JP2001071564A - 画像記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、計量、かつ簡単な構造
で、静止画像の特定の部分を取り出してインスタント写
真感光材へ記録させたり、或は静止画像の特定部分や全
体を縮小、拡大してインスタント写真感光材へ記録する
ことができる画像記録装置を提供する。 【解決手段】 １フレーム分の静止画像を副走
査方向、或は主走査方向と副走査方向へＮ等分して成る
大きさの液晶表示パネル部を有する小型液晶ディスプレ
イ装置と、この小型液晶ディスプレイ装置によって順次
表示されるＮ等分大の静止画像を順次記録するインスタ
ント写真感光材と、このインスタント写真感光材と前記
小型液晶ディスプレイ装置との間に設置した集光光学系
と、前記小型液晶ディスプレイ装置或はインスタント写
真感光材を前記集光光学系と共に副走査方向へＮ等分づ
つ移動させる駆動装置とで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、液晶ディスプレ
イ装置によって得られる静止画像に基づいてインスタン
ト写真感光材上へ鮮明に画像を記録させる画像記録装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の画像記録装置として、液
晶ディスプレイ装置と、この液晶ディスプレイ装置の後
部に設置されたバックライトと、液晶表示パネルに密着
してセットしたインスタント写真感光材とから成るもの
が公知であり、このものは、バックライトをフラッシュ
代りに点灯させることにより、光を液晶ディスプレイ装
置を介してインスタント写真感光材へ導き、インスタン
ト写真感光材は液晶ディスプレイ装置を透過した光で露
光されるようになっている。

【０００３】さらに、液晶ディスプレイ装置と、この液
晶ディスプレイ装置の一面側に対向して配設してあるイ
ンスタント写真感光材と、前記液晶ディスプレイ装置の
液晶表示パネル上の画像を前記インスタント写真感光材
に結像させるべく駆動手段を介して前記液晶表示パネル
に対して平行に移動される光学的手段と、この光学的手
段と一体に移動するように設けてあり、周囲の不要な光
により上記インスタント写真感光材に露光されるのを防
止する遮光手段と、前記液晶表示パネルの少なくとも隣
接する２つの画素間の間隔にこの画素の発光色を重ねて
上記インスタント写真感光材上に露光する光学制御手段
とからなる画像記録装置が公知である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述した公知の技術の
うち、前者のものは、必ず液晶ディスプレイ装置の液晶
表示パネルの１フレーム分の静止画像を同時に記録する
ため、例えば静止画像の特定の部分の記録や、特定の部
分を縮小拡大してインスタント写真感光材へ記録すると
いうようなことができないという欠点があった。

【０００５】上述した公知の技術のうち、後者のもの
は、液晶表示パネルの静止画像の特定の部分だけをイン
スタント写真感光材へ記録させることは可能であるが、
その選ばれた特定の部分を縮小拡大してインスタント写
真感光材へ記録するというようなことまではできないと
いう欠点があった。

【０００６】この発明の目的は、小型、計量、かつ簡単
な構造で、静止画像の特定の部分を取り出してインスタ
ント写真感光材へ記録させたり、或は静止画像の特定部
分や全体を縮小、拡大してインスタント写真感光材へ記
録することができる画像記録装置を提供せんとするにあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ためにこの発明は、１フレーム分の静止画像を副走査方
向へＮ等分して成る大きさの液晶表示パネル部を有する
小型液晶ディスプレイ装置と、この小型液晶ディスプレ
イ装置によって順次表示されるＮ等分大の静止画像を順
次記録するインスタント写真感光材と、このインスタン
ト写真感光材と前記小型液晶ディスプレイ装置との間に
設置した集光光学系と、前記小型液晶ディスプレイ装置
或は前記インスタント写真感光材を前記集光光学系と共
に副走査方向へＮ等分づつ移動させる駆動装置とで構成
したことを特徴とする。

【０００８】この発明はまた、１フレーム分の静止画像
を主走査方向と副走査方向へＮ等分して成るチップ状を
呈した液晶表示パネル部を有する小型液晶ディスプレイ
装置と、この小型液晶ディスプレイ装置によって順次表
示されるＮ等分大の静止画像を順次記録するインスタン
ト写真感光材と、このインスタント写真感光材と前記小
型液晶ディスプレイ装置との間に設置した集光光学系
と、前記小型液晶ディスプレイ装置或は前記インスタン
ト写真感光材を前記集光光学系と共に主走査方向及び副
走査方向へ移動させる駆動装置とで構成したことを特徴
とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】図面はこの発明の一実施の形態を
示し、図１はこの発明を原理的に示すものであって、１
は通常の液晶ディスプレイ装置の液晶表示パネル部の１
フレーム分を副走査方向へＮ等分に分割した大きさしか
ない小型液晶ディスプレイ装置であり、このＮ等分大の
液晶表示パネル部１ａとバックライト１ｂから成る一体
型のものである。Ｎ等分する大きさは、各副走査の１ラ
イン分であるか、複数ライン分であるかを問わない。

【００１０】２は例えばビデオカメラやデジタルカメラ
等の外部装置より入力された画像信号から液晶駆動信号
を生成してフレームメモリに記憶させ、順次、副走査方
向へＮ等分化して液晶表示パネル部１ａへ出力する信号
処理部である。３は小型液晶ディスプレイ装置１から発
せられた光をインスタント写真感光材上へ導き露光する
ための集光光学系である。４は小型液晶ディスプレイ装
置と集光光学系３を副走査方向へ移動させ、必要に応じ
て集光光学系３の対物レンズを上下方向へ移動させて画
像を縮小拡大させる駆動部であり、例えばステッピング
モータとモータドライバーより成る。そして、５は例え
ばカセット式のインスタント写真感光材である。

【００１１】次に、この実施の形態１の動作を説明す
る。信号処理部２は図示してない外部装置（ビデオカメ
ラ、デジタルカメラ等）からの画像信号に基づいて、一
つの静止画像のデータを作り、これを図示してないフレ
ームメモリへ記憶させる。この信号処理部２は同時に、
一つの静止画面より記録を希望する部分のみを取り出
し、或は静止画像全体やその一部分のみを縮小、拡大さ
せたり、図示してないパソコンを介して挿入された文字
や図形を静止画像へ書き込んだりする編集機能を持って
おり、これらのデータが入力された時には、先のフレー
ムメモリへ同時に記憶させる。

【００１２】次いで、信号処理部２は、フレームメモリ
に記憶されている静止画像を液晶表示パネル部１ａの大
きさと同じ大きさにＮ等分し、液晶表示パネル部１ａを
駆動させる液晶駆動信号を生成させ、液晶パネル部１ａ
へ送る。液晶パネル部１ａが液晶駆動信号で駆動させら
れた後、バックライト１ｂが点灯され、液晶パネル部１
ａを透過した光は、集光光学系３を介してインスタント
写真感光材５に達しこれを必要な時間露光させる。

【００１３】次いで、液晶駆動信号をストップし、バッ
クライト１ｂも消灯され、駆動部４は小型液晶ディスプ
レイ装置１を必要に応じて集光光学系３ごと副走査方向
へＮ等分だけ移動させる。次いで、信号処理部２は次の
Ｎ等分化された部分の液晶駆動信号を液晶表示パネル部
１ａへ送り、バックライト１ｂを点灯させ、集光光学系
３を介してインスタント写真感光材５を必要な時間露光
させる。そして、液晶駆動信号はストップされ、バック
ライト１ｂは消灯させられ、再び駆動部４が小型液晶デ
ィスプレイ装置１を必要に応じて集光光学系３ごと次の
Ｎ等分だけ移動させる。

【００１４】このような動作を繰り繰り返すことによっ
て、１枚のインスタント写真感光材５に対して一つの静
止画像が露光され潜像が形成されることになる。後はイ
ンスタント写真感光材５が送り出される時に現像剤が塗
布され、略１分程度で現像が完了することになる。

【００１５】同一の静止画面を複数枚のインスタント写
真感光材５に記録させる場合には、カセット式のインス
タント写真感光材５を用意して、１枚に現像が終了する
と、自動的に排出されて、次のインスタント写真感光材
が送り出され待機状態となるので、再び上述したような
動作を繰り返すことになる。

【００１６】図２はこの発明の他の実施の形態２を示
し、１０は通常の液晶ディスプレイ装置の液晶表示パネ
ルの１フレーム分を主走査方向と副走査方向へＮ等分に
分割した大きさしかないチップ状の小型液晶ディスプレ
イ装置であり、液晶表示パネル部１０ａとバックライト
１０ｂから成る一体型のものである。Ｎ等分する大きさ
は、１画素分であるか、複数画素分であるかを問わな
い。

【００１７】１１は例えばビデオカメラやデジタルカメ
ラ等の外部装置より入力された画像信号から液晶駆動信
号を生成してフレームメモリに記憶させ、順次主走査方
向と副走査方向へＮ等分化して液晶表示パネル部１０ａ
へ出力する信号処理部である。

【００１８】１２は小型液晶ディスプレイ装置１０から
発せられた光をインスタント写真感光材上へ導き露光す
るための集光光学系であり、１３は小型液晶ディスプレ
イ装置１０と集光光学系１２を主走査方向と副走査方向
へ移動させ、必要に応じて集光光学系１２を上下方向へ
移動させて画像を縮小拡大させる駆動部である。そし
て、１４は例えばカセット式のインスタント写真感光材
である。

【００１９】次に動作を説明する。信号処理部１１は図
示してない外部装置（ビデオカメラ、デジタルカメラ
等）からの画像信号に基づいて、一つの静止画像のデー
タを作り、これを図示してないフレームメモリへ記憶さ
せる。この信号処理部１１は同時に、一つの静止画面よ
り記録を希望する部分のみを取り出し、或は静止画像全
体やその一部を縮小、拡大させたり、図示してないパソ
コンより挿入された文字や図形を静止画像へ書き込んだ
りする編集機能を持っており、これらのデータが入力さ
れた時には、先のフレームメモリへ同時に記憶させる。

【００２０】次いで、信号処理部１１は、フレームメモ
リに記憶されている静止画像を液晶表示パネル部１０ａ
の大きさと同じ大きさにＮ等分し、液晶表示パネル部１
０ａを駆動させる液晶駆動信号を生成させ、液晶表示パ
ネル部１０ａへ送る。液晶表示パネル部１０ａが液晶駆
動信号で駆動させられた後、バックライト１０ｂが点灯
され、液晶表示パネル部１０ａを透過した光は、集光光
学系１２を介してインスタント写真感光材１４を必要な
時間露光させる。

【００２１】すると、液晶駆動信号はストップし、バッ
クライト１４も消灯され、駆動部１３は小型液晶ディス
プレイ装置を必要に応じて光学系１２ごと主走査と副走
査方向へＮ等分だけ移動させる。次いで信号処理部１１
は次のＮ等分化された部分の液晶駆動信号を液晶表示パ
ネル部１０ａへ送り、バックライト１０ｂを点灯させ、
集光光学系１２を介してインスタント写真感光材１４を
必要な時間露光させる。そして、液晶駆動信号はストッ
プされ、バックライト１０ｂは消灯させられ、再び駆動
部１３が小型液晶ディスプレイ装置１０を必要に応じて
集光光学系１２ごと次のＮ等分だけ移動する。

【００２２】このような動作を繰り繰り返すことによっ
て、１枚のインスタント写真感光材１４に対して一つの
静止画像が露光され潜像が形成されることになる。後は
インスタント写真感光材１４が送り出される時に現像剤
が塗布され、略１分程度で現像が完了することになる。
その他の動作は先の実施態様のものと同じである。

【００２３】尚、信号処理部はパソコンその他の端末機
器を含み、外部装置より受け入れる画像信号は、デジタ
ルカメラやビデオカメラからの信号の他に、カムコー
ダ、レーザーディスク、マイクロスコープ、顕微鏡カメ
ラ、工業用内視鏡、各種計測器モニター、超音波診断
機、歯科用口内視鏡から出力されるものを用いることが
できる。

【００２４】さらに、インスタント写真感光材（自己現
像タイプ写真感光材）は剥離方式や一体構造方式のもの
があり、周知のようにカラー画像の露光、現像、焼き付
け及び定着がカートリッジの中で行われるようになって
いる。さらに、この発明においては、インスタント写真
感光材の他に、ネガフィルム（３５ｍｍタイプや１１０
フィルム）を用いることができよう。

【００２５】次に、集光光学系には、回析格子を採用す
ることができる。回析格子は液晶表示パネルの少なくと
も隣接する２つの画素間の間隔に、これらの画素の発光
色を重ねてインスタント写真感光材上へ露光可能とする
ことにより、画像を明るくする作用をする。

【００２６】さらに、以上の各実施の形態では、いずれ
も駆動部で小型液晶ディスプレイ装置や集光光学系を動
作させるものを示したが、駆動部でインスタント写真感
光材側と集光光学系を動作させるようにしても良い。こ
の場合には、インスタント写真感光材側は、副走査方向
へ小型液晶ディスプレイ装置をＮ等分化した分に対応す
る分ずつか、或は主走査側と副走査側へ小型液晶ディス
プレイ装置をＮ等分化した分に対応する分ずつ移動する
ことになる。

【００２７】

【発明の効果】この発明は以上のように構成したので、
次のような効果を奏し得る。

【００２８】請求項１のように構成すると、信号処理部
が取り込んだ静止画像の全部をインスタント写真感光材
上へ記録することができた上で、静止画像の一部を取り
出して拡大或は縮小させてインスタント写真感光材上へ
記録することもできるという効果を奏し得る他に、液晶
表示パネルが通常の１フレーム分の大きさを持つ液晶表
示パネルを副走査方向のＮ等分した大きさしか有しない
ことから、装置本体の小型・計量化を図り、構造を簡単
にすることができるという効果を奏し得る。

【００２９】請求項２のように構成すると、請求項１と
同じ効果を奏した上で、液晶ディスプレイ装置の液晶表
示パネル部が、通常の液晶ディスプレイ装置を主走査方
向と副走査方向へＮ等分した大きさしか有しないので、
画像記録装置の大きさをより小さくして小型・計量化を
図り、構造を簡単にすることができるという効果を奏し
得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る画像記録装置を原理的に示す説
明図である。

【図２】この発明に係る画像記録装置の他の実施の形態
を原理的に示す説明図である。

【符号の説明】

１，１０ 液晶ディスプレイ装置 １ａ，１０ａ 液晶表示パネル部 １ｂ，１０ｂ バックライト ２，１１ 信号処理装置 ３，１２ 光学系（対物レンズ） ４，１３ 駆動部 ５，１４ インスタントフィルム

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １フレーム分の静止画像を副走査方向へ
   Ｎ等分して成る大きさの液晶表示パネル部を有する小型
   液晶ディスプレイ装置と、この小型液晶ディスプレイ装
   置によって順次表示されるＮ等分大の静止画像を順次記
   録するインスタント写真感光材と、このインスタント写
   真感光材と前記小型液晶ディスプレイ装置との間に設置
   した集光光学系と、前記小型液晶ディスプレイ装置或は
   インスタント写真感光材を前記集光光学系と共に副走査
   方向へＮ等分ずつ移動させる駆動装置とで構成したこと
   を特徴とする、画像記録装置。
2. 【請求項２】 １フレーム分の静止画像を主走査方向と
   副走査方向へＮ等分して成るチップ状を呈した液晶表示
   パネル部を有する小型液晶ディスプレイ装置と、この小
   型液晶ディスプレイ装置によって順次表示されるＮ等分
   大の静止画像を順次記録するインスタント写真感光材
   と、このインスタント写真感光材と前記小型液晶ディス
   プレイ装置との間に設置した集光光学系と、前記小型液
   晶ディスプレイ装置或はインスタント写真感光材を前記
   集光光学系と共に主走査方向及び副走査方向へ移動させ
   る駆動装置とで構成したことを特徴とする、画像記録装
   置。