JP2001067518A - 紙幣収納装置 - Google Patents

紙幣収納装置

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JP2001067518A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な防犯性を持つ紙幣収納装置を安価に提
供する。 【解決手段】 紙幣収納装置1の扉2に、破損誘導部5
a,5bを設ける。この破損誘導部5a,5bは、扉2
に溝を設けて肉薄の部分を形成したもので、故意な力が
加わった時、この破損誘導部5a,5bのところで扉2
が破壊するようにする。そして、扉2の開閉を検出する
開閉検出センサ4a〜4bを設けて、扉2がロック状態
の時に、これらセンサのうち、1つのセンサでも扉2が
開いた状態を検出すると、紙幣収納装置1が破壊された
ものとして、警報を出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筐体内に紙幣を収
納する紙幣収納装置に関するもので、特に、現金自動取
引装置において使用する紙幣を繰り出しおよび取り込み
可能に収納して、該現金自動取引装置に対して着脱可能
に実装される紙幣収納装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現金自動取引装置は、銀行の機械化コー
ナ等に設置されて、カードあるいは通帳等の取引媒体を
用いて自動的に紙幣等の現金を引き出す出金取引、ある
いは現金を預け入れる入金取引等を顧客自身の操作で行
えるものであり、銀行窓口の営業終了後も時間延長して
稼働しており、また、デパート、スーパー、コンビニエ
ンスストア等の店内に設置する無人運用等の使い方もあ
り、今後益々設置台数が増えるものと予想される。
【0003】こうした背景において、現金自動取引装置
の運用資金の効率化は、人員の効率化、合理化と共に銀
行等の金融機関では重要な課題となっている。この課題
の1つである運用資金の効率化を図るため、入金された
紙幣を出金の紙幣に充てる紙幣自動循環式の紙幣入出金
装置が開発され、現金自動取引装置に搭載されて実用化
されている。
【0004】紙幣収納装置は、このような現金自動取引
装置に対して着脱可能に実装されるもので、筐体内に紙
幣を収納するので、この紙幣収納装置を現金自動取引装
置に対して着脱して紙幣の補充や回収を行うこととすれ
ば、行員や係員や保守員あるいは警備員は、紙幣に触れ
ることなく補充や回収作業を行うことが可能である。そ
して、補充や回収作業の時に、紙幣を露出させて作業す
ることがないので、盗難にあう危険性を減らすことがで
きるものである。
【0005】しかし、紙幣の入った紙幣収納装置を輸送
するときに盗難にあったり、係員等の不正により紙幣が
奪われる危険性がある。そこで、従来の紙幣収納装置に
おいては、盗難防止のため筐体の材質をより強固なもの
にして破壊による強奪を防止しており、例えば、筐体を
板金にしたり、成形カバーの内側を板金で覆う等により
防犯対策を施してきた。
【0006】紙幣収納装置のメリットは、紙幣収納装置
のみを現金自動取引装置より取り外して運搬可能とする
ことにより、保守員や警備員等が直接紙幣を操作しなく
てもよいところにある。しかしながら、防犯対策の強固
な外装の結果、非常に重量が大きくなり、保守員や警備
員等の負担となっていた。また、頑丈な見かけゆえ、紙
幣収納装置の中には紙幣等、高価なものが入っているこ
とが容易に推測され、防犯上、好ましいものではなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】紙幣収納装置の筐体を
頑丈なものとすると、外観から収納している物が類推さ
れやすく、防犯上好ましくないので、筐体をさほど頑丈
な構造とせず、筐体の破壊を検出する手段を設け、筐体
の破壊を検出すると、例えば警報を発したり、紙幣を汚
損して盗難された紙幣を流通させないようにするという
方法が提案されている。
【0008】しかしながら、筐体の破壊を検出するため
には、破壊される場所をあらかじめ設定しあらゆる場所
にセンサを設置しなければならないため、センサの数が
非常に多くなり、コストが高いものとなってしまうとい
う問題があり、センサの数を少なくすると、破壊を検出
できない場合が生じて、充分な防犯対策が取れないとい
う問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明の請求項1に係る発明は、筐体内に紙幣を
収納する紙幣収納装置において、筐体に故意な力が加わ
ると、該筐体の特定の箇所が破損するように誘導する形
状を持つ破損誘導部を備え、この破損誘導部近傍の筐体
が破損したことを検出することで、筐体の破壊を検出す
ることを特徴とする紙幣収納装置である。
【0010】本発明の請求項2に係る発明は、上述した
請求項1に係る紙幣収納装置において、前記破損誘導部
を、筐体に設けた扉、もしくは扉が開閉する開口部の近
傍、あるいはその両方に設けたことを特徴とする紙幣収
納装置である。本発明の請求項3に係る発明は、上述し
た請求項2に係る紙幣収納装置において、扉の開閉を検
出する扉開閉検出手段により、筐体の破壊を検出するこ
とを特徴とする紙幣収納装置である。
【0011】本発明の請求項4に係る発明は、上述した
請求項2に係る紙幣収納装置において、光の入射を検出
する光検出手段により、筐体の破壊を検出することを特
徴とする紙幣収納装置である。本発明の請求項5に係る
発明は、筐体内に紙幣を収納する紙幣収納装置におい
て、筐体に導体線を張り巡らせ、この導体線の断線を検
出することで、筐体の破壊を検出することを特徴とする
紙幣収納装置である。
【0012】本発明の請求項6に係る発明は、上述した
請求項5に係る紙幣収納装置において、筐体に故意な力
が加わると、該筐体の特定の箇所が破損するように誘導
する形状を持つ破損誘導部を設け、この破損誘導部を通
過させて前記導体線を張り巡らせたことを特徴とする紙
幣収納装置である。本発明の請求項7に係る発明は、上
述した請求項5または6に係る紙幣収納装置において、
前記導体線に、一定間隔毎に断線検出用の電流を流すこ
とを特徴とする紙幣収納装置である。
【0013】本発明の請求項8に係る発明は、筐体内に
紙幣を収納する紙幣収納装置において、筐体内にワイヤ
を張り巡らせるとともに、前記ワイヤにより引っ張られ
て非導通状態を保ち、ワイヤを切断すると、バネにより
導通状態となるスイッチを備え、このスイッチが導通状
態となることで、筐体の破壊を検出することを特徴とす
る紙幣収納装置である。
【0014】本発明の請求項9に係る発明は、筐体内に
紙幣を収納する紙幣収納装置において、筐体に設けた扉
の開閉を検出する扉開閉検出手段と、筐体の姿勢を検出
する姿勢検出手段とを備え、該姿勢検出手段があらかじ
め定めた姿勢以外の状態を検出している時に、扉開閉検
出手段が扉が開いたことを検出すると、警報を発するこ
とを特徴とする紙幣収納装置である。
【0015】本発明の請求項10に係る発明は、筐体内
に紙幣を収納する紙幣収納装置において、筐体の振動を
検出する振動検出手段を備え、該振動検出手段が筐体の
振動を検出すると、この振動の種類から破壊行為が行わ
れているか否かを検出することを特徴とする紙幣収納装
置である。本発明の請求項11に係る発明は、上述した
請求項10に係る紙幣収納装置において、破壊行為と見
なせる振動を検出すると、振動を停止させる誘導を行う
通知を発し、振動が継続すると、警報を発することを特
徴とする紙幣収納装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の紙幣収納装置の第
1の実施の形態を示す斜視図である。本発明の紙幣収納
装置を説明するにあたり、まず、紙幣収納装置が実装さ
れる現金自動取引装置の概略について、図2〜5を用い
て説明する。図2は現金自動取引装置の一部破断斜視
図、図3は現金自動取引装置に実装される紙幣入出金装
置の外観斜視図、図4は紙幣入出金装置に実装される紙
幣収納装置の外観斜視図、図5は紙幣収納装置の内部構
成図である。
【0017】図2〜図5において、21は現金自動取引
装置で、この現金自動取引装置21は、接客側となるそ
の正面に、カード挿入排出口22、通帳挿入排出口2
3、顧客操作部24、紙幣入出金口25等が設けてあ
る。そして、現金自動取引装置21の内部には、紙幣の
入出金を行う紙幣入出金装置26が引き出し可能に実装
される。この紙幣入出金装置26は、現金自動取引装置
21の正面もしくは背面に設けた保守扉を開けること
で、該現金自動取引装置21から引き出し可能となって
いる。
【0018】紙幣入出金装置26は、その内部に紙幣の
搬送路、鑑別部等を備えるとともに、その下部にカセッ
ト収納部27を設けて、ここに、紙幣の収納部、収納し
ている紙幣の分離繰り出しや紙幣の収納を行う機構等を
設けた紙幣収納装置1を、1つ、あるいは2つ以上着脱
可能に実装している。この紙幣収納装置1は、その内部
に紙幣の収納部28、収納している紙幣の分離繰り出し
や紙幣の収納を行う分離繰り出し集積機構29等を設け
るとともに、紙幣入出金装置26のカセット収納部27
に実装された時に、紙幣入出金装置26の搬送路との間
で紙幣の授受を行う受渡し口30が設けてある。
【0019】以下、図1を用いて第1の実施の形態の紙
幣収納装置1の詳細を説明する。図において、1aは紙
幣収納装置1の筐体、2は筐体1a内の図5で説明した
収納部28に対して紙幣を出し入れするために、紙幣収
納装置1の側面に開閉可能に設けられる扉である。3は
この扉2を紙幣収納装置1に開閉可能に支持する蝶番で
ある。
【0020】4a〜4dは前記扉2の開閉を検出する開
閉検出センサである。この開閉検出センサ4a〜4d
は、例えばマイクロスイッチ等で構成され、扉2が閉じ
ている時にはOFF、開くとONを出力するもので、紙
幣収納装置1の扉2が開閉する開口部の、例えば、上辺
に2か所、下辺に2か所設けられている。5a,5bは
扉2に設けられている破損誘導部である。この破損誘導
部5a,5bは、扉2に強い力が加わった時、この破損
誘導部5a,5bの部分で扉2が変形や破損するように
設けたもので、例えば、扉2の裏側に、その上下方向に
延びる1本もしくは複数本、第1の実施の形態では2本
の溝を設けることで、扉2に肉薄の部分を形成したもの
である。このように、破損誘導部5a,5bは、扉2に
弱い部分ができるような構成であればよいので、溝の
他、例えば、ミシン目のような形状の部分を設けてもよ
い。
【0021】ここで、前記開閉検出センサ4a〜4dの
配置は、次のようになっている。すなわち、扉2が閉じ
た状態において、開閉検出センサ4aは扉2の裏面上側
の破損誘導部5aより内側の部分に接する位置に設けら
れ、開閉検出センサ4bは扉2の裏面上側の破損誘導部
5bより外側の部分に接する位置に設けられ、開閉検出
センサ4cは扉2の裏面下側の破損誘導部5aより内側
の部分に接する位置に設けられ、開閉検出センサ4dは
扉2の裏面下側の破損誘導部5bより外側の部分に接す
る位置に設けられる。
【0022】図6は扉のロック機構を示す一部透視斜視
図で、上述した紙幣収納装置1の扉2を閉じた状態でロ
ックするために設けるロック機構の一例を示す。6は
鍵、7はこの鍵6により回転するシリンダである。8は
リンク群、9はロック爪部で、シリンダ7の回転動作
が、リンク群8を介して各ロック爪部9に伝達される。
【0023】10は扉2の裏側に設けた切り欠き部で、
扉2が閉じた状態において、前記ロック爪部9がこの切
り欠き部10に嵌まることで、扉2を開けることができ
ない状態を保持する。この状態から、鍵6によりシリン
ダ7を矢印a方向に回転させることで、このシリンダ7
の矢印a方向の回転がリンク群8と各ロック爪部9によ
り該ロック爪部9の矢印b方向の回転に変換され、ロッ
ク爪部9が切り欠き部10から外れることで、扉2を開
けることができるようになる。これをロック解除状態と
呼ぶ。扉2を閉じる場合は、鍵6によりシリンダ7を矢
印c方向に回転させることで、このシリンダ7の矢印c
方向の回転がリンク群8と各ロック爪部9により該ロッ
ク爪部9の矢印d方向の回転に変換され、ロック爪部9
が切り欠き部10に嵌まることで、扉2を開けることが
できないようになる。これをロック状態と呼ぶ。ここ
で、紙幣収納装置1の図示しない制御部は、シリンダ7
の状態と開閉検出センサ4a〜4dからの出力に応じ
て、警報を出すようになっている。すなわち、シリンダ
7の状態から扉2が閉じていなければならないロック状
態にあると判断している時に、開閉検出センサ4a〜4
dのいずれかの出力がONすると、警報を出し、シリン
ダ7の状態から扉2が開いていてもよいロック解除状態
にあると判断している時には、各開閉検出センサ4a〜
4dの出力によらず、警報を出さないようになってい
る。以下に警報出力に至る動作の詳細を説明する。
【0024】図7は第1の実施の形態の動作を示す斜視
図で、扉2に故意な力を加えて破壊しようとする場合の
動作を示す。なお、図7は扉2が閉じた状態を示してい
る。図8は第1の実施の形態の処理の流れを示すフロー
チャートである。扉2がロック状態にあり(SA1)、
開閉検出センサ4a〜4dが全てOFFであると(SA
2)、扉2は正常に閉じていると判断でき、紙幣収納装
置1の図示しない制御部は、警報を出すことはない。
【0025】この扉2がロック状態でかつ閉じている状
態から、該扉2を故意な力で開こうとすると、扉2の肉
薄の部分である破損誘導部5aあるいは5b、もしくは
その両方の部分で変形や亀裂等が生じることで、扉2と
開閉検出センサ4a〜4dの少なくとも1つが離れて該
開閉検出センサ4a〜4dの少なくとも1つの出力でも
ONすると(SA2)、紙幣収納装置1の図示しない制
御部は警報を出す(SA3)。前記SA1で扉2がロッ
ク状態にない場合は、紙幣収納装置1の図示しない制御
部は、破壊検出を停止し、各開閉検出センサ4a〜4d
の出力によらず、警報を出さない(SA4)。
【0026】以下に、不正な力が加わった場合の扉2の
破損例を示す。例えば、扉2の蝶番3に支持される側と
反対側の上方の辺2aもしくは2b、あるいはその両方
の部分に力を加えると、肉薄である破損誘導部5bの部
分で扉2が曲がり、よって、開閉検出センサ4bから扉
2が離れることで該開閉検出センサ4bがONとなり、
紙幣収納装置1の図示しない制御部は、ロック状態にあ
ると判断している時に、開閉検出センサ4bの出力がO
Nしたので、警報を出す。
【0027】また、扉2の蝶番3に支持される側と反対
側の下方の辺2cもしくは2d、あるいはその両方の部
分に力を加えると、肉薄である破損誘導部5bの部分で
扉2が曲がり、よって、開閉検出センサ4dから扉2が
離れることで該開閉検出センサ4dがONとなり、紙幣
収納装置1の図示しない制御部は、ロック状態にあると
判断している時に、開閉検出センサ4dの出力がONし
たので、警報を出す。
【0028】さらに、扉2の上方の辺で切り欠き部10
が設けられている部分2eおよび下方の辺で切り欠き部
10が設けられている部分2fに力を加えると、肉薄で
ある破損誘導部5aおよび破損誘導部5bの部分に亀裂
が入る等して扉2の破損誘導部5aと破損誘導部5bの
間の部分が剥がれ、切り欠き部10がロック爪部9から
外れ、扉2が開く。しかし、扉2が開くと同時に開閉検
出センサ4aおよび開閉検出センサ4cから扉2が離れ
ることで該開閉検出センサ4aおよび4cがONとな
り、紙幣収納装置1の図示しない制御部は、ロック状態
にあると判断している時に、開閉検出センサ4aおよび
4cの出力がONしたので、警報を出す。
【0029】また、扉2の蝶番3に支持される側の上方
の辺2gもしくは2h、あるいはその両方の部分に力を
加えると、肉薄である破損誘導部5aの部分で扉2が曲
がり、よって、開閉検出センサ4aから扉2が離れるこ
とで該開閉検出センサ4aがONとなり、紙幣収納装置
1の図示しない制御部は、ロック状態にあると判断して
いる時に、開閉検出センサ4aの出力がONしたので、
警報を出す。
【0030】さらに、扉2の蝶番3に支持される側の下
方の辺2iもしくは2j、あるいはその両方の部分に力
を加えると、肉薄である破損誘導部5aの部分で扉2が
曲がり、よって、開閉検出センサ4cから扉2が離れる
ことで該開閉検出センサ4cがONとなり、紙幣収納装
置1の図示しない制御部は、ロック状態にあると判断し
ている時に、開閉検出センサ4cの出力がONしたの
で、警報を出す。
【0031】また、扉2の蝶番3に支持される側の側辺
2kの部分に力を加えて該蝶番3が破壊されたとする
と、肉薄である破損誘導部5aの部分で扉2が曲がり、
よって、開閉検出センサ4aおよび4cから扉2が離れ
ることで該開閉検出センサ4aおよび4cがONとな
り、紙幣収納装置1の図示しない制御部は、ロック状態
にあると判断している時に、開閉検出センサ4aおよび
4cの出力がONしたので、警報を出す。
【0032】なお、扉2の破損例は、以上に挙げた例以
外にも考えられる。また、開閉検出センサの数、破損誘
導部の形状や数は、検出の精度、扉の形状等に合わせて
自由に設定可能である。以上説明したように、本発明の
第1の実施の形態では、紙幣収納装置の扉に破壊を誘導
する部分として例えば肉薄の破損誘導部を設けること
で、扉を故意に開けようとした時に、破壊する部分を推
測でき、これに合わせて扉の開閉を検出する開閉検出セ
ンサを配置すれば、少ない数の開閉検出センサで、紙幣
収納装置の破壊を検出できる。よって、紙幣収納装置の
破壊を確実に検出できる手段を安価に提供できるととも
に、十分な防犯性を持たせることができる。
【0033】なお、破損誘導部は、扉ではなく、筐体本
体側に設けてもよいが、紙幣を盗難しようとする場合
に、扉を破壊しようとする可能性が高いので、扉に破損
誘導部を設ける。また、扉に破損誘導部を設けること
で、扉の開閉を検出するセンサと、破壊を検出するセン
サを共用できるので、センサの数を少なく済ませること
ができる。
【0034】また、紙幣収納装置の筐体を強固にしなく
とも、防犯上、十分な効果が得られるので、外板に成形
品等の材料を採用でき、紙幣収納装置およびこの紙幣収
納装置が実装される装置の重量を減らし、係員の負担を
軽減することができる。図9は本発明の紙幣収納装置の
第2の実施の形態を示す斜視図である。なお、この第2
の実施の形態の紙幣収納装置の内部構造およびこの紙幣
収納装置が実装される紙幣入出金装置およびこの紙幣入
出金装置が実装される現金自動取引装置は、図2〜図5
で説明したものと同じとする。
【0035】図において、31は紙幣収納装置1の筐体
1aを構成する外板32と扉2に張り巡らせた導体線で
ある。この導体線31は、一本の導体線31で1つの閉
回路を形成するように筐体1の全面に張り巡らせるか、
複数本の導体線31がそれぞれ閉回路を形成するように
して筐体1の全面に張り巡らせる。図10は導体線の固
定構造を示す説明図である。例えば扉2に導体線31を
張り巡らせる場合、図10(a)に示すような導体線3
1のパターンを印刷したフィルム33を扉2の内側に接
着剤等により貼り付けて図10(b)に示すように一体
化する。外板32に導体線31を張り巡らせる場合も、
この導体線31のパターンを印刷したフィルム33を外
板32の内側に貼り付けることで実現できる。なお、扉
2のように平面の場合は、直接、導体線31のパターン
をシルク印刷等により印刷してもよい。さらに、導体線
31を貼り巡らせる部分の形状が複雑な場合、成形と同
時に導体線31のパターンをインサート成形してもよ
い。
【0036】図11は導体線断線検出回路のブロック図
である。34は電源で、導体線31に電流を供給する。
35は電源34から導体線31への電流の供給および切
断を行うタイマスイッチ(SW)で、電源34から導体
線31へ一定時間毎に周期的に電流を流す。36は断線
検出部で、タイマSW35により電源34から導体線3
1へ電流が供給されている時に該導体線31が断線する
と、これを検出する。断線検出部36の出力は図示しな
い制御部により監視されており、導体線31の断線を検
出すると、警報を出すようになっている。
【0037】なお、複数本の導体線31がそれぞれ閉回
路を形成するようにして筐体1の全面に張り巡らせる場
合は、導体線31の本数に合わせてタイマSW35およ
び断線検出部36を設ける。37は電源監視部で、電源
34の電圧降下、容量降下等を監視し、電圧や容量が減
ると、電源34の交換を促すメッセージを出したり、電
圧や容量が一定以下となると警報を出す。
【0038】図12は第2の実施の形態の処理の流れを
示すフローチャートである。なお、この第2の実施の形
態の紙幣収納装置1においても、図6に示す扉のロック
機構が備えられている。扉2がロック状態にあり(SB
1)、導体線31の断線を検出していない状態では(S
B2)、紙幣収納装置1は筐体1aを構成する外板32
や扉2が破壊されていない正常な状態であると判断で
き、紙幣収納装置1の図示しない制御部は、警報を出す
ことはない。
【0039】この扉2がロック状態にある場合から、扉
2や外板32を故意に破壊しようとすると、その部分に
張り巡らしてある導体線31が断線する(SB2)。導
体線31が断線すると、断線検出部36がこれを検出
し、紙幣収納装置1の図示しない制御部がこれを受けて
警報を出す(SB3)。ここで、タイマSW35により
電源34から導体線31へ一定時間毎に周期的に電流を
流すようにすることで、常時電流を供給する場合と比較
して、電源34の寿命を長くすることができる。なお、
周期の間隔は、例えば数秒であっても、内部の紙幣が取
り出せる程、扉2や外板32が破壊される前に十分断線
を検出できる。また、電源監視部37を設けて、電源3
4の電圧降下、容量降下等を監視し、電圧や容量が減る
と、電源34の交換を促すメッセージを出したり、電圧
や容量が一定以下となると警報を出すことで、電源34
が切れてしまうことで断線検出部36が働かず、扉2や
外板32の破壊を検出できない、ということが無いよう
にしてある。
【0040】ここで、前記SB1で扉2がロック状態に
ない場合は、紙幣収納装置1の図示しない制御部は、破
壊検出を停止し、断線検出部36の出力によらず、警報
を出さない(SB4)。上述した第2の実施の形態の紙
幣収納装置1に、第1の実施の形態で説明した破損誘導
部5a,5bを設け、この破損誘導部5a,5bのとこ
ろに導体線31が通るようにパターンを配置すれば、故
意に力を加えたとき、破壊する場所を誘導し、断線を起
こりやすくすることができ、紙幣収納装置1の破壊をよ
り確実に検出できるようになる。
【0041】以上説明したように、本発明の第2の実施
の形態では、紙幣収納装置の扉や外板に導体線を張り巡
らせておき、扉や外板を故意に破壊すると、導体線が断
線することで紙幣収納装置の破壊を検出することとした
ので、紙幣収納装置の破壊を確実に検出できる手段を安
価に提供できるとともに、十分な防犯性を持たせること
ができる。
【0042】また、紙幣収納装置の筐体を強固にしなく
とも、防犯上、十分な効果が得られるので、外板に成形
品等の材料を採用でき、紙幣収納装置およびこの紙幣収
納装置が実装される装置の重量を減らし、係員の負担を
軽減することができる。図13は本発明の紙幣収納装置
の第3の実施の形態を示す斜視図、図14は第3の実施
の形態の紙幣収納装置の側断面図である。なお、この第
3の実施の形態の紙幣収納装置の紙幣の収納に関する内
部構造およびこの紙幣収納装置が実装される紙幣入出金
装置およびこの紙幣入出金装置が実装される現金自動取
引装置は、図2〜図5で説明したものと同じとする。
【0043】図において、41は紙幣収納装置1の筐体
1a内に張り巡らしたワイヤである。このワイヤ41
は、筐体1aを構成する外板42の内面に沿って、例え
ば、紙幣収納装置1の両側面側に1本ずつと、扉2があ
る部分で水平方向に1本、それぞれループ状に配置す
る。
【0044】このワイヤ41は、ナイロン等の樹脂ワイ
ヤでも、凧糸等の繊維系の糸でも、外板42や扉2が破
壊された時に切断するものであればよい。そして、ワイ
ヤ41は、図14に示すように固定部43によりガイド
されてループ状となり、断線検出部44につながってい
る。なお、図13に示すようにワイヤ41を複数本設け
る場合は、それぞれのワイヤ41が、固定部43により
ガイドされてループ状となり、断線検出部44につなが
っている。
【0045】図15は固定部の一例を示す斜視図で、こ
の固定部43は、滑らかにワイヤ41をガイドして該ワ
イヤ41がしゅう動し易い形状とする。例えば、図15
に示すように、ワイヤ41が接触する部分をR形状とし
てもよいし、ローラ、プーリ、シャフト等を利用しても
よい。図16は断線検出部の一例を示す構成図で、4
5,46はループ状にしたワイヤ41の両端に取り付け
られた接点、47は接点45を接点46方向に引っ張る
力を与えているスプリング、48は接点45と接点46
の間に接続した電源である。
【0046】以下に第3の実施の形態の動作を説明す
る。通常、断線検出部44において、接点45と接点4
6は、ワイヤ41によりスプリング47に抗して引っ張
られているため、接触していない。紙幣収納装置1の扉
2や外板42に故意に力を加えて破壊すると、破壊した
部分の内側にあるワイヤ41が切断する。ワイヤ41が
切断すると、スプリング47により接点45が引っ張ら
れ、互いが接触する。これにより、電気的導通が図ら
れ、紙幣収納装置1の図示しない制御部はこれを検出し
て警報を出す。なお、ワイヤ41が切断した際、スプリ
ング47の力でワイヤ41を引っ張るため、固定部43
ではワイヤ41がなめらかにしゅう動するようにしてあ
る。
【0047】以上説明したように、本発明の第3の実施
の形態では、紙幣収納装置の筐体内にワイヤを張り巡ら
せておき、扉や外板を故意に破壊すると、ワイヤが切断
することで紙幣収納装置の破壊を検出することとしたの
で、紙幣収納装置の破壊を確実に検出できる手段を安価
に提供できるとともに、十分な防犯性を持たせることが
できる。また、第3の実施の形態では、通常は無通電状
態のため電源容量が少ないものとなり経年に対する信頼
性が高いものである。
【0048】さらに、紙幣収納装置の筐体を強固にしな
くとも、防犯上、十分な効果が得られるので、外板に成
形品等の材料を採用でき、紙幣収納装置およびこの紙幣
収納装置が実装される装置の重量を減らし、係員の負担
を軽減することができる。図17は本発明の紙幣収納装
置の第4の実施の形態を示す斜視図である。なお、この
第4の実施の形態の紙幣収納装置の紙幣の収納に関する
内部構造およびこの紙幣収納装置が実装される紙幣入出
金装置およびこの紙幣入出金装置が実装される現金自動
取引装置は、図2〜図5で説明したものと同じとする。
【0049】図において、51は紙幣収納装置1の筐体
1aを構成する扉2や外板52に設けた破損誘導部であ
る。この破損誘導部51は、第1の実施の形態で説明し
たように、扉2や外板52に溝を形成して肉薄の部分を
設ける等して、故意に力が加わった時、この肉薄の部分
が変形することで、容易に扉2や外板52が変形したり
破壊したりするようにしたものである。
【0050】53は外光センサである。この外光センサ
53は、受光ダイオード、受光トランジスタ等で構成さ
れ、破損誘導部51の近くで、かつ、通常は外光を受け
ることがない位置に配置する。以下に第4の実施の形態
の動作を説明する。なお、この第4の実施の形態の紙幣
収納装置1においても、図6に示す扉のロック機構が備
えられている。
【0051】扉2がロック状態にあるときに扉2や外板
53に故意に力を加えて破壊しようとすると、構造上弱
くなっている破損誘導部51の部分で扉2や外板52が
変形し、扉2とこの扉2が開閉する開口部との間に隙間
が生じる。よって、外部から光が筐体1a内に入り、こ
れを外光センサ53が検出する。そして、紙幣収納装置
1の図示しない制御部はこれを検出して警報を出す。な
お、扉2がロック状態でないときは、扉2を開けること
で外光が入るが、この場合には警報を出さないようにす
る。
【0052】以上説明したように、本発明の第4の実施
の形態では、紙幣収納装置の筐体に構造弱い破損誘導部
を設けておき、故意に力が加わったとき、この破損誘導
部で扉や外板を変形させることにし、かつ、この破損誘
導部の近くで通常は光が入らない位置に外光センサを設
けて、故意に力が加わったとき、この破損誘導部で扉や
外板が変形することで外光を取り込み、これを外光セン
サで検出することで紙幣収納装置の破壊を検出すること
としたので、紙幣収納装置の破壊を確実に検出できる手
段を安価に提供できるとともに、十分な防犯性を持たせ
ることができる。また、第4の実施の形態では、通常は
無通電状態のため電源容量が少ないものとなり経年に対
する信頼性が高いものである。さらに、第4の実施の形
態では、扉や外板が破壊に至らなくても、歪みや欠けで
も十分検出が可能で、確実に検出が行える。
【0053】また、紙幣収納装置の筐体を強固にしなく
とも、防犯上、十分な効果が得られるので、外板に成形
品等の材料を採用でき、紙幣収納装置およびこの紙幣収
納装置が実装される装置の重量を減らし、係員の負担を
軽減することができる。図18は本発明の紙幣収納装置
の第5の実施の形態を示す斜視図である。なお、この第
5の実施の形態の紙幣収納装置の紙幣の収納に関する内
部構造およびこの紙幣収納装置が実装される紙幣入出金
装置およびこの紙幣入出金装置が実装される現金自動取
引装置は、図2〜図5で説明したものと同じとする。
【0054】図において、61は扉2の開閉を検出する
開閉検出センサ、62は紙幣収納装置1の姿勢を検出す
る姿勢検出センサである。ここでは図示しないが、この
第5の実施の形態においても、図6に示す扉のロック機
構が備えられている。図19は姿勢検出センサの一例を
示す構成図で、この姿勢検出センサ62は水銀接点を用
いたセンサで、姿勢の変化により、接点63と64間の
接続もしくは非接続が切り替わる。接点63と接点64
の間には水銀65が所定の空間とともに封入され、接点
63は0Vに、接点64には電圧Vccが接続してある
とともに、出力Voutが接続してある。
【0055】例えば、図18(a)に示すように、紙幣
収納装置1を立てた状態では、図19(a)に示すよう
に、水銀により接点63と接点64が接触し、出力Vo
utが「0」となる。これに対して、図18(b)に示
すように、紙幣収納装置1を横にした状態では、図19
(b)に示すように、接点63と接点64は非接触とな
り、出力Voutが「Vcc」となる。
【0056】以下に第5の実施の形態の動作を説明す
る。まず、係員は、紙幣の回収やセットを行う際、紙幣
収納装置1を立てて操作を行うか、横にして操作を行う
かを選択して、これを紙幣収納装置1の図示しない制御
部に認識させる。これは、例えばディップSWの設定か
ら制御部が認識する等の方法でよい。
【0057】これにより、紙幣収納装置1の図示しない
制御部は、例えば、紙幣収納装置1を立てて操作を行う
と選択されている場合、姿勢検出センサ62の出力が
「0」ではない時に、開閉検出センサ61が扉2の開放
を検出すると、警報を出す。これとは反対に、紙幣収納
装置1を横にして操作を行うと選択されている場合、姿
勢検出センサ62の出力が「Vcc」ではない時に、開
閉検出センサ61が扉2の開放を検出すると、警報を出
す。なお、扉2がロック解除状態であっても、上述した
ように姿勢検出センサ62の出力に応じて警報は出し、
扉2がロック状態にあるときに開閉検出センサ61が扉
2の開放を検出すると、扉2が破壊されたものとして姿
勢検出センサ62の出力によらず警報を出す。
【0058】以上説明したように、本発明の第5の実施
の形態では、鍵を用いて扉を開放した場合でも、操作す
る紙幣収納装置の姿勢があらかじめ定められた姿勢と異
なっていれば警報を出すこととしたので、操作手順が合
わなければ警報が出ることになり、非常に高い防犯性を
持たせることができる。また、不正な操作を検出する手
段として、姿勢検出センサを用いるので、少ないセンサ
の数で構成を実現できる。また、紙幣収納装置の筐体を
強固にしなくとも、防犯上、十分な効果が得られるの
で、外板に成形品等の材料を採用でき、紙幣収納装置お
よびこの紙幣収納装置が実装される装置の重量を減ら
し、係員の負担を軽減することができる。
【0059】図20は本発明の紙幣収納装置の第6の実
施の形態を示す斜視図である。なお、この第6の実施の
形態の紙幣収納装置の紙幣の収納に関する内部構造およ
びこの紙幣収納装置が実装される紙幣入出金装置および
この紙幣入出金装置が実装される現金自動取引装置は、
図2〜図5で説明したものと同じとする。図において、
71は振動センサである。この振動センサ71は、例え
ばピエゾセンサ等で、紙幣収納装置1に加えられた振動
の大きさを電圧の変化として出力する。そして、電圧の
大きさとその時間変化から衝撃の種類を判別可能であ
る。なお、ここでは図示しないが、この第6の実施の形
態においても、図6に示す扉のロック機構が備えられて
いる。
【0060】図21は第6の実施の形態の制御ブロック
図である。72は制御部で、CPU73と、振動センサ
71の出力を増幅して該CPU73に入力するアンプ7
4等を備える。75は図6で説明したシリンダ7の状態
から扉2がロック状態かロック解除状態かをCPU73
に入力する検出回路、76はCPU73からの指示で警
報を出力する警報装置である。
【0061】以下に第6の実施の形態の動作を説明す
る。図22は第6の実施の形態の処理の流れを示すフロ
ーチャートである。扉2が閉じてロック状態にある場合
(SC1)、CPU73は振動センサ71の出力から振
動を検出すると、振動の種類を判別する(SC2)。振
動の大きさが所定レベル以上であると、警報を出し(S
C3)、振動の大きさが所定レベル以下であると、ブザ
ーの鳴動やLEDの点灯、LCDへの表示等のプレアラ
ームを出し(SC4)、警報やプレアラームの対象外の
振動および振動を検出しない場合は振動センサ71の出
力の監視を続ける。そして、プレアラーム発生後、所定
レベル以下の小さな振動が連続する場合は(SC5)、
警報を出す(SC3)。前記SC1で扉2がロック状態
にない場合は、CPU73は破壊検出を停止し、警報を
出さない(SC6)。
【0062】次に、振動の分類について説明する。図2
3は振動の例を示すグラフである。図23(a)に示す
ように、電圧が低い、すなわち、小さな振動が長い時間
振動が続くような場合は、運送中の振動と判断して、プ
レアラームを発生しない。これに対して、図23(b)
に示すように、電圧の変化が大きい、すなわち、大きな
振動が短い時間であるなら、ハンマー等による破壊、投
げつけ等による衝撃と判断する。この場合、電圧がある
しきい値より小さい場合、破壊に至らない程度の衝撃で
あり、プレアラームを出す。これに対して、電圧がある
しきい値より大きい場合、破壊に至る衝撃であるとして
警報を出す。
【0063】図23(c)に示すように、低い電圧が一
定時間毎に繰り返し続くようであれば、ノコギリ等によ
る破壊と判断し、プレアラームを出す。また、図23
(d)に示すように、破壊となる衝撃を示す電圧のしき
い値までは至らないが、ある電圧が繰り返し続くようで
あれば、破壊のためにハンマー等で衝撃を繰り返し与え
ていると判断してプレアラームを出す。
【0064】そして、プレアラームを出した後、さらに
一定時間以上上述したプレアラームを発生する状態が続
くと、本警報を出す。なお、プレアラームを出すことな
く、警報を出すこととしてもよいが、プレアラームを出
すこととすると、正当な係員が操作をしている場合で、
プレアラームに該当するような振動を与えてしまった場
合、鍵により扉をロック解除状態とするか、振動の発生
を止めることでプレアラームを停止させ、作業を続行す
ることが可能となる。これに対して、紙幣収納装置1に
破壊行為を行っている場合、プレアラーム発生後もその
行為を続けるので、本警報を出すことが可能となる。
【0065】また、振動の例は、図23に示すものだけ
でなく、各種衝撃のデータをあらかじめサンプリングし
ておき、加えられた衝撃パターンとの比較を行うことに
より、衝撃の種類を細かく限定することも可能である。
以上説明したように、本発明の第6の実施の形態では、
紙幣収納装置に与えられた振動から破壊行為を検出する
ので、安価の構成で十分な防犯性を持たせることができ
る。また、紙幣収納装置の筐体を強固にしなくとも、防
犯上、十分な効果が得られるので、外板に成形品等の材
料を採用でき、紙幣収納装置およびこの紙幣収納装置が
実装される装置の重量を減らし、係員の負担を軽減する
ことができる。
【0066】以上説明した本発明は、紙幣収納装置の発
明であるが、紙幣以外に、硬貨や有価証券を収納する装
置にも適用可能な発明である。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、筐体内
に紙幣を収納する紙幣収納装置において、筐体に故意な
力が加わると、該筐体の特定の箇所が破損するように誘
導する形状を持つ破損誘導部を備え、この破損誘導部近
傍の筐体が破損したことを検出することで、筐体の破壊
を検出することとしたので、紙幣収納装置を破壊しよう
とした時に、筐体のどこが破損するかがあらかじめ推測
でき、これに合わせて破壊を検出するためのセンサを備
えればよいので、少ない数のセンサで、筐体の破壊を確
実に検出することができるようになる。筐体の破壊を確
実に検出できれば、警報を発する等で、紙幣の盗難を防
ぐことができ、十分な防犯性を持たせることが可能とな
る。そして、筐体を強固なものとしなくても、防犯上、
十分な効果が得られるので、装置の見かけから、収納物
を容易に推測されることを防ぐことができ、防犯性をよ
り高めることができる。
【0068】このように、筐体を強固なものとしなくて
も、少ないセンサの数で紙幣収納装置の破壊を確実に検
出できるようにしたので、十分な防犯性を持つ紙幣収納
装置を安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙幣収納装置の第1の実施の形態を示
す斜視図
【図2】現金自動取引装置の一部破断斜視図
【図3】紙幣入出金装置の外観斜視図
【図4】紙幣収納装置の外観斜視図
【図5】紙幣収納装置の内部構成図
【図6】扉のロック機構を示す一部透視斜視図
【図7】第1の実施の形態の動作を示す斜視図
【図8】第1の実施の形態の処理の流れを示すフローチ
ャート
【図9】本発明の紙幣収納装置の第2の実施の形態を示
す斜視図
【図10】導体線の固定構造を示す説明図
【図11】導体線断線検出回路のブロック図
【図12】第2の実施の形態の処理の流れを示すフロー
チャート
【図13】本発明の紙幣収納装置の第3の実施の形態を
示す斜視図
【図14】第3の実施の形態の紙幣収納装置の側断面図
【図15】固定部の一例を示す斜視図
【図16】断線検出部の一例を示す構成図。
【図17】本発明の紙幣収納装置の第4の実施の形態を
示す斜視図
【図18】本発明の紙幣収納装置の第5の実施の形態を
示す斜視図
【図19】姿勢検出センサの一例を示す構成図
【図20】本発明の紙幣収納装置の第6の実施の形態を
示す斜視図
【図21】第6の実施の形態の制御ブロック図
【図22】第6の実施の形態の処理の流れを示すフロー
チャート
【図23】振動の例を示すグラフ
【符号の説明】
1 紙幣収納装置 1a 筐体 2 扉 4a〜4d 開閉検出センサ 5a,5b 破損誘導部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新島 義生 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 高村 聡 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 重田 光徳 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 Fターム(参考) 3E040 AA01 BA07 DA10 FC07 FL04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体内に紙幣を収納する紙幣収納装置に
    おいて、 筐体に故意な力が加わると、該筐体の特定の箇所が破損
    するように誘導する形状を持つ破損誘導部を備え、この
    破損誘導部近傍の筐体が破損したことを検出すること
    で、筐体の破壊を検出することを特徴とする紙幣収納装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記破損誘導部を、筐体に設けた扉、もしくは扉が開閉
    する開口部の近傍、あるいはその両方に設けたことを特
    徴とする紙幣収納装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 扉の開閉を検出する扉開閉検出手段により、筐体の破壊
    を検出することを特徴とする紙幣収納装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 光の入射を検出する光検出手段により、筐体の破壊を検
    出することを特徴とする紙幣収納装置。
  5. 【請求項5】 筐体内に紙幣を収納する紙幣収納装置に
    おいて、 筐体に導体線を張り巡らせ、この導体線の断線を検出す
    ることで、筐体の破壊を検出することを特徴とする紙幣
    収納装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 筐体に故意な力が加わると、該筐体の特定の箇所が破損
    するように誘導する形状を持つ破損誘導部を設け、この
    破損誘導部を通過させて前記導体線を張り巡らせたこと
    を特徴とする紙幣収納装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、 前記導体線に、一定間隔毎に断線検出用の電流を流すこ
    とを特徴とする紙幣収納装置。
  8. 【請求項8】 筐体内に紙幣を収納する紙幣収納装置に
    おいて、 筐体内にワイヤを張り巡らせるとともに、 前記ワイヤにより引っ張られて非導通状態を保ち、ワイ
    ヤを切断すると、バネにより導通状態となるスイッチを
    備え、このスイッチが導通状態となることで、筐体の破
    壊を検出することを特徴とする紙幣収納装置。
  9. 【請求項9】 筐体内に紙幣を収納する紙幣収納装置に
    おいて、 筐体に設けた扉の開閉を検出する扉開閉検出手段と、 筐体の姿勢を検出する姿勢検出手段とを備え、 該姿勢検出手段があらかじめ定めた姿勢以外の状態を検
    出している時に、扉開閉検出手段が扉が開いたことを検
    出すると、警報を発することを特徴とする紙幣収納装
    置。
  10. 【請求項10】 筐体内に紙幣を収納する紙幣収納装置
    において、 筐体の振動を検出する振動検出手段を備え、 該振動検出手段が筐体の振動を検出すると、この振動の
    種類から破壊行為が行われているか否かを検出すること
    を特徴とする紙幣収納装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 破壊行為と見なせる振動を検出すると、振動を停止させ
    る誘導を行う通知を発し、振動が継続すると、警報を発
    することを特徴とする紙幣収納装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102779372A (zh) * 2011-05-09 2012-11-14 冲电气工业株式会社 自动化设备
JP2014150217A (ja) * 2013-02-04 2014-08-21 Buffalo Inc ケース

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