JP2001068015A - 電子素子 - Google Patents

電子素子

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JP2001068015A
JP2001068015A JP24228399A JP24228399A JP2001068015A JP 2001068015 A JP2001068015 A JP 2001068015A JP 24228399 A JP24228399 A JP 24228399A JP 24228399 A JP24228399 A JP 24228399A JP 2001068015 A JP2001068015 A JP 2001068015A
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JP
Japan
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electrode
thin film
semiconductor thin
electronic device
voltage
Prior art date
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Pending
Application number
JP24228399A
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English (en)
Inventor
Makoto Kakazu
誠 嘉数
Naoki Kobayashi
小林  直樹
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Solid Thermionic Cathode (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子放出効率が向上した電子素子を提供する
こと。 【解決手段】 n型不純物を添加した半導体薄膜2表面
が水素で終端3されており、半導体薄膜2の一端に第一
の電極6を有し、他端に第二の電極7を有し、半導体薄
膜2表面に対向する位置に第三の電極9を有し、第一の
電極6と第二の電極7の間に電圧を印加し半導体薄膜2
を加熱し、第一の電極6と第二の電極7の電位の平均値
を基準に第三の電極9の電位が正になるように第三の電
極9に電圧を印加し、真空中において半導体薄膜2表面
より電子を放出させることを特徴とする電子素子

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子素子に係り、より詳
細には、例えば、低電圧、低消費電力で動作する発光デ
ィスプレイや高周波動作可能な高周波増幅素子としての
用途をも有する電子素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子素子の構造の一例を図8に示
す。 (a)導電性を有する炭化シリコン基板1を用意する。 (b)炭化シリコン基板1上に窒化アルミニウム半導体
薄膜2を堆積する。 (c)基板1の裏面にカソード電極4を作製する。 (d)半導体薄膜表面2に対向する位置に導電性酸化す
ず9と蛍光体10を塗付したガラス板8をプレート電極
として作製する。 (e)全ての構造をガラスまたは金属管11内に真空に
封入する。 (f)カソード電極4が負になるように導電性酸化すず
9に電圧を印加することにより、半導体薄膜2表面より
電子が放出され、蛍光体10に衝突し、蛍光体10が発
光する。その光はガラス板8を通して大気中に取り出す
ことができる。
【0003】従来の電子素子の電子放出の原理を示すバ
ンドダイヤグラムを図3(a)に示す。
【0004】従来の素子では素子の構造上、動作は室温
のみで行われるので、電子はドナー準位に捕獲されたま
まで伝導帯に供給されるものはわずかである。
【0005】さらに、図8(c)の工程で半導体表面に
不可避に酸化膜が形成し、半導体中の電子は酸化膜によ
る高いエネルギー障壁を乗り越えて真空中に放出されな
ければならないため、電子の放出効率はさらに低くな
り、実用には至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子放出効
率が従来に比べ著しく向上した電子素子を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電子素子は、n
型不純物を添加した半導体薄膜表面が水素で終端されて
おり、前記半導体薄膜の一端に第一の電極を有し、他端
に第二の電極を有し、前記半導体薄膜表面に対向する位
置に第三の電極を有し、第一の電極と第二の電極の間に
電圧を印加し前記半導体薄膜を加熱し、第一の電極と第
二の電極の電位の平均値を基準に第三の電極の電位が正
になるように第三の電極に電圧を印加し、真空中におい
て前記半導体薄膜表面より電子を放出させることを特徴
とする。
【0008】本発明の電子素子は、導電性を有する基板
の面上にn型不純物を添加した半導体薄膜が堆積されて
おり、さらにその上に0.1ミクロンより薄いノンドー
プ半導体薄膜が堆積されており、前記ノンドープ半導体
薄膜表面が水素で終端されており、前記基板に第一の電
極を有し、前記ノンドープ半導体薄膜に第二の電極を有
し、前記ノンドープ半導体薄膜に対向する位置に第三の
電極を有し、第一の電極を基準に第二の電極に正の電圧
を印加し、第二の電極を基準に第三の電極に正の電圧を
印加し、真空中において試料表面より電子を放出させる
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明においては、半導体薄膜を加熱すること
によってドナー準位から伝導帯へ電子を効率良く供給す
ること、半導体表面を清浄な状態を保つために水素原子
で半導体表面を終端し表面に酸化膜が形成されないよう
にすること、n型不純物を添加した半導体中に生成され
た電子を、次の不純物を添加しない高抵抗の半導体に印
加した電界で加速し、電子を弾道的に真空中に放出させ
ることにより電子の放出効率を上げることができる。
【0010】
【実施例】(実施例1)図1に実施例1として半導体薄
膜を加熱する例について説明する。 (a)炭化シリコン基板1を用意する。 (b)炭化シリコン基板1上に窒化アルミニウム半導体
薄膜2を堆積する。 (c)基板1および窒化アルミニウム半導体薄膜2をフ
ッ酸に浸す。窒化アルミニウム半導体薄膜2上に水素終
端面3が形成される。 (c)基板1と半導体薄膜2と水素終端面3からなる試
料の一端に第一の電極6を作製する。また前記試料の他
端に第二の電極7を作製する。水素終端面3があるた
め、絶縁性の酸化膜は前記試料表面上に形成されない。 (d)前記試料の半導体薄膜表面2に対向する位置に導
電性をもつ酸化すず9と蛍光体10を塗付したガラス板
8を第三の電極として作製する。 (e)全ての構造を金属またはガラス管11内の真空に
封入する。 (f)第一の電極6と第二の電極7の間に電圧Vcを印
加し、基板1と半導体薄膜2と水素終端面3からなる試
料を加熱する。第三の電極と第一の電極の間にVpを印
加する。ここで、Vp>Vc/2を満たすようにする。
前記試料表面より放出される電子は蛍光体10で衝突
し、蛍光体10が発光する光をガラス板8を通して大気
中で得ることができる。
【0011】本実施例において、試料をフッ酸に浸し、
半導体表面上に水素終端面を形成することにより半導体
薄膜表面に酸化膜が形成されないようにすることができ
る。また水素終端面を作る工程は、真空中に半導体表面
を水素ラジカルに曝すことでも可能である。酸化膜が形
成されなければ、表面での高いエネルギー障壁が存在し
ないため効率良く電子を取り出すことができる。
【0012】図4は試料をフッ酸に浸す工程を入れた場
合と入れない場合の素子の電流値と比較したものである
が100Vで約10倍電流値が増加した。
【0013】本発明の実施例1の素子の動作原理を図3
(b)で示す。本発明では半導体薄膜は加熱され高温に
なるので、室温ではドナー準位に捕獲されていた電子は
熱エネルギーによって効率良く伝導帯に供給される。伝
導帯端から真空準位への障壁の高さが低くなるので、効
率良く電子は真空中へ放出される。
【0014】図5は室温のままの従来の素子の電流値と
500℃に加熱した素子の電流値を比較したものである
が、約100倍電流値が増加した。試料の加熱において
は、近傍にヒーターを置き、そこからの熱の輻射によっ
ても加熱することができるが、その場合ヒーターやその
近傍から脱ガスが生じ、半導体薄膜表面を汚染してしま
う。このため試料に直接2つの電極を形成し、試料のみ
を効率良く加熱することが重要である。
【0015】(実施例2)次に、実施例2について半導
体薄膜中に印加された電界によって電子を加速する例に
ついて図2に基づき説明する。 (a)導電性を有する炭化シリコン基板1を用意する。 (b)炭化シリコン基板1上にドナー不純物濃度1018
/cm3以上のn型窒化アルミニウム半導体膜21を堆
積させる。 (c)次に不純物を添加しない厚さ0.05ミクロンの
i型窒化アルミニウム半導体薄膜22を堆積させる。 (d)前記試料をフッ酸に浸す。i型窒化アルミニウム
薄膜22上には水素終端面3が形成される。 (e)前記試料の裏面に第一の電極4を形成する。また
表面に第二の電極5を形成する。 (f)前記試料表面の近傍の対向する位置に導電性の酸
化すず9と蛍光体10を塗付したガラス板8を第三の電
極として作製する。 (g)全ての構造を金属またはガラス管11内の真空に
封入する。 (h)第二の電極5が正になるように第一の電極4との
間に電圧Vgを印加し、高抵抗な半導体薄膜22に電界
が掛かるようにする。第三の電極が正になるように第一
の電極の間にVpを印加する。ここで、Vp>Vgを満
たすようにする。前記試料表面より放出される電子は蛍
光体10に衝突し、蛍光体10が発光する光をガラス板
8を通して大気中で得ることができる。
【0016】本発明の実施例2の素子の動作原理を図3
(c)で示す。
【0017】本実施例ではn型半導体厚膜で電子を供給
し、その上の無添加の高抵抗のi型半導体薄膜に印加さ
れる電界で電子を加速し、弾道弾的に真空準位を乗り越
えて電子を放出させるものである。
【0018】図6は従来のn型層一層の試料と本発明の
n型層とi型層の二層構造にしたものの電流値の比較で
ある。i型層の厚さが0.1ミクロン以下で電流値は1
00倍以上に増加した。
【0019】(実施例3)図7は本発明の電子素子を高
周波増幅素子に応用した例である。
【0020】図1(f)の次に酸化シリコン膜12を堆
積させ、その上に第四の電極13を形成する。さらに、
第四の電極13に対向する位置に第三の電極14を設置
する。第四の電極13にグリッド電圧Vgを印加し、第
三の電極14にプレート電圧Vpを印加することによっ
て、高周波増幅素子として動作させることができる。
【0021】遮断周波数として150GHzで動作させ
ることができた。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば電子放出効率を著しく向
上させることができる。電子素子の電子放出効率が向上
すれば、放出された電子で蛍光体を発光させることがで
き、ブラウン管に代わる低電圧、低消費電力の平面発光
ディスプレイを作ることができる。また電子管を微細化
できるので、半導体素子に代わる高周波デバイスを作製
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係る電子素子の作製方
法を示す工程断面図である。
【図2】本発明の実施例2に係る電子素子構造の作製方
法を示す工程断面図である。
【図3】従来の電子素子(a)と本発明の実施例に係る
電子素子(b)(c)の動作原理を示すバンドダイヤグ
ラムである。
【図4】従来の電子素子と本発明の実施例に係る電子素
子の特性の比較を示すグラフである(フッ酸浸漬工程の
有無)。
【図5】従来の電子素子と本発明の実施例に係る電子素
子の特性の比較を示すグラフである(加熱の有無)。
【図6】従来の電子素子と本発明の実施例に係る電子素
子の特性の比較を示すグラフである(i層厚さ依存
性)。
【図7】本発明の実施例に係る電子素子を高周波増幅素
子に応用した例を示す断面図である。
【図8】従来の電子素子構造の作製方法を示す工程断面
図である。
【符号の説明】
1 基板 2 半導体薄膜 21 n型半導体薄膜 22 i型半導体薄膜 3 水素終端面 4 第一の電極(カソード1) 5 第二の電極(グリッド) 6 第一の電極(カソード1) 7 第二の電極(カソード2) 8 ガラス板 9 導電性酸化すず(第三の電極、プレート) 10 蛍光体 11 真空封止用ガラス管 12 シリコン酸化膜 13 第四の電極(グリッド) 14 第三の電極(プレート)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n型不純物を添加した半導体薄膜表面が
    水素で終端されており、前記半導体薄膜の一端に第一の
    電極を有し、他端に第二の電極を有し、前記半導体薄膜
    表面に対向する位置に第三の電極を有し、第一の電極と
    第二の電極の間に電圧を印加し前記半導体薄膜を加熱
    し、第一の電極と第二の電極の電位の平均値を基準に第
    三の電極の電位が正になるように第三の電極に電圧を印
    加し、真空中において前記半導体薄膜表面より電子を放
    出させることを特徴とする電子素子。
  2. 【請求項2】 導電性を有する基板の面上にn型不純物
    を添加した半導体薄膜が堆積されており、さらにその上
    に0.1ミクロンより薄いノンドープ半導体薄膜が堆積
    されており、前記ノンドープ半導体薄膜表面が水素で終
    端されており、前記基板に第一の電極を有し、前記ノン
    ドープ半導体薄膜に第二の電極を有し、前記ノンドープ
    半導体薄膜に対向する位置に第三の電極を有し、第一の
    電極を基準に第二の電極に正の電圧を印加し、第二の電
    極を基準に第三の電極に正の電圧を印加し、真空中にお
    いて試料表面より電子を放出させることを特徴とする電
    子素子。
  3. 【請求項3】 前記半導体薄膜に窒化ガリウム、窒化ア
    ルミニウム、窒化ボロンもしくはこれらの化合物半導
    体、またはダイヤモンドを用いることを特徴とする請求
    項1または2記載の電子素子。
  4. 【請求項4】 前記第三の電極を、蛍光体と導電性酸化
    すずを塗付したガラス板に形成したことを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれか1項記載の電子素子。
  5. 【請求項5】 前記半導体薄膜表面近傍に、第四の電極
    を有し、第四の電極に印加する電圧で第三の電極に流れ
    る電流を制御することを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか1項記載の電子素子。
  6. 【請求項6】 前記水素による終端は、半導体薄膜表面
    をフッ酸に浸漬することまたは水素プラズマに曝すこと
    によりなされていることを特徴とする請求項1ないし5
    のいずれか1項記載の電子素子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005108637A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Sumitomo Electric Ind Ltd 電子放出素子、電子線源及び電子放出制御方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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