JP2001063749A - 容器蓋用ライナー材 - Google Patents

容器蓋用ライナー材

Info

Publication number
JP2001063749A
JP2001063749A JP23982999A JP23982999A JP2001063749A JP 2001063749 A JP2001063749 A JP 2001063749A JP 23982999 A JP23982999 A JP 23982999A JP 23982999 A JP23982999 A JP 23982999A JP 2001063749 A JP2001063749 A JP 2001063749A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
resin
container lid
scavenging
liner material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23982999A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Nagao
勇志 長尾
Hirotaka Takoshi
宏孝 田越
Otohiko Miyauchi
乙彦 宮内
Kensuke Onishi
健介 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Altemira Co Ltd
Original Assignee
Showa Denko KK
Showa Aluminum Can Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK, Showa Aluminum Can Corp filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP23982999A priority Critical patent/JP2001063749A/ja
Publication of JP2001063749A publication Critical patent/JP2001063749A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器内の残留酸素を迅速に除去でき、これに
より内容物の劣化やフレーバーの低下を防止し得ると共
に、酸素捕捉材を容器蓋内に設けることによるフレーバ
ー低下や機能低下等の問題が解消された容器蓋用ライナ
ー材およびその製造方法の提供。 【解決手段】 容器蓋殻体と該殻体の内面側に設けられ
た樹脂製ライナーとから成る容器蓋において、樹脂製ラ
イナーが該殻体に接する側から分子中に炭素−炭素不飽
和結合を有するオレフィンオリゴマーセグメントを結合
したポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系
またはビニル系の重合体からなる酸素捕捉性樹脂が含ま
れる樹脂層/酸素透過性の熱可塑性樹脂層からなる積層
体であることを特徴とする容器蓋用ライナー材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化されやすい物
質、酸化されると変質する物質などを包装するため、酸
素を捕捉する性能を有する容器蓋用ライナー材に関す
る。より詳細には、水分や炭酸ガスの存在に酸素捕捉活
性が影響を受けず酸素捕捉性のある容器蓋用ライナー材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から食品、飲料などは、コストが安
く、軽量であり、自動包装が可能などの理由から、プラ
スチック容器、プラスチックの蓋材を用いて包装される
ことが広く行われている。しかしこれらの包装材では、
容器の酸素バリア性のないプラスチック部分から容器の
内部へ透過する酸素により酸化変味することが知られて
いた。この対応策として食品、飲料の酸化、変味を防ぐ
ために、容器、蓋材に酸素が透過しにくいハイバリア性
の材料を使用する方法が広く行われているが、金属また
はガラス製の容器や蓋と比較して、ハイバリア性プラス
チック容器や蓋材は完全には酸素の透過を防ぐことはで
きず、長期間の貯蔵などにおいて中味の食品や飲料は徐
々に酸化されて変質することが避けられなかった。一方
容器を完全なバリア性のあるガラスビンなどを用いた場
合ににおいては、内容物充填後のビンの上部に、ヘッド
スペースと呼ばれる空間が必ず存在する。打栓後のヘッ
ドスペースには酸素が残存し、酸素は内容物を酸化劣化
し、更にはカビ、酵母、細菌等の増殖を生じさせる原因
となる。ヘッドスペースの酸素を除去するために、内容
物を充填したビンに水蒸気や窒素ガスを吹き付けて、ヘ
ッドスペースの空気をこれらのガスで置換し、次いで蓋
の打栓を行うことが一般に知られている。ガス置換は、
ヘッドスペースの酸素をある程度除く点で効果がある。
【0003】しかしながらこの方法では、ガス置換を行
うにはガス代や設備等に多額の費用を要し、またガス置
換を行ってもヘッドスペース中の酸素を完全に除去する
ことは困難であり、まして内容物の溶存酸素迄を除去す
ることは到底不可能に近い。実際に果実、果汁、野菜等
の缶詰やビン詰では、残留酸素による内容物の変質を生
じることが知られている。このような容器内残留酸素の
影響を防止するため、容器内あるいは蓋などの一部に酸
素吸収剤を設けたものが既に知られている。例えば、金
属製蓋殻体と、その内側に設けられたガスケットあるい
はライナーとからなる容器蓋体において、ヘッドスペー
スあるいは内容物中の残留酸素を最終的には吸収除去す
るため、そのガスケット等に使用されている樹脂に酸素
吸収剤を配合したものがある。この例として特願平3−
88592号には、樹脂製ライナーないしパッキングに
脱酸素剤が配合された酸素吸収性樹脂組成物の層を設け
ると共に、この酸素吸収性樹脂組成物層の容器内面側の
表面に、密封部よりも中心側のほぼ全面にわたって微小
凹凸を形成させることにより、酸素吸収速度を向上させ
ることが提案されている。
【0004】上記提案にみられる酸素吸収剤配合ライナ
ーは、ある程度の酸素吸収速度の改善は認められるもの
の、打栓直後から内容物滅菌ないし殺菌処理までの間に
容器内の残留酸素を香味等に影響のない範囲に除去する
という能力に関して未だ十分満足し得るものではなかっ
た。内容物の香味保持性(フレーバー保持性)は容器内
残留酸素濃度と密接な関係にあることが知られており、
更に滅菌ないし殺菌時の加熱によってより大きなダメー
ジを受ける。したがって、滅菌ないし殺菌をしする、し
ないに関係なく打栓後短時間のうちに容器内の残留酸素
を除去できるような酸素吸収性ライナーが望まれてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、容器内の残
留酸素を迅速に除去でき、これにより内容物の劣化やフ
レーバーの低下を防止し得ると共に、酸素捕捉材を容器
蓋内に設けることによるフレーバー低下や機能低下等の
問題が解消された容器蓋用ライナー材およびその製造方
法を提供するにある。本発明の他の目的は、密封性能が
阻害されることがないように、ライナー材にクッション
性と弾性を付与すると共に、従来では熱可塑性樹脂では
達成できなかった酸素に対する完全バリア性をライナー
材に付与することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、[1] 容器
蓋殻体と該殻体の内面側に設けられた樹脂製ライナーと
から成る容器蓋において、樹脂製ライナーが該殻体に接
する側から酸素捕捉性樹脂が含まれる樹脂層/酸素透過
性の熱可塑性樹脂層からなる積層体であることを特徴と
する容器蓋用ライナー材、
【0007】[2] 酸素捕捉性樹脂が、分子中に炭素
−炭素不飽和結合を有するオレフィンオリゴマーセグメ
ントを結合したポリエステル系、ポリアミド系、ポリオ
レフィン系またはビニル系の重合体である[1]に記載
の容器蓋用ライナー材、[3] 酸素捕捉性樹脂中のオ
レフィンオリゴマーセグメントが、ブタジエン、ノルボ
ルネン、ジシクロペンタジエン、オクタジエンおよびイ
ソプレンの分子ユニットのいずれか一つを含む、分子量
が1000ないし10000のオレフィンオリゴマーセ
グメントである上記[1]または[2]に記載の容器蓋
用ライナー材、[4] 酸素捕捉性樹脂が、炭素−炭素
不飽和結合を有するオレフィンオリゴマーセグメントを
1ないし15重量%を含み、主たるポリマーセグメント
の主鎖に対して分岐状にペンダントとして結合した樹脂
である上記[1]ないし[3]のいずれかに記載の容器
蓋用ライナー材、
【0008】[5] 酸素捕捉性樹脂を含む樹脂層が、
金属原子として50ないし500ppmの遷移金属化合
物を含む酸素捕捉性樹脂層である上記[1]ないし
[4]のいずれかに記載の容器蓋用ライナー材、[6]
酸素捕捉性樹脂を含む樹脂層に対し、紫外線および/
または可視光線に対し増感作用を有する光酸化促進剤を
配合した上記[1]ないし[5]のいずれかに記載の容
器蓋用ライナー材、
【0009】[7] 容器蓋を構成する容器蓋殻体が酸
素不透過材料からなる場合、ライナー材の層構成が殻体
側から、少なくとも酸素捕捉性樹脂を含む樹脂層/酸素
透過性の熱可塑性樹脂層の順に積層したことを特徴とす
る容器蓋用ライナー材、[8] 容器蓋を構成する容器
蓋殻体が酸素透過性材料からなる場合、ライナー材の層
構成が該殻体側から少なくとも酸素不透過性材(ガスバ
リア材)層/酸素捕捉性樹脂を含む樹脂層/酸素透過性
材の熱可塑性樹脂層の順に積層したことを特徴とする容
器蓋用ライナー材、
【0010】[9] 酸素透過性の熱可塑性樹脂が、ポ
リオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエ
ステルのうちから選ばれた樹脂である上記[7]または
[8]に記載の容器蓋用ライナー材、[10] 酸素捕
捉性樹脂を含む樹脂層が、発泡体または発泡開繊糸から
なる上記[7]または[8]に記載の容器蓋用ライナー
材、及び[11] 酸素不透過材が、エチレン−ビニル
アルコール共重合体、非晶質ナイロン、塩化ビニリデン
共重合体、ポリアクリロニトリル共重合体、アルミニウ
ム箔、分子中に炭素−炭素不飽和結合を有するオレフィ
ンオリゴマーセグメントを結合したガスバリア性樹脂あ
るいは酸化珪素、アルミニウム、酸化アルミまたはDL
C・ダイアモンドライクカーボンにより被覆されたプラ
スチックフィルムからなる群から選ばれた酸素不透過材
である上記[7]に記載の容器蓋用ライナー材、を開発
することにより上記の課題を解決した。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における容器蓋用ライナー
材としては、容器蓋殻体と内容物の間にあって、容器該
と容器内の流通を遮断する(パッキング作用)と共にそ
の間の空間に存在する酸素ガスを該ライナー材で捕捉
し、該空間から酸素を消滅する作用を有するものであ
る。なお酸素捕捉性樹脂は内容物と直接接触することは
該樹脂中の有害物質の内容物側への浸出や該樹脂の酸素
捕捉性能を低下または失わせる危険があるので、少なく
ともその表面は酸素透過性のある熱可塑性樹脂で被覆さ
れていることが必要である。本発明における熱可塑性樹
脂としては、通常ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド
のいずれかが適当だと考えられるが、酸素透過性があ
り、遮水性のある樹脂であれば特に制限なく使用でき
る。特にパッキング作用の改善及び酸素透過性を向上さ
せるため、独立気泡を主とした発泡体が好ましい。
【0012】本発明に使用する酸素捕捉性樹脂として
は、分子中に炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフ
ィンオリゴマーセグメントを結合したポリエステル系、
ポリアミド系などの重縮合系樹脂、ポリオレフィン系ま
たはビニル系などの付加重合体を挙げることができる。
ポリエステル系重合体としては、例えばポリエチレンテ
レフタレート(以下「PET」という。)、ポリブチレ
ンテレフタレート(以下「PBT」という。)、ポリエ
チレンナフタレート(以下「PEN」という。)などの
アルキレングリコールと芳香族二塩基酸からの(共)重
縮合体あるいはポリカーボネート、ポリアリレートなど
の芳香族アルコールからの重縮合体などが挙げられる。
ポリアミド系重合体としては、ポリアミド6、ポリアミ
ド66、ポリアミド12などの脂肪族ポリアミド類、ポ
リキシリレンジアミンアジパミド(MXD6)などの芳
香族ポリアミド類が挙げられる。中でもMXD6は樹脂
自体がガスバリア性を有するのでバリア性パッケージの
材料樹脂としては好適な樹脂である。
【0013】上記のポリエステル類またはポリアミド類
などの重縮合系樹脂は、ポリマーの合成の際に、原料化
合物の一部に片末端に2個の官能基または両末端に官能
基を有するポリオレフィンオリゴマーを使用して共重縮
合してもよいし、またポリマーに片末端に2個の官能基
または両末端に官能基を有するポリオレフィンオリゴマ
ーを反応させ、トランスエステル化またはトランスアミ
ド化によりオレフィンオリゴマーセグメントを導入して
もよい。さらにはポリマー合成の際に3個以上の官能基
を有する原料を使用して主鎖に遊離の官能基を設け、こ
れにポリオレフィンオリゴマーセグメントを結合させて
もよく、場合によってはポリマーに3個以上の官能基を
有する原料化合物を反応させトランスエステル化または
トランスアミド化を行い、主鎖中に官能基を導入し、こ
れにポリオレフィンオリゴマーセグメントを結合させて
もよい。
【0014】主鎖にポリオレフィンオリゴマーセグメン
トを有するポリエステル系ポリマーいおいては、ポリマ
ーの合成段階において、二塩基性カルボン酸の一部を両
末端にカルボキシル基を有するポリオレフィンオリゴマ
ーで置き換えるか、またはグリコールの一部に両末端に
水酸基を有するポリオレフィンオリゴマーで置き換えて
重縮合させることにより得られる。あるいは通常のポリ
エステルポリマーに両末端にカルボキシル基または水酸
基を有するポリオレフィンオリゴマーをトランスエステ
ル化反応させてポリオレフィンオリゴマーセグメントを
直接導入してもよい。
【0015】かかるペンダント状のポリオレフィンオリ
ゴマーセグメントを有するポリエステル系ポリマーにお
いては、ポリマーの合成段階において、二塩基性カルボ
ン酸の一部を片末端に2個のカルボキシル基を有するポ
リオレフィンオリゴマーで置き換えるか、またはグリコ
ールの一部に片末端に2個の水酸基を有するポリオレフ
ィンオリゴマーで置き換えて重縮合反応させペンダント
状にポリオレフィンオリゴマーを有するポリエステルと
する。二塩基性カルボン酸の一部を3価以上の多価カル
ボン酸で置き換えるか、グリコールの一部を3価以上の
多価アルコールで置き換え、共重縮合することによりカ
ルボキシル基または水酸基の官能基を主鎖の中間に設
け、これにポリオレフィンオリゴマーを結合させる。あ
るいは通常のポリエステルポリマーに片末端に2個のカ
ルボキシル基または2個の水酸基を有するポリオレフィ
ンオリゴマーをトランスエステル化反応させてポリオレ
フィンオリゴマーセグメントを直接導入してもよく、あ
るいは3価のカルボン酸、好ましくは芳香族カルボン酸
を反応させるか、あるいは3価以上の多価アルコールを
反応させ、トランスエステル化によりポリエステル主鎖
中に遊離のカルボキシル基または遊離の水酸基の官能基
を導入し、該官能基にポリオレフィンオリゴマーを結合
させてもよい。
【0016】またポリアミドにおいても同様に、主鎖に
ポリオレフィンオリゴマーセグメントを有するポリアミ
ド系ポリマーいおいては、ポリマーの合成の際に両末端
にカルボキシル基を有するポリオレフィンオリゴマーあ
るいは両末端にアミノ基を有するポリオレフィンオリゴ
マーを共重縮合させる方法、ポリアミドポリマーに前記
のポリオレフィンオリゴマーをトランスアミド化反応さ
せてポリオレフィンオリゴマーを直接導入する方法など
がある。かかるペンダント状のポリオレフィンオリゴマ
ーセグメントを有するポリアミド系ポリマーにおいて
は、ポリマーの合成の際に片末端に2個のカルボキシル
基を有するポリオレフィンオリゴマーあるいは片末端に
2個のアミノ基を有するポリオレフィンオリゴマーを共
重縮合させる方法、ポリアミドポリマーに前記のポリオ
レフィンオリゴマーをトランスアミド化反応させてポリ
オレフィンオリゴマーを直接導入する方法、二塩基性カ
ルボン酸の一部を3価以上の多価カルボン酸で置き換え
るか、アルキレンジアミンの一部を3価以上のアルキレ
ンポリアミンに置き換え、共重縮合することによりカル
ボキシル基またはアミン基の官能基を主鎖の中間に設
け、ポリオレフィンオリゴマーセグメントを導入する方
法、あるいはポリアミドポリマーに3価以上の多塩基性
カルボン酸または多価アルコールをトランスアミド化反
応させ官能基を導入し、これにポリオレフィンオリゴマ
ーセグメントを結合させる方法などがある。
【0017】ポリオレフィン系およびビニル系などの付
加重合体としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどのよ
うにポリマー主鎖に反応性官能基を有していないポリマ
ーであっても、これに反応性官能基を有する無水マレイ
ン酸または(メタ)アクリル酸などをグラフト重合した
グラフト重合体、あるいはエチレン−(メタ)アクリル
酸共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重
合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸
共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート共重合
体、エチレン−またはスチレン−2−ヒドロキシエチル
メタクリレート共重合体などポリマー自体に反応性官能
基を有するモノマーを共重合したポリマーを原料として
使用することができる。また酢酸ビニル、アクリル酸エ
ステルなどを共重合した後で加水分解などして付加重合
体を変性することにより付加重合体に反応性官能基を付
与するなどの方法をとってもよい。
【0018】炭素−炭素不飽和結合を有するオレフィン
オリゴマーセグメントとしては、ブタジエン、ノルボル
ネン、ジシクロペンタジエンまたはイソプレンなどの共
役二重結合または非共役二重結合を有する化合物のオリ
ゴマーまたはこれらジエン化合物とオレフィン結合を有
するモノマーとの共重合したオリゴマーを骨格とするオ
レフィンオリゴマーセグメントである。酸素捕捉性ポリ
マーはこれらのオレフィンオリゴマーを酸素透過性付加
重合体に結合させることにより得ることができるが、該
付加重合体にある反応性官能基に、これと反応性の反応
性官能基を有するオレフィンオリゴマーを反応させ、付
加重合体にオレフィンオリゴマーセグメントを導入して
酸素捕捉性ポリマーとすることができる。
【0019】上記付加重合体の主鎖に属する反応性官能
基(1)としては、オレフィンオリゴマーに属する反応
性官能基(2)との関係で限定する必要はないが、ポリ
マーの製造しやすさ、安定性、反応性などを勘案すると
カルボキシル基、水酸基、エポキシ基、無水カルボン酸
基またはアミノ基などが好ましい。反応性官能基(1)
がカルボキシル基である時は、オレフィンオリゴマーの
反応性官能基(2)は該官能基と反応性を有する水酸
基、アミノ基、エポキシ基またはイソシアネート基など
が選択される。反応性官能基(1)が水酸基である時
は、オレフィンオリゴマーの反応性官能基(2)として
カルボキシル基、無水カルボン酸基、エポキシ基または
イソシアネート基が選択される。また反応性官能基
(1)がアミノ基である時は、オレフィンオリゴマーの
反応性官能基(2)としては、カルボキシル基、無水カ
ルボン酸基、エポキシ基またはイソシアネート基が選択
される。
【0020】付加重合体へオレフィンオリゴマーセグメ
ントの導入に際しては、最も効果的には反応性官能基
(1)を有する付加重合体と反応性官能基(2)を有す
る炭素−炭素不飽和結合を有するオレフィンオリゴマー
を押出機、ブレンダーなどの溶融混練可能な装置で両者
を溶融混練する。あるいは両者を溶液状にして反応して
もよいが、有機溶媒などを必要とするだけでなく、後で
溶媒回収を必要とするなど面倒であってコストもかかる
のでできれば溶融混練法が好ましい。さらには、EVO
H、(メタ)アクリル酸を一成分とするビニル系共重合
体などのように、ポリマー自身が官能基を有するビニル
系ポリマーにおいてもポリオレフィン系ポリマーと同様
にしてポリオレフィンオリゴマーセグメントを導入する
ことができる。これ以外に、透明なブタジエン−スチレ
ン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
共重合体などのようにポリマー自身がポリオレフィンオ
リゴマーセグメントを有するものであってもよい。
【0021】酸素捕捉性樹脂としては、酸素に対し活性
な炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィンオリゴ
マーセグメント部分において酸素を捕捉するが、その際
に炭素−炭素不飽和結合により活性化されたα−位にあ
る炭素の水素引き抜きにより反応が開始され、最終的に
はこの部分から炭素鎖は切断される。したがって主鎖中
にポリオレフィンオリゴマーセグメントを有するポリマ
ーは主鎖の切断が発生する。これに対し、ペンダント状
にポリオレフィンオリゴマーセグメントを結合したポリ
マーは、ペンダントオレフィンオリゴマーセグメントの
切断だけの問題であって、物性に影響の大きい主鎖は、
酸素を捕捉してもまったく影響を受けないことになる。
物性的な面を考慮する時はペンダント状に結合した酸素
捕捉性樹脂の方が好ましい。
【0022】導入される該ポリオレフィンオリゴマーと
しては、オリゴマー分子中に炭素−炭素不飽和結合とそ
のα−位に水素を有する炭素を有する結合[アリル結合
=(−CH=CH−CHR−)、ただしRは水素原子、
低級アルキル基などを示す。]があることが好ましい。
このような結合はイソプレン、ブタジエン、ノルボルネ
ンなどの共役ジエンあるいは非共役ジエンを重合または
共重合する時に得られる。中でもイソプレンセグメント
を含むポリオレフィンオリゴマーセグメントが酸素捕捉
活性が高い。このポリオレフィンオリゴマーセグメント
の分子量は、酸素捕捉性樹脂が透明性を必要とするか不
透明であってもよいか、酸素捕捉性樹脂の主たる構成化
合物の種類、主鎖に導入するかまたはペンダント状に導
入するかなどの導入の形態、オリゴマーを構成する化合
物の種類、酸素捕捉性樹脂−分子中に導入する平均オリ
ゴマーセグメント数、オリゴマー中の炭素−炭素不飽和
結合の数などにより変わるので適切な数値は出せない
が、導入オリゴマーセグメント数が多い時には分子量は
小さくてもよく、導入オリゴマーセグメント数が少ない
時には分子量が大きくなる傾向があり、一般的には酸素
捕捉性樹脂一分子中に平均5個未満であり、透明性が必
要な時にはブタジエンオリゴマーであればオリゴマー分
子量として1000〜10000程度のものが使用でき
る。なおブタジエン−スチレン樹脂、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン樹脂などの場合には、樹脂とし
て物性上必要とされるブタジエンオリゴマーが共重合さ
れていればよい。
【0023】本発明の酸素捕捉性ポリマーは、そのまま
単独では酸素との反応性が低いため、反応性を高めるた
めに該樹脂中に遷移金属化合物を触媒量添加する必要が
ある。適切な遷移金属化合物としては、マンガン、コバ
ルト、ニッケル、銅、ロジウム、ルテニウムなどが挙げ
られ、最も好ましくはコバルトである。これらの金属の
好ましい対イオンとしては塩化物イオン、酢酸イオン、
ステアリン酸イオン、パルミチン酸イオン、2−エチル
へキサン酸イオン、ネオデカン酸イオン、ナフテン酸イ
オンなどがあるがこれに限定されるものではない。特に
好ましいものはステアリン酸コバルト、2−エチルへキ
サン酸コバルト、ネオデカン酸コバルトが挙げられる。
これ以外に遷移金属化合物はアイオノマ−であってもよ
くこれらは該技術分野では周知のものである。該遷移金
属化合物の配合量は、金属として酸素捕捉性ポリマーの
重量の0.001ないし1%の範囲、好ましくは0.0
1ないし0.3%である。この下限以下においては反応
促進の効果が認められず、また1%を超えて配合しても
効果は飽和していて酸素との反応速度を高めることはな
く、単に物性の低下、コストアップを招くのみである。
【0024】また、酸素捕捉性ポリマー層に該遷移金属
化合物に加え、光酸化促進剤(増感剤)を添加すること
が好ましい。光酸化促進剤としては、ベンゾフェノン、
o−メトキシベンゾフェノン、アセトフェノン、o−メ
トキシアセトフェノン、アセナフテンキノン、メチルエ
チルケトン、バレロフェノン、ヘキサノフェノン、α−
フェニルブチロフェノン、p−モルホリノプロピオフェ
ノン、ジベンゾスベロン、4−モルホリノベンゾフェノ
ン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルなどが使用
できるがこれに限定されない。
【0025】この光酸化促進剤は、光への暴露により酸
素捕捉性ポリマーの酸素捕捉速度を促進するものである
が、酸素捕捉性ポリマーの種類、光の波長及び強度など
により変化する。樹脂の透明性が低ければ光酸化促進剤
の使用量は増加する必要がある。通常は全樹脂組成物に
対して0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜1重
量%程度になる。上記遷移金属化合物及び光酸化促進剤
については特開平5−194949において詳細に説明
されている。これ以外に酸素捕捉性ポリマーの酸素補足
性を活性化する方法としては、エレクトロンビーム、γ
線、X線などの放射線照射、α−水素引き抜きエネルギ
ーを付与するための超音波、高周波、熱(高温度)など
外部からのエネルギー付与も効果があり、これらの組み
合わせにより誘導期間を短くすると共に酸素補足速度、
酸素補足量を高くすることができる。
【0026】このような酸素捕捉性ポリマーは、該樹脂
単独で使用してもよいが、コストを安くするために他の
樹脂で希釈して使用してもよい。希釈する樹脂の種類は
できれば原料の付加重合体と同系統の樹脂が好ましく、
酸素捕捉性ポリマーとして使用する時は酸素透過性の高
い樹脂が好ましい。この場合酸素捕捉性ポリマーの配合
量は酸素捕捉性ポリマー層の厚さとも関係するが、酸素
捕捉性ポリマー濃度として少なくとも5%、好ましくは
20%以上配合したものが使用できる。
【0027】本発明において酸素捕捉性樹脂はそのまま
でも酸素吸収性があれば良いが、酸素との接触面積を増
大させるために発泡体または発泡開繊糸の形態のものを
使用することが好ましい。この形態とする時は酸素透過
性の熱可塑性樹脂層の弾力性が不十分な場合にその補助
的効果も期待できる。これらの酸素捕捉性樹脂の発泡体
または発泡開繊糸(以下両者を単に「発泡体」とい
う。)は、従来の発泡成形技術を適用してライナー材を
作成すればよい。例えば、炭酸ガス、代替フロンガス等
を使用した機械的発泡法(気体混入法)、発泡剤分解法
(常圧発泡法、プレス発泡法、押出発泡法、射出発泡
法)、溶剤気散法等の適用が好ましい。これらの酸素捕
捉性樹脂の発泡体は表面積を大とするために連続気泡あ
るいは発泡開繊糸の形状(発泡開繊糸の場合は不織布状
にプレスしたものが好ましい。)が有効である。
【0028】本発明において使用される発泡材について
特に制限がなく、通常使用されているもので良いが、物
理的発泡剤(脂肪族炭化水素、塩素化脂肪族炭化水素、
フッ素化脂肪族炭化水素、不活性ガス等)、分解型発泡
剤(無機発泡剤:重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウ
ム、重炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、ホウ素
化水素ナトリウム等、有機発泡剤:アゾジカルボンアミ
ド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系、ジニトロ
ソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジニトロソ−
N,N’−ジメチルテレフタルアミド等のニトロソ系、
p−トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシ
ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等のヒドラジド
系、その他、p−トルエンスルホニルアジド、アセトン
−p−スルホニルヒドラゾン)などが好適に用いられ
る。
【0029】また、発泡剤を選択する重要なファクター
は分解温度、発生ガス量および発泡速度であるが、対象
素材の種類、成形方法、圧力などの発泡条件によってさ
まざまに分解挙動が異なる場合が多い。こうした素材別
成形条件に適合させるため発泡剤単味だけでは不十分な
場合、発泡助剤を配合することによって調整が可能とな
る。発泡助剤には発泡促進剤と発泡抑制剤があり、前者
には、亜鉛華、硝酸亜鉛、フタル酸鉛、炭酸鉛等の無機
塩、亜鉛脂肪酸石鹸、鉛脂肪酸石鹸、カドミウム脂肪酸
石鹸等の金属石鹸、ホウ砂、シュウ酸、コハク酸、アジ
ピン酸等の酸類があり、後者にはマレイン酸、フマル酸
等の有機酸、ステアロイルクロリド等のハロゲン化有機
酸、無水マレイン酸、無水フタル酸等の水有機酸無水
物、ハイドロキノン等の多価アルコール、脂肪酸アミン
等の窒素含有物、メルカプタン等のイオウ含有物、亜リ
ン酸塩化物等のリン酸塩、ジブチルスズマレート等のス
ズ化合物などがあり、それらが好適に使用される。
【0030】また基材となるポリマ−自身の酸素透過性
が小さい樹脂の場合には、酸素捕捉性ポリマー層中を透
過する酸素量が極めて小さいため、ポリマーに溶解する
量も小さく、溶解した酸素はポリマー層中で完全に捕捉
されるためか、見かけ上酸素捕捉性ポリマーというより
はガスバリア性樹脂としての性能が強く発揮される。中
でも酸素透過性の小さいMXD6、EVOHなどにおい
ては、酸素透過量が検出できないほど(酸素捕捉性はわ
ずかに認められるが)にガスバリア性が顕著に向上する
ことが見出された。
【0031】ガスバリア性樹脂としては低い酸素透過係
数を有し、かつ熱成形可能な熱可塑性樹脂が使用され
る。例えばEVOH、ポリ塩化ビニリデン、MXD6、
ポリアクリロニトリル、PENなどを挙げることができ
る。中でも酸素バリア性、コストのバランスからはEV
OHが最も適当である。例えばエチレン含有量が20〜
60モル%、特に25〜50モル%であるエチレン−酢
酸ビニル共重合体を、ケン化度が96モル%以上、特に
99モル%以上となるようにケン化して得られる共重合
体ケン化物が好ましい。このEVOHはフィルムを形成
し得るにたる分子量を有するべきであり、一般にフェノ
ール:水の重量比で85:15の混合溶媒中、30℃で
測定して0.02dl/g以上、特に0.05dl/g
以上の粘度を有することが好ましい。また前記特性を有
するガスバリア性樹脂の他の例としてはMXD6が挙げ
られる。この樹脂は酸素バリア性はさほど高くないが、
ポリアミド樹脂であるためナイロンなどとのラミネート
において接着剤が不要である特性を有する。このポリア
ミドもフィルムを形成するにたる分子量を有するべきで
あり、濃硫酸中1.0dl/gの濃度でかつ30℃の温
度で測定した相対粘度(ηrel )が1.1以上、特に
1.5以上であることが望ましい。本発明において、中
間層として使用する。
【0032】ガスバリア性樹脂としては、酸素に対する
高いガスバリア性を有しかつ熱成形可能な熱可塑性樹脂
であれば特に制限はない。このようなガスバリア性樹脂
として、性能とコストのバランスから見て最も適当な樹
脂としてはEVOHを挙げることができる。また前記特
性を有するガスバリア性樹脂の他の例としては、ポリ塩
化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、炭素数100個
あたりのアミド基の数が5〜50個、特に6〜20個の
範囲にあるポリアミド類、ポリエステル共重合体が使用
できる。これらのガスバリア性樹脂もフィルムを形成す
るにたる分子量を有することが好ましく、ポリアミドに
おいては濃硫酸中1.0dl/gの濃度でかつ30℃の
温度で測定した相対粘度(ηrel )が1.1以上、特に
1.5以上であることが望ましい。本発明においては、
上記のガスバリア性樹脂のうちでもEVOHおよびMX
D6が好ましい。
【0033】上記の熱可塑性樹脂、酸素捕捉性樹脂、場
合によってはガスバリア性樹脂は、積層する際にできれ
ば相互に接着ができるように樹脂同士が相互に相溶性の
ある組み合わせをとることが好ましい。かかる場合にお
いては多層同時押出によるラミネートフィルムを成形す
ることも可能であるが、組み合わせによっては相互に接
着性が乏しく、同時押出によるラミネートフィルムの成
形が困難な場合も考えられる。かかる場合には、いった
んフィルムまたはフォームを成形し、これをウレタン系
接着剤またはポリエステル系接着剤を用いたドライラミ
ネート法により積層するか、一方の樹脂のフィルムを成
形した後、これをカップリング剤による前処理あるいは
プラズマ放電処理などの前処理により表面を活性化した
後押出ラミネートなどによって積層することも可能であ
る。
【0034】
【実施例】以下、実施例に基づき具体的に説明を行う
が、本発明は以下の例に限定されるものではない。 (酸素捕捉性樹脂製造用原料樹脂) [PET]ポリエチレンテレフタレート 日本ユニペット(株)製、ユニペットRT543:極限
粘度IV=0.75、 [MXD6]MXD6ナイロン 三菱瓦斯化学(株)製、MXナイロン、MXナイロン6
007 [EVOH(44)]エチレン−ビニルアルコール共
重合体 (株)クラレ製、エバール、EP−E105 [EVOH(32)]エチレン−ビニルアルコール共
重合体 (株)クラレ製、エバール、EP−F101 [MAH−PP]無水マレイン酸グラフトポリプロピ
レン 日本ポリオレフィン(株)製、アドテックス、ER32
0P エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体 住友化学工業(株)製、ボンドファースト2C、GMA
含有量6重量% エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重
合体 住友化学工業(株)製、ボンダインTX8030 スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体 荒川化学工業(株)製、GMA−8、GMA含有量5重
量% スチレン−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート 荒川化学工業(株)製、OH−5、2HPMA含有量1
0重量%
【0035】[酸素捕捉性樹脂の製造]以下の実施例に
おいては、東芝機械(株)製同方向二軸押出機(TEM
37BS、37mmφ、L/D=45)を使用して酸素
捕捉性樹脂を作成した。 (ポリエステル系酸素捕捉性樹脂の製造) 1)ブロック共重合体 A.ポリエステル系酸素捕捉性樹脂−(PET−) 基本ポリマーとして、ポリエチレンテレフタレート(日
本ユニペット(株)製、ユニペットRT543、極限粘
度IV=0.75)を96重量部ホッパーから導入し
た。樹脂の溶融温度は280℃に設定し、両末端水酸基
ブタジエンオリゴマー(エルフアトケム社製RHT4
5、Mw=2800)液状物4重量部にステアリン酸コ
バルトを基本ポリマーと上記オリゴマーの全体量に対し
て200ppmを混合したものを押出機に導入して、滞
留時間約5分間溶融混練して、未反応物、低分子物は真
空ベントから除去した後、溶融ストランドを水中で急冷
し、ペレットを得た。溶融ストランドからペレットを得
るまでは窒素雰囲気下で処理を行った。さらにこのペレ
ットを真空乾燥器で温度120℃で2時間充分結晶化さ
せた後、150℃で4時間乾燥し、水分率0.005重
量部以下であることを確認して、以後の成形に使用し
た。
【0036】2)グラフト共重合体 B.ポリエステル系酸素捕捉性樹脂−(PET−) ポリエチレンテレフタレート(日本ユニペット(株)
製、ユニペットRT543)を92重量部ホッパーから
導入した。樹脂の溶融温度は280℃に設定し、片末端
に2個の水酸基を有するブタジエンオリゴマー(ブタジ
エンを通常のアニオンリビング重合を行い、停止反応に
エピクロルヒドリンを使い、さらに加水分解することに
より、片末端に2個の水酸基を有するブタジエンオリゴ
マーを得た。今回は分子量5000のものを作成し
た。)液状物8重量部にステアリン酸コバルトを基本ポ
リマーと上記オリゴマーの全体量に対して200ppm
を混合したものを押出機に導入して、滞留時間約5分間
溶融混練して、未反応物、低分子物は真空ベントから除
去した後、溶融ストランドを水中で急冷し、ペレットを
得た。溶融ストランドからペレットを得るまでは窒素雰
囲気下で処理を行った。さらにこのペレットを真空乾燥
器で温度120℃で2時間充分結晶化させた後、150
℃で4時間乾燥し、水分率0.005重量部以下である
ことを確認して、以後の成形に使用した。
【0037】(ポリエチレン系酸素捕捉性樹脂の製造) 1)グラフト共重合体 C.ポリエチレン系酸素捕捉性樹脂−(PE−) エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(住友化
学工業(株)製、ボンドファースト2C、GMA含有量
6重量部)90重量部をホッパーから導入した。樹脂の
溶融温度は200℃に設定し、片末端に1個の水酸基を
有するブタジエンオリゴマー(ブタジエンを通常のアニ
オンリビング重合を行い、停止反応にエチレンオキサイ
ド使い、片末端に水酸基を有するブタジエンオリゴマー
を得た。今回は分子量2500のものを作成した。)液
状物10重量部にステアリン酸コバルトおよびベンゾフ
ェノンを基本ポリマーと上記オリゴマーの全体量に対し
てそれぞれ200ppmを混合したものを押出機に導入
して、滞留時間約5分間溶融混練して、未反応物、低分
子物は真空ベントから除去した後、溶融ストランドを水
中で急冷し、ペレットを得た。溶融ストランドからペレ
ットを得るまでは窒素雰囲気下で処理を行った。さらに
このペレットを真空乾燥器で温度40℃で6時間乾燥
し、水分率0.05重量部以下であることを確認して、
以後の成形に使用した。
【0038】D.ポリエチレン系酸素捕捉性樹脂−
(PE−) エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合
体(住友化学工業(株)製、ボンダインTX8030)
85重量部をホッパーから導入した。樹脂の溶融温度は
200℃に設定し、片末端に水酸基を有するブタジエン
オリゴマー(ブタジエンを通常のアニオンリビング重合
を行い、停止反応にエチレンオキサイド使い、片末端に
水酸基を有するブタジエンオリゴマーを得た。今回は分
子量5000のものを作成した。)液状物15重量部に
ステアリン酸コバルトを基本ポリマーと上記オリゴマー
の全体量に対して200ppm混合したものを液状注入
機使って押出機に導入して、滞留時間約5分間溶融混練
して、未反応物、低分子物は真空ベントから除去した
後、溶融ストランドを水中で急冷し、ペレットを得た。
溶融ストランドからペレットを得るまでは窒素雰囲気下
で処理を行った。さらにこのペレットを真空乾燥器で温
度40℃で6時間乾燥し、水分率0.05重量部以下で
あることを確認して、以後の成形に使用した。
【0039】E.ポリプロピレン系酸素捕捉性樹脂−
(PP−) 1)グラフト共重合体 無水マレイン酸グラフトポリプロピレン(日本ポリオレ
フィン(株)製、アドテックス、ER320P)90重
量部をホッパーから導入した。樹脂の溶融温度は220
℃に設定し、片末端に水酸基を有するブタジエンオリゴ
マー(ブタジエンを通常のアニオンリビング重合を行
い、停止反応にエチレンオキサイドを使うことにより、
片末端水酸基ブタジエンオリゴマーを得た。今回は分子
量3500のものを得た。)液状物10重量部にステア
リン酸コバルトを基本ポリマーと上記オリゴマーの全体
量に対して200ppm混合したものを液状注入機使っ
て押出機に導入して、滞留時間約5分間溶融混練して、
未反応物、低分子物は真空ベントから除去した後、溶融
ストランドを水中で急冷し、ペレットを得た。溶融スト
ランドからペレットを得るまでは窒素雰囲気下で処理を
行った。さらにこのペレットを真空乾燥器で温度40℃
で6時間乾燥し、水分率0.05重量部以下であること
を確認して、以後の成形に使用した。
【0040】F.ポリスチレン系酸素捕捉性樹脂−
(PS−) 1)グラフト共重合体 スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(荒川化
学工業(株)製、GMA−8、GMA含有量5重量部)
85重量部をホッパーから導入した。樹脂の溶融温度は
200℃に設定し、片末端に水酸基を有するブタジエン
オリゴマー(ブタジエンを通常のアニオンリビング重合
を行い、停止反応にエチレンオキサイドを使用し、片末
端に水酸基を有したブタジエンオリゴマーを得た。今回
は分子量10000のものを作成した。)15重量部に
ステアリン酸コバルトを基本ポリマーとPOオリゴマー
の全体量に対して200ppm混合したブタジエンオリ
ゴマーを押出機に導入(PSのホッパーとは異なる、P
Sが溶融後の第2供給口から導入するのが好ましいが、
PSとドライブレンドしてホッパーから導入してもよ
い)して、滞留時間約5分間溶融混練して、未反応物、
低分子物は真空ベントから除去した後、溶融ストランド
を水中で急冷し、ペレットを得た。溶融ストランドから
ペレットを得るまでは窒素雰囲気下で処理を行った。さ
らにこのペレットを真空乾燥器で温度40℃で6時間乾
燥し、水分率0.05重量部以下であることを確認し
て、以後の成形に使用した。
【0041】G.ポリスチレン系酸素捕捉性樹脂−
(PS−) スチレン−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(荒
川化学工業(株)製、OH−5、2HPMA含有量10
重量部)85重量部をホッパーから導入した。樹脂の溶
融温度は200℃に設定し、片末端にエポキシ基を有す
るブタジエンオリゴマー(ブタジエンを通常のアニオン
リビング重合を行い、停止反応にエピクロルヒドリンを
使用し、片末端にエポキシ基を有したブタジエンオリゴ
マーを得た。今回は分子量10000のものを作成し
た。)15重量部にステアリン酸コバルトを基本ポリマ
ーと上記オリゴマーの全体量に対して200ppm混合
したブタジエンオリゴマーを押出機に導入(PSのホッ
パーとは異なるPSが溶融後の第2供給口から導入する
のが好ましいが、PSとドライブレンドしてホッパーか
ら導入してもよい)して、滞留時間約5分間溶融混練し
て、未反応物、低分子物は真空ベントから除去した後、
溶融ストランドを水中で急冷し、ペレットを得た。溶融
ストランドからペレットを得るまでは窒素雰囲気下で処
理を行った。さらにこのペレットを真空乾燥器で温度4
0℃で6時間乾燥し、水分率0.05重量部以下である
ことを確認して、以後の成形に使用した。
【0042】(ポリアミド系酸素捕捉性樹脂の製造) 1)ブロック共重合体 H.ポリアミド系酸素捕捉性樹脂−(PA−) ナイロンMXD6(三菱ガス化学(株)製、MXナイロ
ン6007、相対粘度2.7)を88重量部ホッパーか
ら導入した。樹脂の溶融温度は280℃に設定し、両末
端カルボキシル基ポリオクタジエン(メタセシス重合に
より、オクタジエンからオクタジエンオリゴマーを合成
し、両末端をカルボキシル基に置換したものを使用す
る。分子量2000である。)液状物12重量部にステ
アリン酸コバルトを基本ポリマーと上記オリゴマーの全
体量に対して200ppmを混合したものを液状注入機
を使って押出機に導入して、滞留時間約5分間溶融混練
して、未反応物、低分子物は真空ベントから除去した
後、溶融ストランドを水中で急冷し、ペレットを得た。
溶融ストランドからペレットを得るまでは窒素雰囲気下
で処理を行った。さらにこのペレットを真空乾燥器で温
度80℃で6時間乾燥し、水分率0.05重量部以下で
あることを確認した。成形時に上記の通り製造したMX
D6ナイロン共重合体50重量部およびMXナイロン6
007、50重量部をドライブレンドしたものを使用し
た。
【0043】(EVOH系酸素捕捉性樹脂の製造) 1)グラフト共重合体 I.EVOH系酸素捕捉性樹脂−(EV−) エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(クラレ(株)
製、EP−E105、エチレンコンテント44モル%、
MI=5.5、融点165℃)を96重量部ホッパーか
ら導入した。樹脂の溶融温度は185℃に設定し、片末
端エポキシ基ブタジエンオリゴマー(ブタジエンを通常
のアニオンリビング重合を行い、停止反応にエピクロル
ヒドリンを使うことにより、片末端エポキシ基ブタジエ
ンオリゴマーを得た。今回は分子量3000のものを作
成した。)液状物4重量部にステアリン酸コバルトを基
本ポリマーとPOオリゴマーの全体量に対して200p
pmを混合したものを液状注入機を使って、POオリゴ
マー分4重量部押出機に導入して、滞留時間約5分間溶
融混練して、未反応物、低分子物は真空ベントから除去
した後、溶融ストランドを水中で急冷し、ペレットを得
た。溶融ストランドからペレットを得るまでは窒素雰囲
気下で処理を行った。さらにこのペレットを真空乾燥器
で温度40℃で6時間乾燥し、水分率0.05重量部以
下であることを確認して、以後の成形に使用した。
【0044】J.EVOH系酸素捕捉性樹脂−(EV
−) エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(クラレ(株)
製、EP−F101、エチレンコンテント32モル%、
MI=1.3、融点183℃)を92重量部をホッパー
から導入した。樹脂の溶融温度は200℃に設定し、片
末端エポキシ基ブタジエンオリゴマー(ブタジエンを通
常のアニオンリビング重合を行い、停止反応にエピクロ
ルヒドリンを使うことにより、片末端エポキシ基ブタジ
エンオリゴマーを得た。今回は分子量5000のものを
作成した。)液状物8重量部にステアリン酸コバルトを
基本ポリマーと上記オリゴマーの全体量に対して200
ppmを混合したものを液状注入機を使って押出機に導
入して、滞留時間約5分間溶融混練して、未反応物、低
分子物は真空ベントから除去した後、溶融ストランドを
水中で急冷し、ペレットを得た。溶融ストランドからペ
レットを得るまでは窒素雰囲気下で処理を行った。さら
にこのペレットを真空乾燥器で温度40℃で6時間乾燥
し、水分率0.05重量部以下であることを確認して、
以後の成形に使用した。上記の酸素捕捉性樹脂の組成を
表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】(酸素透過性の熱可塑性樹脂) 1)低密度ポリエチレン(LDPE) 日本ポリオレフィン(株)ジェイレックス(L17
0):密度0.916g/cm3 、メルトインデックス
=7.0g/10分(測定温度190℃、荷重=216
0g)を、樹脂温度:240℃でTダイフィルム成形を
し、厚み200μmのフィルムを得た。 2)リニア低密度ポリエチレン(LLDPE) 日本ポリオレフィン(株)製ジェイレックスLL(BF
4850):密度0.941g/cm3 、メルトインデ
ックス=4.0g/10分(測定温度190℃、荷重=
2160g)を、樹脂温度:240℃でTダイフィルム
成形をし、厚み200μmのフィルムを得た。 3)エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA) 日本ポリオレフィン(株)ジェイレックスEVA(DL
19−8):密度0.928g/cm3 、メルトインデ
ックス=9.0g/10分を、樹脂温度200℃でTダ
イフィルム成形をし、厚み200μmのフィルムを得
た。
【0047】(発泡樹脂) 1)ポリプロピレン(PP) 日本ポリオレフィン(株)製、ジェイレックスPP(F
A465):密度0.90g/cm3 、メルトインデッ
クス=7.0g/10分に、アゾジカルボンアミドを1
重量部加え、樹脂温度200℃でTダイフィルム成形を
し、3倍発泡の厚み200μmのフィルムを得た。 2)低密度ポリエチレン(LDPE) 日本ポリオレフィン(株)製、ジェイレックスL(L1
70):密度0.916g/cm3 、メルトインデック
ス=7.0g/10分(測定温度190℃、荷重=21
60g)に重炭酸ナトリウムを1重量部加え、樹脂温度
170℃でTダイフィルム成形をし、3倍発泡の厚み2
00μmのフィルムを得た。 3)エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA) 日本ポリオレフィン(株)ジェイレックスEVA(DL
19−8):密度0.928g/cm3、メルトインデ
ックス=9.0g/10分に重炭酸ナトリウムを1重量
部加え、樹脂温度170℃でTダイフィルム成形をし、
3倍発泡の厚み200μmのフィルムを得た。 4)ポリエチレンテレフタレート(PETまたはPET
−) 日本ユニペット(株)製、ユニペットRT543、極限
粘度IV=0.75ユニペットRT543またはPET
−にトリヒドラジノトリアジンを1重量部加え、樹脂
温度275℃でTダイフィルム成形をし、3倍発泡の厚
み2 00μmのフィルムを得た。
【0048】5)エチレン−グリシジルメタクリレート
共重合体またはPE− 住友化学工業(株)製[ボンドファースト2C、GMA
含有量6重量部]に重炭酸ナトリウムを1重量部加え、
樹脂温度170℃でTダイフィルム成形をし、3倍発泡
の厚み200μmのフィルムを得た。 6)エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共
重合体又はPE− 住友化学工業(株)製[ボンダインTX8030]に重
炭酸ナトリウムを1重量部加え、樹脂温度170℃でT
ダイフィルム成形をし、3倍発泡の厚み200μmのフ
ィルムを得た。 7)PS− 前記PS−樹脂にアゾジカルボンアミドを1重量部加
え、樹脂温度200℃でTダイフィルム成形をし、3倍
発泡の厚み200μmのフィルムを得た。 8)PA− 前記PA樹脂にトリヒドラジノトリアジンを1重量部
加え、樹脂温度275℃でTダイフィルム成形をし、3
倍発泡の厚み200μmのフィルムを得た。 9)EV− 前記EV−樹脂にアゾジカルボンアミドを1重量部加
え、樹脂温度200℃でTダイフィルム成形をし、3倍
発泡の厚み200μmのフィルムを得た。
【0049】(ガスバリア性樹脂) 1)MXD6 東洋紡績(株)製、OSMフィルム(20μm)メルト
インデックス=2g/10分(測定温度=260℃、荷
重=2160g) 2)EVOH(44) 株式会社クラレ製、エバールEP−E105:エチレン
共重合体比率=44モル%、融点=165℃、メルトイ
ンデックス=5.5g/10分(測定温度=190℃、
荷重=2160g):フィルム成形:樹脂温度190℃
でTダイフィルム成形を実施し、厚み20μmのフィル
ムを得た。 3)EVOH(32) 株式会社クラレ製、エバールEP−F101:エチレン
共重合体比率=32モル%、融点=183℃、メルトイ
ンデックス=1.3g/10分、(測定温度=190
℃、荷重=2160g):フィルム成形:樹脂温度19
5℃でTダイフィルム成形を実施し、厚み20μmのフ
ィルムを得た。
【0050】(実施例1〜13)内側から熱可塑性樹脂
層/酸素捕捉性樹脂を含む樹脂層(左記両者のいずれか
一方が発泡成形)/ガスバリア性樹脂層の基本構成から
なる積層体の各層の樹脂組成および厚みを表2に示し
た。積層体の作成方法は、各層シートをウレタン系接着
剤を使用し、ドライラミネートを行った。得られた多層
シートを実施例1〜6は、アルミキャップ内部に装着
し、また実施例7〜13は、PPキャップに装着した。
積層体の層の構成を表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】(比較例1〜6)内側から熱可塑性樹脂層
/ブランク樹脂層(左記両者のいずれか一方が発泡成
形)/ガスバリア性樹脂層の基本構成からなる積層体の
各層の樹脂組成および厚みを表2に示した。積層体の作
成方法は、各層シートをウレタン系接着剤を使用し、ド
ライラミネートを行った。得られた多層シートを比較例
1〜3は、アルミキャップ内部に装着し、また比較例4
〜6は、PPキャップに装着した。積層体の層の構成を
表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】(評価方法) 1)酸素透過度 酸素透過度は、モコン社製、OX−TRAN2/20M
Lにより測定した。測定条件は、25℃で内面が65%
RHである。アルミキャップ、PPキャップ装着物で測
定した。 2)ガラス容器内酸素濃度 酸素2%窒素98%ガス置換後のガラス容器内酸素濃
度実施例および比較例で作成したアルミキャップとPP
キャップを使用して、ガラス容器(アサヒスタイニーボ
トル334ml)に蒸留水を330ml充填し、空隙容
量20mlの状態で上記ガス置換びより密封した。密封
はキャップに上から圧力を加えることにより行った。2
3℃で保存した。この容器中の酸素濃度を経時的に測定
した。スタート時の酸素濃度は2%である。 空気充填後の容器内残留酸素濃度 実施例および比較例で作成したアルミキャップとPPキ
ャップを使用して、ガラス容器(アサヒスタイニーボト
ル334ml)に蒸留水330ml充填し、空隙容量2
0mlの状態で空気置換により密封した。密封はキャッ
プに上から圧力を加えることにより行った。23℃で保
存した。この容器中の酸素濃度を経時的に測定した。ス
タート時の酸素濃度は21%である。上記の表か方法に
よる結果を表4及び表5に示す。
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】
【発明の効果】内側から熱可塑性樹脂層/酸素捕捉性樹
脂を含む樹脂層(左記両者のいずれか一方が発泡成形)
/ガスバリア性樹脂層の基本構成からなる容器蓋用ライ
ナー材は、高酸素バリア性があり、容器内部の酸素を捕
捉してこれを消滅できる。またいずれかの層を発泡させ
ることにより、クッション性が付与され密封性が増すと
ともに、酸素の吸収速度が大幅に増し、容器内酸素を迅
速に除去可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田越 宏孝 千葉県千葉市緑区大野台1−1−1 昭和 電工株式会社総合研究所内 (72)発明者 宮内 乙彦 東京都港区芝大門一丁目13番9号 昭和電 工株式会社内 (72)発明者 大西 健介 東京都千代田区飯田橋3丁目6番5号 昭 和アルミニウム缶株式会社内 Fターム(参考) 3E084 AB01 AB10 HA02 HB03 HC03 4F100 AA02A AA19C AA20C AA37C AB10C AB33C AK01A AK01B AK01C AK02A AK02C AK02J AK03A AK03C AK03J AK06 AK07 AK07B AK12 AK16C AK27C AK29A AK41A AK41B AK41J AK42 AK46A AK46J AK48C AK51G AK63 AK68B AK69C AL01A AL01C AL05C BA02 BA03 BA07 CA09A CA30A CB00 DA03 DG20A DJ01A GB16 GB23 JA07A JA12C JB16B JB16C JC00 JD03 JD03B JD03C YY00A 4J002 BB001 BB061 BB101 BD101 BE031 BF031 BG101 BN031 BN121 BN231 CF271 CL001 CL091 EE036 EE056 EU236 FD046 FD156 GF00 GG01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器蓋殻体と該殻体の内面側に設けられ
    た樹脂製ライナーとから成る容器蓋において、樹脂製ラ
    イナーが該殻体に接する側から酸素捕捉性樹脂が含まれ
    る樹脂層/酸素透過性の熱可塑性樹脂層からなる積層体
    であることを特徴とする容器蓋用ライナー材。
  2. 【請求項2】 酸素捕捉性樹脂が、分子中に炭素−炭素
    不飽和結合を有するオレフィンオリゴマーセグメントを
    結合したポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィ
    ン系またはポリビニル系の重合体である請求項1に記載
    の容器蓋用ライナー材。
  3. 【請求項3】 酸素捕捉性樹脂中のオレフィンオリゴマ
    ーセグメントが、ブタジエン、ノルボルネン、ジシクロ
    ペンタジエン、オクタジエンおよびイソプレンの分子ユ
    ニットのいずれか一つを含む、分子量が1000ないし
    10000のオレフィンオリゴマーセグメントである請
    求項1または2に記載の容器蓋用ライナー材。
  4. 【請求項4】 酸素捕捉性樹脂が、炭素−炭素不飽和結
    合を有するオレフィンオリゴマーセグメントを1ないし
    15重量%を含み、主たるポリマーセグメントの主鎖に
    対して分岐状にペンダントとして結合した樹脂である請
    求項1ないし3のいずれか1項に記載の容器蓋用ライナ
    ー材。
  5. 【請求項5】 酸素捕捉性樹脂を含む樹脂層が、金属原
    子として50ないし500ppmの遷移金属化合物を含
    む酸素捕捉性樹脂層である請求項1ないし4のいずれか
    1項に記載の容器蓋用ライナー材。
  6. 【請求項6】 酸素捕捉性樹脂を含む樹脂層に対し、紫
    外線および/または可視光線に対し増感作用を有する光
    酸化促進剤を配合した請求項1ないし5のいずれか1項
    に記載の容器蓋用ライナー材。
  7. 【請求項7】 容器蓋を構成する容器蓋殻体が酸素不透
    過材料からなる場合、ライナー材の層構成が殻体側か
    ら、少なくとも酸素捕捉性樹脂を含む樹脂層/酸素透過
    性の熱可塑性樹脂層の順に積層したことを特徴とする容
    器蓋用ライナー材。
  8. 【請求項8】 容器蓋を構成する容器蓋殻体が酸素透過
    性材料からなる場合、ライナー材の層構成が該殻体側か
    ら少なくとも酸素不透過性材(ガスバリア材)層/酸素
    捕捉性樹脂を含む樹脂層/酸素透過性材の熱可塑性樹脂
    層の順に積層したことを特徴とする容器蓋用ライナー
    材。
  9. 【請求項9】 酸素透過性の熱可塑性樹脂が、ポリオレ
    フィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル
    のうちから選ばれた樹脂である請求項7または8に記載
    の容器蓋用ライナー材。
  10. 【請求項10】 酸素捕捉性樹脂を含む樹脂層が、発泡
    体または発泡開繊糸からなる請求項7または8に記載の
    容器蓋用ライナー材。
  11. 【請求項11】 酸素不透過材が、エチレン−ビニルア
    ルコール共重合体、非晶質ナイロン、塩化ビニリデン共
    重合体、ポリアクリロニトリル共重合体、アルミニウム
    箔、分子中に炭素−炭素不飽和結合を有するオレフィン
    オリゴマーセグメントを結合したガスバリア性樹脂ある
    いは酸化珪素、アルミニウム、酸化アルミまたはDLC
    ・ダイアモンドライクカーボンにより被覆されたプラス
    チックフィルムからなる群から選ばれた酸素不透過材で
    ある請求項7に記載の容器蓋用ライナー材。
JP23982999A 1999-08-26 1999-08-26 容器蓋用ライナー材 Pending JP2001063749A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23982999A JP2001063749A (ja) 1999-08-26 1999-08-26 容器蓋用ライナー材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23982999A JP2001063749A (ja) 1999-08-26 1999-08-26 容器蓋用ライナー材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001063749A true JP2001063749A (ja) 2001-03-13

Family

ID=17050483

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23982999A Pending JP2001063749A (ja) 1999-08-26 1999-08-26 容器蓋用ライナー材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001063749A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002179126A (ja) * 2000-12-08 2002-06-26 Nihon Yamamura Glass Co Ltd 容器のガスバリヤー性を向上させるキャップ構造
JP2015217983A (ja) * 2014-05-21 2015-12-07 三井化学東セロ株式会社 パッキン
KR101723815B1 (ko) * 2015-10-30 2017-04-10 주식회사 휴비스 가스 베리어층이 형성된 내열재, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 포장 용기
JP2021079703A (ja) * 2018-06-28 2021-05-27 フュービス・コーポレイションHuvis Corporation ガスバリアー層を含む成形体、これを含む包装容器および成形体の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002179126A (ja) * 2000-12-08 2002-06-26 Nihon Yamamura Glass Co Ltd 容器のガスバリヤー性を向上させるキャップ構造
JP2015217983A (ja) * 2014-05-21 2015-12-07 三井化学東セロ株式会社 パッキン
KR101723815B1 (ko) * 2015-10-30 2017-04-10 주식회사 휴비스 가스 베리어층이 형성된 내열재, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 포장 용기
JP2021079703A (ja) * 2018-06-28 2021-05-27 フュービス・コーポレイションHuvis Corporation ガスバリアー層を含む成形体、これを含む包装容器および成形体の製造方法
JP7110422B2 (ja) 2018-06-28 2022-08-01 フュービス・コーポレイション ガスバリアー層を含む成形体、これを含む包装容器および成形体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2555016C2 (ru) Многослойная структура и способ ее получения
US5942297A (en) By-product absorbers for oxygen scavenging systems
AU2003262283B2 (en) Oxygen-absorbing resin composition and layered product
JP4503768B2 (ja) ガスバリア性樹脂組成物
KR100490710B1 (ko) 산소 흡수성 수지 조성물
WO2006035516A1 (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体組成物およびそれを用いた多層構造体
JP5133094B2 (ja) 酸素吸収性樹脂組成物
CA2570083C (en) Ethylene-vinyl alcohol copolymer and molded article thereof
JP2001106866A (ja) 酸素吸収性樹脂組成物
EP2241599A1 (en) Oxygen-absorbing resin composition and oxygen-absorbing container comprising the same
JP2001047561A (ja) 酸素捕捉機能樹脂層を含むラミネートフィルム及びそれを使用したフレキシブルパッケージ
US7915341B2 (en) Ethylene-vinyl alcohol copolymer and molded article thereof
JP2002137347A (ja) 酸素吸収性包装体
JP2001072115A (ja) イージーピール蓋材
JP3969524B2 (ja) プラスチック多層構造体
JP2001048182A (ja) ビール用プラスチックボトル
JP2001097342A (ja) ビール用プラスチックボトル
JP2001063749A (ja) 容器蓋用ライナー材
JPH01278344A (ja) プラスチック多層容器
JP4003396B2 (ja) 生分解性樹脂積層体、容器及び容器蓋
JP2001031768A (ja) 酸素バリア性ポリマー
JP2001031760A (ja) 酸素不透過性樹脂
JP4641518B2 (ja) 酸素吸収組成物
JP2001062975A (ja) 環境対応ビール用プラスチックボトル
JPH08283428A (ja) エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物フイルムおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20050609