JP2001070254A - 光ファイバ式鼓膜体温計 - Google Patents

光ファイバ式鼓膜体温計

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JP2001070254A
JP2001070254A JP25313699A JP25313699A JP2001070254A JP 2001070254 A JP2001070254 A JP 2001070254A JP 25313699 A JP25313699 A JP 25313699A JP 25313699 A JP25313699 A JP 25313699A JP 2001070254 A JP2001070254 A JP 2001070254A
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JP
Japan
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optical fiber
temperature
eardrum
output
ear
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JP25313699A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Hasegawa
英一 長谷川
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耳に装着したときに光ファイバ自体が暖めら
れることによる誤差を校正して正確な鼓膜温度を測定す
る。 【解決手段】 光ファイバ部11の先端の鼓膜の温度を
y、光ファイバ部11の本体部10側端部から出射する
赤外線の検出出力をz、光ファイバ部11自体の温度の
検出出力をxとして、関数 y=ax2+bx+cz2+dz+exz+f を用いて鼓膜温度yを算出する。このパラメータa,
b,c,d,e,fは、耳の構造に近似した構造を有す
る耳型黒体炉20に光ファイバ式鼓膜体温計を装着し、
その温度をいくつかに変え、x、y、zの値を実測して
収集したデータから求めておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鼓膜の温度を測
定する光ファイバ式鼓膜体温計に関する。
【0002】
【従来の技術】鼓膜直下には体温調節中枢である視床下
部へ流れる内頚動脈があるため、鼓膜温度はその血液温
度を反映している。そのため、その温度を高精度に測定
することは、医学的に重要な情報が得られることと期待
される。従来より、この鼓膜の温度を正確に測定するた
め、鼓膜から発生する赤外線を光ファイバで導き、赤外
線放射温度計で測定するようにした光ファイバ式鼓膜体
温計も製品化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光ファイバ式鼓膜体温計では、耳に装着したときに光フ
ァイバ自体が暖められるため、それによる誤差が生じる
という問題があった。すなわち、耳に装着した状態で暖
められた光ファイバから発生する赤外線が鼓膜からの赤
外線に重畳するため、鼓膜での温度測定に誤差が生じ
る。
【0004】この発明は、上記に鑑み、鼓膜からの赤外
線を伝達する光ファイバ自体が暖められることによる誤
差をなくして、正確に鼓膜温度を計測することができる
ように改善した、光ファイバ式鼓膜体温計を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明による光ファイバ式鼓膜体温計において
は、鼓膜からの赤外線を伝達する光ファイバと、該光フ
ァイバから出射される赤外線を検出する赤外線検出器
と、該赤外線検出器近傍における光ファイバの温度を検
出する温度センサと、あらかじめ耳の形状に近似させた
熱源を用いて実測することにより求めておいた鼓膜の温
度と上記温度センサの出力と赤外線検出器の出力との間
の近似的な関数を用いて、上記赤外線検出器の出力と温
度センサの出力とから鼓膜の温度を算出する信号処理装
置とが備えられることが特徴となっている。
【0006】光ファイバ式鼓膜体温計を耳に装着して鼓
膜の体温を計測するとき、光ファイバが外耳道に挿入さ
れるため暖められることになる。この光ファイバの温度
は、赤外線検出器近傍において温度センサにより測定さ
れる。この温度センサの出力(光ファイバの温度に対
応)は外耳道内温度に対応しており、外耳道内温度は鼓
膜温度と関連性がある。そして、赤外線検出器の出力
は、鼓膜からの赤外線と暖められた光ファイバ自体の赤
外線に対応しているため、これら3者、つまり鼓膜温
度、赤外線検出器出力および温度センサ出力の間には一
定の相関がある。そこで、この相関を表す関数をあらか
じめ近似的に求めておけば、光ファイバ自体が暖められ
ることによって発生した赤外線の影響を除去し、鼓膜温
度を正確に算出することが可能になる。上記の関数は、
耳の形状に近似させた熱源を用い、これに光ファイバ式
鼓膜体温計を装着し、この熱源の温度(鼓膜温度)をい
くつかに変化させて、赤外線検出器出力および温度セン
サ出力を実測し、鼓膜温度、赤外線検出器出力および温
度センサ出力の間の関係を求めることによって、定める
ことができる。
【0007】この関数は、鼓膜の温度をy、上記温度セ
ンサの出力をx、赤外線検出器の出力をzとしたとき、 y=ax2+bx+cz2+dz+exz+f で表すことができる。この関数におけるパラメータa,
b,c,d,e,fは、あらかじめ耳の形状に近似させ
た熱源を用い、これに光ファイバ式鼓膜体温計を装着
し、この熱源の温度(鼓膜温度)をいくつかに変化させ
て、赤外線検出器出力zおよび温度センサ出力xを実測
し、鼓膜温度y、赤外線検出器出力zおよび温度センサ
出力xの計測値から算出することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。図1におい
て、光ファイバ式鼓膜体温計は本体部10とそこから伸
びる光ファイバ部11とからなる。光ファイバ部11
は、外耳道に挿入され、その奥の鼓膜からの赤外線を本
体部10に伝達するものである。本体部10には、図2
に示すような信号処理系統が納められている。すなわ
ち、光ファイバ部11の端部から出射する赤外線が入射
するように配置された焦電センサ12と、その入射光を
チョッピングする光チョッパ装置13と、信号処理装置
14と、表示装置15とが内蔵されている。
【0009】光ファイバ部11は、赤外線を伝達するた
めに適した光ファイバおよびその保護管等からなる。赤
外線を伝達するために適した光ファイバとしては、カル
ゴゲナイド光ファイバを用いることができる。人体温度
の放射する赤外線はおよそ波長10ミクロン帯にピーク
を持つ(遠赤外線)が、カルゴゲナイド光ファイバは1
0ミクロン帯の光に対して伝送損失が非常に小さいの
で、鼓膜からの赤外線を少ない損失で伝搬することがで
きる。具体的にはたとえば株式会社NOG製のNTEG
ファイバを使用することができる。この光ファイバ部1
1の鼓膜に対面する先端に集光用のレンズを設けること
も考えられるが、先端部の径が大きくなって外耳道に挿
入するのに適さないことと、コストアップになることか
ら、ここでは採用していない。
【0010】焦電センサ12としては、長波長域(赤外
線領域)まで高い感度を持つものが必要である。TGS
(Triglycine Sulfate;硫酸三グリ
シン)系単結晶、たとえばTGS、LATGS(グリシ
ンの一部をL−αアラニンで置換したもの)、DLAT
GS(さらに硫酸基等の水素を重水素で置換したもの)
の単結晶を焦電体とする焦電センサは、長波長域(赤外
線領域)まで高い感度を持つ焦電センサのうちでも、最
も高い感度を持つため、これらを使用することが可能で
ある。
【0011】この光ファイバ部11の他端側でも、構造
をシンプルにし、コストを抑えるため、光ファイバ部1
1の端面と焦電センサ12のセンサ面とを極力近づけて
レンズ系を用いずに出射光を焦電センサ12に入射させ
るようにしている。
【0012】この光ファイバ部11の他端面と焦電セン
サ12のセンサ面との間には、光チョッパ装置13の2
枚羽根ブレード31が位置するように配置される。この
ブレード31はDCモータ32によって回転させられ、
焦電センサ12に入射する赤外光をメカニカルにチョッ
ピングする。焦電センサ12の焦電体に赤外光が入射し
てその温度が上昇すると自発分極が変化し、結晶表面の
電荷が非平衡になり、これを電圧変化として取り出すこ
とができる。
【0013】この焦電センサ12からの出力信号は信号
処理装置14に入力され、チョッピング周波数成分が取
り除かれるとともに平均加算処理などの所定のノイズ除
去処理等を受ける。他方、この光ファイバ部11の他端
側近傍の温度が、サーミスタなどの温度センサ16によ
り検出され、その温度検出信号が信号処理装置14に送
られる。
【0014】この信号処理装置14では、上記温度セン
サ16の検出信号をx、焦電センサ12の出力信号をz
としたとき、つぎの関数を用いて鼓膜温度yを算出す
る。 y=ax2+bx+cz2+dz+exz+f この関数は、鼓膜温度と光ファイバ自体の温度と光ファ
イバから出射する赤外線により表される温度との間に近
似的に成立する関係に対応するものである。この関数に
おけるパラメータa,b,c,d,e,fは、つぎのよ
うにしてあらかじめ求められている。
【0015】まず、耳の構造に近似した構造を有する、
温度変化可能な熱源を用意する。この熱源として、たと
えば図1に示したような耳型黒体炉20を用いる。図1
では耳型黒体炉20は縦に半分に断面して示してある。
この耳型黒体炉20は、人間の耳の構造を模した構造と
なっており、擬似耳介21と、擬似外耳道22と、擬似
鼓膜23とを有している。そして、この耳型黒体炉20
の温度を、30°C、35°C、37°C、40°Cの
ようにいくつかに順次設定する。温度が設定温度となっ
ている耳型黒体炉20に光ファイバ式鼓膜体温計を装着
する。
【0016】最初、たとえば30°Cになっている耳型
黒体炉20の擬似外耳道22に光ファイバ部11を挿入
し、その先端が、擬似外耳道22の奥の擬似鼓膜23に
対面するようにする。この状態で、0秒、20秒、40
秒、…の20秒間隔の各時点でx、y、zを実測する。
光ファイバ式鼓膜体温計をこの耳型黒体炉20に装着し
たときから光ファイバ部11が徐々に暖められていくた
め、xの実測値は徐々に上昇していき、zの値も変化す
ることになる。
【0017】このような測定を、耳型黒体炉20の温度
を35°C、37°C、40°Cと順次変化させて、繰
り返す。こうしてデータが収集できたら、たとえば回帰
法を用いて上記の関数におけるパラメータa,b,c,
d,e,fを算出し、信号処理装置14にこれらのパラ
メータを記憶させておく。
【0018】したがって、擬似的に耳の構造を有する耳
型黒体炉20を用いて関数を定めているため、実際に人
間の耳に装着したときとほとんど同じ状態で関数を求め
たことになる。そのため、この関数を用いて鼓膜温度y
を算出することにより、光ファイバ式鼓膜体温計を実際
に人間の耳に装着したときに光ファイバ部11が暖めら
れることによる誤差が校正され、正確な鼓膜温度が求め
られることになる。この鼓膜温度は表示装置15に送ら
れて表示される。
【0019】なお、上記はこの発明の一つの実施形態を
示すものにすぎず、この発明はこれに限定される趣旨で
はないことはもちろんである。具体的な構成などは種々
に変更可能である。たとえば、信号処理系統は他の構成
をとることも可能である。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の光ファ
イバ式鼓膜体温計によれば、実際に耳に装着した状態で
の誤差を校正して、正確な鼓膜温度を測定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す模式図。
【図2】同実施形態の信号処理系統を示すブロック図。
【符号の説明】
10 光ファイバ式鼓膜体温計本体部 11 光ファイバ部 12 焦電センサ 13 光チョッパ装置 14 信号処理装置 15 表示装置 16 温度センサ 20 耳型黒体炉 21 擬似耳介 22 擬似外耳道 23 擬似鼓膜 31 チョッピングブレード 32 DCモータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鼓膜からの赤外線を伝達する光ファイバ
    と、該光ファイバから出射される赤外線を検出する赤外
    線検出器と、該光ファイバの出射端部側温度を検出する
    温度センサと、あらかじめ耳の形状に近似させた熱源を
    用いて実測することにより求めておいた鼓膜の温度と上
    記温度センサの出力と赤外線検出器の出力との間の近似
    的な関数を用いて、上記赤外線検出器の出力と温度セン
    サの出力とから鼓膜の温度を算出する信号処理装置とを
    備えることを特徴とする光ファイバ式鼓膜体温計。
  2. 【請求項2】 上記の近似的な関数は、鼓膜の温度を
    y、上記温度センサの出力をx、赤外線検出器の出力を
    zとしたとき、 y=ax2+bx+cz2+dz+exz+f とし、この関数におけるパラメータa,b,c,d,
    e,fが、あらかじめ耳の形状に近似させた熱源を用い
    て鼓膜の温度yと温度センサの出力xと赤外線検出器の
    出力zとを実測することにより求められていることを特
    徴とする請求項1記載の光ファイバ式鼓膜体温計。
JP25313699A 1999-09-07 1999-09-07 光ファイバ式鼓膜体温計 Pending JP2001070254A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020111293A1 (ko) * 2018-11-26 2020-06-04 재단법인 오송첨단의료산업진흥재단 배터리 충전 구조를 갖는 심부체온측정기

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020111293A1 (ko) * 2018-11-26 2020-06-04 재단법인 오송첨단의료산업진흥재단 배터리 충전 구조를 갖는 심부체온측정기

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