JP2001073254A - 放熱シート - Google Patents

放熱シート

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JP2001073254A
JP2001073254A JP24435499A JP24435499A JP2001073254A JP 2001073254 A JP2001073254 A JP 2001073254A JP 24435499 A JP24435499 A JP 24435499A JP 24435499 A JP24435499 A JP 24435499A JP 2001073254 A JP2001073254 A JP 2001073254A
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茂機 三木
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Fujikura Composites Inc
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Fujikura Rubber Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放熱性が良好で、かつ柔軟性があり、さらに
伝熱方向が8方向あり、より放射状に伝搬可能な設計自
由度の大きな放熱シートを提供する。 【解決手段】 ピッチ系炭素繊維からなる相互に直行す
る経糸1、緯糸2、これらの糸に斜め方向に交わる2本
の斜行糸3とを有し、前記斜行糸は相互に交差してお
り、前記経糸及び緯糸および2本の斜行糸は相互に織ら
れている4軸織物であることを特徴とする。 【効果】伝熱性の良好なピッチ系炭素繊維を使用し、こ
の炭素繊維からなる糸を4方向に織って4軸織物とした
放熱シートであるため、放熱性が良好で、柔軟性があ
り、伝熱方向が多い放熱シートとすることができるとい
う利点がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放熱シート、特に柔軟性
があり、かつ放熱性の良好な柔軟な放熱シートに関す
る。
【0002】
【従来技術および問題点】たとえば、電子機器内で発生
する熱は、電子部品の誤作動を招くことから、良好に放
熱される必要がある。このような放熱手段として、放熱
シートを使用する方法が知られている。平面シート状の
放熱シートとしては、アルミ板、ピッチ系炭素繊維を一
方向に引き揃えた炭素繊維強化プラスチック等が知られ
ている。これらの放熱シートは、熱伝導性が良好で、放
熱性は優れている反面、柔軟性がなく、伝熱方向の設計
自由度が小さいという欠点がある。特にピッチ系炭素繊
維を使用した炭素繊維強化プラスチックの放熱シート
は、放熱性は大きいものの、基本的に繊維の引き揃え方
向(一方向)にのみ伝熱する性質があるため、設計自由
度は大きく制限されるという欠点があった。
【0003】一方、柔軟性のある放熱シートとしては、
シリコーンゲルに放熱剤、たとえばアルミナ、マグネシ
ア、窒化ほう素などを所定量添加したものが知られてい
る。このような放熱シートは、柔軟性があり、粘着性も
有していることから、半導体装置を装着した回路基板な
ど凹凸のある部分に被せて放熱させることができるとい
う、設計自由度が大きいという利点がある反面、放熱性
は優れているとはいえないという欠点がある。
【0004】本発明は上述の問題点に鑑みなされたもの
であり、放熱性が良好で、かつ柔軟性があり、さらに伝
熱方向が8方向あり、より放射状に伝搬可能な設計自由
度の大きな放熱シートを提供することを目的とする。
【0005】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による放熱シートは、ピッチ系炭素繊維から
なる相互に直行する経糸、緯糸、これらの糸に斜め方向
に交わる2本の斜行糸とを有し、前記斜行糸は相互に交
差しており、前記経糸及び緯糸および2本の斜行糸は相
互に織られている4軸織物であることを特徴とする。
【0006】本発明によれば、伝熱性の良好なピッチ系
炭素繊維を使用し、この炭素繊維からなる糸を4方向に
織って4軸織物とした放熱シートであるため、放熱性が
良好で、柔軟性があり、伝熱方向が多い放熱シートとす
ることができるという利点がある。
【0007】本発明をさらに詳しく説明すると、本発明
による放熱シートは、図1に示すようにピッチ系炭素繊
維よりなる経糸1および緯糸2およびこれらの糸に斜め
方向に交わる2本の斜行糸3、4とを有し、前記斜行糸
3は相互に交差しており、前記経糸1及び緯糸2および
2本の斜行糸3、4は相互に織られている4軸織物を使
用している。図2に示すように、斜交糸3、4の交差角
度は、前記経糸1方向を0°としたときに、±30〜6
0°の角度で交差しているのがよい。±30°未満また
は±60°を超える場合は、4方向への伸びの規制が著
しく低下してしまうという問題を生じる恐れがある。特
に、45°(直行方向)であることが望ましい。
【0008】前述のような炭素繊維は、平面内に炭素原
子が正六角形状に等間隔に配置されたグラファイトの単
結晶が繊維の軸方向に結合して伸長しており、一方太さ
方向には前記単結晶層が積層された構造になっている。
前記単結晶層間はファン・デル・ワールス力のみが働
き、一方各単結晶間には強力な共有結合で結合された構
造になっている。このため、炭素繊維は繊維の軸方向に
大きな伝熱性を有しており、一方太さ方向は、数十分の
一から数百分の一の伝熱性しか有していない性質がある
(強度についても同様である)(図3参照)。
【0009】本発明においては、上述のようなピッチ系
炭素繊維の特性に着目し、前記炭素繊維の撚糸を用い
て、上述のような4軸織物を織り、この織物を打ち抜い
て、放熱シートとしたものである。このような炭素繊維
は、繊維軸方向の熱伝導率が600〜1600W/m・
Kを有しているのが好ましい。600W/m・K未満で
あると、十分な放熱性が発揮できない恐れがあり、一方
1600W/m・Kを越えた炭素繊維を製造するのが困
難であるからである。炭素繊維の熱伝導率は、炭素繊維
を構成するグラファイト結晶の大きさのみに支配されて
いることが判明しており、炭素繊維は、その原料や製法
によらず、グラファイト結晶が大きい程、格子欠陥によ
る電気および熱のキャリアーの散乱が小さくなり、熱伝
導率が大きくなる。
【0010】このような炭素繊維としては、たとえば特
開平07−331536号公報に記載されたピッチ系炭
素繊維を用いることができる。
【0011】上述のピッチ系炭素繊維は太さが10μm
前後であり、このような炭素繊維を好ましくは1000
〜3000(1K〜3K)本、束ねて糸として使用す
る。1K未満であると強度が不足する恐れがあり、一方
3Kを越えると、4軸織物に織るのが困難となる恐れを
生じる。
【0012】このような本発明による放熱シートの厚さ
は100μm〜2mmであるのがよい。100μm未満
であると、強度が不足し、また放熱性が十分でない恐れ
があり、一方2mmを超えた場合、放熱性は向上せず、
取り扱いが不便になるという欠点を生じる。特に好まし
くは0.5〜1mmである。このような放熱シートを積
層して使用してもよいのは明らかである。
【0013】本発明による放熱シートは、たとえば、図
4に示すように、放熱シートSの中心部を刳り貫き、こ
の穴部に熱源5を設置するように配置する場合、熱源5
よりの熱は放熱シートSの糸の方向(矢印で示す)、す
なわち8方向に伝熱する。このため効率良く放熱可能と
なる。
【0014】また、本発明による放熱シートは、放熱部
6が障害物7で遮られている場合、柔軟であるので、図
5に示すように放熱シートSを折り曲げたり、湾曲させ
て、熱源5より熱を放熱部6に導くことが可能になる。
このため、放熱シートSを使用する機器の設計自由度を
著しく大きくすることができる。
【0015】以下本発明による実施例を説明する。
【0016】
【実施例】11μmのピッチ系炭素繊維(K13D2
U;商標名;三菱化学株式会社)を1Kとした糸を使用
して4軸織物を作製した。この炭素繊維の熱伝導率は8
00W/m・Kであった。また、この放熱シートの厚さ
は0.35mmであった。このような4軸織物を打ち抜
いて、50×200mmの放熱シートとした後、前記放
熱シートの中央に穴部を設け、この穴部に接触してアル
ミブロックをおき、このアルミブロックをヒータによっ
て130℃に加熱した。その後、ヒータを止めてアルミ
ブロックを自然冷却させ、25℃に冷却されるまでの時
間を測定した(図4参照)。本発明による放熱シートを
接触させた場合、四方の辺および角隅部より放熱するた
め、25℃に冷却されるまでに約8分であった。一方、
放熱シートを設けない場合、約40分であった。またア
ルミニウム板の一方の端部にアルミブロックを置き、同
様の条件で放熱試験を行った結果、アルミブロックが2
5℃に冷却するまで約27分かかった。さらに、アルミ
ニウム板の放熱シートのかわりに、ピッチ系炭素繊維を
使用した炭素繊維強化プラスチックの放熱シートを使用
した場合、約15分であった。
【0017】この実施例によるピッチ系炭素繊維の熱伝
導率は800W/mk(炭素繊維強化プラスチックのピ
ッチ系炭素繊維も同じ)、アルミニウム板は300W/
mkであった。
【0018】この実施例による放熱シートによればアル
ミニウムあるいはピッチ系炭素繊維を使用した炭素繊維
強化プラスチックの放熱シートよりも著しく良好な放熱
性を示すことが明らかになった。また剛軟度を一般織物
試験法であるJISL1096 A法(45°カンチレ
バー法)で測定した結果、最大20mmであり、十分な
柔軟性を有していることがわかった。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明による放熱シ
ートによれば、伝熱性の良好なピッチ系炭素繊維を使用
し、この炭素繊維からなる糸を4方向に織って4軸織物
とした放熱シートであるため、放熱性が良好で、柔軟性
があり、伝熱方向が多い放熱シートとすることができる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による放熱シートの模式的平面図。
【図2】斜交糸の状態を示す説明図。
【図3】炭素繊維の構造を示す説明図。
【図4】本発明による放熱シートの使用状態の一例を示
す説明図。
【図5】本発明による放熱シートの使用状態の一例を示
す説明図。
【符号の説明】
1 経糸 2 緯糸 3 斜交糸 4 斜交糸 5 熱源 6 放熱部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピッチ系炭素繊維からなる相互に直行す
    る経糸、緯糸、これらの糸に斜め方向に交わる2本の斜
    行糸とを有し、前記斜行糸は相互に交差しており、前記
    経糸及び緯糸および2本の斜行糸は相互に織られている
    4軸織物であることを特徴とする放熱シート。
  2. 【請求項2】 前記ピッチ系炭素繊維は、繊維軸方向の
    熱伝導率が600〜1600W/m・Kであることを特
    徴とする請求項1記載の放熱シート。
  3. 【請求項3】 前記放熱シートの厚さは100μm〜2
    mmであることを特徴とする請求項1または2記載のい
    ずれかの放熱シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001073255A (ja) * 1999-08-31 2001-03-21 Fujikura Rubber Ltd 放熱シート
KR101207942B1 (ko) 2010-12-15 2012-12-05 국방과학연구소 섬유보강 복합체, 그 제조방법 및 그 제조장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001073255A (ja) * 1999-08-31 2001-03-21 Fujikura Rubber Ltd 放熱シート
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