JP2001061455A - 吸水性材料 - Google Patents

吸水性材料

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JP2001061455A
JP2001061455A JP19933199A JP19933199A JP2001061455A JP 2001061455 A JP2001061455 A JP 2001061455A JP 19933199 A JP19933199 A JP 19933199A JP 19933199 A JP19933199 A JP 19933199A JP 2001061455 A JP2001061455 A JP 2001061455A
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water
absorbing
absorbing material
film
foods
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Shigeki Nishimura
茂樹 西村
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Mitsubishi Plastics Inc
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】一枚の吸水性材料で、種々の食品のドリップの
滲みだしを適度に効果的に吸収することができる吸水性
材料を提供すること。 【解決手段】吸水性材料が、水分を積極的に吸収するポ
ンプ手段、および吸収した水分を一定量まで保持して外
部に放出しないタンク手段を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分等を吸収する
性能を有する吸水性材料に関し、特に、生鮮食料品の鮮
度保持や輸送等に用いられる吸水性材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、食品輸送等に使用される吸水
性材料としては紙、布、不織布等が用いられてきたが、
これらは吸水量が少なく、また保水性が弱く、外部から
の刺激により水分が遊離する等の欠点があった。そこ
で、半透膜に糖類の高濃度溶液とアクリル酸系の高分子
吸収剤とを塗布または封入して、高濃度溶液の浸透圧と
高分子吸収剤の吸水力とを利用した脱水シートや、吸水
性の高い樹脂を不織布で挟持した脱水シート等が研究さ
れてきた。ところがこれらは吸水力が小さく、また糖類
の高濃度溶液は粘度が高いため製造時の取り扱いが困難
である等の問題があった。この問題を解決するために、
エチレンオキシドを主体とする吸水性フィルムに、ポリ
ビニルアルコールもしくはセロファン等の半透膜フィル
ムを積層した吸水性シートが検討された。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、生鮮食品に含
有される水分(ドリップ)の滲みだしは食品の種類によ
って、また冷凍か否か等の状態によって異なり、鮮度や
風味等の観点からは食品の適当な場所からの適当量の脱
水が必要である。したがって食品の種類や状態によっ
て、また食品の部位によって、吸収されるドリップの量
を調節しなければならない。ところが上記半透膜フィル
ムを積層した吸水性シートでは、食品の種類ごとに吸収
力の異なるシートを準備しなければならず、また食品の
上部と下部で異なる吸水量を要求する場合には複数種の
シートを準備しなければならなかった。本発明は上記問
題点を解決すべくなされたものであり、本発明の目的
は、一枚のシート等で、種々の食品および食品の各部位
のドリップの滲みだしを適度に効果的に吸収することが
できる吸水性材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の吸水性材料の発
明は、水分を積極的に吸収するポンプ手段、および吸収
した水分を一定量まで保持して外部に放出しないタンク
手段を有することを特徴とする。本発明の別の態様の吸
水性材料の発明は、ポリエチレンオキシド系高分子を主
成分とする吸水性フィルムの表裏両面を、透過性能の異
なる半透過性フィルムでそれぞれ被覆することを特徴と
する。
【0005】
【発明を実施するための好ましい形態】以下に本発明を
詳細に説明する。本発明の吸水性材料は、水分を積極的
に吸収するポンプ手段、および吸収した水分を一定量ま
で保持して外部に放出しないタンク手段を有する。例え
ば、ポリエチレンオキシド系高分子化合物を主成分とす
る吸水性フィルムの表面および裏面の両方の面に半透過
性フィルムを被覆した吸水性材料が好ましく用いられ
る。この場合、それぞれの面に設けられる半透過性フィ
ルムは、透過性能が異なっていることが必要である。こ
こで透過性能とは、水分やその他の成分を選択的に透過
する力をいい、水分等の透過量が異なる場合の他、選択
的に透過される成分が異なる場合も含まれる。表裏面に
設けられた半透過性フィルムの透過性能の差は、適用さ
れる食品の種類や使用方法等によって異なり、適宜選択
することができる。
【0006】本発明において、透過性能の高い方のフィ
ルムとしては、セロハン、未熱処理のポリビニルアルコ
ール(以下「PVA」と略記することがある)フィルム
等が好ましく用いられ、透過性能の低い方のフィルムと
しては、延伸したポリビニルアルコールフィルム、熱処
理したポリビニルアルコールフィルム等が好ましく用い
られる。これらの半透過性フィルムには、柔軟性を付与
するためにグリセリン等の可塑剤を含有させることがで
きる。
【0007】これらの半透過性フィルムは、水との親和
性は強いが水不溶性であり、かつ半透過性を有する。す
なわち、半透過性フィルムは、水成分や臭み成分は透過
させるが、分子の大きい旨味成分等は透過させない。し
たがって、これらの半透過性フィルムを食品と接触させ
て保存や運搬等をすることにより、半透過性フィルムを
介して食品等の水分等のみが吸水性フィルムに吸収さ
れ、食品等の旨味成分は吸収されずに食品等に残る。ま
た、食品を半透過性フィルムと接触させた後、真空パッ
クにすることにより、食品をシート等に固定して、水分
等を脱水しつつ傷つけず安全に輸送することができる。
【0008】本発明の吸水性材料は表面と裏面とで透過
性能が異なるので、干物加工や冷凍食品の解凍等比較的
ドリップの発生が多いと思われる場合には透過性能の高
い方の面を食品と接触させることにより鮮度を維持する
ことができ、一方、生鮮食品等の比較的ドリップの発生
が少ないものについては透過性能の低い方の面を食品と
接触させることにより過脱水を防いで鮮度を維持するこ
とができる。なお、干物、一夜干し等の製造には、透過
性能の高いものが好ましく用いられる。
【0009】本発明に係る吸水性フィルムは、ポリエチ
レンオキシド系高分子を主成分とする。本発明に用いら
れるポリエチレンオキシド系高分子としては、例えば下
記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する物質
が、熱成形性が良好であり好適である。
【化1】 (式中、Aは
【化2】
【化3】 とからなり、その付加形態が
【化4】 であり、a、bおよびcはそれぞれ1以上の整数であ
り、a、b、cより計算される重量比、44(a+c)
/(炭素数3以上のα−オレフィンオキシドの分子量)
b、は80/20〜94/6であり、Xは活性水素基を
2個有する有機化合物の残基、Yはジカルボン酸類化合
物残基またはジイソシアネート系化合物残基、Zは炭素
数1以上の炭化水素基である。ここで、活性水素基を2
個有する有機化合物としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ビスフェノールA、アニリンプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が
ある。
【0010】上述した重量比、すなわち44(a+c)
/(炭素数3以上のα−オレフィンオキシドの分子量)
b、が80/20より小さいと親水性が低下し、例えば
シートに印刷等を行う場合にはインク吸水性、印刷適性
で劣るものとなる。一方、94/6を超えると、インク
の滲み耐水性等の点で劣るものとなる。Zは前記一般式
(1)で示される物質に疎水性を付与する機能を有する
ものであり、例えば好ましいものとしてはエチル基等の
アルキル基等が上げられ、a、b、cの割合を上述の範
囲内とすることにより、親水性を失わず、かつ、水に対
して不溶化することができる。
【0011】かかる物質は、エチレングリコールにエチ
レンオキシドを付加重合した後、アルキレンオキシドを
付加重合し、さらにエチレンオキシドを付加重合して生
成したポリアルキレンオキシドにジカルボン酸化合物ま
たはジイソシアネート化合物を反応させて生成すること
ができる。
【0012】上記ジカルボン酸化合物としては環状ジカ
ルボン酸化合物または直鎖状ジカルボン酸化合物が望ま
しく、ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物、ジカルボン
酸の低級アルキルエステル等が挙げられる。上記ジカル
ボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、マロン酸、コハク酸、セバシン酸、マレイン酸、フ
マル酸、アジピン酸、イタコン酸等が挙げられる。上記
ジカルボン酸無水物としては、上記各種ジカルボン酸の
無水物が挙げられる。また、上記ジカルボン酸の低級ア
ルキルエステルとしては、上記各種のジカルボン酸のメ
チルエステル、ジメチルエステル、エチルエステル、ジ
エチルエステル、プロピルエステル、ジプロピルエステ
ル等が挙げられる。
【0013】特に好ましくは、炭素数12〜36の直鎖
状ジカルボン酸およびその低級アルキルエステルが挙げ
られ、1,10−デカメチレンジカルボン酸、1,14
−テトラデカメチレンジカルボン酸、1,18−オクタ
デカメチレンジカルボン酸、1,32−ドトリアコンタ
ンメチレンジカルボン酸等が挙げられる。上記その低級
アルキルエステルとしては、これらジカルボン酸のメチ
ルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ジプ
ロピルエステル等が挙げられる。これらは単独で、もし
くは2種以上併せて用いることができる。なかでも、反
応の容易性という観点から、上記ジカルボン酸無水物お
よびジカルボン酸の低級アルキルエステルを用いること
が好ましい。
【0014】上記ジイソシアネート化合物としては、
4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、メチレンビスシクロヘキシ
ルジイソシアネート等が挙げられる。これらは単独で、
または2種以上併せて用いることができる。
【0015】本発明に係る吸水性フィルムは、例えば溶
液流延法、溶融押出法、カレンダー法等により製造され
る。エチレンオキシドの単独重合体であれば、水溶液に
して流延法または押出法によりフィルム状にして乾燥す
ることによりフィルムを得ることができる。また、上記
一般式(1)で表される繰り返し単位を有する物質であ
れば、良好な熱可塑性を利用して溶融押出成形により容
易にフィルムを形成することができる。なお、フィルム
中には、食品等の影響のない範囲で、熱安定剤、酸化防
止剤、着色剤等を必要に応じて含有させることができ
る。
【0016】本発明に係る吸水性フィルムは架橋されて
いなくてもよいが、架橋する場合には、電離性放射線ま
たは紫外線を照射して行うことができる。また、架橋剤
を配合して加熱架橋することも可能である。
【0017】本発明の吸水性材料は、吸水性フィルムの
両面に半透過性フィルムを被覆したものであり、被覆の
方法はいかなる方法でもよく、例えば、融着積層されて
いても、接着剤等で貼着されていても、あるいは内包さ
れていてもよい。また、吸水性フィルムの融着、貼着は
全面でなく、部分的に融着等されていてもよい。ここで
用いられる接着剤としては、例えば、イソシアネート
系、PVA系、デンプン系等がある。ただし、本発明の
吸水性材料を食品に適用する場合には、食品等に悪影響
を与えないような接着剤を用いる必要があり、例えば、
PVA系、デンプン系が好ましい。
【0018】吸水性フィルムに半透過性フィルムを被覆
する方法としては、例えば予め製膜した吸水性フィルム
と半透過性フィルムとをニップロールやプレス板により
熱圧着する方法がある。この方法によれば、上記吸水性
フィルムは60〜100℃程度の低温で溶融してPVA
フィルムと融着するので、PVAフィルムに熱による悪
影響を与えることがない。また、PVAフィルム上に溶
融した吸水性フィルム形成材料をフィルム状に押し出し
ながら被覆することもできる。
【0019】なお本発明の吸水性材料は、シート形状の
みならず、プレートいわゆる皿形状でもよく、また、例
えば運搬等に便利なようにシートにズレ防止用等の凹凸
があっても、シートが任意の形状に折り曲げられていて
もよい。
【0020】本発明において、被覆される吸水性フィル
ムの数は表面、裏面それぞれ1枚ずつでもよいが、これ
に限定されることなく複数枚で被覆してもよく、また透
過性能の異なる半透過性フィルムを複数枚重ねて被覆し
てもよい。
【0021】本発明は、吸水性フィルムの表裏両面に異
なる透過性能を有する半透過性フィルムを被覆したもの
であるので、食品の種類に応じて接触させる吸水性材料
の面を表裏いずれにするか選択することができ、一枚の
吸水性材料で複数種の食品の脱水処理を行うことができ
る。
【0022】本発明の吸水性材料は表面と裏面とで透過
性能が異なるので、例えば冷凍魚等を運搬する際に効果
的に用いることができ、冷凍魚の下側に透過性能の高い
面が接触するように吸水性材料を敷き、冷凍魚の上側に
透過性能の低い面が接触するように吸水性材料をのせて
運搬する。このようにして運搬すると、解凍時のドリッ
プは下側の吸水性材料に吸収され、かつ冷凍魚の上側の
水分は過脱水されず鮮度が保持される。
【0023】また、本発明の吸水性材料は食品等を運搬
等する際のみならず、食堂や家庭内で調理前に食品等の
余分な水分や生臭み等を除去する前処理や、脱水を必要
とする食品加工等にも利用できる。例えば、一夜干し加
工や、生ハム等の製造において優れた効果を発揮する。
現在、生ハムは塩漬け等の製法により製造されているた
め、やや塩分がきつすぎる傾向があるが、本発明のシー
トを用いれば水分のみ脱水できるので塩分は必要に応じ
て付与することができる。
【0024】本発明の吸水性材料は、ポンプ手段を備え
ており優れた吸水能力を有するので多量の水分を短時間
で吸収することができ、またタンク手段を備えており優
れた吸水能力を持続し、時間の経過とともに生じるドリ
ップを継続的に吸収することができる。
【0025】本発明の吸水性材料の使用は、食品等に限
定されるものではなく、脱水効果を必要とするものなら
適宜利用することができ、例えば生花を吸水性材料に挟
んで押し花を作ることもできる。
【0026】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合した
後、ブチレンオキシドを付加重合し、さらにエチレンオ
キシドを付加重合して得たポリアルキレンオキシドに、
オクタデカン−1,18−ジカルボン酸メチルを加え、
エステル交換反応を行った。このようにして得られた重
量平均分子量15万の高分子化合物を押出機にて、Tダ
イ温度140℃で厚さ50μmとなるように押し出して
ポリエチレンオキシド系高分子を主成分とする吸水性フ
ィルムを作製した。
【0027】次いで、厚さ50μmの吸水性フィルムの
一方の面にセロハンフィルム(二村化学株式会社製、商
品名「PL−DG」)を、他方の面にポリビニルアルコ
ールのフィルムを重ね、ロール圧着機を用いて、線圧が
3.0kg/cm、引き取り速度が1.5m/分で熱圧着
し、吸水性材料1を得た。
【0028】得られた吸水性材料1をB5サイズに裁断
し、セロハンフィルム側を40ccのイオン交換水を含
ませたB5サイズのコットン性不織布(目付け重量15
0g/m)の上に重ねて、温度25℃、相対湿度60
%RHの雰囲気下に放置した。これは鮮魚からのドリッ
プを想定したものである。放置時間が0.5時間、1時
間、2時間、3時間経過したときのコットン性不織布の
重量(g)をそれぞれ測定し、下記式に従って脱水率を
求めた。得られた脱水率と放置時間との関係を表1に示
す。
【0029】次いで、吸水性材料のポリビニルアルコー
ル側を40ccのイオン交換水を含ませたB5サイズの
コットン製不織布の上に重ねて、上述のセロハンフィル
ム側を重ねた場合と同様にして、各放置時間ごとに脱水
量(g)を測定し、下記式に従って脱水率を求めた。得
られた脱水率と放置時間との関係も表1にあわせて示し
た。
【0030】
【数1】脱水率(%)=(A−B)÷A×100 A:イオン交換水を含ませたコットン製不織布の最初の
重量(g) B:所定時間放置後の脱水されたコットン製不織布の重
量(g)
【0031】実施例2 実施例1において、吸水性フィルムの一方の面にポリビ
ニルアルコールを、他方の面側に熱処理して結晶化度を
上げたポリビニルアルコールを被覆した以外は実施例1
と同様にして、吸水性材料2を作製した。得られた吸水
性材料2について、実施例1と同様に脱水率を求めた。
得られた結果を表1に示す。
【0032】比較例1 実施例1において、吸水性フィルムの表面と裏面の両面
に同一のポリビニルアルコールを被覆した以外は実施例
1と同様にして、吸水性材料3を作製した。得られた吸
水性材料3について、実施例1と同様に脱水率を求め
た。得られた結果を表1に示す。
【0033】比較例2 実施例1において、吸水性フィルムの表面と裏面の両面
に同一のセロハンフィルムを積層した以外は実施例1と
同様にして吸水性材料4を作製した。得られた吸水性材
料4について、実施例1と同様にして脱水率を求めた。
得られた結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1から明らかなように、両面とも同一の
透過性能を有する比較例1および2の吸水性材料3,4
は、それぞれ表面も裏面も同一の脱水率を示したが、実
施例1および実施例2の本発明の吸水性材料1,2は、
表面と裏面とで異なる脱水率を示し、要求に応じて必要
量の水分を脱水できる面を提供できることが分かった。
また、本発明の吸水性材料は、表裏同一の半透過性フィ
ルムを積層した吸水性材料と同等の処理効果が得られる
ことがわかった。
【0036】実施例3 実施例1で作製した吸水性材料1を使用して鮪の冷凍ブ
ロックの輸送処理を行った。まず、一番下に吸水材料1
のセロハン面を上側にして配置し、その上に鮪の冷凍ブ
ロックを置き、鮪の冷凍ブロックの上に吸水材料1のP
VA面を下側にしてのせ、その上にさらに冷凍鮪ブロッ
クを置いた。この操作を5回繰り返して、冷凍鮪のブロ
ックを5段重ねて輸送を行った。輸送後、冷凍鮪の状態
を肉眼で観察し、また試食して風味を確かめた。
【0037】比較例3 実施例3において、輸送に用いた吸水性材料1を比較例
1で作製した両面がポリビニルアルコールで被覆された
吸水性材料3に代えた以外は実施例3と同様にして輸送
し、輸送後の冷凍鮪の状態を観察し、試食して風味を確
かめた。
【0038】比較例4 実施例3において、輸送に用いた吸水性材料1を比較例
2で作製した両面がセロハンフィルムである吸水性材料
4に代えた以外は実施例3と同様にして輸送し、輸送後
の冷凍鮪の状態を観察し、試食して風味を確かめた。
【0039】実施例3では、冷凍鮪ブロックの下側に吸
水能力の大きい面が接触するように吸水性材料をおいた
ので解凍時のドリップがきれいに吸収され、また冷凍鮪
ブロックの上側に吸水能力の小さい面が接触するように
吸水性材料をのせたので過脱水を防止することができ、
身のしまり、鮮度等が良好であった。また風味もよかっ
た。すなわち、本発明の吸水性材料を用いれば、一種類
の吸水性材料で、食品の部位ごとに異なる脱水処理を適
度に効果的に施すことができた。
【0040】比較例3では、吸水性材料の両面とも吸水
力が小さいので冷凍鮪ブロックの下部のシートでドリッ
プが吸収し切れず、冷凍鮪ブロックの下部面が変色して
いた。比較例4では、吸水性材料の両面とも吸水力が大
きいので冷凍鮪ブロックの上部面が過脱水により硬化し
た。なお、試食した結果は、比較例3も比較例4も風味
が落ちていた。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、一枚の吸水性材料で、
食品の各部位ごとに異なる脱水処理を適度に効果的に施
すことができ、また、種々の食品等の加工、脱水等を適
度に施すことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 71/02 A23B 4/06 502Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水分を積極的に吸収するポンプ手段、およ
    び吸収した水分を一定量まで保持して外部に放出しない
    タンク手段を有することを特徴とする吸水性材料。
  2. 【請求項2】ポリエチレンオキシド系高分子を主成分と
    する吸水性フィルムの表裏両面を、透過性能の異なる半
    透過性フィルムでそれぞれ被覆することを特徴とする吸
    水性材料。
JP19933199A 1999-06-25 1999-07-13 吸水性材料 Pending JP2001061455A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007116932A1 (ja) * 2006-04-05 2007-10-18 Okamoto Industries, Inc. 脱水シートの製造方法

Cited By (2)

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WO2007116932A1 (ja) * 2006-04-05 2007-10-18 Okamoto Industries, Inc. 脱水シートの製造方法
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