JP2001041682A - 受液器付き熱交換器及びその製造方法 - Google Patents

受液器付き熱交換器及びその製造方法

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JP2001041682A
JP2001041682A JP11211030A JP21103099A JP2001041682A JP 2001041682 A JP2001041682 A JP 2001041682A JP 11211030 A JP11211030 A JP 11211030A JP 21103099 A JP21103099 A JP 21103099A JP 2001041682 A JP2001041682 A JP 2001041682A
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JP
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liquid receiver
heat exchange
heat exchanger
receiver
diffusion layer
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JP11211030A
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English (en)
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Etsuro Kubota
悦郎 久保田
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Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F19/00Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers
    • F28F19/02Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers by using coatings, e.g. vitreous or enamel coatings
    • F28F19/06Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers by using coatings, e.g. vitreous or enamel coatings of metal
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2339/00Details of evaporators; Details of condensers
    • F25B2339/04Details of condensers
    • F25B2339/044Condensers with an integrated receiver

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器及び受液器自体の肉厚を大きくする
ことなしに、一定の寿命を確保する防食効果を発揮する
ことができる受液器付き熱交換器及びその製造方法を提
供すこと。 【解決手段】 アルミニウム製の熱交換器1のヘッダー
パイプ2aにろう付けされる受液器10をアルミニウム
押出形材にて形成し、受液器10の外表面に、Zn拡散
層18、Si拡散層19a、又はSiとZnの混合拡散
層19bのいずれかを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車や
家屋等に設置する空調設備に凝縮器として組み込まれる
熱交換器、特に当該凝縮器で液化した熱媒体の気液分離
等を行う受液器を一体的に備えた熱交換器及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車や家屋等の冷暖房機に使
用される空調システムは、図5に示すように、圧縮機
a、凝縮器b、受液器c、膨張弁d及び蒸発器eを、配
管fを介して接続してなるものが知られている。このよ
うに構成される空調システムACにおいて、圧縮機aか
ら吐出された高温高圧のガス状熱媒体は、凝縮器bを通
過する間に、被熱交換流体例えば空気との間で熱交換を
行って潜熱を放出することにより、凝縮して液化し始め
る。このようにして気液混合した高温の熱媒体は、一旦
受液器cに貯留されながら気液分離されて、液体のみが
膨張弁dに送られ、膨張弁dにて図示しない小孔から噴
射させることにより、断熱膨張されて低温低圧の霧状と
なって蒸発器eに送られる。
【0003】この蒸発器e内で、熱媒体は被熱交換流体
例えば空気と熱交換を行って潜熱を吸収することによ
り、蒸発して気化する。このようにして気化した低温低
圧の熱媒体は、上記圧縮機aに送られて断熱圧縮され、
高温高圧のガス状熱媒体となって再び凝縮器bへ送られ
る。このような一連のサイクルを繰り返すことによっ
て、空調システムACを冷房・暖房に供することができ
る。
【0004】上記空調システムACにおいて、受液器c
は一般に独立に設けられ、凝縮器bから送られる液体と
気体とが混合した状態の熱媒体を気液分離して、内部に
液体を一旦貯留する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、受液器
を熱交換器と別々に構成したのでは、システム全体が大
型化するという問題がある。そこで、本出願人は、空調
設備に組み込まれる熱交換器(凝縮器)において、凝縮
器たる熱交換器に受液器を一体的に取り付けた構成のも
のを提案している。
【0006】具体的には、一対のアルミニウム製のヘッ
ダーパイプ間に複数の熱交換管を架設すると共に、各熱
交換管の間に熱交換用フィンを介設し、上記ヘッダーパ
イプに一体的にアルミニウム製の受液器をろう付して構
成される受液器付き熱交換器である。
【0007】しかし、アルミニウム材は腐食しやすく、
特に電食や塩害に対して弱い性質を有している。このた
め、自動車用ラジエータやカークーラ用コンデンサのご
とき高温になり、かつ、腐食の促進媒体となる塵埃の存
在する雰囲気中に設置される熱交換器では、孔食が短期
間の内に多発し、熱交換機能を劣化、さらには不能にす
る問題を有している。
【0008】この電食や塩害の問題を回避する一般的対
策としては、熱交換器及び受液器自体の肉厚を厚く形成
することによって、一定の寿命期間について所定の熱交
換機能が確保できるようにすることが考えられる。しか
し、これでは受液器付き熱交換器を薄く構成することが
困難となり、また材料費も無駄になる。一方、熱交換器
及び受液器自体の肉厚を厚くしないときは、電食により
受液器付き熱交換器の所定の寿命を確保することができ
ない。
【0009】この発明は上記事情に鑑みてなされたもの
であり、熱交換器及び受液器自体の肉厚を大きくするこ
となしに、一定の寿命を確保する防食効果を発揮するこ
とができる受液器付き熱交換器及びその製造方法を提供
すことを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明による受液器付き熱交換器は、一対のアル
ミニウム製のヘッダーパイプ間に複数の熱交換管を架設
すると共に、各熱交換管の間に熱交換用フィンを介設
し、上記ヘッダーパイプに一体的にアルミニウム押出形
材製の受液器をろう付した構成の熱交換器において、上
記受液器の外表面にZn拡散層を形成したことを特徴と
する(請求項1)。
【0011】このように構成したものにおいては、Zn
拡散層が犠牲電極となり、Zn層全体に亘って徐々に犠
牲腐食がなされた後に、心材の腐食が生ずるという腐食
の進行プロセスを構成し、熱交換管の心材までに腐食の
発生する時間が遅延される。従って、孔食の発生が防止
されて高寿命となる。
【0012】このような防食作用は、上記受液器の外表
面に、上記Zn拡散層を形成する代わりに、Si拡散層
を形成すること(請求項2)により、又は、SiとZn
の混合拡散層を形成すること(請求項3)によっても得
ることができる。
【0013】この発明の受液器付き熱交換器の製造方法
は、一対のアルミニウム製のヘッダーパイプ間に複数の
熱交換管を架設すると共に、各熱交換管の間に熱交換用
フィンを介設し、上記ヘッダーパイプに一体的にアルミ
ニウム押出形材製の受液器をろう付した受液器付き熱交
換器の製造方法であって、上記受液器の外表面に、Zn
とフッ素系フラックスとからなるろう付用組成物又はS
iとフッ素系フラックスとからなるろう付用組成物或い
はSiとZnとフッ素系フラックスとからなるろう付用
組成物を塗布し、上記ヘッダーパイプと受液器とを所定
温度に加熱して、上記ヘッダーパイプと受液器とをろう
付すると共に、上記受液器の表面にZn拡散層、Si拡
散層又はSiとZnの混合拡散層のうちのいずれかを形
成することを特徴とする(請求項4)。
【0014】この受液器付き熱交換器の製造方法によれ
ば、肉厚のアルミニウム材料を用いることなく、防食性
に優れ高寿命の受液器付き熱交換器を容易に製造するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る受液器の実
施形態を図面に基づき詳細に説明する。なお、従来例で
示した構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、
その説明を簡略化する。
【0016】(実施形態1)図2〜図3において、1は
上述した凝縮器bとしての熱交換器であり、受液器10
が取り付けられている。
【0017】熱交換器1は、図2に示すように、一対の
ヘッダーパイプ2a,2bと、これらのへッダーパイプ
2a,2b間に架設される複数の熱交換管3と、各熱交
換管3の間に介設されると共に、一体に接合される熱交
換用フィン例えばコルゲートフィン4とで主に構成され
ている。
【0018】ヘッダーパイプ2a,2bは、アルミニウ
ム製の押出形材にて略円筒状に形成されており、その上
下端部にはキヤップ部材5が被着固定されている。ま
た、一方のヘッダーパイプ2a(図2において左側)の
例えば外方側上端付近には熱媒体の流入ロ7が設けられ
ており、他方のヘッダーパイプ2b(図2において右
側)の外方側下端付近には、熱媒体の流出口8が設けら
れている。更に、ヘッダーパイプ2aの側面には、図3
に示すように、上記受液器10と連通するために、熱媒
体の流入孔9a及び流出孔9bが穿設されており、これ
らの流入孔9a及び流出孔9bと連通するようにして、
受液器10がヘッダーパイプ2aに一体的にろう付され
ている。なお、ヘッダーパイプ2aには、流入孔9a側
と、流出孔9b側とを区切る仕切板9cが設けられてい
る。
【0019】また、熱交換管3は、アルミニウム製の押
出形材にて偏平な板状に形成されており、その内部には
長手方向に向かって貫通する複数に区画された熱媒体の
流路(図示せず)が形成されている。このように形成さ
れる熱交換管3の両端部は、両ヘッダーパイプ2a,2
b側面の対向する側に、適宜間隔をおいて互いに平行に
配列される複数のスリット(図示せず)に挿入固着され
ている。
【0020】熱交換用フィン即ちコルゲートフィン4
は、図2に示すように、アルミニウム製の板材を屈曲す
ることにより連続波形状に形成されており、各熱交換管
3の間に介設されてろう付されている。この場合、最上
段及び最下段に配設された熱交換管3の外方側にもコル
ゲートフィン4がろう付接合されており、これらの両コ
ルゲートフィン4を保護するために、両コルゲートフィ
ン4の更に外方側にはサイドプレート6がろう付接合さ
れている。
【0021】一方、上記受液器10は、図2に示唆する
ように、円筒状に形成された受液器本体11と、この受
液器本体11の下側開口部(一方の開口部)から挿入さ
れ、この下側開口部を閉塞する栓体20と、この栓体2
0の受液器本体11内方に位置する先端面に取り付けら
れ、受液器本体11内に供給される熱媒体中の不純物を
捕捉するフィルタ30とを具備してなる。
【0022】受液器本体11は、アルミニウム製の押出
形材、ここではA3003の単一素材にて厚さ2.5m
m〜2.0mmの円筒状に形成されており、その外周部
における上下の各位置に、ヘッダーパイプ2aにろう付
けするための接合部16,17が一体に形成されてい
る。そして、下側の接合部17には、図3に示すよう
に、ヘッダーパイプ2aの流入孔9aに一致する位置
に、流入口12が形成されていると共に、流出孔9bに
一致する位置に、流出口13が形成されている。
【0023】流入孔9aと流入口12は、ヘッダーパイ
プ2a内における仕切板9cの上側と、受液器本体11
内におけるフィルタ30の入口側とを連通するようにな
っている。一方、流出孔9bと流出口13は、ヘッダー
パイプ2a内における仕切板9cの下側と、受液器本体
11内におけるフィルタ30の出口側とを連通するよう
になっている。なお、受液器本体11の上側開口部は、
アルミニウムによって形成されたキャップ部材15をろ
う付けすることによって閉塞されている(図2及び図3
参照)。
【0024】上記受液器10には、熱交換器1における
ヘッダーパイプ2aの流入孔9aから流入口12を通っ
て熱媒体が流入し、この熱媒体が受液器本体11内の図
示してない乾燥剤とフィルタ30を浸透・通過する。こ
れにより、熱媒体中に含まれる夾雑物及び水分を除去す
ることができる。このようにして浄化された熱媒体のう
ち、液化部分のものは流出口13からへッダーパイプ2
aの流出孔9bを通過してへッダーパイプ2a内に流入
し、凝縮器bたる熱交換器1で再び冷却されることにな
り、気体部分のものは受液器本体11内の上部に残るこ
とになる。
【0025】既に述べたように、ヘッダーパイプ2a
は、アルミニウム製の押出形材にて略円筒状に形成され
ており、また受液器本体11は、アルミニウム製の押出
形材(A3003の単一素材、厚さ2.5mm〜2.0
mm)にて円筒状に形成されている。そして両者は、図
3に示すように、受液器本体11の上下2箇所に設けた
接合部16,17において、ろう付け用組成物(ろう
材)を介して、ヘッダーパイプ2aに一体的にろう付さ
れている。
【0026】図1に、このろう付け部分の構成を示す。
この場合、ろう付用組成物として、Zn粉末とフッ素系
フラックス粉末の混合物を使用し、炉中ろう付けによっ
て受液器(具体的には受液器本体11)の外表面にZn
拡散層18を形成してある。なお、フッ素系フラックス
としては、例えば商品名「ノコロック」で知られるKA
lF4あるいはK3AlF6等の組成物が使用される。こ
のようなフッ素系フラックスはアルミニウムに対して塩
化物のように腐食性を持たないので、好適である。
【0027】上記のようにアルミニウム製のヘッダーパ
イプ2aに一体的にアルミニウム押出形材製の受液器本
体11をろう付するには、まず、上記受液器本体11の
外表面に、バインダー例えば熱可塑性アクリル樹脂等を
用いて、ろう付用組成物として商品名「ノコロック」を
塗布する。このろう付用組成物を塗布するには、例えば
バインダーとろう付用組成物との混合スラリー液をスプ
レー塗布するか、あるいは、バインダーとろう付用組成
物との混合スラリー液中に受液器本体11を浸漬して垂
直に引き上げて余剰に付着するスラリー液を除去するな
どして行う。
【0028】次に、このようにしてろう付用組成物が付
着された受液器本体11とヘッダーパイプ2aとを仮組
み付けして固定し、そして、加熱炉等で所定温度例えば
590℃以上に加熱して、ろう付用組成物を溶融させて
受液器本体11とヘッダーパイプ2aとを一体ろう付す
る。このとき、ろう付組成物によりZnが接合部16,
17の表面に拡散して、接合部16,17の表面にZn
拡散層18が形成される。
【0029】このように、受液器本体11の表面にZn
拡散層18を形成すると、Zn拡散層18が犠牲電極と
して作用し、Zn拡散層18全体に亘って徐々に犠牲腐
食がなされた後に心材の腐食が生ずる、という腐食の進
行プロセスを構成するので、熱交換器は耐食性を有し
高寿命となる。例えば、受液器本体11のアルミニウム
材料として単一素材A6061を用いかつ何ら耐食構造
を有しない場合、当該アルミニウム材料の板厚を3mm
と厚くしなければ所望の寿命を得られないが、上記実施
形態の構成にすることにより、これと同等の寿命ないし
耐食性が、それより薄い2.5mm〜2.0mmの板厚
のアルミニウム材料によって得られる。
【0030】なお、受液器本体11の接合部16,17
をその上下方向、つまり長手方向の2箇所としたのは、
2箇所でも所要の強度を得る上で十分であるとして材料
の節約を図ったものであり、事情によっては受液器本体
11の側部の長手方向全面を接合部として構成すること
ができる。
【0031】(実施形態2)この実施形態2は、ろう付
用組成物として、上記実施形態1のようにZn粉末とフ
ッ素系フラックス粉末の混合物を用いる代わりに、ケイ
素(Si)粉末とフッ素系フラックス粉末の混合物を使
用するものである。
【0032】この受液器付き熱交換器のヘッダーパイプ
2aと受液器本体11とを一体的にろう付するには、ま
ず、受液器本体11の外表面に、バインダー例えば熱可
塑性アクリル樹脂等を用いて、上記ろう付用組成物(S
i粉末とフッ素系フラックス粉末の混合物)を塗布す
る。なお、フッ素系フラックスとしては、例えばKAl
F4,K2AlF5・H2OあるいはK3AlF6等の組成物
が使用される。このろう付用組成物の塗布は、例えばバ
インダーとろう付用組成物との混合スラリー液をスプレ
ー塗布するか、あるいは、バインダーとろう付用組成物
との混合スラリー液中に受液器本体11を浸漬して垂直
に引き上げて余剰に付着するスラリー液を除去するなど
して行う。
【0033】次に、このようにしてろう付用組成物が付
着された受液器本体11とヘッダーパイプ2aとを仮組
み付けして固定し、そして、加熱炉等で所定温度例えば
590℃以上に加熱して、ろう付用組成物を溶融させる
ことにより受液器本体11とヘッダーパイプ2aとを一
体ろう付する。このとき、ろう付組成物により受液器外
面の表層部にSi拡散層(Al−Si合金層)19aが
形成される。このSi拡散層19aも耐食作用を持ち、
熱交換器は高寿命となる。
【0034】(実施形態3)この実施形態3は、ろう付
用組成物として、Si粉末及びZn粉末とフッ素系フラ
ックス粉末の混合物を使用するものである。
【0035】まず、受液器本体11の外表面に、バイン
ダー例えば熱可塑性アクリル樹脂等を用いて、ろう付用
組成物(上記Si粉末とフッ素系フラックス粉末の混合
物にZn粉末を1〜5%程度入れたもの)を塗布する。
なお、フッ素系フラックスとしては、例えばKAlF
4,K2AlF5・H2OあるいはK3AlF6等の組成物が
使用される。このろう付用組成物の塗布は、例えばバイ
ンダーとろう付用組成物との混合スラリー液をスプレー
塗布するか、あるいは、バインダーとろう付用組成物と
の混合スラリー液中に受液器本体11を浸漬して垂直に
引き上げて余剰に付着するスラリー液を除去するなどし
て行う。
【0036】次に、このようにしてろう付用組成物が付
着された受液器本体11とヘッダーパイプ2aとを仮組
み付けして固定し、そして、加熱炉等で所定温度例えば
590℃以上に加熱して、ろう付用組成物を溶融させる
ことにより受液器本体11とヘッダーパイプ2aとを一
体ろう付する。このとき、ろう付組成物により受液器外
面の表層部にSiとZnの混合拡散層19bが形成され
る。このSiとZnの混合拡散層19bも耐食作用を持
ち、熱交換器は高寿命となる。
【0037】なお、上記実施形態1〜3において、仮組
付前の受液器(具体的には受液器本体11)への塗布は
Zn粉末,Si粉末のみにして、実施形態3の場合は、
Zn粉末とSi粉末の両方を塗布し、フッ素系フラック
スの塗布は、仮組付の後に行ってもかまわない。
【0038】(実施形態4)この実施形態4は、図4に
示すように、受液器本体11を、ろう材がクラッドされ
た板厚1.5〜2.0mmのアルミニウム製板材41を
曲げ加工することにより形成したものである。ここで、
受液器本体11を構成するアルミニウム板材として、心
材はA3003を、また、皮材にはA4343つまり
(Al−Si)ろう材を使用している。
【0039】上記アルミニウム製板材41は円筒状に屈
曲され、その両縁部42の内面同士を上下方向の全域に
亘って接合することにより、円筒から突出したフランジ
部43を形成している。このフランジ部43の頂面43
a、つまり受液器本体11の半径方向外面は面一になる
ように構成され、このフランジ部の頂面43aの全体
が、上記ヘッダーパイプ2aに対する接合部44として
機能するようになっている。この接合部44の表面に
も、上記ろう材がクラッドされている。なお、フランジ
部の頂面43aの全体を接合部44としたのは、フラン
ジ部の頂面43aの対接面積が小さいためである。
【0040】上記受液器本体11を、その接合部44が
ヘッダーパイプ2aに当接した状態に仮組付けて固定
し、そして、加熱炉等で所定温度例えば59℃以上に加
熱して、クラッド層のろう材を溶融させてヘッダーパイ
プ2aと受液器本体11とを一体ろう付する。このと
き、ろう材によりアルミニウム製板材41の一部が溶融
し、ろう材中のSiがアルミニウム製板材41の表面に
拡散して、接合部44の表面にSi拡散層が形成され
る。したがって、熱交換器は耐食性を有する。
【0041】この実施形態によれば、最も軽量な受液器
付き熱交換器を得ることができる長所がある。
【0042】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば、受液器の外表面に、Zn拡散層、Si拡散層、又は
SiとZnの混合拡散層のいずれかを形成しているの
で、防食作用が発揮され、高寿命の受液器付き熱交換器
を得ることができる。
【0043】また、その製造に際しては、ろう付用組成
物として、Znとフッ素系フラックス又はSiとフッ素
系フラックス或いはSiとZnとフッ素系フラックスを
用い、これらのうちの一つを塗布して加熱することによ
り、上記ヘッダーパイプと受液器とをろう付すると共
に、上記受液器の表面にZn拡散層、Si拡散層又はS
iとZnの混合拡散層のうちのいずれかを形成するの
で、比較的少ない工程数で容易に小型軽量の受液器付き
熱交換器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る受液器と熱交換器
との接合部を示す断面図である。
【図2】この発明の一実施形態に係る受液器付き熱交換
器を示す正面図である。
【図3】この発明の一実施形態に係る受液器付き熱交換
器を示す側面図である。
【図4】この発明の他の実施形態に係る受液器と熱交換
器との接合部を示す断面図である。
【図5】従来の空調機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 熱交換器(凝縮器) 2a,2b ヘッダーパイプ 3 熱交換管 10 受液器 16,17 接合部 18 Zn拡散層 19a Si拡散層(Al−Si合金層) 19b SiとZnの混合拡散層 41 アルミニウム製板材 42 縁部 43 フランジ部 43a 頂面 44 接合部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のアルミニウム製のヘッダーパイプ
    間に複数の熱交換管を架設すると共に、各熱交換管の間
    に熱交換用フィンを介設し、上記ヘッダーパイプに一体
    的にアルミニウム押出形材製の受液器をろう付した構成
    の熱交換器において、 上記受液器の外表面にZn拡散層を形成したことを特徴
    とする受液器付き熱交換器。
  2. 【請求項2】 一対のアルミニウム製のヘッダーパイプ
    間に複数の熱交換管を架設すると共に、各熱交換管の間
    に熱交換用フィンを介設し、上記ヘッダーパイプに一体
    的にアルミニウム押出形材製の受液器をろう付した構成
    の熱交換器において、 上記受液器の外表面にSi拡散層を形成したことを特徴
    とする受液器付き熱交換器。
  3. 【請求項3】 一対のアルミニウム製のヘッダーパイプ
    間に複数の熱交換管を架設すると共に、各熱交換管の間
    に熱交換用フィンを介設し、上記ヘッダーパイプに一体
    的にアルミニウム押出形材製の受液器をろう付した構成
    の熱交換器において、 上記受液器の外表面に、SiとZnの混合拡散層を形成
    したことを特徴とする受液器付き熱交換器。
  4. 【請求項4】 一対のアルミニウム製のヘッダーパイプ
    間に複数の熱交換管を架設すると共に、各熱交換管の間
    に熱交換用フィンを介設し、上記ヘッダーパイプに一体
    的にアルミニウム押出形材製の受液器をろう付した受液
    器付き熱交換器の製造方法であって、 上記受液器の外表面に、Znとフッ素系フラックスとか
    らなるろう付用組成物又はSiとフッ素系フラックスと
    からなるろう付用組成物或いはSiとZnとフッ素系フ
    ラックスとからなるろう付用組成物を塗布し、上記ヘッ
    ダーパイプと受液器とを所定温度に加熱して、上記ヘッ
    ダーパイプと受液器とをろう付すると共に、上記受液器
    の表面にZn拡散層、Si拡散層又はSiとZnの混合
    拡散層のうちのいずれかを形成することを特徴とする受
    液器付き熱交換器の製造方法。
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