JP2001050240A - 吸盤付き磁気吸着装置。 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小物事務用品等のクリップ、画鋲、ビニタイ
等を使用する時は、それ等を収納している子箱の蓋や袋
を開封する手間、更に、溢さない様な注意も必要とな
る。特に、画鋲は指先を刺す恐怖感も伴い、取り扱いは
慎重となる。その他、小型事務器や小物工具等は引き出
しの中や、工具箱等に山積み状態に収納され、目的物を
捜す手間と怪我の恐れもある。 【解決手段】 磁性材を用いた品々はマグネットに磁気
吸着する性質を利用して、マグネットを用いてそれ等の
品々を裸のままで、磁気吸着保管や整理ができる装置と
する。装置の取り付けは非鉄材料を用いた一般ボードに
も使用を可能とするため、吸盤を用いて、全てのボード
に対応できる構造とする。吸盤とマグネットを合体する
系止具は、磁性範囲の拡張と非磁性材を用いた品々の保
管や整理にも対応できる機能を持せ、付加機能の拡大を
計る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】事務用品や家庭用品の中にマ
グネットに磁気吸着する鉄材やパーマロイ等の磁性材料
を用いた品々が多い。小物事務用品等では、クリップ、
画鋲、綴じ紐の代替品で鉄線を合成樹脂材で被覆したビ
ニール被覆鉄線（商品名：ビニタイ。以後、ビニタイと
言う）、ファスナー等、その他多くの事務用品がある。
小型事務機器等では、はさみ、ナイフ、ホチキス等の
他、簡単なドライバー、ニッパー等、その他多くの小型
工具も事務用品として使用されている。小物工具等で
は、大型のドライバー、ペンチ、ヤスリ等、その他多く
の小型工具が使用されている。以後、小物事務用品、小
型事務機器、小物工具等の総称を磁性材を用いた品々と
言い、使い勝手の良い保管や整理・整頓に関する技術分
野。

【０００２】

【従来の技術】小物事務用品等は専用の子箱や袋に収納
され、引き出しの中や卓上に置く保管方法がとられてい
る。小型事務機器等は引き出しの中や卓上に置かれてい
るが、引き出しの中では、山積み状態をしている。小物
工具等は引き出しや工具箱等に、山積み状に収納されて
いる例が多いが、工作室等では小物工具以外の工具を含
め、保管ボードに工具の絵を書いて保管場所を指定して
管理している例もある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】小物事務用品等のクリ
ップ、画鋲、ビニタイ等を使用する時は、それ等を収納
している子箱の蓋や袋を開封する手間が掛かり、更に、
溢さない様な注意が必要である。 特に、画鋲は指先を
刺す恐怖感も伴い、取り扱いは慎重となる。ビニタイの
再利用はその曲りを奇麗に延ばす難しさや、相互の絡み
合いを生じ、保管場所に落ち着いた収納がままならず、
スペース効率を損ねる等の保管・整理上の問題が多い。
又、再利用時には希望のサイズや色彩の摘出にも困難で
ある。その他、小型事務器や小物工具等は引き出しの中
や、工具箱等に山積み状態に収納され、目的物を捜す手
間と怪我の恐れもある。保管ボードを設ける程の大袈裟
の感覚は嫌で、座席指定的の固定感にも馴染めぬ拘りが
ある。

【０００４】

【問題を解決するための手段】磁性材を用いた品々はマ
グネットに磁気吸着する。その性質を利用してマグネッ
トを用いた使い勝手の良い保管や整理・整頓ができる手
段の装置とする。装置の取り付けは非鉄材料を用いた一
般ボードにも使用を可能とするため、吸盤を用いて、全
てのボードに対応できる構造とする。吸盤とマグネット
を合体する系止具は、磁性範囲の拡張と非磁性材を用い
た品々の保管や整理・整頓にも対応できる機能を持せ、
付加機能の拡大を計る。

【０００５】

【作用】磁性ボードに使用する時は、マグネット単体の
装置であってもその効果を発揮できるが、そのマグネッ
ト単体の装置を磁性ボードからはずす事が容易でない。
吸盤と合体の装置であっては、吸盤吸着を解放するベロ
を用いて簡単にはずす事ができる利点がある。画鋲や待
針等は、収納している子箱や袋を開封して取り出す手間
が不要となる。そして、頭部が合成樹脂材の画鋲や待針
は、磁性材を用いた部分の針先がマグネットに吸着し、
頭部が手前となった磁気吸着状態に保管されるので、指
に針を刺す恐れが無く、１本毎、安心した取り扱いがで
きる。再利用のビニタイは適当に延ばしマグネットに吸
着保持ができる。使用時の摘出作業のいじくりに対して
も離脱する事の無い便利さがある。

【０００６】引き出し内に本装置を設けると、引き出し
の動きに対しても移動したり散逸することが無く、保管
上の整理・整頓に便利な利点がある。事務所や家庭では
小型事務機器等や小物工具等の種類も数も少ないが、引
き出し内では山積み状態であり、引き出し外の自由な保
管場所の設定、即ち、机やファイルロッカー、いす、電
話機等ではその全面がボードとしての対象となり、机等
の機能拡大になる。又、その設置場所の移動も自由に選
定できるので、自由発想的な利用効果をもたらし、精神
衛生的にもよい。

【０００７】

【発明の実施の形態】マグネットと吸盤を合体した装置
とし、マグネットは磁性材を用いた品々を磁気吸着保持
の役をする。吸盤は装置自体をボードに吸盤吸着保持の
役割をする構成である。マグネットと吸盤を系止具を用
いて合体する装置にあって、系止具の形状の応用とし
て、フック、バケット、棚等の形状体を用いることで、
磁性材を用いていない品々を保持する拡張機能を持たせ
ることができる。一方、系止具の材質による応用とし
て、磁性材料を用いることでは、マグネットの磁力範囲
の拡張化が計られ、広域利用ができる。磁性材料を用い
無いことでは、磁性材を用いた品々と非磁性材を用いた
品々の収納区分ができる特徴をもつことができる。

【実施例】

【０００８】図１に示す方法の説明を行う。軟質の合成
樹脂材料等で作られている吸盤体１２は、吸盤部１３と
マグネット保持部１４で構成する。吸盤部１３とマグネ
ット保持部１４を結ぶ台座部１５は、吸盤の吸着性能を
阻害しない範囲まで太くできる。マグネット保持部１４
にはマグネット１１の離脱を防ぐ縁１４’を設ける。
尚、マグネットに設けた段落１１’はマグネットの磁力
の強度、吸着する目的物に応じて設定する。吸盤部１３
に吸盤の吸着を解除するベロ１６を設ける。スカート１
７はマグネット１１と吸盤部１３の間に磁性材を用いた
品々が潜り込んだり、挟み込まれたりすることを防止す
るために必要に応じて設ける。

【０００９】マグネット１１のマグネット保持部１４へ
の取り付けは、第１の手段としてはマグネット保持部１
４を押し広げながら、強制的な方法を用いて嵌め込む。
第２の手段は接着剤による接着の方法で、縁１４’を省
いてもよい。第３の手段はマグネット１１を合成樹脂材
の成型機に保持して、マグネット１１を含め軟性の合成
樹脂材を、吸盤の成型と同時に構成する方法がある。ボ
ード１０は平面状であって、吸盤の吸着を妨げる障害が
ないこととし、材質は問わない。

【００１０】図２に示す方法の説明を行う。軟質の合成
樹脂材料等で作られている吸盤体２２は、吸盤部２３と
マグネット保持部２４で構成する。吸盤部２３とマグネ
ット保持部２４を結ぶ所にある台座部２５は、吸盤の吸
着性能を阻害しない範囲にして、マグネット２１の貫通
孔２１”より太い寸法として、マグネット２１を安定に
受ける事ができる寸法とするが、特に必要の無い場合に
は不要とできる。マグネット保持部２４はマグネットの
貫通孔に挿入する軸２４’と、マグネットの離脱を防ぐ
頭２４”からできている。貫通孔２１”と挿入する軸２
４’の隙間ｇは必要に応じて設ける。尚、マグネットに
設けた段落２１’はマグネットの磁力の強度、吸着する
目的物に応じて設定する。吸盤部２３に吸盤の吸着を解
除するためのベロ２６を設ける。

【００１１】スカート２７は必要に応じて設ける。図示
では吸盤体２２とは別体としているが、吸盤体２２と一
体のものでもよい。マグネット２１のマグネット保持部
２４への取り付けは、第１の手段としてはマグネット保
持部２４を押し縮めながら、強制的な方法を用いて嵌め
込む。第２の手段は接着剤による接着の方法で、頭２
４’を省いてもよい。第３の手段はマグネット２１を合
成樹脂材の成型機に保持して、マグネット２１を含めて
軟性の合成樹脂材を、吸盤の成型と同時に構成する方法
がある。

【００１２】図３に示す本装置の説明を行う。軟質の合
成樹脂材料等で作られている吸盤体３２は、吸盤部３３
とマグネット保持部３４で構成する。吸盤部３３とマグ
ネット保持部３４を結ぶ所にある台座部３５は、吸盤の
吸着性能に阻害しない範囲にして、マグネット３１の貫
通孔３１”より太い寸法として、マグネット３１を安定
に受ける事ができる寸法とするが、特に必要の無い場合
には不要とできる。マグネット保持部３４はマグネット
の貫通孔３１”に挿入する軸３４’を持つと伴に、マグ
ネット３１の系止をする系止具３８を挿入する穴３４”
を持っている。

【００１３】マグネット貫通孔３１”と挿入する軸３
４’の隙間ｇは必要に応じて設ける。尚、図では系止具
３８を挿入する部分に段落を設けていないが、マグネッ
トの磁力の強度、吸着する目的に応じて設定することが
できる。吸盤部３３に吸盤の吸着を解除するベロ３６を
設ける。マグネット３１のマグネット保持部３４への取
り付けは、系止具３８を穴３４”に強制的に嵌め込み系
止する。系止具３８の材質は磁性材料が望ましい。系止
具３８の形状は杵状にすると、系止具３８の脱落防止効
果が計れる。

【００１４】系止具は利用目的に応じた、図４に示す各
種の構造を提案する。図は系止具を主体とした構成図
で、マグネット４１とマグネット保持部４２’は共通で
あり、一部の図面を除いて吸盤体の図は省略している。
図４（Ａ）の系止具４３は磁性材料を用いて磁力範囲の
拡張機能の他に、磁力に作用しない品々の吊り下げ形状
４３’や、吊り下げ用にも使用できるが薄物を引っかけ
たり突き刺して保管する針形状４３”等の各種の形状等
を用いて機能の拡大化を創設する方法である。尚、図で
は多目的系止具としている。

【００１５】図４（Ｂ）の系止具４４は非磁性材料を用
いて、磁力に作用しない品々の吊り下げ機能に主眼を置
いた系止具４４の図で、Ｃ型形状の図を示しているがそ
れに拘るものでない。Ｓ字状、円弧状等々が考えられ
る。尚、系止具４４に磁性材料を用いたときには、系止
具にも磁性材を用いた品々が磁気吸着してしまい、非磁
性材を用いた品々を吊り下げる上で支障を来たすことと
なる。即ち、系止具の磁性と非磁性材料の使い分けによ
り、保管物品の混在化を防ぐことができる。

【００１６】図４（Ｃ）の系止具４５は磁性材料を用い
て、磁力範囲の拡張を目的としたものである。当然、マ
グネット４１より遠方になれば磁力が弱まるが、弱まっ
た磁力でも利用できる、クリップ、画鋲、ビニタイ等が
ある。この機能は系止具４５の先端間に、長尺物の磁性
材を用いた品々、例えばビニタイ、針金、ナイフ、ドラ
イバー、ペンチ、ヤスリ等々の磁気吸着が対象となり、
長尺物の磁性材を用いた品々を安定的に磁気吸着を行
う。

【００１７】図４（Ｄ）の系止具４６は非磁性材料を用
いて、磁力に作用しない品々の収納機能に主眼を置いた
系止具４６の図で、バッケトの形状を図示しているがそ
れに拘るものでない。子棚、筆立て、名刺受等々の形状
が容易に類推できる。バッケトの吊り下げ部４６’の長
さは、図示では短いが、寸法設定は自由である。吊り下
げ具４６’はバッケット４６”と一体でも、別体でもよ
い。図示では吊り下げ具４６’の先端をマグネット保持
部４２’に挿入して系止具の働きしている。又、バケッ
ト上部は空洞でマグネットが見える状態を図示している
が、マグネット保持部４２’までバッケト４６”の背面
を延長してもよい。尚、図４（Ｄ）は系止具を兼ねるバ
ッケットの説明であるが、図３及び図４で示した各種の
系止具に、別体の吊り下げバッケットを用いてもよい。

【００１８】装置のボード１０への取り付けについて説
明します。磁性のボードに使用する時は、マグネット単
体の装置であってもその効果を発揮できるが、そのマグ
ネット単体の装置を磁性のボードからはずす時は容易で
はなく、強力な力と、ボードに傷等の障害防止の配慮が
必要となる。吸盤と合体の装置であっては、吸盤吸着を
解放するベロを用いて簡単にはずす事ができる利点があ
る。又、磁性ボードが対象の場合は吸盤は不要なことは
上記の通りですが、拡張機能として価値がある系止具を
設けるには、吸盤程の精巧さを必要としないまでも、補
助具が必要となります。一方、一般ボードが対象の場合
には吸盤は不可欠となります。製品構成として磁性ボー
ド用と一般ボード用の２種類を設けるより、兼用利用が
可能な装置方が、ユーザーや経済的なメリットが創成さ
れると考えます。

【００１９】

【発明の効果】磁性材を用いた品々はマグネットに磁気
吸着する。その性質を利用して、マグネットを用いて磁
性材を用いた品々を裸のままで、保管や整理・整頓がで
きる使い勝手の良い手段の装置とする。画鋲、クリッ
プ、ビニタイを取り出す時に、磁気吸着作用により隣近
所の品をこぼしたり落とすことが無いので、心理的に安
心感や安らぎ感があります。特に、画鋲や待針は指先を
刺すと言う恐怖感の全てが払拭されるので、安全管理上
の最高の効果です。

【００２０】磁性ボードへの取り付けはマグネットの磁
気吸着作用が吸盤吸着作用を補強する状態にもなり、重
量物の吸着を可能とします。又、山積み状態の小物事務
機器や小物工具等を、引き出しの中や工具箱から捜し出
す事に比較して、目の前のボードや机の周辺に磁気吸着
や吸盤吸着でディスプレイされるので、容易な取り外し
の自由な使い勝手が可能となり、使用後の整理・整頓を
した保管作業も極めて容易のため、精神心理上にストレ
スを発生させない大きな効果をもたらします。

【００２１】

【図面の簡単な説明】

【図１】吸盤付き磁気吸着装置の一実施例の、上面図と
側断面図を示す。

【図２】吸盤付き磁気吸着装置の応用例の、上面図と側
断面図を示す。

【図３】系止具を用いた吸盤付き磁気吸着装置の、上面
図と側断面図を示す。

【図４】系止具の実施例を示す。

【符号の説明】

１０はボード。 １１、２１、３１、４１はマグネット。 １２、２２、３２、４２は吸盤体。 ３８、４３〜４６は系止具。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 マグネットと該マグネットを保持する構
   造を持った吸盤体でマグネットと合体構成する吸盤付き
   磁気吸着装置。
2. 【請求項２】 貫通孔を設けたマグネットと該マグネッ
   トを貫通保持する構造を持った吸盤体でマグネットと合
   体構成する吸盤付き磁気吸着装置。
3. 【請求項３】 貫通孔を設けたマグネットと該マグネッ
   トを貫通する構造を持った吸盤体を、系止具を用いて合
   体構成する吸盤付き磁気吸着装置。
4. 【請求項４】 貫通孔を設けたマグネットと該マグネッ
   トを貫通する構造を持った吸盤体を、合体構成する吸盤
   付き磁気吸着装置の系止具の形状を、磁気勢力範囲の性
   能や非磁性材を用いた品々を収容できる機能等の、拡大
   構築を付与した系止具を用いた吸盤付き磁気吸着装置。