JP2001073120A - 複合蒸着材およびその製造方法 - Google Patents

複合蒸着材およびその製造方法

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JP2001073120A
JP2001073120A JP2000097180A JP2000097180A JP2001073120A JP 2001073120 A JP2001073120 A JP 2001073120A JP 2000097180 A JP2000097180 A JP 2000097180A JP 2000097180 A JP2000097180 A JP 2000097180A JP 2001073120 A JP2001073120 A JP 2001073120A
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Shinji Furuichi
眞治 古市
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1回の蒸着作業で蒸着初期の組成はアルミニ
ウムがリッチであり、蒸着終期の組成はアルミニウムよ
り蒸気圧の低い金属材料がリッチである蒸着膜が得られ
る蒸着材を提供する。 【解決手段】 アルミニウム基体と前記アルミニウム基
体の軸領域に分散された金属粒子を備え、前記アルミニ
ウム基体が高蒸気圧の金属であり、前記金属粒子が低蒸
気圧の金属からなる複合構造からなり、金属粒子がクロ
ム、コバルト、モリブデン、ニオブ、タンタル、タング
ステン、ベリリウム、ニッケル、スズ、鉄、鉛、シリコ
ン、チタン、バナジウム、白金、カーボンから選ばれる
少なくとも一つの材料で構成され、金属粒子の粒径が粉
末の80wt%以上について2μm以上、かつ70μm
以下の粒径で構成される複合蒸着材を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放熱効果の高い膜
の作製に用いる蒸着材に関し、特にブラウン管の内壁に
設ける放熱用膜を製造する際に用いる蒸着材に係わる。
【0002】
【従来の技術】電子機器には、電流の供給や電子の放出
といった動作に伴って発熱する部品が使用されている。
このような部品であるブラウン管や3極管等の電子管に
は、例えば、蓄熱による動作不良を避けるために、熱を
逃がす放熱板や放熱膜が設けられることがある。ブラウ
ン管の場合、その内壁にアルミニウム膜を蒸着して単層
の放熱膜としたり、さらにアルミニウム膜の上にカーボ
ン膜を吹き付けしたり塗布して、2層の放熱膜を設けて
いた。単層膜よりも2層以上の膜で放熱膜を構成するこ
とが多い。特にブラウン管の場合は、輝度を得るため反
射率の高いアルミニウム膜が用いられている。また、2
層以上の膜の場合、各々の層の組成は全く別の元素で構
成されていた。
【0003】これらの従来技術において、1回の蒸着作
業で蒸着初期と終期で組成の異なる膜を作製する方法
は、ほとんど検討されていない。本来、蒸着作業は蒸着
初期と終期で蒸着膜に組成差がない均一な蒸着膜を得る
ことを主目的に技術検討されているため、蒸着初期と終
期で組成の異なる膜を作製するには、初期蒸着材(A蒸
着材と言う)を蒸発トレーに載せ蒸発させた後、初期蒸
着材と異なった蒸着材(B蒸着材と言う)を再度蒸発ト
レーに載せ、蒸発させる事で実現させてきた。ただし、
この方法ではA組成膜とB組成膜が完全に分離した2層
構造の蒸着膜となるが、2回の蒸着作業が必要となる。
【0004】1回の蒸着で実現する方法として、蒸気圧
の差を利用することが考えられる。つまりA蒸着材とB
蒸着材を、溶解もしくは粉末冶金法で一体化して蒸着材
とすることが考えられる。蒸気圧の差で蒸着初期と蒸着
終期では異なった組成が得られるが、その組成差は小さ
いものである。
【0005】本発明者の研究よれば、例えばニッケル8
1.4wt%、鉄18.6wt%の原料を溶解した蒸着
原料を用いて蒸着した時の膜の組成は、蒸着初期の膜で
はニッケル80.2wt%、鉄19.8wt%で、約3
800Å蒸着された蒸着終期では、ニッケル81.0w
t%、鉄19.0wt%となる。蒸着初期と終期では
0.8wt%の組成の差が生じる。蒸着原料と比べて蒸
着された膜の組成が異なるのは、ニッケルに比べ鉄の蒸
気圧が高く、NiよりFeが蒸発し易いためである。蒸
着初期と終期では0.8wt%の差は、同一組成膜を作
るには大き過ぎ、一回の蒸着で蒸着初期と終期で組成差
の大きい膜を作るにはとても満足出来る組成差ではな
い。
【0006】同一の真空度において、低温で蒸発する金
属を高蒸気圧の金属といい、高温にしなければ蒸発しな
い金属を低蒸気圧の金属という。例えば、アルミニウム
とニッケルを比較した場合、同一の真空度であればアル
ミニウムの方が低温で蒸発するので高蒸気圧と言え、ニ
ッケルはアルミニウムより高温にしないと蒸発しないの
で低蒸気圧と言える。つまり、同一真空度ではアルミニ
ウム、ニッケルの順で蒸発に必要な温度が高くなると言
える。
【0007】従来、組成差を大きくする方法として、蒸
発トレーに蒸気圧の低い蒸着材を載せ、その上に蒸気圧
の高い蒸着材を載せるような事が行われている。例えば
ニッケルと鉄の板状のものを、ニッケル81.4wt
%、鉄18.6wt%の重量で蒸着トレー上に、ニッケ
ル、鉄の順にFeを上にして蒸着すると、蒸着膜組成は
蒸着初期ではニッケル60.0wt%、鉄40.0wt
%、蒸着終期ではニッケル92.0wt%、鉄8.0w
t%と、合金法に比べ組成差は大きくなるが、蒸発トレ
ーへの2種類の蒸着材をずれることなくセットする、つ
まり蒸発トレー上で2種類の蒸着材の積み重ねを正確に
行う必要がある。また、ニッケルと鉄を表裏に貼り合わ
せた蒸着材を使用したとしても、表裏の確認が必要であ
り自動化等がネックであった。2種類の蒸着材の積み重
ね位置がずれると膜の組成が変わる。つまり蒸着作業毎
に蒸着初期と終期での組成差にばらつきが発生すること
になる。本発明者が30回の実験を行ったところ、蒸着
初期の膜組成がニッケル53.4〜81.0wt%、鉄
19.0〜46.6wt%の範囲で大きくばらつき、使
用することができなかった。
【0008】例えば、ブラウン管の内壁に蒸着膜を付け
る蒸着装置において、蒸着材の蒸発トレーへの供給自動
化を行うには、蒸着材形状が揃っていること、パーツフ
ィーダーでの整列、送りが容易な形状、ロボット等で取
り扱う時の取扱易さが重要である事と、蒸着膜厚を制御
するためにも蒸着材の体積(重量)を正確にする必要が
ある。φ2〜3mm*7〜15mm長さの丸棒形状の蒸
着原料の場合、外形寸法φは±0.05mm、長さは±
0.1mm程度の公差が要求される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】粉末冶金、溶解鋳造法
ではこれらの形状、精度を得るためには非常に高価な金
型を製作するか、母原料を機械加工を行い所望の形状に
する必要があった。高価な金型の製作もしくは機械加工
いずれにしても価格的に高いものとなってしまう欠点が
あった。
【0010】また、粉末冶金法で製造する時、融点の低
い錫を原料とすることは難しかった。例えば融点660
℃のアルミニウムと融点231℃錫の粉末をホットプレ
ス(HP)を用いた粉末冶金法では、錫の融点より低い
200℃位の温度ではHPを行っても粉末がほとんど固
まらない。アルミニウムの比重2.69g/cmに比
べ錫の比重は7.28g/cmと約3倍あり、50w
t%でも体積では約20vol%位になるため、アルミ
ニウムを熔着させられず、HPを行っても非常に脆く、
必要な形状に機械加工することは出来なかった。
【0011】例えばアルミニウムと錫よりなる蒸着材と
して本発明者等は錫の延性に着目し、アルミニウム管に
錫棒を挿入し、冷間で線引き加工することによりアルミ
ニウム外装、錫芯材のクラッド蒸着材およびその製造方
法を既に発明しており、既に出願中でアルミニウムと錫
の組成が蒸着初期と終期で異なり、蒸着初期ではアルミ
ニウム含有量の多い蒸着膜を1回の蒸着作業で得られる
ことを説明している。
【0012】芯材として錫やニッケル、鉄、白金、金、
鉛等の様に容易に棒状のものが容易に入手出来るもの
は、特に問題とはならなかったが、例えばクロームの様
に棒状の入手は可能であるが、粉末に比べ非常に高価で
ある様なものには適用が難しかった。
【0013】また、延性の小さな金属を芯材として用い
クラッド形状の蒸着材を作る場合は径の小さな芯材を用
いる必要がある。またアルミニウム管との延性の差でア
ルミニウムが主に延ばされ線引き加工時に芯材が切断さ
れる等の問題があり、適用が難しい点があった。
【0014】そこで、本発明では、蒸着初期の膜組成と
蒸着終期の膜組成は異なっており、蒸着初期の組成は蒸
気圧の高い材料がリッチであり、蒸着終期の組成は蒸気
圧の低い材料がリッチである蒸着膜を得ることを目的と
する。言い換えれば、蒸着初期は光の波長300〜80
0Åの範囲において純アルミニウム蒸着膜と同等の光反
射率を有し、蒸着終期は純アルミニウム蒸着膜より低い
光反射率を有する蒸着膜を得ることである。また、蒸着
膜が容易に得られ、蒸着初期と終期の組成差が大きい蒸
着膜を、1回の蒸着で飛ばす事が出来る複合蒸着材を提
供すること、さらに蒸着装置に容易に複合蒸着材を自動
供給出来る複合蒸着材を提供することを目的とする。ま
た、丸棒等の製造が難しい金属や、製造出来ても粉末に
比べ価格が高い金属、延性の小さな金属を用いることが
出来る複合蒸着材を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の蒸着材は、アル
ミニウム基体と前記アルミニウム基体の軸領域に分散さ
れた金属粒子を備え、前記アルミニウム基体が高蒸気圧
の金属であり、前記金属粒子が低蒸気圧であり、蒸着初
期と蒸着終期の膜組成を変化させるための複合蒸着材で
ある。
【0016】本発明の蒸着材は、アルミニウム基体の軸
領域に金属粒子を分散させ、前記金属粒子がクロム、コ
バルト,モリブデン、ニオブ、タンタル、タングステ
ン、ベリリウム、ニッケル、スズ、鉄、鉛、シリコン、
チタン、バナジウム、白金、カーボンから選ばれる少な
くとも一つの材料で構成される。この構成において、金
属粒子を次のいずれかのように構成することもできる。
すなわち、同一の単体金属粒子のみを用いること、異な
る単体金属粒子を混合したものを用いること、複数の元
素からなる合金の粒子を用いること、異なる組成の合金
粒子を混合したものを用いることとしてもよい。
【0017】金属粒子には、アルミニウム基体より蒸気
圧の低い材料を用いる。これは蒸着膜の基板側をアルミ
ニウムを主とする組成にする上で必要な条件である。た
だし、通常は蒸着に向かない材料の粒子であっても、ア
ルミニウム基体の軸領域に分散させることで、アルミニ
ウムがキャリアとなって当該粒子を蒸発させることがで
きる。以下、アルミニウムがキャリアとなって当該粒子
を蒸発させる事をキャリア効果と言う。
【0018】金属粒子の形状は、球状、楕円状、6面体
や8面体もしくはこれ以上の多面体状、板状、フレーク
状、針状、個々の形状に規則性が見いだし難い不定形、
またはこれらの組合せ形状のものを用いることができ
る。また、単体の粒子ではなく、複数の粒子を結合させ
た粒子を用いてもよい。ただし、蒸着材における蒸発速
度などの均一性を保持し、組成の均一な蒸着膜を形成す
るためには、ほぼ類似の形状であって粒径の分布が均一
である粒子からなる粉末を用いるほうが好ましい。
【0019】蒸着材の軸領域に金属粒子を分散させる度
合いは適宜選択可能である。すなわち、基体の軸領域の
断面に一様に金属粒子を分布させた構造の複合蒸着材、
蒸着膜を実質的に2層構造にさせるためには、基体断面
の中心付近に金属粒子を偏在させた構造の複合蒸着材が
最も好ましい。ここで、基体の断面とは、アルミニウム
基体のチップを長手方向に直交する向きで切断した断面
のことをいう。これらの基体の軸領域は、長手方向にお
いては粒子の分布が一様であることが好ましい。
【0020】本発明の複合蒸着材の外観は、柱状(円
柱、多角柱等)あるいは棒状とする。以下、これらの形
状を纏めてチップと称する。蒸着材を蒸着装置に供給し
易くするためには、チップ形状とすることが望ましい。
線状(ワイヤー)の蒸着材の場合、蒸着材としての体積
を確保するために折り畳んだ束や円状の巻線とすること
もある。
【0021】本発明の複合蒸着材において、前記金属粒
子の重量の80wt%以上について粒径が2μm以上か
つ70μm以下の範囲内にある。さらに望ましくは、前
記金属粒子の重量の80wt%以上について粒径が5μ
m以上かつ70μm以下の範囲内にある。金属粒子径を
規定することにより、粒子の表面積を確保し、バインダ
ー(つなぎ)の役目をするアルミニウム粉末との結合面
積を増やすことにより金属Mの脱落を防止することがで
きる。また、金属粒子とアルミニウム粒子を混合した粉
末の見かけ比重(嵩密度)を大きくすることができ、複
合蒸着材の軸領域の寸法の安定化につながる。
【0022】本発明の蒸着材において、1μm以下の粒
径の粒子を前記金属粒子の重量の10wt%以下に制限
することが良い。これは前述したキャリア効果を低減す
ることに役立つものである。
【0023】本発明の蒸着材において、前記金属粒子の
個数の50%以上について、粒径が2μm以上、かつ7
0μm以下の範囲である。粒径の重量比率だけでなく、
個数を規定することにより、完成した複合蒸着材の断面
を研磨し、粒径分布を求めることで、容易に金属Mの粒
度分散度合いが判り、品質の安定性、品質管理が容易に
できる。
【0024】本発明の蒸着材において、前記金属粒子の
1μm以下の粒子個数は、全粒子の個数の30%以下で
ある。1μm以下の粒子のうち、0.1μm未満の粒径
に付いては無視するものとする。
【0025】粉末中で粒径の大きすぎる粒子の割合が増
えると、基体の長手方向における粒子の分布が不均一と
なったり、基体と粒子の間に空隙・ボイドが生じたりす
るおそれがある。そこで粒子の分布の均一性を保持する
ために、粒径のある程度小さいものの割合を確保した
り、適切な平均粒径を規定する。粒径の均一性つまり粒
度分布を向上させるほど、蒸着膜の均一性を良くするこ
ともできる。
【0026】ここで上記粒径は、本発明の複合蒸着材の
側面、あるいは複合蒸着材を切断した断面で観察するも
のである。断面は、複合蒸着材の長手方向に垂直な断面
あるいは長手方向に平行な断面に限らず、任意に切断し
た断面としてよい。断面で観察するときの粒径とは、粒
子の最短径と最長径を測定し平均値を取る2軸平均径を
いう。平均粒径については、任意の仮想線を横断する粒
子の径の合計長さを粒子数で除したものをいう。また混
合前の粉末の粒径、平均粒径も同様に粉末を写真に撮り
2軸平均径から求めた粒径と、写真上の任意の仮想線を
横断する粒子の径の合計長さを粒子数で除した平均粒径
を用いた。粒度分布は前記方法で求めた粒径をヒストグ
ラム化したものである。
【0027】粒径の重量分布は、水に分散剤、当該粉末
を入れ沈降速度により粒径の重量分布を求める粒度分布
測定器を用いるか、簡易的には粒径の個数分布を求め粒
径を3乗し更に比重を乗じることで各粒径の重量比率を
求めても良い。
【0028】本発明の複合蒸着材の製造方法は、金属粒
子とアルミニウム粒子を混合した粉末を形成する工程
と、前記粉末をアルミニウム管の中に充填する工程と、
前記アルミニウム管を冷間加工して径を縮小してアルミ
ニウム線にする工程と、前記アルミニウム線を分割して
複合蒸着材を得る工程とを備える。
【0029】アルミニウム粒子は、金属粒子とアルミニ
ウム基体を一体として接合するバインダーの機能を持
つ。バインダー機能を有効に達成するために、金属粒子
の寸法規定範囲に対して、アルミニウム粒子の寸法μm
や、アルミニウム粒子と金属粒子の混合比(重量比での
比較、すなわちwt%)も規定する必要がある。金属粒
子よりもアルミニウム粒子が少なければ、チップ状に切
断した複合蒸着材の側面から金属粒子が剥離や脱落する
ことがないとも限らない。逆に、金属粒子がアルミニウ
ム粒子に対して少なすぎると、バインダー効果は十分で
あるが、蒸着膜中の金属膜の厚さが薄くなり、2層膜と
して機能が十分に得られないことも考えられる。
【0030】そこで、アルミニウム粒子の粒径は、少な
くとも単位面積中の粒子の70wt%以上について、1
00μm以下とする。さらに望ましくは粒径が70μm
下であることとする。また、平均粒径を1μm以上、か
つ100μm以下の範囲に設定することとしてもよい。
粒子の作製は、ガスアトマイズ法、所定の大きさの固ま
りを粉砕するボールミリング法等を用いる。これら粒径
を規定した本発明の複合蒸着材はチップ状の形状である
ことが好ましい。
【0031】アルミニウム粒子と金属粒子の混合比は、
Rv=(金属粒子のwt%)/(アルミニウム粒子のw
t%)で表し、Rv=0.5以上、かつ19以下とす
る。さらに望ましくは、Rv=2以上、かつ15以下の
範囲とすることで、双方を混合させた粉末の均一性が向
上される。2種類以上の粒子を混合させる方法として、
粉末を密封容器に入れてから不活性ガスを封入して、密
封容器を回転、揺動させる混合機、あるいは不活性ガス
を封入出来るV型ミキサーを用いる。不活性ガスを封入
するのは粉末の酸化や爆発を防ぐためである。また、密
封容器は金属製のものを用い、容器の一部をアースする
ことで静電気の帯電を防止し爆発の危険性を下げる事
で、安全に粉末を混合することが出来る。また、上記の
様に粒径や混合比等を規定することで、本発明のアルミ
ニウムと金属粒子の複合蒸着材を欠陥なく構成できる。
【0032】前記アルミニウム管に前記粉末(混合粉
末)を充填する際には、冷間加工の工程で粉末が漏洩し
ないようにアルミニウム管の開口を閉じる必要がある。
この開口部の閉鎖方法には、次の方法を用いることがで
きる。アルミニウム管の一方の端を機械的につぶして閉
じる方法、アルミニウム管内に固定用の栓を設ける方
法、アルミニウム管の端を変形させて且つ固定用の栓を
併用する方法などが挙げられる。固定用の栓には、通気
性あるいは弾力性を持たせることが重要である。通気性
は、粉末の隙間に含まれる空気を逃がす作用をもたら
し、結果として蒸着材中の残留酸素量を低減させたり、
ボイドの発生を防止させる。弾力性は、栓の移動を防止
して、粉末を十分に充填させることに寄与する。
【0033】前記の粉末固定の手段を設けた後、アルミ
ニウム管の中に粉末を注入する。この際、粉末の充填率
(密度)を高めるための工程を付加することができる。
この工程では、一方の開口から細い棒で粉末の上面を突
き固める方法、あるいはアルミニウム管をハンマーで叩
いて衝撃や揺動、振動で粉末の密度を上げる方法、アル
ミニウム管に超音波を与えて粒子間の空隙を埋める方法
などを用いる。これら充填工程の後、アルミニウム管の
開口部に固定用の栓をする。しかしながら、過度の揺動
や振動を加えることは、粒径や比重の差によって生じる
アルミニウム粒子や金属粒子の分離を起こす恐れがある
ため注意を要する。
【0034】アルミニウム管の冷間加工には、押し出し
加工あるいは引き抜き加工(線引き加工ともいう)を用
いる。これらの加工方法は、線引きあるいは押出し用ダ
イスに前記アルミニウム管を通すことによって径方向に
圧縮し、その径を細くさせて且つ長手方向に伸ばす。こ
の圧縮・伸長において、アルミニウム管や装置自体に対
して熱処理の付加は行わないが、冷間工程で圧縮された
アルミニウム粒子が塑性をもって流動するか、粉末同士
の摩擦による発熱で局所的に溶解するかして、金属粒子
同士の間に入り込むと考えられる。こうして細く線引き
されたアルミニウム管と金属粒子の間に隙間なくアルミ
ニウムが充填され、アルミニウム管とアルミニウムおよ
び金属粒子は一体化し、実質的にアルミニウム基体の軸
領域に金属粒子が分散する構造(アルミニウム線)を得
る。
【0035】アルミニウム基体とアルミニウムおよび金
属粒子を一体化するには、総合線引き率を、75%以上
にすることが望ましい。総合線引き率とは線引き前の断
面積S1と数度に渡り線引きした後の断面積S2の変化
分の比をパーセント表示したもので、線引き率=(1−
S2/S1)*100%で計算される。
【0036】分割工程では、ねじ切り、切断などによっ
てアルミニウム線を所定の長さに切り分けてチップ状の
複合蒸着材を得る。続けて、チップの端面にできたバリ
の除去を兼ねてパーツフィーダー等の自動供給がし易い
ように面取り加工を行う。少なくとも蒸着材の側面(長
手方向の面)の端部の角が面取りによって除去されてい
ることが望ましい。アルミニウム線の切り分けと面取り
もしくは端面丸め加工を同時に行うことも可能である。
【0037】
【発明の実施の形態】図面を参照しながら本発明の実施
形態について、以下に詳細を説明する。図1は、本発明
の複合蒸着材の一実施態様の斜視図である。図2は本発
明の複合蒸着材の一実施態様の断面図である。図1及び
図2は、円柱状のアルミニウム基体1と、前記アルミニ
ウム基体軸領域に分散された金属粒子2を有する複合蒸
着材を示した。長手方向に延びる点線はアルミニウム基
体軸領域4に相当し、主として金属粒子がアルミニウム
中に分散されている領域である。この軸領域4の側面に
は、金属粒子2が露出された部分が存在する。アルミニ
ウム基体1中の軸領域4以外の部分は、アルミニウムで
構成されている。円柱の両方の端面には面取り3を施し
た。寸法としてはアルミニウム基体の外径をφ2.0m
mとして、端面の面取りをC0.3mmとした。点線の
軸領域4の径を約φ0.7から0.9mmとして、長さ
を14mmとした。本実施例では金属粒子をクロム(C
r)として、基体をアルミニウム(Al)とした。
【0038】次に、本実施例で用いた製造方法について
図3の工程フロー図と、それに対応する工程の模式図で
ある図4で説明する。まず、アルミニウム粉末とクロム
粉末を密封容器に入れて、密封容器に不活性ガスを充填
して密封した。密封容器を回転・揺動させて、アルミニ
ウム粉末とクロム粉末を均一に混合した(ステップ
1)。不活性ガスを充填した状態で混合するのは、アル
ミニウムおよびクロム粉末の酸化を防ぎ、静電気等によ
る爆発を防ぐためである。混合させた粉末中、アルミニ
ウム粉末の平均粒径は75μmとした。クロム粉末は、
その重量の80wt%以上を2μm以上かつ70μm以
下の粒径とし、その重量の10wt%以下を1μm以下
の粒径とした粉末を使用した。アルミニウム管(パイ
プ)には外径φ15.0mmであり、内径φ6.25m
mであり、長さ350mmの中空棒を用いた。アルミニ
ウム管の中空部にアルミニウムとクロムの粉末を挿入す
る前に、特にアルミニウム管の内表面を酸洗いして、油
等の付着物や酸化皮膜を除去した。続けて、アルミニウ
ム管の水洗と乾燥を行った。
【0039】次に、アルミニウム管の片方の端をハンマ
ーで叩いて、内径を若干量小さくした。アルミニウム管
の一方の端に、綿状に丸めたステンレスワイヤーからな
る固定用栓8を詰めて固定した(ステップ2)。アルミ
ニウム管について、他方の端の開口からアルミニウムと
クロムを混合させた粉末を注いで、細い棒で突き固めた
(ステップ3)。開口をふさぐように同様のステンレス
ワイヤーの固定用栓8を詰めてからハンマーで叩き、ア
ルミニウム管に粉末を充填させた(ステップ4)。ステ
ンレスワイヤーの固定用栓8はφ18μmのSUS糸を
絡ませた構造であり、粉末を固定するに十分な弾力性
と、通気性を合わせ持つ。この通気性は、次の冷間線引
き加工工程でアルミニウムとクロムの混合粉末の粒子間
に存在する空気を排除させるための通気孔として機能す
る。通気孔によって、粉末内部の空気を除去するのは、
アルミニウム基体と金属粒子の強固な密着を得るためで
ある。粉末間に空気が多く残るとアルミニウム基体と金
属粒子の間に隙間ができたり、アルミニウム管から金属
粒子が抜け落ちるおそれがある。空気を排除するとで、
蒸着後にアルミナの様な蒸着残渣の発生が起こることを
防いだり、蒸着材中の不純物酸素量を低減できる。
【0040】次にアルミニウムとクロムの粉末を充填さ
せたアルミニウム管を伸長させる冷間線引き加工工程を
説明する。アルミニウム管の一方の端を頭打ち機と呼称
される装置で均一に叩き、線引き用ダイス孔径より細い
固定部9を形成した。固定部9の長さは約40mmとし
た。この固定部9を線引き用ダイス10の孔に通し、引
っ張り加重装置11で挟持し、引っ張り加重装置を動か
し、固定部9に引っ張り加重をかけることで、線引き用
ダイスの孔からアルミニウム管を引き抜いた(ステップ
5)。引き抜きの速度、すなわち伸線速度は約30m/
分とした。引き抜かれたアルミニウム管の外径は、ダイ
スの孔の径に絞られて小さくなった。この引き抜き工程
を線引きと呼称する。次に、線引き用ダイスを孔の径の
小さいものに交換して、同様の引き抜き工程を行って、
アルミニウム管の径をさらに小さくした。線引き用ダイ
ス孔径より径の小さい固定部9の形成は適時行った。こ
の工程を繰り返して、外径を徐々に細くさせてアルミニ
ウム管を伸長させ、所定の外径のアルミニウム線を得た
(ステップ6)。ステンレスワイヤーの固定用栓8が詰
まっている部分を、a−a’,b−b’で切断し、アル
ミニウム基体の軸領域に金属粒子を分散させた外径φ2
mmの線材が得られた(ステップ7)。この線材を所定
の長さに切断し、面取り加工することでアルミニウム基
体の軸領域に金属粒子を分散させた複合蒸着材ができ
た。
【0041】冷間の線引き工程でアルミニウム管を外径
φ15.0mmから外径φ2.0mmまで加工するの
に、一回の線引きで断面積の減少率を約10〜25%に
して、20種の線引きダイスを使用した。ここで用いた
ダイスの孔の径Rd(mm)と、リダクション率Re
d.(%)を図5に示す。リダクション率は次式で表
す。Red.=(1−線引き後の断面積/線引き前の断
面積)*100(%)である。外径φ15.0mmが線
引きされφ7.0mm以下になると(総合線引き率で7
5%以上)、アルミニウム粒子とアルミニウム管は一体
のアルミニウム基体となり、このアルミニウム基体の軸
領域にクロム粒子が分散する構造を有するアルミニウム
線を得ることができた。常温かつ大気圧中で冷間線引き
加工行ったが、熱間線引き加工することで、一回の線引
きでの線引き率を上げ、線引きダイスの数を減らすこと
は可能であるが、アルミニウム管内の空気中酸素による
アルミニウムおよびクロムの酸化を防止する方策を取る
必要がある。このことから、リダクション率を小さくし
て線引き回数を増やす方が、製造する上では容易である
と言える。
【0042】次に、アルミニウム線から所定の長さのチ
ップを得るために、線引き完了したアルミニウム線を切
断機で長さ14mmに切り分けた。面取りは旋盤を用い
て行ったが、プレスを用い加工することも可能である。
切断と面取り加工もしくは端部丸め加工を同時に行うこ
とも可能である。図1に示すようにチップは面取りを行
った丸棒形状であるため、振動式パーツフィーダーで複
合蒸着材を整列し、搬送を行っても、何ら問題なく蒸着
材(チップ)を蒸着機(蒸着装置)に供給できた。面取
りを行わない複合蒸着材に付いても実験を行ったが、複
合蒸着材の端面がパーツフィーダーの壁面やとなりある
複合蒸着材に引っかかり、整列や搬送が上手く行かな
い。また面取りをC1mmつまり端部を円錐形にする
と、複合蒸着材の下に他の複合蒸着材が潜り込み、これ
も整列や搬送が上手く行かなかった。これらの事から面
取りはC0.3〜0.6mmが最も整列と搬送が問題な
く行える値と考えられる。ただし、これらの最適な面取
りの寸法は、外径φ2、長さ14mmの複合蒸着材形状
の時であり、外径、長さが変われば最適値は変わるが、
概略外径値の15〜30%の面取りを行えば良い。実施
例ではC面取りを行ったが、曲面を持ったr面取りでも
良いものである。
【0043】外径φ15.0mm、内径φ6.25mm
のアルミニウム管に、クロム80wt%,アルミニウム
20wt%で混合した粉末を詰め、外径φ2.0mmに
線引きした場合、クロムの分散した軸領域の径はφ約
0.85mmとなり、全体に占めるクロムは約15wt
%となった。
【0044】本発明の複合蒸着材を用いて、蒸着した膜
の組成について図6を用いて説明する。アルミニウム基
体に入れた粉末はアルミニウム20wt%,クロム80
wt%の重量比率のもので、アルミニウム粉末は平均粒
径75μmのものを用いた。先に述べた方法でφ2mm
の丸棒を作製した。図中(a)と示しているのが本発明
の複合蒸着材である。(a)でクロム粉末は、その粉末
重量の80wt%以上を2μm以上、かつ70μm以下
の粒径とし、その粉末重量の10wt%以下を1μm以
下の粒径であるものを使用した。(b)と示しているの
が比較例の蒸着材で、平均粒径10μmのクロム粉末を
用いた。平均粒径10μmの粉末は0.1μm以下から
30μm以上の粒径の集まりである。1μm以下の微粉
末は重量で約35wt%含まれている。(c)は、分析
精度を検証するためと、後述する光反射率測定の基準と
するために入れた純アルミニウムのφ2の丸棒の結果で
ある。
【0045】本発明の複合蒸着材と比較用の蒸着材およ
び純アルミニウム蒸着材を使用して蒸着膜を形成した。
真空装置のベルジャー内に、前記の蒸着材とガラス基板
を配置し、前記蒸着材を加熱・蒸発させて、前記ガラス
基板にアルミニウムとクロムの蒸着膜を形成した。蒸着
膜は、アルミニウムとクロムの合金膜であって、ガラス
基板側つまり蒸着初期がアルミニウムリッチで、蒸着終
期がクロムリッチな蒸着膜となった。使用したガラス基
板は、分析精度を上げるためアルミニウムとクロムが含
まれない組成のものを使用した。
【0046】蒸着条件は真空度1〜5*10−2Pa、
印加電圧3.5V、蒸着時間70秒、蒸着材を載せるト
レーはボロンナイトライト(BN)を使用し、3200
Åの蒸着膜厚となるようにした。ガラス基板に蒸着され
た膜の、膜厚方向の膜組成をオージェ分析機を用いて分
析した。
【0047】図6に示すように、(a)の本発明の複合
蒸着材は、蒸着初期の膜組成はアルミニウムがほぼ10
0%で蒸着終期ではアルミニウムが約20%(残りはク
ロム)になっている。比較に入れた(b)の蒸着材は蒸
着初期の膜組成はアルミニウムが約95%で蒸着終期で
もアルミニウムが約35%である。(c)は純アルミニ
ウムであるので、当然のことであるが蒸着初期から後期
までアルミニウム以外の元素は検出されていない。本発
明の複合蒸着材は、金属粒子とアルミニウム基体が同時
に熔けたとしても、アルミニウム基体が金属粒子を覆う
様になり、蒸気圧の高いアルミニウムが飛び出すと同時
に、熔融したアルミニウム基体と金属粒子が混じり始
め、合金となり蒸発していくものと考えられる。蒸気圧
の高いアルミニウム基体が蒸発し、その後アルミニウム
基体と金属粒子の合金が蒸発するため、蒸着初期と終期
で組成に大きく差がついた蒸着膜が得られると考えられ
る。本発明の複合蒸着材は、クロムの粒径を規定し微粉
末を少なくしているのでキャリヤー効果が低減し、蒸着
初期のアルミニウム含有量がほぼ100%となったもの
と考えられる。また、蒸着後期においてはクロムの含有
量が大きくなっている。これはクロムの粒径が大きいた
め熔解に時間がかかるためと推定される。
【0048】表1に、測定波長と光反射率の関係を示
す。純アルミニウム蒸着膜の反射率を1として、光反射
率の値を求めた。
【0049】
【表1】
【0050】本発明の複合蒸着材は、測定波長400
Å、600Åにおいて蒸着初期では、比較例に比べ約5
%光反射率が大きく、純アルミニウム蒸着膜により近い
値を示している。逆に、蒸着終期では光反射率は約20
%小さくなっている。このことからも本発明の、クロム
の粒径規定と1μm以下の微粉末量を規定することで、
蒸着初期と後期で大きな組成差をつけることができる。
【0051】
【発明の効果】以上で説明したように、アルミニウム基
体と、前記アルミニウム基体の軸領域に分散された金属
粒子を備え、前記アルミニウム基体が高蒸気圧の金属で
あり、前記金属粒子が低蒸気圧の金属である複合蒸着材
を用いることにより、蒸着初期の膜組成と蒸着終期の膜
組成が異なっており、蒸着初期の組成はアルミニウムが
リッチであり、蒸着終期の組成はアルミニウムがプアー
である蒸着膜が容易に得られ、蒸着初期と終期の組成差
が大きい蒸着膜を、一回の蒸着で蒸着材を飛ばすことで
形成でき、また容易に複合蒸着材を蒸着装置に自動的に
供給出来る。また、丸棒等の製造が難しい金属や、製造
出来ても粉末に比べ価格が高い金属、延性の小さな金属
を用いることが出来る複合蒸着材を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合蒸着材の斜視図である。
【図2】本発明の複合蒸着材の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る複合蒸着材の製造方
法を説明する工程フロー図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る複合蒸着材の製造方
法を説明する工程の模式図である。
【図5】ダイスの径Rdとアルミニウム管のリダクショ
ン率の関係を説明するグラフである。
【図6】蒸着初期と蒸着終期の蒸着膜組成を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 基体、2 金属粒子、3 面取り、4 軸領域、5
アルミニウム粒子、6 密封容器、7 アルミニウム
管、8 固定用栓、9 頭打ちされた部分、10 線引
き用ダイス、11 引っ張り加重装置、12 13 ア
ルミニウム線

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム基体と前記アルミニウム基
    体の軸領域に分散された金属粒子を備え、前記アルミニ
    ウム基体が高蒸気圧の金属であり、前記金属粒子が低蒸
    気圧の金属であり、蒸着初期と蒸着終期の膜組成を変化
    させるための複合蒸着材であって、前記金属粒子の重量
    の80wt%以上について粒径が2μm以上、かつ70
    μm以下の範囲である事を特徴とする複合蒸着材。
  2. 【請求項2】 前記金属粒子の粒径が1μm以下の粒子
    は、金属粒子全体の重量の10wt%以下である事を特
    徴とする請求項1に記載の複合蒸着材。
  3. 【請求項3】 前記金属粒子全体の個数の50%以上に
    ついて、粒径が2μm以上、かつ70μm以下の範囲で
    ある事を特徴とする請求項1に記載の複合蒸着材。
  4. 【請求項4】 前記金属粒子の1μm以下の粒子の個数
    は、全体の金属粒子個数の30%以下である事を特徴と
    する請求項1に記載の複合蒸着材。
  5. 【請求項5】 アルミニウム基体と、前記アルミニウム
    基体の軸領域に分散された金属粒子を備え、前記金属粒
    子はその平均粒径が1μm以上かつ100μm以下の範
    囲内にあり、チップ状の形状であることを特徴とする複
    合蒸着材。
  6. 【請求項6】 前記金属粒子がクロム、コバルト、モリ
    ブデン、ニオブ、タンタル、タングステン、ベリリウ
    ム、ニッケル、スズ、鉄、鉛、シリコン、チタン、バナ
    ジウム、白金、カーボンから選ばれる少なくとも一つの
    材料で構成されることを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれかに記載の複合蒸着材。
  7. 【請求項7】 金属粒子とアルミニウム粒子を混合した
    粉末を形成する工程と、前記粉末をアルミニウム管の中
    に充填する工程と、前記アルミニウム管に通気性の栓を
    する工程と、前記アルミニウム管を冷間線引き加工して
    径を縮小してアルミニウム線にする工程と、前記アルミ
    ニウム線を分割して蒸着材を得る工程とを備えることを
    特徴とする請求項1に記載の複合蒸着材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016196695A (ja) * 2015-04-06 2016-11-24 住友化学株式会社 高純度アルミニウム粒材およびその製造方法

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JP2016196695A (ja) * 2015-04-06 2016-11-24 住友化学株式会社 高純度アルミニウム粒材およびその製造方法

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