JP2001064757A - 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法 - Google Patents
電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法Info
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Abstract
グ面剥離強度に優れた陰極箔を得ることができる電解コ
ンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 Cu:0.2〜0.5%、Si:0.0
1〜0.1%、Fe:0.01〜0.15%、その他不
可避不純物元素を含有するアルミニウム鋳塊を準備す
る。このアルミニウム鋳塊に、490〜550℃で0.
5〜3時間の条件で均質化処理を施す。その後、熱間圧
延して厚さ1.5〜2.5mmのアルミニウム板を得
る。このアルミニウム箔に一次冷間圧延を施す。一次冷
間圧延の圧下率は80%以下であるのが好ましい。その
後、350〜450℃の温度範囲で中間焼鈍を施す。次
いで、圧下率80〜94%で仕上冷間圧延を施して電解
コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得る。仕上冷間
圧延の後、最終焼鈍を施して良い。
Description
度、折曲強度及びエッチング面剥離強度に優れた陰極箔
を得ることができる電解コンデンサ陰極用アルミニウム
合金箔の製造方法に関するものである。
度及びエッチング面剥離強度に優れた陰極箔を得るため
のアルミニウム合金箔の製造方法が、種々提案されてい
る。特に、特開昭63−303040号公報において
は、以下のような製造方法が提案されている。即ち、エ
ッチング性を向上させ高静電容量とするために、Cuを
0.05〜1.0%含有させること、一次冷間圧延を圧
下率を50%以上好ましくは90%以上で行うこと、中
間焼鈍の温度範囲を320〜450℃とすることが提案
されている。また、引張強度や折曲強度を向上させるた
め、仕上冷間圧延の圧下率を50〜90%にすること、
エッチング面剥離強度を向上させるため、Cu含有量を
1.0%以下とすることも提案されている。
しも、静電容量、引張強度、折曲強度及びエッチング面
剥離強度に優れた陰極箔を得ることのできるアルミニウ
ム合金箔を製造し得るとは限らなかった。例えば、エッ
チング面剥離強度に関して言えば、Cu含有量の上限を
規定しただけでは調整することはできず、不純物である
他元素の含有割合によって、或いは仕上冷間圧延の圧下
率によって、エッチング面剥離強度が低下するというこ
とがあった。また、引張強度や折曲強度に関しても、他
元素の含有量、均質化処理の条件、熱間圧延における上
がり厚等によって、引張強度等が大きく変動するという
こともあった。更に、静電容量に関しても、一次冷間圧
延の圧下率の下限を規制しただけでは調整することはで
きず、均質化処理の条件によって、エッチング性が向上
せず、高静電容量の陰極箔が得られないということがあ
った。
種々研究を重ねた結果、静電容量に関しては、均質化処
理の条件も関係していること、引張強度や折曲強度に関
しては、アルミニウム合金箔の元素組成、均質化処理の
条件、熱間圧延の上がり厚も関係していること、エッチ
ング面剥離強度に関しては、アルミニウム合金箔の元素
組成及び仕上冷間圧延の圧下率も関係していることを見
出した。本発明は、このような知見に基づいてなされた
ものである。
0.2〜0.5%、Si:0.01〜0.1%、Fe:
0.01〜0.15%、その他不可避不純物元素を含有
するアルミニウム鋳塊に、490〜550℃で0.5〜
3時間の条件で均質化処理を施した後、熱間圧延して厚
さ1.5〜2.5mmのアルミニウム板を得、該アルミ
ニウム箔に一次冷間圧延を施した後、350〜450℃
の温度範囲で中間焼鈍を施し、次いで圧下率80〜94
%で仕上冷間圧延を施すことを特徴とする電解コンデン
サ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法に関するもので
ある。なお、本件明細書中において、各元素の含有割合
を表わす%は、いずれも重量%のことである。
塊を準備する。このアルミニウム鋳塊には、Cuが0.
2〜0.5%、Siが0.01〜0.1%、Feが0.
01〜0.15%、その他不可避不純物元素が含有され
ている。従って、アルミニウム純度(Al純度)は、概
ね、99.2%以上である。また、アルミニウム鋳塊の
厚さは、400〜600mm程度が好ましい。
溶解性を向上させるものである。従って、Cuの含有量
が0.2%未満であると、得られるアルミニウム合金箔
のエッチング性が向上せず、高静電容量の陰極箔が得ら
れないため、好ましくない。また、Cuの含有量が0.
5%を超えると、エッチング時に過溶解が生じ、結果的
に表面積の拡大が図れず、高静電容量の陰極箔が得られ
ないため、好ましくない。
してくる元素である。従って、Siの含有量を0.01
%未満にするには、特別な精製工程を経なければなら
ず、得られるアルミニウム鋳塊が高価になるので、好ま
しくない。また、Siの含有量が0.1%を超えると、
アルミニウム中にSiが固溶しにくくなって、アルミニ
ウム合金箔の製造の際に、大きなサイズの析出物が生じ
やすくなる。この結果、得られるアルミニウム合金箔の
引張強度や折曲強度が低下するので、好ましくない。
金箔の機械的特性を向上させるものである。従って、F
eの含有量が0.01%未満であると、得られるアルミ
ニウム合金箔の引張強度や折曲強度が低下するので、好
ましくない。また、Feの含有量が0.15%を超える
と、エッチング時に、アルミニウム合金箔の表面が層状
にエッチングされやすくなる傾向が生じ、エッチング面
剥離強度が低下するので、好ましくない。
鋳塊に、均質化処理が施される。均質化処理は、アルミ
ニウム鋳塊中のAl以外の他元素を、なるべく均一に分
散させるのが目的である。均質化処理の条件は、温度が
490〜550℃で、保持時間が0.5〜3時間であ
る。このような均質化処理は、一般的にアルミニウム鋳
塊に施される均質化処理と比べて、比較的低温で比較的
短時間である。このような条件を採用した理由は、以下
のとおりである。
と、Cu及びSiをアルミニウム中に固溶しにくくな
り、エッチング特性が低下し、高静電容量の陰極箔が得
られにくくなるため、好ましくない。また、均質化処理
の温度が550℃を超えると、Feの析出物が再固溶
し、得られるアルミニウム合金箔の引張強度や折曲強度
が低下するので、好ましくない。均質化処理の時間が
0.5時間未満になると、Cu及びSiのアルミニウム
中への固溶が不十分となったり、或いはFe析出物の分
散が不均一となるので、好ましくない。均質化処理の時
間が3時間を超えると、均質化処理温度が低温側である
ときは、粗大な金属間化合物が析出しやすくなり、また
均質処理温度が高温側であるときは、Fe析出物が再固
溶しやすくなって、いずれの場合も、得られるアルミニ
ウム合金箔の引張強度や折曲強度が低下するので好まし
くない。
後、熱間圧延が施される。熱間圧延の温度条件等は、一
般的な条件が採用されるが、圧下率を比較的高くして行
われるのが、本発明における特徴である。即ち、熱間圧
延上がりのアルミニウム板の厚さが、1.5〜2.5m
mになるような圧下率が採用される。アルミニウム鋳塊
の厚さは、一般的に、400〜600mmであるので、
圧下率は99.375〜99.75%程度ということに
なる。一般的な熱間圧延における圧下率は、99.00
%程度であるから、これに比べて、本発明の場合は、高
圧下率での熱間圧延ということになる。なお、熱間圧延
における圧下率は、{〔(アルミニウム鋳塊の厚さ)−
(熱間圧延上がりのアルミニウム板の厚さ)〕/(アル
ミニウム鋳塊の厚さ)}×100なる式で算出されるも
のである。
2.5mmを超えると、Fe等の析出物を十分に微細化
することができず、得られるアルミニウム合金箔の引張
強度や折曲強度が低下するので、好ましくない。熱間圧
延上がりのアルミニウム板の厚さを1.5mm未満にす
ると、熱間圧延上がりの板厚及び板の形状が均一とてり
にくく、製品化しにくくなるので、現実的ではない。
次冷間圧延が施される。一次冷間圧延における圧下率は
任意であって良いが、好ましくは80%以下であるのが
良い。一般的に、一次冷間圧延は、析出物を微細化させ
るため、90%以上の圧下率で施されることが多いが、
本発明では、熱間圧延工程で析出物が微細化しているの
で、このような高圧下率で一次冷間圧延しなくても良
い。なお、一次冷間圧延における圧下率は、{〔(熱間
圧延上がりのアルミニウム板の厚さ)−(一次冷間圧延
後のアルミニウム薄板の厚さ)〕/(熱間圧延上がりの
アルミニウム板の厚さ)}×100なる式で算出される
ものである。
れる。中間焼鈍の条件は、一般的な条件で良く、温度範
囲としては350〜450℃である。中間焼鈍の温度が
350℃未満であると、Cuをアルミニウム中に更に十
分に固溶させにくくなり、エッチング時の溶解性が低下
し、高静電容量の陰極箔が得られないので、好ましくな
い。中間焼鈍の温度が450℃を超えると、結晶粒が粗
大になりやすく、得られるアルミニウム合金箔の引張強
度や折曲強度が低下するので、好ましくない。なお、中
間焼鈍の時間は、バッチ焼鈍の場合は1〜20時間程度
が好ましく、連続焼鈍の場合は10秒以上程度が好まし
い。
仕上冷間圧延における圧下率は、80〜94%である。
仕上冷間圧延における圧下率が80%未満であると、加
工硬化が不十分となり、得られるアルミニウム合金箔の
引張強度や折曲強度が低下するので、好ましくない。ま
た、仕上冷間圧延における圧下率が94%を超えると、
得られるアルミニウム合金箔表面の結晶粒の扁平化が進
む。そして、このようなアルミニウム合金箔にエッチン
グを施すと、層状にエッチングされ、エッチング面剥離
強度が低下するので、好ましくない。また、過度の加工
硬化が生じ、折曲強度も低下するので、好ましくない。
なお、仕上冷間圧延における圧下率は、{〔(中間焼鈍
後のアルミニウム薄板の厚さ)−(仕上冷間圧延後のア
ルミニウム合金箔の厚さ)〕/(中間焼鈍後のアルミニ
ウム薄板の厚さ)}×100なる式で算出されるもので
ある。
金箔は、そのままで、或いは最終焼鈍を施して軟化させ
て、電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔とされ、
エッチングを施して、陰極箔を得ることができる。な
お、最終焼鈍を行う場合、その条件は、一般に採用され
ている条件で良い。
が、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明
は、特定のアルミニウム合金組成、特定条件の均質化処
理、特定の熱間圧延、特定条件の中間焼鈍、特定の仕上
冷間圧延を組み合わせれば、静電容量、引張強度、折曲
強度及びエッチング面剥離強度に優れた陰極箔を得るこ
とができる電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を
製造しうるとの知見に基づくものとして、解釈されるべ
きである。
Si含有量0.02%、Fe含有量0.04%で、その
他不可避不純物元素を含有する厚さ500mmのアルミ
ニウム鋳塊を準備した。このアルミニウム鋳塊に、温度
520℃で1時間、均質化処理を施した。そのあと直ち
に熱間圧延を行い、厚さ1.8mmのアルミニウム板を
得た。このアルミニウム板に圧下率78%で、一次冷間
圧延を施した後、温度400℃で10時間、中間焼鈍を
施した。この後、圧下率88%で仕上冷間圧延を施し、
厚さ0.05mmの電解コンデンサ陰極用アルミニウム
合金箔を得た。
を420℃で10時間行った他は、実施例1と同一の方
法で、電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得
た。
Si含有量0.03%、Fe含有量0.04%で、その
他不可避不純物元素を含有する厚さ500mmのアルミ
ニウム鋳塊を準備した。このアルミニウム鋳塊に、温度
520℃で1時間、均質化処理を施した。そのあと直ち
に熱間圧延を行い、厚さ2.1mmのアルミニウム板を
得た。このアルミニウム板に圧下率76%で、一次冷間
圧延を施した後、温度400℃で10時間、中間焼鈍を
施した。この後、圧下率90%で仕上冷間圧延を施し、
厚さ0.05mmの電解コンデンサ陰極用アルミニウム
合金箔を得た。
りのアルミニウム板の厚さを1.6mmとし、中間焼鈍
を430℃で7時間行い、仕上冷間圧延における圧下率
を86%とした他は、実施例1と同一の方法で、電解コ
ンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
りのアルミニウム板の厚さを1.8mmとし、一次冷間
圧延における圧下率を78%とし、中間焼鈍を430℃
で10時間行い、仕上冷間圧延における圧下率を88%
とした他は、実施例3と同一の方法で、電解コンデンサ
陰極用アルミニウム合金箔を得た。
りのアルミニウム板の厚さを2.4mmとし、一次冷間
圧延における圧下率を75%とし、仕上冷間圧延におけ
る圧下率を92%とした他は、実施例1と同一の方法
で、電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
Si含有量0.07%、Fe含有量0.10%で、その
他不可避不純物元素を含有する厚さ500mmのアルミ
ニウム鋳塊を準備した。このアルミニウム鋳塊に、温度
530℃で2.5時間、均質化処理を施した。そのあと
直ちに熱間圧延を行い、厚さ1.6mmのアルミニウム
板を得た。このアルミニウム板に圧下率69%で、一次
冷間圧延を施した後、温度440℃で10時間、中間焼
鈍を施した。この後、圧下率90%で仕上冷間圧延を施
し、厚さ0.05mmの電解コンデンサ陰極用アルミニ
ウム合金箔を得た。
Si含有量0.02%、Fe含有量0.05%で、その
他不可避不純物元素を含有する厚さ500mmのアルミ
ニウム鋳塊を準備した。このアルミニウム鋳塊に、温度
600℃で7時間、均質化処理を施した。そのあと直ち
に熱間圧延を行い、厚さ1.8mmのアルミニウム板を
得た。このアルミニウム板に圧下率78%で、一次冷間
圧延を施した後、温度400℃で10時間、中間焼鈍を
施した。この後、圧下率88%で仕上冷間圧延を施し、
厚さ0.05mmの電解コンデンサ陰極用アルミニウム
合金箔を得た。
Si含有量0.04%、Fe含有量0.07%で、その
他不可避不純物元素を含有する厚さ500mmのアルミ
ニウム鋳塊を用いた他は、実施例1と同一の方法で、電
解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
Si含有量0.16%、Fe含有量0.27%で、その
他不可避不純物元素を含有する厚さ500mmのアルミ
ニウム鋳塊を用いた他は、実施例1と同一の方法で、電
解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
同一の方法で、電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金
箔を得た。
同一の方法で、電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金
箔を得た。
一次冷間圧延における圧下率を83%とし、仕上冷間圧
延における圧下率を95%とした他は、実施例1と同一
の方法で、電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を
得た。
一次冷間圧延における圧下率を87%とした他は、実施
例1と同一の方法で、電解コンデンサ陰極用アルミニウ
ム合金箔を得た。
Si含有量0.03%、Fe含有量0.05%で、その
他不可避不純物元素を含有する厚さ500mmのアルミ
ニウム鋳塊を準備した。このアルミニウム鋳塊に、温度
600℃で7時間、均質化処理を施した。そのあと直ち
に熱間圧延を行い、厚さ3mmのアルミニウム板を得
た。このアルミニウム板に圧下率90%で、一次冷間圧
延を施した後、温度400℃で10時間、中間焼鈍を施
した。この後、圧下率83%で仕上冷間圧延を施し、厚
さ0.05mmの電解コンデンサ陰極用アルミニウム合
金箔を得た。
7に係る合金組成及び製造条件を表1として示した。
〜7に係る製造方法で得られた電解コンデンサ陰極用ア
ルミニウム合金箔から、所定の大きさの試料箔を採取
し、以下の条件でエッチング処理を施した。 〔前処理〕:濃度0.05重量%の水酸化ナトリウム溶
液(液温50±1℃)中に、試料箔を30秒間浸漬し
た。 〔本処理〕:塩酸濃度6重量%+燐酸濃度0.5重量%
+蓚酸濃度0.5重量%の混合溶液(液温50±1℃)
中に試料箔を浸漬し、30Hzの正弦波交流により、見
掛け電流密度0.25A/cm2で200秒間の交流電
解エッチングを行った。本処理後、試料箔は化成するこ
となく、アジピン酸アンモニウム150gを純水100
0cm3に溶解した溶液(液温30±1℃)中で、LC
Rメーターを用いて、静電容量(μF/cm2)を測定
し、その結果を表2に示した。なお、静電容量は、参考
例に係る電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔をエ
ッチングして得られた試料箔を基準(100%)とし
て、その相対比較値で示した。
下の項目に関して、以下の方法で測定し、その結果を表
2に示した。 〔引張強度(kg/cm)〕:試料箔から100mm×
10mmの大きさの試験箔を採取し、インストロン型万
能試験機にて、評点距離50mm、引張速度10mm/
min.で引張強度を測定した。 〔折曲強度(回)〕:試料箔から150mm×10mm
の大きさの試験箔を採取し、荷重200gf、曲率半径
0.5mm、折曲角度90°、繰り返し折曲速度6回/
sec.で折曲試験を行い、折曲部に破断や割れが生じ
るまでの折曲回数を測定した。 〔エッチング面剥離強度(g/cm)〕:試料箔から2
00mm×60mmの大きさの試験箔を採取し、この試
験箔のエッチング面に、市販の接着テープ(100mm
×10mm)を2.0kgfのハンドローラを用いて均
一に貼りつけ、引張速度10mm/sec.で180°
の剥離試験を行い、この際の剥離強度を測定した。
係る方法で得られたアルミニウム合金箔をエッチングし
て得られた試料箔は、比較例に係る方法で得られた試料
箔に比べて、静電容量、引張強度、折曲強度及びエッチ
ング面剥離強度のいずれの点においても、優れているこ
とが分かる。
得られた電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔をエ
ッチングして得られた陰極箔は、静電容量、引張強度、
折曲強度及びエッチング面剥離強度のいずれの点におい
ても、優れている。従って、この陰極箔を巻き込んで、
電解コンデンサに組み込む際、これは引張強度及び折曲
強度に優れているので、破断したり割れが生じたりしに
くい。また、エッチング面剥離強度に優れているので、
巻き込んだ陰極箔の端部を接着テープで止めたとき、接
着テープが剥離しにくく、巻き込みが緩むことも少な
い。依って、電解コンデンサの生産を効率良く行うこと
ができるという効果を奏する。また、この陰極箔は高静
電容量であるので、電解コンデンサの静電容量も高くな
り、例えば、所定の静電容量の電解コンデンサを小型化
しうるという効果も奏する。
Claims (3)
- 【請求項1】 Cu:0.2〜0.5%、Si:0.0
1〜0.1%、Fe:0.01〜0.15%、その他不
可避不純物元素を含有するアルミニウム鋳塊に、490
〜550℃で0.5〜3時間の条件で均質化処理を施し
た後、熱間圧延して厚さ1.5〜2.5mmのアルミニ
ウム板を得、該アルミニウム箔に一次冷間圧延を施した
後、350〜450℃の温度範囲で中間焼鈍を施し、次
いで圧下率80〜94%で仕上冷間圧延を施すことを特
徴とする電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製
造方法。 - 【請求項2】 一次冷間圧延における圧下率が80%以
下である請求項1記載の電解コンデンサ陰極用アルミニ
ウム合金箔の製造方法。 - 【請求項3】 仕上冷間圧延後に、最終焼鈍を施す請求
項1又は2記載の電解コンデンサ陰極用アルミニウム合
金箔の製造方法。
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JP24007799A JP4060493B2 (ja) | 1999-08-26 | 1999-08-26 | 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法 |
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