JP2001061916A - 障害教示装置及びその方法 - Google Patents

障害教示装置及びその方法

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JP2001061916A
JP2001061916A JP24553699A JP24553699A JP2001061916A JP 2001061916 A JP2001061916 A JP 2001061916A JP 24553699 A JP24553699 A JP 24553699A JP 24553699 A JP24553699 A JP 24553699A JP 2001061916 A JP2001061916 A JP 2001061916A
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JP24553699A
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English (en)
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Emi Shimizu
恵美 清水
Tetsuro Chino
哲朗 知野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者が移動しているときに、前方にある障
害に対する判断を確実にする障害教示装置を提供する。 【解決手段】 障害を検知するセンサ部100を設け、
利用者の進行方向に存在する障害の位置を検知し、制御
部200を設け、センサ部100によって検知した障害
は利用者のどの方向にあり、さらに、固定の障害である
のかを判断し、利用者の周辺に存在する障害を、予め定
義した範囲に対応づけた出力部300を設け、触覚を利
用して利用者に情報伝達させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、利用者の進路上に
おいて検知した障害に対する適切な情報提供を行い、利
用者の安全を補助する障害教示装置及びその方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、日常生活で一部の人にとって不便
な点を改善し、誰もが不自由を感じること無く生活でき
るバリアフリーな環境の実現を目指す動きが活発化して
いる。このような背景にもとづいて、高齢者や障害者な
どを対象にした福祉分野が注目されるようになり、実際
に不便さを取り除くシステムや装置の重要性が認識され
るようになった。
【0003】従来、視覚に不自由を感じる高齢者や視覚
障害者は、公道を歩く際に、視覚障害者誘導用ブロック
(以降、点字ブロックという)を利用する方法、または
歩行の際に体を支えたり、点字ブロックでは不足する情
報を利用者自身によって得るために障害との直接の接触
によって存在を確認する杖やステッキ(以下、杖やステ
ッキという)を使用する方法、または杖にセンサなどの
非接触検知機能を設けて障害物の距離情報を音によって
伝達する方法(例えば、「盲人用杖」特開平7−227
308公報参照)、または杖やステッキにセンサを設け
て障害物の情報を音や振動によって伝達する方法(例え
ば、「視覚障害者誘導用杖」特開平10−108885
号公報参照)が利用されてきた。
【0004】さらに、日米企業の共同開発によって、高
齢者や障害者向け音声案内システム(以降、音声案内シ
ステムという)という、信号機や工事中を示す看板など
に案内情報を記録した電子ラベルと歩行者が所持する受
信装置から成り、受信装置が赤外線で電子ラベルを検知
すると情報を音声で出力する新システムの事業化が行わ
れている(日経産業新聞 1998年8月6日)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
点字ブロック、従来使われてきた杖やステッキ、非接触
検知機能を設けた杖やステッキ、及び音声案内システム
には以下のような問題点がある。
【0006】まず、点字ブロックは全ての道路に整備さ
れたものではなく、限られた範囲での誘導でしかないと
いう問題があった。
【0007】また、点字ブロックは自転車などの障害物
に覆われている場合、利用者が杖または履き物の裏で触
知することができないので利用者を誘導する役割を果た
せないという問題があった。
【0008】杖やステッキは、障害を確認するために周
囲の人や障害に杖やステッキで直接的な接触を行わなけ
ればならないという問題があった。
【0009】センサによって障害を検知して音や振動を
利用して利用者に知らせる杖やステッキは、障害の有
無、利用者との距離などの情報を提供することができた
が、利用者の進行方向に向かってどの方向に障害が検知
されたという情報は利用者に提供されないという問題が
あった。ここで、利用者の進行方向とは、利用者の正面
に進んでいくことをいう。
【0010】また、センサによって障害を検知して音や
振動を利用して利用者に知らせる杖やステッキは、実際
の公道の状況を考慮すれば、障害として検知される対象
は多大なものとなり、位置的に危険を回避する必要があ
るものであるか、あるいは利用者の進行を妨げるもので
はないが障害としての存在を知らせているだけなのかと
いう判断が困難であるという問題があった。
【0011】音声案内システムは、音声を利用すること
によって、野外での雑音環境に弱いという問題、あるい
は他人の迷惑になる可能性があるという問題、あるいは
聴覚に不自由を持つ人には適さないなどの問題があっ
た。
【0012】また、音声案内システムは、交差点での信
号機や工事中の看板など固定した情報を扱うため、利用
者の進行方向の窪みや石、駐輪された自転車、移動して
いる対象物などのような、随時対応できない障害の情報
までは提供できないという問題があった。
【0013】さらに、音声案内システムは、設置のため
のコストが大きく、利用者の移動範囲の全てに設置する
ことが難しいという問題があった。
【0014】本発明はこのような事情を考慮して次のこ
とを目的とする。
【0015】第1に、利用者の行動範囲を制限しないこ
とを目的とする。
【0016】第2に、周囲の状況に妨害されない、利用
者の必要に応じた情報を提供することを目的とする。
【0017】第3に、前に障害や周囲の人々などの存在
を非接触で検知でき、接触による事故や不快感を与えな
いことを目的とする。
【0018】第4に、障害の位置を示すことによって、
利用者のどの方向に障害が存在しているのかを確認で
き、回避を要する方向の判断を補助することを目的とす
る。
【0019】第5に、利用者に情報を提供するために、
複数の位置による触覚が利用されることによって、一方
向だけでなく複数にわたる方向に存在する障害の情報も
提供できることを目的とする。
【0020】第6に、触覚を利用することによって、周
囲の雑音環境に影響されない、あるいは周囲に迷惑をか
けない、あるいは聴覚の不自由な利用者にも適切なもの
であることを目的とする。
【0021】第7に、固定の情報として提供されない情
報を補うことを目的とする。
【0022】第8に、音声案内システムなどの社会的シ
ステムのように大規模な開発を必要とせず、利用者の行
動範囲全てに対応することのできることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、利用
者の進行方向の障害を教示する障害教示装置において、
前記利用者の進行方向への移動の妨げになる障害の有
無、または、その障害が存在する方向の少なくとも一方
を識別するセンサ手段と、前記利用者の身体に対して物
理的な力を提示する力提示手段と、前記センサ手段が識
別した障害の有無、または、その障害が存在する方向の
少なくとも一方の情報を、前記力提示手段を通じて前記
利用者の身体に力を提示することにより、前記利用者へ
教示する制御手段と、を具備したことを特徴とする障害
教示装置である。
【0024】本発明は、利用者が移動する範囲におい
て、例えば、階段や段差及び電柱や駐輪された自転車な
ど利用者の安全な進行の妨げとなる障害をセンサ手段に
よって検知し、その障害の存在する位置を力を提示する
こと、すなわち、触覚で伝達することによって、移動中
の利用者の安全を補助する。
【0025】請求項2の発明は、前記センサ手段は、前
記障害が存在する方向を識別し、前記力提示手段は、前
記利用者の手、または、足の各指へ力を個別に提示でき
る個別力提示手段を有し、前記制御手段は、前記センサ
手段が識別した前記障害が存在する方向に対応した前記
利用者の指へ個別力提示手段によって力を提示すること
を特徴とする請求項1記載の障害教示装置である。
【0026】本発明は、利用者が移動する範囲におい
て、例えば、階段や段差及び電柱や駐輪された自転車な
ど利用者の安全な進行の妨げとなる障害をセンサ手段に
よって検知し、その障害が存在する方向と各指に対応づ
けた触覚によって示し、移動中の利用者の安全を補助す
る。
【0027】請求項3の発明は、利用者の進行方向の障
害を教示する障害教示方法において、前記利用者の進行
方向への移動の妨げになる障害の有無、または、その障
害が存在する方向の少なくとも一方をセンサを用いて識
別するセンサステップと、前記センサステップにおいて
識別した障害の有無、または、その障害が存在する方向
の少なくとも一方の情報を、前記利用者の身体に対して
物理的な力を提示する力提示手段を用いて力を提示する
ことにより、前記利用者へ教示する制御ステップと、を
有することを特徴とする障害教示方法である。
【0028】請求項4の発明は、利用者の進行方向の障
害を教示する障害教示方法を実現するプログラムの記録
媒体において、前記利用者の進行方向への移動の妨げに
なる障害の有無、または、その障害が存在する方向の少
なくとも一方をセンサを用いて識別するセンサ機能と、
前記センサ機能において識別した障害の有無、または、
その障害が存在する方向の少なくとも一方の情報を、前
記利用者の身体に対して物理的な力を提示する力提示手
段を用いて力を提示することにより、前記利用者へ教示
する制御機能と、を実現するプログラムを記録したこと
を特徴とする障害教示方法のプログラムの記録媒体であ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図1から図10を参照して
本発明の一実施例に係る障害教示装置10につき説明す
る。
【0030】本実施例の障害教示装置10は、図1に示
すような杖1000に内蔵されている。
【0031】図2は、障害教示装置10の構成例を示し
ており、センサ部100、制御部200、出力部300
から構成されている。
【0032】(センサ部100)図2に示すように、セ
ンサ部100は、光電センサ101、受信器102より
なる。
【0033】センサ部100は1つの、または複数のセ
ンサ素子によって利用者の進行方向に存在する障害の有
無とその位置を検知する。
【0034】本実施例では、センサ素子として距離設定
方式を採用した光電センサ101を例として説明する。
なお、センサ素子としては、送信する電子が直進する電
波方式のセンサでもよい。
【0035】ここで、光電センサ101は、物体の有無
を反射して戻る光の量を検出し、電子や電気的に信号を
発生する装置である。また、距離設定方式とは、一定の
距離上にある物体の位置によって物体の有無を検出でき
る方式である。
【0036】光電センサ101は、利用者の周囲に存在
する障害を検知できるようにしている。
【0037】受信器102は、光電センサ101によっ
て発信された信号を受信し、制御部200に信号を伝達
する。
【0038】図1から図5に基づいてさらに説明する。
【0039】センサ部100は、図1の杖10の中間部
分にあるセンサ設置位置510に設置され、上下2段、
10方向の障害を検知する合計10個の光電センサ10
1が設置されている。
【0040】予め利用者が杖10を右手に持った状態に
おいて、上段5方向に設置した5つの光電センサ101
と歩行者の前方の距離をLとする。ここで、上段5方
向とは、図3で示した5分割された検知エリアに対応す
る方向であり、具体的には図4に示すように、利用者の
前方の障害物を検知する方向に光電センサ101が配置
されている。
【0041】また、下段5方向に設置した5つのセンサ
素子と地面の距離をLと設定する。ここで、下段5方
向とは、図3に示した5分割された検知エリアに対応す
る方向であり、具体的には図4に示すように、利用者の
前方の障害物を検知する方向に光電センサ101が配置
されている。
【0042】この場合、図5に示すように、光電センサ
101からの光は、センサ設置位置510の高さを、例
えば約80cmとすると、例えば約6m先の地面に向か
って例えば約9゜の角度に直進することとする。
【0043】光電センサ101と利用者の前方の距離L
の地点mには、利用者の安全を想定し、予め設けた閾
値には何も検出されない状態を通常の状態とする。ある
いは、光電センサ101と地面の距離Lにおける地面
との接点nには、利用者の安全を想定し、予め設けた閾
値には常に地面が検出される状態を通常の状態とする。
【0044】利用者の移動中、前方に車が停められてい
る場合、予め設定されたセンサ部100と利用者の前方
の距離Lが一定に保たれず、通常の状態よりも距離が
短くなったという信号が受信器102に伝達され、障害
があるという信号に変換される。
【0045】ここで、上記の障害があるという信号につ
いては後から詳しく説明する。この信号は制御部200
に伝達する。
【0046】また、利用者の移動中、前方に大きな窪み
がある場合、予め設定された光電センサ101と地面と
の距離Lが一定に保たれず、通常の状態以外の状態、
この場合は通常よりも地点nまでの距離が長くなったと
いう信号が受信器102に伝達され、障害があるという
信号に変換される。
【0047】ここで、上記の障害があるという信号につ
いては実施例を用いて後から詳しく説明する。
【0048】(制御部200)図2に示すように、制御
部200は、位置判別回路201、固定対象判別回路2
02、信号発信部203よりなる。
【0049】制御部200は、センサ部100において
障害の存在を示す信号を受信し、出力信号に変換するよ
うにしている。
【0050】制御部200は以下の処理手順Aに沿って
動作する。
【0051】図6は処理手順Aのフローチャートであ
り、これに基づいて処理内容を説明する。
【0052】A1 センサ部100によって利用者の
周囲に障害が検知された場合にはA2へ進む。
【0053】A2 障害の位置が予めK分割されたうち
のエリアNであれば、A3へ進み、そうでない場合はA1へ
進む。
【0054】A3 エリアNに入った信号として、情報
が保持される。
【0055】A4 エリアNに入った信号が一定時間連
続して保持されている障害であればA5へ進み、そうでな
い場合はA1へ進む。
【0056】A5 エリアNに対応する出力手段300
がP秒間作動する。
【0057】A6 A1へ進む。
【0058】位置判別回路201は、光電センサ101
から伝達された信号が、K分割した利用者の周囲のう
ち、どの方向から検知されたかを判断する。
【0059】ここで、K分割した利用者の周囲とは、利
用者の周辺、例えば2メートル四方の範囲を、K個に分
割したものである。
【0060】例えば、障害教示装置10を右手で持つと
仮定した場合、図3のように、まず手のひらの中心を利
用者の現在地として、縦を約2対1の比率になるように
分割し、利用者の前方(1.4メートルの範囲)と後方
(0.6メートルの範囲)を設定する。
【0061】次に、利用者の体の幅に値し、中指に対応
する障害検知の範囲として、利用者の前方であり、手の
ひらの中心から左右横0.25メートルづつの範囲を右
中指に対応する振動エリアの例401とする。
【0062】さらに、中指を中心範囲として人差し指、
薬指を残りの左右前方の障害を検知する範囲、図3での
右人差し指に対応する振動エリアの例402、右薬指に
対応する振動エリアの例403とした。親指、小指は直
進する場合に関わりの少ない左右の障害を検知する範
囲、図3では右親指に対応する振動エリアの例404、
右小指に対応する振動エリアの例405とする。そし
て、利用者の後方範囲は右手のひらに対応する振動エリ
ア406とする。
【0063】固定対象判別回路202は、位置判別回路
201から伝達された信号の対象物が移動しているか、
定位置にある障害であるかを、一定の時間、例えば、2
秒間などの短時間において、同範囲において障害が繰り
返し検知されたかを判別する。
【0064】信号発信部203は、固定対象判別回路2
02から伝達された信号によって、障害の位置情報を対
応する出力信号を出力部300に伝達する。
【0065】(出力部300)図2に示すように、出力
部300は、出力振動制御部301、出力器302から
構成されている。
【0066】出力部300は、センサ入力及び出力制御
部200において変換された出力信号を触覚による出力
手段を用いて利用者に知らせる。
【0067】本実施例では、バイブレーションによって
入力信号を利用者に伝達する場合を例として説明する。
【0068】例えば、出力部300は図7のような形を
しており、右手の各指がそれぞれに対応した窪みに自然
に添えられる。そして、図1に示す杖1000の上端部
に配置されている。
【0069】図3で示した各指と手のひらに対応するエ
リア内のいずれかにおいて障害が検知されることによっ
て、中指に対応する振動子501、または人差し指に対
応する振動子502、または薬指に対応する振動子50
3、または親指に対応する振動子504、または小指に
対応する振動子505、または手のひらに対応する振動
子506が作動して、障害が存在する方向を利用者に伝
達する。
【0070】あるいは、図3で示した各指と手のひらに
対応するエリア内において複数の障害が検知されること
によって、中指に対応する振動子501、または人差し
指に対応する振動子502、または薬指に対応する振動
子503、または親指に対応する振動子504、または
小指に対応する振動子505、または手のひらに対応す
る振動子506のうち障害に対応する複数の振動子が作
動して、複数の障害が存在する方向を利用者に伝達す
る。
【0071】出力振動制御部301は、信号発信部20
3から伝達された信号を受信し、例えば、2秒間の振動
が起きるなど、予め設定した出力時間などの制御を行
う。
【0072】出力器302は、出力振動制御部301か
ら送信された信号を受信し、例えば、図7に示したよう
な障害の位置に対応したバイブレーションによって利用
者に障害を検知したことを知らせる。
【0073】(具体例を用いた説明)ここで上述した処
理について、具体例を用いて、更に詳しく説明する。
【0074】まず、図10において、視覚に不自由を感
じる利用者600が、図1のような杖1000に内蔵さ
れた障害教示装置10の図7に示すような出力部300
を右手に持ち、点字ブロックや障害者向け音声システム
のない地域において公道を歩くこととする。
【0075】利用者の進路上には利用者の妨げにはなら
ないが、進行方向の右前方に自転車601が駐輪してあ
り、また自転車601の先には右から左へ犬602が横
断しているとする。さらに、その先左前方には大きな窪
み603があり、利用者は安全のため回避しなければな
らないとする。さらに、前方はブロック塀604があ
り、前方に進んでいくことは不可能で、利用者は進路を
変える必要があるとする。
【0076】(1) 地点650での処理 最初、利用者600が歩いていくと、地点650におい
て、図2に示した障害教示装置10のセンサ部100に
よって自転車601が検知される。
【0077】ここで、自転車601が検知されたときの
光電センサ101が受信器102に伝達した信号の変化
を図8に示す。
【0078】予め設定された光電センサ101と地面と
の距離Lは、移動の際の動きを想定し、予め設定され
た閾値内に保たれているとする。また、光電センサ10
1と利用者の前方地点1との距離Lには何も検知され
ていないことが通常の状態とする。しかし、時間T
おいては、距離Lにおいて、障害(自転車601)が
検知され、かつ、距離Lが短くなることで再確認さ
れ、受信部102によって障害(自転車601)の存在
が検出されたこととなる。
【0079】受信部102からこの障害が検出されたと
いう信号が伝達され、制御部200によって、図3に示
した、予め制定された右前方エリア403に障害が検知
されたという処理が行われた。
【0080】さらに、図7に示した、右薬指に対応する
振動子503に振動が提示された。
【0081】これにより、利用者は右薬指の方向に障害
物を触覚を介して認知できる。
【0082】また、ここで、時間Tにおいては、距離
が通常の値に戻り、障害が検知されなくなったこと
を示している。
【0083】以上の処理によって、利用者は自分の進路
上の正面に障害は存在しないが、利用者の進行方向右前
方に障害が存在するので、注意を払わなければいけない
ことを判断できるようになり、利用者の移動を妨げるこ
となく安全な進行を補助することが可能になる。
【0084】(2) 地点660での処理 次に、利用者600が歩いていくと、地点660におい
て、利用者の前方を横切っている犬602が図2に示し
た障害教示装置10のセンサ部100によって検知され
たとする。
【0085】センサ部100では検知されたこの障害
が、制御部200によって図3に示したような分割した
エリアのうち、同じエリアには一定時間に繰り返し検知
されずに、まず右薬指に対応する振動エリアの例403
において検知され、次いで右中指に対応する振動エリア
401において検知され、最後に右人差し指に対応する
振動エリア402において検知されたため、制御部20
0において、犬602は障害と検知されず、利用者には
振動出力されなかった。
【0086】以上の処理によって、障害教示装置10に
おいて検知された障害は利用者の進行の妨げにならない
障害と判断され、利用者の移動を妨げることなく安全な
進行を補助することが可能になる。
【0087】(3) 地点670での処理 次に、利用者600が歩いていくと、地点670におい
て、図2に示した、障害教示装置10のセンサ部100
によって、大きな窪み603が検知されたとする。
【0088】ここで、大きな窪み603が検知されたと
きの光電センサ101が受信器102に伝達した信号の
変化を図9に示す。
【0089】予め設定されたセンサと地面との距離L
は、移動の際の動きを想定し、予め設定された閾値内に
保たれているとする。しかし、時間Tにおいては、距
離L が閾値を超えて通常よりも長くなり、受信部10
2によって障害(大きな窪み603)の存在が検出され
たこととなる。この障害が検出されたという信号が制御
部200によって、図3に示した、予め設定された左前
方と正面に対応するエリア402と401の両方に障害
が検知され、図7に示した、薬指の出力部502と中指
の出力部501に振動が提示されたとする。
【0090】この処理によって、利用者は進行方向左前
方に障害があり、進路を右側にずらす必要があることを
判断できるようになり、利用者の移動を妨げることなく
安全な進行を補助することが可能になる。
【0091】(4) 地点680での処理 さらに、利用者600が歩いていくと、地点680にお
いて、図2に示した、障害教示装置10のセンサ部10
0によってブロック塀604が検知され、制御部200
によって、図3のような、予め設定された正面エリア4
01と左前方エリア402、右前方エリア403の三方
向に障害が検知され、正面前方と左右前方の障害を示す
ために、右人差し指に対応する振動子502、右中指に
対応する振動子501、右薬指に対応する振動子503
に一斉に振動が発生したとする。この時、利用者の右方
向を示す親指504と左方向を示す小指505、手のひ
ら506には振動が発生しなかったとする。
【0092】この処理によって、利用者は前方に障害が
あり、左右どちらか、または利用者の後方に進行方向を
変える必要があることを判断できるようになり、利用者
の移動を止めることなく安全な進行を補助することが可
能になる。
【0093】(実施例の効果)障害教示装置10によれ
ば、障害が検知されることにより障害に対して直接な接
触を行わずに、事前に障害の有無が確認され、さらにそ
の障害の位置が検出されることによって、利用者は障害
を回避する必要があるか、または進行方向を変える必要
があるかの判断を補助し、移動を止めることなく安全な
進行が可能になる。
【0094】(変更例)尚、障害教示装置10にかかる
構成、方法も上述した例に限定されるものではない。
【0095】例えば、上述の実施例の図10に示した具
体例のうち、地点670において、利用者の右方向から
犬602が急接近してくることよって利用者の安全が妨
げられる可能性がある場合、小指に対応した振動子50
5が通常よりも強く振動し、利用者に急接近する障害の
存在を示すことが可能である。
【0096】また、この障害教示装置10を実現する構
成として、マイコンを用い、上記処理を実現するための
プログラムをメモリなどに記録させておいてもよい。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
視覚に不自由を感じる利用者が、段差や障害の有無、利
用者の進行方向に存在する障害の位置情報を触覚によっ
て得ることにより、安全に対する判断を迅速に行うこと
ができ、従来の限られた行動範囲を広げることができる
などの実用上多大な効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】障害検知装置を内蔵した杖の斜視図である。
【図2】障害検知装置の構成例である。
【図3】振動設置エリアの例である。
【図4】センサ部の横断面図である。
【図5】センサ部によって検知される地点の説明図であ
る。
【図6】処理手順Aのフローチャートである。
【図7】出力器の平面図である。
【図8】自転車601が検知されたときの光電センサ1
01が受信器102に伝達した信号の変化を示す図であ
る。
【図9】大きな窪み603が検知されたときの光電セン
サ101が受信器102に伝達した信号の変化を示す図
である。
【図10】利用者と障害との関係を示す地図である。
【符号の説明】
10 障害教示装置 100 センサ部 200 制御部 300 出力部 101 光電センサ 102 受信器 201 位置判別回路 202 固定対象判別回路 203 信号発信部 301 出力振動制御部 302 出力器 1000 杖
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA06 AA09 AA31 CC00 CC14 CC16 DD06 FF11 FF31 GG13 JJ01 JJ05 MM12 PP01 QQ25 SS09 SS11 2F112 AA08 AD01 BA05 BA18 CA01 CA12 DA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】利用者の進行方向の障害を教示する障害教
    示装置において、 前記利用者の進行方向への移動の妨げになる障害の有
    無、または、その障害が存在する方向の少なくとも一方
    を識別するセンサ手段と、 前記利用者の身体に対して物理的な力を提示する力提示
    手段と、 前記センサ手段が識別した障害の有無、または、その障
    害が存在する方向の少なくとも一方の情報を、前記力提
    示手段を通じて前記利用者の身体に力を提示することに
    より、前記利用者へ教示する制御手段と、 を具備したことを特徴とする障害教示装置。
  2. 【請求項2】前記センサ手段は、前記障害が存在する方
    向を識別し、 前記力提示手段は、前記利用者の手、または、足の各指
    へ力を個別に提示できる個別力提示手段を有し、 前記制御手段は、前記センサ手段が識別した前記障害が
    存在する方向に対応した前記利用者の指へ個別力提示手
    段によって力を提示することを特徴とする請求項1記載
    の障害教示装置。
  3. 【請求項3】利用者の進行方向の障害を教示する障害教
    示方法において、 前記利用者の進行方向への移動の妨げになる障害の有
    無、または、その障害が存在する方向の少なくとも一方
    をセンサを用いて識別するセンサステップと、 前記センサステップにおいて識別した障害の有無、また
    は、その障害が存在する方向の少なくとも一方の情報
    を、前記利用者の身体に対して物理的な力を提示する力
    提示手段を用いて力を提示することにより、前記利用者
    へ教示する制御ステップと、 を有することを特徴とする障害教示方法。
  4. 【請求項4】利用者の進行方向の障害を教示する障害教
    示方法を実現するプログラムの記録媒体において、 前記利用者の進行方向への移動の妨げになる障害の有
    無、または、その障害が存在する方向の少なくとも一方
    をセンサを用いて識別するセンサ機能と、 前記センサ機能において識別した障害の有無、または、
    その障害が存在する方向の少なくとも一方の情報を、前
    記利用者の身体に対して物理的な力を提示する力提示手
    段を用いて力を提示することにより、前記利用者へ教示
    する制御機能と、 を実現するプログラムを記録したことを特徴とする障害
    教示方法のプログラムの記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006208193A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Yoshiji Mogi 障害物位置検知システム
JP2017042251A (ja) * 2015-08-25 2017-03-02 雅治 石塚 歩行支援白杖
WO2019123622A1 (ja) * 2017-12-21 2019-06-27 株式会社ニコン 誘導装置

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