JP2001059872A - 核医学診断装置および全身用核医学診断装置 - Google Patents

核医学診断装置および全身用核医学診断装置

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JP2001059872A
JP2001059872A JP17044299A JP17044299A JP2001059872A JP 2001059872 A JP2001059872 A JP 2001059872A JP 17044299 A JP17044299 A JP 17044299A JP 17044299 A JP17044299 A JP 17044299A JP 2001059872 A JP2001059872 A JP 2001059872A
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JP17044299A
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Akiyoshi Kaneda
明義 金田
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Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全身SPECT検査に要する時間を短縮する
こと。 【解決手段】 被検体Pに投与した放射性同位元素から
放射されるガンマ線を、アンガー型カメラ部10を被検
体の周りに回転させるとともに体軸方向へ移動させて検
出して断層像を得る核医学診断装置において、カメラ部
に装着するコリメータ150を、放射線透過孔15aが
被検体の体軸X方向に直交する水平軸Z方向に対しては
垂直で、被検体の体軸方向に対しては中心部から体軸方
向へ広がるに従って鋭角を呈するように傾斜しており、
放射線検出器側に仮想焦点fをもつように形成した。こ
れにより、被検体の体軸方向に視野幅Wが広がり、広範
囲のデータを効率よく収集できて収集データ量も減量さ
れ、検査に要する時間が短縮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体に投与した
放射性同位元素(radio isotope:以下R
Iと略称する)から放射されるガンマ線を、二次元の放
射線検出器で検出することにより、被検体の体内におけ
るRIの分布を画像化する核医学診断装置および全身用
核医学診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線の医用装置への応用として、X線
の透過像を得るX線透視撮影装置やX線の吸収値を基に
断層像を再構成するX線CT装置などが多用されてい
る。これらのX線を利用した医用装置は、被検体に外部
からX線を照射し、被検体を透過したX線を検出するこ
とによって、被検体の体内組織などを画像化している。
一方、被検体にRIで標識された放射性薬剤を投与し
て、被検体の体内から放射されるガンマ線を検出するこ
とにより、被検体の体内におけるRIの分布を画像化す
る核医学診断装置も知られている。
【0003】この核医学診断装置は、代謝機能などの機
能情報を画像として表示できるという、X線を利用した
医用装置には見られない大きな特徴を持っているが、核
医学用データ処理技術の進歩によって、X線を利用した
医用装置と同様に、被検体の断層像を得る単光子放出C
T(single photon emissionC
T:以下SPECTと略称する)装置も普及している。
このようなSPECT装置は、アンガー型カメラを、被
検体の体軸周りに回転させてSPECTプロジェクショ
ンデータを収集するものである。例えば頭部の診断に供
する場合には、1回の回転で済むが、全身のSPECT
プロジェクションデータを収集する場合には、被検体の
全身をカバーするように、体軸方向へアンガー型カメラ
を何回も平行移動させて、その都度被検体の体軸周りに
回転させるものである。
【0004】なおアンガー型カメラ(以下、単にカメラ
と称する)10は、図8に示すように、放射線の入射面
側に設けた放射線を光に変換するシンチレータ11と、
シンチレータ11の背面に縦横に多数配列され、シンチ
レータ11の発光を検出して電気信号に変換する光電子
増倍管12と、光電子増倍管12の出力からシンチレー
タ11の発光位置すなわち放射線の入射位置を計算する
位置計算回路13とから成り、これらは入射面以外から
放射線が入射しないように鉛製のハウジング14で側面
と背面が遮蔽されている。なお、シンチレータ11の前
面には、入射する放射線の方向性を絞るために、多数の
放射線透過孔15aを縦横に配置した鉛製のコリメータ
15が設けられている。
【0005】さて、このようなカメラ10の有効視野
は、シンチレータ11の径で決まるが、シンチレータ1
1はNaI(Tl)の単結晶体でできているので、高価
であるとともにあまり大型のものを作ることが困難なた
め、通常、円形のカメラでは直径が約35cm、角型の
大視野カメラでは50cm×35cm程度のものが多く
使われている。そして、上記のようなカメラ10を用い
て全身のSPECT検査を実施しようとする場合、従来
は、コリメータ15として被検体の体軸方向と体軸に直
交する水平方向とも、放射線透過孔15aを縦横に並行
に配列したいわゆるパラレルホールコリメータを装着し
て、図9に示すように、寝台20に横たわっている被検
体Pの体軸の周りにカメラ10を回転させるとともに、
カメラ10を被検体Pの体軸方向へ視野幅分だけ平行移
動させてカメラ10を回転させる動作を繰返すことによ
り、全身のSPECTプロジェクションデータを収集し
ている。なお、図9に示したものは、カメラ回転型の全
身用核医学診断装置である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、全身のS
PECT検査を実施する場合は、パラレルホールコリメ
ータを装着したカメラ10を、被検体Pの体軸の周りに
回転させ、さらに、カメラ10を被検体Pの体軸方向へ
視野幅分だけ平行移動させながら、全身のSPECTプ
ロジェクションデータを収集し、体軸方向に1スライス
ずつ画像再構成処理を施していたので、収集するSPE
CTプロジェクションデータの量は膨大なものとなり、
検査時間も長時間を要するという問題があった。
【0007】また、横断断層像を得るものではなく、通
常の二次元平面像を得る全身検査の場合には、図10に
示すように、カメラ10を被検体Pに平行に位置させ
て、体軸方向へ少しずつ平行移動させながらデータを収
集することになる。なお、図10には、架台30に二つ
の検出器10a、10bを被検体Pの下面と上面に位置
させたいわゆる2検出器タイプの核医学診断装置が例示
されている。しかし、被検体Pを載置した寝台20の下
にカメラ10aを配置して、いわゆるアンダースキャン
を行う場合は、寝台20の天板を支持している両端部の
厚みの分だけ、被検体Pとカメラ10aの間に空隙を生
じることとなって、分解能や感度を低下させるという問
題があった。一方、被検体Pの上側にカメラ10bを配
置して、いわゆるオーバースキャンを行う場合は、カメ
ラ10bが被検体Pに接触しないように監視する接触安
全機構を設ける必要があり、さらに架台30は大型化し
て重量も重くなるので、製品コストが上昇するという難
点があった。本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明のうち請求項1に記載の発明は、複数の放射
線透過孔を縦横に配置したコリメータとこのコリメータ
を通過した放射線を検出する放射線検出器とを有するア
ンガー型カメラ部を被検体の周りに回転させて、前記被
検体に投与した放射性同位元素から放射される放射線を
検出し、断層像を得る核医学診断装置において、前記コ
リメータの放射線透過孔は、前記被検体の体軸方向に直
交する水平軸に対しては垂直で、前記被検体の体軸方向
に対しては中心部から体軸方向へ広がるに従って鋭角を
呈するように傾斜しており、前記放射線検出器側に仮想
焦点をもつように形成されていることを特徴とするもの
である。
【0009】これにより、被検体の体軸方向に視野幅が
広がり、広範囲のデータを効率よく収集することができ
る。また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の
核医学診断装置において、SPECTプロジェクション
データを収集するデータ収集手段と、このデータ収集手
段で収集したSPECTプロジェクションデータに均一
性補正や回転中心補正などの前処理を施すデータ補正手
段と、このデータ補正手段により補正されたSPECT
プロジェクションデータに三次元逆投影法または三次元
FFT法により再構成処理を施す再構成処理手段と、こ
の再構成処理手段により再構成処理されたデータから所
望の三次元画像を作成する画像生成手段とを具備するこ
とを特徴とするものである。
【0010】これにより、再構成領域を三次元として三
次元再構成を短時間に行うことができる。また、請求項
3に記載の発明は、請求項1および請求項2のいずれか
1項に記載の核医学診断装置において、前記アンガー型
カメラ部と前記被検体とを相対的に前記被検体の体軸方
向に移動させて、被検体の全身のSPECTプロジェク
ションデータを収集することを特徴とするものである。
【0011】これにより、ガン細胞や腫瘍などの全身転
移状態の診断などに有効な全身のSPECT検査を、デ
ータ数を減量しかつ検査時間を短縮して実施できる。ま
た、請求項4に記載の発明は、被検体を載置する天板を
支持する支持体と、この支持体に支持された前記天板の
下部に位置するように前記支持体に移動可能に保持さ
れ、複数の放射線透過孔を縦横に配置したコリメータと
このコリメータを通過した放射線を検出する放射線検出
器とを有するアンガー型カメラ部と、このアンガー型カ
メラ部を前記天板の長手方向へ移動させる移動手段とを
具備することを特徴とするものである。
【0012】これにより、被検体にカメラ部を極めて接
近させた状態で全身のデータ収集が可能となり、分解能
と感度とを向上させることができる。さらに、カメラ部
が被検体に接触する恐れがないので安全性も向上する。
【0013】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の全身用核医学診断装置において、前記天板の少
なくとも前記アンガー型カメラ部に対向する部分が、前
記支持体に着脱自在に支持されていることを特徴とする
ものである。
【0014】これにより、コリメータの交換やカメラ部
の保守点検などが容易となる。また、請求項6に記載の
発明は、請求項4および請求項5のいずれか1項に記載
の全身用核医学診断装置において、前記コリメータの放
射線透過孔は、前記被検体の体軸方向に直交する水平軸
に対しては垂直で、前記被検体の体軸方向に対しては中
心部から体軸方向へ広がるに従って鋭角を呈するように
傾斜しており、前記放射線検出器側に仮想焦点をもつよ
うに形成されていることを特徴とするものである。これ
により、被検体の体軸方向に広がった広範囲のデータを
効率よく収集することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る核医学診断装
置および全身用核医学診断装置の実施の形態について、
図1ないし図7を参照して詳細に説明する。なお、これ
らの図において、図8ないし図10と同一部分には同一
符号を付して示してある。
【0016】図1は、本発明に係る核医学診断装置とし
てのSPECT装置の一実施の形態の概略構成を示した
ブロック図である。このSPECT装置は、架台31に
支持されたカメラ10と、このカメラ10に接続された
オペレータコンソール40とから構成され、カメラ10
は架台31によって、寝台20に横たわる被検体Pの周
りを回転できるようになっている。
【0017】カメラ10は、前述のようにシンチレータ
11、光電子増倍管12などから成る二次元の検出器1
6と、位置計算回路13を有し、検出器16の前面には
後述するダイバージングコリメータ150が装着されて
いる。そして検出器16は、被検体P内のRIから放射
されるガンマ線を捕らえて、そのエネルギ値が指定範囲
内のガンマ線について対応する電気パルス信号を出力
し、この電気パルス信号は、位置計算回路13とオペレ
ータコンソール40に送られる。
【0018】オペレータコンソール40は、SPECT
装置全体を制御下におき画像処理などを行うメインCP
U(中央演算処理装置)41を始めとして、メモリ4
2、キーボードなどの入力器43、モニタ44、収集コ
ントローラ45、収集用メモリ46、架台コントローラ
47などを備えており、これらはバス48を介してメイ
ンCPU41に接続されている。
【0019】さて、収集コントローラ45や収集用メモ
リ46は、データの収集系を形成し、収集コントローラ
45には、カメラ10へのガンマ線の入射に伴う検出器
16からの電気パルス信号と、位置計算回路13からの
位置信号とが供給される。そして、収集コントローラ4
5が加工した収集データを基に、メインCPU41が画
像再構成処理や断面変換などを行い、再構成された画像
をメモリ42に記憶する。なお、架台コントローラ47
は、メインCPU41の指示に基づいて、架台31の回
転機構を制御し、カメラ10を被検体Pの診断部位の周
りに回転させる。
【0020】さて、上記のように構成されたSPECT
装置において、本発明では、コリメータとして図2に示
すようなダイバージングコリメータ150を、検出器1
6の放射線の入射面側に装着して、SPECTプロジェ
クションデータを収集するようにしている。すなわち、
通常ダイバージングコリメータと言うと、放射線透過孔
15aが被検体Pの体軸方向にはパラレルで、体軸と垂
直な水平方向にフォーカスを持ったものであるが、本発
明で使用されるダイバージングコリメータ150は、図
2(a)に被検体Pの体軸Xに直交する水平軸Z方向
(すなわち体幅方向)から見た断面図として示すよう
に、放射線透過孔15aが水平軸Zに対しては垂直に形
成されており、また図2(b)に被検体Pの体軸X方向
から見た断面図として示すように、体軸Xに対しては中
心部から体軸X方向へ広がるに従って鋭角を呈するよう
に傾斜しており、かつ、被検体Pに対する反対側すなわ
ち検出器16側に仮想焦点fをもつように、放射線透過
孔15aが形成されている。従って、被検体Pの体軸X
方向に対する視野は、点線Wで示すように扇状に広くな
っている。
【0021】このようなダイバージングコリメータ15
0を装着したカメラ10を、被検体Pの体軸X周りに回
転させることにより、被検体Pの体幅方向(Z軸方向)
には平行であるが、体軸X方向には扇形に縮小されたS
PECTプロジェクションデータが収集される。よっ
て、パラレルホールコリメータを使用する場合に比べる
と、広範囲の撮影部位のSPECTプロジェクションデ
ータを収集することができる。
【0022】そして、全身のSPECTプロジェクショ
ンデータを収集する場合には、図3に示すように、寝台
20に横たわっている被検体Pの体軸の周りにカメラ1
0を1回転させてデータを収集した後、カメラ10を被
検体Pの体軸X方向へダイバージングコリメータ15a
の視野幅Wが若干重なる程度の位置まで平行移動させ
て、同様にカメラ10を回転させてデータを収集する。
さらに、カメラ10を被検体Pの体軸X方向へ移動させ
て全身のSPECTプロジェクションデータを収集す
る。このようにすれば、カメラ10を被検体Pの体軸X
方向へほぼ3回移動させることによって、被検体Pの全
身のSPECTプロジェクションデータを収集すること
ができる。なお、カメラ10の代りに寝台20を平行移
動させてもよいことは言うまでもない。
【0023】このようにして収集したSPECTプロジ
ェクションデータは、被検体Pの体軸X方向にフォーカ
スをもっているので、再構成領域を三次元として三次元
再構成を行うことができる。次にその再構成の手順につ
いて、図4および図5を参照して説明する。なお、図4
は、画像の再構成の手順を説明するためのフローチャー
ト、図5は、三次元の画像再構成を説明するために示し
た模式図である。
【0024】先ず、既に述べたように、ダイバージング
コリメータ150を装着したカメラ10を、被検体Pの
体軸X周りに回転させてSPECTプロジェクションデ
ータを収集する(ステップ1)。なお、全身のSPEC
Tプロジェクションデータを収集する場合は、カメラ1
0を、被検体Pの体軸X方向へ何度か移動させて、都度
被検体Pの体軸X周りに回転させることにより、同様の
データを何度か収集することになる。
【0025】次にステップ2へ進み、収集した全身のS
PECTプロジェクションデータに対して、核医学診断
装置として通常施される均一性補正や回転中心補正など
の前処理を行う。図5(a)は、収集したデータに均一
性補正や回転中心補正などの前処理を施した前処理済み
のSPECTプロジェクションデータである。
【0026】そして、ステップ2において各種補正など
の前処理が施されたSPECTプロジェクションデータ
に対して、三次元画像再構成を施すことになるが、その
手段として三次元逆投影法あるいは三次元高速フーリエ
変換法(三次元FFT法)を採用することができる。例
えば、三次元逆投影法を採用する場合には、ステップ3
として、ステップ2で前処理の施されたSPECTプロ
ジェクションデータに対して、二次元スムージングとエ
ッジ強調成分を含んだ再構成フィルタによるフィルタ処
理、すなわち二次元コンボリューション処理を行う。こ
の前処理済みのSPECTプロジェクションデータに、
二次元コンボリューション処理を行うために作用させる
フイルタの概念図を図5(b)に示してある。
【0027】さらにステップ4へ進んで、ステップ3で
処理された1方向の二次元SPECTプロジェクション
データを、三次元の再構成空間について、被検体Pの体
軸X方向にはファンビームの直接法バックプロジェクシ
ョンを行い、体軸Xに垂直な水平軸Z方向(体幅方向)
にはパラレルビームのバックプロジェクションを行う。
これらを、被検体Pの体軸X周りの全周すなわち360
度分すべてのデータについて行う。
【0028】図5(c)は、この三次元再構成処理の様
子を示したものである。すなわち、図1に示したオペレ
ータコンソル40のメインCPU41に三次元の再構成
空間51を形成し、この三次元再構成空間51に対し
て、ステップ3で二次元コンボリューション処理の施さ
れたSPECTプロジェクションデータ52を置き、そ
の1方向の二次元データについて、体軸X方向にはファ
ンビームの直接法によるバックプロジェクションを行
い、体軸Xに垂直な水平軸Z方向(体幅方向)にはパラ
レルビームのバックプロジェクションを行う。そして、
このバックプロジェクションを360度分すべてのデー
タについて行うことにより、三次元再構成処理が終了す
る。図5(c)に符号53を付して示したものは再構成
像である。
【0029】なお、ダイバージングコリメータ150を
装着したカメラ10によって得られる体軸X方向のSP
ECTプロジェクションデータは、図2(b)からも明
らかなように、視野が扇形であるため、広範囲の被検体
Pに対して縮小されたものとなる。よって、ファンビー
ムの直接法によるバックプロジェクションは、図5
(d)に示すように、縮小されたプロジェクションデー
タ54を、体軸X方向に元の大きさに拡大することにな
る。このことは、X線CTでは、被検体に対して拡大さ
れたプロジェクションデータを得、バックプロジェクシ
ョン時にそれを元の大きさに縮小しているのに対して、
本発明では全く逆の関係になっている。
【0030】また、被検体PのZ軸方向(体幅方向)の
SPECTプロジェクションデータは、図2(a)から
明らかなように、ダイバージングコリメータ150の放
射線透過孔15aが水平軸Zに対しては垂直に形成され
ていて平行であり、よってそのバックプロジェクション
は、図5(e)に示すように、平行なプロジェクション
データ55について、Z軸に沿う断面56に対し、パラ
レルビームのバックプロジェクションを行うものであ
る。
【0031】そして、ステップ5において、360度分
すべてのデータについて再構成処理が済んだかどうかを
確認し、済んでいなければステップ3へ戻って処理を継
続し、終了したときはステップ8へ進んで、再構成空間
のデータを適宜並び替えて、所望のトランザクシャル
像、サジタル像、コロナル像などを作成する。
【0032】なお、三次元画像再構成を三次元FFT法
によって行う場合は、これは磁気共鳴イメージング(M
RI)装置で実用化されている方法であるが、ステップ
6において、ステップ2で各種補正などの前処理が施さ
れたSPECTプロジェクションデータに対して、二次
元スムージングのフィルタ処理を行なつた上で、ステッ
プ7として三次元FFT法による三次元画像再構成を行
う。その後のステップは三次元逆投影法の場合と同様で
ある。
【0033】このような本発明によれば、放射線透過孔
15aが被検体Pの体軸Xに直交する水平軸Z対しては
垂直に形成されており、体軸Xに対しては中心部から体
軸方向へ広がるに従って鋭角を呈するように傾斜し、か
つ、検出器16側に仮想焦点fをもつように形成されて
いるダイバージングコリメータ150をカメラ10に装
着して、SPECTプロジェクションデータを収集する
ので、画像は小さくなるものの、被検体Pの体軸X方向
に大きな有効視野をもち、広範囲のデータを効率よく収
集することができ、かつ収集データ量も減量される。ま
た、体軸X方向にフォーカスをもったデータが得られる
ので、再構成領域を三次元として三次元再構成を容易に
行うことができ、検査に要する時間が短縮される。特
に、ガン細胞や腫瘍などの全身転移状態を診断するため
には、全身のSPECT検査が有効であるが、このよう
な場合に、データ数の減量や検査時間の短縮は極めて大
きな効果を奏することになる。
【0034】次に、二次元平面像を得る全身検査用とし
て好適な全身用核医学診断装置について、図6および図
7を参照して説明する。なお、これらの図において、図
1ないし図3と同一部分には同一符号を付して示してあ
る。
【0035】図6(a)は、この全身用核医学診断装置
の正面図であり、図6(b)は、一部を省略した側面図
である。寝台20の天板21を支持している両側部22
の下部内側に、長手方向に沿って一対のレール23が固
定されており、このレール23に沿って移動可能に、カ
メラ10が保持されている。そして、図示しない駆動装
置によって、カメラ10をレール23に沿って往復動さ
せることができるようになっている。24はカメラ10
に設けた車輪である。この駆動装置は、例えばカメラ1
0にモータを取り付けて自走させたり、レール23をラ
ック状とし、カメラ10に取り付けたモータの軸にピニ
オンを設け、このピニオンをラックにかみ合わせたもの
としたり、さらに、モータを寝台20側に設けて、この
モータによってベルトやチェーンを介してカメラ10を
移動させるようなものであればよい。なお、カメラ10
の放射線の入射面は天板21側に向いている。
【0036】また、図7は、寝台20の長手方向の端部
を示した平面図であり、図7(a)に示すように、天板
21の一部例えば端部21aは、寝台20の両側部22
に対して着脱自在となっている。従って、この端部21
aを寝台20の両側部22から取り外すと、図7(b)
に示すように、取り外した部分にカメラ10の前面が露
出するようになっている。よって、カメラ10に装着す
るコリメータ15(またはコリメータ150)の交換時
やカメラ10の保守時などは、カメラ10を寝台20の
端へ移動させて、天板21の端部21aを取り外すこと
によって、容易に作業を実施することができる。
【0037】このように、カメラ10を寝台20に組み
込むことにより、アンダースキャンのみではあるが、被
検体Pにカメラ10を極めて接近させた状態でカメラ1
0を移動させて、全身のデータ収集が可能となる。よっ
て、分解能と感度を向上することができるとともに、カ
メラ10を移動させても被検体Pに接触することがない
ので安全であり、従来装備していた接触安全機構が不要
となる。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、放射線透過孔が被検体の体軸に直交する水平軸対
しては垂直に形成されており、体軸に対しては中心部か
ら体軸方向へ広がるに従って鋭角を呈するように傾斜し
ており、かつ、検出器側に仮想焦点をもつように形成さ
れているダイバージングコリメータをカメラに装着し
て、SPECTプロジェクションデータを収集するよう
にしたので、画像は小さくなるものの、被検体の体軸方
向に大きな有効視野をもち、広範囲のデータを効率よく
収集することができ、収集データ量も減量される。ま
た、体軸方向にフォーカスをもったデータが得られるの
で、再構成領域を三次元として三次元再構成を行うこと
ができ、検査に要する時間が短縮される。
【0039】特に、ガン細胞や腫瘍などの全身転移状態
を診断するためには、全身のSPECT検査が有効であ
るが、このような場合に、データ数の減量や検査時間の
短縮は極めて大きな効果を奏することになる。
【0040】また、カメラを寝台に組み込むことによ
り、アンダースキャンのみではあるが、被検体にカメラ
を極めて接近させた状態でカメラを移動させて、全身の
データ収集が可能となる。よって、分解能と感度とを向
上することができるとともに、カメラを移動させても被
検体に接触することがないので安全であり、接触安全機
構も不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る核医学診断装置の一実施の形態の
概略構成を示したブロック図である。
【図2】本発明に使用されるダイバージングコリメータ
の構造を説明するために、被検体との関係で示した断面
図である。
【図3】本発明において、全身のSPECTプロジェク
ションデータを収集する場合の説明図である。
【図4】本発明における画像の再構成処理を説明するた
めのフローチャートである。
【図5】三次元の画像再構成処理を説明するために示し
た模式図である。
【図6】本発明に係る全身用核医学診断装置の他の実施
の形態を示した正面図および要部の側面図である。
【図7】図6に示した全身用核医学診断装置の要部の平
面図である。
【図8】アンガー型カメラを説明するために示した断面
図である。
【図9】全身のSPECTプロジェクションデータを収
集する、従来のカメラ回転型全身用核医学診断装置の説
明図である。
【図10】カメラを平行移動させてデータを収集する、
従来の2検出器タイプの全身用核医学診断装置の説明図
である。
【符号の説明】
15a 放射線透過孔 150 ダイバージングコリメータ f 仮想焦点 P 被検体 W 視野幅 X 体軸 Z 水平軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の放射線透過孔を縦横に配置したコ
    リメータとこのコリメータを通過した放射線を検出する
    放射線検出器とを有するアンガー型カメラ部を被検体の
    周りに回転させて、前記被検体に投与した放射性同位元
    素から放射される放射線を検出し、断層像を得る核医学
    診断装置において、前記コリメータの放射線透過孔は、
    前記被検体の体軸方向に直交する水平軸に対しては垂直
    で、前記被検体の体軸方向に対しては中心部から体軸方
    向へ広がるに従って鋭角を呈するように傾斜しており、
    前記放射線検出器側に仮想焦点をもつように形成されて
    いることを特徴とする核医学診断装置。
  2. 【請求項2】 SPECTプロジェクションデータを収
    集するデータ収集手段と、このデータ収集手段で収集し
    たSPECTプロジェクションデータに均一性補正や回
    転中心補正などの前処理を施すデータ補正手段と、この
    データ補正手段により補正されたSPECTプロジェク
    ションデータに三次元逆投影法または三次元FFT法に
    より再構成処理を施す再構成処理手段と、この再構成処
    理手段により再構成処理されたデータから所望の三次元
    画像を作成する画像生成手段とを具備することを特徴と
    する請求項1に記載の核医学診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1および請求項2のいずれか1項
    に記載の核医学診断装置において、前記アンガー型カメ
    ラ部と前記被検体とを相対的に前記被検体の体軸方向に
    移動させて、被検体の全身のSPECTプロジェクショ
    ンデータを収集することを特徴とする全身用核医学診断
    装置。
  4. 【請求項4】 被検体を載置する天板を支持する支持体
    と、この支持体に支持された前記天板の下部に位置する
    ように前記支持体に移動可能に保持され、複数の放射線
    透過孔を縦横に配置したコリメータとこのコリメータを
    通過した放射線を検出する放射線検出器とを有するアン
    ガー型カメラ部と、このアンガー型カメラ部を前記天板
    の長手方向へ移動させる移動手段とを具備することを特
    徴とする全身用核医学診断装置。
  5. 【請求項5】 前記天板の少なくとも前記アンガー型カ
    メラ部に対向する部分が、前記支持体に着脱自在に支持
    されていることを特徴とする請求項4に記載の全身用核
    医学診断装置。
  6. 【請求項6】 前記コリメータの放射線透過孔は、前記
    被検体の体軸方向に直交する水平軸に対しては垂直で、
    前記被検体の体軸方向に対しては中心部から体軸方向へ
    広がるに従って鋭角を呈するように傾斜しており、前記
    放射線検出器側に仮想焦点をもつように形成されている
    ことを特徴とする請求項4および請求項5のいずれか1
    項に記載の全身用核医学診断装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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