JP2001066295A - 液体クロマトグラフィー用充填剤 - Google Patents

液体クロマトグラフィー用充填剤

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JP2001066295A
JP2001066295A JP27727399A JP27727399A JP2001066295A JP 2001066295 A JP2001066295 A JP 2001066295A JP 27727399 A JP27727399 A JP 27727399A JP 27727399 A JP27727399 A JP 27727399A JP 2001066295 A JP2001066295 A JP 2001066295A
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Toichi Yamada
都一 山田
Ken Hirohashi
憲 広橋
Masaru Kashiwabara
勝 柏原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛋白質等の高分子物質を短時間で分離す
る液体クロマトグラフィー用の充填剤の提供。 【解決手段】 下記のA,B,Cからなる三種類のエチ
レン性不飽和単量体から選ばれる二種類以上のエチレン
性不飽和単量体を、単量体は溶解するがその重合体は溶
解しない有機溶媒の存在下に水性懸濁重合されて得られ
た多孔性高分子重合体よりなることを特徴とする液体ク
ロマトグラフィー用充填剤を提供するものである。 A CH=CR ここにRは水素又はメチル基を表わし、Rは2−ヒ
ドロキシエチル基、アミド基のいずれかを表わす。 ここにR及びRは水素又はメチル基を表わし、nは
1ないし20の整数を表わす。 C CH=CHR ここにRは水素又はメチル基を表わし、Rはフェニ
ル基、グリシジル基、アクリルエステル基、ニトリル
基、モノビニル置換フェニル基の何れかを表わす。な
お、上記A,B,Cの群に分類された単量体について
は、同じ群から二種類以上が選ばれることを妨げない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水溶性物質、例えば
アルコール、糖類、蛋白質、生理活性物質等の分離に用
いられる液体クロマトグラフィー(HPLC)用充填剤
に関し、特に蛋白質の分離に用いられるHPLC用充填
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】生体試料中の薬物の測定法においてHP
LC法は、他の測定法に比べ、精度が高くかつ代謝物と
の分離が容易であるという利点を有する。しかしなが
ら、生体試料中に存在する蛋白質等の高分子物質(主と
して蛋白質)が分析カラムに不可逆的に吸着あるいは沈
着して薬物の分離を阻害するため、生体試料を直接HP
LC装置の分析カラムに注入して薬物を分析することは
困難であった。このため、従来生体試料中の薬物を分析
する場合、蛋白質等の高分子物質を除去する操作や有機
溶媒による抽出操作等の前処理操作が必要であった。し
かし、これらの前処理操作は、非常に時間がかかり、か
つ測定誤差の原因となることがしばしばあった。さらに
は、使用する有機溶媒は有害な物質であるため、それら
の廃棄処理に多大なコストがかる等の欠点があった。そ
のため、蛋白質等の高分子物質を効率良く分離するHP
LC用充填剤に対する要望が極めて強かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これまでにも、蛋白質
等の高分子物質を分離するHPLC用の充填剤として、
シリカ系の充填剤が開発されているが、分離効率が悪
く、必ずしも満足のいくものではなかった。したがっ
て、本発明は蛋白質等の高分子物質を効率良く分離する
HPLC用の充填剤を提供することを目的とする。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明は、上記のような
従来技術の欠点に鑑み、蛋白質等の高分子物質に対して
より優れた分離性能を有するHPLC用充填剤を提供す
ることを目的として鋭意研究した結果完成されたもので
ある。
【0005】本発明では、下記のA,B,Cからなる三
種類のエチレン性不飽和単量体から選ばれる二種類以上
のエチレン性不飽和単量体を、単量体は溶解するがその
重合体は溶解しない有機溶媒の存在下に水性懸濁重合さ
れて得られた多孔性高分子重合体よりなることを特徴と
するHPLC用充填剤を提供するものである。 A CH=CR ここにRは水素又はメチル基を表わし、Rは2−ヒ
ドロキシエチル基、アミド基のいずれかを表わす。 ここにR及びRは水素又はメチル基を表わし、nは
1ないし20の整数を表わす。 C CH=CHR ここにRは水素又はメチル基を表わし、Rはフェニ
ル基、グリシジル基、アクリルエステル基、ニトリル
基、モノビニル置換フェニル基の何れかを表わす。な
お、上記A,B,Cの群に分類された単量体について
は、同じ群から二種類以上が選ばれることを妨げない。
【0006】本発明においてHPLCとは、充填剤が充
填されたカラム中に試料及び溶離液を定流量ポンプにて
圧送し、該カラム内で試料の吸着と脱着を行わせなが
ら、試料をその特性に応じてその成分毎に分離させて該
カラムを通過させ、紫外線検出器や示差屈折検出器など
で分離状態を検出する分析法式を意味し、本発明におい
ては、特に試料として水溶性物質とりわけ多様な蛋白質
等の高分子物質が適用され、溶離液としては水又は水溶
液が用いられる。本発明に用いられる充填剤は、水又は
水溶液を溶離液として使用することできること、蛋白質
等の高分子物質が保持されずに溶出されること、及び各
種薬物が保持される機能を備えたものである。このよう
な機能を併せ持つHPLC用充填剤を用い、且つ溶離液
のイオン強度を例えば塩濃度の変化に従って変化させな
がら行うHPLCにより、従来分離が困難であるとされ
ていた水溶性物質とりわけ多様な蛋白質の分離を効果的
に行い得るものである。さらに言及すれば、ヒト血清・
血漿中、各種実験動物血清・血漿中、食肉及び魚肉中の
薬物の測定の前処理として行われる夾雑蛋白質の除去に
有効な優れたHPLC用充填剤を創出することも本発明
の重要な目的である。
【0007】本発明に用いられる充填剤が有する先述の
機能のうち、水又は水溶液を溶離液として使用できるこ
と、及び充填剤に蛋白質等の高分子が保持されずに溶出
されることに関しては、次のことが必須である。該充填
剤を構成する合成高分子重合体の構造中に水との親和性
を有し、かつ蛋白質等の高分子物質との立体障害ならび
に分子サイズ排除機能を有する親水性基を持ち、該充填
剤の表面が水に濡れることおよび蛋白質等の高分子物質
が充填剤に保持されずに溶出されるこが第一に必要であ
り、さらには親水性基のうちアルコール性水酸基、エチ
レンオキサイド基などの非解離性親水性基が表面に存在
することが必要である。また、カルボキシル基やアミノ
基などの解離性親水性基には親水性を付与する効果はあ
るが、これらの基が存在するとクロマトグラフィー機能
と併行してイオン交換機能が作用して分離挙動が複雑化
するため好ましくない結果をもたらす。本発明の分離作
用は、もっぱら疎水性相互作用に基づくのもと考えられ
る。疎水性相互作用とは、静電結合或いは水素結合など
のように結合エネルギーによる安定化を主とする相互作
用とは異なり、エントロピーの増大を主たる効果とする
統計熱力学的相互作用である。このような相互作用を生
じせしめるためには充填剤を構成する合成高分子重合体
中にアルキル基、アルキレン基、フェニル基などの疎水
性基が存在していることが必要である。このため本発明
に用いられる充填剤を構成する合成高分子重合体におい
ては、その分子構造中に先述の非解離性親水性基及び先
述の疎水性基の両方が存在することが必須であり、さら
にこの両者がランスよく存在していることが必要であ
る。
【0008】本発明に用いられる充填剤を調製するにお
いては、複数種類の重合性単量体を重合させて先述の親
水性基及び疎水性基の両方をバランスよく含有させて、
先述の特徴を併せ持つ合成高分子重合体を得ることによ
り目的が達せられる。具体的には、親水性の強い単量体
と疎水性単量体ないしは疎水性の比較的強い単量体とを
水性懸濁重合法により共重合させる方法が採用されるこ
とが多い。上記親水性の強い単量体としては、例えばテ
トラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレ
ングリコールジメタクリレート、ヒドロキエチルアクリ
レート、ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリルア
ミドなどが挙げられる。上記疎水性単量体としては、例
えばスチレン、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル、グリシ
ジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙
げられる。また、上記疎水性の比較的強い単量体として
は、例えばエチレングリコールジアクリレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコール
ジアクレート、ジエチレングリコールジメタクリレー
ト、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラ
メチロールメタントリメタクリレートなどが挙げられ
る。特許請求の範囲の請求項1に記載のA群に属するエ
チレン性不飽和単量体においては、その化学構造式中の
整数nの値が小さいと疎水性が強く整数nの値が大きく
なるにつれて親水性が増大する傾向にある。従って、得
ようとする充填剤の満たすべき性能を勘案しながら整数
nの値を推定し適当する単量体を選択することが望まし
い。
【0009】本発明においては合成高分子重合体中に存
在する前記親水性基と前記疎水性基の両方のバランスを
良好にするという観点から、親水性の強い単量体の一種
以上と疎水性の比較的強い単量体の一種以上とを共重合
させて得られた合成高分子重合体を、HPLC用の充填
剤として取り上げるのが本発明の主旨にも合致している
ので最も好ましい。本発明においては、親水性の強い単
量体を全単量体中の5重量%ないし30重量%程度、疎
水性の比較的強い単量体を30重量%ないし70重量%
程度、残りを疎水性の強い単量体が占める単量体組成配
分とすることで性能良好なHPLC用充填剤が得られ
る。また、本発明のHPLC用充填剤を得るための手法
としての重合又は共重合については、従来より公知の水
性懸濁重合法を用いるのが最も実用的である。その際単
量体は溶解するがその重合体は溶解しない有機溶媒を添
加しておき、重合終了後上記有機溶媒を加熱或いは洗浄
などにより粒子中から除去すると生成する球状重合体が
多孔質となり、そのため充填剤の表面積が増加するので
分離効率を効果的に向上させることが出来る。上記有機
溶媒としては、単量体は溶解するがその重合体は溶解し
ない全ての有機溶媒が原理的には使用可能であり、例え
ばトルエン、キシレン、ジエチルベンゼン、ドデシルベ
ンゼンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、デカンなどの飽和炭化水素類、イソアミルア
ルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコールな
どのアルコール類が挙げられる。その添加量は何等限定
されるものではないが、当業界における長年の経験的な
知見に基づけば、前記単量体100重量部に対して15
重量部ないし200重量部用いられ、より好ましくは3
0重量部ないし150重量部である。さらにHPLC用
充填剤であるための要件として、機械的強度に優れ膨張
性が低いことなどが要求されるので、充填剤は真球状で
あり且つ化学的に架橋されていることが望ましい。従っ
て、重合又は共重合に供される単量体は多官能性のもの
であるか或いは多官能性のものを含んでいることが望ま
しい。
【0010】水性懸濁重合のやり方としては、例えば前
記の単量体、有機溶媒、ラジカル重合開始剤を均一に溶
解し得られた溶液を水相に添加し、攪拌しながら一定温
度に昇温し、この温度に一定時間保持することにより行
われる。この際、重合温度は30℃ないし100℃、よ
り好ましくは45℃ないし85℃であり、重合時間は2
時間ないし100時間、より好ましくは4時間ないし5
0時間である。この際、上記重合用原料組成物の分散性
を向上させるために懸濁安定剤を重合系に添加してもよ
い。上記懸濁安定剤としては特に限定されず例えばポリ
ビニルアルコール、澱粉、メチルセルローズ、カルボキ
シメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ポ
リメタクリル酸ナトリウムなどの水溶性高分子、硫酸バ
リウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム、炭酸カル
シウム、タルク、粘土、珪藻土、金属酸化物粉末などが
挙げられる。上記懸濁安定剤の配合量は通常重合性単量
体の全量に対して0.01重量%ないし50重量%であ
り、より好ましくは0.05重量%ないし35重量%で
ある。上記ラジカル重合開始剤としては通常の懸濁重合
で使用される油溶性の有機過酸化物或いはアゾニトリル
系化合物などが挙げられる。上記有機過酸化物としては
例えば過酸化アセチル、過酸化デカノイル、過酸化ラウ
ロイル、過酸化ベンゾイル、o−メトキシ過酸化ベンゾ
イル、過酸化p−クロロベンゾイル、過酸化2,4−ジ
クロロベンゾイル、過酸化炭酸ジイソプロピル、過酸化
ジ炭酸ジ−2−エチルヘキシル、過酸化アセチルシクロ
ヘキシルスルフォニル、過イソ酪酸t−ブチル、過ビバ
リン酸t−ブチル、過2−エチルヘキサン酸t−ブチ
ル、過酸化t−ブチル、過酸化t−ブチルクミル、過酸
化ジクミル、過酸化メチルエチルケトン、クメンヒドロ
パーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイドなど
が挙げられる。上記アゾニトリル系化合物としては、例
えば2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′
−アゾビス−2,4′−ジメチルバレロニトリル、2,
2′−アゾビスメチルブチロニトリル、2,2′−アゾ
ビス−2,3−ジメチルブチロニトリル、2,2′−ア
ゾビス−2,3,3−トリメチルブチロニトリル、2,
2′−アゾビス−2−イソプロピルブチロニトリル、
4,4−アゾビス−4−シアノバレリン酸、ジメチル−
2,2−アゾビスイソブチレート、2,2′−アゾビス
メチルヘプトニトリルなどが挙げられる。このようなラ
ジカル重合開始剤は少くな過ぎると重合率が低下するこ
とがあり多過ぎても一定以上の効果は得られないため、
通常において単量体の全量に対して0.05重量%ない
し30重量%の範囲で使用され、より好ましくは0.2
重量%ないし10重量%の範囲である。
【0011】本発明の主旨に基づいて懸濁重合により得
られた合成高分子重合体粒子は、夾雑物その他粒子以外
の成分を除去精製した後加熱等により乾燥される。そし
て乾燥粒子を水に分散させることにより水に濡れるか否
かを判別する。水に濡れない粒子は、水又は水溶液を溶
離液とするHPLCに用いることができないので本発明
の範囲からは除外される。次いで、微粒及び粗粒を取り
除いて得られる粒子径が数ミクロンメーターないし数百
ミクロンメターの合成高分子重合体粒子をステンレスカ
ラムに定流量ポンプによりイオン交換水で圧送して充填
し、性能試験及び実用試験に供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、基本的には以下の構成
よりなる。すなわち、第1は、下記のA,B,Cからな
る三種類のエチレン性不飽和単量体から選ばれた二種類
以上のエチレン性不飽和単量体を、単量体は溶解するが
その重合体は溶解しない有機溶媒の存在下にて水性懸濁
重合されて得られた多孔性高分子重合体よりなる液体ク
ロマトグラフィー用充填剤。 A CH=CR ここにR は水素又はメチル基を表わし、Rは2−ヒ
ドロキシエチル基、アミド基のいずれかを表わす。 ここにR及びRは水素又はメチル基を表わし、nは
1ないし20の整数を表わす。 C CH=CHR ここにRは水素又はメチル基を表わし、Rはフェニ
ル基、グリシジル基、アクリルエステル基、ニトリル
基、モノビニル置換フェニル基の何れかを表わす。な
お、上記A,B,Cの群に分類された単量体について
は、同じ群から二種類以上が選ばれることを妨げない。
第2は、蛋白質の分離に用いられるHPLC用充填剤。
上記本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこ
れらの例に何ら限定されるものでない。
【0013】
【実施例1】冷却器、攪拌装置、加熱装置、温度計、ガ
ス吹込み管を備えた1リットルセパラブルフラスコに4
重量%のポリビニルアルコール水溶液500ml、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート20g、ジエチレング
リコールジメタクリレート50g、グリシジルメタクリ
レート30g、トルエン90g及びベンゾイルパーオキ
サイド2gよりなる混合液を供給した。次に窒素ガスを
吹き込みながら、300rpmの攪拌速度で80℃に昇
温し、20時間重合反応を行ってから室温まで冷却し
た。冷却後、重合成生物を固液分離した後、熱水で繰返
し洗浄して残留するポリビニルアルコールを除去し、次
いでアセトンで洗浄して粒子径が5ミクロンメーターな
いし30ミクロンメーターの真球状粒子を得た。最後に
この粒子から微粒子及び粗粒子を取除いて8ミクロンメ
ーターから20ミクロンメーターの範囲の粒子径を有す
るHPLC用充填剤を得た。
【0014】
【実施例2】2−ヒドロキシエチルメタクリレートの代
わりにアクリルミド、ジエチレングリコールジメタクリ
レートの代わりにテトラメチロールメタントリアクリレ
ートを用いた以外は実施例1と全く同様にして調製され
た多孔性粒子から、微粒子及び粗粒子を取除いて8ミク
ロンメーターから20ミクロンメーターの範囲の粒子径
を有するHPLC用充填剤を得た。
【0015】
【実施例3】実施例1で得られた充填剤を700mlの
イオン交換水に分散させ、内径5mm、長さ30mmの
ステンレスカラムに、高圧ポンプにより分散粒子を7m
l/分で圧送することにより充填した。得られた充填カ
ラム(除蛋白カラム)をHPLC装置(商品名:ヒュー
レットパッカードHP−1100)のカラム恒温槽に接
続した。この充填カラムと分析カラム(ODS)の配管
の間に6方スイッチングバルブを設けて流路を隔て、別
々の移動相を液送した。ラット血清(蛋白質濃度:7.
0%)にテオフリン18μg/mlをスパイクスしたも
のを試料とし、この試料20μlを除蛋白カラムに注入
し、2分後にスイッチングバルブと分析カラムを接続
し、バックフラッシュにより充填カラムに保持されたテ
オフリンを分析カラムに溶出させ分析した。HPLCの
分析条件は、下記に示した。 高速液体クロマトグラフ操作条件 カラム恒温槽温度:40℃ 充填カラム用移動相(除蛋白カラム):0.02mmo
lリン酸緩衝液(pH=7.0) 分析カラム用移動相:0.02mmolリン酸緩衝液
(pH=7.0)/CHCN=95/5 分析カラム:ODS(商品名:ヒューレットパッカード
Hypersil) 移動相流速:1ml/分 検出器:ダイオードアレイ検出器(254nm) また、充填カラム(除蛋白カラム)から回収された蛋白
質の回収率は、次の方法で行った。試料を除蛋白カラム
に注入後、除蛋白カラムの下流の配管出口より溶出液を
2分間分取した。この分取液より100μlを採取し、
ホーリン法により溶出液中の蛋白質を定量した。テオフ
リン及び蛋白質の回収率は、下記通りであった。 テオフリン回収率 :100.0% 蛋白質回収率 :100.2%
【0016】
【実施例4】実施例2で得た充填剤を実施例3と同様の
方法で作成した除蛋白カラムを用いて、実施例3と同じ
試料を、実施例3同様の方法によりテオフリン及び蛋白
質の回収率を測定した。結果は、下記の通りである。 テオフリン回収率 :100.0% 蛋白質回収率 :100.5%
【0017】
【発明の効果】本発明により得られる新規なHPLC用
充填剤を用いることにより、生体試料中の薬物をHPC
L法で分析する場合、直接HPCL装置に試料を注入し
て分析することが可能となり、除蛋白操作や抽出操作等
の前処理操作が不要となり、分析時間が大幅に短縮さ
れ、かつ環境汚染の恐れのある有機溶媒の使用が不要と
なる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記のA,B,Cからなる三種類のエチレ
    ン性不飽和単量体から選ばれた二種類以上のエチレン性
    不飽和単量体を、単量体は溶解するがその重合体は溶解
    しない有機溶媒の存在下にて水性懸濁重合されて得られ
    た多孔性高分子重合体よりなることを特徴とする液体ク
    ロマトグラフィー用充填剤。 A CH=CR ここにRは水素又はメチル基を表わし、Rは2−ヒ
    ドロキシエチル基、アミド基のいずれかを表わす。 ここにR及びRは水素又はメチル基を表わし、nは
    1ないし20の整数を表わす。 C CH=CHR ここにRは水素又はメチル基を表わし、Rはフェニ
    ル基、グリシジル基、アクリルエステル基、ニトリル
    基、モノビニル置換フェニル基の何れかを表わす。な
    お、上記A,B,Cの群に分類された単量体について
    は、同じ群から二種類以上が選ばれることを妨げない。
  2. 【請求項2】蛋白質の分離に用いられることを特徴とす
    る請求項1記載の液体クロマトグラフィー用充填剤。
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