JP2001042143A - 光ファイバ回折格子を有する光学装置 - Google Patents
光ファイバ回折格子を有する光学装置Info
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- JP2001042143A JP2001042143A JP11218905A JP21890599A JP2001042143A JP 2001042143 A JP2001042143 A JP 2001042143A JP 11218905 A JP11218905 A JP 11218905A JP 21890599 A JP21890599 A JP 21890599A JP 2001042143 A JP2001042143 A JP 2001042143A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光ファイバ回折格子の反射波長の温度依存性
の打ち消しに、接着固定位置のずれの影響がないように
する。 【解決手段】 インバーからなる第一棒状部材1と、ア
ルミニウムからなる第二棒状部材2と、βユークリプタ
イトからなる2つの固定部材3と、光ファイバ回折格子
7とで光学装置を構成し、第一棒状部材1の両端部の少
なくとも一方の側に第二棒状部材2を接合し、第一棒状
部材1と第二棒状部材2とが互いに接合されていない側
の第一棒状部材1又は第二棒状部材2端面にそれぞれ固
定部材3を接合し、2つの固定部材3を向き合うように
第一棒状部材1又は第二棒状部材2の一部を折り曲げ
て、更に光ファイバ回折格子7を2つの固定部材3の側
面に沿わせて接着剤8で接着固定する。
の打ち消しに、接着固定位置のずれの影響がないように
する。 【解決手段】 インバーからなる第一棒状部材1と、ア
ルミニウムからなる第二棒状部材2と、βユークリプタ
イトからなる2つの固定部材3と、光ファイバ回折格子
7とで光学装置を構成し、第一棒状部材1の両端部の少
なくとも一方の側に第二棒状部材2を接合し、第一棒状
部材1と第二棒状部材2とが互いに接合されていない側
の第一棒状部材1又は第二棒状部材2端面にそれぞれ固
定部材3を接合し、2つの固定部材3を向き合うように
第一棒状部材1又は第二棒状部材2の一部を折り曲げ
て、更に光ファイバ回折格子7を2つの固定部材3の側
面に沿わせて接着剤8で接着固定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの長手
方向の一部において屈折率を周期的に変化させて回折格
子を形成した光ファイバ回折格子を有する光学装置に関
する。
方向の一部において屈折率を周期的に変化させて回折格
子を形成した光ファイバ回折格子を有する光学装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ回折格子は、入射光に対して
特定の波長の光を反射するフィルタとして機能するた
め、波長分割多重伝送方式の光通信システムの重要な光
学部品として注目されている。また、ゲルマニウム等の
ドーパントを含む石英系光ファイバの長手方向の一部に
おいて、位相格子等を通して紫外線の干渉縞を照射する
ことによって、屈折率の周期的な変化を起こさせ、回折
格子を形成することで、光ファイバ回折格子が作られて
いる。一般に、光ファイバ回折格子の反射波長(ブラッ
グ波長)は、λ=2neffΛで表される。ここで、neff
は有効屈折率で、Λは屈折率変化の空間周期長である。
特定の波長の光を反射するフィルタとして機能するた
め、波長分割多重伝送方式の光通信システムの重要な光
学部品として注目されている。また、ゲルマニウム等の
ドーパントを含む石英系光ファイバの長手方向の一部に
おいて、位相格子等を通して紫外線の干渉縞を照射する
ことによって、屈折率の周期的な変化を起こさせ、回折
格子を形成することで、光ファイバ回折格子が作られて
いる。一般に、光ファイバ回折格子の反射波長(ブラッ
グ波長)は、λ=2neffΛで表される。ここで、neff
は有効屈折率で、Λは屈折率変化の空間周期長である。
【0003】光ファイバ回折格子の周囲温度が変化する
と、光ファイバが伸縮して屈折率の空間周期長が変化す
ると共に、光ファイバに加わる応力が変化するため、そ
の光弾性効果によって屈折率が変化し、neff、Λは共
に変化する。即ち、光ファイバ回折格子のブラッグ波長
は、温度依存性をもっている。なお、温度依存性の主た
る部分は、neffの変化に起因し、Λの変化に起因する
部分は比較的少ない。また、伝送波長1550nm帯域
においては、λの温度依存性は約+0.0115nm/
℃である。
と、光ファイバが伸縮して屈折率の空間周期長が変化す
ると共に、光ファイバに加わる応力が変化するため、そ
の光弾性効果によって屈折率が変化し、neff、Λは共
に変化する。即ち、光ファイバ回折格子のブラッグ波長
は、温度依存性をもっている。なお、温度依存性の主た
る部分は、neffの変化に起因し、Λの変化に起因する
部分は比較的少ない。また、伝送波長1550nm帯域
においては、λの温度依存性は約+0.0115nm/
℃である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この温度依存性を無く
するため、光ファイバ回折格子を負の熱膨張係数を有す
る材料からなる部材に沿わせて光ファイバ回折格子を接
着剤で部材に固定した光学装置が、特開平10−737
40号公報、特開平10−96827号公報に示されて
いる。図3はこれらに示された公知技術を使った光学装
置の一例を示す縦断面図であって、11は支持体、12
は光ファイバ、13は被覆、14は回折格子、15は光
ファイバ回折格子、16は接着剤である。
するため、光ファイバ回折格子を負の熱膨張係数を有す
る材料からなる部材に沿わせて光ファイバ回折格子を接
着剤で部材に固定した光学装置が、特開平10−737
40号公報、特開平10−96827号公報に示されて
いる。図3はこれらに示された公知技術を使った光学装
置の一例を示す縦断面図であって、11は支持体、12
は光ファイバ、13は被覆、14は回折格子、15は光
ファイバ回折格子、16は接着剤である。
【0005】図3の光学装置では、光ファイバ心線の被
覆13の長手方向の一部を除去して露出させた光ファイ
バ12の部分において、その一部の屈折率を周期的に変
化させて回折格子14を形成して、光ファイバ回折格子
15となし、それを負の熱膨張係数を有する材料からな
る支持体11に沿わせて、回折格子14の両側の光ファ
イバ12の一部を支持体11に接着剤16で固定してい
る。なお、光ファイバ12に張力を加えた状態で、接着
剤16での固定を行う。この張力は、光ファイバの温度
が変化しても常に張力が加わった状態を維持し得る程度
の大きさに選ばれているため、温度が変化しても、2箇
所の固定点の間においては光ファイバ12は弛むことな
く常に伸直状態にある。
覆13の長手方向の一部を除去して露出させた光ファイ
バ12の部分において、その一部の屈折率を周期的に変
化させて回折格子14を形成して、光ファイバ回折格子
15となし、それを負の熱膨張係数を有する材料からな
る支持体11に沿わせて、回折格子14の両側の光ファ
イバ12の一部を支持体11に接着剤16で固定してい
る。なお、光ファイバ12に張力を加えた状態で、接着
剤16での固定を行う。この張力は、光ファイバの温度
が変化しても常に張力が加わった状態を維持し得る程度
の大きさに選ばれているため、温度が変化しても、2箇
所の固定点の間においては光ファイバ12は弛むことな
く常に伸直状態にある。
【0006】温度が上昇した時、負の熱膨張係数を有す
る材料で作られた支持体11の長さは縮小するので、固
定点の間隔も小さくなる。従って、その間の光ファイバ
12の空間長は小さくなる。また、光ファイバは正の熱
膨張係数をもっており伸びようとするため、光ファイバ
の引張り力は小さくなる。従って、ブラッグ波長の増加
を打ち消す方向に作用する。負の熱膨張係数を有する支
持体の材料組成を調整して、熱膨張係数を適当な値の材
料とすることによって、温度変化による光ファイバ回折
格子の温度依存性を打ち消すことが出来る。
る材料で作られた支持体11の長さは縮小するので、固
定点の間隔も小さくなる。従って、その間の光ファイバ
12の空間長は小さくなる。また、光ファイバは正の熱
膨張係数をもっており伸びようとするため、光ファイバ
の引張り力は小さくなる。従って、ブラッグ波長の増加
を打ち消す方向に作用する。負の熱膨張係数を有する支
持体の材料組成を調整して、熱膨張係数を適当な値の材
料とすることによって、温度変化による光ファイバ回折
格子の温度依存性を打ち消すことが出来る。
【0007】ところが、負の熱膨張係数を有する材料
は、ガラスセラミックで代表されるような材料であっ
て、脆いため、振動等の衝撃が加わると破損することが
ある。従って、図3に示す光学装置における支持体のよ
うな構造部にそのような脆い材料を使用するには、支持
体に外力が加わらないように全体を保護する等それなり
の注意が必要である。
は、ガラスセラミックで代表されるような材料であっ
て、脆いため、振動等の衝撃が加わると破損することが
ある。従って、図3に示す光学装置における支持体のよ
うな構造部にそのような脆い材料を使用するには、支持
体に外力が加わらないように全体を保護する等それなり
の注意が必要である。
【0008】脆くて衝撃に弱い負の熱膨張係数の材料を
使わない一つの方法として、本発明者らは、図4(A)
に示す構成の光学装置を開発しつつある。図4におい
て、図3と同じ符号は同じものを示す。図4において、
17はインバーからなる第一棒状部材、18はアルミニ
ウムからなる互いに長手方向に配置された第二棒状部
材、18a、18bは2つの第二棒状部材の互いに近い
側の端面、19、19a、19bは接着剤である。図4
(A)に示すように、第二棒状部材18は2つ存在し、
互いに遠い側のそれぞれの端部が折り曲げられて第一棒
状部材17の両端部に接合され、第二棒状部材18は第
一棒状部材17と平行に配置されている。そして2つの
第二棒状部材18の互いに近い側の端面18aと18b
とは離れた状態で向き合っている。
使わない一つの方法として、本発明者らは、図4(A)
に示す構成の光学装置を開発しつつある。図4におい
て、図3と同じ符号は同じものを示す。図4において、
17はインバーからなる第一棒状部材、18はアルミニ
ウムからなる互いに長手方向に配置された第二棒状部
材、18a、18bは2つの第二棒状部材の互いに近い
側の端面、19、19a、19bは接着剤である。図4
(A)に示すように、第二棒状部材18は2つ存在し、
互いに遠い側のそれぞれの端部が折り曲げられて第一棒
状部材17の両端部に接合され、第二棒状部材18は第
一棒状部材17と平行に配置されている。そして2つの
第二棒状部材18の互いに近い側の端面18aと18b
とは離れた状態で向き合っている。
【0009】光ファイバ回折格子15は、2つの第二棒
状部材の間に回折格子14が位置するように配置し、接
着剤19で光ファイバ回折格子15の一部を2つの第二
棒状部材18のそれぞれの側面に沿わせて接着固定す
る。なお、この場合も光ファイバには張力を加えた状態
で接着固定している。この光学装置の場合、第一棒状部
材17は熱膨張係数が比較的小さいインバーで出来てお
り、温度が上昇した時の長さの増大は極くわずかであ
る。それに対して第二棒状部材18は、熱膨張係数の比
較的大きいアルミニウムで出来ているため、温度が上昇
した時の長さの増大は第一棒状部材17に比べて大き
い。従って、第二棒状部材18の端面18aと端面18
bとの間隔は、温度が上昇すると小さくなる。
状部材の間に回折格子14が位置するように配置し、接
着剤19で光ファイバ回折格子15の一部を2つの第二
棒状部材18のそれぞれの側面に沿わせて接着固定す
る。なお、この場合も光ファイバには張力を加えた状態
で接着固定している。この光学装置の場合、第一棒状部
材17は熱膨張係数が比較的小さいインバーで出来てお
り、温度が上昇した時の長さの増大は極くわずかであ
る。それに対して第二棒状部材18は、熱膨張係数の比
較的大きいアルミニウムで出来ているため、温度が上昇
した時の長さの増大は第一棒状部材17に比べて大き
い。従って、第二棒状部材18の端面18aと端面18
bとの間隔は、温度が上昇すると小さくなる。
【0010】そして、この端面間隔の縮小の程度は、第
一棒状部材17及び第二棒状部材18のそれぞれの熱膨
張係数と、それらの長さ方向の寸法で決まる。また、接
着剤19の端部位置を端面18a、18bに合わせてお
けば、端面間隔の縮小に相当する分だけ、光ファイバ回
折格子の空間寸法が小さくなる。従って、第一棒状部材
17及び第二棒状部材18の熱膨張係数とそれらの長さ
方向の寸法を選定することによって、光ファイバ回折格
子の温度依存性を打ち消すことが出来る。
一棒状部材17及び第二棒状部材18のそれぞれの熱膨
張係数と、それらの長さ方向の寸法で決まる。また、接
着剤19の端部位置を端面18a、18bに合わせてお
けば、端面間隔の縮小に相当する分だけ、光ファイバ回
折格子の空間寸法が小さくなる。従って、第一棒状部材
17及び第二棒状部材18の熱膨張係数とそれらの長さ
方向の寸法を選定することによって、光ファイバ回折格
子の温度依存性を打ち消すことが出来る。
【0011】ところが、接着剤19の端部位置を端面1
8a、18bに合わせることは容易でなく、正規の位置
からずれることが多い。図4(A)の例では、接着剤1
9の端部位置が第二棒状部材18の端面18a、18b
の位置と一致しているが、図4(B)の例では、接着剤
19a、19bで図示したように、接着剤19aの端部
位置が端面18aより後退したり、接着剤19bの端部
位置が端面18bより突き出たりすることが起こる。こ
のような場合、端面18aと端面18bとの間隔に合わ
せて温度依存性の打ち消しの設計を行なっても、実際の
光ファイバ回折格子の固定間隔がその設計値からずれる
ため、温度依存性を完全に打ち消すことが出来ない、と
いう問題が生じる。
8a、18bに合わせることは容易でなく、正規の位置
からずれることが多い。図4(A)の例では、接着剤1
9の端部位置が第二棒状部材18の端面18a、18b
の位置と一致しているが、図4(B)の例では、接着剤
19a、19bで図示したように、接着剤19aの端部
位置が端面18aより後退したり、接着剤19bの端部
位置が端面18bより突き出たりすることが起こる。こ
のような場合、端面18aと端面18bとの間隔に合わ
せて温度依存性の打ち消しの設計を行なっても、実際の
光ファイバ回折格子の固定間隔がその設計値からずれる
ため、温度依存性を完全に打ち消すことが出来ない、と
いう問題が生じる。
【0012】本発明は、以上説明した従来技術による接
着位置のずれによる問題点を解消した光ファイバ回折格
子を有する光学装置を提供するものである。
着位置のずれによる問題点を解消した光ファイバ回折格
子を有する光学装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバ回折
格子を有する光学装置は、少なくとも、正の熱膨張係数
を有する材料からなる第一棒状部材と、それよりも大き
い値の正の熱膨張係数を有する材料からなる第二棒状部
材と、負の熱膨張係数を有する材料からなる2つの固定
部材と、光ファイバの長手方向の一部に回折格子を形成
した光ファイバ回折格子とで構成する。
格子を有する光学装置は、少なくとも、正の熱膨張係数
を有する材料からなる第一棒状部材と、それよりも大き
い値の正の熱膨張係数を有する材料からなる第二棒状部
材と、負の熱膨張係数を有する材料からなる2つの固定
部材と、光ファイバの長手方向の一部に回折格子を形成
した光ファイバ回折格子とで構成する。
【0014】そして、第一棒状部材の片方側の端部には
第二棒状部材を長手方向に挟んで1つの固定部材を接合
する。また、第一棒状部材の他方側の端部には直接にあ
るいは前記第二棒状部材とは別の第二棒状部材を挟んで
他の1つの固定部材を接合する。そして、前記2つの固
定部材の接合されない側の端面同志が間隔を開けて互い
に向き合うように、前記第一棒状部材又は第二棒状部材
の一部を折り曲げる。そして、2つの固定部材に光ファ
イバ回折格子の一部を沿わせて光ファイバ回折格子を2
つの固定部材の側面に接着固定する。
第二棒状部材を長手方向に挟んで1つの固定部材を接合
する。また、第一棒状部材の他方側の端部には直接にあ
るいは前記第二棒状部材とは別の第二棒状部材を挟んで
他の1つの固定部材を接合する。そして、前記2つの固
定部材の接合されない側の端面同志が間隔を開けて互い
に向き合うように、前記第一棒状部材又は第二棒状部材
の一部を折り曲げる。そして、2つの固定部材に光ファ
イバ回折格子の一部を沿わせて光ファイバ回折格子を2
つの固定部材の側面に接着固定する。
【0015】このように構成した光学装置では、周囲温
度が上昇すると第一棒状部材及び第二棒状部材の長さは
それぞれ大きくなるが、第二棒状部材の方が熱膨張係数
が大きいので長さの変化も大きい。従って、2つの固定
部材が接合されている側の第一棒状部材又は第二棒状部
材の端面間隔は小さくなる。また、この端面間隔の温度
変化に対する変化割合は、光ファイバ回折格子の温度依
存性を打ち消しうる変化割合となるように第一棒状部
材、第二棒状部材の熱膨張係数を考慮しながら部材寸法
の設計を行なう。また、第二棒状部材の端面に接合する
固定部材の材料は光ファイバ回折格子の温度依存性を打
ち消すような負の熱膨張係数を有する材料から選定す
る。
度が上昇すると第一棒状部材及び第二棒状部材の長さは
それぞれ大きくなるが、第二棒状部材の方が熱膨張係数
が大きいので長さの変化も大きい。従って、2つの固定
部材が接合されている側の第一棒状部材又は第二棒状部
材の端面間隔は小さくなる。また、この端面間隔の温度
変化に対する変化割合は、光ファイバ回折格子の温度依
存性を打ち消しうる変化割合となるように第一棒状部
材、第二棒状部材の熱膨張係数を考慮しながら部材寸法
の設計を行なう。また、第二棒状部材の端面に接合する
固定部材の材料は光ファイバ回折格子の温度依存性を打
ち消すような負の熱膨張係数を有する材料から選定す
る。
【0016】そうすると、周囲温度の変化に対する固定
部材が接合された側の第一棒状部材又は第二棒状部材の
端面間隔の変化割合と固定部材の長さの変化割合が一致
するので、2つの固定部材の側面に接着固定した光ファ
イバ回折格子の固定点間隔の変化割合は、固定部材側面
での固定点の位置に関係がなく一定となる。従って、固
定部材の側面に接着固定した光ファイバ回折格子は、周
囲温度の変化に対しては固定点の位置にかかわらず一定
の変化割合で固定点間隔が変化するので、そこに固定さ
れた光ファイバ回折格子の温度依存性の打ち消しには固
定点位置は影響を与えない。
部材が接合された側の第一棒状部材又は第二棒状部材の
端面間隔の変化割合と固定部材の長さの変化割合が一致
するので、2つの固定部材の側面に接着固定した光ファ
イバ回折格子の固定点間隔の変化割合は、固定部材側面
での固定点の位置に関係がなく一定となる。従って、固
定部材の側面に接着固定した光ファイバ回折格子は、周
囲温度の変化に対しては固定点の位置にかかわらず一定
の変化割合で固定点間隔が変化するので、そこに固定さ
れた光ファイバ回折格子の温度依存性の打ち消しには固
定点位置は影響を与えない。
【0017】なお、周囲温度の変化に対する固定部材が
接合された側の第一棒状部材又は第二棒状部材の端面間
隔の変化割合と固定部材の長さの変化割合とが完全に一
致している場合は上述した通り、接着固定箇所が固定部
材の側面の何処にあっても接着固定箇所間隔の変化割合
は常に一定となり、接着固定位置を固定部材の側面の任
意位置とすることが出来るという効果を奏するが、固定
部材が接合された側の第一棒状部材又は第二棒状部材の
端面間隔の変化割合と固定部材の長さの変化割合とが少
しずれている場合であっても、接着固定位置のずれによ
る温度依存性の打ち消しへの影響は従来技術に比べて緩
和されるので、それなりの効果は期待出来る。
接合された側の第一棒状部材又は第二棒状部材の端面間
隔の変化割合と固定部材の長さの変化割合とが完全に一
致している場合は上述した通り、接着固定箇所が固定部
材の側面の何処にあっても接着固定箇所間隔の変化割合
は常に一定となり、接着固定位置を固定部材の側面の任
意位置とすることが出来るという効果を奏するが、固定
部材が接合された側の第一棒状部材又は第二棒状部材の
端面間隔の変化割合と固定部材の長さの変化割合とが少
しずれている場合であっても、接着固定位置のずれによ
る温度依存性の打ち消しへの影響は従来技術に比べて緩
和されるので、それなりの効果は期待出来る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の光ファイバ回折
格子を有する光学装置の実施形態を示す縦断面図であっ
て、1は第一棒状部材、2は第二棒状部材、2a、2b
は第二棒状部材の端面、3は固定部材、4は光ファイ
バ、5は被覆、6は回折格子、7は光ファイバ回折格
子、8は接着剤である。
格子を有する光学装置の実施形態を示す縦断面図であっ
て、1は第一棒状部材、2は第二棒状部材、2a、2b
は第二棒状部材の端面、3は固定部材、4は光ファイ
バ、5は被覆、6は回折格子、7は光ファイバ回折格
子、8は接着剤である。
【0019】光ファイバ4に被覆5を施し光ファイバ心
線としたものの長手方向の一部の被覆5を除去して光フ
ァイバ4を露出させ、位相格子等を介して紫外線の干渉
縞を露出した光ファイバ4の長手方向の一部に照射して
屈折率を周期的に変化させて回折格子6を形成した光フ
ァイバ回折格子7は、従来から知られている方法で作
る。
線としたものの長手方向の一部の被覆5を除去して光フ
ァイバ4を露出させ、位相格子等を介して紫外線の干渉
縞を露出した光ファイバ4の長手方向の一部に照射して
屈折率を周期的に変化させて回折格子6を形成した光フ
ァイバ回折格子7は、従来から知られている方法で作
る。
【0020】また、第一棒状部材1は、比較的小さい値
の正の熱膨張係数を有する材料で構成し、第二棒状部材
2は、比較的大きい値の正の熱膨張係数を有する材料で
構成する。第一棒状部材1及び第二棒状部材2は、主要
構造となる部分なので、強度が大きく衝撃等を受けても
壊れないように、金属材料で構成することが好ましい。
具体的には、第一棒状部材1としては、熱膨張係数の極
めて小さい金属材料であるインバー(熱膨張係数:1.
5×10-7/℃)を使用することが望ましい。また、第
二棒状部材2としては、熱膨張係数の大きい構造用金属
材料であるアルミニウム(23.1×10-7/℃)を使
用することが望ましい。
の正の熱膨張係数を有する材料で構成し、第二棒状部材
2は、比較的大きい値の正の熱膨張係数を有する材料で
構成する。第一棒状部材1及び第二棒状部材2は、主要
構造となる部分なので、強度が大きく衝撃等を受けても
壊れないように、金属材料で構成することが好ましい。
具体的には、第一棒状部材1としては、熱膨張係数の極
めて小さい金属材料であるインバー(熱膨張係数:1.
5×10-7/℃)を使用することが望ましい。また、第
二棒状部材2としては、熱膨張係数の大きい構造用金属
材料であるアルミニウム(23.1×10-7/℃)を使
用することが望ましい。
【0021】第一棒状部材1の両端部と2つの第二棒状
部材2の互いに遠い側のそれぞれの片端部とを接合す
る。また、第一棒状部材1と第二棒状部材2とは、2つ
の第二棒状部材2の端部を折り曲げて互いに大部分の長
さが概略平行になるように配置する。図1では、第二棒
状部材2の方の端部を折り曲げているが、第一棒状部材
1の方の端部を折り曲げることも可能である。また、第
一棒状部材1と第二棒状部材2との端部同志の接合の仕
方は、加熱による嵌合い、溶接、接着剤による接合等い
ずれでも良い。
部材2の互いに遠い側のそれぞれの片端部とを接合す
る。また、第一棒状部材1と第二棒状部材2とは、2つ
の第二棒状部材2の端部を折り曲げて互いに大部分の長
さが概略平行になるように配置する。図1では、第二棒
状部材2の方の端部を折り曲げているが、第一棒状部材
1の方の端部を折り曲げることも可能である。また、第
一棒状部材1と第二棒状部材2との端部同志の接合の仕
方は、加熱による嵌合い、溶接、接着剤による接合等い
ずれでも良い。
【0022】また、第二棒状部材2の端面2aと2bの
間隔の温度変化に対する変化割合が、光ファイバ回折格
子7の温度依存性を打ち消す割合となるように、第一棒
状部材1及び第二棒状部材2の長さ方向の寸法を、両者
の熱膨張係数を考慮しながら定める。
間隔の温度変化に対する変化割合が、光ファイバ回折格
子7の温度依存性を打ち消す割合となるように、第一棒
状部材1及び第二棒状部材2の長さ方向の寸法を、両者
の熱膨張係数を考慮しながら定める。
【0023】また、第二棒状部材2の端面2a及び2b
には、それぞれ負の熱膨張係数を有する材料で出来た固
定部材3を接合する。固定部材3を構成する負の熱膨張
係数を有する材料としては、βユークリプタイト、β石
英、βユウ輝石等のガラスセラミック等があり、中でも
βユークリプタイトが好ましい。なお、固定部材3の材
料は、その材料で出来たブロック状の支持体に光ファイ
バ回折格子7を沿わせて回折格子6の両側の光ファイバ
5を接着剤で支持体に固定した時、温度依存性が打ち消
されるように負の熱膨張係数(例えば熱膨張係数:−
8.2×10-6/℃)を選定し、材料の組成をその負の
熱膨張係数となるように調整する。
には、それぞれ負の熱膨張係数を有する材料で出来た固
定部材3を接合する。固定部材3を構成する負の熱膨張
係数を有する材料としては、βユークリプタイト、β石
英、βユウ輝石等のガラスセラミック等があり、中でも
βユークリプタイトが好ましい。なお、固定部材3の材
料は、その材料で出来たブロック状の支持体に光ファイ
バ回折格子7を沿わせて回折格子6の両側の光ファイバ
5を接着剤で支持体に固定した時、温度依存性が打ち消
されるように負の熱膨張係数(例えば熱膨張係数:−
8.2×10-6/℃)を選定し、材料の組成をその負の
熱膨張係数となるように調整する。
【0024】この固定部材3の材料選択において、完全
に光ファイバ回折格子の温度依存性を無くすることが出
来なくても、それに近い負の熱膨張係数が得られれば、
温度依存性を小さくするという効果が期待出来る。ま
た、第二棒状部材2と固定部材3とは、接着剤を用いて
端面同志を突き合せて接合する。
に光ファイバ回折格子の温度依存性を無くすることが出
来なくても、それに近い負の熱膨張係数が得られれば、
温度依存性を小さくするという効果が期待出来る。ま
た、第二棒状部材2と固定部材3とは、接着剤を用いて
端面同志を突き合せて接合する。
【0025】以上説明したように、第二棒状部材2の端
面2aと2bの間隔の温度変化に対する変化割合、及び
固定部材の材料の寸法変化割合は、光ファイバ回折格子
の温度依存性を打ち消すように設計されているので、第
二棒状部材2の端面2a及び2bに接合した固定部材3
は2つに離れていても、それぞれの固定部材3の側面の
任意位置の間隔の温度変化に対する変化割合は、常に第
二棒状部材2の端面2aと2bの間隔の変化割合と同じ
になる。
面2aと2bの間隔の温度変化に対する変化割合、及び
固定部材の材料の寸法変化割合は、光ファイバ回折格子
の温度依存性を打ち消すように設計されているので、第
二棒状部材2の端面2a及び2bに接合した固定部材3
は2つに離れていても、それぞれの固定部材3の側面の
任意位置の間隔の温度変化に対する変化割合は、常に第
二棒状部材2の端面2aと2bの間隔の変化割合と同じ
になる。
【0026】また、2つの固定部材3の側面には、先に
説明した光ファイバ回折格子7の回折格子6が2つの固
定部材3の間に位置するようにして沿わせ、光ファイバ
回折格子7をそれぞれの固定部材3に接着剤8で接着固
定する。接着固定の位置が固定部材3の側面の何処にあ
っても、固定位置間隔の温度変化に対する変化割合は同
じになるので、光ファイバ回折格子7の温度依存性を打
ち消すことが出来る。従って、接着剤8の端部位置を第
一棒状部材2又は固定部材3の端面に合わせる必要はな
く、接着剤8の位置を固定部材3の側面の適当な位置に
選ぶことが出来るので、接着剤8による接着固定作業は
容易になる。
説明した光ファイバ回折格子7の回折格子6が2つの固
定部材3の間に位置するようにして沿わせ、光ファイバ
回折格子7をそれぞれの固定部材3に接着剤8で接着固
定する。接着固定の位置が固定部材3の側面の何処にあ
っても、固定位置間隔の温度変化に対する変化割合は同
じになるので、光ファイバ回折格子7の温度依存性を打
ち消すことが出来る。従って、接着剤8の端部位置を第
一棒状部材2又は固定部材3の端面に合わせる必要はな
く、接着剤8の位置を固定部材3の側面の適当な位置に
選ぶことが出来るので、接着剤8による接着固定作業は
容易になる。
【0027】また、図1に示すように露出した光ファイ
バ4と被覆5の上にわたって接着剤8を施して接着固定
すれば、両側の光ファイバ心線を動かしても回折格子6
及び露出した光ファイバにはその応力は加わらないの
で、露出した光ファイバ部分を外力から保護することが
出来る。
バ4と被覆5の上にわたって接着剤8を施して接着固定
すれば、両側の光ファイバ心線を動かしても回折格子6
及び露出した光ファイバにはその応力は加わらないの
で、露出した光ファイバ部分を外力から保護することが
出来る。
【0028】なお、固定部材3は高価な材料なので、製
品価格を高くしないために出来るだけ小さいことが望ま
しい。固定部材3の大きさは、光ファイバ回折格子7を
沿わせて接着固定するに十分な大きさであれば良く、そ
れ以上に大きくする必要はない。また、固定部材3は第
一棒状部材1及び第二棒状部材2の内側に配置されてい
るおり、数mm角の大きさで小さい部材であるので、材
質的に脆くて衝撃に弱い材料であっても特に問題はな
い。
品価格を高くしないために出来るだけ小さいことが望ま
しい。固定部材3の大きさは、光ファイバ回折格子7を
沿わせて接着固定するに十分な大きさであれば良く、そ
れ以上に大きくする必要はない。また、固定部材3は第
一棒状部材1及び第二棒状部材2の内側に配置されてい
るおり、数mm角の大きさで小さい部材であるので、材
質的に脆くて衝撃に弱い材料であっても特に問題はな
い。
【0029】図1に示す光学装置では、第一棒状部材の
両端部にそれぞれ第二棒状部材及び固定部材を接合した
例を示したが、本発明の光学装置は、第二棒状部材を1
つとすることによっても構成が可能である。図2は、そ
のような本発明の光ファイバ回折格子を有する光学装置
の実施形態を示す縦断面図であって、図1と同じ符号は
同じものを示す。1aは第一棒状部材の固定部材3が接
合されている側の端面である。
両端部にそれぞれ第二棒状部材及び固定部材を接合した
例を示したが、本発明の光学装置は、第二棒状部材を1
つとすることによっても構成が可能である。図2は、そ
のような本発明の光ファイバ回折格子を有する光学装置
の実施形態を示す縦断面図であって、図1と同じ符号は
同じものを示す。1aは第一棒状部材の固定部材3が接
合されている側の端面である。
【0030】図2に示す光学装置の場合は、第一棒状部
材1の片方側の端部には第二棒状部材2を介して固定部
材3を接合し、第一棒状部材1の他方側の端部は折り曲
げて、その端面1aに第二棒状部材を介することなく直
接に固定部材3を接合する。また、その接合は接着剤で
接着固定することによって行なえば良い。また、この図
2に示す光学装置の場合は、第二棒状部材2の端面2a
と第一棒状部材1の端面1aとの間隔の温度変化に対す
る変化割合が、光ファイバ回折格子7の温度依存性を打
ち消す割合となるように、第一棒状部材1及び第二棒状
部材2の長さ方向の寸法を、両者の熱膨張係数を考慮し
ながら定める。また、固定部材3の材料及び寸法の選
択、あるいは固定部材3に対する光ファイバ回折格子7
の接着固定方法は、図1の場合と同じで良い。
材1の片方側の端部には第二棒状部材2を介して固定部
材3を接合し、第一棒状部材1の他方側の端部は折り曲
げて、その端面1aに第二棒状部材を介することなく直
接に固定部材3を接合する。また、その接合は接着剤で
接着固定することによって行なえば良い。また、この図
2に示す光学装置の場合は、第二棒状部材2の端面2a
と第一棒状部材1の端面1aとの間隔の温度変化に対す
る変化割合が、光ファイバ回折格子7の温度依存性を打
ち消す割合となるように、第一棒状部材1及び第二棒状
部材2の長さ方向の寸法を、両者の熱膨張係数を考慮し
ながら定める。また、固定部材3の材料及び寸法の選
択、あるいは固定部材3に対する光ファイバ回折格子7
の接着固定方法は、図1の場合と同じで良い。
【0031】また、図1、図2に示す光学装置では、1
本の光ファイバ回折格子を固定部材の側面に沿わせて接
着固定したものを図示しているが、複数本の光ファイバ
回折格子を固定部材の側面に平行にして接着固定した光
学装置とすることも可能である。また、第一棒状部材、
第二棒状部材、固定部材共にそれらの長手方向に垂直な
方向、即ち幅方向のサイズは通常長手方向のサイズより
も小さいが、幅方向が長手方向よりも大きい部材であっ
てもかまわない。また、図1、図2では、第一棒状部
材、第二棒状部材、固定部材共に、長手方向に対して垂
直な断面は矩形のものを図示しているが、断面は円形、
三角形等にすることも可能で断面形状を限定するもので
はない。
本の光ファイバ回折格子を固定部材の側面に沿わせて接
着固定したものを図示しているが、複数本の光ファイバ
回折格子を固定部材の側面に平行にして接着固定した光
学装置とすることも可能である。また、第一棒状部材、
第二棒状部材、固定部材共にそれらの長手方向に垂直な
方向、即ち幅方向のサイズは通常長手方向のサイズより
も小さいが、幅方向が長手方向よりも大きい部材であっ
てもかまわない。また、図1、図2では、第一棒状部
材、第二棒状部材、固定部材共に、長手方向に対して垂
直な断面は矩形のものを図示しているが、断面は円形、
三角形等にすることも可能で断面形状を限定するもので
はない。
【0032】
【発明の効果】本発明の光ファイバ回折格子を有する光
学装置は、比較的小さい値の正の熱膨張係数を有する材
料からなる第一棒状部材の両端部の少なくとも一方の側
に比較的大きい値の正の熱膨張係数を有する材料からな
る第二棒状部材の端部を接合し、第一棒状部材又は第二
棒状部材の互いに接合されていない側の端面に負の熱膨
張係数を有する材料からなる固定部材を接合し、その固
定部材に光ファイバ回折格子を沿わせて接着固定したも
のであるので、光ファイバ回折格子の固定部材に対する
固定位置がずれても光ファイバ回折格子の温度依存性を
小さくすることに影響を与えない。
学装置は、比較的小さい値の正の熱膨張係数を有する材
料からなる第一棒状部材の両端部の少なくとも一方の側
に比較的大きい値の正の熱膨張係数を有する材料からな
る第二棒状部材の端部を接合し、第一棒状部材又は第二
棒状部材の互いに接合されていない側の端面に負の熱膨
張係数を有する材料からなる固定部材を接合し、その固
定部材に光ファイバ回折格子を沿わせて接着固定したも
のであるので、光ファイバ回折格子の固定部材に対する
固定位置がずれても光ファイバ回折格子の温度依存性を
小さくすることに影響を与えない。
【0033】また、固定部材が接合された側の第一棒状
部材又は第二棒状部材の端面間隔の温度変化に対する変
化割合と、固定部材の寸法の変化割合を同じにしておく
と、光ファイバ回折格子の固定部材への固定位置がずれ
ても光ファイバ回折格子の温度依存性の打ち消しには全
く影響がないようにすることが出来る。
部材又は第二棒状部材の端面間隔の温度変化に対する変
化割合と、固定部材の寸法の変化割合を同じにしておく
と、光ファイバ回折格子の固定部材への固定位置がずれ
ても光ファイバ回折格子の温度依存性の打ち消しには全
く影響がないようにすることが出来る。
【0034】また、第一棒状部材、第二棒状部材を金属
材料で構成したものは、光学装置全体の構造を強固なも
のとすることが出来る。また、第一棒状部材をインバー
で構成し、第二棒状部材をアルミニウムで構成したもの
は、それぞれの熱膨張係数の差が大きいので、小型にし
ても第二棒状部材の対向する端面の間隔の温度変化に対
する変化割合を大きくすることが可能で、光学装置を小
型化することが出来る。
材料で構成したものは、光学装置全体の構造を強固なも
のとすることが出来る。また、第一棒状部材をインバー
で構成し、第二棒状部材をアルミニウムで構成したもの
は、それぞれの熱膨張係数の差が大きいので、小型にし
ても第二棒状部材の対向する端面の間隔の温度変化に対
する変化割合を大きくすることが可能で、光学装置を小
型化することが出来る。
【0035】また、固定部材の材料としてβユークリプ
タイトを選べば、固定した光ファイバ回折格子の温度依
存性の抑制に必要な負の熱膨張係数を得るための組成調
整が容易である。
タイトを選べば、固定した光ファイバ回折格子の温度依
存性の抑制に必要な負の熱膨張係数を得るための組成調
整が容易である。
【図1】本発明の光ファイバ回折格子を有する光学装置
の実施形態を示す縦断面図である。
の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の光ファイバ回折格子を有する光学装置
の他の実施形態を示す縦断面図である。
の他の実施形態を示す縦断面図である。
【図3】従来技術による光ファイバ回折格子を有する光
学装置の一例を示す縦断面図である。
学装置の一例を示す縦断面図である。
【図4】(A)(B)は、それぞれ従来技術による光フ
ァイバ回折格子を有する光学装置の他の例を示す縦断面
図である。
ァイバ回折格子を有する光学装置の他の例を示す縦断面
図である。
1:第一棒状部材 1a:第一棒状部材の端面 2:第二棒状部材 2a、2b:第二棒状部材の端面 3:固定部材 4:光ファイバ 5:被覆 6:回折格子 7:光ファイバ回折格子 8:接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩崎 学 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H050 AC82 AC84
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも、正の熱膨張係数を有する材
料からなる第一棒状部材と、それよりも大きい値の正の
熱膨張係数を有する材料からなる第二棒状部材と、負の
熱膨張係数を有する材料からなる2つの固定部材と、光
ファイバの長手方向の一部に回折格子を形成した光ファ
イバ回折格子とからなる光学装置であって、第一棒状部
材の片方側の端部には第二棒状部材を長手方向に挟んで
1つの固定部材の片方側の端部が接合され、前記第一棒
状部材の他方側の端部には直接にあるいは前記第二棒状
部材とは別の第二棒状部材を長手方向に挟んで他の1つ
の固定部材の片方側の端部が接合され、前記2つの固定
部材の前記接合がなされていない側の端面同志が間隔を
開けて互いに向き合うように前記第一棒状部材又は第二
棒状部材の一部は折り曲げられており、前記光ファイバ
回折格子の一部は前記2つの固定部材の側面に接着固定
されていることを特徴とする光ファイバ回折格子を有す
る光学装置。 - 【請求項2】 前記固定部材が接合された側の第一棒状
部材又は第二棒状部材の向き合った端面間の間隔の温度
変化に対する変化割合は、固定部材の長さの温度変化に
対する変化割合と同じであることを特徴とする請求項1
に記載の光ファイバ回折格子を有する光学装置。 - 【請求項3】 前記第一棒状部材及び前記第二棒状部材
は、金属材料からなることを特徴とする請求項1又は請
求項2に記載の光ファイバ回折格子を有する光学装置。 - 【請求項4】 前記第一棒状部材の金属材料はインバー
であり、前記第二棒状部材の金属材料はアルミニウムで
あることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ回折
格子を有する光学装置。 - 【請求項5】 前記固定部材は、ガラスセラミックから
なることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光
ファイバ回折格子を有する光学装置。 - 【請求項6】 前記ガラスセラミックは、βユークリプ
タイトであることを特徴とする請求項5に記載の光ファ
イバ回折格子を有する光学装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11218905A JP2001042143A (ja) | 1999-08-02 | 1999-08-02 | 光ファイバ回折格子を有する光学装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11218905A JP2001042143A (ja) | 1999-08-02 | 1999-08-02 | 光ファイバ回折格子を有する光学装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001042143A true JP2001042143A (ja) | 2001-02-16 |
Family
ID=16727160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11218905A Pending JP2001042143A (ja) | 1999-08-02 | 1999-08-02 | 光ファイバ回折格子を有する光学装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001042143A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1168014A2 (en) * | 2000-06-13 | 2002-01-02 | BTI Photonics Inc. | Temperature-compensating arrangements and methods for optical fiber |
JP2013145303A (ja) * | 2012-01-13 | 2013-07-25 | Oki Electric Ind Co Ltd | ファイバブラッググレーティング装置 |
CN105223671A (zh) * | 2014-06-26 | 2016-01-06 | 同方威视技术股份有限公司 | 用于至少一个光纤光栅的可调节毛细管封装装置及方法 |
-
1999
- 1999-08-02 JP JP11218905A patent/JP2001042143A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1168014A2 (en) * | 2000-06-13 | 2002-01-02 | BTI Photonics Inc. | Temperature-compensating arrangements and methods for optical fiber |
EP1168014A3 (en) * | 2000-06-13 | 2003-02-05 | BTI Photonics Inc. | Temperature-compensating arrangements and methods for optical fiber |
JP2013145303A (ja) * | 2012-01-13 | 2013-07-25 | Oki Electric Ind Co Ltd | ファイバブラッググレーティング装置 |
CN105223671A (zh) * | 2014-06-26 | 2016-01-06 | 同方威视技术股份有限公司 | 用于至少一个光纤光栅的可调节毛细管封装装置及方法 |
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