JP2001042138A - グレーティング型光部品の製造装置およびグレーティング型光部品の製造方法 - Google Patents

グレーティング型光部品の製造装置およびグレーティング型光部品の製造方法

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JP2001042138A
JP2001042138A JP11211614A JP21161499A JP2001042138A JP 2001042138 A JP2001042138 A JP 2001042138A JP 11211614 A JP11211614 A JP 11211614A JP 21161499 A JP21161499 A JP 21161499A JP 2001042138 A JP2001042138 A JP 2001042138A
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孝 繁松
Shigeto Yodo
重人 淀
Ikuo Ota
育生 大田
Yasuhiro Ibusuki
康弘 指宿
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェイズマスクに損傷や汚れを生じさせるこ
となく、再現性よく、正確にファイバグレーティングを
形成可能とする。 【解決手段】 フェイズマスク8の上部側から紫外光を
照射し、フェイズマスク8を介して光ファイバ2のグレ
ーティング形成領域6に紫外光を照射することにより、
光ファイバにグレーティングを施す際に用いる位置決め
装置を、表面側に光ファイバ配列用のV溝9とピン挿入
溝4とを間隔を介して形成した光ファイバ配列部材3
と、V溝9に配列される光ファイバ2の上面とフェイズ
マスク8との間に間隙を確保する位置決めピン1とを設
けて構成する。V溝9とピン挿入溝4の深さをほぼ等し
くし、位置決めピン1の径を光ファイバ2の径よりも大
きく形成して位置決めピン1をピン挿入溝4に挿入し、
位置決めピン1の上部側にフェイズマスク8を搭載する
ことにより、光ファイバ2の上面とフェイズマスク8と
の間に間隙を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバのグレ
ーティング形成領域にグレーティングを施すグレーティ
ング型光部品の製造装置およびグレーティング型光部品
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信技術において、グレーティング型
光部品が広く使用されている。このグレーティング型光
部品は、例えば信号波長とは異なる波長帯にグレーティ
ングにより透過光の阻止帯域を形成し、信号光は入力端
から出力端へ透過させ、阻止帯域の波長の光を前記グレ
ーティングにより入力端側へ反射させて監視光として取
り出すものである。
【0003】前記グレーティングの形成方法としては、
マスク(フェイズマスク)を用いて形成するフェイズマ
スク法が広く用いられている。このフェイズマスク法
は、光ファイバ等の光導波路のグレーティング形成領域
に、マスク(フェイズマスク)を介して紫外光を照射
し、光ファイバ等の光導波路に前記マスクを介しての紫
外光照射による屈折率の高い部分と紫外光遮蔽による屈
折率の低い部分を光ファイバの長手方向に周期的に配列
してグレーティングを施すものである。
【0004】光ファイバのコアは、一般に、ゲルマニウ
ム(Ge)ドープ石英(SiO2)ガラスにより形成されて
おり、このゲルマニウムドープガラスに強い紫外光を照
射すると、ゲルマニウムの屈折率が高まるため、光ファ
イバ上にフェイズマスクを介して紫外光の干渉縞を投影
することにより、光ファイバのコア内に周期的な屈折率
変化を起こさせ、回折格子を形成することができる。な
お、グレーティング形成方法としては、フェイズマスク
法の他に、マスクを用いないボログラフィック法等もあ
る。
【0005】ところで、フェイズマスク法により光ファ
イバにグレーティングを形成するときには、例えば、1
μm前後の間隔の干渉縞を光ファイバ上に投影させるた
め、光ファイバとフェイズマスクとの正確な姿勢精度
(傾き、距離)が要求される。また、紫外光を照射する
ためにエキシマレーザを用いようとすると、エキシマレ
ーザはアルゴンレーザよりもコヒーレントが悪く、くっ
きりした干渉縞が得にくいために、光ファイバをフェイ
ズマスクに接近させた位置にセットすることが望まし
い。
【0006】そこで、フェイズマスク法によりグレーテ
ィング型光部品の製造を行なうときには、例えば、図
5,6に示すような装置を用いて、光ファイバ2にフェ
イズマスク8を接触させた状態で、光ファイバ2の上
に、フェイズマスク8を直接搭載して、フェイズマスク
8の上方側からUV光(紫外光)を照射してグレーティ
ング形成を行なっていた。すなわち、これらの図に示す
ように、間隔を介して配置した2つの光ファイバ載置台
13の平面状の上面に、2対以上の光ファイバ2をほぼ
平行に配設し、これらの光ファイバ上2に、自重でバラ
ンス良くフェイズマスク8を光ファイバ2に接触させて
置く、または、フェイズマスク8に加圧して、フェイズ
マスク8を光ファイバ2に接触させて置き、上記のよう
に、紫外光照射によるグレーティング形成を行なってい
た。
【0007】なお、一般に、光ファイバ2の被覆を除去
したグレーティング形成領域6にグレーティング形成が
行なわれるようになっており、図6の(b)に示すよう
に、光ファイバ載置台13には、光ファイバ2の被覆を
除去したグレーティング形成領域6の両端側の部分が搭
載される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フェイ
ズマスク8は、一般的に石英製であり、高価であるにも
かかわらず、大変脆いものであり、上記のように、フェ
イズマスク8と光ファイバ2とを接触させて配設する
と、高価なフェイズマスク8を傷つけやすいといった問
題があった。
【0009】また、フェイズマスク8と光ファイバ2と
が接触すると、光ファイバ2に付着した異物がフェイズ
マスク8を汚してしまい、グレーティング形成の障害に
なるといった問題もあった。
【0010】さらに、グレーティングを形成するときに
は、グレーティング形成領域6の両端側の、光ファイバ
2の被覆が除去されていない被覆部分を張力印加装置側
に固定して張力を加えることにより、グレーティング形
成領域6に張力を加えながら紫外光照射を行なうが、図
5,6に示したような装置において、光ファイバ載置台
13の表面は平面状に形成されており、光ファイバ2
は、この平面状の光ファイバ載置台13の表面とフェイ
ズマスク8との間に挟まれているだけなので、前記被覆
部分の設置具合(固定具合)や張力のかけ方により、光
ファイバ2のファイバグレーティング形成領域6に曲が
りや浮き上がりが生じ、フェイズマスク8の設置精度に
悪影響が及びやすいといった問題もあった。
【0011】さらに、光ファイバ2上にフェイズマスク
8を加圧または自重で直接配置するため、常に、光ファ
イバ2自体の外径精度や、同時に処理する(光ファイバ
載置台13に同時に搭載される)光ファイバ2同士の外
径精度によって、フェイズマスク8と光ファイバの姿勢
精度にばらつきが生じてしまうといった問題もあった。
【0012】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたものであり、その目的は、フェイズマスクに
汚れや傷などを生じさせることなく、かつ、光ファイバ
の外径精度や被覆部の配置具合などに影響を受けること
なく正確にグレーティング形成を行なうことができるグ
レーティング型光部品の製造装置およびグレーティング
型光部品の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成をもって課題を解決するた
めの手段としている。すなわち、本発明のグレーティン
グ型光部品の製造装置は、光ファイバのグレーティング
形成領域にマスクを介して紫外光を照射し、前記光ファ
イバに前記マスクを介しての紫外光照射による屈折率の
高い部分と紫外光遮蔽による屈折率の低い部分を光ファ
イバの長手方向に周期的に配列してグレーティングを施
すグレーティング型光部品の製造装置であって、該製造
装置は前記光ファイバと前記マスクとの位置決め装置を
有しており、該位置決め装置は、表面側に光ファイバ配
列溝を形成した光ファイバ配列部材と、該光ファイバ配
列部材の光ファイバ配列溝に配列される光ファイバ上面
と前記マスクとの間に間隙を確保するマスク位置決め用
の位置決めピンとを有し、前記光ファイバ配列部材の表
面側には前記光ファイバ配列溝と間隔を介してピン挿入
溝が形成されており、該ピン挿入溝に前記位置決めピン
を挿入して該位置決めピンの上部側にマスクを搭載する
ことにより該マスクと前記光ファイバ配列溝に配列され
る光ファイバ上面との間に間隙が形成される構成とした
ことを特徴として構成されている。
【0014】また、前記光ファイバ配列溝の深さとピン
挿入溝の深さを略一致させ、位置決めピンの径を光ファ
イバ配列溝に配列する光ファイバの径よりも大きく形成
したこと、前記ピン挿入溝の深さを光ファイバ配列溝の
深さよりも浅く形成したことも本発明のグレーティング
型光部品の製造装置の特徴的な構成とされている。
【0015】さらに、本発明のグレーティング型光部品
の製造方法は、光ファイバのグレーティング形成領域に
マスクを介して紫外光を照射し、前記光ファイバに前記
マスクを介しての紫外光照射による屈折率の高い部分と
紫外光遮蔽による屈折率の低い部分を光ファイバの長手
方向に周期的に配列してグレーティングを施すグレーテ
ィング型光部品の製造方法であって、表面側に光ファイ
バ配列溝を形成した光ファイバ配列部材と、該光ファイ
バ配列部材の光ファイバ配列溝に配列される光ファイバ
上面と前記マスクとの間に間隙を確保するマスク位置決
め用の位置決めピンとを用意し、前記ピン挿入溝に位置
決めピンを挿入して該位置決めピンの上部側にマスクを
搭載することにより該マスクと前記光ファイバ配列溝に
配列される光ファイバ上面との間に間隙を介した状態で
前記マスクを介して光ファイバのグレーティング形成領
域に紫外光を照射する構成をもって課題を解決する手段
としている。
【0016】上記構成の本発明において、光ファイバ配
列部材のピン挿入溝に位置決めピンを挿入して、この位
置決めピンの上部側にマスクを搭載することにより、マ
スクと、光ファイバ配列部材の光ファイバ配列溝に確実
に挿入されて配列される光ファイバ上面との間には、間
隙を介した状態とされる。
【0017】この間隙は、例えば位置決めピンの径やピ
ン挿入溝の深さを調節することにより、容易に調節され
るので、光ファイバ上面とマスクとの間に、最適な距
離、すなわち、きわめてわずかな隙間を形成することが
可能となり、この状態で、マスクを介して光ファイバの
グレーティング形成領域に紫外光が照射されるので、高
価なマスクに傷が生じることや、光ファイバの埃がマス
クに付着することは防止され、しかも、光ファイバの外
径精度や被覆部の配置具合などに影響を受けることな
く、光ファイバとマスクとの姿勢精度が高い状態でグレ
ーティング形成を行なうことが可能となり、正確にグレ
ーティング形成を行なうことができるために、上記課題
が解決される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明におい
て、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重
複説明は省略する。図1には、本発明に係るグレーティ
ング型光部品の製造装置の一実施形態例を構成する位置
決め装置の要部構成が示されている。なお、同図の
(a)には、この位置決め装置の斜視図が、同図の
(b)には、その側面図がそれぞれ示されており、図2
には、この位置決め装置の正面図が示されている。
【0019】本実施形態例の製造装置は、フェイズマス
ク法により光ファイバにグレーティングを形成する装置
であり、本実施形態例の製造装置は、これらの図に示す
ような、光ファイバ2とフェイズマスク8との位置決め
装置を有している。この位置決め装置は、表面側に光フ
ァイバ配列溝としてのV溝9を形成した光ファイバ配列
部材3と、光ファイバ配列部材3のV溝9に配列される
光ファイバ2の上面とフェイズマスク8との間に間隙を
確保するマスク位置決め用の位置決めピン1とを有して
いる。
【0020】本実施形態例では、2つの光ファイバ配列
部材3が、間隔を介して配設されており、光ファイバ配
列部材3の表面側にはV溝9の両側に、V溝9と間隔を
介してV字形状のピン挿入溝4が形成されており、V溝
9の深さとピン挿入溝4の深さは、サブミクロン台でほ
ぼ等しく形成されている。
【0021】位置決めピン1は超硬合金製であり、位置
決めピン1の径は127μmで、V溝9に配列する光フ
ァイバ2の径(φ124μm〜126μm)よりも大き
く形成されている。位置決めピン1はセンターレス研削
で作られており、長さ10mmあたりの円筒度は0.3
μm以下であり、一般的な光ファイバの円筒度よりも精
度が高く形成されている。本実施形態例では、このよう
な位置決めピン1を4本用いており、これらの位置決め
ピン1をそれぞれピン挿入溝4に挿入し、位置決めピン
1の上部側にフェイズマスク8を搭載することにより、
フェイズマスク8と光ファイバ2の上面との間に間隙が
形成される構成とされている。なお、フェイズマスク8
は、光ファイバ2の長手方向の長さが、4本の位置決め
ピン1により支持される長さに形成されている。
【0022】本実施形態例のグレーティング型光部品の
製造装置は、以上のように形成された位置決め装置を有
しており、次に、本実施形態例の製造装置を用いたグレ
ーティング型光部品の製造方法について説明する。
【0023】まず、前記ピン挿入溝4にそれぞれ、位置
決めピン1を挿入し、次に、光ファイバ2に張力をかけ
ながら、光ファイバ2をV溝9に沿わせて固定する。な
お、予め、グレーティング形成領域6を含む光ファイバ
2の途中領域の被覆を除去した状態とし、光誘起特性の
向上を目的とした加圧水素処理等を行なってから、光フ
ァイバ2をV溝9に固定する。また、図2に示すよう
に、光ファイバ2の被覆除去領域は、光ファイバ2をV
溝9に挿入するときに、被覆部分がV溝9にかからない
ような長さとする。
【0024】その後、4箇所のピン挿入溝4に挿入した
位置決めピン1の上にフェイズマスク8を自重で置く。
このとき、位置決めピン1の配置のほぼ中心にフェイズ
マスク8の重心がくるように配置する。
【0025】以上のようにして、V溝9に配列した光フ
ァイバ2の上面とフェイズマスク8との間に、例えば2
μmといったわずかな間隙を介した状態で、フェイズマ
スク8を介して光ファイバ2のグレーティング形成領域
6に紫外光を照射する。なお、紫外光の照射は、例え
ば、KrFエキシマレーザを用いて行なう。
【0026】本実施形態例によれば、図1,2に示した
たような位置決め装置を有することから、以上のよう
に、フェイズマスク8と光ファイバ2を、極めてわずか
な間隙を介して容易に配設できる。
【0027】そして、本実施形態例の装置を用いること
により、従来のように、フェイズマスク8と光ファイバ
2とが接触することを防げるために、高価なフェイズマ
スク8に傷を生じさせることや、光ファイバ2に付着し
た埃などの異物によってフェイズマスク8を汚すことを
防ぐことができるし、光ファイバ2自体の外径精度や、
同時に処理する光ファイバ2同士の外径ばらつきなどの
悪影響を受けることなく、常に正確に、フェイズマスク
8と光ファイバ2との姿勢精度を再現性よく保つことが
でき、非常に正確にグレーティング形成を行なうことが
できる。
【0028】特に、本実施形態例では、位置決めピン1
は超硬合金製のピンとし、センターレス研削で作り、一
般的な光ファイバの円筒度よりも精度が高く形成したも
のを用いているために、フェイズマスク8と光ファイバ
との姿勢精度を極めて正確に、かつ、再現性よく保つこ
とができ、より一層正確に、再現性よくグレーティング
形成を行なうことができる。
【0029】また、光ファイバ2のグレーティング形成
領域6の両側が光ファイバ配列部材3のV溝9に挿入固
定されるので、従来のように、平面状に形成された光フ
ァイバ載置台13の表面に光ファイバ2を搭載する場合
と異なり、光ファイバ2に張力を施すときの被覆部分の
固定具合や張力のかけ方により、光ファイバ2のファイ
バグレーティング形成領域6に曲がりや浮き上がりが生
じることを防ぐことが可能となり、それにより、フェイ
ズマスク8の設置精度に悪影響が及ぶことを防ぎ、非常
に正確に、再現性良くグレーティング形成を行なうこと
ができる。
【0030】さらに、本実施形態例によれば、ピン挿入
溝4に位置決めピン1を挿入した状態で、光ファイバ2
をV溝9に挿入し、位置決めピン1の上にフェイズマス
ク8を自重で置くだけでフェイズマスク8と光ファイバ
2との正確な位置決めができるために、非常に容易にフ
ェイズマスク8と光ファイバとの位置決めを行なうこと
ができ、グレーティング型光部品の製造を非常に容易に
行なうことができる。
【0031】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
ることはなく様々な実施の態様を採り得る。例えば、上
記実施形態例では、位置決めピン1の径を127μmと
したが、位置決めピン1の径は特に限定されるものでな
く、適宜設定されるものであり、光ファイバ2の径より
も大きい適宜の値に設定することにより、光ファイバ2
とフェイズマスク8との間隙の大きさを様々に可変する
ことができる。
【0032】また、上記実施形態例では、光ファイバ配
列部材3に形成するV溝9とピン挿入溝4とをほぼ同じ
深さにしたが、例えば図3に示すように、ピン挿入溝4
の深さをV溝9の深さよりも浅く形成してもよい。この
場合、例えば、位置決めピン1の径を光ファイバ2の径
とほぼ等しく形成すれば、ピン挿入溝4がV溝9よりも
浅い分だけ、フェイズマスク8と光ファイバ2との間に
間隙を設けることができる。また、ピン挿入溝4の深さ
とV溝9の深さとの差を大きくすれば、光ファイバ2の
径よりも小さい径の位置決めピン1をピン挿入溝4に挿
入しても、フェイズマスク8と光ファイバ2との間に間
隙を設けることができる。
【0033】さらに、上記実施形態例では、光ファイバ
配列溝をV溝9とし、ピン挿入溝4もV字形状の溝とし
たが、これらの溝の形状は特に限定されるものではな
く、適宜設定されるものであり、例えばこれらの溝の一
方または両方をU字形状の溝としてもよい。
【0034】さらに、上記実施形態例では、光ファイバ
配列部材3の表面側ピン挿入溝4を形成し、このピン挿
入溝4に位置決めピン1を挿入することによりフェイズ
マスク8と光ファイバ2との間に間隙を確保する構成と
したが、例えば、図4に示すように、光ファイバ配列部
材3の表面側から上部側に突出する突起部14を設け、
この突起部14の上にフェイズマスク8を搭載すること
によって、フェイズマスク8と光ファイバとの間に間隙
を確保する構成とすることもできる。このようにする場
合は、V溝9に光ファイバ2を挿入配列したときの、光
ファイバ配列部材3の表面から光ファイバ2の突出高さ
よりも前記突起部14の光ファイバ配列部材3表面から
の突出高さを高く設計し、形成すればよい。
【0035】ただし、光ファイバ配列部材3を形成する
ときに、図4のように、表面側に突起部14を設けて、
上記設計どおりに製造することは、上記実施形態例に用
いた光ファイバ配列部材3や、図3に示した光ファイバ
配列部材3の製造に比べて難しく、現在の作製技術にお
いては精度が得にくいといったことがあり、それに対
し、上記実施形態例のように、ピン挿入溝4を形成して
光ファイバ配列部材3を形成し、グレーティング型光部
品の製造装置を形成すれば、装置の製造も非常に容易に
行なうことができる。
【0036】
【発明の効果】本発明のグレーティング型光部品の製造
装置および製造方法によれば、光ファイバ配列部材のピ
ン挿入溝に位置決めピンを挿入して、この位置決めピン
の上部側にマスクを搭載することにより、マスクと光フ
ァイバ配列部材の光ファイバ配列溝に配列される光ファ
イバ上面との間には間隙を介した状態とすることがで
き、この状態で、マスクを介して光ファイバのグレーテ
ィング形成領域に紫外光を照射することで、高価なマス
クに傷が生じることや、光ファイバの埃等の異物がマス
クに付着することを防止することができるし、しかも、
光ファイバの外径精度などに影響を受けることなく、光
ファイバとマスクとの姿勢精度が高い状態で、再現性良
くグレーティング形成を行なうことができる。
【0037】また、本発明のグレーティング型光部品の
製造装置および製造法方法によれば、光ファイバを光フ
ァイバ配列溝に配列することにより、例えばグレーティ
ング形成時に光ファイバを光ファイバ配列溝に固定する
ことができるために、グレーティング形成時に光ファイ
バの被覆部分に張力を加えても、張力の加え方などによ
って光ファイバのグレーティング形成領域が浮き上がっ
たり曲がったりすることを防ぐことが可能となり、より
一層、光ファイバとマスクとの姿勢精度が高い状態で、
再現性よくグレーティング形成を行なうことができる。
【0038】さらに、本発明のグレーティング型光部品
の製造装置および製造方法によれば、例えば位置決めピ
ンの径やピン挿入溝の深さを調節することにより、前記
間隙を容易に調節することができるので、光ファイバ上
面とマスクとの間に、最適な距離、すなわち、きわめて
わずかな隙間を形成することができ、非常に良好なグレ
ーティング形成を行なうことができる。
【0039】また、グレーティング型光部品の製造装置
において、前記光ファイバ配列溝の深さとピン挿入溝の
深さを略一致させ、位置決めピンの径を光ファイバ配列
溝に配列する光ファイバの径よりも大きく形成したり、
前記ピン挿入溝の深さを光ファイバ配列溝の深さよりも
浅く形成することにより、非常に容易に、かつ、確実に
マスクと光ファイバとの間に間隙を生じさせることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るグレーティング型光部品の製造装
置の一実施形態例に設けられる位置決め装置を示す要部
構成図である。
【図2】図1の(a)の正面図である。
【図3】本発明に係るグレーティング型光部品の製造装
置の他の実施形態例に設けられる位置決め装置を示す要
部構成図である。
【図4】グレーティング型光部品の製造装置に設けられ
る位置決め装置の他の例を示す要部構成図である。
【図5】従来のグレーティング型光部品の製造方法にお
ける一過程を示す説明図である。
【図6】図6の側面図(a)と正面図(b)である。
【符号の説明】
1 位置決めピン 2 光ファイバ 3 光ファイバ配列部材 4 ピン挿入溝 6 グレーティング形成領域 8 フェイズマスク 9 V溝 14 突起部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大田 育生 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 指宿 康弘 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 2H049 AA33 AA45 AA59 AA62 AA68 2H050 AA07 AC82

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバのグレーティング形成領域に
    マスクを介して紫外光を照射し、前記光ファイバに前記
    マスクを介しての紫外光照射による屈折率の高い部分と
    紫外光遮蔽による屈折率の低い部分を光ファイバの長手
    方向に周期的に配列してグレーティングを施すグレーテ
    ィング型光部品の製造装置であって、該製造装置は前記
    光ファイバと前記マスクとの位置決め装置を有してお
    り、該位置決め装置は、表面側に光ファイバ配列溝を形
    成した光ファイバ配列部材と、該光ファイバ配列部材の
    光ファイバ配列溝に配列される光ファイバ上面と前記マ
    スクとの間に間隙を確保するマスク位置決め用の位置決
    めピンとを有し、前記光ファイバ配列部材の表面側には
    前記光ファイバ配列溝と間隔を介してピン挿入溝が形成
    されており、該ピン挿入溝に前記位置決めピンを挿入し
    て該位置決めピンの上部側にマスクを搭載することによ
    り該マスクと前記光ファイバ配列溝に配列される光ファ
    イバ上面との間に間隙が形成される構成としたことを特
    徴とするグレーティング型光部品の製造装置。
  2. 【請求項2】 光ファイバ配列溝の深さとピン挿入溝の
    深さを略一致させ、位置決めピンの径を光ファイバ配列
    溝に配列する光ファイバの径よりも大きく形成したこと
    を特徴とする請求項1記載のグレーティング型光部品の
    製造装置。
  3. 【請求項3】 ピン挿入溝の深さを光ファイバ配列溝の
    深さよりも浅く形成したことを特徴とする請求項1記載
    のグレーティング型光部品の製造装置。
  4. 【請求項4】 光ファイバのグレーティング形成領域に
    マスクを介して紫外光を照射し、前記光ファイバに前記
    マスクを介しての紫外光照射による屈折率の高い部分と
    紫外光遮蔽による屈折率の低い部分を光ファイバの長手
    方向に周期的に配列してグレーティングを施すグレーテ
    ィング型光部品の製造方法であって、表面側に光ファイ
    バ配列溝を形成した光ファイバ配列部材と、該光ファイ
    バ配列部材の光ファイバ配列溝に配列される光ファイバ
    上面と前記マスクとの間に間隙を確保するマスク位置決
    め用の位置決めピンとを用意し、前記ピン挿入溝に位置
    決めピンを挿入して該位置決めピンの上部側にマスクを
    搭載することにより該マスクと前記光ファイバ配列溝に
    配列される光ファイバ上面との間に間隙を介した状態で
    前記マスクを介して光ファイバのグレーティング形成領
    域に紫外光を照射することを特徴とするグレーティング
    型光部品の製造方法。
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