JP2001047304A - バイトおよびその冷却方法ならびに切削装置 - Google Patents

バイトおよびその冷却方法ならびに切削装置

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JP2001047304A
JP2001047304A JP11225160A JP22516099A JP2001047304A JP 2001047304 A JP2001047304 A JP 2001047304A JP 11225160 A JP11225160 A JP 11225160A JP 22516099 A JP22516099 A JP 22516099A JP 2001047304 A JP2001047304 A JP 2001047304A
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cutting
chip
cooling chamber
tip
handle
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JP11225160A
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English (en)
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Tetsuya Meiji
哲也 明事
Yoshihiro Doi
義博 土井
Motofumi Kuroda
基文 黒田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】騒音を発生させずにチップを冷却できるバイト
を提供する。 【解決手段】バイト1は、被切削物2を切削するチップ
3と、チップ3が固定される台座4と、この台座4が先
端部に固定される柄5とからなる。柄5の先端部の内側
に、柄5の外部から供給される冷媒が一時的に滞留しつ
つ流通する冷却室6を設ける。冷却室6の内部を冷媒と
しての冷気で充満させて冷やした後、チップ3を被切削
物2の切削点に押し付けて切削加工を施す。台座4を介
して、チップ3と冷却室6内の冷気との間で熱交換させ
ることで、切削加工をすることによって熱をもったチッ
プ3を冷却することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被切削物に切削加
工を施すバイト、およびこのバイトの冷却方法、ならび
にこのバイトを用いた切削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】バイトを用いた切削加工においては、そ
のチップの刃先の冷却および摩耗抑制のために、一般的
には、切削油剤が刃先部に与えられている。しかし、切
削油剤の使用は作業環境を損ねるばかりではなく、切削
油剤の管理、および使用済みの切削油剤の処理などにか
かる費用が増大し、加工コストの上昇につながるおそれ
がある。
【0003】そこで、これらの対策として、例えば、特
開平10−86036号公報の発明では、切削加工時に
おいて、切削油剤の代わりに空気などの気体をバイトの
刃先に吹き付けて、その刃先を冷却し、その刃先の摩耗
を抑制する方法が提案されている。
【0004】具体的には、図4に示されるように、切削
装置1001は、バイト1008とエア吹き付けノズル
1007とを備えている。バイト1008は、その柄1
002の先端部に、台座1003を介して、チップ10
04が取り付けられており、このチップ1004の刃先
1005を、図4中矢印Yで示す向きに回転している被
切削物1006に押し当てることにより、被切削物10
06に切削加工を施す。この切削加工を施す際に、図4
中矢印Zで示す向きに沿って、柄1002に併設されて
いるエア吹き付けノズル1007の先端部から、刃先1
005と被切削物1006とが互いに接触し合う切削点
に向けて、エアを吹き付ける。これにより、刃先100
5を冷却するとともに、刃先1005の摩耗を抑制す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
切削油剤の代わりにエアを用いて刃先1005の冷却お
よび摩耗抑制を行なう場合には、切削油剤と同等の冷却
効果を得るためには、エアを音速と同程度、すなわち、
300m/s程度の高速で刃先1005に吹き付けなけ
ればならない。そのため、エアがエア吹き付けノズル1
007から吹き出される際の吹き出し音、および高速で
吹き付けられたエアがチップ1004などの工具、ある
いは被切削物1006などに当たる際の衝突音が大き
く、発生する騒音が大きい。また、粗切削を施したり、
あるいは高速で回転する被切削物1006に切削加工を
施す場合、発生する切削熱の熱量が大きいため、エアを
高速で吹き付けるだけでは、切削油剤に比べて刃先10
05を十分に冷却できないとともに、刃先1005の摩
耗も十分に抑制できない。
【0006】よって、本発明が解決しようとする課題
は、騒音を抑制しつつ、チップの冷却および摩耗抑制を
できるバイト、およびこのバイトの冷却方法、ならびに
切削装置を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明に係るバイトの冷却方法は、柄の先端部に台
座を介して被切削物を切削するチップを取り付けたバイ
トの冷却方法において、前記柄の先端部内側に冷媒を流
通させ、この冷媒と前記チップとの間で、前記台座を介
して熱交換をさせることにより、前記チップを冷却する
ことを特徴とするものである。この冷却方法において
は、前記冷媒に、冷却した空気を用いるとよい。
【0008】また、前記課題を解決するために、本発明
に係るバイトは、先端部に冷気が一時的に滞留しつつ流
通する冷却室を有する柄と、前記冷却室と熱伝導可能に
前記柄に固定された台座と、この台座に固定されたチッ
プとを具備することを特徴とするものである。
【0009】また、前記課題を解決するために、本発明
に係るバイトは、先端部に冷気が一時的に滞留しつつ流
通する冷却室を有する柄と、前記冷却室と熱伝導可能に
前記柄に固定された台座と、この台座に固定されたチッ
プと、前記冷却室と連通して前記柄の外側に突設され、
前記冷気を前記チップに吹き付ける吹き付けノズルとを
具備することを特徴とするものである。このバイトにお
いては、前記冷却室から流出する冷気を導く冷媒流出管
に流量調整弁を設けるとよい。
【0010】また、前記課題を解決するために、本発明
に係る切削装置は、前記バイトと、このバイトの外部に
併設され、前記チップの刃先に向けて冷気を吹き付ける
外部吹き付けノズルとを具備することを特徴とするもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
に係るバイト1を、図1に基づいて説明する。
【0012】バイト1は、図1(a)および(b)に示
すように、被切削物2を切削するチップ3と、台座4
と、柄5とを備えている。柄5の先端部には、金属製の
台座4がろう付けなどにより固定され、この台座4上に
は工具鋼などからなるチップ3がろう付けなどにより固
定されている。柄5の先端部内側には、柄5の外部から
供給される冷媒が一時的に滞留しつつ流通して、柄5の
外部へと排出される冷却室6が形成されている。この冷
却室6の真上には台座4が配置されていて、この台座4
と冷却室6内の冷媒とは熱交換ができるようになってお
り、台座4は良熱伝導性の金属材料で作られることが望
ましい。
【0013】チップ3は、その刃先3aを1つの頂点と
する三角形状に形成されており、台座4と同形状をなし
て、この台座4に面接触して固定されている。したがっ
て、台座4を介して冷却室6とチップ3とは熱伝導可能
に設けられている。
【0014】柄5の先端部と反対側部分は、図示しない
バイトホルダに着脱自在に取り付けられている。このバ
イトホルダの被切削物2側への移動に伴い、チップ3の
刃先3aが回転している被切削物2に押し付けられて、
被切削物2に切削加工を施すようになっている。なお、
図1(b)中矢印Rは、被切削物2の回転方向を示す。
【0015】冷却室6は、柄5の先端部の内部におい
て、台座4のチップ3を取り付ける側の面に臨むように
して設けられている。この冷却室6に連通して、柄5に
は、冷却室6の内部に冷媒を供給する図示しない冷媒供
給管が接続される冷媒入口7と、冷却室6の内部から柄
5の外部に冷媒を排出する図示しない冷媒流出管が接続
される冷媒出口8とがそれぞれ形成されている。また、
この冷却室6を有する柄5は、冷却室6の内部に一時的
に滞留しつつ流通する冷媒を保冷できるとともに、台座
4を介して、チップ3に溜まった熱を効率よく奪うこと
のできる熱伝導率を有する材質で製造されることが好ま
しい。
【0016】冷媒入口7の開口7aは、チップ3のすく
い面3bが露出している柄5の上面に開けられていると
ともに、冷媒出口8の開口8aは、柄5の下面に開けら
れている。冷却室6、冷媒入口7、および冷媒出口8か
ら構成される冷媒通路は、図示しないリサイクル型の冷
媒供給装置などに接続して、冷媒を循環して流通させる
構成とすることによって、この冷媒通路に予め入れられ
た所定の量の冷媒を、何度も繰り返して使用できるよう
にすることが好ましい。
【0017】冷媒は、例えば前述した図示しないリサイ
クル型の冷媒供給装置などから、図1(b)中矢印Aで
示す向きに、柄5の外部から流通される。つまり、冷媒
入口7から導入され、この冷媒入口7を経て冷却室6の
内部に供給され、冷却室6の内部に一時的に滞留した後
に、冷却室6の内部から排出されて、冷媒出口8を経
て、図1(b)中矢印Bで示す向きに、柄5の外部へと
排出され、前述した図示しないリサイクル型の冷媒供給
装置などに回収される。冷媒供給装置は、回収した冷媒
を冷却した後、再び冷媒入口7に供給する。以上の冷媒
流通過程において、冷却室6内に満たされた冷媒は、台
座4を介して冷却室6とチップ3との間で間接的に熱交
換をして、チップ3および台座4を冷却する。
【0018】前記冷媒供給装置から冷却室6に供給され
る冷媒の流量、圧力、および温度などは、冷媒供給装置
の調整部を操作することにより、切削に伴なう高発熱時
においてチップ3がもつ熱量に応じて、このチップ3を
十分に冷却できるように、任意に調節できる。このバイ
ト1の冷却に用いられる冷媒は、例えば、0〜10℃の
低温、あるいは氷点以下に冷却された空気や不活性ガス
などの気体、すなわち冷気を用いることが好ましい。ま
た、冷気として、冷却した空気を用いることにより、冷
媒を簡単に、かつ、安価に調達でき、冷却コストを低く
抑えることができる。
【0019】以上説明したように、本実施形態のバイト
1およびその冷却方法によれば、チップ3が取り付けら
れた柄5の先端部内側に、冷気が一時的に滞留しつつ流
通する冷却室6を設けて、この冷却室6の内部の冷気に
よって、台座4を介してチップ3の熱を間接的に奪うこ
とができる。よって、音速に達する高速度の空気を吹き
付ける必要がないので、冷気を用いて、騒音を発生させ
ることなく、切削油剤による冷却と同程度にチップ3を
冷却できる。なお、切削加工に先だって、図示しない冷
媒供給装置を作動させて、冷却室6の内部に冷気を供給
して充満させ、冷却室6の内部の冷気でチップ3が十分
に冷やされたことを確認するとよい。
【0020】次に、本発明の第2の実施の形態に係るバ
イト101を、図2に基づいて説明する。
【0021】この第2実施形態のバイト101は、前述
の第1実施形態で説明した冷却室6によりチップ3を間
接冷却するのに加えて、チップ3を直接冷却するもので
あり、その他の構成、作用、および効果はすべて第1実
施形態と同じである。よって、その異なっている部分だ
けについて説明し、その他のすべての説明は省略する。
また、図面についても、前述の第1実施形態と同一部分
には同一符号を付してある。
【0022】チップ3のすくい面3bが露出している柄
5の上面には、冷却室6に連通された吹き付けノズル9
が突設されている。この吹き付けノズル9は、チップ3
の刃先3aのすくい面3b側に向けて湾曲されている。
吹き付けノズル9は、その先端開口9aから冷媒入口7
を通して冷却室6の内部に供給された冷気の一部を、図
2(a),(b)中矢印Cで示す向きに、つまり、チッ
プ3の刃先3aに向けて吹き付ける。これにより、切削
加工に伴ない、熱をもったチップ3を直接冷却できる。
【0023】吹き付けノズル9の先端開口9aからチッ
プ3に向けて吹き付ける冷気の流量および圧力は、チッ
プ3に発生した熱量の大きさに応じて、後述する流量調
整弁11によって任意に調整できる。なお、この吹き付
けノズル9は、冷却室6の内部に供給された冷気の温度
を殆ど変えずに保冷できる断熱材によって製造されるこ
とが好ましい。
【0024】また、吹き付けノズル9は、その先端開口
9a付近を除く部分が、柄5の上面に固定したノズル格
納体10によって覆われている。このノズル格納体10
は、冷気を前記先端開口9aからチップ3の刃先3aに
向けて吹き付ける際に、吹き付けノズル9から吹き付け
る冷気の勢いで、吹き付けノズル9が変形して、冷気を
吹き付ける向きが変わらないような、所定の強度を有し
た材質で製造されることが好ましく、また、このノズル
格納体10の材質は、冷気の温度を殆ど変えずに保冷で
きる断熱性を有していることが好ましい。
【0025】冷媒出口8に接続された冷媒流出管13に
は、流量調整弁11が取り付けられている。この流量調
整弁11を全開の状態から絞った状態に操作することに
より、冷却室6の内部に充満された冷気の一部を、吹き
付けノズル9に向けて流出させて、この冷気をチップ3
の刃先3aに向けて吹き付けることができ、その圧力お
よび量は、流量調整弁11の絞りの程度を変えることで
調整できる。
【0026】この第2実施形態のバイト101は、以上
説明した点以外は、すべて第1実施形態のバイト1と同
じであるので、この第2実施形態のバイト101を用い
ることにより、本発明の課題を解決できるのは勿論であ
るが、以下の点で優れている。
【0027】このバイト101においては、柄5の内部
に設置され、冷気が一時的に滞留しつつ流通する冷却室
6によって、チップ3を間接的に冷却するとともに、こ
の冷却室6の内部に滞留される冷気の一部を、冷却室6
に連通された吹き付けノズル9の先端開口9aからチッ
プ3に吹き付けることによって、チップ3を直接空冷す
る。しかも、吹き付けノズル9が吹き付ける冷気の量お
よび圧力は、流量調整弁11を操作することにより、チ
ップ3がもつ熱量の大きさに応じて、チップ3を十分に
冷却できるように任意に調整できる。このように、チッ
プ3を直接的、および間接的に冷却できるので、チップ
3の冷却性能を向上できる。
【0028】この場合に、チップ3は冷却室6内の冷気
との熱交換で冷却されているので、吹き付けノズル9か
らチップ3に吹き付ける冷気の吹き付けスピードを、音
速よりもはるかに遅いスピードに設定できるので、冷気
を吹き付けることにともなう騒音を抑制できる。具体的
には、例えば、200m/s程度のスピードで、冷気を
チップ3に直接吹き付けることにより、騒音を抑制しつ
つ、チップ3を十分に冷却できる。
【0029】次に、本発明の第3の実施の形態に係る切
削装置201を、図3に基づいて説明する。
【0030】この第3実施形態の切削装置201は、第
2実施形態のバイト101に、チップ3を直接空冷する
外部空冷系をさらに加えたものであり、その他の構成、
作用、および効果はすべて第2実施形態と同じである。
よって、その異なっている部分だけについて説明し、そ
の他のすべての説明は省略する。また、図面について
も、前述の第2実施形態と同一部分には同一符号を付し
てある。
【0031】外部空気冷却系のノズル、つまり、外部吹
き付けノズル12は、柄5の長手方向に沿って延ばされ
ているとともに、その先端開口12aが、柄5の先端付
近において、チップ3の副逃げ面3c側に向くように湾
曲されて設けられている。この外部吹き付けノズル12
の図示しない他端部は、冷却室6に冷気を流通させる前
記図示しない冷媒供給装置の冷媒吐き出し口に連通され
ている。これにより、外部吹き付けノズル12の先端開
口12aからは、図3中矢印Dで示すように、チップ3
の刃先3aに向けて、チップ3の副逃げ面3c側から冷
気を吹き付けることができる。また、この外部吹き付け
ノズル12から吹き付ける冷気の量は、チップ3がもつ
熱量の大きさに応じて、チップ3を十分に冷却できるだ
けの所定の量に任意に設定できる。この設定は、前記流
量調整弁11、または、これとは別に外部吹き付けノズ
ル12の中間部などに設けた図示しない流量調整弁で行
なうことができる。なお、この外部吹き付けノズル12
は、吹き付けノズル9と同様に、冷媒供給装置から供給
される冷気の温度を殆ど変えずに保冷して、この外部吹
き付けノズル12の先端開口12aからチップ3に吹き
付けることができる断熱材によって製造されることが好
ましい。
【0032】さらに、この外部吹き付けノズル12に
は、その第2先端開口12aと、図示しない冷媒供給装
置との中間部に、同じく図示しない切削油剤混入装置を
接続することが好ましい。切削油剤混入装置を操作する
ことにより、外部吹き付けノズル12から吹き付ける冷
気の中に、微量の植物油からなる切削油剤を混入させる
ことができる。この場合、冷気とともに、微量の切削油
剤をチップ3の刃先3aに吹き付けるので、チップ3の
直接空冷とともに、チップ3の刃先3aの摩耗を抑制で
きる。なお、冷気に混入させる切削油剤の量は、切削油
剤混入装置の調整部を操作することにより、任意に調整
できる。
【0033】この第3実施形態の切削装置201は、以
上説明した点以外は、すべて第2実施形態のバイト1と
同じであるので、この第3実施形態の切削装置201を
用いることにより、本発明の課題を解決できるのは勿論
であるが、以下の点で優れている。
【0034】この切削装置201においては、柄5の内
部に設置され、冷気が一時的に滞留しつつ流通される冷
却室6により、チップ3を間接的に冷却するとともに、
吹き付けノズル9からチップ3にそのすくい面3b側か
ら、また、外部吹き付けノズル12からチップ3にその
副逃げ面3c側から、それぞれ冷気を直接吹き付けるこ
とにより、チップ3を直接的、および間接的に冷却でき
る。よって、チップ3をさらに十分に冷却できる。
【0035】これにより、吹き付けノズル9および外部
吹き付けノズル12からチップ3に吹き付ける、それぞ
れの冷気の吹き付けスピードを、音速よりもはるかに遅
いスピードに設定できるので、冷気を吹き付けることに
ともなう騒音を抑制できる。具体的には、例えば、20
0m/s、あるいはそれよりも遅いスピードで、冷気を
チップ3を直接吹き付けることにより、騒音を抑制しつ
つ、チップ3をさらに十分に冷却できる。
【0036】また、以上説明した切削装置201におい
て、チップ3の刃先3aの摩耗を抑制するために、外部
吹き付けノズル12から吹き出される冷気の中に切削油
剤を混入して実施するチップ3の摩耗抑制方法でも、切
削油剤の混入量は微量であり、多量の切削油剤を用いる
必要がないので、この切削装置201を用いて切削加工
を行なう作業環境を悪化させるおそれが極めて低い。
【0037】なお、本発明は前記第1〜第3の実施の形
態には制約されない。例えば、第1実施形態のバイト1
の冷却系において、冷媒を循環して使用する場合には、
冷却室6の内部に供給される冷媒は、冷却室6の外部に
漏れ出すおそれがないので、冷却した空気だけではな
く、冷却した水などの液状の冷媒を用いてもよい。ま
た、第3実施形態の切削装置201が備える外部吹き付
けノズル12を、第1実施形態に組み合わせてもよい。
また、外部吹き付けノズル12から吹き付けられる冷気
として工場エアを用いたり、外部吹き付けノズル12に
冷気を供給する冷媒供給装置として冷風発生装置を用い
てもよい。さらに、吹き付けノズル9および外部吹き付
けノズル12のそれぞれからチップ3に吹き付けられる
冷気の向きは、チップ3のすくい面3b側および副逃げ
面3c側には限らず、主逃げ面など、他の側面でもよ
い。しかも、ノズルの本数は2本には限らず、チップ3
の露出している側面をすべて冷却するために、3本以上
設置してもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明に係るバイトの冷却方法によれ
ば、台座を介してチップが固定される柄の先端部内側
に、冷媒を流通させて、この冷媒とチップとの間で、台
座を介して熱交換をさせることで、チップを冷却する。
これにより、冷媒を高速でチップに吹き付ける必要がな
くなる。よって、騒音を発生させずに、チップを十分に
冷却できる。
【0039】また、本発明に係るバイトの冷却方法によ
れば、冷媒として冷却した空気を用いるので、冷媒を極
めて簡単に、かつ安価に調達できる。
【0040】また、本発明に係るバイトによれば、柄の
先端部の内部に冷気が一時的に滞留しつつ流通する冷却
室を設け、この冷却室の内部の冷媒とチップとを、台座
を介して熱交換をさせることで、チップを冷却する。よ
って、切削油剤を用いることなく、また、騒音を発生さ
せずに、チップを十分に冷却できる。
【0041】また、本発明に係るバイトによれば、柄の
内部に冷気が一時的に滞留しつつ流通されてチップと熱
交換する冷却室を設けるとともに、柄の外側に、冷却室
の内部の冷気を直接チップに吹き付ける吹き付けノズル
を突設して、チップを間接的に冷却しつつチップを直接
冷却するので、切削油剤を用いることなくチップをより
十分に冷却できるとともに、吹き付けノズルから吹き付
ける冷気のスピードは十分に遅くてよいので、冷気を吹
き付けるにも拘わらず、騒音を抑制できる。
【0042】また、本発明に係るバイトによれば、冷却
室から流出する冷気を導く冷媒流出管に流量調整弁を設
けて、冷却室の内部からチップに直接吹き付けられる冷
気の流量を調整できるので、被切削物の回転速度や、粗
切削などの切削状況に応じて、チップを直接冷却するの
に必要十分な量の冷気を吹き付けて、チップを十分に冷
却できる。
【0043】また、本発明に係る切削装置によれば、バ
イトの柄の内部に、冷気が一時的に滞留しつつ流通する
冷却室を設けるとともに、バイトの外部に、チップに冷
気を直接吹き付ける外部吹き付けノズルを設けて、チッ
プを間接的に冷却しつつチップを直接冷却できるので、
切削油剤を用いることなくチップをより十分に冷却でき
るとともに、外部吹き付けノズルから吹き付ける冷気の
スピードは十分に遅くてよいので、騒音を抑制しつつチ
ップを冷却できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るバ
イトを示す平面図。(b)は、図1(a)のバイトを示
す側面図。
【図2】(a)は、本発明の第2の実施の形態に係るバ
イトを示す平面図。(b)は、図2(a)のバイトを示
す側面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る切削装置を示
す側面図。
【図4】従来の技術に係る切削装置を示す側面図。
【符号の説明】
1,101…バイト 2…被切削物 3…チップ 3a…刃先 4…台座 5…柄 6…冷却室 9…吹き付けノズル 11…流量調整弁 12…外部吹き付けノズル 13…冷媒流出管 201…切削装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 基文 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 Fターム(参考) 3C046 BB07 BB09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柄の先端部に台座を介して被切削物を切
    削するチップを取り付けたバイトの冷却方法において、 前記柄の先端部内側に冷媒を流通させ、この冷媒と前記
    チップとの間で、前記台座を介して熱交換をさせること
    により、前記チップを冷却することを特徴とするバイト
    の冷却方法。
  2. 【請求項2】 前記冷媒に、冷却した空気を用いること
    を特徴とする請求項1に記載のバイトの冷却方法。
  3. 【請求項3】 先端部に冷気が一時的に滞留しつつ流通
    する冷却室を有する柄と、 前記冷却室と熱伝導可能に前記柄に固定された台座と、 この台座に固定されたチップとを具備することを特徴と
    するバイト。
  4. 【請求項4】 先端部に冷気が一時的に滞留しつつ流通
    する冷却室を有する柄と、 前記冷却室と熱伝導可能に前記柄に固定された台座と、 この台座に固定されたチップと、 前記冷却室と連通して前記柄の外側に突設され、前記冷
    気を前記チップに吹き付ける吹き付けノズルとを具備す
    ることを特徴とするバイト。
  5. 【請求項5】 前記冷却室から流出する冷気を導く冷媒
    流出管に流量調整弁を設けたことを特徴とする請求項4
    に記載のバイト。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のうちのいずれか1項に記
    載のバイトと、 このバイトの外部に併設され、前記チップの刃先に向け
    て冷気を吹き付ける外部吹き付けノズルとを具備するこ
    とを特徴とする切削装置。
JP11225160A 1999-08-09 1999-08-09 バイトおよびその冷却方法ならびに切削装置 Withdrawn JP2001047304A (ja)

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