を提供することができるとともに、取
付けスペースを軽減することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の第1の実施の形態
による燃料噴射ノズル1を図1にもとづき説明する。図
1は、燃料噴射ノズル1の断面図であって、燃料噴射ノ
ズル1は、ノズルハウジング2と、第1の電磁コイル3
(第1の電磁アクチュエーター)と、第1のアーマチュ
ア4と、外開き弁5(第1の噴射弁)と、第2の電磁コ
イル6(第2の電磁アクチュエーター)と、第2のアー
マチュア7と、内開き弁8(第2の噴射弁)と、を有す
る。
【0024】ノズルハウジング2は、燃料入口部9、第
2の電磁コイル取付け部10、第2のアーマチュアガイ
ド部11、非磁性部材による磁束遮断プレート部材1
2、第1の電磁コイル取付け部13、ノズルボディ取付
け部14、ノズルボディ15、およびリテーニングナッ
ト部16などからこれを構成する。燃料入口部9に燃料
入口17を形成し、ノズルボディ15に第1の噴射孔1
8を形成してある。燃料入口17には、コモンレール1
9からの高圧燃料を供給する。
【0025】第1のアーマチュア4と第1のスプリング
シート20との間に、第1のアーマチュアガタ防止スプ
リング21を設ける。第1のアーマチュア4には、これ
に一体に外開き弁5を設け、外開き弁5は、互いに一体
の弁円筒部22、弁スプリングシート部23およびポペ
ット弁24を有する。外開き弁5(弁スプリングシート
部23)とバルブガイドスワール部材25(スワーラ
ー)との間に第1のリターンスプリング26を設け、弁
スプリングシート部23とバルブガイドスワール部材2
5との間のわずかな間隔を第1のリフト量L1としてあ
る。
【0026】すなわち第1の電磁コイル3を励磁するこ
とにより、第1のリターンスプリング26の付勢力に抗
して第1のアーマチュア4および外開き弁5を図中下方
に駆動するもので、外開き弁5のポペット弁24が第1
の噴射孔18の開弁方向に(外向き方向に)操作され、
第1の噴射孔18を開いて燃料を噴射可能とする。
【0027】なお、バルブガイドスワール部材25とノ
ズルボディ15との間にスワール溝27を形成し、ポペ
ット弁24の開弁による第1の噴射孔18からの噴霧形
状をスワール状として予混合希薄燃焼を可能とする。
【0028】第2のアーマチュア7と第2のスプリング
シート28との間に、第2のリターンスプリング29を
設ける。第2のアーマチュア7には、ニードル弁などに
よる内開き弁8を一体に設ける。外開き弁5におけるポ
ペット弁24の中心部に、内開き弁8がその軸方向に摺
動可能な内開き弁摺動孔30を形成し、ポペット弁24
の先端部には第2の噴射孔31を複数個形成してある。
第2のアーマチュア7と燃料入口部9との間のわずかな
間隔を第2のリフト量L2としてある。
【0029】すなわち第2の電磁コイル6を励磁するこ
とにより、第2のリターンスプリング29の付勢力に抗
して第2のアーマチュア7および内開き弁8を図中上方
に駆動するもので、内開き弁8が第2の噴射孔31の開
弁方向に(内向き方向に)操作され、第2の噴射孔31
を開き、ペネトレーションの大きな燃料噴射を可能とす
る。
【0030】こうした構成の燃料噴射ノズル1におい
て、第1の電磁コイル3に通電すると、第1のアーマチ
ュア4が図中下方向に(ノズルボディ取付け部14方向
に)吸引され、外開き弁5(ポペット弁24)を下側に
開弁する。このときポペット弁24の内側の内開き弁8
は、上側の第2の電磁コイル6を励磁しなければ第2の
リターンスプリング29により付勢されているため、開
弁しない。すなわち、外開き弁5のみの燃料噴射が可能
である。
【0031】また第2の電磁コイル6に通電すると、第
2のアーマチュア7が図中上方向に吸引され、内開き弁
8を上側に開弁する。このとき外開き弁5は、下側の第
1の電磁コイル3を励磁しなければ第1のリターンスプ
リング26により付勢されているため、開弁しない。す
なわち、内開き弁8のみの燃料噴射が可能である。
【0032】要するに、第1の電磁コイル3により第1
のアーマチュア4を介して外開き弁5を内開き弁8とは
独立に操作可能とするとともに、第2の電磁コイル6に
より第2のアーマチュア7を介して内開き弁8を外開き
弁5とは独立に操作可能とし、任意のタイミングで、か
つ1本の燃料噴射ノズル1で種類の異なる噴霧を単独に
供給可能となる。
【0033】なお、外開き弁5(ポペット弁24)はそ
のシート径が大きいため、その第1のリフト量L1を小
さくすることができる。内開き弁8は、その第2の噴射
孔31部分で燃料の流量を決定することができるため、
第2のリフト量L2が多少変化しても噴射量は大きく変
化しない。したがって、第1の電磁コイル3および第2
の電磁コイル6を適宜駆動することにより、1本の燃料
噴射ノズル1で種類の異なる噴霧を同時に供給すること
も可能であって、二種類の噴霧をいろいろなパターンで
噴射可能となる。
【0034】本発明においては、第1のアーマチュアを
外開き弁と別体にするとともに、第2のアーマチュアを
内開き弁と別体にし、外開き弁および内開き弁の背圧を
制御してこれを操作可能とし、第1の電磁アクチュエー
ターおよび第2の電磁アクチュエーターにより第1のア
ーマチュアおよび第2のアーマチュアを直接駆動せず、
第1の電磁アクチュエーターおよび第2の電磁アクチュ
エーターを小型化することもできる。すなわち図2は、
本発明の第2の実施の形態による燃料噴射ノズル40の
断面図であって、燃料噴射ノズル40は、ノズルハウジ
ング41と、第1の電磁コイル42(第1の電磁アクチ
ュエーター)と、第1のアーマチュア43と、第1のス
プール弁44(第1の制御弁)と、外開き弁45(第1
の噴射弁)と、第2の電磁コイル46(第2の電磁アク
チュエーター)と、第2のアーマチュア47と、第2の
スプール弁48(第2の制御弁)と、内開き弁49と、
を有する。
【0035】ノズルハウジング41は、低圧燃料出口部
50、第2の電磁コイル取付け部51、燃料入口部5
2、非磁性部材による第1の非磁性部53、非磁性部材
による第2の非磁性部54、非磁性部材による第3の非
磁性部55(ノズルボディ取付け部)、第1の電磁コイ
ル外側取付け部56、第1の電磁コイル内側取付け部5
7、前記ノズルボディ15、第1のリテーニングナット
部58、および第2のリテーニングナット部59などか
らこれを構成する。燃料入口部52に、前記コモンレー
ル19からの高圧燃料の燃料入口60を形成し、低圧燃
料出口部50に低圧燃料出口61を形成し、ノズルボデ
ィ15に前記第1の噴射孔18を形成してある。
【0036】第1のアーマチュア43と第1の電磁コイ
ル内側取付け部57との間に、第1のアーマチュアリタ
ーンスプリング62を設ける。第1のアーマチュア43
に一体に第1のスプール弁44(第1の制御弁)を設け
る。
【0037】外開き弁45は、互いに一体の弁スプリン
グシート部63および前記ポペット弁24を有する。外
開き弁45(弁スプリングシート部63)と前記バルブ
ガイドスワール部材25との間に前記第1のリターンス
プリング26を設け、弁スプリングシート部63とバル
ブガイドスワール部材25との間のわずかな間隔を第1
のリフト量L1としてある。
【0038】なお、バルブガイドスワール部材25とノ
ズルボディ15との間にスワール溝27を形成し、ポペ
ット弁24の開弁による第1の噴射孔18からの噴霧形
状をスワール状として予混合希薄燃焼を可能とする。
【0039】第2のアーマチュア47と第2のスプリン
グシート64との間に、前記第2のリターンスプリング
29を設ける。第2のアーマチュア47に一体に、第2
のスプール弁48(第2の制御弁)を設ける。第2のス
プール弁48に対向して、ニードル弁などによる内開き
弁49を設ける。内開き弁49の上部にはフランジ部6
5を突出形成し、燃料入口部52のストッパー部66に
当接可能としてある。外開き弁45におけるポペット弁
24の中心部に、内開き弁49がその軸方向に摺動可能
な内開き弁摺動孔30を形成し、ポペット弁24の先端
部には前記第2の噴射孔31を複数個形成してある。ス
トッパー部66とフランジ部65との間のわずかな間隔
を第2のリフト量L2としてある。
【0040】つぎに、高圧燃料供給用および低圧側排出
用の通路、高圧燃料系および低圧燃料系について説明す
る。燃料入口60から燃料通路67を介して第3の非磁
性部55内の燃料溜まり室68、さらにスワール溝27
を介して第1の噴射孔18に高圧燃料を供給可能とす
る。燃料溜まり室68とは非連通状態の第1の燃料圧室
69には、燃料通路67から環状通路70および迂回燃
料通路71を迂回して、さらに高圧用連通路72を介し
て高圧燃料を供給可能とする。ただし、高圧燃料が供給
されていない通常状態では、第1の燃料圧室69からは
第1のオリフィス73を介して第1のスプール弁44の
下部から第1のアーマチュア室74を通り、低圧用連通
路75を介して第2のアーマチュア室76に連通し、低
圧燃料出口61から低圧部に燃料を排出可能としてあ
る。なお、第1のスプール弁44の先端部には、第1の
アーマチュア43の作動にともなって迂回燃料通路71
および高圧用連通路72を連通・遮断する環状溝77を
形成してある。
【0041】燃料通路67の上流側において、第2のオ
リフィス78を介して第2の燃料圧室79を内開き弁4
9の頂部に形成し、内開き弁49に高圧を印加可能とす
るとともに、連通孔80を介して第2の燃料圧室79と
第2のスプール弁48とを対向させてある。
【0042】こうした構成の燃料噴射ノズル40におい
て、外開き弁45は、弁スプリングシート部63のピス
トン径が第1の噴射孔18におけるシート径より大き
く、さらに第1の燃料圧室69が第1のオリフィス73
を介して低圧部に連通しているので、通常状態では燃料
溜まり室68内の高圧燃料は、外開き弁45(ポペット
弁24)を閉鎖する方向(図中上方向)に作用してい
る。
【0043】第1の電磁コイル42に通電すると、第1
のアーマチュア43とともに第1のスプール弁44が図
中上方に移動し、燃料通路67から環状通路70、迂回
燃料通路71、環状溝77および高圧用連通路72を介
して第1の燃料圧室69に高圧燃料が供給され、第1の
リターンスプリング26の付勢力に抗して外開き弁45
(ポペット弁24)がバルブガイドスワール部材25に
あたるまで図中下方に移動し、第1の噴射孔18を外側
に開いて燃料を噴射する。
【0044】このとき内開き弁49は、第2の電磁コイ
ル46を励磁しない状態では第2の燃料圧室79が高圧
に維持されているため、ポペット弁24と一緒に移動
し、噴射はしない。すなわち、外開き弁45(ポペット
弁24)のみの燃料噴射が可能である。
【0045】一方、内開き弁49は通常状態では、第2
の燃料圧室79が高圧状態に維持されており、燃料の圧
力は内開き弁49の閉弁方向に作用している。第2の電
磁コイル46に通電すると、第2のアーマチュア47と
ともに第2のスプール弁48が図中上方に移動して開弁
され、第2の燃料圧室79が連通孔80および第2のア
ーマチュア室76から低圧燃料出口61に燃料圧力が低
下するので、燃料溜まり室68内の燃料圧力は内開き弁
49を内側に開く方向に作用する。内開き弁49は、そ
のフランジ部65がストッパー部66に当接するまでリ
フトし、第2の噴射孔31から燃料を噴射する。
【0046】このとき外開き弁5(ポペット弁24)
は、第1の電磁コイル42を励磁しない状態では作動し
ない。すなわち、内開き弁49のみの燃料噴射が可能で
ある。
【0047】かくして、外開き弁45および内開き弁4
9を互いに独立にあるいは一緒に作動させ、任意の噴霧
パターンを任意のタイミングで得ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1の電
磁コイルおよび第2の電磁コイルによる第1のアーマチ
ュアおよび第2のアーマチュアの移動にもとづき、外開
き弁および内開き弁を操作することにより、機関の運転
状態に応じた各種パターンの噴霧を1本のノズルで得る
ことができ、取付けスペースの削減が可能であるととも
に、排出ガスの改善が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による燃料噴射ノズ
ル1の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による燃料噴射ノズ
ル40の断面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射ノズル(第1の実施の形態、図1) 2 ノズルハウジング 3 第1の電磁コイル(第1の電磁アクチュエーター) 4 第1のアーマチュア 5 外開き弁(第1の噴射弁) 6 第2の電磁コイル(第2の電磁アクチュエーター) 7 第2のアーマチュア 8 内開き弁(第2の噴射弁、ニードル弁) 9 燃料入口部 10 第2の電磁コイル取付け部 11 第2のアーマチュアガイド部 12 非磁性部材による磁束遮断プレート 13 第1の電磁コイル取付け部 14 ノズルボディ取付け部 15 ノズルボディ 16 リテーニングナット部 17 燃料入口 18 第1の噴射孔 19 コモンレール 20 第1のスプリングシート 21 第1のアーマチュアガタ防止スプリング 22 外開き弁5の弁円筒部 23 外開き弁5の弁スプリングシート部 24 外開き弁5のポペット弁 25 バルブガイドスワール部材(スワーラー) 26 第1のリターンスプリング 27 スワール溝 28 第2のスプリングシート 29 第2のリターンスプリング 30 内開き弁摺動孔 31 第2の噴射孔 40 燃料噴射ノズル(第2の実施の形態、図2) 41 ノズルハウジング 42 第1の電磁コイル(第1の電磁アクチュエータ
ー) 43 第1のアーマチュア 44 第1のスプール弁(第1の制御弁) 45 外開き弁(第1の噴射弁) 46 第2の電磁コイル(第2の電磁アクチュエータ
ー) 47 第2のアーマチュア 48 第2のスプール弁(第2の制御弁) 49 内開き弁(第2の噴射弁、ニードル弁) 50 低圧燃料出口部 51 第2の電磁コイル取付け部 52 燃料入口部 53 第1の非磁性部 54 第2の非磁性部 55 第3の非磁性部 56 第1の電磁コイル外側取付け部 57 第1の電磁コイル内側取付け部 58 第1のリテーニングナット部 59 第2のリテーニングナット部 60 燃料入口 61 低圧燃料出口 62 第1のアーマチュアリターンスプリング 63 弁スプリングシート部 64 第2のスプリングシート 65 内開き弁49のフランジ部 66 第1の非磁性部53のストッパー部 67 燃料通路 68 燃料溜まり室 69 第1の燃料圧室 70 環状通路 71 迂回燃料通路 72 高圧用連通路 73 第1のオリフィス 74 第1のアーマチュア室 75 低圧用連通路 76 第2のアーマチュア室 77 第1のスプール弁44の環状溝 78 第2のオリフィス 79 第2の燃料圧室 80 連通孔 L1 第1のリフト量 L2 第2のリフト量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 47/00 F02M 47/00 F A 47/02 47/02 51/08 51/08 K 61/08 61/08 P K 61/10 61/10 A (72)発明者 馬場 史明 埼玉県東松山市箭弓町3丁目13番26号 株 式会社ゼクセル東松山工場内 (72)発明者 平井 幸男 埼玉県東松山市箭弓町3丁目13番26号 株 式会社ゼクセル東松山工場内 Fターム(参考) 3G023 AA01 AA03 AB05 AC04 AD02 AG02 AG05 3G066 AA02 AA05 AA07 AB02 AC09 AD12 BA17 BA23 BA67 CC06T CC06U CC08T CC12 CC14 CC18 CC26 CC40 CC43 CC48 CC66 CC67 CC68U CE22 CE24 CE31 DB09 3G301 HA04 LB04 LC10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルハウジングと、 このノズルハウジングに形成した第1の噴射孔から燃料
    を噴射可能とする第1の噴射弁と、 この第1の噴射弁内においてその軸方向に摺動可能であ
    るとともに、前記第1の噴射弁の先端部に形成した第2
    の噴射孔から燃料を噴射可能とする第2の噴射弁と、を
    有する燃料噴射ノズルであって、 前記ノズルハウジングに設けた第1の電磁アクチュエー
    ターと、 前記ノズルハウジングに設けた第2の電磁アクチュエー
    ターと、 この第1の電磁アクチュエーターにより駆動可能である
    とともに前記第1の噴射弁を開弁可能な第1のアーマチ
    ュアと、 この第2の電磁アクチュエーターにより駆動可能である
    とともに前記第2の噴射弁を開弁可能な第2のアーマチ
    ュアと、 を設けるとともに、 前記第1の電磁アクチュエーターにより前記第1のアー
    マチュアを介して前記第1の噴射弁を前記第2の噴射弁
    とは独立に操作可能とし、 前記第2の電磁アクチュエーターにより前記第2のアー
    マチュアを介して前記第2の噴射弁を前記第1の噴射弁
    とは独立に操作可能としたことを特徴とする燃料噴射ノ
    ズル。
  2. 【請求項2】 前記第1の噴射弁は、これを外開き弁
    とするとともに、前記第2の噴射弁は、これを内開き弁
    とすることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射ノズ
    ル。
  3. 【請求項3】 前記第1の噴射弁は、スワーラーを有
    することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射ノズル。
  4. 【請求項4】 前記第1のアーマチュアは、これを前
    記第1の噴射弁と一体にするとともに、 前記第2のアーマチュアは、これを前記第2の噴射弁と
    一体にしたことを特徴とする請求項1記載の燃料噴射ノ
    ズル。
  5. 【請求項5】 前記第1のアーマチュアは、これを前
    記第1の噴射弁と別体にするとともに、 前記第2のアーマチュアは、これを前記第2の噴射弁と
    別体にし、 前記第1のアーマチュアに取り付けるとともに前記第1
    の電磁アクチュエーターの作動に応じて前記第1の噴射
    弁の背圧を制御可能な第1の制御弁と、 前記第2のアーマチュアに取り付けるとともに前記第2
    の電磁アクチュエーターの作動に応じて前記第2の噴射
    弁の背圧を制御可能な第2の制御弁と、を設けたことを
    特徴とする請求項1記載の燃料噴射ノズル。
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