JP2001051048A - 測距システム - Google Patents

測距システム

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JP2001051048A
JP2001051048A JP11228493A JP22849399A JP2001051048A JP 2001051048 A JP2001051048 A JP 2001051048A JP 11228493 A JP11228493 A JP 11228493A JP 22849399 A JP22849399 A JP 22849399A JP 2001051048 A JP2001051048 A JP 2001051048A
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signal
distance
distance measuring
ranging
packet
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JP11228493A
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Inventor
Yoshitaka Uchida
吉孝 内田
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Faurecia Clarion Electronics Co Ltd
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Clarion Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 どのような通信形態(1:1通信、1:N通
信、N:N通信)であろうと、測距及び通信を可能と
し、かつコスト低減及び小型化を実現することのでき
る、測距システムを提供する。 【解決手段】 測距側100と複数の被測距側200と
の間でSS信号を送受信し、この送受信に要した時間に
基づいて、測距側100と各被測距側200との間の距
離をそれぞれ求める測距システムにおいて、SS信号の
周波数帯を複数の周波数帯に分割し、その中の1つの周
波数帯f1をダウンリンクとして用い、残りの周波数帯
f2をアップリンクとして用いるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、道路横断
中の歩行者もしくは自転車等で走行中の人間(被測距
側)に対して自動車(測距側)との事故を未然に防止す
るための、自動車前方の歩行者の検知及び測距システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、測距側と被測距側との間でSS
信号を光通信により送受信し、この送受信に要した時間
に基づいて、測距側と各被測距側との間の距離をそれぞ
れ求める測距システムが知られている。
【0003】この種の従来の測距システムでは、(1)
測距側が1つに対して被測距側が1つ(1:1通信)、
(2)測距側が1つに対して被測距側が複数(1:N通
信)、或いは(3)被測距側が複数に対して被測距側が
複数(N:N通信)、の3つの組み合わせが考えられ
る。
【0004】1:1通信を例にとって説明すると、図6
に示すように、まず、後方車のA車(測距側)から前方
車のB車(被測距側)に向けてPN信号PNa(t)を
光通信により送出する。B車では、受信したPN信号P
Na(t−τ)(τ:伝搬遅延)に自車情報Db(t)
を乗算・変調し、増幅してA車に向けて光通信により返
信する。A車では、受信した信号からPN信号PNa
‘(t)(=PNa(t−2τ))を同期・再生し、受
信信号に乗じることで、前方車情報Db’(t)(=D
b(t−τ))を復号する。また、PNa(t)とPN
a‘(t)との相互相関から、車両間の往復伝搬に要し
た時間2τが検出されるので、次式により、車両間距離
Rを算出する。
【0005】 R = τ・C (C=3×108 m/sec)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】(1)1:1通信で
は、以下の問題がある。
【0007】すなわち、従来の構成では、信号伝送媒体
に光通信方式を用いている。これは、例えば、最近の室
内における光通信LANなとで使用されているものと等
価な伝送媒体であるが、使用する環境が走行中(停車中
も考えられる)の車両である場合、雨天時、光を遮
るものの存在等がある時、光通信は著しく性能の劣化
(通信距離の低下)をきたすという問題がある。
【0008】この問題を解決するためには、一般的には
通信電力の増大を計る必要があり、従って、そのために
回路規模及び装置の増大、消費電力の増加等が生じ、現
実的でないという問題がある。
【0009】(2)1:N通信では、前方B車の測距が
不可能になる。
【0010】例えば、前方B車(A車より15m先)の
そばに対向してくるC車(A車より17m先)が存在す
る場合、C車からのPN信号をA車で受信しても、相互
相関値が小さいので、B車情報を復調することができ
る。
【0011】しかし、これはあくまでもC車のPN信号
よりB車からのPN信号電力が大きい場合に限って可能
である。
【0012】仮りに、伝搬損失を考慮してC車からのP
N信号がB車からのPN信号電力を上回る位置にあれ
ば、A車では信号の区別ができなくなり、結果的にB車
との測距が不可能になるという問題がある。
【0013】一方、前方B車の自車情報の中にB車であ
ることを示す個別識別情報(例えば、IDに相当するデ
ータ)が含まれていれば、A車においてPN信号の同期
及び情報復調を行う場合、B車の個別識別情報を取得す
ることができ、B車を認識することが可能になる。
【0014】しかし、前述のように、前方B車の情報が
C車によって干渉を受けた場合、B車の情報復調ができ
なくなり、その結果B車の認識(或いはすべての車両の
認識)が不可能になるという問題がある。
【0015】(3)N:N通信では、測距・通信が不可
能になる。
【0016】1:N通信より複雑なシステムにおいて、
すでに1:N通信の問題がある中でN:N通信は不可能
である。
【0017】そこで、本発明の目的は、上述した従来の
技術が有する課題を解消し、どのような通信形態(1:
1通信、1:N通信、N:N通信)であろうと、測距及
び通信を可能とし、かつコスト低減及び小型化を実現す
ることのできる、測距システムを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
測距側と複数の被測距側との間でSS信号を送受信し、
この送受信に要した時間に基づいて、測距側と各被測距
側との間の距離をそれぞれ求める測距システムにおい
て、SS信号の周波数帯を複数の周波数帯に分割し、そ
の中の1つの周波数帯をダウンリンクとして用い、残り
の周波数帯をアップリンクとして用いる、ことを特徴と
するものである。
【0019】請求項2記載の発明は、請求項1記載のも
のにおいて、測距側からのSS信号の送信をパケット通
信とし、その更新時間の区間を複数のタイムスロットと
して分割した、ことを特徴とするものである。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項2記載のも
のにおいて、パケット通信におけるパケット長が1タイ
ムスロットよりも短いことを特徴とする。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1記載のも
のにおいて、複数の測距側を備え、各測距側が、異なる
PN符号を持つSS信号を送信するものである。
【0022】請求項5記載の発明は、測距側と複数の被
測距側との間でSS信号を送受信し、この送受信に要し
た時間に基づいて、測距側と各被測距側との間の距離を
それぞれ求める測距システムにおいて、測距側の送信側
が、PN符号発生器と、PN符号をパケット組立する組
立器と、タイミング生成器とを備え、このタイミング生
成器からの基準信号を元に1つの周波数帯をダウンリン
クとして用いてパケットを送信し、各被測距側が、信号
検出器と、情報発生器と、遅延器とを備え、前記パケッ
トを受信して信号検出を行い、この信号におけるPN符
号に情報発生器で生成した情報を乗算し、この情報乗算
によって変調されたPN符号をあらかじめ各被測距側に
設定された遅延時間後に、周波数変換した周波数帯をア
ップリンクとして用いてパケットを返信し、測距側の受
信側が、相関器、距離演算器とを備え、各被測距側から
異なるタイミングで受信したパケットをそれぞれ相関復
調し、自己相関出力を得て、その発生タイミングを求め
ることにより測距側と各被測距側との間の距離をそれぞ
れ演算する、ことを特徴とする。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項5記載のも
のにおいて、前記信号検出器が、入力信号のAGC制
御、入力信号レベルに応じた検出時間の補正を実行す
る、ことを特徴とするものである。
【0024】請求項7記載の発明は、請求項5または6
記載のものにおいて、前記PN符号と情報の変調をダウ
ンリンクとして用いられる1つの周波数帯で実行する、
ことを特徴とするものである。
【0025】請求項8記載の発明は、請求項5または6
記載のものにおいて、前記PN符号と情報の変調を一旦
ベースバンドに周波数変換した後に、その周波数帯で実
行する、ことを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0027】図1において、100は車載器(測距側)
を示し、200a〜200nは複数の歩行者(被測距
側)を示している。
【0028】図2は、車載器100と特定の歩行者20
0aとの間の通信関係を示す構成図である。なお、図示
は省略したが、残りの歩行者200b〜200nと車載
器100の関係も、これと同様の関係にある。
【0029】この車載器100は、その送信側100A
が、PN符号を生成するPN符号発生器1を備え、この
PN符号発生器1より出力されるPN符号が、パケット
の組立器2に入力され、ここでPN符号のパケット組立
が行われる。
【0030】この組立器2には、タイミング生成器3か
らの基準信号aが入力され、これを元にして、変調器9
で1つの周波数帯(中心周波数fl)に変調し、この周
波数帯flをダウンリンクとして用いて、PN符号(S
S信号)のパケットが、方向性結合器4、アンテナ5を
通じて出力される。
【0031】ここでの通信方式には、SS信号を用いた
スペクトル拡散通信方式が用いられている。2.4GH
z帯を使用するとして、その周波数帯を2分割して、周
波数帯flには、分割したなかの1つの周波数帯が割り
当てられている。
【0032】上記のタイミング生成器3からの基準信号
aは、図3に示すように、例えば0.1secの更新時
間毎に生成される。
【0033】歩行者200aは、アンテナ11を通じて
SS信号のパケットを受信し、方向性結合器12を経て
信号検出器13に入力する。
【0034】ここで、歩行者(被測距側)は複数存在
し、各歩行者200a〜200nの信号検出器13に入
力されるタイミングは、図3に示すように、車載器10
0と各歩行者200a〜200nとの間の距離に応じて
異なり、各歩行者200a〜200n毎に異なる。例え
ば、歩行者200aでは基準信号aの出力からtrl後
に信号検出を行い、歩行者200bではtr2後、歩行
者200cではtr3後、歩行者200nではtrN後
に信号検出を行う。
【0035】ここで、信号検出はPN符号の相関をとる
もの(コヒーレント)ではなく、キャリアセンスなどの
ノンコヒーレントな信号検出である。
【0036】ただし、どの歩行者200a〜200nに
おいても、この信号検出時間のバラツキが距離測定の精
度に起因するため、信号検出器13が、バラツキをある
範囲内に抑えるように、入力信号のAGC制御、入力信
号レベルに応じた検出時間の補正等、を実行・制御す
る。
【0037】この信号検出を行った後、図2に示すよう
に、乗算器16で、受信したパケット(PN符号)に情
報発生器15で生成した情報を乗算する。この情報発生
器15から出力される情報は、例えば、使用するタイ
ムスロット番号(後述の遅延器の遅延時間にも相当す
る)、歩行者IDなどである。パケット長及び法的
な拡散率から帰着するデータ伝送速度による制約から、
送信データビット数が最大送信可能データビット数内を
満足するのであれば、その他の情報(車載器信号の受信
電力情報、など)も含まれる。
【0038】情報によって変調されたパケット(PN符
号)は、遅延器17に送られ、ここで、図3に示すよう
に、あらかじめ歩行者毎に設定された遅延時間ts1、
ts2、ts3、tsN分だけ遅延させる。
【0039】その後、変調器18で、上記周波数帯fl
とは異なる周波数帯(中心周波数f2)に変調し、この
周波数帯f2をアップリンクとして用いて、方向性結合
器12,さらにアンテナ11を経て、車載器100に出
力する。
【0040】この周波数帯f2には、上記のように、
2.4GHz帯を2分割して、分割したなかの残りの周
波数帯が割り当てられている。
【0041】なお、先のパケット(PN符号)と情報の
変調はダウンリンク周波数帯で行っても問題なく、ま
た、一端ベースバンドに周波数変換をして行っても何ら
問題はない。必然的に、アップリンクヘの周波数変換動
作も変わることになるが、このことはシステムの本質で
はない。
【0042】要は、歩行者で受信されたPN符号に情報
を変調し周波数変換が行えれば問題はない。さらには、
歩行者において受信から送信にかけてのプロセスでフィ
ルタ及びアンプ等は省略しているが、言うまでもなく、
システムの本質的なことではないので省略しているだけ
である。
【0043】車載器100の受信側100Bでは、周波
数帯f2をアップリンクとして用いて送信されたSS信
号のパケットを、アンテナ5を通じて受信し、方向性結
合器4を経て相関器6に送り、ここで相関復調が行われ
る。
【0044】図4は、歩行者200aをピックアップし
て示している。
【0045】上述したように、パケットは、車載器10
0から歩行者200aに送信され、基点(t=0se
c)から時間(tr1)及び歩行者200aの固定遅延
時間(ts1)後に、歩行者200aから再び車載器1
00に送信される。ここで、図3に示す更新時間0.1
secの区間は、100個のタイムスロットに分割さ
れ、歩行者200aには、そのうちのタイムスロットN
0.30に相当する固定遅延時間(ts1)が設定され
ている。また、車載器100では、タイムスロットN
o.30におけるパケットとして受信することになる。
【0046】なお、例えば、歩行者200bには、タイ
ムスロットN0.31に相当する固定遅延時間(ts
2)が設定されている。
【0047】この車載器100は、歩行者200aから
のパケットを自分が送信してから、下記のt△時間後に
受信したことになる。
【0048】 t△ = tr1 + ts1 + tr1 車載器100では、この受信したパケットを、相関器6
(図2)にて相関復調を行う。そして、この自己相関出
力を得て、その発生タイミングを求めることにより、上
記t△を求める。この相関器6はあくまで自己相関出力
を得るものであり、この相関器6にはマッチドフィルタ
を使用してもよく、また、車載器100内のPN符号発
生器1からのPN符号(送信に使用したPN符号)を用
いるスライディングコリレータによる相関復調でも可能
である。
【0049】そして、距離計算器7において、次式によ
り、車載器100と歩行者200aとの間の距離Rを算
出する。
【0050】 R = ((t△ − ts1)/2)・C ただし、C=3×108 m/sec さらに、その相関出力を元にデータ復調器8でデータ復
調を行い、歩行者200aからの情報を再生する。
【0051】車載器100では、残りの歩行者200b
〜200n(すべてのタイムスロット)に対しても、上
記距離計算及びデータ復調を行う。そして、検出更新時
間毎に、再度パケットを送信する。
【0052】この車載器100では各歩行者200a〜
200nから送信されるパケットを異なるタイミングで
受信する。
【0053】この実施形態では、従来技術での問題点で
あった、通信形態としての1:1通信及び1:N通信の
問題が解消される。
【0054】図5は、フローチャートである。
【0055】車載器100では、パケット組立化された
PN符号を、基準信号aを元にダウンリンク周波数にて
出力すると同時に、時間計測を開始する(S1)。
【0056】歩行者200a〜200nでは、キャリア
センスなどの信号検出によってパケット受信を検知し
(S2)、歩行者独自の情報を受信したパケットに変調
し(S3)、あらかじめ設定されている歩行者独自の遅
延時間に基づき、パケットをダウンリンク周波数とは異
なる周波数で折り返し送信する(S4)。
【0057】車載器100では、歩行者より送信されて
くるパケットを受信し、相関演算を行い、受信時間を算
出する(S5)。
【0058】そして、受信時間を元に、歩行者との距離
を算出し、さらにデータ復調を行い、歩行者からの情報
を取得する(S6)。ついで、すべての歩行者の受信を
終了したか否かをみて(S7)、終了していない場合、
S5に戻って、S6までを繰り返す。また、終了した場
合、検出更新時間になったか否かをみて(S8)、検出
更新時間になるまで、S7、S8を繰り返す。
【0059】本システムの運用上の前提条件としては、
以下のようになる。
【0060】(1)歩行者検出範囲は、さほど広くな
い。車両前方50m程度である。車両が歩行者の距離を
検知して停止できる範囲が基本。
【0061】(2)信号の伝送媒体は電波である。さら
に、スペクトル拡散通信方式を用いるために、実運営上
は、使用できる電波周波数が限定される(微弱周波数を
除けば、2.4GHz帯に認可)。
【0062】(3)ありとあらゆる複数の歩行者を検知
するものでなく、検出できる歩行者数には限度がある。
【0063】また、本システムの基本仕様としては、以
下に示す内容を特徴とする。
【0064】(1)スペクトル拡散通信方式を用いるた
めに2.4GHz帯を使用するとして、その周波数帯を
周波数分割して使用する。
【0065】例えば、認可周波数帯を2分割した場合、
片方を車載器から歩行者への通信用(ダウンリンク)と
して、もう片方を歩行者から車載器への通信用(アップ
リンク)として使用する。ちなみに図2は、その構成と
して示されている。
【0066】さらに複数の周波数帯に分割(例えば、4
分割:各々の分割した中心周波数をf0、f1、f2、
f3とする)することもあり得る。この場合は、その中
の1つの周波数(f0)をダウンリンクとして用い、残
り(fl、f2、f3)をアップリンクとして用いる。
【0067】この場合、車載器100は各アップリンク
の周波数帯の相関をとるために、アップリンク数に等し
い複数の相関器6を必要とするが、利点として歩行者数
をアップリンク数ほど増大させることが可能である。
【0068】なお、説明を簡単化するために、以下アッ
プリンクは1つとして説明する。
【0069】(2)歩行者を常に検出するためにも、車
載器100では逐次歩行者の検出を行う必要があり、そ
のための検出更新時間を設定する必要がある。
【0070】さらに、複数の歩行者200a〜200n
を認識するために、通信は連続送信ではなくパケット通
信として、かつ、検出更新時間のその間の区間を複数の
タイムスロットとして分割する。例えば、タイムスロッ
トを100とすると、理論的には歩行者100人(10
0チャンネル)を検出可能となる。その場合の例とし
て、検出更新時間を0.1secとすると、1タイムス
ロットは1msecとなる。従って、パケット長はそれ
よりも充分短くなくてはならない。これらの通信概念
は、図3に示されている。
【0071】(3)N:N通信を想定した場合、複数の
車載器100が存在し、各車載器100は、図示を省略
した各々異なるPN符号発生器を有する。
【0072】従って、各車載器100から送出されるP
N符号は異なり、またその異なることでその車載器10
0が特定される。
【0073】すなわち、N:N通信に関しては、各車載
器100は各々異なるPN符号で、かつ、異なる基点で
そのパケットを送信することになる。なお、偶然に車載
器100同士で同時にパケットを送信して衝突する場合
がある(基点が同じになることを意味する)が、この回
避策は、歩行者からの信号を元に判断(例えば、過去の
受信情報の統計処理なとから判断)して基点を変える
(先の距離計算において過去の情報を統計処理なとを行
って用いている場合は、その情報に対して状況に応じて
はオフセットを加えるなどの補正が必要になる場合もあ
る)ことで対処可能である(各車載器100の起点変更
もランダムに行う)。
【0074】さて異なるPN符号が存在するこの場合、
まず車載器100間同士及び歩行者間同士の干渉は周波
数が分割されているために問題はない。
【0075】問題があるのは、(1)車載器→歩行者、
(2)歩行者→車載器における干渉である。前者(1)
は、歩行者の受信信号は干渉しても歩行者側では信号を
折り返すだけであるため、さほど重要な問題とはならな
い(干渉するタイミングで若干、車載器側での距離精度
の劣化を生じる)が、後者(2)の歩行者からの信号を
車載器で受けた場合においては距離計算などにはかなり
の影響を及ぽすため問題である。この場合は、車載器で
判断するタイムスロットに希望信号と干渉信号がお互い
混入することになる。
【0076】しかし、希望信号の自己相関が干渉信号の
相互相関よりも勝っていれば、何ら問題はない。問題は
その逆の場合である。これによると相互相関の方が大き
くなり、結果的にその相互相関よりデータ復調を行い、
他の車載器の情報を取得することになる。しかし、この
時においては、相互相関であっても、歩行者のIDが分
かるために、そのIDとこれまでの干渉を受けてない時
の、そのタイムスロット番号を使用していた歩行者ID
とを比較することにより、干渉信号であることを判断す
ることが可能となる。
【0077】すなわち、タイムスロットに異なるIDが
2つ存在している状況は、車載器では自己以外の車載器
の存在を認識できることになる。この状況は、歩行者か
ら見れば各車載器までの距離が相当異なる。
【0078】また、干渉による影響がタイムスロット内
に同一のIDをもたらすシチュエーションの場合(すな
わち、歩行者から見れば各車載器までの距離は近いと言
える状況)、車載器では、これまでの各タイムスロット
の距離情報等を元(統計処理)に、変化を検知(例え
ば、統計処理の中で突然の距離の変化を生じた、等)し
て干渉信号であることを判断する。干渉信号であること
が判断できれば、干渉信号の影響がでない程度に送信電
力を増加することで回避が可能となる。すなわち、これ
は干渉信号を判断できるシステムである。
【0079】なお、本システムの運用上の前提条件とし
て説明したように、検知範囲は50m程度であるため、
相互相関が自己相関を上回るとなると、その範囲は歩行
者がかなり車載器に近いことを意味する。となると、車
両の制動距離等を考慮した場合、本システムの歩行者の
安全対策上の検知システムの目的をはずれる。従って、
そのような車載器に近距離でいる歩行者が突然現れるこ
とは機会としては非常に少ないと考えた方が適切と考え
られる。
【0080】また、検知範囲は50m程度であるため、
元々の送信電力も、それほど出力せずとも通信が可能で
あり、もともと最大電力(法規制上の最大電力)での出
力は想定していない。ゆえに、先の干渉による電力の増
減を可能とするように、ある程度の電力(通信距離50
m程度をカバーできる電力)でまず送信し、干渉等で問
題が生じた場合に電力の増減ができるように制御する。
【0081】従って、ほぼ全車両に対して均一に電力制
御を行うことにより、 自己相関 > 相互相関 の関係を保つことができれば、どのような状況でもN:
N通信システムを成立させることができる。
【0082】本システムにおける利点として、 (1)車載器と歩行者は異なる周波数を用いているの
で、自己の干渉がない。
【0083】(2)タイムスロットを行うことで基本的
には複数の歩行者の干渉がなく、車載器では問題なく信
号検出を行える。
【0084】(3)歩行者は特別な相関処理を必要とし
ないため、構成が簡単である。
【0085】(4)あらゆる通信形態での通信を可能と
する。
【0086】等の効果を奏する。
【0087】以上、一実施形態に基づいて本発明を説明
したが、本発明は、これに限定されるものでないことは
明らかである。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、送受信に異なる周波数
帯を用いて、どのような通信形態(1:1通信、1:N
通信、N:N通信)であろうと、測距及び通信を可能と
し、かつコスト低減、及び小型化を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による測距システムの一実施形態を示す
図である。
【図2】図1のシステム構成例を示す図である。
【図3】通信概念を示す図である。
【図4】動作タイミング例を示す図である。
【図5】測距システムのフローチャートである。
【図6】従来の1:1通信の構成図である
【符号の説明】
1 PN符号発生器 2 組立器 3 タイミング生成器 4 方向性結合器 5 アンテナ 6 相関器 7 距離計算器 8 データ復調器 11 アンテナ 12 方向性結合器 13 信号検出器 15 情報発生器 16 乗算器 17 遅延器 100 車載器(測距側) 200a〜200n 歩行者(被測距側)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測距側と複数の被測距側との間でSS信
    号を送受信し、この送受信に要した時間に基づいて、測
    距側と各被測距側との間の距離をそれぞれ求める測距シ
    ステムにおいて、 SS信号の周波数帯を複数の周波数帯に分割し、その中
    の1つの周波数帯をダウンリンクとして用い、残りの周
    波数帯をアップリンクとして用いる、 ことを特徴とする測距システム。
  2. 【請求項2】 測距側からのSS信号の送信をパケット
    通信とし、その更新時間の区間を複数のタイムスロット
    として分割した、 ことを特徴とする請求項1記載の測距システム。
  3. 【請求項3】 パケット通信におけるパケット長が1タ
    イムスロットよりも短いことを特徴とする請求項2記載
    の測距システム。
  4. 【請求項4】 複数の測距側を備え、各測距側が、異な
    るPN符号を持つSS信号を送信することを特徴とする
    請求項1記載の測距システム。
  5. 【請求項5】 測距側と複数の被測距側との間でSS信
    号を送受信し、この送受信に要した時間に基づいて、測
    距側と各被測距側との間の距離をそれぞれ求める測距シ
    ステムにおいて、 測距側の送信側が、 PN符号発生器と、PN符号をパケット組立する組立器
    と、タイミング生成器とを備え、 このタイミング生成器からの基準信号を元に1つの周波
    数帯をダウンリンクとして用いてパケットを送信し、 各被測距側が、 信号検出器と、情報発生器と、遅延器とを備え、 前記パケットを受信して信号検出を行い、この信号にお
    けるPN符号に情報発生器で生成した情報を乗算し、こ
    の情報乗算によって変調されたPN符号をあらかじめ各
    被測距側に設定された遅延時間後に、周波数変換した周
    波数帯をアップリンクとして用いてパケットを返信し、 測距側の受信側が、 相関器、距離演算器とを備え、 各被測距側から異なるタイミングで受信したパケットを
    それぞれ相関復調し、自己相関出力を得て、その発生タ
    イミングを求めることにより測距側と各被測距側との間
    の距離をそれぞれ演算する、 ことを特徴とする測距システム。
  6. 【請求項6】 前記信号検出器が、入力信号のAGC制
    御、入力信号レベルに応じた検出時間の補正を実行す
    る、 ことを特徴とする請求項5記載の測距システム。
  7. 【請求項7】 前記PN符号と情報の変調をダウンリン
    クとして用いられる1つの周波数帯で実行する、 ことを特徴とする請求項5または6記載の測距システ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記PN符号と情報の変調を一旦ベース
    バンドに周波数変換した後に、その周波数帯で実行す
    る、 ことを特徴とする請求項5または6記載の測距システ
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022524644A (ja) * 2019-03-25 2022-05-09 株式会社デンソー パッシブエントリー/パッシブスタートシステムにおける到達時間決定のためのアップサンプリング及び相互相関
DE112022001621T5 (de) 2021-12-27 2024-01-11 Metals Engineering Kabushiki Kaisha GIEßFORM-FORMGEBUNGSVORRICHTUNG UND GIEßFORM-FORMGEBUNGSVERFAHREN

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