JP2001050863A - 軸受試験装置及び軸受試験方法 - Google Patents

軸受試験装置及び軸受試験方法

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JP2001050863A
JP2001050863A JP22960099A JP22960099A JP2001050863A JP 2001050863 A JP2001050863 A JP 2001050863A JP 22960099 A JP22960099 A JP 22960099A JP 22960099 A JP22960099 A JP 22960099A JP 2001050863 A JP2001050863 A JP 2001050863A
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Tomio Nakamura
富男 中村
Masaharu Sugano
正治 菅野
Katsuaki Kikuchi
勝昭 菊地
Toshihiko Horiuchi
敏彦 堀内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受の試験について、試験対象の軸受が使用
されることになる実際の回転機械における回転体などを
高い精度で模擬して試験を行なうことを可能とする。 【解決手段】 軸受試験装置は、供試軸受が嵌め合わさ
れて試験用回転系を形成する試験用回転軸12、試験用
回転系に荷重を負荷する荷重負荷手段16、試験用回転
系に負荷された荷重を計測する荷重計測手段18、およ
び試験用回転系の変位を計測する変位計測手段19を備
えるとともに、回転機械における回転体についての数学
的モデルを保持した制御系を備え、荷重計測手段と変位
計測手段で得られる荷重の計測値と変位の計測値、それ
に数学的モデルとから制御系が、荷重と変位の計測時刻
(t)から所定時間後の時刻(t+Δt)における試験
用回転系の運動状態を算出し、この算出した運動状態を
時刻(t+Δt)に実現するための条件で荷重を負荷で
きるように制御系が荷重負荷手段を制御するようになっ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転機械における
回転体の支持に用いられる軸受の耐久性や振動特性など
の性能を評価するための軸受試験装置および軸受試験方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】回転機械の回転系は、回転軸とこれに装
着される羽根車や歯車などからなる回転体(軸系)を軸
受で回転可能に支持した構造を持つ。このような回転系
には一般に振動を生じる。この振動は、回転体の構成に
より影響されるとともに、軸受の静的特性や動的特性に
も大きく影響される。そして軸受の耐久性や性能はこの
振動により大きく影響を受ける。このような回転機械に
おける回転系の振動特性を調べるには、実際の回転機械
で試験するかまたは実際の回転機械を模擬した試験装置
で試験することになるが、実際の回転機械での試験は大
変な作業であるため、実用的には試験装置による試験が
一般的に用いられている。試験装置による試験は、回転
体の振動原因となる荷重などを何らかのかたちで模擬し
て行なうのが一般である。
【0003】そのような試験に関する技術としては、例
えば実公昭52−1936号、特開平5−66180号
および特開平11−64167号の各公報に開示の技術
がある。例えば実公昭52−1936号公報に開示の技
術では、試験用の回転軸にコアを嵌着し、このコアを介
して磁気力で荷重を負荷する構成とすることで、供試軸
受の動的試験も行なえるようにしている。また特開平5
−66180号に開示の技術では、荷重負荷能力の異な
る複数のエアシリンダを直列に設け、これらのエアシリ
ンダにより軽荷重から高荷重までを選択的に負荷して試
験を行なえるようにしている。また特開平11−641
67号公報に開示の技術では、ロードセルを介在させて
試験用軸受に接続した荷重負荷シリンダにより荷重を可
変的に負荷しながら試験を行なえるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来技術
によるとそれぞれの構成に応じてそれなりの試験を行な
うことはできる。しかし何れの従来技術もその荷重を負
荷する仕方において実際の回転機械を模擬するというに
は程遠く、したがって得られるデータも軸受の性能など
をある程度推測できる範囲に留まらざるを得ないのが実
情である。例えば実公昭52−1936号公報に開示の
技術では、動的荷重を負荷して動特性を試験することも
できるものの、供試軸受に入力されるべき加振そのもの
が供試軸受の応答と連成するため、精度の高い加振が困
難で、実際の回転機械における動的荷重を忠実に模擬す
ることが不可能である。
【0005】本発明はこのような事情を背景になされた
もので、例えば試験対象の軸受が使用されることになる
実際の回転機械における回転体を高い精度で模擬して試
験を行なうことを可能とする軸受試験装置及び軸受試験
方法の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的のために本発明
では、供試軸受が嵌め合わされて試験用回転系を形成す
る試験用回転軸、前記試験用回転系に荷重を負荷する荷
重負荷手段、前記試験用回転系に負荷された荷重を計測
する荷重計測手段、および前記試験用回転系の変位を計
測する変位計測手段を含んでなる軸受試験装置におい
て、回転機械における回転体についての数学的モデルを
保持した制御系を備え、前記荷重計測手段と変位計測手
段で得られる荷重の計測値と変位の計測値、それに前記
数学的モデルとから前記制御系が、前記荷重計測手段と
変位計測手段による荷重と変位の計測時刻(t)から所
定時間後の時刻(t+Δt)における前記試験用回転系
の運動状態を算出し、この算出した運動状態を前記時刻
(t+Δt)に実現するための条件で荷重を負荷できる
ように前記制御系が前記荷重負荷手段を制御するように
なっていることを特徴としている。
【0007】また上記目的のために本発明では、試験用
回転軸とこの試験用回転軸に嵌め合わされる供試軸受と
が形成する試験用回転系に所定の条件で荷重を負荷した
状態で前記試験用回転軸を回転させながら前記供試軸受
の性能を評価する軸受試験方法において、回転機械にお
ける回転体について数学的モデルで構成し、この数学的
モデルに基づいて前記荷重の負荷条件を設定するように
したことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。それにあたってまず本発明の原理的な形態につい
て説明する。回転機械は、その代表的な例を図1の
(a)に示すように、回転体Rとこれを支持する軸受
B、および図外の回転駆動源からなるのが通常である。
回転体Rは、回転軸Sとこれに取り付けられる羽根車や
歯車などのそれ固有の質量を有する回転体要素Eを含
み、その回転中に静的荷重と加振的な動的荷重を伴う。
したがって回転体Rを支持する軸受Bには回転体Rの回
転中に静的荷重が加わるとともに、動的荷重が加振的に
加わる。静的荷重は回転体Rの自重(質量)と、例えば
歯車とタイミングベルトなどで形成されるトルク伝達要
素(図示を省略)が回転軸Sに対し静的に作用させる荷
重により生じ、動的荷重は回転体Rの不釣り合い量に起
因する振れ回り運動により動的に加わる荷重と、トルク
伝達要素におけるトルク伝達の変動により生じる。そし
てこれらの荷重が軸受Bの耐久性や性能に最も大きな影
響を与えることになる。そこでこれらの荷重を、より実
際の状態に近づけて模擬できるようにすることにより精
度の高い試験を行なうことが可能となる。
【0009】そのために本発明では上記のような静的荷
重と動的荷重を伴う回転体を数学的にモデル化する。こ
のモデル化の考え方を図1の(b)に示す。回転体に加
わる静的荷重源を等価質量M1 〜Mn (図の例ではM1
〜M4 )として数値モデル化し、また回転体に加わる動
的荷重源を等価不釣り合量mr1 〜mrn (図の例では
mr1 〜mr4 )として数値モデル化する。そしてこれ
らの数値モデルにより回転体の数学的なモデルを構成す
る。なおこの数学的モデルの構成に際しては、回転体に
伝達される荷重の伝達条件(伝達関数)、供試軸受の支
持方法に関する拘束条件、それに試験用回転軸の物性値
などを考慮するのが好ましい。
【0010】このように数学的にモデル化された回転体
を用いる軸受試験装置の原理的な構成の1例は図1の
(c)に示すようになる。実物または模型が用いられる
試験用回転軸1は、それぞれ剛壁2に固定の軸受ハウジ
ング3に保持させた左右の補助軸受4、4により支持さ
れており、図外の回転駆動源により任意の回転数で回転
させることができるようにされている。そしてこの試験
用回転軸1に供試軸受5が嵌め合わされて試験用の回転
系が形成される。その供試軸受5は同じく剛壁2に固定
の軸受ハウジング6に保持されている。このような装置
構成の下に、回転体についての数学的モデルによる静的
荷重と動的荷重は、供試軸受5がラジアル軸受の場合で
あれば、試験用回転軸1に垂直な面内で互いに直交する
X方向とY方向の2方向について負荷する。すなわち数
学的モデルにおける静的荷重と動的荷重は、模擬対象の
回転機械で生じる各荷重をそれぞれのX方向成分とY方
向成分つまり特定方向の成分で模擬したものとされる。
これら静的荷重のX成分FsxとY成分Fsy、それに動的
荷重のX成分FdxとY成分Fdyは、それぞれ例えば加振
機が用いられる荷重負荷手段7により生成される。その
荷重負荷手段7は図外の制御系で制御される。制御系は
回転体の数学的モデルに基づいて制御を実行する。具体
的には、試験用の回転系のある時刻(t)における負荷
荷重とそれによる変位を計測し、この計測値と回転体の
数学的モデルにより、前記時刻(t)から所定時間後の
時刻(t+Δt)における試験用回転系の運動状態を算
出し、この算出した運動状態を時刻(t+Δt)に実現
するための条件で荷重を負荷できるように制御する。こ
のような制御で荷重を負荷することにより、例えば供試
軸受5が使用されることになる実際の回転機械における
回転体で生じる荷重負荷状態つまり運動状態を高い精度
で模擬することができ、したがって実効性の高い試験を
行なうことができる。またこのような制御で荷重を負荷
することにより、様々な条件の回転体で生じる荷重負荷
状態を任意に模擬することもでき、このことでも軸受の
試験評価の効用を高めることができる。
【0011】次に本発明の好ましい実施形態について説
明する。図2に第1の実施形態による試験装置の構成を
示す。図に見られるように、試験装置は機械系と制御系
からなる。機械系は2個の補助軸受11、11で支持さ
せた試験用回転軸12を備えている。試験に供されるす
べりラジアルタイプの供試軸受13は、ハウジング14
に保持させた状態で試験用回転軸12に嵌め合わされ、
試験用回転軸12とともに試験用の回転系を形成する。
この試験用回転系への荷重負荷手段である加振機16に
は例えば油圧加振機や電動加振機が用いられる。この加
振機16は、剛壁15に固定されており、その加振側端
を補助軸受11のハウジング17に接続されている。つ
まり本実施形態では試験用回転系への加振機16による
荷重の負荷を補助軸受11を介して行なうようにしてあ
る。加振機16は、すべりラジアルタイプの供試軸受1
3の場合には上記したように荷重をX方向成分とY方向
成分で模擬することから、図3に示すように、X方向加
振機16xとY方向加振機16yからなる。これら両加
振機16x、16yにはハウジング17への接続部分に
ロードセル18が介在させられており、このロードセル
18が、両加振機16x、16yにより試験用回転系に
負荷される荷重を計測するための荷重計測手段として機
能する。また機械系は加振機16による荷重の負荷に伴
う試験用回転系の変位を計測するための変位計測手段1
9を備えている。この変位計測手段19は、図4に示す
ように、X方向加振機16とY方向加振機16に対応し
て、X方向変位計測手段19xとY方向変位計測手段1
9yからなり、本実施形態では供試軸受13を介して変
位を計測できるようにしてある。
【0012】制御系は、ロードセル18で得られる荷重
情報と変位計測手段19で得られる変位情報、それに上
記した回転体の数学的モデルに基づいて必要な荷重負荷
条件の算出などを行なう処理手段であるデジタル計算機
21、ロードセル18や変位計測手段19からの信号を
デジタル計算機21に伝達する信号伝達手段22、信号
伝達手段22が伝達する信号をデジタル計算機21へ入
力させる信号入力手段23、デジタル計算機21から信
号を出力させる信号出力手段24、およびデジタル計算
機21からの信号に基づいて加振機16を制御する加振
機制御手段25を備えている。またそのデジタル計算機
21は、それが行なう主な処理ごとに専用化された下位
の処理手段をCPUなどの形態で有している。そのよう
な下位の処理手段は、図2中にその一例を示すように、
運動算出手段26、時間管理手段27および加振信号算
出手段28である。このように主要な処理ごとに専用の
処理手段をデジタル計算機21に設けることにより、主
要な処理を並列的に実行することができ、これにより後
述するような高速な処理にも容易に対応することができ
る。ここで上記各信号は例えば電圧信号であり、信号伝
達手段22は例えばケーブルであり、信号入力手段23
は例えばA/D変換器であり、信号出力手段24は例え
ばD/A変換器であるが、必要に応じて他の適宜な形態
をとらせることができる。
【0013】このような試験装置による軸受の試験はそ
の一例を図5に示すような手順で進められる。まず試験
条件を設定する。試験条件には、回転体の数学的モデル
を構成する要素と試験用回転軸12に与える回転数など
があり、回転体の数学的モデルを構成する要素には、上
記したように、静的荷重源の数値モデルである等価質量
(具体的にはX方向の静的荷重FsxとY方向の静的荷重
Fsy)や動的荷重源の数値モデルである等価不釣り合量
(具体的にはX方向の動的荷重FdxとY方向の動的荷重
Fdy)などがある。次いで適当な初期条件を設定して、
その条件の下で試験用回転軸12を回転させて試験を開
始する。すると時間管理手段27に基づくデジタル計算
機21の制御の下で、ロードセル18と変位計測手段1
9が試験用回転系に負荷されている荷重と試験用回転系
の変位をある時刻(t)において同時的に計測する。こ
の計測値はデジタル計算機21の運動算出手段26に入
力される。
【0014】運動算出手段26は、上記の試験条件設定
において与えられた条件に基づいてデジタル計算機21
の補助装置(図示せず)により具体化された回転体の数
学的モデルを保持している。この数学的モデルは、試験
用回転軸12の回転に伴う運動を運動方程式で表した形
態をとる。計測値が入力されると、これに応じて運動算
出手段26は上記時刻(t)から所定時間後の時刻(t
+Δt)において試験用回転系に生じるべき運動状態つ
まり振動応答を算出する。この算出は上記運動方程式を
数値積分することによりなされる。数値積分法は例えば
中央差分法である。
【0015】運動状態が算出されると同時に加振信号算
出手段28が加振信号の算出を行なう。加振信号は、運
動算出手段26で算出した運動を試験用回転系に生じさ
せるためのX方向の静的荷重FsxとY方向の静的荷重F
sy、およびX方向の動的荷重FdxとY方向の動的荷重F
dyを成分とするのが一つの形態であり、他の形態として
は加振機16が試験用回転系に与える変位を成分とする
こともできる。
【0016】ここで、これらの算出における時間刻み
は、荷重条件の算出の時間刻みと加振信号の算出の時間
刻みが同じとなるか、または加振信号の算出の時間刻み
が荷重条件の算出の時間刻みより短くなるようにするの
が好ましい。
【0017】算出された加振信号は加振機制御手段25
に出力され、これに応じて加振機制御手段25が加振機
16を制御して試験用回転系への荷重の負荷が実行され
る。加振機16による荷重の負荷は、上記の算出運動状
態(振動応答)を時刻(t+Δt)において試験用回転
系に生じさせることができるように実行される。そのた
めに加振機制御手段25への加振信号の出力タイミング
はデジタル計算機21により制御される。
【0018】以上のような計測から荷重の負荷までのサ
イクルは例えば1/100秒程度の時間でなされる。そ
してこのサイクルの繰り返しにより試験用回転系に振動
が与えられることになるが、この振動は、例えば供試軸
受が用いられることになる実際の回転機械におけるそれ
を高い精度で模擬したものとなる。このような加振は供
試軸受13の評価が可能となるまで継続される。試験の
終了判定は、予め定められた時間が経過したか否か、あ
るいは加振機制御手段25に停止信号が与えられたか否
かを判断することで行なうようにするのが一つの例であ
るが、この他にも適宜に設定することができる。
【0019】図6〜図8に第2の実施形態による軸受試
験装置を示す。本実施形態は加振機16を供試軸受13
のハウジング14に接続し、試験用回転系の変位を補助
軸受11のハウジング17から計測するように変位計測
手段19を配してある点で第1の実施形態と異なる。そ
の他の構成は第1の実施形態と基本的に同じであるので
共通部分に同一符号を付してその説明は省略する。本実
施形態の構成は供試軸受13の左右の荷重に高い対称性
を与える場合に特に適している。
【0020】図9〜図11に第3の実施形態による軸受
試験装置を示す。本実施形態は非接触で荷重の負荷を可
能とする磁気式加振機30を荷重負荷手段として用いて
いる点で上記各実施形態と異なり、また磁気式加振機3
0に補助軸受の機能を代用させることができることから
補助軸受を省略している点でも上記各実施形態と異な
る。その他の構成は第1の実施形態と基本的に同じであ
るので共通部分に同一符号を付してその説明は省略す
る。
【0021】磁気式加振機30は、試験用回転軸12に
装着されるコア31とこのコア31に磁気力をおよぼす
磁石32からなる。磁石32がコア31におよぼす磁気
力の制御つまり試験用回転系に負荷する荷重の制御は、
磁石32とコア31の間のギャップを調整することでな
すことができる。そこでこのギャップ調整による制御を
行なえるようにするために、剛壁15に固定したギャッ
プ調整手段33により磁石32を支持してある。なお磁
石32に電磁石を用いる場合には電流の強さによっても
荷重を制御することができ、これをギャップの調整と組
み合わせることで荷重変化幅をより大きく取ることが可
能となる。
【0022】図12に第4の実施形態による軸受試験装
置を示す。本実施形態による軸受試験装置は油浴式軸受
の試験に用いられる。そのために供試軸受13を保持す
るハウジング34の両端にオイルシール35を嵌合し、
これによりハウジング34の内部に潤滑油を満たして供
試軸受13をこの潤滑油に浸した状態とすることができ
るようにしてある。またハウジング34の内部に変位計
測手段36を別途設け、この変位計測手段36により試
験用回転軸12と供試軸受13との相対変位を測定でき
るようにしてある。このような軸受試験装置によると、
軸受に対する潤滑油(浴油)の影響が試験することがで
きる。軸受の油膜厚さは軸受の振動とともに軸受の寿命
に大きな影響を与える因子であり、振動とともに油膜厚
さを変位計測手段36で計測しながら試験を行なえるよ
うにすることは油浴式軸受の性能評価にきわめて有用で
ある。なおその他の構成は第1の実施形態と基本的に同
じであるので共通部分に同一符号を付してその説明は省
略する。
【0023】以上の各実施形態は何れも供試軸受がすべ
りラジアル軸受である場合であったが、本発明による軸
受試験装置はその他の軸受、例えばすべりスラスト軸
受、ころがりラジアル軸受、ころがりスラスト軸受など
についても試験を行なうとができる。ただしスラスト軸
受用の試験装置にあっては試験用回転軸の軸芯方向に荷
重を負荷できるように荷重負荷手段を設けることにな
る。
【0024】またいくつかの実施形態を例にして上に説
明した本発明による軸受試験装置には、以下のような機
能を付加することができ、これらの機能を付加すること
で、より機能性の高い軸受試験装置とすることができ
る。例えば計算で導いた荷重負荷条件と荷重負荷手段に
より負荷された荷重が試験用回転軸で実際に生じている
状態とを比較し、両者に誤差がある場合にはこの誤差を
補償するようなフィードバック機能を付加することで、
より高精度な試験を行なうことができる。また例えば運
動状態や加振信号の算出結果を記憶手段に保存して後の
解析に利用できるようにすることも試験の効用などをさ
らに高める上で有用である。また例えば運動状態や加振
信号の算出結果などをリアルタイムで表示装置に表示す
ることも、試験内容を監視しながら試験を進めることが
できるなどの点で好ましいことである。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、種
々の回転系における運動状態を高い精度で模擬して試験
を行なうことが可能となり、軸受の試験による評価をよ
り実効性の高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理形態についての説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による軸受試験装置の
構成図である。
【図3】図2の軸受試験装置における補助軸受の部位を
断面状態で示す図である。
【図4】図2の軸受試験装置における供試軸受の部位を
断面状態で示す図である。
【図5】第1の実施形態による軸受試験装置を用いた試
験の手順についてのフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態による軸受試験装置の
構成図である。
【図7】図6の軸受試験装置における供試軸受の部位を
断面状態で示す図である。
【図8】図6の軸受試験装置における補助軸受の部位を
断面状態で示す図である。
【図9】本発明の第3の実施形態による軸受試験装置の
構成図である。
【図10】図9の軸受試験装置における供試軸受の部位
を断面状態で示す図である。
【図11】図9の軸受試験装置におけるコアの部位を断
面状態で示す図である。
【図12】本発明の第4の実施形態による軸受試験装置
の構成図である。
【符号の説明】
1 試験用回転軸 5 供試軸受 12 試験用回転軸 13 供試軸受 16 加振機(荷重負荷手段) 18 ロードセル(荷重計測手段) 19 変位計測手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 勝昭 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦事業所内 (72)発明者 堀内 敏彦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 2G024 AC01 AC03 BA12 BA15 BA17 CA04 CA11 DA01 EA01 FA06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供試軸受が嵌め合わされて試験用回転系
    を形成する試験用回転軸、前記試験用回転系に荷重を負
    荷する荷重負荷手段、前記試験用回転系に負荷された荷
    重を計測する荷重計測手段、および前記試験用回転系の
    変位を計測する変位計測手段を含んでなる軸受試験装置
    において、回転機械における回転体についての数学的モ
    デルを保持した制御系を備え、前記荷重計測手段と変位
    計測手段で得られる荷重の計測値と変位の計測値、それ
    に前記数学的モデルとから前記制御系が、前記荷重計測
    手段と変位計測手段による荷重と変位の計測時刻(t)
    から所定時間後の時刻(t+Δt)における前記試験用
    回転系の運動状態を算出し、この算出した運動状態を前
    記時刻(t+Δt)に実現するための条件で荷重を負荷
    できるように前記制御系が前記荷重負荷手段を制御する
    ようになっていることを特徴とする軸受試験装置。
  2. 【請求項2】 試験用回転軸とこの試験用回転軸に嵌め
    合わされる供試軸受とが形成する試験用回転系に所定の
    条件で荷重を負荷した状態で前記試験用回転軸を回転さ
    せながら前記供試軸受の性能を評価する軸受試験方法に
    おいて、回転機械における回転体についての数学的モデ
    ルで構成し、この数学的モデルに基づいて前記荷重の負
    荷条件を設定するようにしたことを特徴とする軸受試験
    方法。
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