JP2001039853A - 皮膚外用剤 - Google Patents
皮膚外用剤Info
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Abstract
端のSH基同士が酸化によりS−S結合したCoA2量
体)又はその塩と、(B)グリチルレチン酸及びその誘
導体、グリチルリチン酸及びその誘導体、アラントイ
ン、ビタミンC,E類及びその誘導体、並びにパントテ
ン酸の誘導体から選ばれる少なくとも一種を含有してな
ることを特徴とする皮膚外用剤。 【効果】 本発明の皮膚外用剤は、優れたしわ改善効果
を与える。
Description
る皮膚の老化を防止し、なめらかでしっとりとした若々
しい肌を与える皮膚外用剤に関する。
り、しみ・そばかすと並び、「しわ」も皮膚美容上の悩
みの一つとして挙げられ、皮膚の乾燥、紫外線の影響、
老化によって生じる肌の変化より悪化することが知られ
ている。この「しわ」の発症メカニズムは、未だに不明
な点も多いが、皮膚の表皮レベルでは乾燥や角質層の保
湿力の低下等が、また、真皮レベルでは皮膚の老化に長
期間の紫外線照射が影響し、弾性線維の変性すなわちエ
ラスチン網の崩壊による弾力性の低下等が起こるためと
考えられている。そこで、紫外線防止剤や、保湿剤を含
んだ製品によるスキンケアが積極的になされてきたが、
あくまでも、しわを予防するものであり、その効果も十
分満足できるものではなかった。
老化を防止する多くの化粧料が提案され、その有効成分
としてレチノイン酸(Kligman,LH,Duo,
CH,Kligman,AM,Connect Tis
sue Res 12:139−150,1984)、
α−ヒドロキシ酸、レチノール(ビタミンA)等が報告
されている。しかしながら、これらの有効成分は皮膚刺
激性又は安定性等に問題点があり、かつその効果も十分
なものとは言い難いものであった。
提案されているが、その効果は不十分なものであった
(特開平6−9442号、特開平8−268859号公
報)。
賦活化、新陳代謝の促進、創傷治癒効果等を有し、皮膚
の老化防止効果に優れたコエンザイムA[C21H36N7
O16P3S、補酵素A、以下単に「CoA」という]及
びその塩が開発されている(特開昭50−31051号
公報)。また、このCoA及び/又はその塩は製剤中で
不安定であり、これらを化粧料に配合すると色調劣化等
の他の成分に悪影響を及ぼすためその安定化を検討し、
CoA及び/又はその塩の酸化反応により合成した酸化
型CoAが製剤中で高い安定性を示し、創傷治癒効果及
び小じわ、肌のつや・きめ等の改善効果を有することが
見出されている(本願出願人の特許第2781982
号、特開平9−268119号公報等)。
膚の老化を防止し得る皮膚外用剤、特にしわ改善効果が
高く、その効果を早く実感できるような皮膚外用剤が望
まれていた。
たもので、しわ改善効果を早く実感でき、その改善効果
に優れた皮膚外用剤を提供することを目的とする。
発明者は、上記目的を達成するべく鋭意検討を行った結
果、(A)一般式(I)で表される酸化型CoA(Co
A2分子の末端のSH基同士が酸化によりS−S結合し
たCoA2量体)又はその塩と、(B)グリチルレチン
酸及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体、
アラントイン、ビタミンC,E類及びその誘導体、並び
にパントテン酸の誘導体から選ばれる少なくとも一種を
組み合わせて配合することにより、(A)成分より期待
される皮膚老化防止・改善効果が、(A)成分単独の場
合よりも高まり、しわ改善効果が高く、その効果を早く
実感でき、なめらかでしっとりした若々しい肌を与える
効果に優れていることを知見し、本発明をなすに至った
ものである。
本発明の皮膚外用剤は、(A)上記一般式(I)で表さ
れる酸化型CoA(CoA2分子の末端のSH基同士が
酸化によりS−S結合したCoA2量体)又はその塩
と、(B)グリチルレチン酸及びその誘導体、グリチル
リチン酸及びその誘導体、アラントイン、ビタミンC,
E類及びその誘導体、並びにパントテン酸の誘導体から
選ばれる少なくとも一種とを含有することを特徴とする
ものである。
れる酸化型CoA(CoA2分子の末端のSH基同士が
酸化によりS−S結合したCoA2量体)の塩として
は、リン酸基部の金属塩を形成するナトリウム塩、リチ
ウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、
亜鉛塩等の金属塩が挙げられる。
量に対して、0.001〜5%(重量%、以下同じ)が
好ましく、より好ましくは0.01〜2%である。0.
001%に満たないと、皮膚の老化防止効果が不十分で
あり、また、5%を超えても、通常それ以上の効果は発
揮されない。
レチン酸及びその誘導体は、例えば、β−グリチルレチ
ン酸、グリチルレチン酸ステアリル等が、グリチルリチ
ン酸及びその誘導体は、例えば、グリチルリチン酸ジカ
リウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等が挙げら
れる。ビタミンC,E類及びその誘導体としては、アス
コルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸グルコシド、ア
スコルビン酸リン酸マグネシウム、トコフェロール、酢
酸トコフェロール等が挙げられる。パントテン酸の誘導
体としては、パントテニルアルコール等のアルコール誘
導体、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテ
ニルエチルエーテル、ベンゾイルパントテニルエチルエ
ーテル等のエーテル型誘導体、ジカルボエトキシパント
テン酸エチルエステル等のエステル型誘導体、アラント
イン等が挙げられる。
さ等の面から、β−グリチルレチン酸、グリチルレチン
酸ステアリル、グリチルリチン酸ジカリウム、アスコル
ビン酸リン酸マグネシウム、トコフェロール、酢酸トコ
フェロール、パントテニルエチルエーテル、アラントイ
ン等がより好ましい。
全量に対して、0.005〜5%が好ましく、更に好ま
しくは0.01〜2%である。0.005%に満たない
と、(A)成分の効果を向上させる効果が不十分であ
り、また、5%を超えても、通常それ以上の効果は発揮
されない。
(B)成分に加え、(A)成分とは異なる皮膚老化防止
効果の知られている任意の成分、例えば、レチノイン
酸、レチノール、海藻抽出物等を配合することにより、
更に効果的なしわ改善効果を得ることができる。
燥を防ぐため、安息香酸エステル類、サリチル酸類、け
い皮酸類、ジベンゾイルメタン誘導体のような紫外線吸
収剤、酸化チタン及び酸化亜鉛のような紫外線散乱剤、
グリセリン、アミノ酸、アミノ酸誘導体、ピロリドンカ
ルボン酸ナトリウムのような保湿剤、更には生体内の細
胞に老化をもたらす酸化を予防するため、抗酸化作用の
あるポリフェノール類、タンニン類、又はそのような作
用のある動植物エキス類等を配合すると更によい。
(A),(B)の他に、通常皮膚外用剤に用いられる任
意成分となる配合剤、例えば、界面活性剤、油分、アル
コール類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレ
ート剤、pH調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散乱
剤、ビタミン類、アミノ酸類、水等を配合することがで
きる。なお、任意成分は、これらに限定されるものでは
ない。
て調製することができ、各種クリーム、乳液、化粧水、
美容液、パック剤、貼付剤、軟膏など、各種皮膚外用剤
として調製、使用することができる。なお、その剤型は
特に制限されない。
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例及び比較例における皮膚外用剤の組成
は、「重量%」で示す。また、下記例でしわ改善効果は
下記方法により評価した。しわ改善効果確認試験 しわを気にしている女性20名(20〜40才)を被験
者とし、1日2回(朝、夜)、しわの気になる部分に使
用させる方法で確認した。塗布後、1ヶ月後の肌の状態
を、しわ改善度合いを指標として、やや有効以上の人が
4人以下を×、5〜8人を△、9〜16人を○、17〜
20人を◎として評価した。また、同時にしわが改善さ
れたと感じるかどうかのアンケート調査を行い、「改善
された」と感じた人の人数を2週間後、1ヶ月後それぞ
れについて示した。また、下記例で用いた香料A〜Cの
組成を表1〜3に示す。
4に示す組成のクリームを調製し、上記評価法によりし
わ改善効果を評価した。
れ70℃で加熱溶解した後、混合乳化し、室温まで冷却
する方法を用いた。香料成分は冷却途中で加えた。それ
ぞれの評価結果は下記表4に示す。
明に係る実施例1〜4は、本発明の範囲外となる比較例
1〜4に較べ、しわ改善効果が高く、しかも、その発現
が早いことが判った。
を配合したクリーム、乳液、化粧水、美容液、パック剤
を調製した実施例5〜42を示す。
のクリームを常法により調製した。これらの組成はいず
れも、しわ改善効果が高く、しかも、その発現が早いこ
とが判った。
成の乳液を調製した。製造方法は、油分、界面活性剤か
らなる油相、保湿剤、精製水などからなる水相をそれぞ
れ70℃で混合溶解し、水相を撹拌しながら予備乳化を
行った。次いで、乳化機(ホモミキサー)処理を行い、
乳化粒子を均一にし、脱気、冷却し、35℃で仕上げ
た。乳液の性状は、下記の通りである。これらの組成は
いずれも、しわ改善効果が高く、しかも、その発現が早
いことが判った。
成の化粧水を常法により調製した。これらの組成はいず
れも、しわ改善効果が高く、しかも、その発現が早いこ
とが判った。
成の美容液を調製した。製造方法は、スクワラン、グリ
セリン及びポリグリセリン脂肪酸エステル等を加温して
均一な非水乳化物を調製した。次に、この非水乳化物に
対して2倍量の精製水を加え、混合撹拌して予備乳化物
とした。これを、マイクロフルイダイザー(商品名、マ
イクロフルイディスク社製)により、1000barに
て微粒化した後、酸化型CoAナトリウム塩、保湿剤、
高分子など、その他の成分及び残りの精製水を加えて調
製した。
た。これらの組成はいずれも、しわ改善効果が高く、し
かも、その発現が早いことが判った。
成の化粧液を常法により調製した。これらの組成はいず
れも、しわ改善効果が高く、しかも、その発現が早いこ
とが判った。
剤を常法により調製した。これらの組成はいずれも、し
わ改善効果が高く、しかも、その発現が早いことが判っ
た。
組成のシート状パック剤を常法により調製した。これら
の組成はいずれも、しわ改善効果が高く、しかも、その
発現が早いことが判った。
効果を有する。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)下記一般式(I)で表される酸化
型CoA又はその塩 【化1】 (B)グリチルレチン酸及びその誘導体、グリチルリチ
ン酸及びその誘導体、アラントイン、ビタミンC,E類
及びその誘導体、並びにパントテン酸の誘導体から選ば
れる少なくとも一種を含有してなることを特徴とする皮
膚外用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21640899A JP2001039853A (ja) | 1999-07-30 | 1999-07-30 | 皮膚外用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21640899A JP2001039853A (ja) | 1999-07-30 | 1999-07-30 | 皮膚外用剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001039853A true JP2001039853A (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=16688105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21640899A Pending JP2001039853A (ja) | 1999-07-30 | 1999-07-30 | 皮膚外用剤 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001039853A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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JP2019108278A (ja) * | 2017-12-15 | 2019-07-04 | 丸善製薬株式会社 | しわ改善剤 |
-
1999
- 1999-07-30 JP JP21640899A patent/JP2001039853A/ja active Pending
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