JP2001039204A - 貨物自動車の積荷の搬入、搬出装置 - Google Patents

貨物自動車の積荷の搬入、搬出装置

Info

Publication number
JP2001039204A
JP2001039204A JP11214297A JP21429799A JP2001039204A JP 2001039204 A JP2001039204 A JP 2001039204A JP 11214297 A JP11214297 A JP 11214297A JP 21429799 A JP21429799 A JP 21429799A JP 2001039204 A JP2001039204 A JP 2001039204A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feed mechanism
rack rod
floor
rod
teeth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11214297A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukikazu Saito
志一 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP11214297A priority Critical patent/JP2001039204A/ja
Publication of JP2001039204A publication Critical patent/JP2001039204A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reciprocating Conveyors (AREA)
  • Loading Or Unloading Of Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】貨物自動車を対象とし、前後縦方向に複数に分
割させた床板材を差動的にスライドさせ、且つ、該スラ
イドする床面と同期してスライドする搬出壁を配して、
リフトやコンベアの存在なしに積み荷を自動的に搬入、
搬出できる装置を提供しようとするものである。 【解決手段】 本発明貨物自動車の荷降し装置は、
(a)荷台のローラ上に分割した床板材を配設し、
該複数の床板材で2以上のグループを形成すると共に、
復動型の油圧シリンダを連結して床板材をグループ毎に
スライド自在とし、該油圧シリンダを一つの方向に向
かって時間的間隔を保って差動的に往動するが、反対方
向には時間的間隔なしに復動するコントロールボックス
を設けた油圧機構を形成した床スライド部10部と、
(b)ラック杆部20と、(c)下送り機構部30及び
上送り機構部40と、(d)搬出壁60とから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リフトやコンベア
の存在なしに積み荷を自動的に搬出、搬入ができる貨物
自動車の装置に関し、更に詳細には、前後縦方向に複数
に分割させた床板材を差動的にスライドさせて積荷の搬
入、搬出を図ると共に、積み荷が比較的軽い場合等に一
定ストロークで往復スライドする床板材と同期する搬出
壁を配して確実な搬出を図ることのできる装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、積荷を自動的に搬出するには、荷
台のリフト装置を備えたダンプカー等によっていたが、
該ダンプカーは、工事現場や坂道等で少しでも足下に傾
斜があると、荷台を上昇させたときに極めて不安定な姿
勢となり、横転してしまう事故が頻発する欠点があっ
た。又、ダンプカーのリフト装置はそれ自体3トン以上
の重量を有するので、その分積載量を少なく設計しなけ
ればならず、積載量に大きな制限が課され、不満の残る
ものであった。
【0003】一方、貨物自動車の荷降ろし装置として、
従来、特開昭54−146316号、及び特開昭56−
13529号等が提案され、その概要は、荷台側壁に沿
ってコンベヤースライド架台を取付け、架台を案内に地
上に到達できる十分に長いコンベア装置を出し入れ自在
とするもの、及び、荷物室内に3以上のコンベアを駆動
可能に取付け、その上面を移動する荷箱が荷物室後部側
壁のテープスイッチに接したとき駆動を停止することに
より荷役作業を一人で行えるようにしたものである。し
かしこれらは、コンベヤを装着して荷の積み降ろしを容
易化しようとするもので、排出を自動化したものではな
く、重量物の排出にはなお相当の労力を必要とし、又、
コンベヤの装着も構造的に複雑となり、費用の嵩むもの
で、現実的手段とは言えないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、貨物
自動車を対象とし、前後縦方向に床板材を複数に分割さ
せると共に、前又は後のいずれか一方には時間的間隔を
もって往動するが反対方向には揃って(一致して)復動
させ、且つ、一定ストロークで往復スライドする床面と
同期してスライドする搬出壁を配して、リフトやコンベ
アの存在なしに積み荷を自動的に搬入、搬出できる装置
を提供しようとするものである。特に積み荷の軽重に合
わせて、搬出壁を用いる場合とそうでない場合とを選択
可能として、搬出作業をより一層確実にしようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明貨物自動車の積み
荷の搬入及び/又は搬出を行う装置明は、(a)荷台
の横桁上にベアリングを備えたローラを配設すると共
に、該ローラ上に車両の前後縦方向に複数に分割した床
板材を配設し、該複数の床板材のうち互いに間隔を置
いたものを定めて横杆で繋いでグループを形成し、該グ
ループを2以上形成すると共に、該横杆に対し車体の一
部に配設した復動型の油圧シリンダを連結して床板材を
グループ毎にスライド自在とし、該油圧シリンダを前
又は後のいずれか一つの方向に向かって時間的間隔を保
って差動的に往動するが、反対方向には時間的間隔なし
に一致させて復動するよう油圧バルブに連結させてタイ
マー及びリレーを組み合わせたコントロールボックスを
設けた油圧機構を形成した床スライド部と、(b)該床
面と連動する下ラック杆と壁面に固定された上ラック杆
とを配したラック杆部と、(c)下ラック杆の前進時に
該下ラック杆の歯と係止すると共に、下ラック杆の後退
時には該下ラック杆の歯上を滑動するツメを配した下送
り機構部と、該下送り機構部と連動して前進する時に上
ラック杆の歯上を滑動すると共に、下送り機構部が後退
する時に上ラック杆の歯と係止するツメを配した上送り
機構部と、(d)上記下送り機構部と上送り機構部とに
連結させて側壁面に直交する搬出壁とから構成される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の対象とするのは、床面が
平坦面に形成された貨物自動車であり、それ自体がダン
プカーの如きリフト装置を有したり、又は、コンベヤ装
置等を備える必要はない。そして、本発明装置は、床面
が前後にスライドする床スライド機構部10と、左右の
側壁面に沿って下ラック杆と上ラック杆を設けるラック
杆部20と、該ラック杆と歯合して搬出壁の送り作用を
果たす下送り機構部30及び上送り機構部40と、前後
の切換機構部50及び該搬出壁60とから成る。
【0007】該床スライド機構部10は、図1及び図3
に示す如く、貨物自動車の荷台の主桁11の一部に連結
させて復動型の油圧シリンダ12a,12b,12c・
・を配し、該主桁11上の横桁(横根太)13上にベア
リングを備えたローラ14を配設すると共に、該ローラ
14上に車両の前後縦方向に複数に分割した床板材15
a,15b、15c・・を配設する。該ローラ14は、
床板材15a,15b、15c・・を円滑にスライドさ
せる為のもので、この結果、床板材15a,15b、1
5c・・には鉄材を用いることができる。
【0008】次に、該複数の床板材15a,15b、1
5c・・のうち互いに間隔を置いたものを定めてグルー
プを形成する。これは後述の重力の分散を図る為のもの
で、この為には一つのグループとなる床板材は互いに隣
接したものを避け、間隔を置いたものでなければならな
い。その間隔の置き方は、できるだけ互いに間隔を離
し、等しい間隔とするのが一般的であるが、荷の配置や
重量分布等を考慮すると異なる間隔の方が望ましいこと
もあり、一定のパターンには捉われない。そして、この
グループは2以上形成し、望ましくは2〜6程度とす
る。これは、分割して重量を分散化させた床板材を、互
いに時間的間隔をおいて差動的にスライドさせる為のも
ので、グループ数が多いほど重量の分散には望ましい
が、例えば6以上になると分散効果は限界的となる。
【0009】このグループ化とは、具体的には、図3に
示す如く、前後縦方向に分割した床板材15a,15
b、15c・・を横切る方向に渡す横杆16a,16
b,16c・・を設け、該横杆16と一つのグループの
床板材とを固定して互いに繋ぶ合うことで構成する。そ
して、該横杆16a,16b,16c・・に対し車体の
一部、例えば、主桁11に配設した復動型の油圧シリン
ダ12a,12b,12c・・を連結して床板材をグル
ープ毎にスライド自在とする。即ち、横桁16aで連結
されたグループの床板材は、該横杆16aが油圧シリン
ダ12aに連結することで、該油圧シリンダ12aの往
復動に伴って一緒にスライドし、横杆16b,16c・
・も同様にグループが一緒にスライドするものとする。
【0010】次に、該油圧シリンダに対し、油圧シリン
ダを前又は後のいずれか一つの方向に向かっては時間的
間隔を保って差動的に往動させるが、反対方向には時間
的間隔なしに一致させて復動するよう、油圧バルブに連
結したタイマー及びリレーを組み合わせたコントロール
ボックス17を配した油圧機構を形成する。これは、上
記グループ化した狙いが荷の重量に対する床板材への分
散化にあるから、前又は後の方向に対してはグループ毎
に時間的間隔を保ってスライドするよう、油圧シリンダ
12a,12b,12c・・を時間的間隔を保って往動
させる必要があるからである。同時に、その逆の方向に
復動する場合には、今度は荷の重量を床板材が受けて荷
を前進又は後退させる必要があるから、各グループには
時間的間隔を生じることなく、油圧シリンダ12a,1
2b,12c・・は一致して復動し、床板材全体をスラ
イドさせる。
【0011】この時間的間隔をもってスライドする必要
があるのは、荷を前進させずにその位置に固定する方向
であり、搬入にあたっては、車両荷台の後アオリ(運転
席と反対側)に向かってスライドする方向であり、搬出
にあってはその逆である。ここで、前又は後の方向と
は、荷を目的に沿って進める方向を前方といい、反対を
後方という。従って、搬入にあたっては、運転席側が前
方となり、反対の後アオリに向かう方が後方となるが、
搬出にあたっては、運転席側が後方となり、後アオリ側
が前方となる。
【0012】上記油圧シリンダの動きをもたらす為の機
構が、コントロールボックス17であり、図2に示す如
く、油圧バルブV,V,V,Vにリレー
,R,Rが接続し、該リレーに対しタイマーT
,T,T,Tが組み合わされ、該タイマーの
時間的設定により、時間的間隔を保ったバルブの開閉が
もたらされる。図示の油圧バルブVは、油圧シリンダ
12aを往動させるが残りのシリンダをそのまま停止さ
せるバルブの状態を指し、Vは油圧シリンダ12b
を、V,は油圧シリンダ12cをそれぞれ往動させる
が残りのシリンダを停止させるバルブの状態を指す。V
は全ての油圧シリンダ12a,12b,12cを逆
方向に復動させるバルブの状態を指す。
【0013】そして、該コントロールボックス17に
は、上記動作を逆にする逆転スイッチを設け、搬入と搬
出の際には、その作動方向が逆になるようにする。尚、
図1中、18は車両のエンジンと連結した油圧ポンプで
あり、19は油圧タンクである。又、該油圧ポンプ18
の駆動源は、トラックの備える油圧装置から導くか、或
いは、別個独立に設けるかどちらでも良い。
【0014】次に、ラック杆部20は、図1に示す如
く、上記往復スライドする床板材15に直結させて支持
柱21を立設し、該支持柱21に連結し、且つ、側壁に
沿って歯23を刻設した下ラック杆22を横架させる。
該下ラック杆22は、例えば図12に示す如く、断面コ
の字型鋼板で形成し、その中に移動を円滑化する為に送
りローラ24を壁面から延設させるのが好ましい。該下
ラック杆22は、左右の側壁に沿って二つの下ラック杆
が対を成すように配設する。更に、上記床板材15と連
動する下ラック杆22とは別に、側壁面に固定させて、
上記下ラック杆22と略平行させて歯26を刻設した上
ラック杆25,25を左右対に形成する(図13参
照)。要するに、下ラック杆22は、床板材15の往復
スライドに連動するが、上ラック杆25は壁面に固定さ
れてスライドはしない構成とする。
【0015】次に、下送り機構部30と上送り機構部4
0を設け、該下送り機構部30は、図9〜図12に示す
如く、下ラック杆22に係合する枠体31を形成し、該
枠体31から支持片32を垂下し、該支持片32に軸3
3を介して軸板34を軸着し、該軸板34を挟んでツメ
板35を配し、該ツメ板35の前方及び後方に下ラック
杆22の歯23に係止する前送りツメ36及び後送りツ
メ37を軸36a及び軸37aを介して軸着し、両者間
にバネを張設すると共に、軸36a及び軸37aの外側
位置にストッパー38及び39を配設する。即ち、該前
送りツメ36及び後送りツメ37は下ラック杆22が前
進又は後退動するときはいずれか一方には係止するが、
下ラック杆22がその逆方向に動く場合にはツメが歯上
を滑るように移動して係止を解き、一方向にのみ係止す
るツメ機構とする。これらは図13に示す如く、左右の
側壁面に沿って1ケづつ対に設け、後述の切換機構部5
0を介して連動状態とする。
【0016】又、上送り機構部40は、下送り機構部3
0と略同様で、上ラック杆25に係合する枠体41を形
成し、該枠体41から支持片42を垂下し、該支持片4
2に軸43を介して軸板44を軸着し、該軸板44を挟
んでツメ板45を配し、該ツメ板45の前方及び後方に
上ラック杆25の歯26に係止する前送りツメ46及び
後送りツメ47を軸46a及び軸47aを介して軸着
し、両者間にバネを張設する。但し、上述の如く、下送
り機構部30は、下ラック杆が前進するのに連動して前
進し、下ラック杆が後退動するときにはその位置に留ま
る機構とするが、一方、上送り機構部40部は、上ラッ
ク杆25が固定されており、それ自体は往復動せず、下
送り機構部30が復動しようとするとき、搬出壁60を
そこに固定させる役割を果すものである。従って、上送
り機構部40では、上送り機構部40が前進するとき、
前送りツメ46が歯上を滑動し、逆に、上送り機構部4
0が後退動するとき前送りツメ46が歯26と係止状態
となるよう、ストッパー48及び49の位置を下送り機
構部30とは逆の軸46a,47aの内側位置とする。
【0017】更に、上記下送り機構部30及び上送り機
構部40の両者間には、切換機構部50を設け、該切換
機構部50は、先ず、上送り機構部40の軸板44を下
送り機構部30の軸板34と較べて長尺とし、その先に
左右の上送り機構部40,40の軸板44,44間に切
換棒51を軸着する。且つ、下送り機構部30及び上送
り機構部40のツメ板35,45の軸36a,46a及
び37a,48aを連動杆52,53で結び、前記切換
棒51の前後回動で、左右の上送り機構部40のツメ板
45,45が前後動すると共に、該連動杆52,53の
働きで下送り機構部30のツメ板35も同時に前後動す
るものとする。そして上記切換棒51には、図14に示
す如く、略中央にモータ54を例えば後述の搬出壁60
に固定させて設け、該モータ54の回転軸55にアーム
56を連設し、該アーム56と切換棒51とを回動自在
に軸着する。即ち、モータ54の回転でアーム56が回
動し、その作用で切換棒51が前後方向に切換え可能な
構成とする。尚、前後方向への中間に中立状態を設け、
この中立の場合にはツメ板が送り機構部とは係止せず、
フリーの状態とする。
【0018】更に、上記下送り機構部30及び上送り機
構部40の枠体31、41に連結させて、左右の側壁面
と直交状態となる搬出壁60を形成する(図1,図13
参照)。該搬出壁60は、床面が後退動するとき、その
位置に固定されて、積荷が床面の後退動に伴って後退す
るのを遮り、結果として積荷を前進させるもので、対象
となる積荷の形状や種類等に合せて、大きさや材質を決
定する。
【0019】次に、本実施形態の作用を説明する。本発
明装置の使用の態様には、(α)搬出壁を停止させたま
まで、床スライド機構部のみを作動させる場合と、
(β)床板材に合わせて搬出壁をスライドさせる場合と
がある。それは、積み荷が重い場合には床スライド機構
部のみの作動で積み荷を搬入又は搬出させることができ
るが、積み荷が比較的軽い場合等には床スライド機構部
10の床板材15がスライドする際に積み荷も移動して
しまう恐れがあり、これを補って作動を確実とする為で
ある。
【0020】(α)床スライド機構部のみを作動させる
場合 上述の通り、この場合には切換機構部50の切換棒51
を中立状態とし、床スライド機構部10のみを作動さ
せ、ラック杆部20、下送り機構部30、上送り機構部
40、搬出壁60は停止させたままとする。この場合
の、搬出作業から説明すると、図1及び図2に示す如
く、 コントロールボックス17のスイッチをONする
と、タイマーT及びリレーRが働いて、油圧バルブV
を作動状態とし、油圧シリンダ12aが往動して、横杆
16aを作動させる。すると、該横杆16aに連結した
グループの床板材15aが、運転席に向かってスライド
する(図4参照)。すると、このとき積み荷の重量に対
して床板材15は分割されているから、積み荷の重力は
分散され、一つのグループの床板材がスライドしても、
他のグループの床板材が荷の重量を支える役割を果た
し、荷はその位置を動かず、もとのままとなる(図8
(A)参照)。尚、このとき前提となる積み荷は、フォ
ークリフト等で行うか、又は、後述の搬入作業で行う。
【0021】次に、一定時間を経過すると、コントロー
ルボックス17のタイマーTが働いて、リレーRを作動
させ、バルブVを作動状態とし、今度は油圧シリンダ
12bが往動する。すると、上記と同様に該横杆16b
に連結したグループの床板材15bが、運転席に向かっ
てスライドする(図5参照)。このとき、横杆16bの
グループの床板材がスライドしても、他のグループの床
板材が荷の重量を支える役割を果たし、荷はその位置を
動かず、もとのままに維持されるのは上記と同様である
(図8(B)参照)。
【0022】同様にして、タイマーTが働いて油圧シリ
ンダ12cが作動し、横杆16cがスライドして、荷を
そのままの位置にして、床板材15cが後方にスライド
し、これで床板材15a,15b、15c・・の全てが
後方にスライドしたものとなる(図6参照)。
【0023】すると次に、タイマーTが働いて、リレー
Rを作動させ、バルブVを作動状態とすると、今度は
全ての油圧シリンダ12a,12b,12cが復動し、
全てのグループの床板材15a,15b,15cが、後
アオリ方向にスライドする(図7参照)。すると、当然
に床板材15a,15b,15c上に載った積み荷は、
該床板材 のスライドに伴って全体で前方方向に移動
し、搬出側へと移送される(図8(D)参照)。このと
き、タイマーTの調整で、荷の重量、形態等を勘案し
て、時間的間隔を短く、又は、長くなるよう調整するこ
とができる。
【0024】斯かる動作を繰り返し行うと、積み荷が一
歩、一歩搬出方向へと移送されるので、所定回数を繰り
返すことで積み荷の搬出を行うことができる。
【0025】次に、搬入を行う場合には、上記搬出とは
逆の動作を行えば良く、具体的にはコントロールボック
スに設けた逆転スイッチを搬入側に倒し、上記搬出とは
反対の方向に各シリンダ及び床板材のスライドを行う。
【0026】この床スライド機構部のみを作動させる場
合には、上記搬入及び搬出の双方を行うことと、或い
は、搬入及び搬出のいずれか一方を行うことができ、必
要に応じて選択する。
【0027】(β)床板材に合わせて搬出壁をスライド
させる場合 上記(α)の作動で積み荷が充分搬入、搬出できる場合
は良いが、積み荷が軽い場合等には、上記床板材15
a,15b,15cが差動的にスライドするときにそれ
に引かれて積荷が移動してしまう恐れがあり、搬出が円
滑に行えないことがある。斯かる場合には、上記床スラ
イド機構部10に合わせて、ラック杆部20、下送り機
構部30、上送り機構部40、切換機構部50,搬出壁
60を作動させる。
【0028】そこで、先ず、搬出壁60が車両荷台の最
奥位置にあり、そこから前方に向かって移動する場合か
ら順に説明する。この場合、前提となる荷の搬入は、フ
ォークリフト等で行うが、それは、搬出壁60を作動さ
せる場合には、搬入はできず、搬出のみとなるからであ
る。この場合には、始動に当たって、切換機構部50の
モータ54を回転させてアーム56を回動し、切換棒5
1を前進方向に回動させ、即ち、図10に示す如く、上
送り機構部40及び下送り機構部30のツメ板45,3
5が図面上左上方向に傾いて、前送りツメ46,36が
上ラック杆25及び下ラック杆22の歯26,23に歯
合した状態としておく。
【0029】そして、主桁11に連結した油圧シリンダ
12を駆動させ、そのロッドを伸張させると、該ロッド
に連結した床板材15a,15b,15c全てが一致し
てローラ14上を前方向にスライドする。該床板材15
a,15b,15cがスライドすると、これに支持柱2
1を介して連結した下ラック杆22が側壁から延設した
送りローラ24に支持されつつ、連動する。
【0030】そして、該下ラック杆22が前進すると、
上述の如く、前送りツメ36が下ラック杆22の歯23
と係止状態にあるので、該係止によって下送り機構部3
0全体が下ラック杆22に係着され、これに連結した搬
出壁60を連動させる。すると、床板材15a,15
b,15c上に載せられた積荷は、床板材15a,15
b,15cの一致したスライドと共に前進し、それが搬
出壁60の連動に後押しされて円滑に移送される。
【0031】一方、このとき上送り機構部40は、上ラ
ック杆25が壁面に固定されているので、下ラック杆2
2の如く、搬出壁60を前進させる作用は果たさない。
即ち、上送り機構部40の前送りツメ46は、図10の
如く、上ラック杆25の歯26と歯合しているが、しか
し、該前送りツメ46のストッパー48は軸46aの内
側位置にあるので、上送り機構部40が前進動する場合
には、該前送りツメ46は歯26の上を滑動し、単に連
動杆52,53を介して下送り機構部30に追随して前
進するだけで、搬出壁60を積極的に送る作用はない。
【0032】しかし、次に、油圧シリンダ12が復動に
切り替わり、ピストンロッドが縮動すると、該上送り機
構部40が搬出壁60を固定させる役割を果たす。即
ち、油圧シリンダ12に連動して床板材15が後方向に
スライドし、支持柱21を介して下ラック杆22が後退
動すると、先ず、下送り機構部30の前送りツメ36が
ラック杆22の歯23上を滑るように空転し、逆方向に
は歯の係止関係が解かれた状態となるのでその位置に留
まるはずである。しかし、現実には積荷の重量により、
床板材15の後退動に従って積荷に押され、下送り機構
部30も後退してしまうのが避けられない。しかし、前
送りツメ46のストッパー48が軸46aの内側にある
上送り機構部40は、下送り機構部30が後退動して連
動杆52,53を介して上送り機構部40に後退動する
力が働く場合には、上送り機構部40の上ラック杆25
の前送りツメ46が上ラック杆25の歯26と確たる係
止状態となり、これに連結した下送り機構部30及び搬
出壁60をその位置にしっかり固定させる。
【0033】そして、床板材15a,15b,15cが
時間的間隔を保って差動的に後退するが、このとき、軽
い積み荷はそれに引かれて後退してしまう恐れがある。
これに対し、上送り機構部40に固定された搬出壁60
がその位置に不動状態となって対峙し、積荷を後退させ
ることなくその位置に留める。即ち、前回の床板材15
の前進スライドで前方に移送された積荷は、床板材15
a,15b,15cがそれぞれに差動的に後退動に入っ
ても、これに連動せず、そのままの位置に留まり、前進
した位置を確保して搬出作業を確実なものとする。
【0034】次いで、油圧シリンダ12が再度往動に入
り、床板材15を前進方向に送りだすと、上記作用が繰
り返され、その結果、積荷はその油圧シリンダ12の往
復動が繰り返される度に、一歩ずつ前進方向に移送さ
れ、つまり、後アオリに近いところから順々に搬出さ
れ、最後には積荷の全てが搬出される。そして、その搬
出は、床板材15上に載せられた積荷がその前進動と共
に移動すると同時に、それが搬出壁60に固定されて一
歩一歩前進する形態なので、搬出に要する仕事量が少な
くて済む。
【0035】次いで、搬出壁60が後アオリの最近接位
置に達したら、ツメ板35,45とツメ36,37,4
6,47の歯合を前後逆方向に転換する。即ち、切換機
構部50のモータ54を始動させ、そのアーム56の回
転で切換棒51を後方向に回転させる。すると、該切換
棒51の回転で軸板44が回動し、軸43を中心にツメ
板45が回動し、前送りツメ46の歯合が解かれ、逆に
後送りツメ47が上ラック杆25の歯26と歯合する関
係となる(図11参照)。同時に、連動杆52,53を
介して、下送り機構部30のツメ板35も回動し、前送
りツメ36の歯合が解かれ、逆に後送りツメ37が下ラ
ック杆22の歯23と歯合する関係となる。
【0036】そうして、同様に油圧シリンダ12を往復
動させると、上記と同様の作用で、今度は下送り機構部
30の後送りツメ37が下ラック杆22の歯23と係止
し、一歩づつ後退動させ、搬出壁60を最初の位置に戻
す。このとき、搬出壁60の戻し位置を、積荷の積載量
に合せて、任意に途中の位置で留めることも自由であ
る。この結果、油圧シリンダの往復動を利用するだけ
で、搬出壁の前進及び後退動の双方を兼務させることが
でき、機構が簡潔となる。
【0037】尚、本発明装置に適した積荷としては、ダ
ンボール、木箱等のケースに包装された荷や、古紙、段
ボール、タイヤ、袋物、固形廃棄物、解体配材等が挙が
られるが、又、搬出壁のスライドを併用する場合には、
これらのうち比較的軽量な荷の場合に適したものとなる
が、これに限定されることなく、広く活用が可能であ
る。
【0038】
【発明の効果】上記構成及び作用に基づく本発明は、
(a)分割された床板材の差動的スライドと一致した復
動との作用により、積荷の重力を分散させつつ一歩一歩
前進する形態で搬入、搬出ができるので、荷の移動に対
する仕事量が少なくて済み、機構が合理的であると共
に、運転経費が少なくて済み、(b)ダンプカーの如き
昇降装置が不要なので、作業時に転倒の恐れがなく、安
全な作業が可能となり、又、コンベヤ等も不要なので、
機構が簡潔となり、(c)装置自体の重量が軽量である
と共に荷台の長さを自由に設計できるので、積載量を大
幅に増加させることができ、(d)横根太の上にベアリ
ングを備えたローラを配したから、床板材を鉄製とする
ことができ、積み荷が重量物となっても耐えることがで
き、(e)油圧回路をタイマーを備えたリレーによるコ
ントロールとしたので、床板材のスライド間隔を自由に
調整することができ、目的とする荷の態様に合わせて、
迅速性、又は安全性等を追求することができ、(f)搬
出壁を作動させると、比較的軽量の積荷の場合でも確実
に搬出させることができる、等の数々の効果を奏する極
めて有利な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を貨物自動車に装着した状態の一部
切欠側面図。
【図2】本発明装置のコントロールボックスの油圧回路
を示す回路図。
【図3】本発明装置の荷台部を示す模式的平面図。
【図4】床板材15aがスライドする状態を示す同上平
面図。
【図5】床板材15bがスライドする状態を示す同上平
面図。
【図6】床板材15cがスライドする状態を示す同上平
面図。
【図7】床板材15a,15b,15cが逆方向にスラ
イドする状態を示す同上平面図。
【図8】積み荷の重量と分割された床板材のスライドの
状態を示す模式的断面図で、(A)が床板材15aがス
ライドする場合、(B)床板材15bがスライドする場
合、(C)が床板材15cがスライドする場合、(D)
が床板材15a,15b,15cがスライドする場合を
示す。
【図9】下送り機構部及び上送り機構部を示す要部拡大
側面図。
【図10】同上前進する場合の要部拡大側面図。
【図11】同上後退する場合の要部拡大側面図。
【図12】下送り機構部及び上送り機構部を示す要部拡
大断面図。
【図13】本発明装置を貨物自動車に装着した状態の一
部切欠平面図。
【図14】本発明装置の切換機構部の拡大側面図。
【符号の説明】
10 床スライド機構部 11 主桁 12a,12b,12c 油圧シリンダ 13 横桁 14 ローラ 15a,15b,15c 床板材 16a,16b,16c 横杆 17 コントロールボックス 18 油圧ポンプ 19 油圧タンク 20 ラック杆部 21 支持柱 22 下ラック杆 23 歯 24 送りローラ 25 上ラック杆 26 歯 30 下送り機構部 31 枠体 32 支持片 33 軸 34 軸板 35 ツメ板 36 前送りツメ 37 後送りツメ 38,39 ストッパー 40 上送り機構部 41 枠体 42 支持片 43 軸 44 軸板 45 ツメ板 46 前送りツメ 47 後送りツメ 48,49 ストッパー 50 切換機構部 51 切換棒 52,53 連動杆 54 モータ 55 回転軸 56 アーム 60 搬出壁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)荷台の横桁上にベアリングを備え
    たローラを配設すると共に、該ローラ上に車両の前後縦
    方向に複数に分割した床板材を配設し、該複数の床板
    材のうち互いに間隔を置いたものを定めて横杆で繋いで
    グループを形成し、該グループを2以上形成すると共
    に、該横杆に対し車体の一部に配設した復動型の油圧シ
    リンダを連結して床板材をグループ毎にスライド自在と
    し、該油圧シリンダを前又は後のいずれか一つの方向
    に向かって時間的間隔を保って差動的に往動するが、反
    対方向には時間的間隔なしに一致させて復動するよう油
    圧バルブに連結させてタイマー及びリレーを組み合わせ
    たコントロールボックスを設けた油圧機構を形成した床
    スライド部と、(b)該床面と連動する下ラック杆と壁
    面に固定された上ラック杆とを配したラック杆部と、
    (c)下ラック杆の前進時に該下ラック杆の歯と係止す
    ると共に、下ラック杆の後退時には該下ラック杆の歯上
    を滑動するツメを配した下送り機構部と、該下送り機構
    部と連動して前進する時に上ラック杆の歯上を滑動する
    と共に、下送り機構部が後退する時に上ラック杆の歯と
    係止するツメを配した上送り機構部と、(d)上記下送
    り機構部と上送り機構部とに連結させて側壁面に直交す
    る搬出壁と、から成ることを特徴とする貨物自動車の積
    み荷の搬入及び/又は搬出を行う装置。
  2. 【請求項2】 下送り機構部及び上送り機構部のツメを
    前後方向に二つ配設すると共に、該ツメのラック杆の歯
    との歯合を前後方向に切り換える切換機構部を形成した
    請求項2記載の貨物自動車の積み荷の搬入及び/又は搬
    出を行う装置。
JP11214297A 1999-07-28 1999-07-28 貨物自動車の積荷の搬入、搬出装置 Pending JP2001039204A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11214297A JP2001039204A (ja) 1999-07-28 1999-07-28 貨物自動車の積荷の搬入、搬出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11214297A JP2001039204A (ja) 1999-07-28 1999-07-28 貨物自動車の積荷の搬入、搬出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001039204A true JP2001039204A (ja) 2001-02-13

Family

ID=16653409

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11214297A Pending JP2001039204A (ja) 1999-07-28 1999-07-28 貨物自動車の積荷の搬入、搬出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001039204A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004149136A (ja) * 2002-10-29 2004-05-27 Hitachi Constr Mach Co Ltd 荷役装置および荷役装置付きコンテナ
JP2005520755A (ja) * 2002-03-21 2005-07-14 バーン トレーラー マニュファクチャリング (ワガワガ) ピーティーワイ リミテッド インクリメント式材料付勢システム
CN111993976A (zh) * 2020-08-19 2020-11-27 黄磊 一种建筑施工用运料装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005520755A (ja) * 2002-03-21 2005-07-14 バーン トレーラー マニュファクチャリング (ワガワガ) ピーティーワイ リミテッド インクリメント式材料付勢システム
JP2004149136A (ja) * 2002-10-29 2004-05-27 Hitachi Constr Mach Co Ltd 荷役装置および荷役装置付きコンテナ
JP4558267B2 (ja) * 2002-10-29 2010-10-06 日立建機株式会社 荷役装置および荷役装置付きコンテナ
CN111993976A (zh) * 2020-08-19 2020-11-27 黄磊 一种建筑施工用运料装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3837510A (en) Method of loading bagged mail from a loading dock into a highway vehicle
CA2515936C (en) Vehicles and trailers incorporating moveable load carrying platforms
US1783363A (en) System for handling freight and apparatus therefor
US4009792A (en) Cargo conveying apparatus on motor truck
US20180147969A1 (en) Container transfer system
US20050042068A1 (en) Forklift with stabilizing forks
KR20080027218A (ko) 반송용 주행체의 배송 설비
US2534057A (en) Load handling apparatus for vehicles
US11958397B2 (en) Container transfer system
US3837508A (en) Cargo handling system
US3214046A (en) Container handling mechanism
US5456520A (en) Vehicle for transporting alternative substances in alternative containers
EP0276851A2 (en) Modular aircraft loader
JP2001039204A (ja) 貨物自動車の積荷の搬入、搬出装置
JPH09100027A (ja) 荷物移載装置及びそれを用いた荷物積み卸し装置
JP2008543634A (ja) 貨物用車両の改良
FR3102727A1 (fr) Dispositif de déplacements sécurisé d’une charge portée par une palette.
JP2001039208A (ja) 貨物自動車の積荷の搬入、搬出装置
JPS61221017A (ja) 荷積装置
JP4570689B1 (ja) パレットトラック
JPS62275930A (ja) 荷物積込み装置
US3557931A (en) Article transfer apparatus
JP3011534U (ja) 積載物運搬車輌の積載装置
JP2006224708A (ja) 運搬車
JP2000158998A (ja) 貨物自動車の荷降し装置