JP2001047822A - 転動タイヤの摩擦エネルギー解析方法 - Google Patents

転動タイヤの摩擦エネルギー解析方法

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JP2001047822A
JP2001047822A JP11226066A JP22606699A JP2001047822A JP 2001047822 A JP2001047822 A JP 2001047822A JP 11226066 A JP11226066 A JP 11226066A JP 22606699 A JP22606699 A JP 22606699A JP 2001047822 A JP2001047822 A JP 2001047822A
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Yoshiro Sumiya
吉朗 住矢
Hiroaki Sugimoto
裕昭 杉本
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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    • G01M17/007Wheeled or endless-tracked vehicles
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転動タイヤの摩擦エネルギーを容易に解析す
ることができる方法を提供する。 【解決手段】 タイヤの転動によるトレッドの一点にお
ける面内圧力Pxyと鉛直圧力Pz(L)を測定し、静
止摩擦力R(L)を求める。そして、この静止摩擦力R
(L)の一次極大値以上の部分を滑り領域LRとして摩
擦エネルギーを求めるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転動タイヤの接地
面内におけるトレッドゴムの摩耗として消費される摩擦
エネルギーの解析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タイヤのトレッドの表面の摩耗を予測す
る技術としては次のようなものがある。
【0003】第1の方法は、タイヤのトレッドの表面
に、塗料を規則的に塗布した状態でそのタイヤを転動さ
せて、塗料の摩滅具合を所要の時間間隔で複数の画像情
報として記録し、各画像情報を多数の画素に分割して記
憶するとともに、塗料塗布部分に対応する各画素に、塗
料の摩滅時間に反比例する大きさの重み付けを行い、さ
らに、このような塗料の塗布部分における摩滅情報を、
塗料の非塗布部分を含むそれぞれの画素について、それ
ぞれ自身の重みとそれの周辺画素の重みとを考慮した摩
滅レベル値の算出によって、塗料の非塗布部分をも含む
それぞれの画素にまで敷えんした広域の摩滅情報に変換
するとともに、それぞれの摩滅レベル値をマップ化し、
このマップ化情報によりトレッド表面への不規則摩耗の
発生状況を予測するものである(特開平10−6717
号)。
【0004】第2の方法は、タイヤの陸部の表面にその
陸部表面との明度差が大きく、かつ、陸部表面の変形に
追従して変形する塗料を、格子状、網目状もしくはドッ
ト状に規則的に塗布し、その後、タイヤを路面上で付加
転動させて前記塗料の摩滅度合いから摩耗の発生状況を
予測するものである(特開平8−29296号)。
【0005】第3の方法としては、エラストマー的材料
の厚さ部分において、トレッドバンドの外面上に形成さ
れた深さの浅い切り込み部分に基づいて、タイヤのトレ
ッドバンドの摩耗を予測しかつ制御する方法である(特
開平9−164819号)。
【0006】上記第1,第2の方法のいずれの方法にお
いてもタイヤの表面に塗料を塗布し、それによってタイ
ヤの摩耗状態を予測する方法であるため、その測定の際
に塗料を塗らなければならないという問題点があった。
【0007】上記第3の方法であると、トレッドバンド
の半径方向の外面の部分に複数の半径方向の切り込み部
分を形成する必要があり、タイヤの表面の解析方法とし
ては好適でないという問題点があった。
【0008】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、転動
タイヤの摩擦エネルギーを容易に解析することができる
方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明につ
いて説明する。
【0010】タイヤの転動によるトレッドの一点におけ
る接地面内の摩擦エネルギーMを測定する方法であっ
て、次のステップにより測定する。
【0011】1.測定ステップ 前記一点の接地前端から接地後端までの接地長Lに対す
る面内圧力Pxy(L)と、鉛直圧力Pz(L)を測定
する。
【0012】また、前記一点の接地前端から接地後端ま
での接地長Lに対するスリップ量Sxy(L)を測定す
る。
【0013】2.静止摩擦力計算ステップ 前記測定ステップで測定したPxy(L)とPz(L)
に基づいて、 静止摩擦力R(L)=|Pxy(L)|/|Pz(L)| を計算する。
【0014】3.極大値計算ステップ 前記静止摩擦力計算ステップによって計算したR(L)
の1次極大値を求め、この1次極大値のうちで接地前端
に最も近い位置の1次極大値を最大静止摩擦力Rmとす
る。
【0015】4.接地長計算ステップ 前記極大値計算ステップにおいてRmが求められた場合
に、このRm以上の値を有するR(L)に対応する接地
長Lの範囲を滑り領域LRとする。
【0016】5.鉛直圧力計算ステップ 前記接地長計算手段において計算した滑り領域LRに対
応するPz(LR)を前記測定ステップにおいて測定し
たPz(L)から求める。
【0017】6.摩擦エネルギー計算ステップ 前記鉛直圧力計算ステップにおいて計算したPz(L
R)と前記測定ステップで測定したSxy(L)の積で
ある仕事量の総和Eを求め、この仕事量の総和Eに比例
定数αを乗じた値を前記摩擦エネルギーMとする。
【0018】請求項2に係る発明について説明する。
【0019】タイヤの転動によるトレッドの一点におけ
る接地面内の摩擦エネルギーMを測定する方法であっ
て、次のステップにより測定する。
【0020】1.測定ステップ 前記一点の接地前端から接地後端までの接地長Lに対す
る面内圧力Pxy(L)と、鉛直圧力Pz(L)を測定
する。
【0021】また、前記一点の接地前端から接地後端ま
での接地長Lに対するスリップ量Sxy(L)を測定す
る。
【0022】2.静止摩擦力計算ステップ 前記測定ステップで測定したPxy(L)とPz(L)
に基づいて、 静止摩擦力R(L)=|Pxy(L)|/|Pz(L)| を計算する。
【0023】3.極大値計算ステップ 前記静止摩擦力計算ステップによって計算したR(L)
の1次極大値を求める。
【0024】4.摩擦エネルギー計算ステップ 前記極大値計算ステップにおいて1次極大値が求められ
なかった場合に、前記測定ステップにおいて測定した接
地前端から接地後端までのPz(L)とSxy(L)の
積である仕事量の総和Eを求め、この仕事量の総和Eに
比例定数αを乗じた値を前記摩擦エネルギーMとする。
【0025】請求項1の転動タイヤの摩擦エネルギー解
析方法であると、静止摩擦力より大きい値を有するLR
の範囲が滑り領域であって、この滑り領域LRにおいて
摩擦が発生するものとして摩擦エネルギーMを求めるも
のである。
【0026】請求項2の転動タイヤの摩擦エネルギー解
析方法であると、最大静止摩擦力が求められない場合に
は、接地の前端部から後端部まで全て滑り領域LRであ
るとして、摩擦エネルギーMを求めるものである。
【0027】
【発明の実施の形態】まず、本発明の転動タイヤの摩擦
エネルギー解析方法を説明する前に、本発明の技術内容
について説明する。
【0028】図1は、一般的に使用される転動タイヤの
基本現象モデルの平面図であり、スリップ角θの付加時
における図面である。
【0029】この図において、ホイール面の点線の矢印
が示すように、タイヤの接地前端部Aからゴム摩擦力に
よってY軸のマイナス方向に変形していく。この変形量
は接地面内を通過しながら増加する一方、摩擦力の限界
まで弾性変形のエネルギーを蓄える。この位置が限界位
置Cである。
【0030】この限界位置Cから摩擦エネルギーの一部
を接地後端部Bまでで開放し、この摩擦エネルギーがタ
イヤの摩耗に消費される。
【0031】そのため、この図面が示すように、接地前
端部Aから限界位置Cにおいては、粘着領域であると判
断でき、摩擦エネルギーが発生しておらず、タイヤの摩
耗には消費されない。一方、限界位置Cから接地後端部
Bまでは滑り領域と判断でき、この領域で発生した摩擦
エネルギーが摩耗に消費されると考えられる。
【0032】本発明はこの粘着領域と滑り領域に着目
し、滑り領域のみの接地長の範囲LRを求めて、この滑
り領域LRに対応する鉛直方向の圧力Pzにより摩擦エ
ネルギーMを求めるものである。
【0033】さらに詳しく説明すると、路面の静止摩擦
力は、トレッドラジアル方向の測定位置によって変わっ
てくる。これは、測定個所に加わる鉛直圧力Pzがセン
ター部で最大値をとりながらトレッド両端では最小値ま
で変化する重荷重タイヤ(以下、TBタイヤという)特
有の特性とトレッドゴム配合、トレッド曲率等の組合せ
で変化するブロック、または、リブ構成に原因があるも
のであり、必ずしも一律ではないからである。このた
め、タイヤの試験路面の静止摩擦係数から滑り限界摩擦
力を各測定点毎に決めて、滑り領域を特定するのは非常
に難しいことである。
【0034】ところが、転動タイヤでは、路面部が接地
面に突入する直前にサイドウォールの歪み変形と曲率を
有する路面センター部の陥没、及び大きな変形でワイピ
ング作用と呼ばれる滑りを起こす。そのため、この接地
前端部は、タイヤの種別を問わず、最大静止摩擦力の算
出(粘着摩擦力と変形損失摩擦力の合力)のための測定
位置として適している。
【0035】接地前端部では、立ち上がり初期の低い鉛
直圧力と相まって、大きな変形で発生する接地面内方向
の変形圧力に負けて、滑り領域となるが、絶対的に小さ
い面内方向の変形圧力による動きは、鉛直圧力Pzの立
ち上がりに伴い抑制される。
【0036】よって、接地前端部でPxy面内圧力とP
z鉛直圧力の絶対値の比が最大値となる値が測定点の最
大静止摩擦力と考えられる。
【0037】この最大静止摩擦力の値を上回る比を面内
で測定した場合は摩擦エネルギーの積分の対象となる滑
り領域であると判断でき、この値以下では積分対象外の
粘着領域であると考えられる。
【0038】以上の技術内容に基づいて本発明は実施さ
れるものである。
【0039】(第1の実施例)以下、上記技術内容をふ
まえて、本発明の第1の実施例を図2〜図5に基づいて
説明する。
【0040】第1の実施例は、TBタイヤに関する解析
方法である。
【0041】図2は、本解析方法に使用される測定装置
10のブロック図である。
【0042】まず、この測定装置10について説明す
る。
【0043】測定装置10は、試験台12の上を、測定
対象となるタイヤTを転動させて、その移動の際に、圧
力センサ14を使用して、面内圧力Px(L),Py
(L)と鉛直圧力Pz(L)を測定し、また、変位量セ
ンサ18を使用して、スリップ量Sx(L)、Sy
(L)を測定するものである。この場合に、タイヤTに
は所定の荷重をかけておく。
【0044】ここで、Lは、接地長を示す変数であり、
このLの値により接地位置が決定できる。そして、具体
的には、圧力センサ14の信号を所定の周波数(たとえ
ば、500Hz)でサンプリングして、この一つのサン
プリング値がLである。そのため、例えば、Pz(L
m)は、定位置を表す接地長Lmの位置における鉛直圧
力を示す。
【0045】圧力センサ14は、試験台12に埋設され
た歪みゲージによって圧力を検出するものである。
【0046】また、変位量センサ18は、測定装置12
の路面20に触針を埋め込み、その上部をタイヤが通過
する際にトレッド表面に刺さり、接地中のトレッドの表
面の動きを歪みゲージで検出するものである。
【0047】この圧力センサ14によって検出されたP
x(L),Py(L),Pz(L)及び変位量センサ1
8で検出されたSx(L)、Sy(L)は、パソコン
(以下、PCという)16に入力され、以下に説明する
解析処理が行われる。
【0048】なお、この測定装置10は、次に説明する
第2の実施例、第3の実施例においても用いられるもの
である。
【0049】上記の測定装置10において、TBタイヤ
を測定対象として摩擦エネルギーMをPC16において
解析する場合について説明する。
【0050】1.第1のステップ 測定装置10において、TBタイヤのある一点の接地前
端部Aから接地後端部Bまでの接地長Lに対する面内圧
力のX軸方向のスカラー量Px(L)とY軸方向のスカ
ラー量Py(L)と、Z軸方向のスカラー量、すなわ
ち、鉛直圧力Pz(L)を測定する。
【0051】そして、PC16においてPx(L)とP
y(L)から面内圧力Pxy(L)を(1)式から求め
る。
【0052】 Pxy(L)={Px(L)+Py(L)1/2 (1) 同様にして、TBタイヤのある一点の接地前端部Aから
接地後端部Bまでの接地長Lに対するスリップ量のX軸
方向のスカラー量Sx(L)とY軸方向のスカラー量S
y(L)を測定する。
【0053】そして、PC16においてSx(L)とS
y(L)からスリップ量Sxy(L)を(2)式から求
める。
【0054】 Sxy(L)={Sx(L)+Sy(L)1/2 (2) なお、このステップ以降は、全てPC16において処理
する。
【0055】2.第2ステップ 第1ステップで測定したPxy(L)とPz(L)に基
づいて、静止摩擦力R(L)を求める。
【0056】R(L)の求め方は(3)式による。
【0057】 R(L)=|Pxy(L)|/|Pz(L)| (3) この(3)式について、横軸をL、縦軸をR(L)とし
て図3に示すようなグラフを付属のプリンターやディス
プレーに出力する。なお、グラフにおいて接地前端部A
から接地後端部Bまでの接地長さLを時間に換算すると
0.1秒から1秒程度であり、時系列でも表示可能であ
る。
【0058】1 .第3ステップ 図3のグラフに示すように、第2ステップによって求め
たR(L)の一次極大値Rmを求める。なお、このRm
は、一次極大値の中でも、最も接地前端部Aに近い値を
取るものである。これは、前記したように、転動タイヤ
では、路面部が接地面に突入する直前にサイドウォール
の歪み変形と曲率を有する路面センター部の陥没、及び
大きな変形でワイピング作用と呼ばれる滑りを起し、そ
のため、この接地前端部はタイヤの種別を問わず、最大
静止摩擦力の算出に適しているからである。そして、一
次極大値Rmが最大静止摩擦力となる。
【0059】4.第4ステップ 第3ステップにおいて一次極大値Rmが求められた場合
に、このRm以上の値を有するR(L)に対する接地長
Lの範囲を滑り領域LRとする。すなわち、図3に示す
ように、一番最初に現れた一次極大値Rmは最大摩擦力
を示すため、次にこの最大静止摩擦力Rmを越えた接地
位置が、図1における限界値Cを示し、これ以後接地後
端部Bに到るまでの接地範囲LRが滑り領域となり、摩
擦エネルギーが発生している部分と判断する。なお、
「滑り領域LR」は、最大静止摩擦力Rmを越えた接地
位置の点の集合と定義でき、長さを表す次元ではない。
【0060】5.第5ステップ 第4ステップにおいて計算した滑り領域LRに対するP
z(LR)を第2ステップにおいて測定したPz(L)
から求める。
【0061】6.第6ステップ 第5ステップにおいて計算したPz(LR)とSxy
(L)の積(仕事量)の総和を(4)式によって求め
る。すなわち、滑り領域における滑り領域LR内の全面
にわたり積分を行い、その仕事量の総和Eを求める。
【0062】
【数1】 そして、この求めた仕事量の総和Eに所定の比例定数α
をかけることにより、摩擦エネルギーMを求めることが
できる。
【0063】M=α・E (5) 以上のようにして、TBタイヤのトレッド部分における
ある一点の摩擦エネルギーMを求めることができる。
【0064】TBタイヤのトレッドにおける幅方向の各
点において摩擦エネルギーを上記の解析方法で求め、こ
れをグラフ化したものが図4である。縦軸が摩擦エネル
ギーMを示し、横軸が測定点(この場合には6つの点
で、測定し、第0測定点側がタイヤの外側である)を示
している。
【0065】そして、図5が8,800kmを走行した
場合の摩耗状態を示したものであり、縦軸が摩耗量であ
り横軸が同じ測定点を示している。
【0066】図4と図5を比較した場合に、摩擦エネル
ギーMが大きいところは摩耗量も大きい傾向となってお
り、この解析方法の正確さを表している。
【0067】(第2の実施例)第2の実施例は、第1の
実施例におけるTBタイヤに代えて、乗用車用タイヤ
(以下、PCタイヤという)を測定対象として測定装置
10を用いて測定したものである。
【0068】本実施例も第1の実施例と同様に、縦軸に
R(L)、横軸に接地長Lをとってグラフ化したものが
図6である。
【0069】この場合も最大静止摩擦力Rmを求め、こ
のRm以上の値を持つ静止摩擦力の位置である滑り領域
LR1とLR2を求める。そして、この部分の鉛直圧力
Pz(LR1)とPz(LR2)の総和Eを求めて、こ
の総和Eに比例乗数αをかけたものを摩擦エネルギーM
とするものである。
【0070】この場合には、図6に示すように、TBタ
イヤは限界位置C以降で滑り領域が発生していたが、P
Cタイヤの場合には、この傾向とは少し異なり、滑り領
域が2ヶ所現れている。すなわち、LR1とLR2の領
域でありこの領域の2つが滑り領域を示している。
【0071】そのために、この2つの領域についてスリ
ップ量Sxy(LR1)とSxy(LR2)を測定して
(6)式から仕事量の総和Eを求め、ここから(5)式
に基づいて摩擦エネルギーMを求める。
【0072】
【数2】 このようにして求めた摩擦エネルギーMも、実際の摩擦
エネルギーMに近いものとなる。
【0073】(第3の実施例)TBタイヤにおいて接地
前端部Aから接地後端部Bまでの全ての面において滑り
領域が発生する場合がある。この場合には第1の実施例
とは異なり、最大静止摩擦力Rm、すなわち一次極大値
が発生しない。この状態を示したものが図7である。
【0074】このように一次極大値が求められない場合
には、全ての領域において滑り領域であると判断して、
接地前端部Aから接地後端部Bまでの接地長Lを滑り領
域LRとして、摩擦エネルギーMを求めるものである。
【0075】この求め方は上記の実施例と同様であり、
LRに対応するPz(LR)とスリップ量Sxy(L)
を測定して(7)式から仕事量の総和Eを求め、ここか
ら(5)式に基づいて摩擦エネルギーMを求める。
【0076】
【数3】 このようにして求めた摩擦エネルギーMも、実際の摩擦
エネルギーMに近いものとなる。
【0077】以上のように本実施例であると、たとえ一
次極大値が求められない場合であっても全ての領域を滑
り領域とすることにより、正確に摩擦エネルギーを測定
することができる。
【0078】
【発明の効果】以上により本発明の転動タイヤの摩擦エ
ネルギー解析方法であると、最大静止摩擦力Rm以上の
静止摩擦力の部分を滑り領域LRとして、この滑り領域
LRで摩擦エネルギーが発生することに着目することに
より、正確に摩耗状態を把握することができる。
【0079】また、最大静止摩擦力Rmが求められない
場合には、全ての領域を滑り領域LRとすることによ
り、この場合も正確に摩耗状態を把握することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の理論を説明するためのタイヤの平面図
である。
【図2】本実施例の測定装置のブロック図である。
【図3】第1の実施例の測定結果を示すグラフである。
【図4】測定結果によって得られた摩擦エネルギーの関
係を示すグラフである。
【図5】実際の試験によって得られた摩耗量の関係を示
すグラフである。
【図6】第2の実施例の測定結果を示すグラフである。
【図7】第3の実施例の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 測定装置 12 試験台 14 圧力センサ 16 PC

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤの転動によるトレッドの一点におけ
    る接地面内の摩擦エネルギーMを測定する方法であっ
    て、次のステップにより測定する。 1.測定ステップ 前記一点の接地前端から接地後端までの接地長Lに対す
    る面内圧力Pxy(L)と、鉛直圧力Pz(L)を測定
    する。また、前記一点の接地前端から接地後端までの接
    地長Lに対するスリップ量Sxy(L)を測定する。
    2.静止摩擦力計算ステップ 前記測定ステップで測定したPxy(L)とPz(L)
    に基づいて、 静止摩擦力R(L)=|Pxy(L)|/|Pz(L)| を計算する。 3.極大値計算ステップ 前記静止摩擦力計算ステップによって計算したR(L)
    の1次極大値を求め、この1次極大値のうちで接地前端
    に最も近い位置の1次極大値を最大静止摩擦力Rmとす
    る。 4.接地長計算ステップ 前記極大値計算ステップにおいてRmが求められた場合
    に、このRm以上の値を有するR(L)に対応する接地
    長Lの範囲を滑り領域LRとする。 5.鉛直圧力計算ステップ 前記接地長計算手段において計算した滑り領域LRに対
    応するPz(LR)を前記測定ステップにおいて測定し
    たPz(L)から求める。 6.摩擦エネルギー計算ステップ 前記鉛直圧力計算ステップにおいて計算したPz(L
    R)と前記測定ステップで測定したSxy(L)の積で
    ある仕事量の総和Eを求め、この仕事量の総和Eに比例
    定数αを乗じた値を前記摩擦エネルギーMとする。
  2. 【請求項2】タイヤの転動によるトレッドの一点におけ
    る接地面内の摩擦エネルギーMを測定する方法であっ
    て、次のステップにより測定する。 1.測定ステップ 前記一点の接地前端から接地後端までの接地長Lに対す
    る面内圧力Pxy(L)と、鉛直圧力Pz(L)を測定
    する。また、前記一点の接地前端から接地後端までの接
    地長Lに対するスリップ量Sxy(L)を測定する。 2.静止摩擦力計算ステップ 前記測定ステップで測定したPxy(L)とPz(L)
    に基づいて、 静止摩擦力R(L)=|Pxy(L)|/|Pz(L)| を計算する。 3.極大値計算ステップ 前記静止摩擦力計算ステップによって計算したR(L)
    の1次極大値を求める。 4.摩擦エネルギー計算ステップ 前記極大値計算ステップにおいて1次極大値が求められ
    なかった場合に、前記測定ステップにおいて測定した接
    地前端から接地後端までのPz(L)とSxy(L)の
    積である仕事量の総和Eを求め、この仕事量の総和Eに
    比例定数αを乗じた値を前記摩擦エネルギーMとする。
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Cited By (2)

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