JP2001055004A - 嵌込式車輪装置並びにこれを用いた椅子 - Google Patents

嵌込式車輪装置並びにこれを用いた椅子

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JP2001055004A JP11249369A JP24936999A JP2001055004A JP 2001055004 A JP2001055004 A JP 2001055004A JP 11249369 A JP11249369 A JP 11249369A JP 24936999 A JP24936999 A JP 24936999A JP 2001055004 A JP2001055004 A JP 2001055004A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は椅子等の取付部材側に取り付けるに
あたって、ビス留めを排しながらも、強固且つ美観的に
も優れた状態で取り付けることができる新規な車輪装置
の開発を技術課題とした。 【解決手段】 本発明の嵌込式車輪装置Aは、ケーシン
グ1と、このケーシング1に保持される車輪ユニット2
とを具え、前記ケーシング1が取付部材側に形成された
嵌込孔35に収まる状態で用いられる部材において、前
記ケーシング1は嵌込孔35の開口側において、その嵌
込孔35の開口をほぼ塞ぐ形状としており、且つ前記ケ
ーシング1の側周部には取付部材に対して食い込み状態
に係合する係止爪15を設けていることを特徴とする。
また嵌込式車輪Aが取り付けられた椅子3についても提
案している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば椅子等の移
動を容易にさせるために用いることが適切な嵌込式車輪
装置並びにこれを用いた椅子に関するものである。
【0002】
【発明の背景】従来から例えば椅子脚部に車輪装置を取
り付けることによって椅子の移動をしやすいようにする
機構が用いられている。これらは例えば脚部の下方に車
輪装置を横付けしたり、あるいは脚部の底面をルータ加
工等によって彫り込んで嵌込孔を形成し、ここに車輪装
置を嵌め込むようにして取り付けるもの、あるいは自在
方向に向くキャスタ車輪を取り付けるもの等が知られて
いる。このうち例えば特許第2511730号等に開示
されているような車輪装置を木製椅子脚部の接地面に形
成した嵌込孔に嵌め込んで用いる嵌込式車輪装置は、取
り付けの確実性、作動の安定性と安全性の面で好評裏に
用いられている。
【0003】しかしながら本出願人はこのような市場の
評価に満足することなく、更に椅子の製造工程における
省力化等製造面からの要求に応える斬新な機構を追求す
べく開発を進める中で、従来手法の改善の余地がビス留
め作業にあるとの知見を得た。因みに従来この種の木製
椅子に取り付けるについては、車輪装置をビス留めする
ことは言わば技術常識とされ、ここに改善の余地、中で
も取り付けのためのビスを排する余地があるであろうと
いう着想は全く存在していなかった。
【0004】もちろん規制されたレール上を往復動する
引き戸に用いられる戸車にあっては、使用時の負荷も少
なく且つ作動条件も安定化し、更には常時ほとんど車輪
装置の取付態様が黙視されることが全くなく、且つ抜け
落ちない程度の取付状態が得られればよいから、ビス留
めを排し得る構造を持ったものが提案されている(実開
平7−410958号)。しかしながら不規則的に移動
することを余儀無くされ、且つ使用時と不使用時とで負
荷が大きく変わる椅子等にあっては、このような簡易な
構造であっては実用上耐えることは不可能であった。更
には一時的にせよ片づける際に天地反転させておくよう
な取り扱いを受ける場合もある椅子にあっては、その際
に下面が見えてしまうが、前記先行技術の場合あくまで
戸車であるから、取付状態で黙視されることは考慮され
ておらず、仮にこの先行技術を椅子に通用したとすれば
美観上、消費者の満足を得ることができない。
【0005】
【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景を
考慮してなされたものであって、椅子等の取付部材側に
取り付けるにあたって、ビス留めを排しながらも、強固
且つ美観的にも優れた状態で取り付けることができる新
規な車輪装置の開発を試みたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
嵌込式車輪装置は、ケーシングと、前記ケーシングに保
持される車輪ユニットとを具え、前記ケーシングが取付
部材側に形成された嵌込孔に収まる状態で用いられる部
材において、前記ケーシングは嵌込孔の開口側におい
て、その嵌込孔の開口をほぼ塞ぐ形状としており、且つ
前記ケーシングの側周部には取付部材に対して食い込み
状態に係合する係止爪を設けていることを特徴として成
るものである。
【0007】また請求項2記載の嵌込式車輪装置は、前
記請求項1記載の要件に加え、前記ケーシングは、樹脂
を型成形して成り、且つこのケーシングを収める嵌込孔
はルータ錐になじんだ円弧面を有するとともに、ケーシ
ングはこの円弧面に囲まれる部位においては、円弧面に
対しその全面または一部において接するように構成され
ていることを特徴として成るものである。
【0008】更にまた請求項3記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項1または2記載の要件に加え、係止爪は
ケーシングの一部として同一素材で一体形成されている
ことを特徴として成るものである。
【0009】更にまた請求項4記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、係止
爪はケーシング妻部に形成されていることを特徴として
成るものである。
【0010】更にまた請求項5記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項1、2、3または4記載の要件に加え、
係止爪は食い込み方向に弾性的に張り出していることを
特徴として成るものである。
【0011】更にまた請求項6記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項1、2、3、4または5記載の要件に加
え、係止爪は逆爪状に係止するものであることを特徴と
して成るものである。
【0012】更にまた請求項7記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項5または6記載の要件に加え、係止爪が
ケーシングと一体形成され、且つ弾性的に食い込み方向
に張り出すにあたっては、係止爪の基部においてケーシ
ングと一体化し、係止爪の自由端側が食い込み方向に弾
性的に張り出すようにスリットを介して形成されている
ことを特徴として成るものである。
【0013】更にまた請求項8記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項7記載の要件に加え、スリット奥端部は
応力分散部を有することを特徴として成るものである。
【0014】更にまた請求項9記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項1、2、3、4、5、6、7または8記
載の要件に加え、ケーシングは全体として偏平な形状を
有し、更にケーシング下方側にケーシング本体部より車
輪の長手方向に延びるフランジを有することを特徴とし
て成るものである。
【0015】更にまた請求項10記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項9記載の要件に加え、フランジにはビス
受部を形成し、このビス受け部は弱化状態に形成されて
いることを特徴として成るものである。
【0016】更にまた請求項11記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項10記載の要件に加え、ビス受部にはビ
ス頭部形状が刻設されていることを特徴として成るもの
である。
【0017】更にまた請求項12記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項1、2、3、4、6、9、10または1
1記載の要件に加え、係止爪を取付部材側に係止させる
にあたっては、係止爪とケーシングの胴部との間に楔を
打ち込んで固定することを特徴として成るものである。
【0018】更にまた請求項13記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項1記載の要件に加え、係止爪はケーシン
グと別体の係止爪セグメントに形成され、使用時におい
て係止爪セグメントとケーシングとが一体化することを
特徴として成るものである。
【0019】更にまた請求項14記載の嵌込式車輪装置
は、前記請求項1記載の要件に加え、ケーシングの一部
には、嵌込孔の寸法より張り出す状態の変形誘発部が形
成され、この変形誘発部が嵌込時に内側に押し込まれる
ことにより生ずる撓みを係止爪に対し、これを張出方向
に偏寄させるような撓みとして伝播させるようにしたこ
とを特徴として成るものである。
【0020】上記発明によれば、嵌込式車輪装置を椅子
等の取付部材に取り付けるにあたって、ほぼワンタッチ
の操作でビス等を排した取り付けが可能となる。
【0021】更にまた請求項15記載の嵌込式車輪装置
を用いた椅子は、前記請求項1、2、3、4、5、6、
7、8、9、10、11、12、13または14記載の
嵌込式車輪装置を脚部底面に具えていることを特徴とし
て成るものである。
【0022】この請求項15記載の発明によれば、工数
を要していた椅子への車輪装置の取り付け等が著しく省
力化でき、その生産効率を上げることが可能となったも
のである。
【0023】
【発明の実施の形態】(1)基本的な実施の形態 以下本発明を図示の実施の形態に基づいて具体的に説明
する。図1〜6に示すものは、生産コスト、使い勝手
等、総合的にみて優れた実施の形態であり、以下この実
施の形態を基本的な実施の形態として説明する。この嵌
込式車輪装置Aは、大別するとケーシング1と車輪ユニ
ット2とを具えるものであり、このものは取付部材であ
る椅子3に対して取り付けられて使用されるものであ
る。なお嵌込式車輪装置Aに関し、その動きあるいは向
き、方向を説明するにあたり、車輪の転動方向を長手方
向とし、それに直交する方向を厚み方向とし、また車輪
の接地側を下方とし、反対側を上方として定義する。
【0024】以下嵌込式車輪装置Aについて詳細に説明
すると、この嵌込式車輪装置Aは、一例として椅子に取
り付けた際に椅子3が無負荷の状態では車輪20が突出
状態となって椅子3の移動を容易に行い得るようにする
一方、椅子3に対して人が座った状態では車輪20がケ
ーシング1内に没入して椅子3の移動がなされないよう
にする、いわゆる退去式車輪装置を適用しているもので
ある。もちろん車輪20がこのように出没しない固定式
のものであっても本発明の適用ができることは言うまで
もない。
【0025】まず外殻部材であるケーシング1は、一例
として合成樹脂材料を射出成形等の手段で型成形したも
のであり、車輪ユニット2を収めるように内部を中空状
とした胴部10を有し、その胴部10の下方に車輪の長
手方向に張り出すようにフランジ11を具えている。胴
部10はその内部を中空の車輪ユニット受入部12と
し、一方、胴部10の外側面の偏平部分を胴部フラッシ
ュ面13とするとともに、その胴部10の車輪の長手方
向両端側を胴妻部14とする。そしてこの各胴妻部14
には係止爪15を有するものであって、この係止爪15
は胴部10と一体部材で構成されるが、胴妻面14Aと
はスリット16を介して形成されるとともに、上部の基
部15Bにおいて胴部10と一体に形成されたものであ
り、下方の自由端15Cが自由状態において裾広がり状
に形成されているものである。
【0026】更に係止爪15には自由端15C側から上
方に向かって複数段にわたって逆爪状の爪片15Aが形
成されているものであり、この爪片15Aを含む係止爪
15の平面方向の先端縁の形状はほぼ円弧状を形成して
いるものである。因みにこの円弧状の形状は椅子3に取
り付けるにあたって、椅子3側における嵌込孔35が通
常ルータ加工されることに因み、そのルータ錐の切削形
状になじんだ形状としているためである。もちろん係止
爪15または爪片15Aの先端縁の形状は、嵌込孔35
への嵌め込みが可能であれば必ずしも円弧状であること
を要しない。そして前記スリット16はその上部の終端
部において係止爪15側に円弧状に広げられるように形
成されて応力分散部16Aを形成している。この係止爪
15とスリット16との寸法関係について更に付言する
と、係止爪15の自由端15Cとケーシング1の上端面
との寸法を自由端寸法Lとし、一方、スリットの高さ寸
法をDとすると、その寸法比はD/Lは、この実施の形
態では約80%以上としており、この寸法設定は最も好
ましい寸法であるが、この寸法は基本的には寸法比ほぼ
50%程度以上とることが好ましいものである。
【0027】なお係止爪15の下端(自由端15C)
は、フランジ11の近くまで延びるものであるが、この
実施の形態では完全にフランジ11の上面まで至らず、
結果的にケーシング1の胴妻部14の下方には妻部段差
14Bが形成されている。なおこの妻部段差14Bも一
例としてその平面投影形状を円弧状としており、その円
弧直径は胴部幅とほぼ等しく形成されている。
【0028】次に胴部10と一体で、その下方におい
て、車輪20の長手方向に張り出しているフランジ11
について説明する。このフランジ11の張出端の平面投
影形状は、胴部10の幅を直径とする円弧状としてお
り、更にこの張出部位にビス5を受け入れる場合を考慮
したビス受入部11Aが形成される。このビス受入部1
1Aは一例として図4(a)に示すようにフランジ11
の肉厚を一部薄くした弱化状態としており、ビス5の受
け入れのために別途錐揉み作業等を要しないように構成
している。なおビス受入部11Aは、仮に空孔状態ある
いは単に円凹形状をしていた場合、使用者がこれを目視
すると、あたかもビス5の付け忘れまたは脱落のように
誤解することが予想されるから、これを防ぐためにビス
模様11Bを形成することが好ましい。
【0029】更に胴部10における車輪ユニット受入部
12側について説明すると、ここには、車輪ユニット2
を受け入れるための構造が設けられているものであっ
て、まず車輪ユニット受入部12における胴部フラッシ
ュ面13の内側の部位にはそれぞれの面に二列にスライ
ドガイド17が形成されている。そしてこのスライドガ
イド17のうちの一方は前記胴部フラッシュ面13を貫
通した長穴状に形成されて、その長穴の下端が車輪ユニ
ット2の脱落を防ぐためのストッパ17Aとして機能し
ている。そしてこのスライドガイド17を形成するため
のリブ状部材を兼ねてスプリングSを収納するためのス
プリング収納部18を形成している。このスプリング収
納部18が形成されることにより、スプリングSは組み
立て時において自立姿勢を維持することができ、その組
み立てが容易に行えるものである。なお以上述べたケー
シング1については、樹脂を射出等の型成形したものの
ほか、目的とする形状が得られる限りにおいて金属素材
を用いたキャスティング、プレス等適宜の加工により製
造したものが通用できる。
【0030】次にこのようなケーシング1に対して支持
される車輪ユニット2について説明する。このものは例
えば合成樹脂製の車輪20と、一例として金属製の車軸
21及び軸受枠22とを有して成るものである。そして
軸受枠22は長手方向から見て門型状に形成されるもの
であって、その門型の上方部位を上面枠23とし、その
両側面を側面枠24とする。この側面枠24に対しては
車軸21を受け入れる軸受孔25を形成するとともに、
各面一対、計四カ所ノック片26を外側に張り出し状態
に形成している。そしてこのようなケーシング1と車輪
ユニット2の組み立てはケーシング1における車輪ユニ
ット受入部12のスプリング収納部18に対してスプリ
ングSを縦置き状態に収納し、車輪ユニット受入部12
の開口側に車輪ユニット2をあてがってから押し込むよ
うにするのである。このようにするときには、車輪ユニ
ット2がスライドガイド17に案内されながら進入する
とともに、ノック片26がストッパ17Aを越えた時点
でその脱落が阻止される状態となり、一挙に組み立てが
なされるのである。
【0031】次にこのような嵌込式車輪装置Aを受け入
れる椅子3について説明する。この椅子3は椅子として
の機能を有する種々の形態がとり得るものであり、例え
ば図1に示すものは脚部31、座面32、背もたれ33
を有するものであり、この脚部31の下面に嵌込式車輪
装置Aを嵌め込むための嵌込孔35が形成される。この
嵌込孔35は実際の製造工程の場合、多くはルータ加工
により形成されるものであり、一例として嵌込式車輪装
置Aが胴部10とフランジ11とを有する形状の場合に
は、深く形成された胴嵌込部35Aと浅く形成されたフ
ランジ嵌込部35Bとが二段階に形成されている。そし
てそれぞれその両端部の彫り込み形状は円弧状に形成さ
れるものであり、これはルータの錐の加工形状によりも
たらされているルータ錐になじんだ円弧面35Cとなっ
ているのである。
【0032】このような椅子3に対して嵌込式車輪装置
Aを取り付けるにあたっては、図6に示すように前記嵌
込孔35に嵌込式車輪装置Aのケーシング1の上方をあ
てがった上、これを押し込むようにするだけでよい。こ
のようにするときには、係止爪15が張り出し傾向に抗
しながらフランジ嵌込部35Bに案内されて裾広がり状
の形状をすぼめるようにしながら圧入されてゆくのであ
る。しかしながら弾性的な張り出し傾向を有するから嵌
込式車輪装置Aを押し込んだ状態では、その係止爪15
が嵌込孔35の長手方向に食い込むような状態に維持す
るとともに、逆爪状に形成されている係止爪15は、抜
け出し方向への戻りを完全に防止するのである。そして
このような状態ではフランジ11についてもこの部位が
フランジ嵌込部35Bに嵌まり込んだ状態で、従来型と
ほぼ変わらない状態の取付状態が得られているのであ
る。なおケーシング1の胴妻部14の外周縁、すなわち
実質的には係止爪15の外周縁端、あるいはケーシング
1の端縁形状は図6(c)に示すように共に嵌込孔35
が有するルータ錐になじんだ円弧面35Cに密に嵌まる
ような平面投影形状を構成しているが、要はこのような
嵌込部に対しケーシング1が密に支持される状態であれ
ばよいので、例えば図6(c)(d)に示すように嵌込
孔35における円弧面35Cの全範囲ではなく、一部に
おいてケーシング1に接するような形態することももと
より可能である。
【0033】また嵌込式車輪装置Aを取り付けるにあた
っては、フランジ11には取り付けの確実性をより増し
たいという要請がある場合に応え得るようにビス受入部
11Aが形成されているから、ここにビス5を嵌め込ん
でドライバ等でねじ込めばビス5による固定がされるの
である。因みにこのビス受入部11Aにビス5を嵌め込
むにあたって、例えば電動のドライバ等を使えば極めて
高速にビス5が回転し、ビス5とフランジ11との接触
熱によりその素材が幾分か軟化しビス5をあたかも接着
するような態様となって、その抜け止め効果が一層図ら
れる。また一方ビス5を用いない場合、この部分を空孔
状とした場合には消費者が目視した場合に、あたかもビ
ス5の締め忘れがあるかのように誤解し、商品に対する
信頼性の面での疑念を生じさせることもあるから、この
部分に前述のようにビス模様11Bが形成されていると
きにはこれが極めて自然な状態に目視され、前述したよ
うな誤認を生じさせるおそれがない。
【0034】本発明の嵌込式車輪装置Aの好ましい且つ
商業的な見地からも基本的な形態は以上述べたようなも
のであるが、更にこの技術思想の下に種々の改変が可能
である。まず前記基本的な実施の形態の全体構成を踏襲
しながらも、そのものにおける各部の変形態様について
説明する。
【0035】(2)係止爪の分岐形態を異ならせた実施
の形態 このものは図7(a)に示すように、先に述べた係止爪
15についてその形態を異ならせたものである。すなわ
ちこの係止爪15には厚み方向の中央部で更に分断する
ような中央部スリット16Bが設けられているものであ
り、係止爪15が長手方向の胴妻部14側に設けられて
いるときには、それぞれ計四本の係止爪15として形成
されたような構造をとる。もちろんこの際、係止爪15
の張出方向は図7(b)に示すように長手方向にのみ張
り出すようにするほか、図7(c)に示すように厚み方
向にのみ張り出すように形成し、あるいは長手方向と厚
み方向の双方に張り出すように結果的に図7(d)に示
すように45°方向の合成ベクトル方向に張り出すよう
にしたものとしてもよい。
【0036】(3)係止爪の自由端方向を異ならせた実
施の形態 更に図8に示すものは、係止爪15の自由端15Cを上
方に向けるように形成したものである。この場合にも先
に述べた係止爪15を例えば四分割する実施の形態のよ
うなバリエーションをとることも可能である。すなわち
図示を省略するが、係止爪を計四本の分岐状とし、その
張出方向もケーシングの長手方向にのみ、あるいは厚み
方向のみ、あるいは長手方向と厚み方向の双方とするこ
とが可能である。
【0037】(4)係止爪の分岐形態を異ならせた実施
の形態 この実施の形態は図9(a)(b)に示すように、例え
ば長手方向前後それぞれの係止爪15を二本ずつとした
ものである。このうち図9(a)に示すものは、一方の
係止爪15については下方を自由端15Cとし、他方は
自由端15Cを上向きとしたものである。また図9
(b)に示すものは、基本の実施の形態における係止爪
15を上下方向に短寸に形成し、これを上下二段に組み
合わせたものである。
【0038】(5)係止爪を厚み方向に撓ませる実施の
形態 更に図10に示す実施の形態は、胴妻部14において厚
み方向中心に上下方向に貫いたスリット16を形成し、
係止爪15が側方に張り出し得るように形成したもので
ある。もちろんこのときにはその弾性的な撓みを許容し
得るようにフラッシュ面側に撓み用凹孔16Cを形成し
てもよい。
【0039】(6)係止爪をフラッシュ面に形成した実
施の形態 なお以上述べた実施の形態は、係止爪15を主として胴
妻部14の部位に設けたものについて説明したが、必ず
しもこの部位のみに限定されるものではない。図11に
示すように胴部フラッシュ面13に形成してもよいし、
更に図示を省略するが、この胴部フラッシュ面13に加
えて先に述べた実施の形態におけるような胴妻部14に
設けるようにしてももとより差し支えない。
【0040】(7)係止爪を固定形成した実施の形態 なお以上述べた実施の形態は、積極的に係止爪15に弾
性的な張出傾向を付与したものであるが、このものは図
12に示すようにケーシング1に対し係止爪15を固定
的に形成したものである。この固定した係止爪15(実
質的には爪片15Aに相当)は、胴妻部14に一体的に
形成するほか、胴部フラッシュ面13に形成して、厚み
方向に突出するように形成したり、あるいはその双方に
形成したりすることが可能である。更にまた見かけ上、
係止爪15を胴妻部14に固定的に形成するようにしな
がらもその近傍における胴妻部14ないしは胴部フラッ
シュ面13にかけての範囲を一部を膨出させておくよう
な形状とし、嵌込孔に嵌め込まれた際にその膨出部が取
付部材たる椅子の嵌込孔35に嵌まった際に内側に押し
潰され、その撓みが胴妻部14に形成された係止爪15
の長手方向への張り出しとなって食い込み状態を得るよ
うにしてももとより差し支えない。なおこの技術思想に
ついては、係合状態を自己強化する実施の形態として更
に後述する。
【0041】(8)自在キャスタータイプの実施の形態 すでに述べた実施の形態は、主として車輪の転動方向が
規制されたものであるが、ケーシング1の形状を大きく
とることによりキャスタータイプの車輪を適用すること
も可能である。図13に示す実施の形態は、ケーシング
10における胴部10の内部においてキャスタータイプ
の車輪ユニット2を取り付けるに充分なスペースの車輪
ユニット受入部12を形成するものであり、その中央に
キャスタータイプの車輪ユニット2のキャスター軸27
を取り付けるようにしたものである。この場合、当然な
がらその回転スペースを得る関係上、平面的に見ると長
手方向、厚み方向共にほぼ等しい寸法、あるいは完全な
円形寸法となるものであるが、その側周部のいずれかの
位置に前述したような種々の形態の係止爪15を適用す
ることが可能となるのである。
【0042】(9)フランジと係止爪を一体形成した実
施の形態 この実施の形態は、先に述べた実施の形態ではケーシン
グ1に形成されるフランジ11と係止爪15とは別途に
形成されていたが、図14に示すように係止爪15の下
端部にフランジ11を一体に形成したものである。この
ようにするときには、取付後であっても例えばフランジ
11を更に長手方向中心寄りに外側から摘まみ寄せるこ
とができ、再度の取り外しも容易に行い得るように成る
のである。
【0043】(10)フランジを排除した実施の形態 更に図15(a)に示すものはフランジ11を完全に排
除したような形態であり、係止爪15はその下端をケー
シング1の下端面に合わせた位置まで延長形成している
ものである。もちろんこの場合、図15(b)に示すよ
うに係止爪15はケーシング1の下端面までは至らずそ
の途中までの寸法とし、見かけ上短寸のフランジ11と
して見られるような張り出しを下方に設けてもよい。こ
の部位は実質的に先に述べたような妻部段差14Bに相
当するものと言えるものである。因みにこのようなフラ
ンジ11を排したような形態の場合、椅子3の嵌込孔3
5を加工するにあたり、先の実施の形態のようにフラン
ジ嵌込部35Bと胴嵌込部35Aとを二段構成するよう
な加工は必要とせず、あたかも胴嵌込部35Aのみのよ
うな形態で嵌込式車輪装置Aを適用し得る点で好まし
い。
【0044】以上述べた実施の形態は、先に述べた基本
的な実施の形態の各部位の変形実施の形態であるが、嵌
込孔35に対する固定手段を更に根本的に変形した実施
の形態を以下説明する。 (11)係止爪別体の実施の形態 このものは先の実施の形態では、係止爪15はいずれも
ケーシング1と一体に形成されたものであるが、図16
(a)に示すようにその機構を排し係止爪15のみを別
体のキャップ状の係止爪セグメント150として形成し
たものである。従ってこの係止爪セグメント150はあ
たかもキャップ状にケーシング1に外嵌めされるような
形態を有し、ケーシング1とは互いの嵌合爪151構造
により係止するものである。このような構成から係止爪
セグメント150については必ずしも合成樹脂材料で構
成する必要はなく、弾性に優れた金属板等をプレス加工
して形成することも可能である。従って極端に言えば、
既存の嵌込式車輪装置Aに対し別途それに外嵌めし得る
係止爪セグメント150を用意すれば、既存タイプのも
のもワンタッチの取付手法が再現し得る。因みにこの取
り付けにあたっては、あらかじめ係止爪セグメント15
0をケーシング1に対し外嵌めした状態として行うほ
か、図16(b)に示すように係止爪セグメント150
のみをあらかじめ嵌込孔35側に嵌め込んでおき、そこ
に嵌込式車輪装置Aを嵌め込むようにする取付手法がと
り得る。
【0045】(12)楔による固定構造の実施の形態 更にすでに述べた各実施の形態は概ね係止爪15の弾性
あるいは弾性等によって取付部材への固定状態を得てい
たが、更に積極的に楔Kによってもよい。すなわち図1
7(a)に示すものは、ケーシング1とは別体の楔Kを
用意しておき、その楔Kをケーシング1の底部から手あ
るいはハンマー等で押し込んで係止爪15を例えば長手
方向側に張り出し、嵌込孔35との食い込み状態を得る
ものである。また図17(b)に示す実施の形態は、同
様に楔Kを用いるのであるが、この楔Kはケーシング1
に対しその底面に突起として一体形成され、且つケーシ
ング1とは弱化構造kを介して一体化されているように
構成しておき、この部位を例えばハンマー等で叩くこと
により弱化構造kが破壊され、且つ楔Kはその作用端側
がスリット16に入り込み、係止爪15を例えば長手方
向に張り出させて固定を行うのである。
【0046】(13)係合状態を自己強化する実施の形
態 更にまた嵌込時において、ケーシング1と嵌込孔35と
の間でこれを密に嵌め込んだ状態において、一部ケーシ
ング1が変形し得る部位を形成しておき、この変形を利
用して係止爪が更に嵌込孔35に強固に係合し得る構成
もとり得る。すなわち図18に示す実施の形態は、例え
ば係止爪15を上方に向けたような実施の形態であり、
この自由端15Cに対向する部位におけるケーシング1
における上方に一部突起し、且つケーシング1と弱化構
造をもって接続している楔状の変形誘発部40を形成し
ておき、ケーシング1が嵌込孔35に完全に係合した状
態で変形誘発部40が下方に押し込まれ、その押し込み
に伴い変形誘発部40が係止爪15の上端寄りの部位を
更に張り出すような撓みとして伝播させるようにするも
のである。
【0047】またこの手法のほか、例えば図19(a)
に示す実施の形態は、ケーシング1の一部として理解さ
れる係止爪15に厚み方向の端部に厚み寸法より更に張
り出した変形誘発部40を形成しておき、この部位が嵌
込孔35に嵌め込まれた状態において図19(b)に示
すように両側から押さえ込まれるような状態となった際
に、係止爪15の長手方向端面を更に長手方向に張り出
すように偏寄させるものである。これによっても嵌込時
に係止爪15に対し張出方向に偏寄させるような撓みと
して作用するのである。
【0048】(14)再取り外しを容易にした実施の形
態 この実施の形態は、嵌込式車輪装置Aを嵌め込んだ後、
再度取付部材たる例えば椅子3の脚部31から取り外す
必要が生じた場合、これを可能にしたタイプのものであ
る。すなわち係止爪15の下端の自由端は、ケーシング
1の下端面近くまで延び、且つその下端面はフランジ1
1の部位においてフランジ11に形成した係止爪逃げ孔
11C内に収められるように形成されている。このよう
な構成のときは、図20に示すように一旦嵌め込んだ係
止爪15の自由端15Cを手またはプライヤー等で引き
寄せるようにつまみ上げることにより、係止爪15にお
ける爪片15Aの嵌込孔35に対する食い込みを解除
し、再度引き抜けるようにしているものである。
【0049】(15)係止爪が自由端を有しない実施の
形態 このものは図21(a)(b)に示すように、ケーシン
グ1における胴妻部14は、例えば側方から見て、くの
字状に張り出すような形態とし、その側方の張出部15
Dが嵌込孔35に対して食い込むような状態に係止する
のである。従ってこのような係止爪15はそれ自体の弾
性変形を考慮すると、例えば係止爪15は厚み方向の中
央部に縦にスリットを入れて二分割したような形態とす
ることが好ましい。もちろんこのようなスリットがなく
胴妻部14が全体が、くの字状に張り出した係止爪15
を形成したようなものであってもよい。もちろんこのよ
うな形態のいわゆる自由端が存在しないタイプの係止爪
15については、上下方向に見て中央部が最も張り出す
ほか、図21(c)に示すように張出部15Dが上方あ
るいは下方に偏寄したような形態としてももとより差し
支えない。
【0050】
【発明の効果】本発明は以上述べたような構成を有する
ものであり、嵌込式車輪装置Aを椅子3等に取り付ける
にあたり、ワンタッチで取り付けができ、且つその取付
強度が充分強固なものが得られる。なお本発明は取付対
象部材として椅子3を例にとって説明したが、椅子のほ
か、適宜なワゴンテーブル、その他の家具に適用できる
ほか、例えば逆に作業テーブル等のテーブル面に車輪が
上向きになるように設置して作業時における種々のワー
クを移動しやすいようにするコロとして機能させる場合
等に使用することももとより可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の嵌込式車輪装置並びにこれを用いた椅
子を示す斜視図である。
【図2】本発明の嵌込式車輪装置の一例を示す分解斜視
図である。
【図3】同上正面図(a)、右側面図(b)、平面図
(c)、底面図(d)、背面図(e)である。
【図4】同上図A−A線矢印方向から見た断面図
(a)、B−B線矢印方向から見た断面図(b)、並び
にC−C線矢印方向から見た断面図(c)である。
【図5】同上図D−D線矢印方向から見たケーシングの
みを示す断面図である。
【図6】嵌込式車輪装置を椅子に取り付ける様子を示す
説明図(a)、並びに本図E−E線またはF−F線矢印
方向から見た部分的断面図(b)(c)(d)である。
【図7】係止爪の分岐形態を異ならせた実施の形態を示
す説明図である。
【図8】係止爪の自由端方向を異ならせた実施の形態を
示す正面図である。
【図9】係止爪の分岐形態を異ならせた二種の実施の形
態を示す説明図である。
【図10】係止爪を厚み方向に撓ませる実施の形態を示
す平面図である。
【図11】係止爪をフラッシュ面に形成した実施の形態
を示す斜視図である。
【図12】係止爪を固定形成した実施の形態を示す正面
図並びに平面図である。
【図13】車輪ユニットを自在キャスタータイプとした
実施の形態を示す斜視図である。
【図14】フランジと係止爪を一体形成した実施の形態
を示す正面図である。
【図15】フランジを排除した二種の実施の形態を示す
正面図並びに平面図である。
【図16】係止爪をケーシングと別体に形成した実施の
形態を示す斜視図(a)、並びにこの形態におけるケー
シングの他の取付態様を示す説明図(b)である。
【図17】係止爪を楔によって固定する実施の形態を示
す正面図(a)、並びに楔をケーシングに一体形成した
実施の形態を拡大して示す正面図(b)である。
【図18】係合状態を自己強化する実施の形態を示す正
面図である。
【図19】係止爪の厚み方向端部に張り出し状に変形誘
発部を形成した実施の形態を示す正面図並びに平面図
(a)、並びに嵌め込み時における係止爪の偏寄状態を
示す平面断面図(b)である。
【図20】嵌込式車輪装置の再取り外しを容易にした実
施の形態を示す説明図である。
【図21】係止爪が自由端を有しない実施の形態を骨格
的に示す正面断面図(a)、並びに本図G−G線矢印方
向から見た部分的平面断面図(b)、並びに張出部を偏
寄させた実施の形態を示す正面断面図(c)である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 車輪ユニット 3 椅子 5 ビス 10 胴部 11 フランジ 11A ビス受入部 11B ビス模様 11C 係止爪逃げ孔 12 車輪ユニット受入部 13 胴部フラッシュ面 14 胴妻部 14A 胴妻面 14B 妻部段差 15 係止爪 15A 爪片 15B 基部 15C 自由端 15D 張出部 16 スリット 16A 応力分散部 16B 中央部スリット 16C 撓み用凹孔 17 スライドガイド 17A ストッパ 18 スプリング収納部 20 車輪 21 車軸 22 軸受枠 23 上面枠 24 側面枠 25 軸受孔 26 ノック片 27 キャスター軸 31 脚部 32 座面 33 背もたれ 35 嵌込孔 35A 胴嵌込部 35B フランジ嵌込部 35C 円弧面 40 変形誘発部 150 係止爪セグメント 151 嵌合爪 A 嵌込式車輪装置 K 楔 k 弱化構造 L 自由端寸法 D 高さ寸法(スリットの) S スプリング

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、前記ケーシングに保持さ
    れる車輪ユニットとを具え、前記ケーシングが取付部材
    側に形成された嵌込孔に収まる状態で用いられる部材に
    おいて、前記ケーシングは嵌込孔の開口側において、そ
    の嵌込孔の開口をほぼ塞ぐ形状としており、且つ前記ケ
    ーシングの側周部には取付部材に対して食い込み状態に
    係合する係止爪を設けていることを特徴とする嵌込式車
    輪装置。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングは、樹脂を型成形して成
    り、且つこのケーシングを収める嵌込孔はルータ錐にな
    じんだ円弧面を有するとともに、ケーシングはこの円弧
    面に囲まれる部位においては、円弧面に対しその全面ま
    たは一部において接するように構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の嵌込式車輪装置。
  3. 【請求項3】 前記係止爪はケーシングの一部として同
    一素材で一体形成されていることを特徴とする請求項1
    または2記載の嵌込式車輪装置。
  4. 【請求項4】 前記係止爪はケーシング妻部に形成され
    ていることを特徴とする請求項1、2または3記載の嵌
    込式車輪装置。
  5. 【請求項5】 前記係止爪は食い込み方向に弾性的に張
    り出していることを特徴とする請求項1、2、3または
    4記載の嵌込式車輪装置。
  6. 【請求項6】 前記係止爪は逆爪状に係止するものであ
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載
    の嵌込式車輪装置。
  7. 【請求項7】 前記係止爪がケーシングと一体形成さ
    れ、且つ弾性的に食い込み方向に張り出すにあたって
    は、係止爪の基部においてケーシングと一体化し、係止
    爪の自由端側が食い込み方向に弾性的に張り出すように
    スリットを介して形成されていることを特徴とする請求
    項5または6記載の嵌込式車輪装置。
  8. 【請求項8】 前記スリット奥端部は応力分散部を有す
    ることを特徴とする請求項7記載の嵌込式車輪装置。
  9. 【請求項9】 前記ケーシングは全体として偏平な形状
    を有し、更にケーシング下方側にケーシング本体部より
    車輪の長手方向に延びるフランジを有することを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の
    嵌込式車輪装置。
  10. 【請求項10】 前記フランジにはビス受部を形成し、
    このビス受け部は弱化状態に形成されていることを特徴
    とする請求項9記載の嵌込式車輪装置。
  11. 【請求項11】 前記ビス受部にははビス頭部形状が形
    成されていることを特徴とする請求項10記載の嵌込式
    車輪装置。
  12. 【請求項12】 前記係止爪を取付部材側に係止させる
    にあたっては、係止爪とケーシングの胴部との間に楔を
    打ち込んで固定することを特徴とする請求項1、2、
    3、4、6、9、10または11記載の嵌込式車輪装
    置。
  13. 【請求項13】 前記係止爪はケーシングと別体の係止
    爪セグメントに形成され、使用時において係止爪セグメ
    ントとケーシングとが一体化することを特徴とする請求
    項1記載の嵌込式車輪装置。
  14. 【請求項14】 前記係止爪を含むケーシングの一部に
    は、嵌込孔の寸法より張り出す状態の変形誘発部が形成
    され、この変形誘発部が嵌込時に内側に押し込まれるこ
    とにより生ずる撓みを、係止爪に対しこれを張出方向に
    偏寄させるような撓みとして伝播させるようにしたこと
    を特徴とする請求項1記載の嵌込式車輪装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9、10、11、12、13または14記載の
    嵌込式車輪装置を脚部底面に具えていることを特徴とす
    る嵌込式車輪装置を用いた椅子。
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