JP2001054278A - 磁気結合組立体 - Google Patents

磁気結合組立体

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JP2001054278A
JP2001054278A JP2000105634A JP2000105634A JP2001054278A JP 2001054278 A JP2001054278 A JP 2001054278A JP 2000105634 A JP2000105634 A JP 2000105634A JP 2000105634 A JP2000105634 A JP 2000105634A JP 2001054278 A JP2001054278 A JP 2001054278A
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エンドー リック
A Marooru Dan
エイ マロール ダン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立体の工程中の振動が最小になる磁気結合
組立体。 【解決手段】 半導体処理チャンバのシャッタープレー
ト組立体に使用する磁気結合組立体。磁気結合組立体
は、中央の回転可能磁気コアと、同心に配置されたロー
ターとを備える。ローターに付けられた第1と第2の磁
石の組が、コアの周りに円周方向に配置され、コアの外
面に位置する複数の磁気突出部に磁気的に結合する。第
1と第2の磁石の組は相互に角度がずれていて、その結
果、コアとローターがより堅固に結合し、振動が減少す
るか。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気結合組立体と
その処理システムでの使用方法に関し、より詳しくは、
半導体処理システムの基板露出アパーチャを閉じるため
の着脱可能シャッター機構で使用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体処理工業では、通常スパッタリン
グ技術を使用して、基板表面に金属又は金属酸化物の薄
膜を形成する。このようなプロセスでは、基板を真空排
気した処理チャンバに配置し、電極から金属材料を電気
的に除去し、基板表面上にめっきする。一般に、ロボッ
ト機構により、基板を処理チャンバに往復動させて出し
入れする。従来は、処理チャンバに出し入れする都度薄
膜形成プロセスを中断するか、または連続スパッタリン
グの場合は、シャッター機構を設けて、通常は基板が占
めている開口部を覆う。シャッターを使用するときは、
シャッタープレートに結合したモーターを使用して、シ
ャッタープレートを真空チャンバの処理領域に配置す
る。チャンバの真空を完全にするため、しばしば、モー
ターとシャッタープレートの中間機構として磁気結合組
立体を使用して、シャッタープレートを駆動する。この
種の磁気結合組立体は、気密の隔壁を通過する可動機械
要素なしで、隔壁を通して回転運動を伝達することが出
来る。
【0003】図1は、シャッタープレートを有する典型
的な物理蒸着(PVD)チャンバの簡単化した図であ
る。処理チャンバ本体10は、下端部に配置されたペデス
タル12と、上端部のスパッタターゲット14と、その間の
処理領域15とを備える。第1駆動軸18に取付けられたシ
ャッタープレート16は、処理チャンバ本体10内に位置す
ることが出来、また凹部20に格納することが出来、そこ
をスリット弁(図示せず)により密閉することが出来
る。シャッタープレート16は、第2駆動軸24に結合した
モーター22により作動する。処理チャンバ本体10のベー
スに取付けられた磁気カプラー26が、第1、第2駆動軸
18,24を磁気的に結合する。真空チャンバ内の例示のシ
ャッタープレート装置の詳細は、アプライドマテリアル
社に譲受けられ1993年6月29日に発行された米国特許第
5,223,112号に開示されていて、その詳細をここに参照
する。
【0004】処理中、処理領域15内でプラズマが発生す
る。プラズマは、スパッタターゲット14からの粒子を移
動させ基板を衝撃させ、その上に薄膜を形成する。シャ
ッターの作動を実行するとき、シャッタープレートは処
理領域へ移動し、ペデスタルをターゲット材料からシー
ルドする。時間が経過すると、シャッタープレート16上
に堆積物が形成され、それが剥がれ落ちて、チャンバ10
を汚染する。例えば、粒子は基板支持部の上に落下する
かもしれず、またはクランプリング上に留まり、その後
基板に接触するかもしれない。従って、シャッタープレ
ート16はしばしば交換するか清掃する必要がある。シャ
ッタープレート16を取外す頻度は、粒子汚染のレベルが
いつ許容不能なレベルの到達するかによる。処理システ
ム全体の生産性は、ダウンタイムの時間によるので、シ
ステムをサービスのため停止する回数を制限する必要が
ある。色々の要因により、より頻繁にチャンバのメンテ
ナンスが必要になる。図1に示すような現在のシャッタ
ー組立体の重大な問題は、シャッタープレートの各スト
ロークの初めと終わりに起こる低周波数発振又は回転振
動である。振動により、もろい堆積物が、シャッター組
立体から剥がれ落ち易くなる。従って、シャッター組立
体を振動がない場合より頻繁にメンテナンスする必要が
あり、処理システムの生産性が低下する。
【0005】本発明者らは、振動の原因を図1と2に示
す磁気カプラー26に分離した。図2は、磁気カプラー26
の一部の上部断面図である。ハウジング30が、中心軸34
(頁の面に垂直)の周りを回転可能な電磁コア32を備え
る。コア32は、表面に多数の磁極片33が配置され、また
上端部で第1駆動軸18に取付けられている。同軸に配置
されたローター36が、コア32と間隔をおいていて、中間
エアギャップ38を形成する。エアギャップ38内に静止カ
ップ、即ち隔壁40が設けられ、ローター36とコア32の間
の気密シールを保持する。ローター36に付けられた複数
の磁石42が、磁極片33に面して配置され、そこに磁気的
に結合する。第2駆動軸24(図1に示す)が、モーター
22(図1に示す)とローター36を相互に結合する。
【0006】動作において、モーター22がローター36を
作動させ、磁石42が中心軸34の周りを回る。従って、磁
石42に磁気的に結合するコア32が回転し、モーター22の
方向によって、シャッタープレート16を処理領域の内と
外とへ移動させる。適正に動作するためには、磁石42と
それぞれの磁極片33とは、一定の関係、即ち図2に示す
対面関係で各構成要素が同じ角速度である関係を保持す
る必要がある。しかし、そのストロークの初めと終わり
で、シャッター組立体は、急速な加速と減速により大き
なトルクに晒される。その結果、ローター36とコア32
は、図3に示すような接線偏差、即ち相互の位置ずれを
生じ、その結果磁気結合が弱まり、次に振動が生じる。
振動は、弱い磁気結合の結果である。ストロークの終わ
りにおいて、磁気結合は、ローターとコアの間の堅固な
関係を維持するには不十分である。その結果、コアは完
全に停止する前に、減衰する回転振動をする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】それゆえ、真空環境で
使用する磁気結合組立体で、組立体の工程中の振動が最
小になるか又はなくなる磁気結合組立体の必要性があ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】本発明の1態様では、第1回転組立体と、
これと同心の第2回転組立体とを有し、各組立体に配置
された複数の磁石により相互に結合する磁気結合を提供
する。第1と第2の磁石の組が、第2回転組立体の円周
上に配置され、相互に角度がずれている。第1と第2の
磁石の組は、第1回転組立体上に配置された磁石のアレ
ーと対向する関係を維持する。
【0010】本発明の他の態様では、磁気結合は、縦軸
に沿って回転し、外面に磁気突出部を有するコアを有す
る。角度のずれた第1と第2の磁石の組が、ローターの
円周上に配置され、磁気突出部と対向する関係を維持す
る。ローターに結合したモーターが、ローターに回転を
伝え、それがコアに伝達される。
【0011】本発明のさらに他の態様では、真空チャン
バ上に磁気カプラーが配置される。磁気カプラーは、縦
軸に沿って回転し外面に磁気突出部を有するコアを備え
る。角度のずれた第1と第2の磁石の組が、ローターの
円周上に配置され、磁気突出部と対向する関係を維持す
る。ローターに結合したモーターが、ローターに回転を
伝え、それがコアに伝達される。
【0012】本発明のさらに他の態様では、真空チャン
バ上に磁気カプラーが配置される。磁気カプラーは、縦
軸に沿って回転し外面に磁気突出部のアレーを有するコ
アを備える。角度のずれた第1と第2の磁石の組が、ロ
ーターの円周上に配置され、磁気突出部と対向する関係
を維持する。コアとローターの間に形成されたエアギャ
ップに隔壁が設けられる。ローターに結合したモーター
が、ローターに回転を伝え、それがコアに伝達される。
【0013】本発明のさらに他の態様では、第1と第2
の複数の磁石の組を磁気結合する方法が提供される。第
1と第2の複数の磁石の組は、相互に対向する関係で位
置する。第2の複数の磁石は、少なくとも第1と第2の
磁石の組を備える。第1と第2の磁石の組は、相互に空
間的に変位し、それぞれが第1の複数の磁石の共通の磁
石に結合した複数の磁石の組を形成する。第1の複数の
磁石又は第2の複数の磁石の何れかが作動して、他方の
複数の磁石の作動を誘導する。
【0014】
【発明の実施の形態及び実施例】上述の本発明の特徴、
利点、目的が詳細に理解できるように、上に簡単に要約
した本発明を、添付図面に示す実施例を参照して、より
詳しく記述する。添付図面は本発明の典型的な実施例を
示すのみで、その範囲を制限するものではない。本発明
は、他の同様に有効な実施例があるからである。
【0015】次の記述は、本発明の1つの可能な例示に
すぎない。半導体処理用のシャッター組立体を参照して
記述しているが、本発明は、磁気結合を使用する必要が
ある任意の機構に用途がある。本発明は、一般に磁気結
合組立体に関する。この組立体は、一般に縦軸の周りを
回転可能な磁気コアと、同心のローターとを備える。ロ
ーターは、コアの周りの円周上に少なくとも2組の磁
石、即ち極片が配置されている。別の環境を保持するた
め、ローターとコアの間に気密の隔壁が配置される。2
組の磁石を縦軸に沿って配置し、相互に周方向にずらし
ても良い。即ち、磁石は環状表面上で縦方向を維持し、
組の各磁石は、他の組の隣接する対応する磁石に対して
円周方向に変位している。磁石はコアに磁気的に結合
し、コア又はローターに送られるトルクは、他方の構成
要素の回転に変換される。
【0016】図4は、後述する図7の真空チャンバで使
用できる磁気結合組立体100の側面断面図である。磁気
結合組立体100は、ほぼ縦軸Aに沿って配置される。第
1軸が駆動軸104で、第2軸が被駆動軸106であっても良
いが、組立体の動作のこの特定の関係は必要ではなく、
逆にすることも出来る。被駆動軸106は、処理チャンバ1
50の壁と端部キャップ108とを通って配置され、上端部
でアーム173(図7)に接続され、下端部で磁気コア110
に接続される。この磁気コアは、400シリーズステンレ
ス鋼等の強磁性材料が好ましい。コア110は、各端部で
ローラーベアリング又はボールベアリング等のベアリン
グ112で取付けられ、縦軸Aの周りを回転可能である。
コア110の外辺部に複数の磁気突出部114が形成され、後
述するように、これらが駆動軸104に取付けられた構成
要素と協働する。図4で磁気突出部114とコア110は、1
つの片で示されるが、磁気突出部は別体の極片でも良
い。一般に、コアの設計は、色々の変えることが出来
る。例えば、1975年6月17日発行の米国特許第3,890,515
号をここに参照する。この特許では、コアがディスク型
フランジ上に配置されたローターを備える。
【0017】駆動軸104は、カバー102を通って配置さ
れ、下端部でモーター116に、上端部で回転組立体118に
取り付けられる。駆動軸104にトルクを与えるモーター1
16は、回転を与えることが出来る任意のモータで良い。
回転組立体118は、カップ形で、コア110に対して同心で
間隔をおいた関係で位置し、それらの間にエアギャップ
133(図6に示す)を形成する。回転組立体118は、ベー
ス部分120と、ローター122とを備え、これらはネジ124
等の通常の手段で相互に結合される。ベース部分120と
ローター122は、それぞれ300シリーズステンレス鋼等の
非磁性材料で出来ていても良い。回転組立体の安定した
整列を維持するため、ローター122の上端部に第1ベア
リング128が配置される。第1ベアリング128は、ローラ
ー又はボール形ベアリングでも良く、クランプ129とネ
ジ131によりローター122に固定される。ローター122の
下端部に、同様に第2ベアリング135が配置される。後
述するように、ローター122上に配置される磁石130,132
は、エアギャップ133を通じてコア110の磁気突出部114
と磁気的に連動する。
【0018】図4は、コア110と回転組立体118の間のエ
アギャップ133に配置された気密のカップ形隔壁138を示
す。隔壁138は、フランジ137でネジ139により処理チャ
ンバ150に固定される。隔壁138はスパッタチャンバの真
空状態と環境状態等の2つの異なる環境をインターフェ
ースする構造を提供する。2つの極の間の磁気結合力
は、極間の距離の2乗に反比例する。それゆえ、エアギ
ャップ133の幅は、最小にすることが好ましい。しか
し、エアギャップ133の幅は、主に隔壁138の幅により決
められる。それゆえ、隔壁138は、非磁性の300シリーズ
ステンレス鋼等の比較的薄い厚さで堅固な材料で出来て
いるのが好ましい。次にエアギャップ133の幅は、磁気
結合組立体100の移動する構成要素、即ちローター122と
隔壁138とコア110との間の摩擦を防ぐのに十分でなけれ
ばならず、一方結果の磁気抵抗を最小にしなければなら
ない。隔壁材料により起こる磁気抵抗を減らすように設
計された別の隔壁は、前に参照した米国特許第3,890,51
5号に記述されている。
【0019】磁気組立体の色々の構成要素が、カバー10
2内に収容されている。このカバーは、300シリーズステ
ンレス鋼等の非磁性材料で出来ているのが好ましい。ネ
ジ141又は他の通常の固定具が、カバー102を処理チャン
バ150に固定する。カバー102は、内部の組立体の構成要
素の動作と干渉するかもしれない汚染からシールドす
る。図4に示すように、ローターは、第1の磁石の組13
0と、第2の磁石の組132とを持つ。磁石の組130,132
は、ローター122の内壁上に、コア110の周りの円周方向
アレーで、また磁気突出部114に対向する関係で、縦方
向に配置される。磁石130,132の幾何学的形状は、例示
にすぎず、特定の用途によって変えることが出来る。磁
石130,132の組合せた長さは、磁気突出部114とほぼ同じ
であるのが好ましい。同様に、各磁石の幅は、磁気突出
部114の幅とほぼ同じであるのが好ましい。一般に、第
1の磁石の組130と、第2の磁石の組132のそれぞれの磁
石の数は、磁気突出部114の数により決まり、1対1の
比率が保持される。しかし、他の配置も可能である。
【0020】図5を参照すると、回転組立体118と磁石1
30,132の一部の斜視図が示される。2つの磁石の組130,
132は、相互にある距離、即ち弧の長さLだけ角度がず
れている。簡単のため、各組の磁石130,132は、構造が
同じで、Lは組の磁石の各々の対応する縁部147により
定義される2つの平行な縦軸Bの間の曲線距離で定義さ
れると仮定する。オフセット(ずれ)距離Lは、円周方
向の変位であり、ある回転方向について、各磁石に前縁
部147と後縁部149が定義される。従って、図5に示す回
転方向153について、縦軸がある縁部が前縁部147であ
る。
【0021】図6は、磁石の相対的変位を示す上面図で
ある。図示するように、第1の磁石の組130は、縦軸A
から半径R1で、第2の磁石の組132は、半径R2で配
置される。半径R1とR2は、孤長さLに対応する角度
αだけ周方向にずれている。ずれた角度αで、コア110
の磁気突出部114は、磁石130,132に対して釣合い位置に
なる。設計と磁束が対称であると仮定すると、釣合い位
置は第1の磁石の組130の後縁部149と第2の磁石の組13
2の前縁部147の間の中間点である。磁石130,132をずら
すことは、より広い磁束のパターンを生じ、図2に示す
ような従来の設計で得られるより堅固な結合を与える。
図4〜6は、簡単のため磁石130,132を2組のみ示す
が、本発明によれば任意の数の角度のずれた磁石を使用
することが出来る。
【0022】オフセット角度αは変えることが出来る
が、実際は最大オフセット角度は、磁石130,132と磁気
突出部114の間の磁気結合の効率により制限される。オ
フセット角度αが大きくなると、あるトルク加重での磁
石130,132の接線偏差は減少する。即ち、第1オフセッ
ト角度α1がトルクY1インチ−ポンドで接線偏差X1
ミルを生じ、第2オフセット角度α2がトルクY1イン
チ−ポンドで接線偏差X2ミルを生じ、ここにα2>α
1、X1>X2である。しかし、αが増加するとより堅
固な結合が達成されるが、最大の結合力は犠牲になる。
これは、従来技術では磁気結合の磁束は集中しているの
に対して、磁石130,132の磁束は弱められた結果であ
る。最大結合力が過度に低下しないようにするため、第
1の磁石の組130の一部は、第2の磁石の組132の一部と
重なり合うことが好ましい。従って、図6には第1の磁
石の組130の1つの縁部と第2の磁石の組132の1つの縁
部とにより定義される重なり合う領域136を示す。しか
し、磁石130,132の相対的角度方向は、特定の用途によ
り決めることが出来る。
【0023】図4、5に示す磁石130,132は永久磁石で
あるが、磁石130,132は電磁石でも、または永久磁石と
電磁石との任意の組合わせでもよい。さらに、ローター
122上の磁石130,132の配置は任意である。本発明はま
た、例えばコア110上に磁気突出部114に代えて角度の変
位した磁石の2つ又はそれ以上の組を置くことにより、
実行することが出来る。ローター122上に配置された代
えられた磁石は、一体の磁石でもよく(これにより、図
4〜6に示す磁石130,132と磁気突出部114の関係を本質
的に反対にする)、又は角度の変位した磁石の2つ又は
それ以上の組であっても良い。
【0024】オフセット角度αに加え、本発明は、特定
の用途で磁気結合組立体を「調整する」色々の設計のバ
リエーションを提供する。例えば、対称が好ましいが、
半径R1とR2を変えて、第1、第2の磁石の組130,13
2の半径が半径方向に相互にずれるようにことが出来
る。さらに、磁石の極性は変えることが出来る。従っ
て、1実施例では、例えば第1の磁石の組130の極性は
周方向に同じ、即ち−N−N−N−N−とすることが出
来る。他の実施例では、極性を交互に、即ち−N−S−
N−S−とすることが出来る。当業者は別の配置を考え
ることが出来るであろう。上述の調整方法は、個別に又
は相互に組合せて使用することが出来る。
【0025】図7を参照すると、本発明の好適な実施例
が、半導性の基板上に金属コーティングをスパッタする
装置に使用するように示される。このような実施例で
は、処理チャンバ150は、真空排気可能な処理スペース1
52を形成し、その上部はスパッタリング領域151を形成
し、そこでターゲット154から基板156の上面へ金属がス
パッタされる。処理チャンバ150は、頂部からアクセス
可能で、ターゲット154を含むアノード組立体158により
閉じることが出来る。アノード組立体158は、絶縁性リ
ング160の手段により処理チャンバ150から電気的に絶縁
され、弾力性のOリング162の手段により気密にシール
されている。スパッタリング領域151は、ターゲット154
と、底部に中央開口部が形成されたスパッタシールド16
4と、基板クランプリング166とにより形成され、基板ク
ランプリングの内辺部は蒸着アパーチャ即ち開口部167
を形成する。
【0026】真空排気可能な処理スペース152内に、基
板加熱プレート168と、4つの直立基板係合フィンガー1
72を有するリフト組立体170とが配置される。加熱プレ
ート168とリフト組立体170とは、作動器により下位置と
上位置の間を独立に移動することが出来る。処理チャン
バ150の一方の側にロボット基板移送機構(図示せず)
のシャトルブレード180用の連通路178が延びる。この移
送機構は、点線184で示すように、基板をスリット182経
由で処理チャンバ150に出し入れする。処理チャンバ150
の他方の側には、空洞188を形成する拡張室本体186が取
付けられ、この空洞はスリット190の手段により真空排
気可能な処理空間152と連通し、シャッタープレート192
の格納区画を形成する。シャッタープレート192は、通
常は基板と同じように構成されたディスクで、金属、セ
ラミック、または他の好適な材料で出来ている。シャッ
タープレート192は、アーム193により支持され、磁気結
合組立体100の回転可能な被駆動軸106に接続されてい
る。磁気結合組立体100の下端部の駆動軸104は、モータ
ー116に接続される。
【0027】動作において、移送ブレード180の上にあ
る基板156は、スリット182を通って位置184へ移動し、
そこで、リフトフィンガー172により、ブレード180から
処理位置即ち開口部167内へ持上げることが出来る。ブ
レード180が引っ込められると、すぐに加熱プレート168
が、基板156の底面に隣接する基板加熱位置まで上昇す
ることが出来る。リフト組立体170と加熱プレート168
は、所定の期間上昇位置に止まって、蒸着動作を完了
し、その後加熱プレート168を下降させ、ロボットのシ
ャトルブレード180が位置184へ移動し、リフト組立体17
0が基板156をブレード180上に下降させる。次に、リフ
ト組立体170は、基板156がフィンガー172から離れるま
で下降し続け、基板をブレード180により引っ込めるこ
とが出来る。
【0028】ブレード180が基板156を加熱プレート168
の頂部から離れさせると直ぐに、モーター116に電圧を
加え、アーム193とシャッタープレート192を空洞188か
ら加熱プレート168上の位置へ旋回させ、フィンガー172
と整列させる。次に、作動器176に電圧を加え、リフト
組立体170をシャッタープレート192と係合させ、上方へ
移動し続け、プレート192をアーム193から離し、以前基
板156が占めた蒸着位置へ上昇させる。こうすると、蒸
着アパーチャ即ち開口部167を有効に閉じ、システムは
運転しつづけることが出来る。新しい基板を処理する準
備が出来ると、運転サイクルが逆にされて、シャッター
プレート192はチャンバ186内に引っ込み、新しい基板が
蒸着位置へ移動する。
【0029】磁気結合組立体100の動作は、図4から6
を参照して理解できるであろう。シャッタープレート19
2が処理チャンバ150へ回転して出し入れされるとき、モ
ーター116が作動され、トルクを回転組立体118へ伝え
る。従って、ローター122及び関連付けられた第1、第
2の磁石の組130,132は、モーター116により決まる角速
度で縦軸Aの周りを回転する。ローター122の角度変位
の間、磁気突出部114は、第1、第2の磁石の組130,132
に対してほぼ一定の関係を保持する。従って、回転組立
体118の回転は、コア110に伝達され、その結果シャッタ
ープレート192が、モーター116の回転方向によって処理
チャンバ150内へ出たり入ったりする。
【0030】本発明者らは、複数の磁石を上述したよう
にずらすことにより、磁石130,132とコア110の間のより
堅固な結合を提供され、その結果相互のずれと振動が減
少することが分かった。図8は、本発明により達成され
る改善されたカップリングの図表表現である。図8は、
図2,3に示すような従来の磁気結合組立体を表す第1
トルク−偏差曲線143と、2組の磁石が角度をずらして
ある本発明の磁気結合組立体を表す第2トルク−偏差曲
線145とを示す。各実施例で使用した磁石は、幅3/8
インチ、厚さ1/4インチである。従来の組立体では、
長さ3.75インチの18の磁石を使用し、ローター上で相
互に5/16インチ離しておいた。同様に、本発明によ
る組立体では、ある組の磁石は、長さ1と7/8インチ
で、円周方向に相互に5/16インチ離れている。各組
は、18の磁石を含む(合わせて36)。さらに、各組
の関連付けられた磁石間のオフセット角度(α)は、約
5/16インチである。従来の組立体と本発明の組立体
の両方で、ローター上の対向する磁石に対応して、コア
は幅約3/8インチの18の磁気突出部を備える。
【0031】各曲線は、コアを回転しないように固定
し、次に駆動軸にかけるトルクを増加させていく。接線
偏差(y軸)、即ちコアとローター上に配置された磁石
の間の相対移動を、色々のレベルのトルク(x軸)に対
して記録する。300mmの処理チャンバでは、接線偏差
が20ミルより大きいと、振動とチャンバの汚染のため
許容できない。曲線143と曲線145を比較すると、本発明
は従来の設計よりトルクの許容量が大きいことが分か
る。例えば、接線偏差が25ミルでは、従来の結合組立
体(曲線143)は13インチ−ポンドのトルクである
が、本発明(曲線145)は15インチ−ポンドのトルク
であり、トルクの容量は15%以上増加している。曲線
143と145は、トルクが増加するに従って離れ、本発明で
は図8に示す全てのトルクレベルでより堅固な結合を示
す。
【0032】従って、本発明の磁気結合組立体は、異な
る環境に保持された構成要素をインターフェースし、従
来の磁気結合の設計に伴う有害な振動を減らすのに有効
なデバイスを提供する。図7では、組立体が、モーター
116により提供される回転運動をシャッタープレート192
へ伝動し、モーター116は環境条件に晒され、シャッタ
ープレート192は真空条件にある。しかし、図7は本発
明の多数の用途の1例にすぎない。他のインターフェー
スする媒体は、ハロゲン等の色々のガス、水等の色々の
液体を含む場合がある。又は、結合は一様な環境で使用
することも出来る。このような場合、隔壁138をなくし
て、コア110とローター122の間の磁気抵抗を減らすのが
好ましい。組立体の内部構成要素、即ちコア110と、隔
壁138と、ローター122を分離する必要がある時は、ハウ
ジング102に気密シールを設ければ良い。
【0033】さらに、本発明は、上述した回転する実施
例に限定されない。従って、他の実施例は、磁石が直線
運動するリニアデバイス又は回転でない経路を運動する
デバイスを含むことが出来る。本発明の好適な実施例を
上述したが、本発明の基本的範囲から離れずに、本発明
の他の及び別の実施例を考えることが出来、本発明の範
囲は、特許請求の範囲により決まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 典型的な物理真空蒸着チャンバの概略図。
【図2】 従来技術の磁気結合デバイスの一部の上面断
面図。
【図3】 図2の磁気結合デバイスの一部の上面断面
図。
【図4】 本発明の磁気結合デバイスの側面断面図。
【図5】 図4に示す磁気結合デバイスの回転組立体の
一部の斜視図。
【図6】 図4に示す磁気結合デバイスの一部の上面断
面図。
【図7】 本発明の磁気結合デバイスを組込んだ物理蒸
着チャンバの側面断面図。
【図8】 トルク−変位の比較図。
【符号の説明】
100 磁気結合組立体 104 駆動軸 106 被駆動軸 110 コア 114 磁気突出部 116 モーター 118 回転組立体 122 ローター 130 第1の磁石の組 132 第2の磁石の組 138 隔壁 150 処理チャンバ
フロントページの続き (72)発明者 リック エンドー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94070 サン カーロス サンセット ド ライヴ 960 (72)発明者 ダン エイ マロール アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95123 サン ホセ ハーロング アベニ ュー 193

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気結合組立体において、 (a) 縦軸に沿って配置され、外面に複数の磁気突出部
    を形成する第1回転組立体、及び、 (b) 前記第1回転組立体の周りに同心に配置された第
    2回転組立体を備え、該第2回転組立体は、 (i) 前記第2回転組立体上に、前記複数の磁気突出部
    に対向する関係で環状に配置された第1の磁石の組と、 (ii) 前記第2回転組立体上に、前記複数の磁気突出部
    に対向する関係で、前記第1の磁石の組から円周方向に
    ずれて環状に配置された第2の磁石の組と、を備えるこ
    とを特徴とする組立体。
  2. 【請求項2】 前記第1回転組立体又は前記第2回転組
    立体の少なくとも一方にモーターが結合した請求項1に
    記載した磁気組立体。
  3. 【請求項3】 前記第2回転組立体は、円筒形で縦軸の
    周りに配置されたローターを備え、前記第1の磁石の組
    と前記第2の磁石の組は、前記ローターの内壁に配置さ
    れる請求項1に記載した磁気組立体。
  4. 【請求項4】 前記複数の磁気突出部と、前記第1の磁
    石の組又は前記第2の磁石の組のうち少なくとも一方
    は、電磁石である請求項1に記載した磁気組立体。
  5. 【請求項5】 前記第1と第2の磁石の組の各磁石は、
    回転方向により決まる前端部を備え、前記前端部は一対
    の平行な縦軸を形成する請求項1に記載した磁気組立
    体。
  6. 【請求項6】 前記第1回転組立体と前記第2回転組立
    体は、ギャップを形成し、さらに前記ギャップに隔壁が
    配置され、前記第1回転組立体と前記第2回転組立体の
    間の気密シールを形成する請求項1に記載した磁気組立
    体。
  7. 【請求項7】 (a) 前記磁気結合組立体が取付けられ
    る真空チャンバ、 (b) 前記真空チャンバの壁を通って配置され、前記縦
    軸の周りを回転可能な軸を備え、前記軸の第1端部は前
    記第1回転組立体に結合する請求項1に記載した磁気組
    立体。
  8. 【請求項8】 前記複数の磁気突出部は、前記外面に配
    置された分離可能な極片である請求項1に記載した磁気
    組立体。
  9. 【請求項9】 極片は、第3の磁石の組と、前記第3の
    磁石の組から円周方向にずれた第4の磁石の組を備える
    請求項8に記載した磁気組立体。
  10. 【請求項10】 磁気結合組立体において、 a) 縦軸に沿って回転可能に配置されたコアを備え、該
    コアは、 (i) 前記縦軸に沿って配置されたコアに固定された第
    1軸と、 (ii) 前記コアの外面に形成された磁気突出部のアレー
    とを有し、 b) 前記コアの周りに同心に、前記コアから間隔をおい
    て配置されたローターを備え、該ローターは、 (i) 前記ローターの円周上に配置された第1の磁石の
    組と、 (ii) 前記ローターの円周上に配置された第2の磁石の
    組とを有し、 前記第1の磁石の組の少なくとも1つは、前記第2の磁
    石の組の少なくとも1つから円周方向にずれていること
    を特徴とする組立体。
  11. 【請求項11】 前記第1の磁石の組は第1の半径で配
    置され、前記第2の磁石の組は第2の半径で配置され、
    前記第1の半径と前記第2の半径とは角度がずれている
    請求項10に記載した磁気組立体。
  12. 【請求項12】 前記第1と第2の磁石の組の各磁石
    は、回転方向により決まる前端部を備え、前記前端部は
    一対の平行な縦軸を形成する請求項10に記載した磁気
    組立体。
  13. 【請求項13】 前記磁気突出部のアレーは、前記外面
    に配置された分離可能な極片である請求項10に記載し
    た磁気組立体。
  14. 【請求項14】 極片は、第3の磁石の組と、前記第3
    の磁石の組から円周方向にずれた第4の磁石の組を備え
    る請求項13に記載した磁気組立体。
  15. 【請求項15】 前記第1回転組立体と前記第2回転組
    立体は、ギャップを形成し、さらに前記ギャップに隔壁
    が配置され、前記第1回転組立体と前記第2回転組立体
    の間の気密シールを形成する請求項10に記載した磁気
    組立体。
  16. 【請求項16】 磁気組立体において、 (a) 前記磁気結合組立体が取付けられる真空チャン
    バ、 (b) 前記真空チャンバの壁を通って配置され、前記縦
    軸の周りを回転可能な第2軸を備え、前記第2軸の第1
    端部は前記第1回転組立体に結合し、第2端部はシャッ
    タープレートに結合する請求項15に記載した磁気組立
    体。
  17. 【請求項17】 a) 真空チャンバ、及び、 b) 前記真空チャンバに取付けられた磁気カプラーを備
    え、該磁気カプラーは、 (i) 縦軸に沿って配置され、外面に磁石のアレーを備
    える第1回転組立体、 (ii) 前記第1回転組立体の周りに間隔をおいて同心に
    配置された第2回転組立体であって、ローター上に円周
    方向に配置された第1の磁石の組と、前記ローター上に
    円周方向に配置され、前記第1の磁石の組から円周方向
    にずれた第2の磁石の組とを有する該第2回転組立体、 (iii) チャンバー壁を通って配置され、前記第1回転
    組立体に固定された第1端部を有する第1軸、 (iv) 前記第2回転組立体に固定された第2軸、及
    び、 (v) 前記第2軸に固定されたモーター、を備えること
    を特徴とする装置。
  18. 【請求項18】 前記第1軸の第2端部に固定されたシ
    ャッターを備える請求項17に記載した装置。
  19. 【請求項19】 前記第1回転組立体と前記第2回転組
    立体は、ギャップを形成し、さらに前記ギャップに隔壁
    が配置され、前記第1回転組立体と前記第2回転組立体
    の間の気密シールを形成する請求項17に記載した装
    置。
  20. 【請求項20】 前記第1と第2の磁石の組の各磁石
    は、回転方向により決まる前端部を備え、前記前端部は
    一対の平行な縦軸を形成する請求項17に記載した装
    置。
  21. 【請求項21】 磁気結合組立体において、 (a) 外面に複数の磁気突出部を形成する第1磁気組立
    体、及び、 (b) 前記第1磁気組立体と間隔をおいた関係で配置さ
    れた第2磁気組立体を備え、該第2磁気組立体は、 (i) 前記第2磁気組立体上に、前記複数の磁気突出部
    に対向する関係で配置された第1の磁石の組と、 (ii) 前記第2磁気組立体上に、前記複数の磁気突出部
    に対向する関係で、前記第1の磁石の組から円周方向に
    ずれて配置された第2の磁石の組と、を備えることを特
    徴とする組立体。
  22. 【請求項22】 前記第1磁気組立体又は前記第2磁気
    組立体の少なくとも一方にモーターが結合した請求項2
    1に記載した磁気結合組立体。
  23. 【請求項23】 前記複数の磁気突出部は、前記外面に
    配置された分離可能な極片である請求項21に記載した
    磁気組立体。
  24. 【請求項24】 前記複数の磁気突出部と、前記第1の
    磁石の組又は前記第2の磁石の組の少なくとも一方は、
    電磁石である請求項21に記載した磁気組立体。
  25. 【請求項25】 2つ又はそれ以上の磁石を結合する方
    法において、 (a) 第1の複数の磁石を設け、 (b) 前記第1の複数の磁石に第2の複数の磁石を磁気
    的に結合し、該第2の複数の磁石は、 (i) 前記第1の複数の磁石と対向する関係の第1の磁
    石の組を備え、該第1の磁石の組の少なくとも1つの磁
    石は、第1前縁部に沿って第1面を形成し、 (ii) 前記第1の複数の磁石と対向する関係の第2の磁
    石の組を備え、該第2の磁石の組の少なくとも1つの磁
    石は、第2前縁部に沿って第2面を形成し、前記第1の
    磁石の組の少なくとも1つの磁石と、前記第2の磁石の
    組の少なくとも1つの磁石とは、前記第1の複数の磁石
    の共通の磁石に磁気的に結合し、前記第1面と前記第2
    面とは、相互に空間的に変位している、ことを特徴とす
    る方法。
  26. 【請求項26】 前記第1の複数の磁石と前記第2の複
    数の磁石との少なくとも一方を作動させる請求項25に
    記載した方法。
  27. 【請求項27】 前記第1の複数の磁石と前記第2の複
    数の磁石との少なくとも一方は、電磁石である請求項2
    5に記載した方法。
JP2000105634A 1999-02-19 2000-02-18 磁気結合組立体 Withdrawn JP2001054278A (ja)

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US25328799A 1999-02-19 1999-02-19
US09/253287 1999-02-19

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110026391A (ko) * 2009-09-07 2011-03-15 이펀 테크놀러지 컴퍼니, 리미티드 진공 기구의 회전-전달 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110026391A (ko) * 2009-09-07 2011-03-15 이펀 테크놀러지 컴퍼니, 리미티드 진공 기구의 회전-전달 장치

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