JP2001041233A - 転がり軸受装置 - Google Patents

転がり軸受装置

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JP2001041233A JP11210688A JP21068899A JP2001041233A JP 2001041233 A JP2001041233 A JP 2001041233A JP 11210688 A JP11210688 A JP 11210688A JP 21068899 A JP21068899 A JP 21068899A JP 2001041233 A JP2001041233 A JP 2001041233A
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housing
peripheral surface
outer ring
rolling bearing
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Chuichi Sato
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    • F16C27/04Ball or roller bearings, e.g. with resilient rolling bodies
    • F16C27/045Ball or roller bearings, e.g. with resilient rolling bodies with a fluid film, e.g. squeeze film damping
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    • F16C19/541Systems consisting of juxtaposed rolling bearings including at least one angular contact bearing
    • F16C19/542Systems consisting of juxtaposed rolling bearings including at least one angular contact bearing with two rolling bearings with angular contact
    • F16C19/543Systems consisting of juxtaposed rolling bearings including at least one angular contact bearing with two rolling bearings with angular contact in O-arrangement

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置全体としてのダンピング効果を発生する
ことができる転がり軸受装置を提供する。 【解決手段】 外輪5の外径寸法は、外輪5の外周面と
ハウジング2の内周面間に軸方向に亘る所定隙間量h0
の隙間部Sを形成するように、ハウジング2の内径寸法
Dに対して設定されているとともに、軸方向の長さ寸法
がBになるように設定される。外輪5の外周面には凸状
のいんろう部5bが形成され、このいんろう部5bはフ
ランジ5a近傍位置に配置されている。外輪5における
フランジ部5aとの結合部位5cは切欠き5e,5fに
より弾性変形可能であり、この部位の弾性変形により外
輪5の変位が吸収される。隙間部Sには所定の粘度μを
有する油が充填されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主軸と、ハウジン
グと、主軸とハウジング間に介在し、主軸を回転可能に
支持する少なくとも1つの転がり軸受とを備える転がり
軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転軸を有するスピンドルには、
転がり軸受を使用したもの、流体軸受を使用したもの、
磁気軸受を使用したものなどがあるが、一般には、安価
である、耐久性に富み安定して使用可能である等の理由
から、転がり軸受を使用したスピンドルが圧倒的に多
い。
【0003】流体軸受においては、設計上そのダンピン
グ量を計算により求めることができるとともに、その流
体によるダンピング効果から大きなダンピング量を得る
ことができる。また、磁気軸受に関しては、エレクトロ
ニクス技術の発展により、高い精度でダンピング量をコ
ントロールすることが可能である。
【0004】そこで、最近、流体軸受、磁気軸受におい
ては、大きなダンピング量を得ることができるとともに
それをコントロールすることができるため、流体軸受、
磁気軸受を工作機械の主軸などに使用し、性能向上が図
られつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、流体軸
受には、高い加工精度が要求されるとともに、油圧ユニ
ットが必要であり、さらに、流体が高温になるような使
用環境下においては、クーラが必要となる。よって、こ
の流体軸受を使用しているスピンドルにおいては、製造
コストが高くなるとともに、ランニングコストが高くな
る。また、磁気軸受には、変位センサ、磁気回路等が組
み込まれているので、製造コストが高く、また磁気軸受
をコントロールするためのコントロール装置が高い。よ
って、この磁気軸受を使用しているスピンドルのコスト
は非常に高くなる。例えば、この磁気軸受を使用してい
るスピンドルが組み込まれた工作機械においては、この
スピンドルおよびその附帯装置を含むコストが全体のコ
ストの1/3〜1/4を占める場合がある。
【0006】一方、転がり軸受においては、主軸を転動
体と内、外輪間の接触弾性により支持する。この転動体
と内、外輪間の接触は点接触に近いため、転動体と内、
外輪間の接触面積が非常に小さく、ダンピング効果は得
られないに等しい。よって、工作機械などにおけるダン
ピングが重要特性(動剛性)となるスピンドルに、転が
り軸受を使用したものを用いた場合には、高効率加工を
行うと、振動いわゆるビビリが発生するなどの問題が生
じ、転がり軸受を使用したスピンドルは、流体軸受、磁
気軸受を使用したものに対して劣る。また、転がり軸受
を使用したスピンドルは、このビビリを発生することに
よって、工具損耗、加工精度の点でも流体軸受、磁気軸
受を使用したものに対して劣る。
【0007】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、装置全体としてのダンピング
効果を発生することができる転がり軸受装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、主軸と、ハウ
ジングと、前記主軸と前記ハウジング間に介在し、前記
主軸を回転可能に支持する少なくとも1つの転がり軸受
とを備える転がり軸受装置において、前記転がり軸受の
一部分と前記ハウジングとを実質的に一体の固定部と
し、前記転がり軸受の外周面と前記ハウジングの内周面
とが互いに軸方向に亘って対向する対向部の一部分を所
定の隙間量を有する隙間部とし、前記固定部と前記隙間
部との間に所定のばね定数を有するばね作用部を設ける
とともに、前記隙間部に油を充填したことを特徴とす
る。
【0009】本発明では、転がり軸受の一部分とハウジ
ングとを実質的に一体の固定部とし、転がり軸受の外周
面とハウジングの内周面とが互いに軸方向に亘って対向
する対向部の一部分を所定の隙間量を有する隙間部と
し、固定部と隙間部との間に所定のばね定数を有するば
ね作用部を設けるとともに、隙間部に油を充填したの
で、この隙間部に充填された油により減衰作用を生じる
ことになり、かつ転がり軸受自体のばね定数、ばね作用
部のばね定数、隙間部の減衰係数のそれぞれの組合せを
所定の条件を満たすように選択してなることにより、装
置全体としてのダンピング効果を得ることができる。
【0010】以下に、本発明におけるダンピング効果発
生の原理について図1ないし図3を参照しながら説明す
る。図1は本発明の転がり軸受装置における振動系のモ
デルを示す図、図2は図1の振動モデルにおける玉軸受
を使用した場合の周波数とコンプライアンスとの関係を
表す特性図、図3は図1の振動モデルにおけるころ軸受
を使用した場合の周波数とコンプライアンスとの関係を
表す特性図である。
【0011】本発明の転がり軸受装置における振動系
は、図1に示すようにモデル化される。ここで、質量m
は主軸および転がり軸受を含む振動体の質量であり、こ
の振動体に作用する外力をFとし、そのつり合い位置か
らの変位をXとする。また、剛性(ばね定数)k1は転
がり軸受の転動体を含む弾性接触の剛性である。さら
に、ばね定数k2は請求の範囲の「ばね作用部」のばね
定数、すなわち転がり軸受とハウジング間のばね定数で
あり、減衰係数cは隙間部に充填された油により作用す
る減衰の係数である。
【0012】上記モデルで表される振動系における周波
数ωとコンプライアンス(X/F)の関係は、次の
(1)式により表される。
【0013】 X/F=(cωj+k1+k2)/(A+B) …(1) ここで、A=k1k2−m(k1+k2)ω2 B=c(k1−mω2)ωj である。(ここで、j=√(−1)) 上記(1)式の周波数ωが、ばねk1とばねk2を直列
にした場合(減衰係数c=0)の振動系の固有振動数に
対応する周波数ω1であるときにおけるコンプライアン
スをX/F(1)とし、周波数ωが、ばねk1のみの場
合(ばね定数k2=∞、減衰係数c=0)の振動系の固
有振動数に対応する周波数ω2であるときにおけるコン
プライアンスをX/F(2)とし、コンプライアンスX
/F(1)とコンプライアンスX/F(2)とが互いに
等しくなるように、剛性k1、ばね定数k2、減衰係数
cの関係を設定した場合に特にダンピング効果が高くな
る。
【0014】以下に、いくつかの具体例を示す。まず転
がり軸受として玉軸受を使用した場合について適切と考
えられるいくつかの条件の場合を示す。
【0015】(a) k1=k2=k0の場合 この場合、周波数ω1(={k0/(2m)}1/2)に
対応するコンプライアンスの大きさは、次の(2)式で
表される。
【0016】 │X/F(1)│=[(2/k0)2+{32m/(c2k0)}]1/2 …(2) 周波数ω2(=(k0/m)1/2)に対応するコンプラ
イアンスの大きさは、次の(3)式で表される。
【0017】 │X/F(2)│=[(2/k0)2+{c2/(mk03)}]1/2 …(3) ここで、両者を等しくするためには、次の(4)式が成
立する減衰係数cを求めればよい。
【0018】 [{32m/(c2k0)}]1/2=[{c2/(mk03)}]1/2 …(4 ) そして、上記(4)式から減衰係数cは、次の(5)式
のように求められる。
【0019】 c=321/4(mk0)1/2 …(5) (b) k1=k0、k2=2k0の場合 この場合の減衰係数cは、k1=k2=k0の場合と同
様の考え方で、次の(6)式のように求められる。
【0020】 c=(243/2)1/4(mk0)1/2 …(6) (c) k1=k0、k2=k0で、減数係数cを上記
(a)の倍に設定する。この場合の減衰係数cは、次の
(7)式となる。
【0021】 c=2×321/4(mk0)1/2 …(7) 上記(a),(b),(c)の各条件の場合について周
波数とコンプライアンスとの関係を求めると、図2に示
すように、各特性曲線Aa,Ab,Acによりそれぞれ
表される。また、特性曲線Aaに関しては、ω1/ω0
の位置を示す。ここで、各特性曲線は、周波数とコンプ
ライアンスをそれぞれ無次元化して表した曲線であり、
特性曲線Aa(点線で示す曲線)は上記(a)の条件
に、特性曲線Ab(一点鎖線で示す曲線)は上記(b)
の条件に、特性曲線Ac(二点鎖線で示す曲線)は上記
(c)の条件にそれぞれ対応するものである。また、従
来の転がり軸受装置における振動系のモデルは、上記図
1に示すモデルに対し、減衰係数cを零とし、ばね定数
k2を無限大とすることによって表すことができ、この
従来の場合における周波数とコンプライアンスの関係が
特性曲線Ad(実線で示す曲線)により表されている。
【0022】従来の場合には、この特性曲線Aから、外
力Fによる振れ(変位X)は共振点(ω2/ω0=1.
0)近傍で著しく大きくなることが分かる。これに対
し、本発明の場合、各特性曲線Aa,Ab,Acから、
従来の場合に比して著しく動剛性が改善されていること
が分かる。特に、上記(a)の条件の場合、特性曲線A
aから、コンプライアンスのピークが最も低くなり、こ
の(a)の場合が動剛性に関し最も好ましいことが分か
る。このように、静剛性においてはダンピングなしの場
合に比べ50%程度低くなっているが、動剛性に関して
は大幅に改善されることが分かる。
【0023】一方、減数係数cは、隙間部の幾何学的形
状およびこの隙間に充填される油の粘度μから次の
(8)式により表される。
【0024】 c=μπDB3/(2h03) …(8) ここで、Dは転がり軸受の外周面と協働して隙間部(ダ
ンピング部)を規定するハウジングの内周面の直径寸
法、Bは隙間部の軸方向の長さ寸法、h0は隙間部の隙
間量である。
【0025】そして、上記各寸法D,Bおよび充填する
油(粘度μ)を予め決定すれば、上記の各場合では上記
の(5)〜(7)の各式と(8)式から、隙間量h0を
求めることができる。
【0026】以上は、転がり軸受として玉軸受を用いた
場合を示したが、ころ軸受を用いた場合も、同様の考え
方を適用することができる。
【0027】ころ軸受は、同程度のサイズの玉軸受に比
べ、軸受自体のばね定数(剛性)k1がはるかに大き
い。従って、軸受自体のばね定数k1とばね作用部のば
ね定数k2との適切な組合せの範囲も異なってくる。そ
こで、以下にころ軸受の場合について適切と考えられる
いくつかの条件の場合について示す。
【0028】(d) k1=k2=k0の場合(これは玉
軸受の場合で既に求めた) (e) k1=k0,k2=(1/10)k0の場合 (f) k1=k0,k2=(1/4)k0の場合さら
に、 (g) k1=k0,k2=(1/4)k0,cを上記
(f)の場合の倍にした場合 (h) k1=k0,k2=(1/4)k0,cを1/
2倍にした場合 について図3に示す。ここで、図3に示す各特性曲線
は、周波数とコンプライアンスをそれぞれ無次元化して
表した曲線であり、特性曲線Ad(太実線で示す曲線)
は上記(d)の条件に、特性曲線Ae(二点鎖線で示す
曲線)は上記(e)の条件に、特性曲線Af(一点鎖線
で示す曲線)は上記(f)の条件に、特性曲線Ag(細
実線で示す曲線)は上記(g)の条件にそれぞれ対応す
るものである。
【0029】玉軸受の場合に比して、ばね定数k1の値
が相対的に大きな大きなころ軸受の場合、上記の条件
(d)(k1=k2=k0)の場合より、むしろ条件
(e)や(f)の場合の方が、ω/ω0=1近傍に生じ
るピークがより低く抑えられ、動剛性が良好となってい
る。
【0030】また、上記条件(f)の場合に対して減衰
係数cの値を変更した条件(g)および(h)の場合の
結果から、減衰係数cを小さくする方がよりダンピング
の効果大であることが分かる。玉軸受の場合も含め、ω
=ω1の場合のコンプライアンスと、ω=ω2の場合の
コンプライアンスとを等しくするような条件から、減衰
係数cの値を変更する場合は、もとより小さくするのが
よいということが分かる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0032】(実施の第1形態)図4は本発明に係る転
がり軸受装置の実施の第1形態の構成を示す縦断面図で
ある。
【0033】転がり軸受装置は、図4に示すように、ス
ピンドルを構成し、該スピンドルは、主軸1と、ハウジ
ング2と、主軸1とハウジング2との間に介在し、主軸
1を回転可能に支持する玉軸受3とを備える。
【0034】玉軸受3は、内輪4と、外輪5と、内輪4
と外輪5間に保持され、2列に配置されている複数の転
動体(ボール)6とを有する。また、複数の転動体6を
円周方向に亘り等間隔に隔てる保持器、必要に応じてシ
ールなどが設けられるが、これらは図示省略する(以
下、全ての実施の形態において同様)。内輪4は、2つ
の内輪部分4aと、各内輪部分4a間に設けられている
内輪間座4bとからなり、各内輪部分4aには、対応す
る列の転動体6の軌道溝4cがそれぞれ形成されてい
る。この各軌道溝4cは、対応する転動体6に対して1
点(接触点Pi)で接触するような断面形状を有する。
内輪4は、主軸1に嵌合され、主軸1のねじ部1aに螺
合されている内輪固定ナット7により主軸1に固着され
ている。
【0035】外輪5は、その一方の側縁部に一体的に形
成されているフランジ部5aを有し、このフランジ部5
aをハウジング2の外部に突出させた状態でハウジング
2内に挿入されている。外輪5のフランジ部5aは、外
輪押え8によりハウジング2に取り付けられていてハウ
ジング2と実質的に一体の固定部を形成している。外輪
5の外周面にはハウジング2の内周面に嵌合する凸状の
いんろう部5bが形成され、このいんろう部5bはフラ
ンジ5a近傍位置に配置されている。いんろう部5は、
ハウジング2と玉軸受3、ひいては主軸1との軸心合せ
のために設けられたものであって、いんろう部5外周面
とハウジング2内周面間の隙間は、外輪5の振動を規制
しない程度(例えば2〜3μm)の隙間量に制限されて
いる。ただし、図面上では上記いんろう部5b外周面と
ハウジング2内周面間の隙間を表していない。外輪5に
おけるフランジ部5aとの結合部位5cは、弾性変形可
能なように切欠き5e,5fが形成された部位であっ
て、この結合部位5cの弾性変形により外輪5の変位が
吸収される。この結合部位5cのばね定数をk2とす
る。外輪5のいんろう部5bの(図4における)左側に
隣接する位置の外径寸法は、この部分の外周面とハウジ
ング2の内周面間に軸方向に亘る所定隙間量h0の隙間
部Sを形成するように、ハウジング2の内径寸法Dに対
して設定され、また隙間部Sの軸方向の長さ寸法はBに
なるように設定される。外輪5の内面には、各列の転動
体6に対する2つの軌道溝5dが形成され、各軌道溝5
dは、対応する転動体6に対して1点(接触点Po)で
接触するような断面形状を有する。
【0036】外輪5の外周面とハウジング2の内周面と
の間に形成された隙間部Sには、所定の粘度μを有する
油が充填され、隙間部Sは、この油が外部に流出しない
ように外輪5のフランジ部5aおよび外輪5の外周面と
ハウジング2の内周面間に挿入されたOリング10によ
り外部とシールされる。このOリング10としては、結
合部位5cのばね定数k2に影響を与えない程度のばね
作用が小さいものが選択されている。
【0037】本実施の形態では、k1=k2=k0の場
合(コンプライアンスのピークが最も低くなる場合)に
おける隙間部Sの隙間量h0が採用されている。ここ
で、ハウジング2の内径寸法Dを90mmとし、隙間部
Sの軸方向の長さ寸法Bを40mmとし、隙間部Sに充
填する油として一般の機械油(粘度μ=1.0×10-6
Kgsec/cm2)を使用するとする。そして、主軸1の固有
周波数f0を400Hzとし、玉軸受3の転動体6を含
む弾性接触の剛性k1(=k2)を4.9×10 5 Kg/c
mとする。ここで、この剛性k1は有限要素法などの適
宜の方法により求めることが可能な値である。また、ば
ね定数k2は玉軸受3とハウジング2間の固定部のばね
定数であり、このばね定数k2を剛性k1に等しくする
ために、玉軸受3の結合部位5cの形状(切欠き5e,
5fの形状や配置)、その他の諸元を適宜選択すること
が必要である。その際も例えば有限要素法などを利用し
て選択することができる。
【0038】以上の条件に基づき隙間部Sの隙間量h0
を求める際に、まず上記振動モデルの質量mを次のよう
に算出する。
【0039】m=k0/(2πf0)2=7.78×1
-2 Kgsec2/cm そして、この質量mおよび上記各値と上記(5)式およ
び(8)式を用いて隙間量h0を算出すると、 h0=[μπDB3/{4(2)1/4(mk0)1/2}]1/3
=125μm となる。
【0040】このようにして算出された隙間量h0を有
する隙間部Sに上記機械油を充填することによって、高
いダンピング効果を発生することができる。例えば、工
作機械などのダンピングが重要特性(動剛性)となるス
ピンドルに本転がり軸受装置を使用して高能率加工(高
速送り、工具の切込み深さを大きくするような加工)を
行う場合には、上記ダンピング効果により、高負荷によ
る振動いわゆるビビリの発生が抑制され、このビビリの
発生による工具損耗、加工精度の点で、コストが高い流
体軸受、磁気軸受を使用したものに対して同等の性能を
得ることができる。
【0041】また、隙間量h0は120μm程度と、一
般の嵌合に比してはるかに大きな値になり、温度による
変形の影響が少なく、回転精度が低下する恐れはない。
さらに、外輪5においてはその一部のみがハウジング2
に固定されているので、内輪4の軌道溝4c、転動体
6、外輪5の軌道溝5dの幾何学的誤差は、全て外輪5
の変形として吸収され、これは上記幾何学的誤差の平均
効果として現われる。その結果、回転精度の向上を期待
することができる。
【0042】なお、本実施の形態では、複列の玉軸受3
を用いているが、これに代えて単列の玉軸受を用いるこ
とも可能である。
【0043】また、隙間部Sに充填された油を循環する
機構を設けてもよい。この場合、外輪5を冷却すること
ができ、ひいては装置全体の温度上昇を抑制することが
可能になる。
【0044】さらに、本実施の形態では、主軸1に内輪
4を固着している例を示したが、例えば主軸と内輪とが
一体的に構成されているものに対しても本発明の原理を
適用可能であることもいうまでもない。また、外輪とハ
ウジングが一体的に構成されているような場合に対して
も同様に本発明の原理を適用可能である。
【0045】(実施の第2形態)次に、本発明の実施の
第2形態について図5を参照しながら説明する。図5は
本発明に係る転がり軸受装置の実施の第2形態の構成を
示す縦断面図である。
【0046】本実施の形態は、上述の実施の第1形態に
対し、複数の単列の玉軸受をハウジングに組み込むとと
もに、ハウジングの内周面に隙間部を規定するための段
部を設けた点で異なる。なお、上述の実施の第1形態と
同一の部材には同一の符号を付し、その説明は省略す
る。
【0047】具体的には、図5に示すように、主軸1
と、ハウジング12と、主軸1とハウジング12との間
に介在し、主軸1を回転可能に支持する2つの玉軸受1
3とが設けられている。各玉軸受13間には、内輪14
間に設けられている内輪間座14aおよび外輪15間に
設けられている外輪間座15aが挿入されている。ま
た、外輪15の外周には、環状の切欠き15bが形成さ
れている。
【0048】ハウジング12の内周面には、各玉軸受1
3の外輪15の外周面のそれぞれとしめしろを有して嵌
合する2つのいんろう部12aが形成されているととも
に、段部12bが形成されている。本実施の形態では、
いんろう部12aが固定部に相当する。各玉軸受13の
外輪15は、対応するハウジング12のいんろう部12
aと嵌合され、ハウジング12に取り付けられた外輪押
え8により軸方向に押し付けられている。
【0049】段部12bは各いんろう部12a間に配置
され、この段部12bを規定する内径寸法は外輪15の
外径寸法により大きい。この段部12bにより、ハウジ
ング12の内周面とそれに対向する各外輪15の外周面
との間には、軸方向に亘る所定隙間量h0の隙間部Sが
形成される。そして前記切欠き部15bは、いんろう部
12aと隙間部Sとの間に位置するように設けられてい
る。これにより、近傍の部分が弾性変形可能とされ、ば
ね定数k2を有するばねとして作用する。この隙間部S
には、所定の粘度を有する油が充填され、隙間部Sは、
この油が外部に流出しないようにハウジングのいんろう
部12aにより外部とシールされている。ここで、各玉
軸受13の外輪15間には外輪間座15aが挿入されて
いることにより、隙間部Sの軸方向の長さBとしては、
各玉軸受13の外輪15の外周面においてそれに対応す
る嵌合部12aから外輪間座15aまでの間隔が採用さ
れている。
【0050】本実施の形態において、上述の実施の第1
形態と同様の条件で隙間部Sの隙間量h0を求めると、
この隙間量h0として46μmの数値が得られる。この
計算結果と上記実施の第1形態の結果から上記寸法Dを
90mmとする場合においては、隙間量h0として、
0.05〜0.12mmの範囲の数値が適切であると考
えられる。
【0051】このように、複数の玉軸受13を用いた場
合においても、同様にダンピング効果を得ることができ
る。
【0052】なお、本実施の形態では、ハウジング12
の内周面に、外輪15の外周面との間に軸方向に亘る所
定隙間量h0の隙間部Sを形成するための段部12bを
形成しているが、これに代えて外輪15の外周面に、ハ
ウジング12の内周面との間に軸方向に亘る所定隙間量
h0の隙間部Sを形成するため、切欠き15bを境とし
て段差を形成するようにしてもよい。
【0053】(実施の第3形態)次に、本発明の実施の
第3形態について図6を参照しながら説明する。図6は
本発明に係る転がり軸受装置の実施の第3形態の構成を
示す縦断面図である。
【0054】上述の第1および第2の形態がラジアル方
向のダンピング効果を得ることを主としたことに対し、
本実施の形態は、スラスト方向のダンピング効果も得ら
れる。すなわち、上述の実施の第1形態に対し、スラス
ト方向へもダンピング効果が得られるように構成した点
で異なる。なお、上述の実施の第1形態と同一の部材に
は同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0055】具体的には、図6に示すように、外輪25
の一方の側縁部にフランジ部25aが形成され、このフ
ランジ部25aは、外輪押え8によりハウジング22に
取り付けられている。このフランジ部25aには弾性部
25bが形成され、この弾性部25bには軸方向に弾性
変形可能なように凹状の切欠き25dが形成されてい
る。
【0056】ハウジング22の内周面には、外輪25の
外周面に数μm程度の隙間を介して嵌合するいんろう部
22aと、外輪25の外周面との間に軸方向に亘る所定
隙間量h0の隙間部Sを形成するための段部22bとが
形成されている。また、外輪25とハウジング22と
は、ハウジング22の内周面と外輪25の他方の側縁部
とが対向する対向部に所定の隙間量h1の隙間部S1を
形成するように位置決めされている。この隙間部S1は
上記隙間部Sと連通し、これら隙間部S,S1には油が
充填されている。隙間部Sと外部とは外輪25のフラン
ジ部25aにより、隙間部S1と外部とはOリング10
によりそれぞれシールされている。Oリング10は、外
輪25の内周面に螺合される支持リング25cを介して
ハウジング22との間に保持される。ここで、隙間部S
1に対する隙間量h1は、隙間部Sの隙間量h0を算出
する方法と同様の手順で求めることができる。
【0057】このように構成することによって、いんろ
う部22aと隙間部Sに充填された油によりラジアル方
向に対してダンピング効果を得ることができ、同様に、
フランジ部25aの弾性部25bと隙間部S1に充填さ
れた油によりスラスト方向に対してダンピング効果を得
ることができる。
【0058】なお、本実施の形態は、ボールねじ装置に
応用して適用することもできる。すなわち、ボールねじ
のナットに対し、図6の場合と同様に、ネットの軸方向
に隙間を持たせたダンピング部(隙間部)Sと、取付フ
ランジの基部に弾性変形し易くするための切欠きとを設
け、隙間部Sに油を封入することにより、スラスト方向
のダンピング効果を得ることができる。
【0059】(実施の第4形態)次に、本発明の実施の
第4形態について図7を参照しながら説明する。図7は
本発明に係る転がり軸受装置の実施の第4形態の構成を
示す縦断面図である。
【0060】本実施の形態は、上述の実施の第1形態に
対し、転がり軸受として玉軸受の代わりにころ軸受を使
用し、ころ軸受の内輪と主軸との嵌合部がテーパ状に形
成されている点で異なる。
【0061】具体的には、図7に示すように、転がり軸
受としてころ軸受33が使用され、このころ軸受33
は、内輪34と、外輪35と、内輪34と外輪35間に
保持され、2列に配置されている複数のころ36とを有
する。内輪34の内周面はテーパ状に形成され、内輪3
4は、主軸1のテーパ部1bに嵌合されている。内輪3
4は、主軸1のねじ部1aに螺合されている内輪固定ナ
ット7により主軸1に固着されている。
【0062】外輪35は、上述の実施の第1形態と同様
の構成を有し、一方の側縁部に一体的に形成されたフラ
ンジ部35aをハウジング2の外部に突出させた状態で
ハウジング2内に挿入されている。外輪35のフランジ
部35aは、外輪押え8によりハウジング2に取り付け
られていてハウジング2と実質的に一体の固定部を形成
している。外輪35の外周面には、ハウジング2の内周
面に嵌合する凸状のいんろう部35bが形成され、この
いんろう部35bは、ハウジング2ところ軸受33、ひ
いては主軸1との軸心合せのために設けられたものであ
って、フランジ部35a近傍位置に配置されている。い
んろう部35b外周面とハウジング2内周面間の隙間
は、外輪35の振動を規制しない程度(例えば2〜3μ
m)の隙間量に制限されている。ただし、図面上では上
記いんろう部35b外周面とハウジング2内周面間の隙
間を表していない。
【0063】外輪35におけるフランジ部35aとの結
合部位35cは、弾性変形可能なように切欠き35e,
35fが形成された部位であって、この結合部位35c
の弾性変形により外輪35の変位が吸収される。この結
合部位35cのばね定数をk2とする。外輪35のいん
ろう部35bの(図7における)左側に隣接する位置の
外径寸法は、外輪35の外周面とハウジング2の内周面
間に軸方向に亘る所定隙間量h0の隙間部Sを形成する
ように、ハウジング2の内径寸法Dに対して設定され、
また隙間部Sの軸方向の長さ寸法はBになるように設定
される。
【0064】外輪35の外周面とハウジング2の内周面
との間に形成された隙間部Sには、所定の粘度μを有す
る油が充填され、隙間部Sは、この油が外部に流出しな
いように外輪35のフランジ部35aおよび外輪35の
外周面とハウジング2の内周面間に挿入されたOリング
10により外部とシールされる。
【0065】次に、本実施の形態において、ハウジング
2の内径寸法Dを150mmとし、隙間部Sの軸方向の
長さ寸法Bを40mmとした場合の隙間部Sの隙間量h
0を定める方法の一例を示す。
【0066】軸受自体の剛性(ばね定数)k1は、玉軸
受の場合に比してはるかに大きく、その値は3.0×1
3 Kg/cmである。隙間部Sに充填する油の粘度μ(=
1.0×10-6 Kgsec/cm2)、主軸1の質量mなどの条
件を実施の第1形態の場合と同じとし、結合部位35c
のばね定数k2を変化させた場合についての数値計算の
結果を以下に示す。
【0067】k2=k1とし、ω=ω1とω=ω2の場
合においてコンプライアンスが等しくなるよう条件の場
合、減衰係数cは、上記(5)式から c=321/4(mk1)1/2≒3.45×103 Kg sec/c
m となり、隙間量h0は、上記(8)式から h0={μπDB3/(2×c)}1/3≒75.8μm となる。
【0068】また、粘度μが2.0×10-6 Kgsec/cm2
の油を採用した場合には、 h0≒95.5μm となる。
【0069】次に、k2=k1/10とし、μ=2.0
×10-6 Kgsec/cm2とする場合にお いて同様に考えると、 c=(115/1041/4(mk1)1/2≒3.91×1
3 Kg sec/cm h0=101μm となる。
【0070】また、k2=k1/4とし、μ=2.0×
10-6 Kgsec/cm2とする場合においては、 c=(55/441/4(mk1)1/2≒2.71×103
Kg sec/cm h0=104μm となり、またk2=k1/4とし、減衰係数cを1/2
倍に設定した場合には、 h0=131μm となる。
【0071】以上の条件では、図3に示した通り、いず
れも良好なダンピング効果を示しているので、隙間量h
0としては、0.1mm前後の値が好ましいことが分か
る。
【0072】本実施の形態では、複列のころ軸受を用い
ているが、これに代えて単列のころ軸受を用いてもよい
し、また、玉軸受の場合と同様、複数のころ軸受を組み
合わせたものとしてもよい。また、上述の実施の第3形
態のように、スラスト方向のダンピング効果を持たせる
ように構成することも可能である。さらに、ころ軸受
は、円筒ころ軸受に限定されることはなく、円すいころ
軸受などの他のころ軸受を使用してもよいことはいうま
でもない。さらに、玉軸受ところ軸受とを組み合わせた
ものとしてしてもよい。また、内輪と主軸との嵌合部は
テーパ状でなくてもよい。
【0073】以上の各実施形態では、2個1組(または
1個)の転がり軸受で主軸を支持する場合を示したが、
主軸をそれぞれ1個または複数1組の転がり軸受装置で
複数箇所(2箇所が多い)で支持することは通常行われ
る。このような場合には、主軸の質量をMとすると、こ
の質量Mを各箇所の軸受装置が受け持つべき質量m(図
1に示すモデルの質量)に適宜割り振ればよい。この割
り振りは、必要に応じて軸の形状や変形などを考慮し、
有限要素法などを用いて決定することが可能である。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の転がり軸
受装置によれば、転がり軸受の一部分とハウジングとを
実質的に一体の固定部とし、転がり軸受の外周面とハウ
ジングの内周面とが互いに軸方向に亘って対向する対向
部の一部分を所定の隙間量を有する隙間部とし、固定部
と隙間部との間に所定のばね定数を有するばね作用部を
設けるとともに、隙間部に油を充填したので、この隙間
部に充填された油により減衰作用を生じることになり、
かつ転がり軸受自体のばね定数、ばね作用部のばね定
数、隙間部の減衰係数のそれぞれの組合せを所定の条件
を満たすように選択してなることにより、装置全体とし
てのダンピング効果を得ることができる。例えば、工作
機械などのダンピングが重要特性(動剛性)となるスピ
ンドルに本発明の転がり軸受装置を使用して高能率加工
(高速送り、工具の切込み深さを大きくするような加
工)を行う場合には、高負荷による振動いわゆるビビリ
の発生が抑制され、このビビリの発生による工具損耗、
加工精度の点で、コストが高い流体軸受、磁気軸受を使
用したものに対して同等の性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転がり軸受装置における振動系のモデ
ルを示す図である。
【図2】図1の振動モデルにおける玉軸受を使用した場
合の周波数とコンプライアンスとの関係を表す特性図で
ある。
【図3】図1の振動モデルにおけるころ軸受を使用した
場合の周波数とコンプライアンスとの関係を表す特性図
である。
【図4】本発明に係る転がり軸受装置の実施の第1形態
の構成を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る転がり軸受装置の実施の第2形態
の構成を示す縦断面図である。
【図6】本発明に係る転がり軸受装置の実施の第3形態
の構成を示す縦断面図である。
【図7】本発明に係る転がり軸受装置の実施の第4形態
の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 主軸 2,12 ハウジング 3,13 玉軸受 4 内輪 5,15,35 外輪 5a,25a,35a フランジ部 5b,12a,22a,35b いんろう部 5c,35c 結合部位 5e,5f,25d,35e,35f 切欠き 6 転動体 10 Oリング 25b 弾性部 33 ころ軸受 36 ころ S,S1 隙間部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸と、ハウジングと、前記主軸と前記
    ハウジング間に介在し、前記主軸を回転可能に支持する
    少なくとも1つの転がり軸受とを備える転がり軸受装置
    において、前記転がり軸受の一部分と前記ハウジングと
    を実質的に一体の固定部とし、前記転がり軸受の外周面
    と前記ハウジングの内周面とが互いに軸方向に亘って対
    向する対向部の一部分を所定の隙間量を有する隙間部と
    し、前記固定部と前記隙間部との間に所定のばね定数を
    有するばね作用部を設けるとともに、前記隙間部に油を
    充填したことを特徴とする転がり軸受装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015128800A (ja) * 2014-01-06 2015-07-16 株式会社ジェイテクト 主軸装置
WO2017006865A1 (ja) * 2015-07-09 2017-01-12 株式会社Ihi 軸受構造、および、過給機

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