JP2001068710A - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュールの製造方法

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JP2001068710A
JP2001068710A JP24454299A JP24454299A JP2001068710A JP 2001068710 A JP2001068710 A JP 2001068710A JP 24454299 A JP24454299 A JP 24454299A JP 24454299 A JP24454299 A JP 24454299A JP 2001068710 A JP2001068710 A JP 2001068710A
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Yoshimitsu Hayashi
芳光 林
Satoshi Yamada
聡 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池モジュールの良好な表面保護を図
りつつ、量産性に優れ、比較的小型の装置を用いて安価
に太陽電池モジュールを提供できるようにする。 【解決手段】 ロールラミネーション方式により1枚又
は複数枚の光起電力素子に被覆層を貼り合わせるラミネ
ート方法を用いる太陽電池モジュールの製造方法におい
て、光起電力素子14の表面側と表面被覆層12との間
に繊維層13を配した状態で、これらを部分的に仮固定
した後、全面をロールラミネーション方式にて接着固定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池モジュー
ルに係わり、特に、被覆層を光起電力素子に貼り合わせ
るラミネート方法を用いる太陽電池モジュールの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】被覆層を光起電力素子に貼り合わせて太
陽電池モジュールを製造するためのラミネート方法とし
て、二重真空室方式、ロールラミネーター方式が知られ
ている。これらのラミネート方法を、以下に簡単に説明
する。
【0003】(A)二重真空室方式のラミネート方法 二重真空室方式のラミネート方法に関し、特公平4−6
5556号公報の「太陽電池モジュールラミネート装
置」、及び特公平6−52801号公報の「太陽電池パ
ネルの製造方法」が開示されている。これらに記載され
たラミネート装置は、下方に向かって膨張自在なダイヤ
フラムを備えた上チャンバと、ヒーター盤を備えた下チ
ャンバによって構成されている。
【0004】図3は二重真空室方式によるラミネーター
の一例であり、31は下チャンバ、32は上チャンバ、
33はダイヤフラム、34は太陽電池モジュール積層
体、35はヒーター盤、36及び37は排気口である。
【0005】上記構成において、下チャンバ31内に設
けられたヒーター盤35に被ラミネート体(太陽電池モ
ジュール積層体34)を載置した状態で、上チャンバ3
2と下チャンバ31を減圧し、被ラミネート体を加熱し
て、上チャンバ32に大気を導入することにより被ラミ
ネート体をヒーター盤35の上面とダイヤフラム33と
の間で挟圧してラミネートする構成になっている。
【0006】この装置を用いた太陽電池モジュールの製
造は下記の工程で行われる。 (1)太陽電池モジュール積層体34を下チャンバ31
内のヒーター盤35上に置く。 (2)上下チャンバとも排気する。 (3)封止剤樹脂が溶融する温度にヒーター盤35で加
熱する。ただし、封止剤樹脂の架橋反応は起こらないよ
うな温度にする必要がある。 (4)下チャンバ31を排気したまま上チャンバ32を
大気圧に戻して積層体34をダイヤフラム33にて圧着
する。 (5)封止剤樹脂が架橋反応を起こす温度まで加熱し、
架橋が終了するまでその温度を維持する。 (6)冷却後、太陽電池モジュールを取り出す。これに
より、太陽電池モジュールを得ることができる。
【0007】上記の二重真空室方式のラミネート方法
は、チャンバ内にモジュールが停留している時間が長
く、量産性に乏しい。また、大型の太陽電池モジュール
の作製には、装置を大型化する必要があり、広い設置ス
ペースを必要とする。
【0008】(B)ロールラミネーター方式のラミネー
ト方法 前述の二重真空室方式より量産性が良く、省スペースの
方式として、ロールラミネーターを用いた被覆方法が、
特開平7−297434号公報、特開平8−64852
号公報に提案されている。
【0009】これらに記載されたラミネート装置は、被
覆層、光起電力素子をロールから供給し、上下のゴムロ
ールの間を通して、加熱圧着し、凹凸を有するロールに
より被覆層にエンボス加工を施す。更に被覆層に架橋が
必要である場合には、加熱ゾーンに通して架橋する。
【0010】図4はロールラミネーター方式によるラミ
ネーターの一例であり、41は被覆層ロール、42は加
熱ローラー、43は冷却ローラー、44は裁断機、45
は光起電力素子である。
【0011】この方法を用いた太陽電池モジュールの製
造は下記の工程で行われる。 (1)光起電力素子25を置く。 (2)光起電力素子25に被覆層が重なり、加熱ローラ
ー42により圧着する。 (3)圧着された積層体を冷却ローラー43により冷却
する。 (4)所定の長さに裁断する。 これにより、太陽電池モジュールを得ることができる。
【0012】この方法によれば、モジュールの幅方向に
制約があるものの、長尺モジュールの作製も可能であ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のロールラミ
ネーター方式によれば、量産性に優れ、比較的小型の装
置を用いて長尺モジュールの連続搬送によってラミネー
トすることができるが、被覆層の樹脂に表面保護強化剤
であるガラス繊維不織布等のフィラー分を入れて形成し
た場合、樹脂の流動性が悪くなり充填性が低下する。流
動性を上げると、溶融化した樹脂(接着剤)により光起
電力素子が押し出されて位置がずれ、位置ずれを押さえ
ると、ガラス繊維不織布等のフィラー分の充填不良が発
生する問題がある。
【0014】本発明は、太陽電池モジュールの良好な表
面保護を図りつつ、量産性に優れ、比較的小型の装置を
用いて安価に太陽電池モジュールを提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
成された本発明の構成は以下の通りである。
【0016】すなわち、本発明は、ロールラミネーショ
ン方式により1枚又は複数枚の光起電力素子に被覆層を
貼り合わせるラミネート方法を用いる太陽電池モジュー
ルの製造方法において、光起電力素子の表面側と表面被
覆層との間に繊維層を配した状態で、これらを部分的に
仮固定した後、全面をロールラミネーション方式にて接
着固定することを特徴としているものである。
【0017】本発明によれば、光起電力素子および表面
保護強化の為の繊維層の位置ずれを防止でき、これらを
良好に接着固定することができる。
【0018】本発明における仮固定は、具体的には、表
面被覆層と繊維層と1枚又は複数枚の光起電力素子とを
積層し、これらが積層されている一部を一箇所乃至、必
要に応じて数箇所について行われる。
【0019】この仮固定の方式としては、加熱ロール方
式又は光ビーム方式といった熱固定方式を好ましく用い
ることができ、加熱ロール方式では、誘導加熱、抵抗加
熱等が、光ビーム方式では、キセノンランプ、ハロゲン
ランプ、YAGレーザー等が用いられる。
【0020】前記繊維層としては、ガラス繊維不織布、
樹脂繊維不織布、無機繊維不織布のいずれかを用いるこ
とが好ましい。また、前記表面被覆層は、表面部材と表
面封止材との積層フィルムからなり、該表面部材の主要
樹脂材料がPTFEまたはETFEを用いることが好ま
しい。
【0021】また、前記表面被覆層および繊維層の充填
性を考慮すると、前記複数枚の光起電力素子の間隔が
0.1mm以上、前記光起電力素子の厚さが0.1mm
乃至1.0mmの範囲内、前記光起電力素子が段差を有
する場合には該段差が0.1mm乃至0.8mmの範囲
内であることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明に係る表面被覆層として
は、表面部材と表面封止材との積層フィルムが好ましく
用いられる。
【0023】表面部材は、太陽電池モジュールの最表層
に位置するため、耐候性、耐汚染性、機械強度をはじめ
として、太陽電池モジュールの屋外暴露における長期信
頼性を確保するための性能が必要である。本発明に好適
に用いられる表面部材としては、フッ化物重合体フィル
ムが挙げられる。フッ化物重合体フィルムの具体例とし
ては、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETF
E)、ポリフッ化ビニル樹脂(PVF)、ポリフッ化ビ
ニリデン樹脂(PVDF)、ポリ四フッ化エチレン樹脂
(PTFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン
共重合体(FEP)、ポリ三フッ化塩化エチレン樹脂
(CTFE)がある。フッ化物重合体フィルムと封止材
との接着性の改良のために、コロナ処理、プラズマ処理
をフィルムに行うことが望ましい。また、機械的強度向
上のために延伸処理が施してあるフィルムを用いること
も可能である。
【0024】表面封止材は、光起電力素子の表面(受光
面)の凹凸を樹脂で被覆し、外部環境から素子を保護す
るために必要である。したがって、高透明性の他に、耐
候性、接着性、耐熱性が要求される。本発明に好適に用
いられる表面封止材(封止材樹脂)としては、例えば、
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニル
ブチロール、シリコン樹脂等が挙げられる。なお、これ
は例示にすぎない。
【0025】表面封止材は、加熱溶融させた封止材樹脂
をTダイなどのスリットから押し出し、表面部材に積層
され、表面被覆層となる積層フィルムを構成する。
【0026】上記封止材樹脂は耐熱性や接着性を向上さ
せるために架橋してもよい。封止材樹脂を架橋する方法
としては、一般に、イソシアネート、メラミン、有機過
酸化物などを用いる方法が挙げられる。
【0027】また封止材樹脂には高温下での安定性を付
与するために熱酸化防止剤を添加することがしばしば行
われる。添加量は樹脂100重量部に対して0.1〜1
重量部が適正である。酸化防止剤の化学構造としてはモ
ノフェノール系、ビスフェノール系、高分子型フェノー
ル系、硫黄系・燐酸系に大別される。
【0028】更に、封止材樹脂の光劣化を抑え耐候性を
向上させるために、あるいは樹脂の下層の保護のため
に、紫外線吸収剤を添加することが望ましい。添加量は
樹脂100重量部に対して0.1〜0.5重量部程度で
ある。紫外線吸収剤としては、公知の化合物が用いら
れ、化学構造としてはサリチル酸系、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系に大
別される。これら紫外線吸収剤の中でも400nm以上
の可視光領域に吸収をほとんど持たず、また耐熱安定性
が高いという観点からベンゾフェノン系及びベンゾトリ
アゾール系が太陽電池の表面封止材用途としては好適で
ある。
【0029】上記紫外線吸収剤以外に耐候性を付与する
方法としてはヒンダードアミン系光安定化剤を使用でき
ることが知られている。ヒンダードアミン系光安定化剤
は紫外線吸収剤のようには紫外線を吸収しないが、紫外
線吸収剤を併用することによって著しい相乗効果を示
す。添加量は樹脂100重量部に対して0.1〜0.3
重量部程度が一般的である。
【0030】なお、太陽電池モジュールの使用環境を考
慮して低揮発性の紫外線吸収剤、光安定化剤および熱酸
化防止剤を用いることが好ましい。
【0031】本発明に於ける光起電力素子は、結晶シリ
コン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファス
シリコン太陽電池、薄膜結晶シリコン太陽電池、銅イン
ジウムセレナイド太陽電池、化合物半導体太陽電池など
従来公知な素子を目的に応じて種々選択して用いること
ができる。
【0032】複数の光起電力素子は、所望する電圧ある
いは電流に応じて直列か並列に接続される。また、絶縁
化した基板上に光起電力素子を集積化して所望の電圧あ
るいは電流を得ることもできる。
【0033】本発明においては、以上述べた表面被覆層
と光起電力素子との間にガラス繊維不織布、樹脂繊維不
織布、無機繊維不織布等からなる繊維層を配置し、これ
らが積層されている一部を仮固定した後、全面をロール
ラミネーション方式にて接着固定される。
【0034】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づき詳細
に説明する。なお、本発明は以下の実施例に何等限定さ
れるものではなく、その要旨の範囲内で種々変更するこ
とができる。
【0035】(実施例1)本実施例におけるロールラミ
ネーター方式による太陽電池モジュールの製造方法を図
1を用いて説明する。
【0036】図1中、11は加熱ローラー、12は表面
被覆層の積層フィルム、13は表面保護強化層、14は
光起電力素子、15は裏面被覆層の積層フィルム、16
は補強板である。
【0037】以下、本実施例で用いた各材料の作成から
説明する。
【0038】[表面被覆層の積層フィルムの作成]表面
被覆層となる積層フィルム12の作成は以下の方法で行
った。表面部材としてエチレン−テトラフルオロエチレ
ン共重合体(ETFE)(厚み50μm)を使用した。
片面にプラズマ処理を施しその面上に表面封止材となる
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(酢酸ビニル
含有量28重量%)100部と架橋剤としてt−ブチル
パーオキシ2−ヘチルヘキシルカーボネート1.5部、
紫外線吸収剤として2−ヒドロキシ−4−n−オクトキ
シベンゾフェノンを0.3重量部、酸化防止剤としてト
リス(モノ−ノニルフェニル)フォスファイトを0.2
重量部、光安定化剤として(2、2、6、6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)セバケートを0.1重量部を混
合し、押し出し機とTダイを用いて460μmの厚みの
表面封止材を積層した。積層フィルムのEVA側(表面
封止材側)にエンボスロールによって15μmのエンボ
スを付けた。
【0039】[表面保護強化層]表面保護強化層13と
してガラス繊維不織布(アクリルバインダー、線径10
μm、繊維長13mm、秤量40g/m2)を使用し
た。
【0040】[裏面被覆層の積層フィルム]裏面被覆層
の積層フィルム15として、両面コロナ処理された2軸
延伸のポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み10
0μm)の両面に表面封止材と同じ樹脂を200μm積
層したものを使用する。このシートにも表面被覆層と同
様のエンボス加工を施した。
【0041】[補強板]補強板16として、ガルバナイ
ズド鋼板(厚み0.4mm)を使用した。
【0042】[光起電力素子]光起電力素子14として
は、図2に示す構成のものを次のようにして作成した。
なお、図2中、21は負極端子部材、22は裏面反射
層,光電変換層,透明導電層を成膜したステンレス基
板、23は絶縁接着体、24は正極端子部材、25は集
電電極体、26はダイオードである。
【0043】(1)裏面反射層の形成 洗浄した帯状のステンレス基板上にスパッタ法でAl
(膜厚5000Å)とZnO層(膜厚5000Å)を順
次形成した。
【0044】(2)光電変換層形成 前記基板にプラズマCVD法により、シランガスを用い
てn層、i層、p層から成る膜厚400nmのアモルフ
ァスシリコン光電変換半導体層を形成した。
【0045】(3)透明導電層形成 前記基板に抵抗加熱法により、In23薄膜(膜厚70
0Å)をO2雰囲気下で蒸着することによって形成し
た。
【0046】(4)切断 裏面反射層,光電変換層,透明導電層を成膜した前記基
板356mm×239mmに切断した。
【0047】(5)パッシベーション 電解槽に10%AlCl3水溶液を満たし、前記基板の
裏面側をプラスチック製の絶縁フィルムで覆い、前記電
解槽に浸漬し、前記基板の導電性基体側にマイナス4V
の電圧を印加して3秒間保持した。この工程でシャント
部のITOと欠陥部の一部を除去し、その後、洗浄、乾
燥を行った。
【0048】(6)負極電極 前記基板裏面に硬質銅(厚み100μm、幅7mm)を
負極端子部材としてYAGレーザーにより接合した。
【0049】(7)正極電極 絶縁接着体(シリコーン粘着剤 厚み50μm/ポリイ
ミド 厚み25μm/シリコーン粘着剤 厚み25μm
/ポリエチレンテレフタレート 厚み75μm/シリコ
ーン粘着剤 厚み50μm)をポリイミド面側を非発電
領域に配置される様に両側に接着した。次に、集電電極
体として、前記基板表面にマイグレーション防止を考慮
した、カーボン/銀クラッド銅ワイヤーを5.6mm間
隔で配置し端部を上記絶縁接着体で固定した。次に、正
極端子部材として銀メッキした硬質銅(厚み100μ
m、幅5.5mm)を集電電極体及び絶縁接着体上に配
置した。次に、集電電極体を透明導電層と接着させるた
めに200℃、圧力1kg/cm2、1分間で加熱圧着
を行った。次に、集電電極体と正極端子部をより密着さ
せるために正極端子部材上を200℃、圧力5kg/c
2、15秒間で加熱圧着を行った。
【0050】(8)実装 前記基板で発電した電流が一方向に流れるように、正極
端子部と負極端子部間に逆バイアス防止用ダイオードを
YAGレーザーにより取り付け、所望の光起電力素子を
作成した。
【0051】前記材料を使用して、光起電力素子を下記
の様にラミネーションする。
【0052】(A)図1の様に、下側から補強板16、
裏面被覆層の積層フィルム15、光起電力素子14、表
面保護強化層13、表面被覆層の積層フィルム12の順
で積層する。
【0053】(B)前記積層体において、17の様に全
ての積層体が重なっている位置で加熱ロール11を下
げ、積層物に5乃至30kg/cmの線圧で加圧し、加
熱ロールを通常と逆方向に回転させ、積層体の先端部を
ラミネーションし、位置ずれ防止用の仮固定を行う。線
圧が5kg/cmよりも小さいと光起電力素子表面の高
さ0.1乃至0.8mmの凸部脇に気泡残りを生じ易
く、もしくは、表面保護強化層のガラス繊維不織布に表
面封止材が充填できない。線圧が30kg/cmよりも
大きいと、表面封止層の膜厚が薄くなってしまう。
【0054】また、加熱温度は、加熱ローラーの表面で
100℃以上180℃以下、より好ましくは120℃以
上160℃以下である。100℃未満であると、EVA
の溶融に時間がかかりタクトが遅くなる。180℃を越
えると急激な昇温によってEVA中の架橋材の分解が急
速に進行してガスが発生し、貼り合わせ後の残留気泡の
原因となる。
【0055】本実施例では、線圧10.6kg/cm、
加熱ロール温度150℃、線速度0.1m/minで行
った。
【0056】(C)加熱ロールを上げ、前記(B)と同
一となる位置で加熱ロールを下げ、積層物に前記(B)
と同条件で加熱ロールを通常回転させ、積層体の残り部
分のラミネーションを行う。
【0057】本実施例では、誘導加熱式圧着ロールヒー
ターを加熱ローラーとして用い、空気圧で加圧したが、
前述の線圧で加圧できるものであれば特に限定されな
い。
【0058】以上のようにして製造された本実施例の太
陽電池モジュールでは、光起電力素子および繊維層の位
置ずれが無く、且つ、表面封止材の繊維層および光起電
力素子の段差部への充填性も良好で、これらを良好に接
着固定することができた。 (実施例2)光起電力素子をYAGレーザーにより2m
m間隔で直列に接合を行った物に変更した以外は、実施
例1と同様にして太陽電池モジュールを製造した。
【0059】本実施例においても、複数枚の光起電力素
子および繊維層の位置ずれが全く無く、且つ、表面封止
材の繊維層および各光起電力素子の段差部への充填性も
良好で、これらを良好に接着固定することができた。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、量産性に優れ、比較的
小型の装置を用いて長尺モジュールの連続搬送によって
ラミネートすることができるロールラミネーター方式の
特徴を生かしつつ、光起電力素子および表面保護強化層
となる繊維層の位置ずれが無く、且つ、表面被覆層を構
成する表面封止材(封止材樹脂)の繊維層および各光起
電力素子の段差部への充填性も良好で、これらを良好に
接着固定することができる。その結果、太陽電池モジュ
ールの良好な表面保護を図りつつ、量産性に優れ、比較
的小型の装置を用いて安価に太陽電池モジュールを提供
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における仮固定方法を説明するための図
である。
【図2】実施例の光起電力素子の概略図である。
【図3】従来の二重真空室方式のラミネート装置の一例
を示す概略図である。
【図4】従来のロールラミネーター方式のラミネート装
置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
11、42 加熱ローラー 12 表面被覆層 13 表面保護強化層 14、45 光起電力素子 15 裏面被覆層 16 補強板 17 加熱ローラー下降部 21 負極端子部材 22 裏面反射層、光電変換層、透明導電層を成膜した
ステンレス基板 23 絶縁接着体 24 正極端子部材 25 集電電極体 26 ダイオード 31 下チャンバ 32 上チャンバ 33 ダイアフラム 34 太陽電池モジュール積層体 35 ヒーター 36、37 排気口 41 被覆層ロール 43 冷却ローラー 44 裁断機

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロールラミネーション方式により1枚又
    は複数枚の光起電力素子に被覆層を貼り合わせるラミネ
    ート方法を用いる太陽電池モジュールの製造方法におい
    て、光起電力素子の表面側と表面被覆層との間に繊維層
    を配した状態で、これらを部分的に仮固定した後、全面
    をロールラミネーション方式にて接着固定することを特
    徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記仮固定法が、加熱ロール方式又は光
    ビーム方式であることを特徴とする請求項1に記載の太
    陽電池モジュールの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記繊維層として、ガラス繊維不織布、
    樹脂繊維不織布、無機繊維不織布のいずれかを用いるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュ
    ールの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記表面被覆層は、表面部材と表面封止
    材との積層フィルムからなり、該表面部材の主要樹脂材
    料がPTFEまたはETFEであることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池モジュールの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記複数枚の光起電力素子の間隔を0.
    1mm以上に設定することを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記光起電力素子の厚さが0.1mm乃
    至1.0mmの範囲内であることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記光起電力素子は段差を有し、該段差
    が0.1mm乃至0.8mmの範囲内であることを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれかに記載の太陽電池モジ
    ュールの製造方法。
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JP24454299A Withdrawn JP2001068710A (ja) 1999-08-31 1999-08-31 太陽電池モジュールの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101244787B1 (ko) 2006-11-13 2013-03-18 엘지전자 주식회사 태양전지의 제조방법

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