JP2001072859A - ガラス繊維集束剤 - Google Patents
ガラス繊維集束剤Info
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Abstract
れたガラス繊維を得ることができ、さらに、このガラス
繊維を熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂の補強材として
用いることにより、機械的強度および耐温熱水性に優れ
たガラス繊維強化樹脂成形体を得ることができるガラス
繊維集束剤を提供すること。 【解決手段】 カチオン性ポリウレタン樹脂を必須成分
としてなるガラス繊維集束剤において、前記カチオン性
ポリウレタン樹脂として、分子中に3級アミノ基を含有
し、リンまたはホウ素に結合するOH基を1つ以上持つ
リン酸化合物または硼酸化合物のうち少なくとも1種で
カチオン成分の一部または全部が中和されているカチオ
ン性水系ポリウレタン樹脂を用いる。
Description
リウレタン樹脂を必須成分としてなるガラス繊維集束剤
に関する。より詳細には、リンまたはホウ素に結合する
OH基を1つ以上持つリン酸化合物または硼酸化合物の
少なくとも1種で中和されたカチオン性水系ポリウレタ
ン樹脂を含有するガラス繊維集束剤であって、機械的強
度および耐熱温水性に優れたガラス繊維強化プラスチッ
ク(FRP)またはガラス繊維強化熱可塑性樹脂(FR
TP)成形体を得ることができるガラス繊維集束剤に関
する。
繊維の用途として、各種合成樹脂の強化材料があるが、
近年FRPやFRTPがその良好な成形性、2次加工性
の面から注目されてきている。ところで、ガラス繊維
は、溶融したガラスを紡糸してフィラメントを形成せし
めた後、それらを数百本を束ねて1本のストランドと
し、これを3〜6mmの長さに切断してチョップドスト
ランドとするか、あるいは更にそれら数十本を集めてロ
ービングを形成せしめることにより得られる。ガラス繊
維の製造時あるいは樹脂とのブレンド時の摩擦によって
生じる糸割れ、ケバ立ちを防ぎ、フィラメントを保護す
るためにガラス繊維集束剤が用いられている。従来、ガ
ラス繊維集束剤としては、でんぷん、加工でんぷん、デ
キストリン、アミロースなどのでんぷん類(例えば、特
開昭50―12394号公報、特開平3−183644
号公報)、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルア
ルコール、アクリルアミド−酢酸ビニル共重合体(例え
ば、特開昭63−236733号公報)などの合成高分
子化合物が用いられていたが、皮膜形成性が充分とは言
えず、そのためにガラス繊維の毛羽発生を充分抑えてい
るとは言えなかった。
繊維集束剤も一般的に知られている。アニオン系水系ウ
レタン樹脂を含有するガラス繊維集束剤で処理されたガ
ラス繊維は、集束性、伸び、強度、スチレン溶解性など
の物性面では良好な性能を示すが、アニオン性のため酸
性サイドにおける集束剤の他の併用材料との安定性にか
け、用途によりガラス繊維が変色、着色してしまう現象
がある。さらに、ノニオン性水系ウレタン樹脂を含有す
るガラス繊維集束剤は、高濃度で使用すると、増粘し、
作業性が悪くなり、耐水系、耐熱性にも問題があった。
また、カチオン性水系ポリウレタン樹脂を含有するガラ
ス繊維集束剤は、酸性下での使用は可能であるが、耐温
水系に対しては未だその効果は不十分であった。
用することにより集束性に優れたガラス繊維を得ること
ができ、さらに、このガラス繊維を熱可塑性樹脂または
熱硬化性樹脂の補強材として用いることにより、機械的
強度および耐温熱水性に優れたガラス繊維強化樹脂成形
体を得ることができるガラス繊維集束剤を提供すること
にある。
リウレタン樹脂を必須成分としてなるガラス繊維集束剤
において、前記カチオン性ポリウレタン樹脂として、分
子中に3級アミノ基を含有し、リンまたはホウ素に結合
するOH基を1つ以上持つリン酸化合物または硼酸化合
物のうち少なくとも1種でカチオン成分の一部または全
部が中和されているカチオン性水系ポリウレタン樹脂を
用いることを特徴とするガラス繊維集束剤を提供するこ
とにより、上記目的を達成したものである。
明のガラス繊維集束剤について詳述する。
ラス繊維としては、含アルカリガラス、低アルカリガラ
ス、無アルカリガラスのいずれの原料から製造されたも
のでもよく、またその製造法も、特に限定されるもので
はなく、例えば、ロービング、チョップドストランド、
ミルドファイバーなどの方法が挙げられる。
ものではないが、繊維長で0.5〜10mm、繊維径で
1〜50μ、特に繊維長1〜5mm、繊維径2〜20μ
のものを用いることが、物性あるいは表面性が特に良好
なものが得られるため好ましい。
ポリウレタン樹脂は、ポリイソシアネートとポリオール
からなるカチオン性ポリウレタンにおいて中和剤として
前記特定のリン酸化合物または硼酸化合物を使用してカ
チオン成分の一部または全部を中和してなるものであ
る。
レタン樹脂を製造するために使用される上記ポリイソシ
アネートとしては、例えば、脂肪族、脂環族および芳香
族ポリイソシアネートが挙げられる。具体的には、テト
ラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネー
ト、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素
添加キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェ
ニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシ
アネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシア
ネートなどが挙げられ、それぞれ単独でまたは2種以上
組み合わせて使用することができる。
ポリウレタン樹脂を製造するために使用される上記ポリ
オールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコー
ル、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、3−メチルペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ヘキサントリオール、グリセリン、ペンタエリスリ
トール、ソルビトール、水添ビスフェノールAなどの低
分子量ポリオール、ビスフェノールAなどの低分子量多
価フェノール、アンモニアおよびメチルアミン、エチル
アミン、アニリン、フェニレンジアミン、イソホロンジ
アミンなどの活性水素を2個以上有する低分子量アミン
化合物のエチレンオキシド重付加物またはエチレンオキ
サイド/プロピレンオキシド共重付加物などが挙げられ
る。さらに高分子量ポリオールとして、ポリエーテルポ
リオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネート
ポリオール、ポリシリコンポリオールが挙げられる。
ルおよび後述の鎖延長剤の活性水素の合計に対し、好ま
しくは0.8〜3倍当量、より好ましくは1〜2倍当量
となるように使用される。該イソシアネートの使用量が
0.8倍当量未満の場合には過剰のポリオールなどが残
存することとなり、また、3倍当量より多い場合には水
を加えたときに尿素結合が多量に発生することになり、
何れの場合もその特性を低下させるおそれがある。
系ポリウレタン樹脂のカチオン成分として、N−メチル
−N,N−ジエタノールアミン、N−ブチル−N,N−
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソ
プロパノールアミンなどの3級アミンをその他のポリオ
ール成分として用いる。これらの3級アミンは、カチオ
ン性水系ポリウレタン樹脂を構成する全ての反応成分に
対して、0.5〜50重量%、好ましくは1〜30重量
%が用いられる。0.5重量%未満では保存安定性が劣
り、また50重量%を超えて使用すると特性に悪影響を
及ぼすことがある。
和するために使用される中和剤としては、リンまたはホ
ウ素に結合するOH基を1つ以上持つリン酸化合物また
は硼酸化合物があげられる。
酸、ピロリン酸、ポリリン酸、メタリン酸、ホスホン
酸、アルキル基またはフェニル基で水素原子が置換され
たホスホン酸およびこれらの部分エステルなどが挙げら
れ、上記硼酸化合物としては、オルト硼酸、メタ硼酸、
ポリ硼酸およびこれらの部分エステルなどが挙げられ
る。これらのリン酸化合物および硼酸化合物の代表例を
一般式で示すと下記〔化1〕の通りである。
されるる有機基としては、炭素数1〜20のアルキル
基、エーテル結合を1つ以上もつアルキル基またはフェ
ニル基が挙げられる。炭素数1〜20のアルキル基とし
ては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、第2ブチル、第3ブチル、ペンチル、
第2ペンチル、第3ペンチル、ヘキシル、イソヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘ
キシル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、ノニ
ル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、トリ
デシル、テトラデシルなどが挙げられる。エーテル結合
を1つ以上もつアルキル基としては、下記〔化2〕に示
す化合物が挙げられる。
れるリン酸化合物および硼酸化合物の具体的な代表例と
しては、オルトリン酸、ホスホン酸、メチルホスホン
酸、フェニルホスホン酸、オルト硼酸が挙げられる。
用してもさしつかえない。その他の中和剤としては、蟻
酸、酢酸、乳酸、コハク酸、グルタル酸、クエン酸など
の有機カルボン酸、パラトルエンスルホン酸、スルホン
酸アルキルなどの有機スルホン酸、塩酸、硝酸、スルホ
ン酸などの無機酸、エピハロヒドリンなどのエポキシ化
合物の他、ジアルキル硫酸、ハロゲン化アルキルなどの
4級化剤が挙げられる。
は、好ましくは全中和剤の重量の80重量%以上であ
る。さらに好ましくは90重量%以上である。
チオン成分に対して、好ましくは0.1〜3倍モル、よ
り好ましくは0.3〜2倍モルとなるように使用され
る。該リン酸化合物および硼酸化合物の使用量が0.1
倍モル未満の場合には中和が完全に行われず、分散が不
十分になり、また、3倍モルより多い場合には余剰のリ
ン酸または硼酸イオンが遊離してガラス繊維集束剤に配
合した際、特性を低下させるおそれがある。
レタン樹脂は、周知の方法で製造でき、例えば、上記ポ
リイソシアネート、上記ポリオールおよび上記3級アミ
ンを、ウレタン化反応させてプレポリマーとし、次い
で、プレポリマーを、上記のリン酸化合物または硼酸化
合物の中和剤により中和し、鎖延長剤により鎖延長し、
水を加えて水系ウレタンとする方法によって製造でき
る。
リウレタン樹脂を製造するために溶媒が使用される。使
用される溶媒は、反応に不活性で水との親和性の大きい
溶媒が好ましく、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N−メチル−2
−ピロリドンなどを挙げることができる。これらの溶媒
は、通常、プレポリマーを製造するために用いられる上
記原料の合計量に対して、3〜100重量%が用いられ
る。これら溶媒のなかで、沸点100℃以下の溶媒はプ
レポリマー合成後、減圧留去することが好ましい。
脂を製造するために使用される鎖延長剤としては、例え
ば、前記低分子量ポリオール類、エチレンジアミン、プ
ロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリレン
ジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノシクロヘキシルメタン、ピペラジン、2
−メチルピペラジン、イソホロンジアミン、メラミン、
コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、フタ
ル酸ジヒドラジドなどのアミン類、ポリエタノールアミ
ン類および水などが挙げられる。これらの鎖延長剤の使
用量は、目的とするカチオン性水系ポリウレタン樹脂の
分子量にもよるが、通常は、プレポリマーに対して0.
5〜10重量%が用いられる。
性水系ポリウレタン樹脂を製造することは周知であり、
これらの原料の仕込み順序を適宜変更したり、あるいは
分割して仕込むことも可能である。
リウレタン樹脂は、通常、樹脂固形分が1〜90重量
%、より好ましくは5〜80重量%となるように調整さ
れる。
オン性水系ポリウレタン樹脂と共に、通常用いられる配
合剤、例えば、表面処理剤、潤滑剤、滑剤(あるいは風
合改良剤)、帯電防止剤、PH調整剤、水などが配合さ
れるが、これらを別途の処理液として用い、ガラス繊維
を多段階に分けて処理することもできる。
ラン系、エポキシシラン系、ビニルシラン系、メタクリ
ロシラン系、ウレイドシラン系、ボラン系、チタネート
系、アルミニウム系、クロム系、ジルコニウム系などの
カップリング剤;コロイダルシリカ、コロイダルアルミ
ナなどのコロイダルゲルなどが挙げられる。
物油水添硬化物、パラフィンワックス、エステル系合成
油などが挙げられる。
しては、例えば、ブチルステアレート、テトラエチレン
ペンタミンジステアレート、水添ひまし油、イミダゾリ
ン系脂肪酸アミド、カチオン性脂肪酸アミド、カチオン
性ポリエチレンイミンポリアミド、ビスフェノールAポ
リ(オキシエチレン)エーテルグリコールなどが挙げら
れる。
系、カチオン性の各種界面活性剤が挙げられる。
アンモニア、酢酸などが挙げられる。
は、上記カチオン性水系ポリウレタン樹脂を、単独でコ
ーティング剤として用いてもよいが、集束性、耐水系な
どのバランスをより優れたものにするために、他の水系
樹脂と併用することができる。例えば、各種のデンプン
類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、
ゼラチン、カゼイン、種々の分子量およびケン化度のポ
リビニルアルコールおよびその誘導体、ポリビニルピロ
リドン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン
−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミドおよび
その誘導体、ポリエチレングリコールなどの水溶性高分
子、並びにスチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニ
トリル−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル−ブ
タジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、エ
ポキシ、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−ブタジエン−アクリル系共重合体、ポリ塩化ビニリ
デンなどのラテックスなどの水中分散型樹脂が挙げられ
る。
候性を改善するために、紫外線吸収剤、ヒンダードアミ
ン系光安定剤を添加しても良い。
4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オク
トキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)などの2−
ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ
−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)
−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス
(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリル)フェノ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−
5’−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールなどの
2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾ
エート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第
三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第
三アミルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロ
キシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチ
ル−4−ヒドロキシベンゾエートなどのベンゾエート
類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エ
トキシ−4’−ドデシルオキザニリドなどの置換オキザ
ニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルア
クリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−
(p−メトキシフェニル)アクリレートなどのシアノア
クリレート類;2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシ
フェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェ
ニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−
メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリア
ジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メ
チルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチル
フェニル)−s−トリアジンなどのトリアリールトリア
ジン類が挙げられる。
しては、例えば、1,6−ビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモ
エタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−
ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、
1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第
三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,
8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N
−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,
12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラ
キス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s
−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラ
アザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス
(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イ
ル〕アミノウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4
−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン
−6−イル〕アミノウンデカンなどのヒンダードアミン
化合物が挙げられる。これらのヒンダードアミン化合物
のなかでも、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジルブタンテトラカルボキシ
レート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジルブタンテトラカルボキシレート、ビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,
3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2
−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノ
ール/コハク酸ジエチル重縮合物などのエステル結合を
有する化合物は、水系ウレタンとの相溶性に優れるので
好ましい。
溶液やコロイダルディスパージョンの形態で、あるいは
乳化剤を用いたエマルジョンの形態で使用することがで
きる。本発明のガラス繊維集束剤は、公知のガラス繊維
製造工程において、浸漬塗布、ローラー塗布、吹き付け
塗布、流し塗布、スプレー塗布などの公知の方法により
本発明のガラス繊維集束剤でガラス繊維を処理すること
により、ガラス繊維に付与することができる。得られた
ガラス繊維ストランドは、乾燥、切断してチョップドス
トランドとすることができる。また、上記ガラス繊維ス
トランドの乾燥は切断工程後に行ってもよい。
維の処理は、本発明のガラス繊維集束剤が、ガラス繊維
100重量部に対し、ポリウレタン樹脂残存固形分で好
ましくは0.05〜10重量部、更に好ましくは0.1
〜5重量部となるように処理するとよい。該ガラス繊維
集束剤の処理量が0.05重量部未満であるとガラス繊
維集束剤としての機能が不十分となる場合があり、10
重量部を超えても本発明の効果の更なる改善は期待され
ず、むしろ物性に悪影響をおよぼす恐れがある。
ラス繊維は、種々の樹脂と混合することができ、混合す
る際にガラス繊維の破損を十分に抑制できるので、優れ
た機械的性能を示すガラス繊維補強樹脂製品を与える。
本発明のガラス繊維集束剤で処理されたガラス繊維を混
合することができる樹脂としては、例えば、熱可塑性樹
脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリア
ミド(ナイロン6、ナイロン66)、ポリスチレン、ポ
リフェニレンオキサイド、アクリロニトリル−スチレン
共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリアセタール、
ポリイミドなどあるいはこれらのポリマーアロイが挙げ
られ、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、不飽和
ポリエステル、エポキシ樹脂、シリコン樹脂などが挙げ
られる。
体的用途としては、FRTPではアイロン、ドライヤー
などの熱機具の耐熱部品、コネクター、スイッチ、ケー
スなどの電子・電気部品、パソコン、FAX,複写機の
部品、タンク、エンジンカバー、ドアミラー、バンパー
などの自動車内外部品、時計、カメラ、ガスバーナーな
どの部品が挙げられる。FRPでは、ユニットバス、シ
ステムキッチン、トイレ、浄化槽等の住宅設備、ガソリ
ンタンク、オートバイ部品、サンルーフなどの自動車部
品、食器洗浄などの家電製品、小型船舶、ヘルメットな
どに成形する用途が挙げられる。最近では、FRPをS
MC(Sheet molding conpoun
d)法やBMC(バルク・モールディング・コンパウン
ド)法により成形する方法が知られている。特にSMC
法の場合、ガラス繊維の集束性、酸性領域での集束剤液
のpH安定性に優れ、適当なスチレン溶解性を持ち、S
MCシートの強度があるため厚膜化に向いている。
さらに詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の製造
例、実施例によりなんら制限されるものではない。
N,N−ジエタノールアミン7重量部および水添ジフェ
ニルメタンジイソシアネート129重量部を反応容器に
とり、80〜100℃に保ちながら反応させてプレポリ
マーを製造した。次いで、水650重量部、ノニオン乳
化剤35重量部、消泡剤0.5重量部およびリン酸3重
量部の混合物を添加して固形分40.2重量%の水系ポ
リウレタンA(以下、水系Aという)を得た。同様の方
法にて、下記表1記載の配合により水系ポリウレタンB
〜K(以下、それぞれ水系B〜Kという)を得た。尚、
下記表1中の配合数字は全て重量部を示す。また、下記
表1中の*1〜*8は下記の注釈を示す。 *1:平均分子量1000の1,4−ブタンジオール/
アジピン酸、フタル酸系ポリオール *2:平均分子量1000の1,6−ヘキサングリコー
ル/アジピン酸系ポリエステルポリオール *3:N−メチル−N,N−ジエタノールアミン *4:水添ジフェニルメタンジイソシアネート *5:イソフォロンジイソシアネート *6:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル *7:エチレンジアミン *8:アジピン酸ジヒドラジド
1〜8および比較例1〜3)をそれぞれ調製した。これ
らのガラス繊維集束剤を用いてチョップドストランド法
により直径13μ、長さ3mmのガラス繊維を製造し
た。この際、ガラス繊維集束剤の付着重量は固形分とし
て1重量%であった。この試験片を用いて、集束性(バ
ルキー性)、外観(表面状態)を観察した結果を下記表
2に示す。集束性(バルキー性)は次のようにして測定
した。 集束性(バルキー性):チョップドストランド50gを
内径80mmの500ccビーカーに入れ、回転翼で2
600rpmで特定時間攪拌し、次いで内径50mmメ
スシリンダーに移しその高さ(mm)を測定する。集束
性が良いほど高さが低い。
用いて得られたそれぞれのチョップドストランド33重
量%とポリアミド(ナイロン66)樹脂67重量%とを
270℃で混練し、ペレタイザーでペレットを作成し、
これを成型温度300℃、金型温度80℃で射出成型法
で試験片をそれぞれ作成した。これらの試験片を用い
て、JIS K−7054の方法により引張強度(常
態、吸水後)、ASTMD−256により衝撃強度を測
定した。尚、吸水後の引張強度はプレッシャークッカー
120℃、15時間熱水に吸水させた後、引張試験を行
った結果である。試験結果を下記表3に示す。
維に適用することにより集束性に優れたガラス繊維を得
ることができ、さらに、このガラス繊維を熱可塑性樹脂
または熱硬化性樹脂の補強材として用いることにより、
機械的強度および耐温熱水性に優れたガラス繊維強化樹
脂成形体を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 カチオン性ポリウレタン樹脂を必須成分
としてなるガラス繊維集束剤において、前記カチオン性
ポリウレタン樹脂として、分子中に3級アミノ基を含有
し、リンまたはホウ素に結合するOH基を1つ以上持つ
リン酸化合物または硼酸化合物のうち少なくとも1種で
カチオン成分の一部または全部が中和されているカチオ
ン性水系ポリウレタン樹脂を用いることを特徴とするガ
ラス繊維集束剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP25318599A JP4245238B2 (ja) | 1999-09-07 | 1999-09-07 | ガラス繊維集束剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25318599A JP4245238B2 (ja) | 1999-09-07 | 1999-09-07 | ガラス繊維集束剤 |
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JP2001072859A true JP2001072859A (ja) | 2001-03-21 |
JP4245238B2 JP4245238B2 (ja) | 2009-03-25 |
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ID=17247740
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Country | Link |
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JP (1) | JP4245238B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004003282A1 (ja) * | 2002-06-28 | 2004-01-08 | Asahi Fiber Glass Company, Limited | ガラス繊維ヤーン用集束剤及びそれを用いたガラス繊維ヤーン |
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JP2016079048A (ja) * | 2014-10-10 | 2016-05-16 | 信越石英株式会社 | 石英ガラス繊維用集束剤、石英ガラス繊維、石英ガラスヤーン、並びに石英ガラスクロス |
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CN114230198A (zh) * | 2021-12-24 | 2022-03-25 | 巨石集团有限公司 | 一种玻璃纤维浸润剂及制备方法、产品和应用 |
-
1999
- 1999-09-07 JP JP25318599A patent/JP4245238B2/ja not_active Expired - Lifetime
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