JP2001038501A - レンズ成形用金型の製造方法 - Google Patents
レンズ成形用金型の製造方法Info
- Publication number
- JP2001038501A JP2001038501A JP11211579A JP21157999A JP2001038501A JP 2001038501 A JP2001038501 A JP 2001038501A JP 11211579 A JP11211579 A JP 11211579A JP 21157999 A JP21157999 A JP 21157999A JP 2001038501 A JP2001038501 A JP 2001038501A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- processing
- cutting
- lens molding
- cutting tool
- cbn
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Turning (AREA)
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】低コストでかつ短時間でレンズ成形用金型を製
造することのできるレンズ成形用金型の製造方法を得
る。 【解決手段】ジググラインダー等を用いた研削加工に替
えて、粒径1μm以下のcBNを焼結させた刃先強度の
強いチップ21を設けたバイト2を使用して、精密切削
加工を行う。
造することのできるレンズ成形用金型の製造方法を得
る。 【解決手段】ジググラインダー等を用いた研削加工に替
えて、粒径1μm以下のcBNを焼結させた刃先強度の
強いチップ21を設けたバイト2を使用して、精密切削
加工を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレンズ成形用金型の
中子を切削加工、特に精密切削加工で製造する方法に関
するものである。
中子を切削加工、特に精密切削加工で製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、レンズ成形用金型の中子の材
料としては、13Cr系含Moステンレス鋼であるSU
S420J2改良型が広く用いられており、所望の金型
形状である球面または非球面形状を、機械加工によって
創成している。通常前記金型の機械加工は、まずNC旋
盤等による切削加工を行い、次にジググラインダー等に
よる研削加工、最後に仕上げ加工として研磨加工を行っ
ていた。
料としては、13Cr系含Moステンレス鋼であるSU
S420J2改良型が広く用いられており、所望の金型
形状である球面または非球面形状を、機械加工によって
創成している。通常前記金型の機械加工は、まずNC旋
盤等による切削加工を行い、次にジググラインダー等に
よる研削加工、最後に仕上げ加工として研磨加工を行っ
ていた。
【0003】しかし、ジググラインダーによる研削加工
では、特に凹面加工において、被加工物の凹面中心部に
放射状の模様が残ってしまったり、回転中心部に形成さ
れる加工できない部分いわゆる、「へそ」を低減させるた
めに、研削冶具の取りつけ、段取り時間を含めた加工時
間に長時間を要していた。また、より高精度な加工を要
求される場合には、あらかじめ機械加工で所望の形状に
加工した金型母材の上に、さらに無電解ニッケルメッキ
を数十μm付け、その上から単結晶ダイヤモンドバイト
を用いた超精密旋盤による鏡面切削加工を行い、さらに
研磨加工を行って金型を製作していた。
では、特に凹面加工において、被加工物の凹面中心部に
放射状の模様が残ってしまったり、回転中心部に形成さ
れる加工できない部分いわゆる、「へそ」を低減させるた
めに、研削冶具の取りつけ、段取り時間を含めた加工時
間に長時間を要していた。また、より高精度な加工を要
求される場合には、あらかじめ機械加工で所望の形状に
加工した金型母材の上に、さらに無電解ニッケルメッキ
を数十μm付け、その上から単結晶ダイヤモンドバイト
を用いた超精密旋盤による鏡面切削加工を行い、さらに
研磨加工を行って金型を製作していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の技術においては、切削加工や研削加工の形
状精度や面粗さにある程度の限界があるために、前記加
工不具合部を後工程の研磨工程で修正加工する時間が長
くなってしまい、その結果、製造コストが高くなるとい
った問題があった。
ような従来の技術においては、切削加工や研削加工の形
状精度や面粗さにある程度の限界があるために、前記加
工不具合部を後工程の研磨工程で修正加工する時間が長
くなってしまい、その結果、製造コストが高くなるとい
った問題があった。
【0005】また、単結晶ダイヤモンドバイトの鏡面切
削加工では、確かに形状精度や面粗さに関して高精度に
超精密加工ができるが、前記単結晶ダイヤモンドバイト
は、加工材料に鉄系を用いると鉄と反応してしまった
り、加工時の摩擦熱によりダイヤモンドバイトのシャー
プな切れ刃形状を維持できずにチッピングを起こす等、
耐久性が悪いという問題もあった。さらに、基材に無電
解ニッケルメッキを用いる方法では、無電解ニッケルメ
ッキ加工費が高く、その後の切削加工に用いる単結晶ダ
イヤモンドバイトそのものも高価であるといった問題も
あった。
削加工では、確かに形状精度や面粗さに関して高精度に
超精密加工ができるが、前記単結晶ダイヤモンドバイト
は、加工材料に鉄系を用いると鉄と反応してしまった
り、加工時の摩擦熱によりダイヤモンドバイトのシャー
プな切れ刃形状を維持できずにチッピングを起こす等、
耐久性が悪いという問題もあった。さらに、基材に無電
解ニッケルメッキを用いる方法では、無電解ニッケルメ
ッキ加工費が高く、その後の切削加工に用いる単結晶ダ
イヤモンドバイトそのものも高価であるといった問題も
あった。
【0006】そこで本発明は、低コストでかつ短時間で
レンズ成形用金型を製造することのできるレンズ成形用
金型の製造方法を提供することを目的とする。
レンズ成形用金型を製造することのできるレンズ成形用
金型の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、発明者は通常の切削加工は除去量が大
きいために高精度な加工には向いていないが、cBNバ
イトを用いて前記切削除去量を研削加工と同程度まで少
なくすることにより、加工精度が格段に向上することに
着目した。すなわち、請求項1に記載の発明に係わるレ
ンズ成形用金型の製造方法では、レンズ成形用中子の切
削加工工具として、単結晶または多結晶の立方晶窒化硼
素(cBN)砥粒と結合材からなる切削工具を用いて、
微小切り込み切削加工することを特徴としている。
達成するために、発明者は通常の切削加工は除去量が大
きいために高精度な加工には向いていないが、cBNバ
イトを用いて前記切削除去量を研削加工と同程度まで少
なくすることにより、加工精度が格段に向上することに
着目した。すなわち、請求項1に記載の発明に係わるレ
ンズ成形用金型の製造方法では、レンズ成形用中子の切
削加工工具として、単結晶または多結晶の立方晶窒化硼
素(cBN)砥粒と結合材からなる切削工具を用いて、
微小切り込み切削加工することを特徴としている。
【0008】また、請求項2に記載の発明に係わるレン
ズ成形用金型の製造方法では、請求項1に記載のレンズ
成形用金型の製造方法において、cBNの平均粒径が1
μm以下の切削工具を用いることを特徴としている。請
求項3に記載の発明に係わるレンズ成形用金型の製造方
法では、請求項1または請求項2に記載のレンズ成形用
金型の製造方法において、結合材にセラミックスを用い
ることを特徴としている。
ズ成形用金型の製造方法では、請求項1に記載のレンズ
成形用金型の製造方法において、cBNの平均粒径が1
μm以下の切削工具を用いることを特徴としている。請
求項3に記載の発明に係わるレンズ成形用金型の製造方
法では、請求項1または請求項2に記載のレンズ成形用
金型の製造方法において、結合材にセラミックスを用い
ることを特徴としている。
【0009】さらに、請求項4に記載の発明に係わるレ
ンズ成形用金型の製造方法では、請求項1から請求項3
のいずれかに記載のレンズ成形用金型の製造方法におい
て、微小切り込み切削加工における切り込み量が、荒加
工で5ミクロンより大きく、仕上げ加工で5ミクロン以
下であることを特徴としている。
ンズ成形用金型の製造方法では、請求項1から請求項3
のいずれかに記載のレンズ成形用金型の製造方法におい
て、微小切り込み切削加工における切り込み量が、荒加
工で5ミクロンより大きく、仕上げ加工で5ミクロン以
下であることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態においては、
cBNとセラミックスとからなるバイトを、防振機能が
付加された超精密非球面加工機の所定の場所に取り付
け、球面および非球面の金型加工を行った。図1に、本
実施の形態で加工した、外径φ30mm、曲率半径30
mmの凹面のレンズ用金型中子の概略図を示す。
cBNとセラミックスとからなるバイトを、防振機能が
付加された超精密非球面加工機の所定の場所に取り付
け、球面および非球面の金型加工を行った。図1に、本
実施の形態で加工した、外径φ30mm、曲率半径30
mmの凹面のレンズ用金型中子の概略図を示す。
【0011】金型中子の材質は、市販のSUS420J
2改良型、本実施の形態ではHPM38(日立金属製)
を用いた。前記中子のロックウエル硬さは、HrC50
以上が望ましいが、HrC40まで可能である。ただ
し、HrC40未満の硬度では局部的に荒れ部やすじが
発生して加工に不適である。また、前記バイトには、図
2に示すような粒径1μm以下のcBNを焼結させた刃
先強度の強いチップ21を設けたバイト2、たとえばス
ミボロンBN300(住友電工製)のすくい面再研磨し
たチップを使用し、以下の条件で精密切削加工を行っ
た。 この条件で精密切削加工をしたところ、流れ形の切り粉
が発生し、金型中子中心部までツールマークが形成され
た。この時の面粗さはRa=0.1μmであり、加工時
間は3.5時間であった。
2改良型、本実施の形態ではHPM38(日立金属製)
を用いた。前記中子のロックウエル硬さは、HrC50
以上が望ましいが、HrC40まで可能である。ただ
し、HrC40未満の硬度では局部的に荒れ部やすじが
発生して加工に不適である。また、前記バイトには、図
2に示すような粒径1μm以下のcBNを焼結させた刃
先強度の強いチップ21を設けたバイト2、たとえばス
ミボロンBN300(住友電工製)のすくい面再研磨し
たチップを使用し、以下の条件で精密切削加工を行っ
た。 この条件で精密切削加工をしたところ、流れ形の切り粉
が発生し、金型中子中心部までツールマークが形成され
た。この時の面粗さはRa=0.1μmであり、加工時
間は3.5時間であった。
【0012】比較のために、従来のジググラインダーに
よる研削加工を行ったところ、加工時間に約2倍の6時
間を要しながらも、面粗さはRa=0.1μmを確保で
きなかった。
よる研削加工を行ったところ、加工時間に約2倍の6時
間を要しながらも、面粗さはRa=0.1μmを確保で
きなかった。
【0013】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、研磨前の加工面精度および面粗さが現状よりも向上
され、加工時間も約半分となったため、コストダウンの
効果があった。また、後工程の研磨時間の大幅短縮が可
能となり、さらなるコストダウンが計れた。
ば、研磨前の加工面精度および面粗さが現状よりも向上
され、加工時間も約半分となったため、コストダウンの
効果があった。また、後工程の研磨時間の大幅短縮が可
能となり、さらなるコストダウンが計れた。
【図1】 レンズ成形用金型中子の概略図。
【図2】 実施の形態で使用したcBNバイトの概略
図。
図。
1・・・レンズ成型用金型 2・・・cBNバイト 21・・cBNチップ
Claims (4)
- 【請求項1】成形用金型の製造方法において、レンズ成
形用中子の切削加工工具として単結晶または多結晶の立
方晶窒化硼素(以下cBNと称す)砥粒と結合材からな
る切削工具を用いて、微小切り込み切削加工することを
特徴とするレンズ成形用金型の製造方法。 - 【請求項2】請求項1に記載のレンズ成形用金型の製造
方法において、前記cBNの平均粒径が1μm以下の切
削工具を用いることを特徴とするレンズ成形用金型の製
造方法。 - 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のレンズ成
形用金型の製造方法において、前記結合材にセラミック
スを用いたことを特徴とするレンズ成形用金型の製造方
法。 - 【請求項4】請求項1から請求項3のいずれかに記載の
レンズ成形用金型の製造方法において、微小切り込み切
削加工における切り込み量が、荒加工で5ミクロンより
大きく、仕上げ加工では5ミクロン以下であることを特
徴とするレンズ成形用金型の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11211579A JP2001038501A (ja) | 1999-07-27 | 1999-07-27 | レンズ成形用金型の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11211579A JP2001038501A (ja) | 1999-07-27 | 1999-07-27 | レンズ成形用金型の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001038501A true JP2001038501A (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=16608110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11211579A Pending JP2001038501A (ja) | 1999-07-27 | 1999-07-27 | レンズ成形用金型の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001038501A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009066312A (ja) * | 2007-09-14 | 2009-04-02 | Bridgestone Sports Co Ltd | ゴルフクラブヘッドの製造方法及びゴルフクラブヘッド |
CN114833360A (zh) * | 2022-04-28 | 2022-08-02 | 同济大学 | 一种tir透镜的分段式超精密车削加工方法 |
-
1999
- 1999-07-27 JP JP11211579A patent/JP2001038501A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009066312A (ja) * | 2007-09-14 | 2009-04-02 | Bridgestone Sports Co Ltd | ゴルフクラブヘッドの製造方法及びゴルフクラブヘッド |
CN114833360A (zh) * | 2022-04-28 | 2022-08-02 | 同济大学 | 一种tir透镜的分段式超精密车削加工方法 |
CN114833360B (zh) * | 2022-04-28 | 2023-09-26 | 同济大学 | 一种tir透镜的分段式超精密车削加工方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Suzuki et al. | Precision cutting of aspherical ceramic molds with micro PCD milling tool | |
US8656815B2 (en) | Transfer optical surface machining method, optical device producing mold and optical device | |
JPH10337668A (ja) | 切削研削両用工具 | |
CN110899803B (zh) | 一种用于高速铣削镍基合金的整体式陶瓷铣刀及其制造方法 | |
JP2004223700A (ja) | 転写光学面の加工方法、加工機、光学素子成形用型及びダイアモンド工具 | |
JP4339573B2 (ja) | 単結晶ダイヤモンドを用いたエンドミル | |
JP3544601B2 (ja) | 結晶材料の超精密切削加工方法 | |
JP4688110B2 (ja) | 単結晶ダイヤモンドバイト及びその製造方法 | |
JP2001038501A (ja) | レンズ成形用金型の製造方法 | |
JP2004216483A (ja) | 超精密加工用工具 | |
JP2003145321A (ja) | 単結晶ダイヤモンドバイト | |
JP4428681B2 (ja) | 単結晶ダイヤモンドバイト | |
JPH11300501A (ja) | 光学部品の切削加工方法および切削工具 | |
JP4746339B2 (ja) | 切削工具の製造方法 | |
JP2001212769A (ja) | 超砥粒ホイール | |
JPH06277905A (ja) | 円盤の周端面加工用総形バイト | |
JPS62264869A (ja) | 精密加工用砥石 | |
JP4132591B2 (ja) | 超砥粒工具の製造方法 | |
JP3072366B2 (ja) | 多刃研削工具の製造方法 | |
JP2008126358A (ja) | 切削装置、および切削方法 | |
JPH08132340A (ja) | レンズ研削・研磨方法 | |
JP2002205254A (ja) | 光学素子研削・研磨工具の形状製作方法および研削・研磨工具の形状製作用摺り合わせ工具 | |
CN113319655A (zh) | 一种异型曲面精密光学磨削方法 | |
JPH05261669A (ja) | 複合型研削砥石とその使用法 | |
JP2003260646A (ja) | 非軸対称非球面の研削加工方法及び加工装置 |