JP2001039809A - 抗菌材、脱臭材、忌避材及び除湿材 - Google Patents

抗菌材、脱臭材、忌避材及び除湿材

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JP2001039809A
JP2001039809A JP11246049A JP24604999A JP2001039809A JP 2001039809 A JP2001039809 A JP 2001039809A JP 11246049 A JP11246049 A JP 11246049A JP 24604999 A JP24604999 A JP 24604999A JP 2001039809 A JP2001039809 A JP 2001039809A
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rice husk
antibacterial
husk charcoal
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Tsumoru Shimada
積 島田
Kazuhito Ikuma
一仁 生熊
Tetsuya Inamoto
哲也 稲本
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌効果及び脱臭効果が高く、速効性があ
り、及び/または忌避効果及び除湿効果のある、籾殻炭
を提供することを目的とする。 【解決手段】 抗菌性及び/または消臭作用のある金属
と有機酸との化合物による安定した錯塩の水溶液と、界
面活性剤等の溶液を混合し、籾殻炭に添着させた後、乾
燥させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性及び/また
は脱臭性及び/または忌避性及び除湿性の効果及び持続
性が改良された籾殻炭に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から様々な防菌、防臭、防虫、空気
清浄等の環境向上を目的とした製品が提案されている
が、それぞれ一長一短があり、実用的に優れた効果が期
待できるものはなかった。例えば、消臭手段として、香
料等によるマスキング法、酸やアルカリによる中和反
応、酸化還元反応、縮合付加反応等を利用した化学的消
臭法、活性炭、ゼオライト等を利用した物理的吸着法及
び悪臭を発生する物質を微生物を用いて分解する等の生
物学的法等があるが、多種多様な悪臭の原因があって、
満足できる方法が知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記の先行技術の問題点を解決するため、化学的及
び物理的に多機能な物性を持つ籾殻炭を更に改良し、抗
菌性能及び脱臭性能及び/または忌避性能及び除湿性能
の初期効果に優れ、並びにそれらの持続性に優れた籾殻
炭を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】籾を脱穀した後の籾殻を
焼成炉へ連続して投入し、乾留して得られる籾殻炭は活
性炭として多機能な物性を持つ。しかし、抗菌性能及び
脱臭性能及び/または忌避性能の初期効果の面で弱い。
例えば、アンモニアや硫化水素等の低分子のガスに対し
て、吸着力が弱い。そこで、本発明では極力安価でしか
も製品の流通において長期間安定で、さらに初期効果の
高い、籾殼由来の抗菌脱臭性物質の取得を目的として種
々検討した。その結果、抗菌性及び/または消臭性を有
する金属、有機酸、及び抗酸化剤を添加し、さらにこれ
らの液に親水性溶剤及び/または界面活性剤を加えた溶
液を籾殻炭に添着させた後、乾燥させて得られた各々は
本発明の目的にかなう性能を有することを見いだした。
【0005】上記目的を達成するために用いる金属は、
銀、銅、亜鉛、鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、
錫、鉛、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ビスマ
ス等がある。抗菌力を高めるためには銀、銅及び亜鉛の
うち二種以上を選ぶ方が望ましく、安全性も高い。ま
た、消臭力を高めるためには、鉄及びマンガンの混液が
望ましい。
【0006】上記目的を達成するために用いる有機酸
は、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、アス
パラギン酸、グルタミン酸、クエン酸、エチレンジアミ
ン四酢酸、ヘキサメタリン酸等から選ばれた少なくとも
1種以上が望ましい。
【0007】上記目的を達成するために用いる抗酸化剤
は、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸
カリウム、ピロ亜硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、
アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、トコフェロー
ル、チオグリセロール、チオソルビトール、ジブチルヒ
ドロキシトルエン、ブチルヒドロアニゾール及び没食子
酸プロピル等から選ばれた少なくとも1種以上が望まし
い。
【0008】上記目的を達成するために用いる親水性溶
剤はメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール及びグリセリン等から選ば
れた少なくとも1種以上が望ましい。
【0009】上記目的を達成するために用いる界面活性
剤は陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両
性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤のいずれを用い
てもあるいはそれらの混液を用いてもかまわないが、抗
菌力をたかめるには、一般に陽イオン性界面活性剤及び
両性界面活性剤の混液が望ましい。
【0010】
【発明の実施形態】これまでに実施し行った最良の方法
は、抗菌性及び/または消臭性を有する金属、有機酸の
化合物の水分散溶液を籾殻炭に添着させ、加熱乾燥を行
って得られた籾殻炭に、種々の目的に応じて抗菌性及び
/または脱臭性及び/または忌避性及び除湿性が発揮さ
れる。以下、本発明の実施例を示す。
【0011】実施例1.硫酸銅(CuSO・5H
O)2g及び硝酸亜鉛(Zn(NO・6H
O)2,4gを水300mlに溶解させた液とエチレ
ンジアミン四酢酸四ナトリウム12gを水200mlに
溶解させた液を混合した後、この混合液にラウリルジア
ミノエチルグリシンナトリウム水溶液(日本油脂(株)
製、ニッサンアノンLG)を20mg加えた物を添着用
抗菌脱臭液とした。
【0012】このようにして調製した添着用抗菌脱臭液
を籾殻を焼成炉へ連続して投入した際、得られる籾殼炭
に等量添加混合した後、60℃で加熱乾燥したところ、
安定した抗菌・脱臭性籾殼炭が得られた。その抗菌性、
消臭性及び除湿性等について評価した結果を示す。
【0013】200mlのねじ口付き三角フラスコを用
意し、無処理の籾殻炭及び抗菌・脱臭性籾殼炭を別々に
1gづつ入れた。ブランク用の200mlのねじ口付き
三角フラスコには何も入れなかった。これらの三角フラ
スコにリン酸緩衝液70mlを加え、キャップをした
後、オートクレーブで121℃、15分間湿熱滅菌を行
った。これらの三角フラスコついて、黄色ブドウ球菌
(Staphylococcus aureus IF
O 12732)及び大腸菌(Eschrichia
coli IFO 3972)を用い抗菌性試験を行っ
た。あらかじめ菌数を調べてある、菌懸濁液をそれぞれ
の三角フラスコに加え、振とう培養器(37℃)に入
れ、1時間振とう後、それぞれの三角フラスコの液1m
lについて、標準寒天培地(栄研化学(株)製)を用い
混釈平板培養法により生残菌数を測定した。その結果を
表1及び表2に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】アンモニア、メチルメルカプタン及び硫化
水素それぞれについて次の試験方法により脱臭力試験を
行った。試験方法は、抗菌・脱臭性籾殼炭を濾紙で包み
込んだ後、デシケータで乾燥させたものを試験試料とし
た。アンモニア、メチルメルカプタン及び硫化水素濃度
が100ppmになるように設定した1L容量の三角フ
ラスコに試験試料を入れ30℃で放置し、10分、30
分及び60分後に検知管((株)ガステック社製)を用
い、それぞれのガスの残留濃度を測定した。その結果を
表3に示す。
【0017】
【表3】
【0018】抗菌・脱臭性籾殼炭と各種除湿材との物性
評価を吸水率を目的として行った。その結果を表4に示
す。
【0019】
【表4】
【0020】実施例2.硫酸銅(CuSO・5H
O)1,2g、硝酸亜鉛(Zn(NO・6H
O)3g、硝酸鉄(Fe(NO・9HO)2g
及び硝酸マンガン(Mn(NO・6HO)1,
5gを水400mlに溶解させた液とエチレンジアミン
四酢酸四ナトリウム10gを水400mlに溶解させた
液を混合した後、この混合液にラウリルジメチルアミノ
酢酸ベタイン水溶液(日本油脂(株)製、ニッサンアノ
ンBL)を20mg加えた物を抗菌消臭洗浄液とした。
【0021】このようにして調製した添着用抗菌脱臭液
を籾殼を焼成炉へ連続して投入した際、得られる籾殻炭
に等量添加混合した後、60℃で加熱乾燥したところ、
安定した抗菌・脱臭・忌避性籾殻炭が得られた。その抗
菌性、脱臭性及び忌避性について評価した結果を示す。
【0022】200mlのねじ口付き三角フラスコを用
意し、無処理の籾殻炭及び抗菌・脱臭性籾殻炭を別々に
1gづつ入れた。ブランク用の200mlのねじ口付き
三角フラスコには何も入れなかった。これらの三角フラ
スコにリン酸緩衝液70mlを加え、キャップをした
後、オートクレーブで121℃、15分間湿熱滅菌を行
った。これらの三角フラスコついて、黄色ブドウ球菌
(Staphylococcus aureus IF
O 12732)及び大腸菌(Eschrichia
coli IFO 3972)を用い抗菌性試験を行っ
た。あらかじめ菌数を調べてある、菌懸濁液をそれぞれ
の三角フラスコに加え、振とう培養器(37℃)に入
れ、1時間振とう後、それぞれの三角フラスコの液1m
lについて、標準寒天培地(栄研化学(株)製)を用い
混釈平板培養法により生残菌数を測定した。その結果を
表5及び表6に示す。
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】アンモニア、メチルメルカプタン及び硫化
水素それぞれについて次の試験方法により脱臭力試験を
行った。試験方法は、抗菌・脱臭性籾殼炭を濾紙で包み
込んだ後、デシケータで乾燥させたものを試験試料とし
た。アンモニア、メチルメルカプタン及び硫化水素濃度
が100ppmになるように設定した1L容量の三角フ
ラスコに試験試料を入れ30℃で放置し、5分、30分
及び120分後に検知管((株)ガステック社製)を用
い、それぞれのガスの残留濃度を測定した。その結果を
表7に示す。
【0026】
【表7】
【0027】ごきぶり ホイホイ(アース製薬(株)
製)を用意しこれに、無加工の籾殻炭10gまたは上記
の抗菌・脱臭性籾殻炭10gを入れた。ブランクとして
何も入れてない物も用意し、抗菌・脱臭性籾殻炭の忌避
効果について検討した結果を表8に示す。
【0028】
【表8】
【0029】
【発明の効果】本発明の籾殻炭は、顕著な抗菌性及び/
または脱臭性及び/または忌避性及び除湿性を有し、人
体に対して安全であり、実使用での効果が最大限に発揮
され、かつ長期に渡っての効果が期待でき、また脱臭作
用物質、抗菌作用物質の溶出、脱落がしにくいため、環
境に対して悪影響を及ぼさず、産業廃棄物としての籾殻
の再利用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61L 9/01 A61L 9/01 B C09K 15/00 C09K 15/00 (71)出願人 399046201 末永 力 大阪府大阪市鶴見区放出東2丁目4−22− 603 (72)発明者 島田 積 愛知県丹羽郡扶桑町大字高雄字中海道193 −5 (72)発明者 生熊 一仁 愛知県海部郡七宝町大字下田字四反割846 −47 (72)発明者 稲本 哲也 兵庫県加古川市尾上町今福425−4 Fターム(参考) 4C080 AA03 BB02 BB05 BB10 CC04 CC05 CC08 HH05 JJ04 KK08 LL03 LL13 MM05 MM07 MM14 NN14 QQ03 4H011 AA02 AC06 BA01 BB03 BB18 BC06 BC18 BC23 DA02 DG03 DG05 DG16 4H025 AA01 AA15 AA20 AA24 AA82 AA83 AB01 AC05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属固定剤及び/又は抗酸化剤及び金属
    を加えた溶液を添着後、乾燥させた籾殼炭。
  2. 【請求項2】 前記金属は、銀、銅、亜鉛、鉄、マンガ
    ン、コバルト、ニッケル、錫、鉛、チタン、ジルコニウ
    ム、アルミニウム、ビスマス等から選ばれた少なくとも
    1種以上である請求項1に記載の籾殻炭。
  3. 【請求項3】 前記金属固定剤は、シュウ酸、マロン
    酸、マレイン酸、コハク酸、アスパラギン酸、グルタミ
    ン酸、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸、ヘキサメタ
    リン酸等の有機酸から選ばれた少なくとも1種以上であ
    る請求項1ないし2に記載の籾殻炭。
  4. 【請求項4】 前記抗酸化剤は亜硫酸ナトリウム、ピロ
    亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸カリウ
    ム、チオ硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、イソアスコ
    ルビン酸、トコフェロール、チオグリセロール、チオソ
    ルビトール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒド
    ロアニゾール及び没食子酸プロピル等から選ばれた少な
    くとも1種以上である請求項1ないし3に記載の籾殻
    炭。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の抗
    菌材。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかに記載の脱
    臭材。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし4のいずれかに記載の忌
    避材。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし4のいずれかに記載の除
    湿材。
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