JP2001073721A - 内燃機関の動弁機構 - Google Patents

内燃機関の動弁機構

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JP2001073721A
JP2001073721A JP25344699A JP25344699A JP2001073721A JP 2001073721 A JP2001073721 A JP 2001073721A JP 25344699 A JP25344699 A JP 25344699A JP 25344699 A JP25344699 A JP 25344699A JP 2001073721 A JP2001073721 A JP 2001073721A
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shim
cam
valve
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sliding surface
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Hiroyuki Murase
博之 村瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 滑らかな作動を確保することのできる内燃機
関の動弁機構を提供する。 【解決手段】 シム摺動面2aの曲率をガイド溝3aを
構成する2つの曲面のそれぞれの曲率より大きく設定し
てシム摺動面2aとガイド溝3aの間に油溜めを形成す
るようにした内燃機関の動弁機構である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に搭載さ
れる内燃機関の動弁機構に関し、特に、シムとシムを支
持するバルブリフタ側の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等に搭載される内燃機関の動弁機
構に関する従来技術として、たとえば、特開平10―3
0414号公報がある。一般に、内燃機関の運転状態、
たとえば、回転数、負荷等に応じてバルブタイミングや
バルブリフト量を変化させる可変バルブタイミング機構
が知られている。可変バルブタイミング機構を搭載する
ことにより、内燃機関の出力や燃費の向上及び排気エミ
ッションの低減が可能となる。
【0003】可変バルブタイミング機構を有した内燃機
関の動弁機構は、カム軸方向に連続的に変化するカムプ
ロフィールが形成されるとともにカム軸方向に移動可能
な構成とされた三次元カムを有している。三次元カムの
カム軸方向への移動量を制御することにより、バルブタ
イミングやバルブリフト量を最適化する構成となってい
る。
【0004】図8は、従来技術の内燃機関の動弁機構の
一部断面図である。図8により、従来技術の内燃機関の
動弁機構を説明する。従来技術の動弁機構は、大略する
と、カムシャフト11の三次元カム11a、シム12、
バルブリフタ14、バルブ15などにより構成されてい
る。
【0005】三次元カム11aのカム部には、ベース円
11bから、突出した部位であるカムノーズ11cの先
端面に向かって傾斜面11dが形成されている。カムシ
ャフト11は、図示のないタイミングギヤ、タイミング
ベルトなどにより内燃機関のクランクシャフトに接続さ
れており、クランクシャフトの回転に同期して回転する
構成になっている。
【0006】カムシャフト11の端部には、図示のない
アクチュエータが配設されており、このアクチュエータ
に駆動されて三次元カム11aはカム軸方向(図8の紙
面に対し垂直方向)に移動可能な構成とされている。
【0007】バルブ14は、内燃機関のシリンダヘッド
16に設けられた図示のない吸気ポートあるいは排気ポ
ートを開閉する弁であり、三次元カム11aの回転動作
に伴い上下動し、吸気ポートあるいは排気ポートを開閉
する。バルブ14の上端部にはバルブスプリング15c
を保持するスプリングリテーナ15bが配設されてい
る。バルブスプリング15cの上端部は、スプリングリ
テーナ15bに当接しており、またバルブスプリング1
5cの下端は、バルブシート15dを介してシリンダヘ
ッド16と当接した構成となっている。バルブスプリン
グ15cは、スプリングリテーナ15bを介してバルブ
15を図8の紙面に対し上方向に弾性付勢しており、バ
ルブ15は、バルブスプリング15cにより常時上方向
に付勢されている。
【0008】バルブリフタ14は、バルブ15の頂面に
配設された有底筒状の部材であり、このバルブリフタ1
4の頂部にはガイド溝13aが設けられている。ガイド
溝13aは、半球面の凹形状とされている。
【0009】シム12は、三次元カム11aとバルブリ
フタ14との間に介装されるものであり、上部には三次
元カム11aと当接する平坦面が形成されており、下部
には半球面の凸形状が形成されている。シム12に形成
されている半球面の凸形状は、バルブリフタ14のガイ
ド溝13aの半球面の凹形状と係合するよう構成されて
いる。すなわち、シム12の半球面の凸形状とバルブリ
フタ14のガイド溝13aの半球面の凹形状は、同一位
置を中心点とした同一半径の球面を有する構成とされて
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の従来
技術の内燃機関の動弁機構によれば、シムの半球面の凸
形状とバルブリフタのガイド溝の半球面の凹形状が同一
位置を中心点とした同一半径の球面を有する構成とされ
ているので、シムとバルブリフタのガイド溝との間への
油の補給が不十分になり、潤滑不足が起き、シムが揺動
するとき、摩擦力が大きくなり、滑らかな作動を確保す
ることが困難になるという問題が発生する。
【0011】本発明は、上記の問題を解決するため、シ
ム摺動面の曲率をガイド溝の曲率より大きく設定してシ
ム摺動面とガイド溝の間に油溜めを形成するようにした
内燃機関の動弁機構を提供することを目的にしたもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、カムプロフィールがカムシャ
フトのカム軸方向に連続的に変化するとともに前記カム
軸方向に移動可能な三次元カムと、バルブの頂面に配設
されかつ頂部に前記三次元カムの回転方向に平行に延伸
するガイド溝を形成されたバルブリフタと、前記ガイド
溝と摺動可能で前記ガイド溝に平行に延伸するシム摺動
面を有しかつ前記三次元カムのカムプロフィールに従っ
て揺動自在なシムを備えた内燃機関の動弁機構におい
て、前記シム摺動面の曲率を前記ガイド溝の曲率より大
きく設定したことを特徴とする内燃機関の動弁機構であ
る。
【0013】前述の目的を達成するために、請求項2の
発明は、前記カム軸方向の前記シム摺動面の断面形状を
曲面で形成し、前記カム軸方向の前記ガイド溝の断面形
状を曲面で形成したことを特徴とする請求項1記載の内
燃機関の動弁機構である。
【0014】前述の目的を達成するために、請求項3の
発明は、前記カム軸方向の前記シム摺動面の断面形状を
曲面で形成し、前記カム軸方向の前記ガイド溝の断面形
状を複数の曲面で合成して形成したことを特徴とする請
求項1記載の内燃機関の動弁機構である。
【0015】前述の目的を達成するために、請求項4の
発明は、前記カム軸方向の前記シム摺動面の断面形状を
曲面で形成し、前記カム軸方向の前記ガイド溝の断面形
状をV字形状に形成したことを特徴とする請求項1記載
の内燃機関の動弁機構である。
【0016】前述の目的を達成するために、請求項5の
発明は、前記シム摺動面と前記ガイド溝が接する接触部
が前記シムの曲率中心からの鉛直線を基準として前記曲
率中心を回転中心として時計回りまたは反時計回りに角
度5度乃至70度の範囲に位置するよう設定したことを
特徴とする請求項3または4記載の内燃機関の動弁機構
である。
【0017】前述の目的を達成するために、請求項6の
発明は、前記シム摺動面または前記ガイド溝が固定潤滑
剤を含むコーティングをされまたは硬質薄膜を形成され
または酸化処理されたことを特徴とする請求項1記載の
内燃機関の動弁機構である。
【0018】
【発明の実施形態】本発明の実施形態を図に基づき説明
する。図1は、本発明の実施形態の内燃機関の動弁機構
の分解組立図である。図2は、本発明の実施形態の内燃
機関の動弁機構の一部断面図である。図1および図2に
おいて、1は、カムシャフトである。カムシャフト1に
は、カム軸方向に連続的に変化するカムプロフィールを
有する三次元カム1aが一体的に取り付けられている。
カムシャフト1は、図示のない駆動装置により運転条件
に応じてカム軸方向に移動させられる。
【0019】三次元カム1aは、図示右側の低回転用カ
ムプロフィールから左側の高回転用プロフィールまで、
カムプロフィールを連続的に変化させられるよう形成さ
れている。三次元カム1aは、ベース円1bとカムノー
ズ1cを有している。ベース円1bは、低回転用カムプ
ロフィールにおいても高回転用カムプロフィールにおい
ても同一半径であるため、傾斜のない円柱面である。し
かし、カムノーズ1cは、低回転用カムプロフィールに
おいては開弁作用角およびリフト量が小さく、高回転用
カムプロフィールにおいては開弁作用角およびリフト量
が大きいため、円錐面のように傾斜している。
【0020】4はバルブリフタである。バルブリフタ4
の頂部には、ガイド部3が形成されている。ガイド部3
はバルブリフタ4に一体に形成してもよいし、別体で形
成してバルブリフタ4に結合してもよい。
【0021】ガイド部3の頂部には、ガイド溝3aが形
成されている。ガイド溝3aは三次元カム1aの回転方
向に平行に延伸する方向に形成されている。ガイド溝3
aは、その上に載置されたシム2が揺動自在に摺動する
ことができるよう構成される。
【0022】シム2は、ガイド溝3aと摺動可能でガイ
ド溝3aに平行に延伸するシム摺動面2aを有しかつ三
次元カム1aのカムプロフィールに従って揺動自在に構
成されている。また、カム軸方向のシム摺動面2aの断
面形状は、1つ曲面または複数の曲面から合成された曲
面により形成されている。
【0023】シム2は、三次元カム1aとバルブリフタ
4との間に介装され、上部には三次元カム1aと当接す
る平坦面が形成されており、下部にはカム軸方向の断面
形状が曲面となるよう形成されている。シム2に形成さ
れているカム軸方向の曲面形状は、バルブリフタ4のガ
イド溝3aと係合するよう構成されている。
【0024】ガイド溝3aには、そのほぼ中央部分に一
回り大きな拡大溝3bが形成されている。この拡大溝3
bに合うようにシム2にもその中央部分に突起2bが形
成されている。拡大溝3bと突起2bが当接することに
より、シム2が三次元カム1aの回転方向への移動を規
制している。
【0025】図2において、バルブ5は、バルブガイド
5dを介してシリンダヘッド6に支持されている。バル
ブ5の上端部は、コッタピン5aを介してスプリングリ
テーナ5bが取り付けられている。スプリングリテーナ
5bは、下面からバルブスプリング5cの上向きの付勢
力を常時受けており、その結果、バルブ5も常時上向き
の付勢力を受けて、バルブ5を閉弁しつづけるが、三次
元カム1aにより押し下げられたときはバルブ5を開弁
する構成になっている。
【0026】次に、本発明の実施形態の内燃機関の動弁
機構の作用について説明する。内燃機関の低回転時に
は、カムシャフト1が図2において左方向に移動し、三
次元カム1aの右側の低回転用カムプロフィールがシム
2の平坦面に接することになる。シム2は、三次元カム
1aの1回転毎に小角度揺動しながら、三次元カム1a
に接触し、カムノーズ1cに押圧される。このため、バ
ルブリフタ4は、低回転用カムプロフィールに基づいて
上下に往復動し、バルブ5を小さい開弁作用角およびバ
ルブリフト量で開閉させ、低速トルクを高めるととも
に、燃費を向上させる。
【0027】内燃機関の高回転時には、カムシャフト1
が図2において右方向に移動し、三次元カム1aの左側
の高回転用カムプロフィールがシム2の平坦面に接する
ことになる。シム2は、三次元カム1aの1回転毎に小
角度揺動しながら、三次元カム1aに接触し、カムノー
ズ1cに押圧される。このため、バルブリフタ4は、高
回転用カムプロフィールに基づいて上下に往復動し、バ
ルブ5を大きい開弁作用角およびバルブリフト量で開閉
させ、高速出力を高める。
【0028】低回転時から高回転時に移行する間にも、
回転数、アクセル開度などの運転状況に応じて、カムシ
ャフト1が図示左右方向に連続的に移動し、三次元カム
1aの所定のカムプロフィールがシム2に対応する。従
って、バルブリフタ4は、三次元カム1aのカムプロフ
ィールに基づいて上下に往復動し、バルブ5を所定の開
弁作用角およびバルブリフト量で開閉させ、運転状況に
応じたトルクおよび出力を発生させる。
【0029】本発明の実施形態の内燃機関の動弁機構が
スムーズに作用するためには、シム2のシム摺動面2a
とガイド溝3aとの間の潤滑を十分実施する必要があ
る。シム摺動面2aとガイド溝3aとの間の潤滑を十分
実施するための実施例を図により説明する。
【0030】図3は、本発明の実施形態の内燃機関の動
弁機構の実施例1の主要部の拡大断面図である。この図
3は、カム軸方向のシム摺動面2aの断面形状とカム軸
方向のガイド溝3aの断面形状をあらわしたものであ
る。この実施例1は、カム軸方向のシム摺動面2aの断
面形状を曲率半径R1の曲面で形成され、カム軸方向の
ガイド溝3aの断面形状をR1より大きいR2の曲率半
径の曲面で形成されている。すなわち、実施例1では、
カム軸方向のシム摺動面2aの曲率がカム軸方向のガイ
ド溝3aの曲率より大きく設定されている。
【0031】カム軸方向のシム摺動面2aの曲率がカム
軸方向のガイド溝3aの曲率より大きく設定されている
と、シム摺動面2aとガイド溝3aの間への油の補給が
十分実施され、シム2が揺動する時の摩擦力を小さくす
ることができ、滑らかな作動を確保できる。
【0032】また、シム摺動面2aとガイド溝3aの間
への油の補給が十分実施されるので、シム摺動面2aと
ガイド溝3aの摩耗などの損傷を防止することができ、
シム2の揺動も滑らかになる。
【0033】図4は、本発明の実施形態の内燃機関の動
弁機構の実施例2の主要部の拡大断面図である。図4
は、カム軸方向のシム摺動面2aの断面形状とカム軸方
向のガイド溝3aの断面形状をあらわしたものである。
この実施例2は、カム軸方向のシム摺動面2aの断面形
状を曲率半径R1の曲面で形成され、カム軸方向のガイ
ド溝3aの断面形状をR1より大きいR3の曲率半径を
有する2つの曲面を合成して形成されている。なお、実
施例2は、カム軸方向のシム摺動面2aの曲率をカム軸
方向のガイド溝3aの2つの曲面のそれぞれの曲率より
大きく設定されている。
【0034】実施例2のように、カム軸方向のシム摺動
面2aの断面形状を曲率半径R1の曲面で形成し、カム
軸方向のガイド溝3aの断面形状をR1より大きいR3
の曲率半径を有する2つの曲面を合成して形成されてい
ると、シム摺動面2aとガイド溝3aとの間に、2つの
接触部7が形成される。このように構成されると、接触
部7の上下方向から油が補給されるため、シム2が揺動
する時の摩擦力を一層小さくすることができ、より滑ら
かな作動を確保できる。
【0035】また、シム摺動面2aとガイド溝3aの間
への油の補給が十分実施されるので、シム摺動面2aと
ガイド溝3aの摩耗などの損傷を効果的に防止すること
ができる。
【0036】変形例として、カム軸方向のシム摺動面2
aの断面形状を曲面で形成し、カム軸方向のガイド溝3
aの断面形状をシム摺動面2aの曲率半径より大きい曲
率半径を有する3つ以上の複数の曲面を合成して形成し
てもよい。
【0037】このように構成される場合も、接触部の上
下方向から油が補給されるため、シム2が揺動する時の
摩擦力を小さくすることができ、滑らかな作動を確保で
きる。
【0038】また、シム摺動面2aとガイド溝3aの間
への油の補給が十分実施されるので、シム摺動面2aと
ガイド溝3aの摩耗などの損傷を効果的に防止すること
ができる。
【0039】図5は、本発明の実施形態の内燃機関の動
弁機構の実施例3の主要部の拡大断面図である。図5
は、カム軸方向のシム摺動面2aの断面形状とカム軸方
向のガイド溝3aの断面形状をあらわしたものである。
この実施例3は、カム軸方向のシム摺動面2aの断面形
状を曲率半径R1の曲面で形成され、カム軸方向のガイ
ド溝3aの断面形状をV字形状に形成されている。な
お、実施例3は、カム軸方向のシム摺動面2aの曲率を
カム軸方向のガイド溝3aの曲率0より大きく設定され
ている。
【0040】実施例3のように、カム軸方向のシム摺動
面2aの断面形状を曲率半径R1の曲面で形成し、カム
軸方向のガイド溝3aの断面形状をV字形状に形成され
ていると、シム摺動面2aとガイド溝3aとの間に、2
つの接触部7が形成される。このように構成されると、
接触部7の上下方向から油が補給されるため、シム2が
揺動する時の摩擦力を一層小さくすることができ、より
滑らかな作動を確保できる。
【0041】また、シム摺動面2aとガイド溝3aの間
への油の補給が十分実施されるので、シム摺動面2aと
ガイド溝3aの摩耗などの損傷を効果的に防止すること
ができる。
【0042】次に、シム2とガイド溝3aが接する接触
部の位置と潤滑性との関係について説明する。図6は、
図4の実施例2および図5の実施例3のシム2のシム摺
動面2aとガイド溝3aが接する接触部7の位置を示し
た図である。図6において、シム摺動面2aとガイド溝
3aが接する接触部7がシム2の曲率中心Oからの鉛直
線を基準として曲率中心Oを回転中心として時計回りま
たは反時計回りに角度5度乃至70度の範囲に位置する
よう設定した場合を示したものである。
【0043】実験の結果、接触部7が上記の角度5度乃
至70度の範囲にあるとき、油の補給が最も良好にな
り、シム2が揺動する時の摩擦力を一層小さくすること
ができ、より滑らかな作動を確保できるとともに、シム
摺動面2aとガイド溝3aの摩耗などの損傷を効果的に
防止することができる。
【0044】なお、接触部7が上記の角度5度乃至70
度の範囲から外れると、たとえば、5度以下の場合、油
が十分に下に溜まらず、70度を超えると、摺動時、シ
ム2のエッジがガイド溝3aに当たり損傷を与えること
があるので、適切ではない。
【0045】次に、実施例1乃至3のシム摩耗量比を説
明する。図7は、実施例1乃至3のシム2をエンジンに
組み込み、500時間―1000rpmの運転条件でシ
ム2の摩耗量を測定した結果のシム摩耗量比を示した図
である。摩耗量が少ないのは、実施例2、3、1の順で
あることを示している。
【0046】シム摺動面2aまたはガイド溝3aが固定
潤滑剤を含むコーティングをされたり、硬質薄膜を形成
されたり、酸化処理されると、摩擦係数を低減すること
ができ、シム2が揺動する時の摩擦力を一層小さくする
ことができるので、より滑らかな作動を確保できる。ま
た、耐摩耗性が向上するので、シム摺動面2aとガイド
溝3aの摩耗などの損傷を効果的に防止することができ
る。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明は、カムプロフィールが
カムシャフトのカム軸方向に連続的に変化するとともに
前記カム軸方向に移動可能な三次元カムと、バルブの頂
面に配設されかつ頂部に前記三次元カムの回転方向に平
行に延伸するガイド溝を形成されたバルブリフタと、前
記ガイド溝と摺動可能で前記ガイド溝に平行に延伸する
シム摺動面を有しかつ前記三次元カムのカムプロフィー
ルに従って揺動自在なシムを備えた内燃機関の動弁機構
において、前記シム摺動面の曲率を前記ガイド溝の曲率
より大きく設定したことを特徴とする内燃機関の動弁機
構であるので、摩擦係数を低減することができ、より滑
らかな作動を確保できるという優れた効果を奏する。
【0048】請求項2の発明は、前記カム軸方向の前記
シム摺動面の断面形状を曲面で形成し、前記カム軸方向
の前記ガイド溝の断面形状を曲面で形成したことを特徴
とする請求項1記載の内燃機関の動弁機構であるので、
摩擦係数を低減することができ、より滑らかな作動を確
保できるという優れた効果を奏する。
【0049】請求項3の発明は、前記カム軸方向の前記
シム摺動面の断面形状を曲面で形成し、前記カム軸方向
の前記ガイド溝の断面形状を複数の曲面で合成して形成
したことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の動弁機
構であるので、摩擦係数を低減することができ、より滑
らかな作動を確保できるという優れた効果を奏する。
【0050】請求項4の発明は、前記カム軸方向の前記
シム摺動面の断面形状を曲面で形成し、前記カム軸方向
の前記ガイド溝の断面形状をV字形状に形成したことを
特徴とする請求項1記載の内燃機関の動弁機構であるの
で、摩擦係数を低減することができ、より滑らかな作動
を確保できるという優れた効果を奏する。
【0051】請求項5の発明は、前記シム摺動面と前記
ガイド溝が接する接触部が前記シムの曲率中心からの鉛
直線を基準として前記曲率中心を回転中心として時計回
りまたは反時計回りに角度5度乃至70度の範囲に位置
するよう設定したことを特徴とする請求項3または4記
載の内燃機関の動弁機構であるので、より効果的に摩擦
係数を低減することができ、より滑らかな作動を確保で
きるという優れた効果を奏する。
【0052】請求項6の発明は、前記シム摺動面または
前記ガイド溝が固定潤滑剤を含むコーティングをされま
たは硬質薄膜を形成されまたは酸化処理されたことを特
徴とする請求項1記載の内燃機関の動弁機構であるの
で、摩擦係数を低減することができ、より滑らかな作動
を確保できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の内燃機関の動弁機構の分
解組立図である。
【図2】 本発明の実施形態の内燃機関の動弁機構の一
部断面図である。
【図3】 本発明の実施形態の内燃機関の動弁機構の実
施例1の主要部の拡大断面図である。
【図4】 本発明の実施形態の内燃機関の動弁機構の実
施例2の主要部の拡大断面図である。
【図5】 本発明の実施形態の内燃機関の動弁機構の実
施例3の主要部の拡大断面図である。
【図6】 シムとガイド溝が接する接触部の位置を示し
た図である。
【図7】 実施例1乃至3のシム摩耗量比を示した図で
ある。
【図8】 従来技術の内燃機関の動弁機構の一部断面図
である。
【符号の説明】
1…… カムシャフト 1a…… 三次元カム 1b…… ベース円 1c…… カムノーズ 2…… シム 2a…… シム摺動面 2b…… 突起 3…… ガイド部 3a…… ガイド溝 3b…… 拡大溝 4…… バルブリフタ 5…… バルブ 5a…… コッタピン 5b…… スプリングリテーナ 5c…… バルブスプリング 5d…… バルブガイド 6…… シリンダヘッド 7…… 接触部 11…… カムシャフト 11a…… 三次元カム 11b…… ベース円 11c…… カムノーズ 11d…… 斜面 12…… シム 12a…… シム摺動面 13a…… ガイド溝 14…… バルブリフタ 15…… バルブ 15b…… スプリングリテーナ 15c…… バルブスプリング 15d…… バルブシート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カムプロフィールがカムシャフトのカム
    軸方向に連続的に変化するとともに前記カム軸方向に移
    動可能な三次元カムと、バルブの頂面に配設されかつ頂
    部に前記三次元カムの回転方向に平行に延伸するガイド
    溝を形成されたバルブリフタと、前記ガイド溝と摺動可
    能で前記ガイド溝に平行に延伸するシム摺動面を有しか
    つ前記三次元カムのカムプロフィールに従って揺動自在
    なシムを備えた内燃機関の動弁機構において、前記シム
    摺動面の曲率を前記ガイド溝の曲率より大きく設定した
    ことを特徴とする内燃機関の動弁機構。
  2. 【請求項2】 前記カム軸方向の前記シム摺動面の断面
    形状を曲面で形成し、前記カム軸方向の前記ガイド溝の
    断面形状を曲面で形成したことを特徴とする請求項1記
    載の内燃機関の動弁機構。
  3. 【請求項3】 前記カム軸方向の前記シム摺動面の断面
    形状を曲面で形成し、前記カム軸方向の前記ガイド溝の
    断面形状を複数の曲面で合成して形成したことを特徴と
    する請求項1記載の内燃機関の動弁機構。
  4. 【請求項4】 前記カム軸方向の前記シム摺動面の断面
    形状を曲面で形成し、前記カム軸方向の前記ガイド溝の
    断面形状をV字形状に形成したことを特徴とする請求項
    1記載の内燃機関の動弁機構。
  5. 【請求項5】 前記シム摺動面と前記ガイド溝が接する
    接触部が前記シムの曲率中心からの鉛直線を基準として
    前記曲率中心を回転中心として時計回りまたは反時計回
    りに角度5度乃至70度の範囲に位置するよう設定した
    ことを特徴とする請求項3または4記載の内燃機関の動
    弁機構。
  6. 【請求項6】 前記シム摺動面または前記ガイド溝が固
    定潤滑剤を含むコーティングをされまたは硬質薄膜を形
    成されまたは酸化処理されたことを特徴とする請求項1
    記載の内燃機関の動弁機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7073326B2 (en) 2003-10-24 2006-07-11 Hyundai Motor Company Diesel particulate matter reduction system and a method thereof

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