JP2001044167A - エッチング方法 - Google Patents

エッチング方法

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JP2001044167A
JP2001044167A JP11216208A JP21620899A JP2001044167A JP 2001044167 A JP2001044167 A JP 2001044167A JP 11216208 A JP11216208 A JP 11216208A JP 21620899 A JP21620899 A JP 21620899A JP 2001044167 A JP2001044167 A JP 2001044167A
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etching
solution
silicon nitride
nitride layer
fluorine
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JP11216208A
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Tsutomu Aisaka
勉 逢坂
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板表面の窒化シリコン層を効率的にエッチ
ングすることが可能なエッチング方法を提供することを
目的とする。 【解決手段】 基板表面の窒化シリコン層をエッチング
する方法であって、基板表面を酸化性溶液に晒すことに
よって、前記窒化シリコン層表面に酸化膜を形成する第
1ステップS1と、基板表面をフッ素含有溶液に晒すこ
とによって、酸化膜をエッチングする第2ステップS2
とを行うことを特徴としている。これらのステップは、
必要に応じて繰り返し行っても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッチング方法に
関し、特には基板表面の窒化シリコン層をエッチングす
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の高集積化及び高機能化にと
もなう素子構造の微細化が進んだ今日、製造工程におい
て基板表面に付着する極微小な異物粒子(パーティク
ル)や金属汚染等の汚染物質が、半導体装置の歩留りを
低下させる大きな要因になっている。
【0003】このため、半導体装置の製造工程において
は、基板表面に付着したこれらの汚染物質を除去する工
程を行っている。この工程においては、基板表面を構成
する材料に対してエッチング作用を有する薬液を用いた
ウェットエッチングを行い、基板表面に付着した汚染物
質を被エッチング材料と共に除去している。例えば、基
板表面が酸化シリコンで構成されている場合には、酸化
シリコンに対してエッチング作用を有するフッ酸やフッ
化アンモニウム水溶液を用いたウェットエッチングによ
って、基板表面の洗浄を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体装置
の製造工程においては、絶縁膜として酸化シリコンと共
に窒化シリコンが多用されている。ところが、この窒化
シリコンからなる基板表面を、フッ酸やフッ化アンモニ
ウム水溶液を用いてエッチングする場合には、これらの
薬液による窒化シリコンのエッチング速度が遅く、汚染
物質が除去される程度に窒化シリコン層の表面をエッチ
ングするためには、かなりの処理時間が必要となる。そ
して、処理時間を短縮してエッチング効率を高めるため
には、濃度の高いフッ酸やフッ化アンモニウム水溶液を
用いる必要があるため、薬液の使用量が増加してコスト
が高くなる。
【0005】さらに、基板表面に、窒化シリコンからな
る面と酸化シリコンからなる面とが混在した状態で露出
している場合には、これらの薬液による窒化シリコンと
酸化シリコンとのエッチング速度が異なるため、窒化シ
リコン面の汚染物質を十分に除去できる程度にエッチン
グ時間を設定した場合には、酸化シリコン面のエチング
が必要以上に進行し、基板表面に形状変化が起きる。
【0006】そこで本発明は、基板表面の窒化シリコン
層を効率的にエッチングすることが可能なエッチング方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明は、基板表面の窒化シリコン層をエッチ
ングする方法であって、基板表面を酸化性溶液に晒すこ
とで窒化シリコン層表面に酸化膜を成長させた後、この
基板表面をフッ素含有溶液に晒することで酸化膜をエッ
チングすることを特徴としている。
【0008】このようなエッチング方法では、酸化性溶
液による酸化作用によって窒化シリコン層の表面に予め
形成させた酸化膜を、フッ素含有溶液によってエッチン
グするため、フッ素含有溶液処理による窒化シリコン層
の表面層(すなわち酸化膜)の膜減り速度は、フッ素含
有溶液でのエッチングのみによる窒化シリコン層の膜減
り速度よりも速くなる。このため、フッ素含有溶液によ
る窒化シリコン層のエッチング効率が高められることに
なる。
【0009】さらに本発明は、基板表面の窒化シリコン
層をエッチングする方法であって、酸化性溶液とフッ素
含有溶液との混合溶液に基板表面を晒し、酸化性溶液に
よって窒化シリコン層の表面に酸化膜を成長させると共
に、フッ素含有溶液によってこの酸化膜をエッチングす
ることを特徴としている。
【0010】このようなエッチング方法では、酸化性溶
液による酸化作用によって窒化シリコン層の表面に成長
した酸化膜がフッ素含有溶液によってエッチングされる
ため、フッ素含有溶液処理による窒化シリコン層の表面
層(すなわち酸化膜)の膜減り速度は、フッ素含有溶液
単独でのエッチングによる窒化シリコン層のエッチング
よりも速くなる。このため、フッ素含有溶液による窒化
シリコン層のエッチング効率が高められることになる。
【0011】また本発明は、基板表面に混在する窒化シ
リコン層と酸化シリコン層とをエッチングする方法であ
って、基板表面を酸化性溶液に晒すことで窒化シリコン
層の表面に酸化膜を成長させた後、この基板表面をフッ
素含有溶液に晒すことでこの酸化膜と共に酸化シリコン
層の表面層をエッチングすることを特徴としている。
【0012】このようなエッチング方法では、酸化性溶
液による酸化作用によって窒化シリコン層の表面に予め
形成させた酸化膜を、フッ素含有溶液によってエッチン
グするため、フッ素含有溶液処理による窒化シリコン層
の表面層(すなわち酸化膜)の膜減り速度は、フッ素含
有溶液でのエッチングのみによる窒化シリコン層の膜減
り速度よりも速くなる。一方、酸化性溶液に影響を及ぼ
されることはなく、その後のフッ素含有溶液による酸化
シリコン層のエッチング速度が維持される。このため、
フッ素含有溶液による窒化シリコン層表面の膜減り速度
が、フッ素含有溶液によるエッチングでの酸化シリコン
層の膜減り速度に近づき、窒化シリコン層と酸化シリコ
ン層とにおけるエッチングの膜減り厚のバラツキが小さ
くなる。
【0013】さらに本発明は、基板表面に混在する窒化
シリコン層と酸化シリコン層とをエッチングする方法で
あって、酸化性溶液とフッ素含有溶液との混合溶液に基
板表面を晒し、酸化性溶液によって窒化シリコン層の表
面に酸化膜を成長させると共に、フッ素含有溶液によっ
てこの酸化膜と酸化シリコン層の表面層とをエッチング
することを特徴としている。
【0014】このようなエッチング方法では、酸化性溶
液による酸化作用によって窒化シリコン層表面に成長し
た酸化膜がフッ素含有溶液によってエッチングされるた
め、フッ素含有溶液処理による窒化シリコン層の表面層
(すなわち酸化膜)の膜減り速度は、フッ素含有溶液単
独でのエッチングによる窒化シリコン層のエッチングよ
りも速くなる。一方、酸化性溶液に影響を及ぼされるこ
とはなく、フッ素含有溶液による酸化シリコン層のエッ
チング速度が維持される。このため、フッ素含有溶液に
よる窒化シリコン層表面の膜減り速度が、酸化シリコン
層の膜減り速度に近づき、窒化シリコン層と酸化シリコ
ン層とにおけるエッチング後の膜減り厚のバラツキが小
さくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。次の実施形態で説明するエッチング方法
は、半導体ウエハや液晶基板等の基板表面の窒化シリコ
ン層や、これらの基板表面に混在する酸化シリコン層と
窒化シリコン層とをエッチングする方法である。ここで
は、一例としてこれらの基板表面に付着した汚染物質を
除去するための洗浄工程に、本発明のエッチング方法を
適用した実施の形態を説明する。
【0016】このエッチング方法を行うに際して用いら
れるエッチング装置(洗浄装置)は、被処理表面(すな
わち基板表面)に、液体を供給する手段を有し、その液
体の供給を止めた時に、その液体の大部分が自然にある
いは強制的に基板表面から除去できる構成をしていれば
良い。特に、液体を供給した場合に基板表面全体に短時
間で液体が均一に広がって基板表面が液体に晒され(接
触し)、また、液体の供給を止めた時に基板表面からそ
の液体の大部分が短時間に除去できるような、すなわち
基板表面において薬液の切り替えが素早く行われる処理
装置を用いることが望ましい。
【0017】具体的な一例としては、基板表面を水平に
保った状態で回転保持できるスピンチャックと、スピン
チャック上に保持させた基板表面に液体を供給するノズ
ルとを備えた枚葉式のスピン処理装置や、複数の基板を
回転保持できるスピンチャックとスプレー式ノズルとを
備えたバッチ式の回転スプレー処理装置等が好適に用い
られる。これらの処理装置では、基板上に供給された液
体が遠心力によって基板表面に短時間で均一に広げられ
ると共に、液体の供給を止めることで基板表面に広がっ
ていた液体が遠心力によって振り切られる。この際、基
板表面への液体の残留量の絶対量は、液体の粘性や基板
表面の状態によって変化するが、液体のほとんどを基板
表面から除去することができる。この他にも、一般的に
多く用いられている浸漬式の処理装置を用いても良い。
この処理装置は、被処理物を浸漬するための各薬液が満
たされる処理槽を備えている。尚、以下の実施形態にお
いては、一例として枚葉式のスピン処理装置を用いた場
合を説明する。
【0018】(第1実施形態)ここでは、基板表面の窒
化シリコン層をエッチングする方法を、図1のフローチ
ャートに基づいて説明する。
【0019】先ず、第1ステップS1では、スピン処理
装置に固定させて所定の回転数で回転させた基板の表面
上に酸化性溶液を供給し、基板表面の全面を酸化性溶液
に晒すことによって、窒化シリコン層の表面層を酸化さ
せて酸化膜を形成する。ここでは、回転させた基板表面
に酸化性溶液としてオゾン水(純水にオゾガスを溶解さ
せてなる水溶液)を連続して供給することで、基板表面
をオゾン水に晒すこととする。この際用いるオゾン水と
しては、窒化シリコン層の酸化効率を高めるために、オ
ゾン濃度と温度とを調整することとする。一般的には、
オゾン濃度が高いほど、また温度が高温であるほど酸化
速度は速くなる。ここでは、オゾン濃度が約20pp
m、温度約23℃のオゾン水を用いることとする。
【0020】尚、酸化性溶液としては、酸化作用を有す
る溶液を用いることができ、オゾン水の他にも過酸化水
素水溶液や、オゾン水と過酸化水素水溶液との混合溶液
を用いても良い。
【0021】また、この第1ステップS1での処理時間
は、例えば図2のグラフに基づいて設定する。この図に
は、オゾン水による処理時間と、窒化シリコン層表面の
酸化膜の成長膜厚との関係を示す酸化膜の成長曲線D
(TO )を示しており、窒化シリコン層の表面の酸化膜
は、オゾン水処理時間Tまでは急激に成長するが、この
処理時間Tを過ぎると成長速度は遅くなり、成長速度が
変化点Tを有していることが分かる。そして、工程全体
の効率化を図るためには、オゾン水による処理時間は、
変化点Tまたは変化点Tより短い時間に設定することが
望ましい。
【0022】尚、この処理時間の変化点Tは、オゾン水
の濃度や温度によってそれぞれ異なるため、それぞれの
オゾン水について酸化膜の成長曲線D(TO )や変化点
Tを求めておくこととする。
【0023】以上のようにして、所定の処理時間(例え
ば変化点T)のオゾン水の処理が終了した後、基板を回
転させた状態で、基板表面へのオゾン水の供給を停止さ
せ、遠心力によって基板表面のオゾン水を除去する。
【0024】その後、第2ステップS2では、引き続き
回転させた状態にある基板の表面上にフッ素含有溶液を
供給し、基板表面の全面をフッ素含有溶液に晒すことに
よって基板表面(窒化シリコン層表面)に形成された酸
化膜をエッチング除去する。この際用いるフッ素含有溶
液としては、フッ酸を用いることとし、エッチング効率
を高めるために、濃度と温度とを調整することとする。
一般的には、濃度が高いほど、また温度が高温であるほ
どエッチング速度は速くなる。ここでは、約23℃、1
%の希フッ酸を用いることとする。
【0025】尚、フッ素含有溶液としては、酸化物をエ
ッチングする効果を有するものを用いることができ、フ
ッ酸の他にもフッ化アンモニウム水溶液や、フッ酸とフ
ッ化アンモニウム水溶液との混合溶液を用いても良い。
【0026】そして、この第2ステップS2での希フッ
酸による処理時間は、工程全体の効率化を図るために、
第1ステップS1で窒化シリコン層表面に形成された酸
化膜をエッチング除去できる最短時間に設定することが
望ましく、この最短時間は希フッ酸の濃度や温度によっ
て異なるため、予め条件出しをしておくこととする。
【0027】ここで、工程全体の効率化を図るために
は、第1ステップS1でのオゾン水による処理時間TO
と、第2ステップS2での希フッ酸による処理時間THF
とが、下記式(1)に当てはまるようにすることが望ま
しい。ただし、式(1)中、RO-HFは、酸化膜のエッチ
ングによる窒化シリコン層の膜減り速度である。また、
TO-HF{D(TO)}は、オゾン水処理によって形成され
た酸化膜を全てエッチングするのに必要なフッ酸処理時
間(最短時間)である。RHFは、フッ酸による窒化シリ
コン層のエッチング速度である。
【数1】
【0028】尚、THF−TO-HF{D(TO)}<0のとき
(フッ酸処理時間THFにおいて酸化膜が全てエッチング
されない場合)には、左辺第2項を0とする。
【0029】すなわち、オゾン水処理によって形成され
た酸化膜を希フッ酸処理によってエッチングした場合の
膜減り厚が、このオゾン水処理と希フッ酸処理とに要し
た処理時間の間に希フッ酸によって窒化シリコン層をエ
ッチングした場合の膜減り厚よりも厚くなるように、オ
ゾン水による処理時間TO と希フッ酸による処理時間T
HFとを設定する。
【0030】そして、第3ステップS3では、窒化シリ
コン層の膜減り厚が所定の値に達したか否か、すなわ
ち、所定の値に達する回数だけ第1ステップS1と第2
ステップS2とが繰り返されたか否かを判断し、所定の
値に達するまで(その繰り返し回数に達するまで)上述
の第1ステップS1と第2ステップS2とを繰り返し行
う。
【0031】尚、上記式(1)において、THF−TO-HF
{D(TO)}<0のときには、第2ステップS2が終了
した時点で窒化シリコン層の表面に酸化膜が残されるこ
とになり、その後の第1ステップS1においては成長曲
線D(TO )が変化する。このため、新たな成長曲線D
(TO )を求めてこれに対応する式(1)を作成し、2
回目の第1ステップS1及び第2ステップS2の処理時
間を設定し直すこととする。このため、THF−TO-HF
{D(TO)}≧0とすることが望ましく、さらにはTHF
−TO-HF{D(TO)}=0とすることで、全工程を最も
効率良く行うことができる。
【0032】そして、第3ステップS3において、所定
の値に達した(所定の値に達するように設定された回数
だけ第1ステップS1と第2ステップS2とが繰り返さ
れた)と判断された場合には、第4ステップS4に進
む。第4ステップS4では基板表面のリンスを行い、そ
の後第5ステップS5では基板表面の乾燥を行い、一連
のエッチング工程(洗浄工程)を終了させる。
【0033】以上のようなエッチング方法では、第1ス
テップS1でのオゾン水処理によって窒化シリコン層表
面に酸化膜を形成し、第2ステップS2では希フッ酸処
理によってこの酸化膜をエッチングする。希フッ酸によ
るエッチング速度は、窒化シリコンよりも酸化膜の方が
速い。このため、希フッ酸による窒化シリコン層の表面
層の膜減り速度は、酸化前よりも速くなる。しかも、オ
ゾン水による処理時間と、希フッ酸による処理時間を上
述のような範囲に設定することで、オゾン水による処理
時間をも含めた窒化シリコン層の膜減り速度を、単なる
窒化シリコンの希フッ酸によるエッチングの膜減り速度
よりも速くできるため、工程全体の効率化を図ることが
できる。
【0034】具体的には、20ppmオゾン水(約23
℃)による3秒間の処理(第1ステップS1)の後、1
%希フッ酸(約23℃)による7秒間の処理(第2ステ
ップS2)を行った場合の希フッ酸処理のみによる酸化
膜のエッチング速度は、1.4nm/minとなった。
このため、オゾン水処理と希フッ酸処理とを合わせた酸
化膜の膜減り速度は約1nm/minとなる。これに対
して、1%希フッ酸(23℃)による窒化シリコン層の
エッチング速度(すなわち膜減り速度)は0.7nm/
min.となった。このことから、希フッ酸処理に先立
ってオゾン水処理を行うことで、窒化シリコン層の膜減
り速度が約42%速くなり、エッチングの効率化が図ら
れたことが確認された。
【0035】また、このエッチングによって、窒化シリ
コン層の表面に付着していた異物が、酸化膜と共に窒化
シリコン層の表面から剥離除去される。さらに、基板表
面に付着していた金属汚染は、同様に剥離除去されると
共に、オゾン水処理によってそれ自体が酸化されて希フ
ッ酸処理によってエッチング除去される。この結果、基
板表面を清浄化することが可能になる。
【0036】(第2実施形態)この第2実施形態では、
基板表面に混在する窒化シリコン層と酸化シリコン層と
をエッチングする方法を、図1のフローチャートを用い
て説明する。この実施形態においては、図3に示すよう
に、酸化シリコン層1からなる基板の一部表面層に窒化
シリコン層2が形成されたことによって、窒化シリコン
層2と酸化シリコン層1とが表面に混在している基板
や、図4に示すようにシリコン基板3上に酸化シリコン
層1と窒化シリコン層2とを積層したことによって酸化
シリコン層1下に窒化シリコン層2の側壁が露出してい
る基板等、表面側に窒化シリコン層と酸化シリコン層と
が露出している基板が処理の対象となる。
【0037】先ず、第1ステップS1では、第1実施形
態と同様に基板表面を酸化性溶液(一例としてオゾン
水)に晒し、これによって窒化シリコン層2表面に酸化
膜を形成する。この際、酸化シリコン層1及び窒化シリ
コン層2以外に、シリコン基板3が露出している基板に
おいては、シリコン基板3の表面にも酸化膜が形成され
る。
【0038】次に、第2ステップS2では、第1実施形
態と同様に基板表面をフッ素含有溶液(一例として希フ
ッ酸)に晒すことによって、第1ステップS1で形成さ
れた酸化膜をエッチングすると共に酸化シリコン層1の
表面層をエッチングする。
【0039】上記第1ステップS1における処理時間、
及び第2ステップS2における処理時間は、第1実施形
態と同様に設定することとする。ただし、第2ステップ
S2の処理時間は、好ましくは、第1ステップS1で形
成された酸化膜が全てエッチング除去できる処理時間以
下、さらに好ましくは、酸化膜が全てエッチング除去さ
れる最短時間に設定することとする。
【0040】その後、第1実施形態と同様に、第3ステ
ップS3〜第5ステップS5を行い、一連のエッチング
工程(洗浄工程)を終了させる。
【0041】以上のようなエッチング方法では、第1実
施形態と同様に、第1ステップS1でのオゾン水処理に
よって窒化シリコン層表面に酸化膜を形成し、第2ステ
ップS2では希フッ酸処理によってこの酸化膜をエッチ
ングするため、希フッ酸による窒化シリコン層の表面層
の膜減り速度は、酸化前よりも速くなる。一方、酸化シ
リコン層は、第1ステップS1でのオゾン水処理の影響
を受けることはない。このため、第1ステップS1の有
無に関わらず、第2ステップS2での希フッ酸処理によ
るエッチング速度が維持される。したがって、第2ステ
ップS2での希フッ酸処理による窒化シリコン層表面の
膜減り速度が、酸化シリコン層の膜減り速度に近づくこ
とになり、窒化シリコン層と酸化シリコン層とにおける
エッチング後の膜減り厚のバラツキを小さくすることが
できる。
【0042】この結果、図3に示した基板においては、
エッチングによる窒化シリコン層2部分と酸化シリコン
層1部分との表面段差形状が緩和される。また、図4に
示した基板においては、エッチング処理後に、窒化シリ
コン層2部分と酸化シリコン層1部分との断面部分にお
いて窒化シリコン層2の突出が緩和される。
【0043】具体的には、1%希フッ酸(約23℃)処
理による窒化シリコン層のエッチング速度は0.7nm
/minとなり、酸化シリコン層のエッチング速度は
6.4nm/minとなる。そして、希フッ酸処理のみ
を70秒間行った場合、窒化シリコン層の膜減り量は約
0.82nm、酸化シリコン層の膜減り量は7.47と
なり、その差は6.65nmになる。
【0044】これに対して、第2実施形態において、2
0ppmオゾン水(約23℃)による3秒間の処理(第
1ステップS1)の後、1%希フッ酸(約23℃)によ
る7秒間の処理(第2ステップS2)を行った場合、希
フッ酸処理による酸化膜のエッチング速度は1.4nm
/minとなり、酸化シリコン層のエッチング速度は
6.4nm/minとなった。そして、第1ステップS
1と第2ステップS2とを10回繰り返し行った場合、
窒化シリコン層の膜減り量は約1.63nm、酸化シリ
コン層の膜減り量は7.47となり、その差は5.84
nmになり、膜減り量の差が均一化したことが確認され
た。
【0045】また、このエッチングによって、窒化シリ
コン層及び酸化シリコン層の表面に付着していた異物
(金属汚染を含む)が、第1実施形態と同様に除去され
るため、基板表面を清浄化することが可能になる。
【0046】尚、上記第1実施形態及び第2実施形態で
は、第1ステップS1と第2ステップS2との間に、必
要に応じてリンス工程を入れても良い。但し、全ての工
程の効率化を図るためには、第1ステップS1と第2ス
テップS2とを連続して行うことが望ましい。また、第
1ステップS1と第2ステップS2とを複数回繰り返し
行う場合には、各第1ステップS1におけるオゾン水の
濃度、温度及び処理時間や、各第2ステップS2におけ
る希フッ酸の濃度、温度及び処理時間をそれぞれ変化さ
せ、第1回目の第1ステップS1と第2回目の第1ステ
ップS1、第1回目の第2ステップS2と第2回目の第
2ステップS2とで、処理条件を変更しても良い。
【0047】(第3実施形態)ここでは、基板表面の窒
化シリコン層をエッチングする方法を説明する。
【0048】先ず、スピン処理装置に固定させて所定の
回転数で回転させた基板の表面上に、酸化性溶液とフッ
素含有溶液とを供給し、これによって、基板表面の窒化
シリコン層を酸化性溶液とフッ素含有溶液との混合溶液
に晒す。この際、酸化性溶液としては過酸化水素水を用
い、フッ素含有溶液にはフッ酸を用いることとする。
尚、第1実施形態と同様に、酸化性溶液としてはオゾン
水や過酸化水素水、さらにはこれらの混合溶液を用いて
も良く、フッ素含有溶液としては、フッ酸やフッ化アン
モニウム水溶液、さらにはこれらの混合溶液を用いても
良い。また、酸化性溶液とフッ素含有溶液とは、予め混
合された混合溶液を基板表面に供給して良く、また酸化
性溶液とフッ素含有溶液とを基板表面で混合することで
混合溶液としても良い。
【0049】また、酸化性溶液とフッ素含有溶液との供
給比は、これらの温度や処理時間によって異なり、好ま
しくは、この処理を行っている最中に、過酸化水素によ
る作用によって窒化シリコン層表面が常に酸化された状
態に保てる混合比に設定されることとする。
【0050】以上の後、基板表面のリンスとその後の乾
燥処理を行い、一連のエッチング工程(洗浄工程)を終
了させる。
【0051】このようなエッチング方法では、窒化シリ
コン層が混合溶液に晒されることによって、混合溶液中
の酸化種(過酸化水素やこれに由来する酸化種の場合も
含む)が窒化シリコン層の表面を酸化し、酸化膜が形成
される。一方同時に、混合溶液中のフッ酸によって、窒
化シリコン層の表面と、この窒化シリコン層表面に形成
された酸化膜がエッチングされる。ここで、窒化シリコ
ン層のフッ酸によるエッチング速度よりも、酸化された
窒化シリコン層(すなわち酸化膜)のフッ酸によるエッ
チング速度の方が速く、窒化シリコン層よりも酸化膜の
方が速くエッチングされる。したがって、フッ酸を単独
で用いた場合よりも、窒化シリコン層のエッチング効率
を高めることができる。
【0052】さらに、酸化性溶液とフッ素含有溶液との
供給比(混合比)が、この処理を行っている最中に、過
酸化水素による作用によって窒化シリコン層表面が常に
酸化された状態に保てる割合に設定されている場合に
は、フッ酸によって常に酸化膜がエッチングされること
になり、特にエッチング効率の向上を高めることが可能
になる。
【0053】また、このエッチングによって、窒化シリ
コン層の表面に付着していた異物(金属汚染を含む)
が、第1実施形態と同様に剥離除去されるため、基板表
面を清浄化することが可能になる。
【0054】(第4実施形態)この第4実施形態では、
基板表面に混在する窒化シリコン層と酸化シリコン層と
をエッチングする方法を説明する。この実施形態におい
ては、第2実施例において図3に示した基板や、図4に
示した基板がエッチング処理の対象となる。
【0055】先ず、第3実施形態と同様にして、スピン
処理装置に固定させて所定の回転数で回転させた基板の
表面上に、酸化性溶液とフッ素含有溶液とを供給し、こ
れによって、基板表面を酸化性溶液とフッ素含有溶液と
の混合溶液に晒す。この際用いられる酸化性溶液、フッ
素含有溶液、及びこれらの混合比は、第3実施形態と同
様であることとする。
【0056】以上の後、第3実施形態と同様に、基板表
面のリンスとその後の乾燥処理を行い、一連のエッチン
グ工程(洗浄工程)を終了させる。
【0057】このようなエッチング方法では、窒化シリ
コン層部分のエッチングは、第3実施形態と同様に進行
するため、フッ酸を単独で用いたエッチングよりも、窒
化シリコン層のエッチング効率を高めることができる。
さらに、酸化性溶液とフッ素含有溶液との供給比(混合
比)が、この処理を行っている最中に、過酸化水素によ
る作用によって窒化シリコン層表面が常に酸化された状
態に保てる混合比に設定されている場合には、第3実施
形態と同様に、特に、窒化シリコン層のエッチング効率
の向上を高めることが可能になる。
【0058】一方、酸化シリコン層は、混合溶液中の過
酸化水素水に影響されることはなく、フッ酸によるエッ
チングのみが進行する。このため、この混合溶液による
酸化シリコン層のエッチング速度は、フッ酸を単独で用
いてエッチングを行った場合のエッチング速度と同様に
維持される。この結果、この混合溶液を用いることによ
って、窒化シリコン層の膜減り速度が、酸化シリコン層
の膜減り速度に近づくことになり、窒化シリコン層と酸
化シリコン層とにおけるエッチングによる膜減り厚のバ
ラツキを小さくすることが可能になる。
【0059】したがって、第2実施形態と同様に、図3
に示した基板においては、エッチング処理後の窒化シリ
コン層2部分と酸化シリコン層1部分との表面段差形状
が緩和される。また、図4に示した基板においては、エ
ッチング処理後に、窒化シリコン層2部分と酸化シリコ
ン層1部分との断面部分において窒化シリコン層2の突
出が緩和される。
【0060】また、このエッチングによって、窒化シリ
コン層及び酸化シリコン層の表面に付着していた異物
(金属汚染を含む)は、第1実施形態と同様に剥離除去
されるため、基板表面を清浄化することが可能になる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明のエッチング
方法によれば、酸化性溶液による酸化作用によって窒化
シリコン層表面に形成させた酸化膜を、フッ素含有溶液
によってエッチングさせことができるため、フッ素含有
溶液を単独で用いた場合のエッチングよりも、フッ素含
有溶液による窒化シリコン層の表面層の膜減り速度を速
くすることができ、フッ素含有溶液による窒化シリコン
層のエッチング効率を高めることが可能になる。
【0062】また、本発明のエッチング方法によれば、
窒化シリコン層と酸化シリコン層とが混在する基板表面
に対して、酸化性溶液とフッ素含有溶液とを用いた処理
を行う構成にしたことで、酸化シリコン層の膜減り速度
に対して窒化シリコン層の表面層の膜減り速度を速める
ことが可能になり、窒化シリコン層と酸化シリコン層と
におけるエッチングによる膜減り厚のバラツキを小さく
することが可能になる。この結果、エッチングによる表
面形状の変化を抑えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態及び第2実施形態のエッチング方
法を説明するためのフローチャートである。
【図2】オゾン水処理時間と酸化膜の成長膜厚との関係
を示すグラフである。
【図3】第2実施形態及び第4実施形態で処理対象とな
る基板の一例を示す断面図である。
【図4】第2実施形態及び第4実施形態で処理対象とな
る基板の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…酸化シリコン層、2…窒化シリコン層

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面の窒化シリコン層をエッチング
    する方法であって、 前記基板表面を酸化性溶液に晒すことによって、前記窒
    化シリコン層の表面に酸化膜を成長させる工程と、 前記基板表面をフッ素含有溶液に晒すことによって、前
    記酸化膜をエッチングする工程とを行うことを特徴とす
    るエッチング方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエッチング方法におい
    て、 前記酸化性溶液は、オゾン水、過酸化水素水、またはこ
    れらの混合溶液であることを特徴とするエッチング方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のエッチング方法におい
    て、 前記フッ素含有溶液は、フッ酸、フッ化アンモニウム水
    溶液、またはこれらの混合溶液であることを特徴とする
    エッチング方法。
  4. 【請求項4】 基板表面の窒化シリコン層をエッチング
    する方法であって、 酸化性溶液とフッ素含有溶液との混合溶液に前記基板表
    面を晒し、当該酸化性溶液によって前記窒化シリコン層
    の表面に酸化膜を成長させると共に、当該フッ素含有溶
    液によって当該酸化膜をエッチングすることを特徴とす
    るエッチング方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のエッング方法において、 前記酸化性溶液は、オゾン水、過酸化水素水、またはこ
    れらの混合溶液であることを特徴とするエッチング方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のエッチング方法におい
    て、 前記フッ素含有溶液は、フッ酸、フッ化アンモニウム水
    溶液、またはこれらの混合溶液であることを特徴とする
    エッチング方法。
  7. 【請求項7】 基板表面に混在する窒化シリコン層と酸
    化シリコン層とをエッチングする方法であって、 前記基板表面を酸化性溶液に晒すことによって、前記窒
    化シリコン層の表面に酸化膜を成長させる工程と、 前記基板表面をフッ素含有溶液に晒すことによって、前
    記酸化膜と前記酸化シリコン層の表面層とをエッチング
    する工程とを行うことを特徴とするエッチング方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のエッチング方法におい
    て、 前記酸化性溶液は、オゾン水、過酸化水素水、またはこ
    れらの混合溶液であることを特徴とするエッチング方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のエッチング方法におい
    て、 前記フッ素含有溶液は、フッ酸、フッ化アンモニウム水
    溶液、またはこれらの混合溶液であることを特徴とする
    エッチング方法。
  10. 【請求項10】 基板表面に混在する窒化シリコン層と
    酸化シリコン層とをエッチングする方法であって、 酸化性溶液とフッ素含有溶液との混合溶液に前記基板表
    面を晒し、当該酸化性溶液によって前記窒化シリコン層
    の表面に酸化膜を成長させると共に、当該フッ素含有溶
    液によって当該酸化膜と前記酸化シリコン層の表面層と
    をエッチングする工程とを行うことを特徴とするエッチ
    ング方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のエッチング方法にお
    いて、 前記酸化性溶液は、オゾン水、過酸化水素水、またはこ
    れらの混合溶液であることを特徴とするエッチング方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項10記載のエッチング方法にお
    いて、 前記フッ素含有溶液は、フッ酸、フッ化アンモニウム水
    溶液、またはこれらの混合溶液であることを特徴とする
    エッチング方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7365012B2 (en) 2004-08-13 2008-04-29 Seiko Epson Corporation Etching method, a method of forming a trench isolation structure, a semiconductor substrate and a semiconductor apparatus

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