JP2001054853A - 研磨装置 - Google Patents

研磨装置

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JP2001054853A
JP2001054853A JP23231199A JP23231199A JP2001054853A JP 2001054853 A JP2001054853 A JP 2001054853A JP 23231199 A JP23231199 A JP 23231199A JP 23231199 A JP23231199 A JP 23231199A JP 2001054853 A JP2001054853 A JP 2001054853A
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polishing
polished
fluid
pressurizing
bags
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Akira Ishikawa
彰 石川
Tatsuya Chiga
達也 千賀
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のCMP用研磨装置は、硬質研磨パッド
を用いた場合、シリコンウエハ周辺部の研磨速度とシリ
コンウエハ中心部の研磨速度に差が生じ、不均一な研磨
が行われてしまうという問題があった。本発明は硬質研
磨パッドを用いた場合でもシリコンウエハの研磨面内の
研磨量の均一性が良い研磨装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係る研磨装置は、研磨対象物保
持具に設置されている2個以上の流体加圧方式加圧バッ
グを用い、バッキング材を介して研磨対象物であるシリ
コンウエハに圧力を加えることにより、研磨部材とシリ
コンウエハの間に加える荷重をシリコンウエハの研磨面
内で2以上の異なる値にすることが可能となる。これに
より、シリコンウエハの研磨面内で研磨速度の差を低減
することができ、研磨面内の研磨量の均一性が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばULSIな
どの半導体デバイスを製造するプロセスにおいて実施さ
れる半導体デバイスの平坦化研磨に用いるのに好適な研
磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の高集積化、微細化に伴
って、半導体製造プロセスの工程は、増加し複雑になっ
てきている。これに伴い、半導体デバイスの表面は、必
ずしも平坦ではなくなってきている。半導体デバイスの
表面に於ける段差の存在は、配線の段切れ、局所的な抵
抗の増大などを招き、断線や電気容量の低下をもたら
す。また、絶縁膜では耐電圧劣化やリークの発生にもつ
ながる。
【0003】一方、半導体集積回路の高集積化、微細化
に伴って、光リソグラフィに用いられる半導体露光装置
の光源波長は、短くなり、半導体露光装置の投影レンズ
の開口数、いわゆるNAは、大きくなってきている。こ
れにより、半導体露光装置の投影レンズの焦点深度は、
実質的に浅くなってきている。焦点深度が浅くなること
に対応するためには、今まで以上に半導体デバイスの表
面の平坦化が要求されている。
【0004】具体的に示すと、半導体製造プロセスにお
いては、図6(a)、(b)に示すような平坦化技術が
必須になってきている。図6(a)、(b)は、半導体
製造プロセスにおける平坦化技術の概念図であり、半導
体デバイスの断面図である。図6(a)、(b)におい
て、21はシリコンウエハ、22はSiO2からなる層
間絶縁膜、23はAlからなる金属膜、24は半導体デ
バイスである。
【0005】図6(a)は半導体デバイスの表面の層間
絶縁膜22を平坦化する例である。図6(b)は半導体
デバイスの表面の金属膜23を研磨し、いわゆるダマシ
ン(damascene)を形成する例である。このような半導
体デバイスの表面を平坦化する方法としては、化学的機
械的研磨(Chemical Mechanical Polishing又はChemica
l Mechanical Planarization、以下ではCMPと称す)
技術が広く行われている。現在、CMP技術はシリコン
ウエハの全面を平坦化できる唯一の方法である。
【0006】CMPはシリコンウエハの鏡面研磨法を基
に発展しており、図7に示すようなCMP装置を用いて
行われている。図7において、131は研磨部材、13
2は研磨対象物保持具、133は研磨対象物(シリコン
ウエハ)、134は研磨剤供給部、135は研磨剤であ
る。研磨部材131は、定盤136の上に研磨体137
を貼り付けたものである。研磨体としては、シート状の
発泡ポリウレタンが多く用いられている。
【0007】研磨対象物133は研磨対象物保持具13
2により保持され、回転させながら揺動して、研磨部材
131の研磨体137に所定の圧力で押し付けられる。
研磨部材131も回転させ、研磨対象物133の間で相
対運動を行わせる。この状態で、研磨剤135は研磨剤
供給部134から研磨体137上に供給され、研磨剤1
35は研磨体137上で拡散し、研磨部材131と研磨
対象物133の相対運動に伴って研磨体137と研磨対
象物133の間に入り込み、研磨対象物133の研磨面
を研磨する。即ち、研磨部材131と研磨対象物133
の相対運動による機械的研磨と、研磨剤135の化学的
作用が相乗的に作用して良好な研磨が行われる。
【0008】研磨対象物の研磨量と上述した研磨条件の
関係は、(式1)に示されるPreston式と呼ばれる経験
式により与えられる。 R0=k×P×V (式1) ここで、R0は研磨対象物の研磨量、Pは研磨対象物を
研磨体に押し付ける単位面積当たりの圧力、Vは研磨部
材と研磨対象物の相対運動による相対線速度、kは比例
定数である。
【0009】ところで、CMPにおいては、研磨体13
7に圧縮弾性率(見掛圧縮弾性率)が15kg/mm2
前後の軟質研磨パッドが多く用いられてきた。軟質研磨
パッドではシリコンウエハ周辺部において研磨速度が極
端に大きい、いわゆる縁だれ現象が発生するという問題
や、軟質研磨パッドがシリコンウエハ上のパターンの凹
凸に沿うように変形して、パターンの凸部だけでなく凹
部まで研磨されてしまう段差解消性(研磨平坦性)が悪
いという問題が生じる。このため、最近では研磨体とし
て、より弾性率の高い(表面硬度の大きい)、硬質研磨
パッドが用いられるようになってきた。しかし、一般
に、圧縮弾性率(見掛圧縮弾性率)が30kg/mm2
以上の硬質研磨パッドを用いた研磨の場合、段差解消度
が改善される反面、研磨対象物の研磨面内の研磨量の均
一性が低下する問題がある。
【0010】この問題を解決するために、シリコンウエ
ハに均一に荷重を加えつつ、シリコンウエハを研磨体に
沿わせるように変形させ研磨を行う、ハイドロチャック
方式、フローティングヘッド方式などの流体加圧方式が
特開平8−229804号公報などに提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、理論的
には均一な荷重が可能な流体加圧方式においても、実際
には研磨処理枚数と共に、シリコンウエハ周辺部の研磨
速度とシリコンウエハ中心部の研磨速度に差が生じ、不
均一な研磨が行われてしまう。シリコンウエハ周辺部の
不均一な研磨は、1枚のシリコンウエハから得られる半
導体デバイスの数を減少させるため、避けなければなら
ない問題である。
【0012】本発明は上記問題を解決するためになされ
たもので、硬質研磨パッドを用いても研磨面内の研磨の
均一性が良い研磨装置を提供することを目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、流体加圧によるシリコンウエハへの均一荷重の付
加を行っても、研磨体の摩耗、リテーナーリングの接触
具合の変化などにより、研磨体とシリコンウエハの接触
形態が、シリコンウエハの中心付近とシリコンウエハ周
辺付近で異なり、リング状に研磨の不均一が生じること
を見出し、本発明をなすに至った。
【0014】即ち上記課題を解決するため、本発明に係
わる研磨装置は、研磨部材と研磨対象物の間に研磨剤を
介在させた状態で、該研磨部材と該研磨対象物の間に荷
重を加え、且つ相対移動させることにより、前記研磨対
象物を研磨する研磨装置において、前記研磨部材と前記
研磨対象物の間に加える荷重は、前記研磨対象物の研磨
面内で2以上の異なる値である(請求項1)。
【0015】前記研磨装置によれば、研磨部材と前記研
磨対象物の間に加える荷重を研磨対象物の研磨面内で2
以上の異なる値にすることにより、上述のPreston式か
らわかるように研磨対象物の研磨速度は変化する。これ
により、研磨対象物の研磨面内で研磨速度の差を低減す
ることができるので、研磨対象物の研磨面内の研磨量の
均一性は、向上する。よって、研磨対象物が複数の半導
体デバイスが形成されているシリコンウエハである場
合、1枚のシリコンウエハから得られる半導体デバイス
の数が増加するため、半導体製造プロセスの歩留まりが
向上し、半導体デバイスの製造費用を低減することがで
きるという効果を有する。
【0016】また、前記研磨対象物を保持し、且つ前記
研磨対象物を前記研磨部材に押し当てる研磨対象物保持
具を有し、該研磨対象物保持具は、2個以上の流体加圧
方式加圧バッグを有し、前記2個以上の流体加圧方式加
圧バッグは、前記研磨対象物に圧力を加え、前記研磨部
材と前記研磨対象物の間に加える荷重を発生させること
が好ましい(請求項2)。これにより、研磨対象物保持
具に設置されている2個以上の流体加圧方式加圧バッグ
を用いることにより、研磨部材と前記研磨対象物の間に
加える荷重を研磨対象物の研磨面内で2以上の異なる値
にすることが可能となり、研磨対象物の研磨面内で研磨
速度の差を低減することができるので、研磨対象物の研
磨面内の研磨量の均一性が向上する。よって、研磨対象
物が複数の半導体デバイスが形成されているシリコンウ
エハである場合に、1枚のシリコンウエハから得られる
半導体デバイスの数が増加するため、半導体製造プロセ
スの歩留まりが向上し、半導体デバイスの製造費用を低
減することができるという効果を有する。
【0017】また、前記研磨対象物を保持し、且つ前記
研磨対象物を前記研磨部材に押し当てる研磨対象物保持
具を有し、該研磨対象物保持具は、前記研磨対象物と全
面で接触しているバッキング材と、前記研磨対象物保持
具の内部に固定されている支持剛体と、前記バッキング
材と前記支持剛体の間に配置されている2個以上の流体
加圧方式加圧バッグを有し、前記2個以上の流体加圧方
式加圧バッグは、前記バッキング材を介して、前記研磨
対象物に圧力を加え、前記研磨部材と前記研磨対象物の
間に加える荷重を発生させることが好ましい(請求項
3)。これにより、研磨対象物保持具に設置されている
2個以上の流体加圧方式加圧バッグを用い、バッキング
材を介して研磨対象物に圧力を加えることにより、研磨
部材と前記研磨対象物の間に加える荷重を研磨対象物の
研磨面内で2以上の異なる値にすることが可能となり、
研磨対象物の研磨面内で研磨速度の差を低減することが
できるので、研磨対象物の研磨面内の研磨量の均一性が
向上する。よって、研磨対象物が複数の半導体デバイス
が形成されているシリコンウエハである場合に、1枚の
シリコンウエハから得られる半導体デバイスの数が増加
するため、半導体製造プロセスの歩留まりが向上し、半
導体デバイスの製造費用を低減することができるという
効果を有する。
【0018】また、前記2個以上の流体加圧方式加圧バ
ッグの内、1個の流体加圧方式加圧バッグは、円盤状で
あり、残りの1個以上の流体加圧方式加圧バッグは、前
記円盤状の流体加圧方式加圧バッグを取り囲むように配
置されていて、且つ中心が前記円形の流体加圧方式加圧
バッグと共通であるドーナツ状であることが好ましい
(請求項4)。これにより、研磨対象物の中央部と研磨
対象物の周辺部での研磨速度を均一にすることが可能と
なり、研磨面内の中央部と周辺部での研磨量の均一性を
向上させることができる。よって、研磨対象物が複数の
半導体デバイスが形成されているシリコンウエハである
場合に、1枚のシリコンウエハから得られる半導体デバ
イスの数が増加するため、半導体製造プロセスの歩留ま
りが向上し、半導体デバイスの製造費用を低減すること
ができるという効果を有する。
【0019】また、前記2個以上の流体加圧方式加圧バ
ッグは、ハニカム状に配置されていることが好ましい
(請求項5)。これにより、研磨量の不均一が研磨対象
物の中央部と研磨対象物の周辺部以外で発生しても、研
磨対象物に加える圧力を研磨面内でハニカム状の分布に
することにより、研磨面内の研磨速度を均一にすること
が可能となり、研磨面内の研磨量の均一性を向上させる
ことができる。よって、研磨対象物が複数の半導体デバ
イスが形成されているシリコンウエハである場合に、1
枚のシリコンウエハから得られる半導体デバイスの数が
増加するため、半導体製造プロセスの歩留まりが向上
し、半導体デバイスの製造費用を低減することができる
という効果を有する。
【0020】また、前記研磨対象物保持具は、前記2個
以上の流体加圧方式加圧バッグの各々の間を仕切る壁を
さらに有することが好ましい(請求項6)。これによ
り、流体加圧方式加圧バッグの圧力が発生する方向をシ
リコンウエハ側に限ることができるので、流体加圧方式
加圧バッグの圧力の変化に対する研磨対象物の研磨量の
変化が大きくなり、研磨対象物の研磨量の調整がし易く
なる。
【0021】前記研磨対象物と前記研磨部材の間に加え
る2以上の異なる荷重は、前記研磨対象物の研磨面内の
研磨速度差を相殺する値に設定されていることが好まし
い(請求項7)。これにより、研磨対象物の研磨面内で
研磨速度の差を低減することができるので、研磨対象物
の研磨面内の研磨量の均一性が向上する。これにより、
研磨対象物が複数の半導体デバイスが形成されているシ
リコンウエハである場合に、1枚のシリコンウエハから
得られる半導体デバイスの数が増加するため、半導体製
造プロセスの歩留まりが向上し、半導体デバイスの製造
費用を低減することができるという効果を有する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明の実施の
形態を説明する。先ず、本発明に係る研磨対象物保持具
(以下では研磨ヘッドと称す)を説明する。図1は、本
発明に係る研磨ヘッドの概略構成を示す断面図である。
本発明に係る研磨ヘッドにおいて、3個の流体加圧方式
加圧バッグ11a、11b、11cが支持剛体12とバ
ッキング材であるPETフィルム15の間に配置されて
いる。3個の流体加圧方式加圧バッグ11a、11b、
11cは、1個の円盤状の流体加圧方式加圧バッグ11
aと2個のドーナツ状の流体加圧方式加圧バッグ11
b、11cである。円盤状の流体加圧方式加圧バッグ1
1aは、その中心が研磨ヘッドの回転軸(不図示)とほ
ぼ一致するように配置されている。ドーナツ状の流体加
圧方式加圧バッグ11bは、その中心が円盤状の流体加
圧方式加圧バッグ11aと共通するように配置されてい
て、且つ、円盤状の流体加圧方式加圧バッグ11aの外
側に配置されている。ドーナツ状の流体加圧方式加圧バ
ッグ11cは、その中心が円盤状の流体加圧方式加圧バ
ッグ11aと共通するように配置されていて、且つ、ド
ーナツ状の流体加圧方式加圧バッグ11bの外側に配置
されている。
【0023】このように円盤状の流体加圧方式加圧バッ
グ11a及び2個のドーナツ状の流体加圧方式加圧バッ
グ11b、11cは、研磨対象物であるシリコンウエハ
(不図示)を3つの領域に分割するように配置されてい
る。各流体加圧方式加圧バッグ11a、11b、11c
の間には隙間ができ、加圧が不連続になりやすい。これ
を軽減するため流体加圧方式加圧バッグの材質は、弾性
率が小さいゴムが良く、1mm以下の厚さが望ましい。材
質としてはラテックス、ブチルゴム、シリコンゴム、ネ
オプレンゴム、フッ素樹脂ゴムなどが上げられる。本発
明に係る研磨ヘッドの流体加圧方式加圧バッグ11a、
11b、11cは、厚さ0.2mmのラテックスで作製さ
れている。
【0024】各流体加圧方式加圧バッグ11a、11
b、11cは、それぞれに圧縮空気の供給及び各流体加
圧方式加圧バッグ内の空気量の制御ができるように、円
盤状の流体加圧方式加圧バッグ11aには電空レギュレ
ーター13aと配管13a’が、ドーナツ状の流体加圧
方式加圧バッグ11bには電空レギュレーター13bと
配管13b’が、ドーナツ状の流体加圧方式加圧バッグ
11cには電空レギュレーター13cと配管13c’が
接続されている。電空レギュレーター13a、13b、
13cは、それぞれ配管を介して圧縮空気ボンベ(不図
示)に接続している。
【0025】また、各流体加圧方式加圧バッグ11a、
11b、11cは、厚さ0.2mmの壁14a、14bに
より仕切られている。壁14aは円盤状の流体加圧方式
加圧バッグ11aとドーナツ状の流体加圧方式加圧バッ
グ11bの間に配置されていて、壁14bはドーナツ状
の流体加圧方式加圧バッグ11bとドーナツ状の流体加
圧方式加圧バッグ11cの間に配置されている。壁14
a、14bで仕切られていることにより圧力による流体
加圧方式加圧バッグの変形は、シリコンウエハ(不図
示)が配置している方向(図1のZ方向)にのみ生じ
る。
【0026】流体加圧方式加圧バッグとシリコンウエハ
(不図示)の間にはバッキング材である厚さ0.2mmの
PETフィルム15が配置されている。PETフィルム
15は最外周に配置されているドーナツ状の流体加圧方
式加圧バッグ11cの頂点3カ所16において約φ2mm
の円形の面積で接着されている。シリコンウエハ(不図
示)は、PETフィルム15とシリコンウエハの間に付
けられた水の表面張力により保持される。
【0027】支持剛体12はOリング17を介し、研磨
ヘッド18に固定されている。そして、支持剛体裏の空
間20に圧縮空気を導入し、支持剛体12をピストンの
ように押し引きできるよう電空レギュレーター13dと
配管13d’が配置されている。電空レギュレーター1
3dは配管を介して圧縮空気ボンベ(不図示)に接続し
ている。
【0028】以上説明した構成により、図2に示すよう
に、支持剛体裏の空間20内の空気量の増加により発生
する圧力により、支持剛体12を介し流体加圧方式加圧
バッグ11a、11b、11c全体の加圧が可能であ
る。且つ、各流体加圧方式加圧バッグ11a、11b、
11c内の空気量の増加により発生する圧力により、各
流体加圧方式加圧バッグ11a、11b、11cにより
分割されている研磨対象物であるシリコンウエハ46の
3つの領域へ、バッキング材であるPETフィルム15
を介して個別に加圧することができる。図2は本発明に
係る研磨ヘッドの流体加圧方式加圧バッグ11a、11
b、11c及び支持剛体裏の空間20に圧縮空気を供給
した時のシリコンウエハ46の研磨面の変形の様子を示
す断面図である。(図2の矢印の長さは、それぞれの流
体加圧方式加圧バッグによる圧力の大きさを示す)。こ
れにより、本発明に係る研磨ヘッドを研磨装置に搭載し
た場合、研磨装置の研磨部材と研磨対象物(シリコンウ
ェハ46)の間に加える荷重を、各流体加圧方式加圧バ
ッグ11a、11b、11cにより分割されている研磨
対象物(シリコンウエハ46)の3つの領域ごとに異な
る値とすることができる。また、各流体加圧方式加圧バ
ッグ11a、11b、11cを壁14a、14bで仕切
ることにより流体加圧方式加圧バッグの圧力の変化に対
する研磨対象物の研磨量の変化が大きくなり、研磨対象
物の研磨量の調整がし易くなる。よって、各流体加圧方
式加圧バッグを壁で仕切ることは、好ましい。
【0029】また、研磨ヘッド18の外周には、研磨時
のシリコンウエハ46の飛び出しを防止するため、リテ
ーナーリング19が取り付けられている。また、バッキ
ング材15は、流体加圧方式加圧バッグの変形を効率よ
く研磨対象物であるシリコンウエハに伝えるため、薄い
(弾性変形量が小さい)方が好ましい。
【0030】また、本発明に係る研磨ヘッドの流体加圧
方式加圧バッグの分割数は、3であるが、流体加圧方式
加圧バッグの好適な分割数は、加工対象となるシリコン
ウエハの直径により異なる。例えば、6インチサイズの
分割数は2〜7、8インチサイズの分割数は2〜11、
12インチサイズの分割数は2〜15が好ましい。ま
た、流体加圧方式加圧バッグが同心円状に分割されてい
る場合、流体加圧方式加圧バッグの一つの分割サイズ
は、2〜15mm程度が好ましい。そして、分割位置がシ
リコンウエハの周辺部では、分割数が多い方がシリコン
ウエハに加圧する圧力の調整をより細かく行えるので好
ましい。
【0031】また、各流体加圧方式加圧バッグ11a、
11b、11c及び支持剛体裏の空間20には、圧縮空
気を導入するとしたが、他の気体や液体でも良い。ま
た、本発明に係る研磨ヘッドでは、3個の流体加圧方式
加圧バッグ11a、11b、11cは、支持剛体12と
バッキング材であるPETフィルム15の間に配置さ
れ、各流体加圧方式加圧バッグは壁14a、14bによ
り仕切られている。しかし、3個の流体加圧方式加圧バ
ッグ11a、11b、11cが直接シリコンウエハに接
続していて、3個の流体加圧方式加圧バッグ11a、1
1b、11cのみでシリコンウエハに圧力を加圧できる
構成となっている場合、支持剛体12、バッキング材で
あるPETフィルム15、壁14a、14bは省いても
良い。
【0032】また、本発明に係る研磨ヘッドでは、3個
の流体加圧方式加圧バッグが同心円状に分割されている
が、流体加圧方式加圧バッグの分割形状がハニカム状と
なるような形状としても良い。同心円状の不均一性を補
正するためには、流体加圧方式加圧バッグが同心円状に
分割されていることが、好ましいが、流体加圧方式加圧
バッグがハニカム状に分割していることにより研磨の不
均一性が同心円状でない研磨装置でも研磨の均一性を向
上させることができる。
【0033】また、各流体加圧方式加圧バッグ11a、
11b、11cの荷重を設定する前にダミーシリコンウ
エハを研磨して、その研磨の不均一性から荷重を設定す
ることが好ましい。また、1度のダミーシリコンウエハ
の研磨で設定した圧力では、均一性があまり良くない場
合はダミーシリコンウエハの研磨及び荷重の設定を繰り
返して行っても良い。
【0034】
【実施例】[実施例1]実験ではφ800mmのAl定盤
上でエポキシ樹脂を硬化した後、機械加工で平面及び溝
構造を形成し、研磨体37である硬質研磨パッドを作製
した。まず図3に示す、硬質研磨パッド37及び研磨定
盤36からなる研磨部材31と、研磨ヘッド32の回転
及び研磨ヘッド32の揺動による相対運動で研磨対象物
33の研磨を行う研磨装置に、図8に示す従来の研磨ヘ
ッド63を取り付けた。図8は従来の研磨ヘッドの概略
構成を示す断面図である。図8において支持剛体61に
バッキング材62を配置した。支持剛体61は、研磨ヘ
ッド63にネジで固定されている。研磨対象物は、バッ
キング材62と研磨対象物65の間に付けられた水の表
面張力により保持される。また、研磨ヘッド63の外周
には、研磨時のシリコンウエハ飛び出しを防止するた
め、リテーナーリング64が取り付けられている。研磨
対象物65として石英ガラスを用いて20時間研磨し、
故意に摩耗した硬質研磨パッドを作製した。この時の硬
質研磨パッドの状況は、前述した揺動する範囲で断面が
U字形に摩耗していた。そして、その最大摩耗量は、1
0μmであった。このように、実施例1で用いる硬質研
磨パッドを用意した。
【0035】この後、本発明に係る研磨ヘッド(図1)
を取り付け、膜厚1μmの熱酸化膜が形成された6イン
チシリコンウエハの研磨を、以下の条件で行った。研磨
ヘッドの回転数:50rpm、研磨定盤の回転数:50rp
m、円盤状の流体加圧方式加圧バッグ11aの荷重:4.
0kg/cm2(実効圧力200g/cm2)、ドーナツ状の流
体加圧方式加圧バッグ11bの荷重:4.5kg/cm2(実
効圧力220g/cm2)、ドーナツ状の流体加圧方式加圧
バッグ11cの荷重:4.0kg/cm2(実効圧力200g
/cm2)、揺動幅:30mm、揺動速度:15ストローク
/分、研磨時間:2分、使用研磨液:Cabot社製SS25を
イオン交換水で2倍希釈、研磨液流量:200ml/分。
【0036】研磨後のシリコンウエハの中心を通りオリ
フラ(オリエンタルフラット)(不図示)に平行な部分
の熱酸化膜の残り膜厚のプロファイルを図4に示す。図
4のグラフは、横軸がシリコンウエハの膜厚測定位置、
縦軸が研磨後の熱酸化膜の残り膜厚である。図4より、
エッジから内側3mmの部分を除き、平均研磨速度246
nm/分、均一性3.7%で熱酸化膜が研磨された。なお、
均一性は以下の(式2)で求めた。
【0037】 均一性(%)=(RA−RI)/(RA+RI)×100 (式2) ここで、RAは測定した研磨量プロファイルでの最大研
磨量、RIは測定した研磨量プロファイルでの最小研磨
量である。 [比較例]実施例と同様にして硬質研磨パッドを準備し
た。研磨ヘッドには前述した図8に示す従来の研磨ヘッ
ドを用いた。この研磨ヘッドを用い、実施例1と同様に
研磨した。ただし、加圧は250g/cm2である。
【0038】研磨後のシリコンウエハの中心を通りオリ
フラに平行な部分の熱酸化膜の残り膜厚のプロファイル
を図5に示す。図5より、エッジから内側3mmの部分を
除き、平均研磨速度272nm/分、均一性12.5%で
熱酸化膜が研磨された。本発明の実施例1の研磨の均一
性(3.7%)と従来技術による比較例での研磨の均一
性(12.5%)を比較すると、本発明の実施例1の研
磨の均一性が向上していることがわかる。
【0039】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る研磨装
置は、研磨対象物保持具に設置されている2個以上の流
体加圧方式加圧バッグを用い、バッキング材を介して研
磨対象物に圧力を加えることにより、研磨部材と前記研
磨対象物の間に加える荷重を研磨対象物の研磨面内で2
以上の異なる値にすることが可能となり、研磨対象物の
研磨面内で研磨速度の差を低減することができるので、
研磨対象物の研磨面内の研磨量の均一性が向上する。よ
って、研磨対象物が複数の半導体デバイスが形成されて
いるシリコンウエハである場合に、1枚のシリコンウエ
ハから得られる半導体デバイスの数が増加するため、半
導体製造プロセスの歩留まりが向上し、半導体デバイス
の製造費用を低減することができるという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨ヘッドの概略構成を示す断面
図である。
【図2】本発明に係る研磨ヘッドの流体加圧方式加圧及
び支持剛体裏の空間に圧縮空気を供給した時のシリコン
ウエハの研磨面の変形の様子を示す断面図である。
【図3】本発明に係る研磨ヘッドを搭載した研磨装置の
概略構成図である。
【図4】実施例における研磨後の熱酸化膜の残り膜厚の
プロファイルを示す図である。
【図5】比較例における研磨後の熱酸化膜の残り膜厚の
プロファイルを示す図である。
【図6】半導体製造プロセスにおける平坦化技術の概念
図であり、半導体デバイスの断面図である。図6(a)
は半導体デバイスの表面の層間絶縁膜を平坦化する例で
ある。図6(b)は半導体デバイスの表面の金属膜を研
磨し、いわゆるダマシン(damascene)を形成する例で
ある。
【図7】従来のCMP装置の概略構成図である。
【図8】従来の研磨ヘッドの概念図である。
【符号の説明】
11a・・・円盤状の流体加圧方式加圧バッグ 11b、11c・・・ドーナツ状の流体加圧方式加圧バ
ッグ 12、61・・・支持剛体 13a、13b、13c、13d・・・電空レギュレー
ター 13a’、13b’、13c’、13d’・・・配管 14a、14b・・・壁 15、62・・・バッキング材(PETフィルム) 16・・・バッキング材の接着点 17・・・Oリング 18、63・・・研磨ヘッド 19、64・・・リテーナーリング 20・・・支持剛体の裏の空間 21・・・シリコンウエハ 22・・・SiO2からなる層間絶縁膜 23・・・Alからなる金属膜 24・・・半導体デバイス 31、131・・・研磨部材 32、132・・・研磨対象物保持具(研磨ヘッド) 33、46、133・・・研磨対象物(シリコンウエ
ハ) 34、134・・・研磨剤供給部 35、135・・・研磨液 36、136・・・研磨定盤 37・・・研磨体(硬質研磨パッド) 65・・・研磨対象物 137・・・研磨体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研磨部材と研磨対象物の間に研磨剤を介在
    させた状態で、該研磨部材と該研磨対象物の間に荷重を
    加え、且つ相対移動させることにより、前記研磨対象物
    を研磨する研磨装置において、 前記研磨部材と前記研磨対象物の間に加える荷重は、前
    記研磨対象物の研磨面内で2以上の異なる値であること
    を特徴とする研磨装置。
  2. 【請求項2】前記研磨対象物を保持し、且つ前記研磨対
    象物を前記研磨部材に押し当てる研磨対象物保持具を有
    し、 該研磨対象物保持具は、2個以上の流体加圧方式加圧バ
    ッグを有し、 前記2個以上の流体加圧方式加圧バッグは、前記研磨対
    象物に圧力を加え、前記研磨部材と前記研磨対象物の間
    に加える荷重を発生させることを特徴とする請求項1に
    記載の研磨装置。
  3. 【請求項3】前記研磨対象物を保持し、且つ前記研磨対
    象物を前記研磨部材に押し当てる研磨対象物保持具を有
    し、 該研磨対象物保持具は、前記研磨対象物と全面で接触し
    ているバッキング材と、前記研磨対象物保持具の内部に
    固定されている支持剛体と、前記バッキング材と前記支
    持剛体の間に配置されている2個以上の流体加圧方式加
    圧バッグを有し、 前記2個以上の流体加圧方式加圧バッグは、前記バッキ
    ング材を介して、前記研磨対象物に圧力を加え、前記研
    磨部材と前記研磨対象物の間に加える荷重を発生させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  4. 【請求項4】前記2個以上の流体加圧方式加圧バッグの
    内、 1個の流体加圧方式加圧バッグは、円盤状であり、 残りの1個以上の流体加圧方式加圧バッグは、前記円盤
    状の流体加圧方式加圧バッグを取り囲むように配置され
    ていて、且つ中心が前記円盤状の流体加圧方式加圧バッ
    グと共通であるドーナツ状であることを特徴とする請求
    項2または3に記載の研磨装置。
  5. 【請求項5】前記2個以上の流体加圧方式加圧バッグ
    は、ハニカム状に配置されていることを特徴とする請求
    項2または3に記載の研磨装置。
  6. 【請求項6】前記研磨対象物保持具は、前記2個以上の
    流体加圧方式加圧バッグの各々の間を仕切る壁をさらに
    有することを特徴とする請求項2から5のいずれかに記
    載の研磨装置。
  7. 【請求項7】前記研磨対象物と前記研磨部材の間に加え
    る2以上の異なる荷重は、前記研磨対象物の研磨面内の
    研磨速度差を相殺する値に設定されていることを特徴と
    する請求項1から6のいずれかに記載の研磨装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150000055A1 (en) * 2013-06-28 2015-01-01 Ebara Corporation Substrate processing apparatus
JP2019149562A (ja) * 2019-04-10 2019-09-05 エイブリック株式会社 研磨ヘッド、研磨ヘッドを有するcmp研磨装置およびそれを用いた半導体集積回路の製造方法

Cited By (3)

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US9808836B2 (en) * 2013-06-28 2017-11-07 Ebara Corporation Substrate processing apparatus
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