JP2001072110A - 瓶の口部の構造 - Google Patents

瓶の口部の構造

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JP2001072110A JP25191999A JP25191999A JP2001072110A JP 2001072110 A JP2001072110 A JP 2001072110A JP 25191999 A JP25191999 A JP 25191999A JP 25191999 A JP25191999 A JP 25191999A JP 2001072110 A JP2001072110 A JP 2001072110A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密封用栓部材(3) を保持する弾性材料製の筒
状主体(2) が瓶本体(1)の口部(10)に装着固定されてい
る瓶の口部の構造に関し、廃棄時において筒状主体(2)
を瓶本体から容易に分離できるようにすること。 【解決手段】 筒状主体(2) の内周面に係合凸部(21)(2
2)が部分的に形成され、瓶本体(1) の口部(10)の外周面
には、栓部材(3) で瓶本体(1) が密封され得る位置にま
で筒状主体(2) が瓶本体(1) の口部(10)に打ち込みによ
り外嵌装着された状態にて、係合凸部(21)(22)が抜止め
状態に係合する凸条部(11)(12)が部分的に形成され、筒
状主体(2) を瓶本体(1) の口部(10)に対して所定角度回
転させることにより、係合凸部(21)(22)は凸条部(11)(1
2)から周方向に外れた位置にまで移動するように設定さ
れていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、瓶の口部の構
造、特に、ラムネ瓶のように、瓶本体の口部に合成樹脂
等の弾性材料製の口栓が装着されている形式の瓶の口部
の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のラムネ瓶は、図8に示すように、
ガラス製の瓶本体(1) の口部(10)に、硬質合成樹脂製の
筒状の口栓(2) が装着されており、口栓(2) 内にはガラ
ス玉(3) が抜止め状態にシールされた状態となってい
る。このガラス玉(3) によって、瓶本体(1) は密封され
る構成となる。
【0003】前記口栓(2) は、瓶本体(1) の口部(10)に
外嵌する外筒部(23)と、前記口部(10)に内嵌する内筒部
(24)とからなり、口栓(2) の頂部には、前記内筒部(24)
の内径よりも小径な開放口部(20)が貫通している。前記
ガラス玉(3) は内筒部(24)内に密嵌状態に収容される大
きさのものが採用可能である。
【0004】内部に炭酸水が収容されている瓶本体(1)
を閉栓させるには、予め、ガラス玉(3) を内筒部(24)内
に収容保持させた状態の口栓(2) を、前記瓶本体(1) の
口部(10)に上方から打ち込む。口栓(2) は上記したよう
に合成樹脂製であるから弾性変形しながら、外筒部(23)
が瓶本体(1) の口部(10)に強制的に外嵌すると共に内筒
部(24)が口部(10)に強制的に内嵌される。又、これと同
時に、ガラス玉(3) は、内筒部(24)で側方から押圧され
ると共に、前記内容物である炭酸水の炭酸ガスの圧力に
よって上方へ押し上げられることにより、開放口部(20)
の下端周縁と内筒部(24)の内周面との2か所で確実にシ
ールされる。これにより、瓶本体(1) は密封される態様
となる。
【0005】外筒部(23)及び瓶本体(1) の口部(10)の外
周には、それぞれ装着時にかみ合う凹凸がそれぞれ形成
されており、口栓(2) を瓶本体(1) の口部(10)に打ち込
むことにより、口栓(2) は瓶本体(1) に対して抜止め状
態となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のラ
ムネ瓶本体では、瓶本体(1) とガラス玉(3) はガラス製
であるが、口栓(2) は合成樹脂製であるため、リサイク
ルのために分別廃棄する際に、口栓(2) を瓶本体(1) か
ら分離しなければならない。しかしながら、口栓(2) は
上記したように瓶本体(1) の口部(10)に対して抜止め状
態に装着されているから、口栓(2) を瓶本体(1) から取
り外すことができず、不便であるという問題がある。
又、瓶本体(1) が口栓(2) と同様に合成樹脂によって成
型されている場合でも、ガラス玉(3) はガラス製である
為、口栓(2) を瓶本体(1) から外してガラス玉(3) を取
り出さなければならない。
【0007】本発明は、『密封用栓部材を保持する弾性
材料製の筒状主体が瓶本体の口部に装着固定されている
瓶の口部の構造』において、廃棄時において前記筒状主
体を瓶本体から容易に分離できるようにすることを課題
とする。 <1項>
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために講じた本発明の解決手段は『前記筒状主体の内周
面に係合凸部が部分的に形成され、前記瓶本体の口部の
外周面には、前記栓部材で前記瓶本体が密封され得る位
置にまで前記筒状主体が前記瓶本体の口部に外嵌装着さ
れた状態にて、前記係合凸部が抜止め状態に係合する凸
条部が部分的に形成され、前記係合凸部と前記凸条部と
は、前記筒状主体の前記口部への打ち込みにより前記抜
止め状態に係合するものであり、前記筒状主体を前記瓶
本体の口部に対して所定角度回転させることにより、前
記係合凸部は前記凸条部から周方向に外れた位置にまで
移動するように設定されている』ことである。
【0009】上記解決手段はつぎのように作用する。筒
状主体の内周面に形成されている係合凸部と、瓶本体の
口部の外周面に形成されている凸条部とをそれぞれ対応
させ、密封用栓部材を保持させた状態の筒状主体を瓶本
体の口部の上方から打ち込む。筒状主体は弾性材料であ
るから、前記筒状主体は瓶本体の口部に強制的に外嵌固
定させることができると共に前記栓部材によって前記瓶
本体は密封される。この状態において、前記係合凸部と
凸条部とは各々抜止め状態に係合することとなるから、
筒状主体を瓶本体の上方へ引っ張っても、前記筒状主体
は抜け落ちることがない。そして、使用後の瓶本体を廃
棄処分する際には、前記筒状主体を前記瓶本体の口部に
対して所定角度回転させる。すると、係合凸部は凸条部
から周方向に外れた位置にまで移動して、係合凸部の上
方にはこれの抜止めを阻止するものは何ら存在しない状
態となる。この状態において筒状主体を上方へ強制的に
引っ張り上げれば、前記筒状主体は瓶本体の口部から引
き上げられ、取り外せることとなる。
【0010】尚、前記凸条部及び前記係合凸部の大き
さ、形状及び数、さらには張り出し姿勢は、筒状主体を
前記瓶本体の口部に対して所定角度回動させたときに、
各係合凸部がそれに係合していた各凸条部から外れ、筒
状主体を引っ張り上げることができるように設定されて
あれば限定されるものではない。例えば、前記凸条部及
び前記係合凸部をそれぞれ同方向に傾斜させて、取り外
しの際の回動力を低くしても良い。
【0011】<2項>上記1項の発明において、『前記
凸条部は前記瓶本体の口部の外周面の同一円周上の複数
箇所に所定間隔をおいてそれぞれ水平に張り出すように
設けられ、前記係合凸部は、前記筒状主体の内周面の同
一円周上に前記凸条部と同様な間隔をおいてそれぞれ水
平に張り出すように設けられると共に前記凸条部間を挿
通可能な大きさに設定されている』ものでは、前記筒状
主体を前記瓶本体の口部に対して所定角度回転させる
と、各係合凸部は、各凸条部の下面に接触しながら水平
に移動し、各凸条部間に位置することとなる。この状態
から、筒状主体を引っ張り上げると、係合凸部は凸条部
間を通過し、筒状主体は瓶本体の口部から取り外すこと
ができる。このものでは、凸条部及び係合凸部を、共
に、瓶本体の口部の外周面及び筒状主体の内周面からそ
れぞれ水平に張り出す横断面円弧状体としておけば良
い。さらに、各凸条部の上面外周縁及び各係合凸部の下
面外周縁をそれぞれ斜めに切り欠いておくか又はコーナ
アールを形成しておけば、筒状主体を瓶本体の口部に打
ち込む際に、前記係合凸部を前記凸条部に抜止め状態に
ワンウェイ係合させ易いものとなる。
【0012】<3項>前記1項又は2項の発明におい
て、『前記瓶本体の口部の外周面の同一円周上に複数の
第1凸条部が所定間隔をおいてそれぞれ水平に張り出す
ように形成されると共に、前記第1凸条部の各間に位置
し且前記第1凸条部よりも上方に位置する他の円周上に
複数の第2凸条部がそれぞれ水平に張り出すように形成
され、前記筒状主体の内周面には、前記栓部材で前記瓶
本体が密封され得る位置にまで前記筒状主体が前記瓶本
体の口部に外嵌装着された状態にて、前記第1凸条部の
各々に抜止め状態に係合する複数の第1係合凸部が形成
され、前記第1係合凸部は、前記第1凸条部間及び前記
第2凸条部間をそれぞれ挿通可能な大きさに設定されて
いる』ものでは、この口栓を取り外すために、前記口栓
を瓶本体の口部に対して所定角度回転させると、第1係
合凸部は第1凸条部の下面に接触しながら水平に移動す
る。第1凸条部間に位置した時点で、筒状主体を引っ張
り上げると、第1係合凸部は、第1凸条部間を通過した
後、その上方に形成されている第2凸条部に係合するこ
ととなる。そこで、筒状主体をさらに所定角度回動させ
て、第1係合凸部を第2凸条部間に位置させ、この状態
で、筒状主体をさらに引っ張り上げる。これにより、前
記筒状主体は瓶本体の口部から取り外すことができる。
このものでは、筒状主体を所定角度回動させる作業と引
っ張り上げる作業と2回ずつ行わないと筒状主体は瓶本
体から取り外すことができない構成となっているから、
瓶本体の使用中に不用意に筒状主体が外れてしまうよう
な不都合がない。又、筒状主体を瓶本体の口部に打ち込
む際に第1係合凸部が第1凸条部から外れてしまって
も、第1係合凸部の上方には第2凸条部が位置する態様
となるから、筒状主体の瓶本体からの不用意な脱落を防
止することができる。
【0013】<4項>前記1項、2項又は3項の発明に
おいて、『前記瓶本体の口部の外周面の同一円周上の四
方に4つの第1凸条部がそれぞれ水平に張り出すように
形成されると共に、前記第1凸条部の各間に位置し且前
記第1凸条部よりも上方に位置する他の円周上に4つの
第2凸条部がそれぞれ水平に張り出すように形成され、
前記筒状主体の内周面には、前記栓部材で前記瓶本体が
密封され得る位置にまで前記筒状主体が前記瓶本体の口
部に外嵌装着された状態にて、前記第1凸条部にそれぞ
れ抜止め状態に係合する4つの第1係合凸部と、前記第
2凸条部にそれぞれ抜止め状態に係合する4つの第2係
合凸部とがそれぞれ形成され、前記第2係合凸部は前記
第2凸条部間を通過可能な大きさとし、前記第1係合凸
部は前記第1凸条部間及び前記第2凸条部間をそれぞれ
通過可能な大きさに設定されている』ものでは、前記係
合凸部及び凸条部は、筒状主体の内周面及び瓶本体の口
部の外周面に、それぞれ2段に渡って互い違いに形成さ
れた態様となっており、第1係合凸部は第1凸条部に、
第2係合は第2凸条部にそれぞれ対応させた状態で、筒
状主体を瓶本体の口部に打ち込むことにより、第1係合
凸部は第1凸条部に、第2係合は第2凸条部にそれぞれ
抜け止め状態に係合させることができる。このもので
は、筒状主体を所定角度回動させると、第1係合凸部は
第1凸条部間を挿通可能となり、第2係合凸部は第2凸
条部間を挿通可能となり、この状態で、筒状主体を上方
へ引き上げることにより、第1係合凸部は次に前記第2
凸条部に抜止め状態に係合する態様となる。そして、筒
状主体をさらに所定角度回動させることにより、第1係
合凸部は第2凸条部間を挿通し、筒状主体は瓶本体の口
部から抜くことができることとなる。このものでは、筒
状主体の取付状態においては、前記筒状主体と口栓と
は、これら2組の第1、第2凸条部と、第1、第2係合
凸部によって二重に抜止め状態に係合する構成であるか
ら、筒状主体は一層確実に瓶本体の口部に取り付けられ
ることとなる。
【0014】<5項>前記1項、2項、3項又は4項の
発明において、『前記栓部材はガラス玉とし、前記筒状
主体は前記瓶本体の口部に外嵌する外筒部と前記瓶本体
の口部に内嵌し且ガラス玉を抜止め状態にシールする内
筒部とからなる口栓とし、前記外筒部の内周面に前記係
合凸部が設けられている』ものでは、瓶本体はラムネ瓶
本体として利用することができ、ガラス玉を強制的に口
栓から瓶本体内に落下させることにより、前記瓶本体は
開栓させることができる。瓶本体内の炭酸水を飲み終る
までは、筒状主体である口栓は不用意に外れることがな
いが、飲み終った後、瓶本体をリサイクルするために、
口栓を所定角度回動させて引き上げることにより、瓶本
体から容易に取り外すことができる。尚、前記ガラス玉
は処分時には瓶本体内に落ちていることから、口栓を瓶
本体の口部から取り外せば、ガラス玉も取り出せること
となり、それぞれを分別して処分することができる。
尚、前記筒状主体の外筒部と内筒部とは一体的に構成さ
れていても、別体に設けられているものを組み付けて使
用する構成のものでも、どちらのものでも採用可能であ
る。
【0015】<6項>前記3項又は4項の発明におい
て、『前記筒状主体は、前記栓部材と一体的に構成され
たキャップ部材とし、前記キャップ部材の下端近傍の内
周面に前記第1係合凸部が形成され、前記瓶本体の口部
の外周面の所定位置には、前記第1係合凸部が抜止め状
態に係合する前記第1凸条部が形成されるとともに前記
口部の上方開放端部近傍に前記第2凸条部が形成され、
前記キャップ部材を前記瓶本体の口部に対して所定角度
回転させて、前記第1係合凸部を前記第1凸条部から外
れた位置にまで移動させた状態にて前記キャップ部材を
引き上げると前記栓部材が前記瓶本体の口部から脱出し
て前記瓶本体が開栓するように設定されている』もので
は、瓶本体は、シャンパン用瓶として利用することがで
き、第1係合凸部が第1凸条部に抜止め状態に係合して
いることにより、栓部材の瓶本体の口部からの脱出を防
止している。そして、瓶本体を開栓させる際には、キャ
ップ部材を所定角度回して第1係合凸部の第1凸条部へ
の係合を解除すると共にキャップ部材を引き上げる。キ
ャップ部材の引き上げに伴って栓部材も上方へ引き抜か
れるが、このとき、瓶本体内の炭酸ガスの圧力によって
前記栓部材は上方へ勢いよく飛び出し、瓶本体は通常の
シャンパン用瓶と同様に音を立てて開栓することとな
る。栓部材と共にキャップ部材も瓶本体の上方へ飛び上
がるが、この時、前記第1係合凸部が瓶本体の口部の上
方開放端部に形成されている第2凸条部に抜止め状態に
係合することとなるから、キャップ部材は、瓶本体の口
部から外れることがない。又、このものでは、キャップ
部材の下端部が瓶本体の口部の上端部に達するまで、キ
ャップ部材の上昇は阻止されないから、栓部材を確実に
瓶本体の口部から脱出させて瓶本体を開栓状態とするこ
とができ、通常のシャンパン用瓶と同様に、開栓時の音
を聞くことができる。瓶本体を開栓させた後、キャップ
部材をさらに回して第1係合凸部と第2凸条部との係合
を解除すれば、キャップ部材は栓部材と共に瓶本体の口
部から取り除くことができ、内部のシャンパンをグラス
に注ぐことができる。
【0016】
【発明の効果】本発明は、上記構成であるから次の特有
の効果を有する。瓶本体の口部に外嵌装着されている筒
状部材を瓶本体に対して所定角度回動させて引き上げる
ことにより、筒状部材を瓶本体から取り外すことができ
るから、樹脂製の筒状主体を、例えば、ガラス製の瓶本
体から容易に取り除くことができる。よって、リサイク
ルのために、樹脂製の筒状主体とガラス製の瓶本体とを
分別する作業を手間取ることなく行うことができる。
【0017】2項のものでは、凸条部及び係合凸部を共
に横断面円弧状体とし、それを瓶本体の口部の外周面及
び筒状主体の内周面に水平に張り出す態様に成型してお
けば良いから、瓶本体及び筒状主体の製造が容易とな
る。又、筒状主体の瓶本体の口部への打ち込みも容易で
且確実となる。
【0018】3項のものでは、筒状主体の内周面に設け
られた第1係合凸部は、瓶本体の口部外周面に設けられ
た第1、第2凸条部に二度に渡って係合する構成である
から、万一、瓶の使用中に、第1係合凸部の第1凸条部
への係合が外れるとともに筒状主体が上方に引っ張られ
た場合でも、第1係合凸部は第2凸条部に抜止め状態に
係合することとなるから、廃棄時以外の時点で筒状主体
が不用意に瓶本体から脱落する不都合がない。
【0019】4項のものでは、筒状主体の内周面に設け
られた係合凸部と、瓶本体の口部外周面に設けられた凸
条部とは、二重に係合する関係としたから、筒状主体の
瓶本体の口部への取り付けが確実となる上に、筒状主体
が使用中等に不用意に瓶本体から外れる不都合を一層防
止することができる。
【0020】5項のものでは、筒状主体としての口栓は
引っ張るだけ又は回動させるだけでは瓶本体から外すこ
とはできないから、例えば、子供が、ガラス玉を瓶本体
内に落とした後に、口栓を瓶本体から外して飲み、ガラ
ス玉を誤飲してしまうといった危険を防止することがで
きる。廃棄処分する際には、口栓は所定の要領で瓶本体
の口部から取り外すことができるから、瓶本体と口栓と
ガラス玉とを各々分別廃棄することができる。
【0021】6項のものでは、シャンパン用瓶として利
用した場合、通常のシャンパン用瓶に設けられているよ
うな、栓部材の不用意な脱出を防止する為の固定用金属
線を設ける必要がない。又、瓶本体を開ける際に炭酸ガ
スの圧力によって栓部材が上方へ飛び出す構成とその時
に生じる音は、通常のシャンパン用瓶と同様に楽しめる
が、栓部材と一体のキャップ部材は瓶本体の口部の上方
開放端近傍に形成されている第2凸条部に引っ掛かるこ
とにより、栓部材は瓶本体から外れない。よって、シャ
ンパンを開ける際にキャップ部材が勢いよく飛んで人や
物に当たるといった危険を防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、
図示例と共に説明する。本願発明の第1番目の実施の形
態のものは、ラムネ瓶に実施したものであり、図1は、
ラムネ瓶の瓶本体(1) と、これの口部(10)に装着させる
口栓(2) と、口栓(2) 内にシールされた状態で収容され
且瓶本体(1) を密封させるガラス玉(3)との装着状態の
説明図であり、図2は、図1のX−X断面図である。
【0023】瓶本体(1) 及びガラス玉(3) はガラス製、
口栓(2) は、硬質合成樹脂製とする。瓶本体(1) の口部
(10)の外周面には、図1、図2に示すように、第1、第
2凸条部(11)(12)が4つずつ2段に渡って各々水平に張
り出すように形成されている。第1凸条部(11)は、前記
瓶本体(1) の口部(10)の外周面の同一円周上の正面及び
背面、及び、左右両側面の四方に設けられており、第2
凸条部(12)は、第1凸条部(11)よりも上方に位置する他
の同一円周上であって、第1凸条部(11)の間に各々位置
するように各々配設されているものとする。
【0024】尚、第1、第2凸条部(11)(12)の上面及び
下面、さらには、両側面の各々は、傾斜面となってお
り、縦横両断面形状は各々略台形状に形成されている。
口栓(2) は、従来のラムネ瓶の口部に設けられる口栓と
同様に、瓶本体(1) の口部(10)に外嵌する外筒部(23)
と、瓶本体(1) の口部(10)に内嵌する内筒部(24)とから
なり、頂部には、前記内筒部(24)の内径よりも小径な開
放口部(20)が貫通している。内筒部(24)は、上端部より
も下端部側が薄肉に形成されており、前記上端部の外径
は瓶本体(1) の口部(10)の内径よりも大きく設定されて
いる。これにより、内筒部(24)の上端部が瓶本体(1) の
口部(10)の上方開放部に強制的に内嵌させられると、そ
れに伴って、内筒部(24)は内方へ移動する方向へ弾性変
形し、内筒部(24)の下方域の内径は収縮することとな
る。そして、内筒部(24)内には、この内径よりもやや大
きな直径を有するガラス玉(3) が収容させておく。
【0025】前記外筒部(23)の内周面の下方開放端近傍
の同一円周上の正面及び背面、及び、左右両側面の四方
には、前記第1凸条部(11)に抜止め状態に係合する第1
係合凸部(21)が張り出しており、第1係合凸部(21)より
も上方に位置する他の同一円周上であって、第1係合凸
部(21)の間に各々位置する箇所に、第1係合凸部(21)が
第1凸条部(11)に係合すると同時に、第2凸条部(12)に
抜止め状態に係合する第2係合凸部(22)が形成されてい
るものとする。
【0026】これら第1、第2係合凸部(21)(22)は、口
栓(2) の瓶本体(1) への最終装着位置において、第1、
第2凸条部(11)(12)に同時に係合されるような位置関係
に設定されるものとし、その上下面は各々傾斜面からな
り、縦断面台形状に形成されるものとする。
【0027】又、第2係合凸部(22)は第2凸条部(12)間
を挿通可能な断面円弧状に形成されており、第1係合凸
部(21)は、第1凸条部(11)間及び第2凸条部(12)間を共
に挿通可能な大きさに形成されているものとする。
【0028】この口栓(2) 及びガラス玉(3) で、炭酸水
が収容されている瓶本体(1) の口部(10)を密封するに
は、まず、口栓(2) の内筒部(24)内にガラス玉(3) を、
口栓(2) の下方から密嵌状態に収容する。この状態で、
口栓(2) の第1係合凸部(21)は瓶本体(1) の第1凸条部
(11)に、第2係合凸部(22)は瓶本体(1) の第2凸条部(1
2)にそれぞれ対応するようにして、口栓(2) を、瓶本体
(1) の口部(10)に上方から打ち込む。すると、口栓(2)
の第1係合凸部(21)は瓶本体(1) の第1凸条部(11)に当
接し、第2係合凸部(22)は第2凸条部(12)に当接する
が、口栓(2) は上記したように弾性変形可能な合成樹脂
製である上に、第1、第2凸条部(11)(12)及び、第1係
合凸部(21)第2係合凸部(22)の上下面は傾斜面となって
いることから、第1係合凸部(21)は第1凸条部(11)に、
第2係合凸部(22)は第2凸条部(12)に、それぞれワンウ
ェイ係合すると共に、内筒部(24)の上端部は口部(10)の
上方開放端部内に強制的に内嵌されることとなる。
【0029】内筒部(24)の上端部を口部(10)の上方開放
端部内に内嵌させることにより、内筒部(24)の内径は収
縮させられ、内筒部(24)内に収容されているガラス玉
(3) は、内筒部(24)の内周面によってその側方から押圧
されると共に、前記内容物である炭酸水の炭酸ガスの圧
力によって上方へ押し上げられ、開放口部(20)の下端周
縁と内筒部(24)の内周面との2か所で確実にシールされ
る。これが、口栓(2) とガラス玉(3) によって瓶本体
(1) が密封された状態である。
【0030】この瓶本体(1) を開栓させるには、ガラス
玉(3) をその上方から玉押し等で強制的に押し込む。す
ると、ガラス玉(3) を周囲で支えている内筒部(24)がガ
ラス玉(3) への押し下げ力によって内径が拡大する方向
へ移動し、ガラス玉(3) は、内筒部(24)から外れて瓶本
体(1) 内へ落下することとなる。これが瓶本体(1) の開
栓状態であり、口栓(2) の開放口部(20)から瓶本体(1)
内の炭酸水を飲むことができる。このとき、口栓(2)
は、瓶本体(1) の口部(10)に、第1凸条部(11)と第1係
合凸部(21)、及び、第2凸条部(12)と第2係合凸部(22)
の二重の係合により装着されているから、不用意に抜け
落ちることがない。
【0031】そして、飲み終わった後に、瓶本体(1) を
処分するには、リサイクルのために、樹脂製の口栓(2)
は、ガラス製の瓶本体(1) 及びガラス玉(3) と分別して
廃棄しなければならず、口栓(2) を瓶本体(1) から取り
外さなければならない。
【0032】口栓(2) を瓶本体(1) から取り外すため
に、まず、口栓(2) を瓶本体(1) の口部(10)に対して、
強制的に約45度回動させる。すると、図3に示すよう
に、第1係合凸部(21)が第1凸条部(11)と第1凸条部(1
1)との間で且、第2凸条部(12)の下方に位置すると共
に、第2係合凸部(22)が第2凸条部(12)と第2凸条部(1
2)との間で且第1凸条部(11)の上方に位置する態様とな
る。この状態で口栓(2) を上方へ引き上げると、第2係
合凸部(22)は第2凸条部(12)間を通過して第2係合凸部
(22)の上方に位置すると共に、第1係合凸部(21)は第2
凸条部(12)に抜止め状態に係合することとなる(図4参
照)。
【0033】図4の状態から、口栓(2) をさらに45度
回動させる。すると、図5に示すように、第1係合凸部
(21)が第2凸条部(12)と第2凸条部(12)との間に位置す
ることとなり、その状態で口栓(2) を上方にさらに引き
上げると、第1係合凸部(21)は第2凸条部(12)間を通過
することとなり、口栓(2) は、瓶本体(1) から取り外す
ことができる。
【0034】尚、瓶本体(1) が樹脂製のものの場合で
も、口栓(2) を取り外した後に、瓶本体(1) から瓶本体
(1) 内に落とし込まれているガラス玉(3) を取り出し、
ガラス玉(3) のみを瓶本体(1) と口栓(2) とは別に廃棄
処分することができる。
【0035】図6に示すものは、本発明の第2番目の実
施の形態のものであり、シャンパンの瓶に実施したもの
である。
【0036】瓶本体(1) はガラス製の口部(10)の長い瓶
とし、その基端部近傍の外周面の同一円周上に沿った四
方に4つの第1凸条部(11)が形成されていると共に、口
部(10)の上方開放端部近傍における他の同一円周上で且
前記第1凸条部(11)の間に位置する箇所に4つの第2凸
条部(12)が形成されているものとする。
【0037】瓶本体(1) の口部(10)の上方開放部は、キ
ャップ部材(25)によって密封状態に閉栓される構成とな
っている。
【0038】キャップ部材(25)は、瓶本体(1) の口部(1
0)をほぼ全域的に覆う長さの有底筒体であり、その底部
中央からは、栓部材(30)が突設されている。この栓部材
(30)を瓶本体(1) の口部(10)に密嵌状態に嵌め込むこと
により、瓶本体(1) 内を密封することができる。
【0039】キャップ部材(25)の周壁の内周面には、キ
ャップ部材(25)で口部(10)を略全域的に被覆した前記キ
ャップ部材(25)の瓶本体(1) への装着完了状態で、第1
凸条部(11)に抜止め状態に係合する第1係合凸部(21)
と、第2凸条部(12)に抜止め状態に係合する第2係合凸
部(22)とが、それぞれ所定の間隔を置いて形成されてい
る。
【0040】尚、第2係合凸部(22)は第2凸条部(12)間
を挿通可能な大きさに形成されており、第1係合凸部(2
1)は、第1凸条部(11)間及び第2凸条部(12)間を共に挿
通可能な大きさに形成されている。
【0041】この瓶本体(1) を密封させるには、第1係
合凸部(21)に第1凸条部(11)が、第2係合凸部(22)に第
2凸条部(12)が対応するように、キャップ部材(25)を瓶
本体(1) の口部(10)に打ち込むと共に、栓部材(30)を瓶
本体(1) の開放端部に密嵌させる。これにより、キャッ
プ部材(25)は瓶本体(1) の口部(10)に抜け止め状態に確
実に装着されることとなる。
【0042】そして、この瓶本体(1) を開栓するには、
キャップ部材(25)を45度回動させて、第1係合凸部(2
1)を第1凸条部(11)間に位置させると共にキャップ部材
(25)引っ張って引き上げる。すると、栓部材(30)が、瓶
本体(1) 内に収容されているシャンパンの炭酸ガスの圧
力に押されて、勢いよく飛び出して瓶本体(1) が音を立
てて開栓することとなる。このように、瓶本体(1) は開
栓させることはできるが、図7に示すように、第1凸条
部(11)間を通過した第1係合凸部(21)は、瓶本体(1) の
第2凸条部(12)に抜止め状態に下方から係合することと
なり、キャップ部材(25)は、瓶本体(1) から外れて上方
へ飛び出すことがない。よって、この発明の物では、従
来のシャンパンのように、開栓と同時に栓が飛び出し
て、人や物に当たるといった危険性が回避される。
【0043】この状態から、キャップ部材(25)をさらに
45度回動させて上方に引き上げれば、第1係合凸部(2
1)は、第2凸条部(12)間を通過して、キャップ部材(25)
は瓶本体(1) から取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1番目の実施の形態の瓶本体(1)
に、口栓(2) と、ガラス玉(3) とを組み付けた状態を示
す説明図。
【図2】図1のX−X断面図。
【図3】図2の状態から口栓(2) を45度回動させた状
態を示す説明図。
【図4】図3の状態で口栓(2) を瓶本体(1) の上方に引
き上げた状態を示す説明図。
【図5】図4の状態から口栓(2) をさらに45度回動さ
せた状態におけるY−Y断面図。
【図6】本発明の第2番目の実施の形態の瓶本体(1)
に、キャップ部材(25)を装着した状態を示す説明図。
【図7】図6の状態から、キャップ部材(25)を45度回
動させた後に上方へ引き上げた状態を示す説明図。
【図8】従来のラムネ瓶の口部の断面図。
【符号の説明】
(1) ・・・・・瓶本体 (10)・・・・・口部 (3) (30)・・・栓部材 (2) (25)・・・筒状主体 (11)(12)・・・凸条部 (21)(22)・・・係合凸部 尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月30日(2000.5.3
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために講じた本発明の解決手段は『前記筒状主体の内周
面に係合凸部が部分的に形成され、前記瓶本体の口部の
外周面には、前記栓部材で前記瓶本体が密封され得る位
置にまで前記筒状主体が前記瓶本体の口部に外嵌装着さ
れた状態にて、前記係合凸部が抜止め状態に係合する凸
条部が部分的に形成され、前記係合凸部と前記凸条部と
は、前記筒状主体の前記口部への打ち込みにより前記抜
止め状態に係合するものであり、前記筒状主体を前記瓶
本体の口部に対して所定角度回転させることにより、前
記係合凸部は前記凸条部から周方向に外れた位置にまで
移動するように設定され、前記凸条部は、前記瓶本体の
口部の外周面の同一円周上に複数の第1凸条部が所定間
隔をおいてそれぞれ水平に張り出すように形成されると
共に、前記第1凸条部の各間に位置し且前記第1凸条部
よりも上方に位置する他の円周上に複数の第2凸条部が
水平に張り出すように形成され、前記係合凸部は、前記
栓部材で前記瓶本体が密封され得る位置にまで前記筒状
主体が前記瓶本体の口部に外嵌装着された状態にて、前
記第1凸条部の各々に抜止め状態に係合する複数の第1
係合凸部が形成され、前記第1係合凸部は、前記第1凸
条部間及び前記第2凸条部間をそれぞれ挿通可能な大き
さに設定されている』ことである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】上記解決手段はつぎのように作用する。筒
状主体の内周面に形成されている係合凸部と、瓶本体の
口部の外周面に形成されている凸条部とをそれぞれ対応
させ、密封用栓部材を保持させた状態の筒状主体を瓶本
体の口部の上方から打ち込む。筒状主体は弾性材料であ
るから、前記筒状主体は瓶本体の口部に強制的に外嵌固
定させることができると共に前記栓部材によって前記瓶
本体は密封される。この状態において、前記係合凸部と
凸条部とは各々抜止め状態に係合することとなるから、
筒状主体を瓶本体の上方へ引っ張っても、前記筒状主体
は抜け落ちることがない。そして、使用後の瓶本体を廃
棄処分する際には、前記筒状主体を前記瓶本体の口部に
対して所定角度回転させる。すると、係合凸部は凸条部
から外れた位置にまで移動して、係合凸部の上方にはこ
れの抜止めを阻止するものは何ら存在しない状態とな
る。よって、この状態において筒状主体を上方へ強制的
に引っ張り上げれば、前記筒状主体は瓶本体の口部から
引き上げられ、取り外せることとなる。即ち、この口栓
を取り外すために、前記口栓を瓶本体の口部に対して所
定角度回転させると、第1係合凸部は第1凸条部の下面
に接触しながら水平に移動し、第1凸条部間に位置した
時点で、筒状主体を引っ張り上げる。すると、第1係合
凸部は、第1凸条部間を通過した後、その上方に形成さ
れている第2凸条部に係合することとなる。そこで、筒
状主体をさらに所定角度回動させて、第1係合凸部を第
2凸条部間に位置させ、この状態で、筒状主体をさらに
引っ張り上げる。これにより、前記筒状主体は瓶本体の
口部から取り外すことができる。このものでは、筒状主
体を所定角度回動させる作業と引っ張り上げる作業と2
回ずつ行わないと筒状主体は瓶本体から取り外すことが
できない構成となっているから、瓶本体の使用中に不用
意に筒状主体が外れてしまうような不都合がない。又、
筒状主体を瓶本体の口部に打ち込む際に第1係合凸部が
第1凸条部から外れてしまっても、第1係合凸部の上方
には第2凸条部が位置する態様となるから、筒状主体の
瓶本体からの不用意な脱落を防止することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】尚、前記凸条部及び前記係合凸部の大き
さ、形状及び数、さらには張り出し姿勢は、筒状主体を
前記瓶本体の口部に対して所定角度回動させたときに、
各係合凸部がそれに係合していた各凸条部から外れ、筒
状主体を引っ張り上げることができるように設定されて
あれば限定されるものではない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】このものでは、凸条部及び係合凸部を、共
に、瓶本体の口部の外周面及び筒状主体の内周面からそ
れぞれ水平に張り出す横断面円弧状体としておけば良
い。さらに、各凸条部の上面外周縁及び各係合凸部の下
面外周縁をそれぞれ斜めに切り欠いておくか又はコーナ
アールを形成しておけば、筒状主体を瓶本体の口部に打
ち込む際に、前記係合凸部を前記凸条部に抜止め状態に
ワンウェイ係合させ易いものとなる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】<2項>前記1項の発明において、『前記
瓶本体の口部の外周面の同一円周上の四方に4つの第1
凸条部がそれぞれ水平に張り出すように形成されると共
に、前記第1凸条部の各間に位置し且前記第1凸条部よ
りも上方に位置する他の円周上に4つの第2凸条部がそ
れぞれ水平に張り出すように形成され、前記筒状主体の
内周面には、前記栓部材で前記瓶本体が密封され得る位
置にまで前記筒状主体が前記瓶本体の口部に外嵌装着さ
れた状態にて、前記第1凸条部にそれぞれ抜止め状態に
係合する4つの第1係合凸部と、前記第2凸条部にそれ
ぞれ抜止め状態に係合する4つの第2係合凸部とがそれ
ぞれ形成され、前記第2係合凸部は前記第2凸条部間を
通過可能な大きさとし、前記第1係合凸部は前記第1凸
条部間及び前記第2凸条部間をそれぞれ通過可能な大き
さに設定されている』ものでは、前記係合凸部及び凸条
部は、筒状主体の内周面及び瓶本体の口部の外周面に、
それぞれ2段に渡って互い違いに形成された態様となっ
ており、第1係合凸部は第1凸状部に、第2係合は第2
凸条部にそれぞれ対応させた状態で、筒状主体を瓶本体
の口部に打ち込むことにより、第1係合凸部は第1凸状
部に、第2係合は第2凸条部にそれぞれ抜け止め状態に
係合させることができる。このものでは、筒状主体を所
定角度回動させると、第1係合凸部は第1凸状部間を挿
通可能となり、第2係合凸部は第2凸条部間を挿通可能
となり、この状態で、筒状主体を上方へ引き上げること
により、第1係合凸部は次に前記第2凸状部に抜止め状
態に係合する態様となる。そして、筒状主体をさらに所
定角度回動させることにより、第1係合凸部は第2凸条
部間を挿通し、筒状主体は瓶本体の口部から抜くことが
できることとなる。このものでは、筒状主体の取付状態
においては、前記筒状主体と口栓とは、これら2組の第
1、第2凸条部と、第1、第2係合凸部によって二重に
抜止め状態に係合する構成であるから、筒状主体は一層
確実に瓶本体の口部に取り付けられることとなる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】<3項>前記1項又は2項の発明におい
て、『前記栓部材はガラス玉とし、前記筒状主体は前記
瓶本体の口部に外嵌する外筒部と前記瓶本体の口部に内
嵌し且ガラス玉を抜止め状態にシールする内筒部とから
なる口栓とし、前記外筒部の内周面に前記係合凸部が設
けられている』ものでは、瓶本体はラムネ瓶本体として
利用することができ、ガラス玉を強制的に口栓から瓶本
体内に落下させることにより、前記瓶本体は開栓させる
ことができる。瓶本体内の炭酸水を飲み終るまでは、筒
状主体である口栓は不用意に外れることがないが、飲み
終った後、瓶本体をリサイクルするために、口栓を所定
角度回動させて引き上げることにより、瓶本体から容易
に取り外すことができる。尚、前記ガラス玉は処分時に
は瓶本体内に落ちていることから、口栓を瓶本体の口部
から取り外せば、ガラス玉も取り出せることとなり、そ
れぞれを分別して処分することができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】<4項>前記1項又は2項の発明におい
て、『前記筒状主体は、前記栓部材と一体的に構成され
たキャップ部材とし、前記キャップ部材の下端近傍の内
周面に前記第1係合凸部が形成され、前記瓶本体の口部
の外周面の所定位置には、前記第1係合凸部が抜止め状
態に係合する前記第1凸条部が形成されるとともに前記
口部の上方開放端部近傍に前記第2凸条部が形成され、
前記キャップ部材を前記瓶本体の口部に対して所定角度
回転させて、前記第1係合凸部を前記第1凸条部から外
れた位置にまで移動させた状態にて前記キャップ部材を
引き上げると前記栓部材が前記瓶本体の口部から脱出し
て前記瓶本体が開栓するように設定されている』もので
は、瓶本体は、シャンパン用の瓶本体として利用するこ
とができ、第1係合凸部が第1凸条部に抜止め状態に係
合していることにより、栓部材の瓶本体の口部からの脱
出を防止している。そして、瓶本体を開栓させる際に
は、キャップ部材を所定角度回して第1係合凸部の第1
凸条部への係合を解除すると共にキャップ部材を引き上
げる。キャップ部材の引き上げに伴って栓部材も上方へ
引き抜かれるが、このとき、瓶本体内の炭酸ガスの圧力
によって前記栓部材は上方へ勢いよく飛び出し、瓶本体
は通常のシャンパン用瓶本体と同様に音を立てて開栓す
ることとなる。栓部材と共にキャップ部材も瓶本体の上
方へ飛び上がるが、この時、前記第1係合凸部が瓶本体
の口部の上方開放端部に形成されている第2凸条部に抜
止め状態に係合することとなるから、キャップ部材は、
瓶本体の口部から外れることがない。又、このもので
は、キャップ部材の下端部が瓶本体の口部の上端部に達
するまで、キャップ部材の上昇は阻止されないから、栓
部材を確実に瓶本体の口部から脱出させて瓶本体を開栓
状態とすることができ、通常のシャンパン用瓶本体と同
様に、開栓時の音を聞くことができる。瓶本体を開栓さ
せた後、キャップ部材をさらに回して第1係合凸部と第
2凸状部との係合を解除すれば、キャップ部材は栓部材
と共に瓶本体の口部から取り除くことができ、内部のシ
ャンパンをグラスに注ぐことができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】凸条部及び係合凸部を共に横断面円弧状体
とし、それを瓶本体の口部の外周面及び筒状主体の内周
面に水平に張り出す態様に成型しておけば良いから、瓶
本体及び筒状主体の製造が容易となる。又、筒状主体の
瓶本体の口部への打ち込みも容易で且確実となる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】そして、筒状主体の内周面に設けられた第
1係合凸部は、瓶本体の口部外周面に設けられた第1、
第2凸条部に二度に渡って係合する構成であるから、万
一、瓶本体の使用中に、第1係合凸部の第1凸条部への
係合が外れるとともに筒状主体が上方に引っ張られた場
合でも、第1係合凸部は第2凸条部に抜止め状態に係合
することとなるから、廃棄時以外の時点で筒状主体が不
用意に瓶本体から脱落する不都合がない。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】2項のものでは、筒状主体の内周面に設け
られた係合凸部と、瓶本体の口部外周面に設けられた凸
条部とは、二重に係合する関係としたから、筒状主体の
瓶本体の口部への取り付けが確実となる上に、筒状主体
が使用中等に不用意に瓶本体から外れる不都合を一層防
止することができる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】3項のものでは、筒状主体としての口栓は
引っ張るだけ又は回動させるだけでは瓶本体から外すこ
とはできないから、例えば、子供が、ガラス玉を瓶本体
内に落とした後に、口栓を瓶本体から外して飲み、ガラ
ス玉を誤飲してしまうといった危険を防止することがで
きる。廃棄処分する際には、口栓は所定の要領で瓶本体
の口部から取り外すことができるから、瓶本体と口栓と
ガラス玉とを各々分別廃棄することができる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】4項のものでは、シャンパン用瓶本体とし
て利用した場合、通常のシャンパン用瓶本体のような、
栓部材の不用意な脱出を防止する為の固定用金属線を設
ける必要がない。又、瓶本体を開ける際に炭酸ガスの圧
力によって栓部材が上方へ飛び出す構成とその時に生じ
る音は、通常のシャンパン用瓶本体と同様に楽しめる
が、栓部材と一体のキャップ部材は瓶本体の口部の上方
開放端近傍に形成されている第2凸条部に引っ掛かるこ
とにより、キャップ部材は瓶本体から外れない。よっ
て、シャンパンを開ける際にキャップ部材が勢いよく飛
んで人や物に当たるといった危険を防止することができ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密封用栓部材を保持する弾性材料製の筒
    状主体が瓶本体の口部に装着固定されている瓶の口部の
    構造において、 前記筒状主体の内周面に係合凸部が部分的に形成され、 前記瓶本体の口部の外周面には、前記栓部材で前記瓶本
    体が密封され得る位置にまで前記筒状主体が前記瓶本体
    の口部に外嵌装着された状態にて、前記係合凸部が抜止
    め状態に係合する凸条部が部分的に形成され、 前記係合凸部と前記凸条部とは、前記筒状主体の前記口
    部への打ち込みにより前記抜止め状態に係合するもので
    あり、 前記筒状主体を前記瓶本体の口部に対して所定角度回転
    させることにより、前記係合凸部は前記凸条部から周方
    向に外れた位置にまで移動するように設定されているこ
    とを特徴とする瓶の口部の構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の瓶の口部の構造におい
    て、前記凸条部は前記瓶本体の口部の外周面の同一円周
    上の複数箇所に所定間隔をおいてそれぞれ水平に張り出
    すように設けられ、 前記係合凸部は、前記筒状主体の内周面の同一円周上に
    前記凸条部と同様な間隔をおいてそれぞれ水平に張り出
    すように設けられると共に前記凸条部間を挿通可能な大
    きさに設定されている瓶の口部の構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の瓶の口部の構造
    において、前記瓶本体の口部の外周面の同一円周上に複
    数の第1凸条部が所定間隔をおいてそれぞれ水平に張り
    出すように形成されると共に、前記第1凸条部の各間に
    位置し且前記第1凸条部よりも上方に位置する他の円周
    上に複数の第2凸条部が水平に張り出すように形成され
    形成され、 前記筒状主体の内周面には、前記栓部材で前記瓶本体が
    密封され得る位置にまで前記筒状主体が前記瓶本体の口
    部に外嵌装着された状態にて、前記第1凸条部の各々に
    抜止め状態に係合する複数の第1係合凸部が形成され、 前記第1係合凸部は、前記第1凸条部間及び前記第2凸
    条部間をそれぞれ挿通可能な大きさに設定されている瓶
    の口部の構造。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、又は3に記載の瓶の口部
    の構造において、前記瓶本体の口部の外周面の同一円周
    上の四方に4つの第1凸条部がそれぞれ水平に張り出す
    ように形成されると共に、前記第1凸条部の各間に位置
    し且前記第1凸条部よりも上方に位置する他の円周上に
    4つの第2凸条部がそれぞれ水平に張り出すように形成
    され、 前記筒状主体の内周面には、前記栓部材で前記瓶本体が
    密封され得る位置にまで前記筒状主体が前記瓶本体の口
    部に外嵌装着された状態にて、前記第1凸条部にそれぞ
    れ抜止め状態に係合する4つの第1係合凸部と、前記第
    2凸条部にそれぞれ抜止め状態に係合する4つの第2係
    合凸部とがそれぞれ形成され、 前記第2係合凸部は前記第2凸条部間を通過可能な大き
    さとし、前記第1係合凸部は前記第1凸条部間及び前記
    第2凸条部間をそれぞれ通過可能な大きさに設定されて
    いる瓶の口部の構造。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の瓶の口
    部の構造において、前記栓部材はガラス玉とし、前記筒
    状主体は前記瓶本体の口部に外嵌する外筒部と前記瓶本
    体の口部に内嵌し且ガラス玉を抜止め状態にシールする
    内筒部とからなる口栓とし、前記外筒部の内周面に前記
    係合凸部が設けられている瓶の口部の構造。
  6. 【請求項6】 請求項3又は4に記載の瓶の口部の構造
    において、前記筒状主体は、前記栓部材と一体的に構成
    されたキャップ部材とし、 前記キャップ部材の下端近傍の内周面に、前記第1係合
    凸部が形成され、 前記瓶本体の口部の外周面の所定位置には、前記第1係
    合凸部が抜止め状態に係合する前記第1凸条部が形成さ
    れるとともに前記口部の上方開放端部近傍に前記第2凸
    条部が形成され、 前記キャップ部材を前記瓶本体の口部に対して所定角度
    回転させて、前記第1係合凸部を前記第1凸条部から外
    れた位置にまで移動させた状態にて前記キャップ部材を
    引き上げると前記栓部材が前記瓶本体の口部から脱出し
    て前記瓶本体が開栓するように設定されている瓶の口部
    の構造。
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