JP2001038136A - ガスドライヤー - Google Patents

ガスドライヤー

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JP2001038136A
JP2001038136A JP11213571A JP21357199A JP2001038136A JP 2001038136 A JP2001038136 A JP 2001038136A JP 11213571 A JP11213571 A JP 11213571A JP 21357199 A JP21357199 A JP 21357199A JP 2001038136 A JP2001038136 A JP 2001038136A
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gas
steam
drying
separation membrane
dryer
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JP11213571A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nogami
宏 野上
Masaichi Azuma
政一 東
Yoshikatsu Anzai
吉勝 安斎
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Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分離膜式ドライヤーにおける乾燥空
気の多くが無駄に捨てられる問題の解決。 【解決手段】 原料ガスを乾燥ガスと水蒸気含有量
の多い水蒸気含有ガスとに分離する水蒸気分離膜モジュ
ールと、前記水蒸気含有ガスを乾燥して乾燥処理ガスを
得る水蒸気含有ガス乾燥部と、前記水蒸気含有ガス乾燥
部において得られた乾燥処理ガスを前記原料ガスと共に
前記水蒸気分離膜モジュール内に導入する乾燥処理ガス
戻し流路とを備えるガスドライヤー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスドライヤーに
関し、更に詳しくは、原料空気等の原料ガスを、水蒸気
分離膜によって乾燥ガスと水蒸気含有量の多い水蒸気含
有ガスとに分離する水蒸気分離膜モジュールを備える分
離膜式ドライヤーにおいて、水蒸気含有ガスが無駄に捨
てられていたという問題を解決したガスドライヤーに関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
原料ガス中の水蒸気を優先的に透過する中空糸型の水蒸
気分離膜と、前記水蒸気分離膜を収容する分離膜容器と
を有する水蒸気分離膜モジュールを備えた分離膜式ドラ
イヤーが、メンテナンスフリーであること、電源が不要
であること、軽量で、コンパクトであること、縦置き及
び横置きの何れも可能であること、ダスト及びドレンの
発生がないこと、種々の露点を有する乾燥ガスが得られ
ること、及び幅広い流量域が選べること等、種々の特長
を有することから広く用いられるようになってきた。
【0003】前記分離膜式ドライヤーにおいては、原料
ガスは、水蒸気分離膜における中空部の一端に導入され
る。前記原料ガス中の水蒸気は、前記水蒸気分離膜を外
側に向かって透過し、前記中空部の他端からは水蒸気を
除去された原料ガスが導出される。前記中空部の他端か
ら導出された原料ガスは、大部分が乾燥ガスとして前記
水蒸気分離膜モジュールの外部に導出され、一部分が前
記水蒸気分離膜モジュールの有する分離膜容器における
水蒸気透過側に導入される。これにより、前記分離膜容
器の水蒸気透過側における水蒸気濃度は低く保持され
る。前記水蒸気透過側を流通して水蒸気濃度の高くなっ
た原料ガスは、前記水蒸気分離膜モジュールの外部に水
蒸気含有ガスとして導出される。
【0004】このようにして、前記水蒸気分離膜モジュ
ールにおいては、原料ガスを乾燥ガスと水蒸気含有ガス
とに分離している。
【0005】前記分離膜式ドライヤーにおいては、前記
分離膜容器への原料ガスの導入量、言い換えれば前記水
蒸気含有ガスの導出量を変化させることにより、得られ
る乾燥ガスの露点を調節している。具体的には、−10
℃程度の比較的高い露点を有する乾燥ガス、言い換えれ
ば乾燥度の低い乾燥ガスを製造するときには、水蒸気含
有ガスの導出量を減少させ、−60〜−70℃程度の低
い露点を有する乾燥ガス、言い換えれば乾燥度の高い乾
燥ガスを製造する際には、前記水蒸気含有ガスの導出量
を増大させる。
【0006】前記分離膜式ドライヤーにおいては、例え
ば、−50℃程度と露点の低い乾燥ガスを製造するとき
には、原料ガスの50%以上が、水蒸気含有ガスとして
前記水蒸気分離膜モジュールから導出される。
【0007】しかし、従来の分離膜式ドライヤーにおい
ては、前記水蒸気含有ガスは全て捨てられていた。した
がって、原料ガスの多くが無駄になり、又、原料ガスを
圧縮するコンプレッサ等の動力代も無駄になっていた。
【0008】ガスドライヤーとしては、他に、アルミナ
等の乾燥剤を充填した乾燥塔を備える吸着式ドライヤー
が広く用いられてきた。
【0009】しかし、前記吸着式ドライヤーのうち、乾
燥塔を1基のみ有する吸着式ドライヤーには、乾燥塔を
再生したり乾燥剤を交換したりする間、需要先に乾燥ガ
スを供給することができないという問題があった。
【0010】前記問題を解決する方法としては、例えば
前記吸着式ドライヤーにおいて、乾燥塔を複数設け、前
記複数の乾燥塔を順次切り替えることにより、連続的に
乾燥ガスを供給できるようにすることが考えられるが、
前記構成を有する吸着式ドライヤーは、乾燥塔間を接続
する配管及び配管を切り替えるバルブ等が多数必要にな
り、配管及び構造が複雑になること、及び装置が大型化
しがちであること等の問題点を有する。
【0011】ガスドライヤーとしては、他に、原料ガス
を冷却して水蒸気を除去する冷凍式ドライヤーも広く用
いられてきた。しかし、前記冷凍式ドライヤーにも、露
点が−10℃前後の比較的乾燥度の低い乾燥ガスしか得
られない点、冷凍機の駆動用動力が必要である点、及び
冷凍機が停止したり、熱交換器が故障したりすると、前
記熱交換器の内部において凍結した水分が溶けて乾燥ガ
スの導出口から外部に漏れることがある点等、種々の問
題点がある。
【0012】本発明は、以下の2つの課題、即ち 分離膜式ドライヤーにおいてこれまで無駄に捨てられ
ていた水蒸気含有ガスを有効利用できること、 原料ガス及び前記原料ガスを圧縮するコンプレッサの
動力代等を節約することができること を達成することができるガスドライヤー例えばエアード
ライヤーを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すること
を目的とする本発明は、(1)原料ガスを、水蒸気分離
膜によって乾燥ガスと水蒸気含有量の高い水蒸気含有ガ
スとに分離する水蒸気分離膜モジュールと、前記水蒸気
分離膜モジュールにおいて分離された水蒸気含有ガスを
乾燥して乾燥処理ガスを得る水蒸気含有ガス乾燥部と、
前記水蒸気含有ガス乾燥部において得られた乾燥処理ガ
スを前記原料ガスと共に前記水蒸気分離膜モジュール内
に導入する乾燥処理ガス戻し流路とを備えてなることを
特徴とするガスドライヤー、(2)前記(1)における
水蒸気含有ガス乾燥部は、前記(1)における水蒸気含
有ガス中の水蒸気を吸着して除去する吸着式ドライヤー
部を備えてなる(1)に記載のガスドライヤー、(3)
前記(1)における水蒸気含有ガス乾燥部は、前記
(1)における水蒸気含有ガスを冷却して前記水蒸気含
有ガス中の水蒸気を除去する冷凍式ドライヤー部を備え
てなる(1)に記載のガスドライヤー、及び(4)前記
(1)における水蒸気含有ガス乾燥部において得られた
乾燥処理ガスの少なくとも一部を需要先に向けて導出す
る乾燥処理ガス導出流路を備えてなる(1)〜(3)の
何れかに記載のガスドライヤーに関する。
【0014】
【発明の実施の形態】1.例1 請求項2に記載のガスドライヤー、即ち水蒸気含有ガス
乾燥部として吸着式ドライヤー部を備えるガスドライヤ
ーの一例につき、概略を図1に示す。
【0015】図1に示されるように、例1のガスドライ
ヤーは、原料ガスを乾燥ガスと水蒸気含有ガスとに分離
する水蒸気分離膜モジュール1と、前記水蒸気分離膜モ
ジュール1から導出された水蒸気含有ガスを乾燥して乾
燥処理ガスを得る吸着式ドライヤー部2と、前記水蒸気
分離膜モジュール1から導出された水蒸気含有ガスを前
記吸着式ドライヤー部2に導入する水蒸気含有ガス導出
管路1eと、前記吸着式ドライヤー部2から導出された
乾燥処理ガスを前記水蒸気分離膜モジュール1に戻す乾
燥処理ガス戻し管路2bとを備えている。なお、この乾
燥処理ガス戻し管路2bは、本発明における乾燥処理ガ
ス戻し流路に対応する。この発明においては、原料ガス
中に含まれる水蒸気の量よりも多く水蒸気を含有してい
るガスを水蒸気含有ガスと称している。
【0016】前記水蒸気分離膜モジュール1は、原料ガ
スから水蒸気を分離、除去する中空糸状の水蒸気分離膜
(図示せず。)と、前記水蒸気分離膜が収容された円柱
状の水蒸気分離膜容器1aとを備えている。
【0017】前記水蒸気分離膜容器1aは、図1に示さ
れるように、円筒状の水蒸気分離膜容器本体1a1を備
えている。
【0018】前記水蒸気分離膜モジュール1の備える水
蒸気分離膜は、水蒸気を優先的に透過する中空糸膜であ
り、両端が開口している。そして、前記水蒸気分離膜
は、両端において、ポッティングにより前記水蒸気分離
膜容器本体1a1の両端部に固定される。
【0019】前記水蒸気分離膜容器本体1a1の一端に
は、有底円筒状の形状を有するエンドキャップ1a2が
被せられ、他端には、エンドキャップ1a2と同様の形
状及び寸法を有するエンドキャップ1a3が被せられて
いる。
【0020】前記エンドキャップ1a2の頂面における
中央部には、原料ガスが導入される原料ガス導入口(図
示せず。)が設けられ、前記原料ガス導入口には原料ガ
ス導入管路1bの一端が接続されている。前記原料ガス
導入管路1bと前記エンドキャップ1a2とは、前記水
蒸気分離膜モジュール1に原料ガスを導入する原料ガス
導入路を形成する。
【0021】したがって、水蒸気分離膜モジュール1
は、両端をポッティングにより固定された中空糸束を中
空糸膜として内蔵する水蒸気分離膜容器本体1a1と、
この水蒸気分離膜容器本体1a1の一端に結合され、原
料ガスを導入可能に形成されたエンドキャップ1a2
と、前記水蒸気分離膜容器本体1a1の他端に結合さ
れ、乾燥ガスを導出可能に形成されたエンドキャップ1
a3とを有してなる組立体である。
【0022】なお、本発明のガスドライヤーにおいて、
水蒸気分離膜モジュールは、水蒸気分離膜によって原料
ガスを乾燥ガスと水蒸気含有ガスとに分離する機能を有
する。この様な機能を有する限り、本発明においては、
前記水蒸気離膜モジュールの形態は、この例1及びその
他のガスドライヤーのところで説明する中空糸膜モジュ
ール型の形態に限定されない。
【0023】前記水蒸気分離膜モジュールとしては、他
に、平膜状の水蒸気分離膜と、前記水蒸気分離膜の一方
の面に積層され、原料ガスの流路を形成する第1のスペ
ーサと、前記水蒸気分離膜における前記第1のスペーサ
が積層される面とは反対側の面に積層され、水蒸気含有
ガスの流路を形成する第2のスペーサとからなる水蒸気
分離ユニットが円柱状に巻き上げられたスパイラル型モ
ジュール、及び複数の前記水蒸気分離ユニットが積層さ
れた平膜型モジュール等が挙げられる。
【0024】前記原料ガス導入管路1bの他端には、原
料ガスを供給するコンプレッサ等の原料ガス源(図示せ
ず。)が接続されている。そして、図1に示されるよう
に、前記原料ガス導入管路1bには、エジェクタとして
の機能を有し、乾燥処理ガス戻し管路2bが接続される
エジェクタ部3が介装されている。
【0025】前記エジェクタ部3は、前記原料ガス導入
管路1bの一部を形成するところの、外側に突出する椀
型の端面を有する略中空円柱形の拡大部、換言すれば繭
型又は俵型の形状を有する拡大部であるエジェクタ本体
3aを備える。
【0026】前記エジェクタ本体3aの軸線に沿って原
料ガスが流通するように、エジェクタ本体3aは前記原
料ガス導入管路1bに介装されている。
【0027】前記エジェクタ本体3aの内部には、上流
側端面の中央部から下流側端面の中央部に向かって延在
するノズル3cが、前記エジェクタ本体3aの軸線に沿
って設けられている。前記ノズル3cには、前記原料ガ
ス導入管路1bにおけるエジェクタ部3よりも上流側の
部分である上流側原料ガス導入管路1b1が接続されて
いる。
【0028】前記エジェクタ本体3aにおける下流側端
面の中央部から前記エジェクタ本体3aの軸線に沿って
下流方向にディフェーザ部3bが延在する。前記ディフ
ェーザ部3bは、内径が下流側に向かって円錐状に拡大
し、下流側先端部において、前記原料ガス導入管路1b
における前記エジェクタ部3よりも下流側の部分である
下流側原料ガス導入管路1b2に接続されている。
【0029】一方、乾燥処理ガス戻し管路2bは、前記
エジェクタ本体3aの側面に接続されている。
【0030】前記エンドキャップ1a3の頂面における
中央部には、乾燥ガスが導出される乾燥ガス導出口(図
示せず。)が設けられ、前記乾燥ガス導出口には乾燥ガ
ス導出管路1cが接続されている。前記乾燥ガス導出管
路1cとエンドキャップ1a3とは、前記水蒸気分離膜
モジュール1から乾燥ガスを導出する乾燥ガス導出路を
形成する。
【0031】前記エンドキャップ1a3の側面と水蒸気
分離膜容器本体1a1の側面における前記エンドキャッ
プ1a3近傍との間には、前記水蒸気分離膜の中空部を
流通する原料ガスから水蒸気が除去された乾燥ガスの一
部を水蒸気分離膜容器本体1a1の内部に戻す戻し管路
1dが設けられている。前記水蒸気分離膜容器本体1a
1の側面におけるエンドキャップ1a2の近傍には、前
記水蒸気含有ガス導出管路1eの一端が接続されてい
る。なお、戻し管路1dは、水蒸気分離膜モジュール1
により乾燥したガスの一部を水蒸気分離膜容器本体1a
1の内壁と水蒸気分離膜の外表面との間の空間に戻す機
能を有する管路であるから、この様な機能を有する限り
前記態様の戻し管路1dに限定されることはなく、例え
ば、図1における乾燥ガス導出管路1cの途中から分岐
し、必要に応じて途中に流量調整弁Fと同様の流量調整
弁を介装し、乾燥ガスの一部を水蒸気分離膜容器本体1
a1の内壁と水蒸気分離膜の外表面との間の空間に戻す
ように管路を構成しても良い。
【0032】流量調整弁Fとしては、手動で開度が制御
される手動式調整弁、モータで開度が制御される電動式
調整弁、ソレノイドにより開度が制御される電磁式制御
弁、ガス圧により開度が制御されるガス圧式調整弁、及
び油圧等の液圧により開度が制御される液圧式調整弁等
が挙げられる。
【0033】前記水蒸気含有ガス導出管路1eからは、
水蒸気含有ガスを例1のガスドライヤーの外部に排気す
る水蒸気含有ガス排出管1fが分岐している。この水蒸
気含有ガス排出管1fは、水蒸気含有ガス導出管路1e
中のガスにおけるような水分量のガスを使用する装置、
施設等に送られる管路であっても、あるいは大気中に放
出する管路であっても良い。
【0034】水蒸気含有ガス導出管路1e及び水蒸気含
有ガス排出管1fには、それぞれ操作弁A及び操作弁B
が介装されている。
【0035】前記操作弁A及び操作弁Bとしては、手動
で開閉される手動式開閉弁、モータで開閉される電動式
開閉弁、ソレノイドにより開閉される電磁式開閉弁、ガ
ス圧により開閉されるガス圧式開閉弁、及び油圧等の液
圧により開閉される液圧式開閉弁等が挙げられる。
【0036】吸着式ドライヤー部2は、略円柱形状の形
状を有し、内部にアルミナ又はゼオライト等の乾燥剤が
充填された乾燥塔2aを備える。
【0037】前記乾燥塔2aの一方の端面には、図1に
示されるように、前記水蒸気含有ガス導出管路1eが接
続され、他方の端面には、前記乾燥ガス導出管路1cか
ら分岐し、前記乾燥塔2aの再生時において、前記乾燥
塔2aの内部に乾燥ガスを供給する乾燥塔再生管路2c
が設けられている。
【0038】前記乾燥塔2aの側面における前記乾燥塔
再生管路2cが設けられた側の端面の近傍には、前記乾
燥処理ガス戻し管路2bにおける前記エジェクタ部3に
接続された側とは反対側の一端が接続されている。
【0039】前記乾燥塔2aの側面における前記水蒸気
含有ガス導出管路1eが接続された側の端面の近傍に
は、外側に向かってガス排出管路2dが設けられてい
る。
【0040】前記乾燥処理ガス戻し管路2b、乾燥塔再
生管路2c、及びガス排出管路2dには、それぞれ操作
弁C、操作弁D、及び操作弁Eが介装されている。前記
操作弁C、操作弁D、及び操作弁Eとしては、前記操作
弁A及び操作弁Bと同様の手動式開閉弁、電動式開閉
弁、電磁式開閉弁、ガス圧式開閉弁、及び液圧式開閉弁
等が挙げられる。
【0041】前記乾燥処理ガス戻し管路2bにおける操
作弁Cとエジェクタ部3との間には、前記乾燥塔2aか
らエジェクタ部3に向かう方向にのみ開く逆止弁Gが介
装されている。
【0042】更に、乾燥塔2aにおける乾燥塔再生管路
2cの近傍には、前記乾燥塔2aに充填された乾燥剤中
の水分量がある一定値を超えていないかどうかを検知す
るプローブ2eが設けられている。
【0043】例1のガスドライヤーのうち、操作弁A〜
操作弁Eが電動式開閉弁、電磁式開閉弁、ガス式開閉
弁、及び液圧式開閉弁の何れかである場合には、前記操
作弁A〜操作弁Eの制御は、通常シーケンサ(図示せ
ず。)により行われる。前記操作弁A〜操作弁Eとして
電動式開閉弁及び電磁式開閉弁が用いられる場合には、
シーケンサとしては、有接点シーケンス回路及び無接点
シーケンス回路等が挙げられる。一方、前記操作弁A〜
操作弁Eとしてガス圧式開閉弁及び液圧式開閉弁が用い
られる場合には、シーケンサとしては、前記有接点シー
ケンス回路及び無接点シーケンス回路に代えて、偏向形
素子、渦流形増幅素子、及び付着形素子等の純流体素子
を用いた油空圧式論理回路を用いることもできる。
【0044】例1のガスドライヤーにおいて、前記プロ
ーブ2eからの信号は前記シーケンサに常に伝達され
る。そして、乾燥塔2a内部における吸着剤の水分量が
前記一定値以下であることがプローブ2eによって検出
されたら、プローブ2eからの前記信号を受けて、前記
シーケンサは、操作弁A〜操作弁Eに対し、操作弁A及
び操作弁Cを開き、残りの操作弁を閉じる第1の信号を
出力する。前記第1の信号により、操作弁A及び操作弁
Cは開き、残りの操作弁は閉じる。
【0045】操作弁A及び操作弁Cが開き、残りの操作
弁が閉じた状態にある前記ガスドライヤーに、原料ガス
導入管路1bを通して、原料ガス源から水蒸気分離膜モ
ジュール1に原料ガスが導入されると、前記原料ガス
は、エンドキャップ1a2側の開口から中空糸内に導入
される。
【0046】前記原料ガスは、水蒸気分離膜である中空
糸内を、前記エンドキャップ1a2からエンドキャップ
1a3に向かって流通する。原料ガス中に含まれる水蒸
気は、前記中空糸である水蒸気分離膜を優先的に透過
し、前記水蒸気分離膜の外面と水蒸気分離膜容器本体1
a1の内壁面との間における空間に流出する。水蒸気分
離膜の中空部を流通して水蒸気が除去されたガス、即ち
乾燥したガス(乾燥ガスとも称される。)は、前記水蒸
気分離膜におけるエンドキャップ1a3側の開口から流
出する。
【0047】前記乾燥ガスは、一部が、戻し管路1dを
通って前記水蒸気分離膜容器1aの内部(すなわち、前
記水蒸気分離膜の外面と水蒸気分離膜容器本体1a1の
内壁面との間における空間)に戻され、残りが、乾燥ガ
ス導出管路1cから供給先(図示せず。)に向かって導
出される。
【0048】水蒸気分離膜容器1aの内部に戻された乾
燥ガスは、前記水蒸気分離膜の外面と水蒸気分離膜容器
1aの内壁面との間における空間をエンドキャップ1a
2に向かって流通する。前記空間を流通し、水蒸気を導
搬するガス、即ち水蒸気含有ガスは、水蒸気含有ガス導
出管路1eを通って前記水蒸気分離膜モジュール1の外
部に導出される。水蒸気分離膜モジュール1において
は、このようにして原料ガス導入管路1bから導入され
た原料ガスが乾燥ガスと水蒸気含有ガスとに分離され
る。
【0049】一方、水蒸気分離膜容器1a内の前記空間
は、前記乾燥ガスによりパージされるので、前記空間に
おける水蒸気濃度は低く保持され、これにより前記空間
が水蒸気により飽和することが防止される。
【0050】尚、前記戻し管路1dには流量調整弁Fが
介装されているから、前記流量調整弁Fの開度を制御す
ることにより、前記エンドキャップ1a3から水蒸気分
離膜容器1aの内部に戻される原料ガスの流量を増減さ
せ、これにより、乾燥ガス導出管路1cから導出される
乾燥ガスの露点が調節される。具体的には、前記流量調
整弁Fを絞ったときには、水蒸気分離膜容器1aにおけ
る前記空間に戻される原料ガスの流量が減少するから、
前記空間における水蒸気濃度が高くなり、水蒸気分離膜
の中空部から外面に向かう水蒸気の透過量が減少する。
したがって、前記乾燥ガス導出管路1cから導出される
乾燥ガスの露点が高くなり、言い換えれば乾燥度が低く
なる。
【0051】反対に、前記流量調整弁Fの開度を大きく
すると、水蒸気分離膜容器1aの内部に戻される乾燥し
た原料ガスの流量が増大するから、前記空間における水
蒸気濃度が低下する。したがって、前記水蒸気分離膜の
中空部から外部に向かう水蒸気の透過量が増大するか
ら、前記乾燥ガス導出管路1cから導出される乾燥ガス
の露点が低くなり、言い換えれば乾燥度が高くなる。
【0052】前記乾燥塔2aに導入された水蒸気含有ガ
スは、前記乾燥塔2aにおいて水分を除去されて乾燥処
理ガスになり、乾燥処理ガス戻し管路2bを通って原料
ガス導入管路におけるエジェクタ部3に導入される。前
記原料ガス導入管路1bを流通する原料ガスは、前記エ
ジェクタ部3が備えるエジェクタ本体3a内部におい
て、ノズル3cからディユーザ3bに向かって高速で噴
射されるから、前記エジェクタ本体3aの内部は減圧状
態に保持されている。したがって、乾燥処理ガス戻し管
路2bからの乾燥処理ガスは、前記エジェクタ本体3a
の内部に吸引され、前記ノズル3cから噴射された原料
ガスと混合されて水蒸気分離膜容器1a内に導入され
る。
【0053】尚、前記エジェクタ部3におけるエジェク
タ本体3a内部の圧力が何らかの理由により前記乾燥処
理ガス戻し管路2b内部の圧力よりも高くなった場合に
は、前記乾燥処理ガス戻し管路2bに介装された逆止弁
Gが閉じるから、前記エジェクタ部3から乾燥塔2aに
向かって原料ガスが逆流することが防止される。
【0054】例1のガスドライヤーにおいて、乾燥塔2
a内部における吸着剤の水分量が前記一定値を超えたこ
とをプローブ2eが検出したら、シーケンサは、プロー
ブ2eからの前記信号を受けて、操作弁A及び操作弁C
を閉じ、操作弁B、操作弁D、及び操作弁Eを開く第2
の信号を、前記操作弁A〜操作弁Eに対して出力する。
前記第2の信号を受けて、操作弁A及び操作弁Cが閉
じ、操作弁B、操作弁D、及び操作弁Eが開く。
【0055】この状態において、原料ガス導入管路1b
を通して水蒸気分離膜容器1aに原料ガスを導入する
と、乾燥ガス導出管路1cから導出された乾燥ガスの一
部は、乾燥塔再生管路2cを通って乾燥塔2aの内部に
導入される。
【0056】乾燥塔2a内部に導入された乾燥ガスは、
前記乾燥塔2a内に充填された乾燥剤の間を流通し、ガ
ス排出管路2dを通って外部に排出される。これによっ
て前記乾燥剤が再生される。
【0057】一方、乾燥ガス導出管路1cから導出され
た乾燥ガスの残りは、供給先に供給される。
【0058】水蒸気含有ガス導出管路1eから導出され
た水蒸気含有ガスは、水蒸気含有ガス排出管1fを通し
てガスドライヤーの外部に排出される。
【0059】前記乾燥剤が再生され、乾燥塔2a内部に
おける吸着剤の水分量が一定の範囲よりも低くなったこ
とをプローブ2eが検出したら、プローブ2eからの前
記信号を受けて、シーケンサは、操作弁A〜操作弁Eに
対して前記第1の信号を出力する。そして、前記第1の
信号により、操作弁A及び操作弁Cは開き、残りの操作
弁は閉じるから、前記乾燥塔再生管路2cは閉止され、
水蒸気分離膜容器1aと乾燥塔2aと原料ガス導入管路
1bにおけるエジェクタ部3とが、水蒸気含有ガス導出
管路1e及び乾燥処理ガス戻し管路2bによって連通さ
れる。
【0060】乾燥塔2aに充填された乾燥剤が劣化した
場合などのように、乾燥塔2aを交換する場合には、前
記シーケンサは、操作弁A〜操作弁Eに対して、操作弁
A及び操作弁Dを閉じ、残りの操作弁を開く第3の信号
を出力する。前記第3の信号を受けて、操作弁A及び操
作弁Dは閉じ、残りの操作弁は開く。
【0061】この状態においても、乾燥ガス導出管路1
cから乾燥ガスが導出されるから、供給先への乾燥ガス
の供給が停止することは無い。
【0062】例1のガスドライヤーは、 −40℃〜−73℃と低い露点を有する乾燥ガスを容
易に製造できること、 水蒸気分離膜モジュール1から導出される水蒸気含有
ガスを乾燥塔2aによって乾燥し、再び前記水蒸気分離
膜モジュール1に戻しているので、露点の低い乾燥ガス
を大量に製造する場合においても、水蒸気含有ガスが外
部に無駄に捨てられることが殆どなく、原料ガス及びコ
ンプレッサの動力費等を大幅に節減できること、 乾燥塔2aに充填された乾燥剤を再生している間、及
び乾燥塔2aを交換している間の何れにおいても、供給
先への乾燥ガスの供給を中断する必要がないので、供給
先に乾燥ガスを供給しながら乾燥塔2aにおける前記乾
燥剤を再生したり、乾燥塔2aを交換したりすることが
できること、及び 水蒸気分離膜モジュール1は、直径及び長さの何れ
も、乾燥塔と比較して大幅に小さくすることができるか
ら、乾燥塔を2個以上備える連続運転型の吸着式ドライ
ヤーよりも遙かに寸法が小さいこと、等の特長を有す
る。
【0063】更に、例1のガスドライヤーのうち、前記
操作弁A〜操作弁Eとしてガス圧式開閉弁又は液圧式開
閉弁を用い、シーケンサとして油空圧式論理回路を用い
たガスドライヤーは、前記操作弁A〜操作弁Eの開閉及
び制御に電力を使用しない故に、電源が不要であり、本
質的に防爆性である。したがって、前記ガスドライヤー
は、化学工場、石油精製所、及び炭坑等、可燃性ガス、
可燃性蒸気、及び粉炭などの可燃性粉塵等が充満し、爆
発の危険が高い場所においても極めて安全に使用できる
という特長を有する。
【0064】この例1のガスドライヤーは、水蒸気を含
有する空気の乾燥に好適に使用されることができる。空
気の乾燥に使用されるガスドライヤーは、換言すればエ
アードライヤーである。エアードライヤの構成及び作用
については、ガスドライヤーに関する上記説明におい
て、「ガス」を「空気」と読み替えることにより、容易
に理解することができる。
【0065】2.例2 本明細書の請求項3に記載のガスドライヤー、即ち水蒸
気含有ガス乾燥部として冷凍式ドライヤー部を有するガ
スドライヤーの一例につき、概略を図2に示す。図2に
おいて、図1と同一の符号は、特に断らない限り、図1
において前記符号が示す要素と同一の要素を示す。
【0066】図2に示されるように、例2のガスドライ
ヤーは、例1のガスドライヤーにおける水蒸気分離膜モ
ジュール1と同様の構成を有する水蒸気分離膜モジュー
ル1と、前記水蒸気分離膜モジュール1から導出された
水蒸気含有ガスを乾燥して乾燥処理ガスを得る冷凍式ド
ライヤー部4と、前記水蒸気分離膜モジュール1から導
出された水蒸気含有ガスを前記冷凍式ドライヤー部4に
導入する水蒸気含有ガス導入管路1eと、前記冷凍式ド
ライヤー4から導出された乾燥処理ガスを水蒸気分離膜
モジュール1に導入する乾燥処理ガス戻し管路2bとを
有している。
【0067】冷凍式ドライヤー部4は、通常、前記水蒸
気分離膜モジュール1から導入された水蒸気含有ガスが
流通する水蒸気含有ガス流路を内部に有する熱交換器
(図示せず。)と、前記熱交換機の外側を流通する熱媒
体(図示せず。)と、前記熱媒体を冷却する冷凍機(図
示せず。)とを備える。前記熱交換器における水蒸気含
有ガス流路の一端には、水蒸気含有ガスが導入される水
蒸気含有ガス導入口4aが設けられ、前記水蒸気含有ガ
ス流路の他端には、乾燥処理ガスが導出される乾燥処理
ガス導出口4bが設けられている。
【0068】水蒸気含有ガス導出管路1eは、一端が水
蒸気分離膜容器本体1a1の側面におけるエンドキャッ
プ1a2の近傍に接続され、他端が、前記水蒸気含有ガ
ス導入口4aに接続されている。一方、乾燥処理ガス戻
し管路2bは、一端が、前記乾燥処理ガス導出口4bに
接続され、他端が、エジェクタ部3におけるエジェクタ
本体3aに接続されている。
【0069】例2のガスドライヤーにおいて、原料ガス
導入管路1bに接続されたコンプレッサ(図示せず。)
を駆動すると、水蒸気分離膜モジュール1に原料ガスが
導入される。前記原料ガスは、例1のガスドライヤーに
おける水蒸気分離膜モジュール1と同様にして乾燥ガス
と水蒸気含有ガスとに分離される。
【0070】水蒸気分離膜モジュール1において分離さ
れた水蒸気含有ガスは、水蒸気含有ガス導出管路1eを
経て冷凍式ドライヤー部4に導出される。そして、前記
水蒸気含有ガスは、冷凍式ドライヤー部4において乾燥
され、−10℃程度の露点を有する乾燥処理ガスにな
る。前記乾燥処理ガスは、乾燥処理ガス戻し管路2bに
よって、原料ガス導入管路1bにおけるエジェクタ部3
に導入される。前記エジェクタ部3に導入された乾燥処
理ガスは、前記原料ガス導入管路1bを流通する原料ガ
スと共に水蒸気分離膜モジュール1に導入される。
【0071】一方、乾燥ガス導出管路1cからは、−6
0〜−80℃程度の露点を有し、乾燥度が高い乾燥ガス
が導出される。
【0072】例2のガスドライヤーは、例1のガスドラ
イヤーの特長及びに加え、 前記操作弁A〜操作弁E、及びシーケンサが不要なの
で、構造が簡略化でき、安価で、故障が少ないこと、 乾燥塔を有していないので、水蒸気により飽和した乾
燥塔を再生したり、劣化した乾燥剤を交換したりする手
間が不要であること、及び 何らかの理由により、冷凍式ドライヤー部において、
冷凍機が停止したり熱交換器が故障したりした場合にお
いても、前記熱交換器内において氷結した水分が乾燥ガ
スに混入することが無いこと等の特長を有する。
【0073】3.例3 請求項4に記載のドライヤー、即ち水蒸気含有ガス乾燥
部において得られた乾燥処理ガスの少なくとも一部を需
要先に向けて導出するる乾燥処理ガス導出流路を備える
ガスドライヤーの一例につき、構成の概略を図3に示
す。図3において、図1及び図2と同一の符号は、特に
断らない限り、図1及び図2において前記符号が示す要
素と同一の要素を示す。
【0074】図3に示されるように、例3のガスドライ
ヤーにおいては、エジェクタ部3と同様の構成を有する
エジェクタ部5が乾燥ガス導出管路1cに設けられてい
る。
【0075】エジェクタ部5は、前記エジェクタ部3に
おけるエジェクタ本体3aと同様の繭型又は俵型の形状
を有し、乾燥ガス導出管路1cの一部を形成するエジェ
クタ本体5aを備える。
【0076】エジェクタ本体5aは、内部に流入した乾
燥ガスが前記エジェクタ本体5aの軸線に沿って流通す
るように前記乾燥ガス導出管路1cに介装されている。
【0077】前記エジェクタ本体5aの内部には、上流
側端面の中央部から下流側端面の中央部に向かって延在
するノズル5cが、前記エジェクタ本体5aの軸線に沿
って設けられている。前記ノズル5cには、前記乾燥ガ
ス導出管路1cにおけるエジェクタ部5よりも上流側の
部分である上流側乾燥ガス導出管路1c1が接続されて
いる。
【0078】前記エジェクタ本体5aにおける下流側端
面の中央部から前記エジェクタ本体5aの軸線に沿って
ディフェーザ部5bが下流方向に向かって延在する。前
記ディフェーザ部5bは、内径が下流側に向かって円錐
状に拡大し、下流側の端部において、前記乾燥ガス導出
管路1cにおける前記エジェクタ部5よりも下流側の部
分である下流側乾燥ガス導出管路1c2に接続されてい
る。
【0079】エジェクタ部5と乾燥塔2aとは、乾燥処
理ガス導出管路2fによって接続されている。前記乾燥
処理ガス導出管路2fは、一端において、エジェクタ本
体5aの側面に接続され、他端において、前記乾燥塔2
aにおける乾燥塔再生管路2cが接続された側の端面に
接続されている。前記乾燥処理ガス導出管路2fには、
操作弁Hが介装されている。前記操作弁Hは、操作弁A
〜Eと同様の操作弁である。
【0080】尚、乾燥塔2a内部に充填された乾燥剤を
再生するときには、前記操作弁Hは閉じることが好まし
い。
【0081】例3のガスドライヤーにおいて、前記乾燥
処理ガス導出管路2f及びエジェクタ5により形成され
る流路は、請求項4に記載のドライヤーにおける乾燥処
理ガス導出流路に相当する。例3のガスドライヤーにお
いては、前記乾燥処理ガス導出管路2fは、乾燥処理ガ
ス戻し管路2bとエジェクタ5との間に設けてもよい。
前記乾燥処理ガス導出管路2fは、乾燥処理ガス戻し管
路2bにおける操作弁Cよりも上流側、即ち乾燥塔2a
寄りの部分から分岐してもよく、前記乾燥処理ガス戻し
管路2bにおける操作弁Cよりも下流側から分岐しても
よい。
【0082】前記乾燥処理ガス導出流路としては、前記
乾燥処理ガス導出管路2f及びエジェクタ5により形成
される流路のように、水蒸気含有ガス乾燥部で得られる
乾燥処理ガスを、水蒸気分離膜モジュールから乾燥ガス
を導出する乾燥ガス導出流路に導出する流路の他、水蒸
気分離膜モジュールから導出される乾燥ガスが供給され
る第1の供給先とは異なる第2の供給先に前記乾燥処理
ガスを供給する乾燥処理ガス供給流路も挙げられる。
【0083】例3のガスドライヤーにおいては、運転時
においては、エジェクタ部5の内部を乾燥ガスが高速で
通過するから、前記エジェクタ部5におけるエジェクタ
本体5aの内部は減圧状態にある。したがって、操作弁
A及び操作弁Cの他に操作弁Hを開いて例3のガスドラ
イヤーを運転すると、乾燥塔2aからの乾燥処理ガス
は、乾燥処理ガス導出流路2fを通ってエジェクタ本体
5aの内部に吸引され、水蒸気分離膜モジュール1から
の乾燥乾燥ガスと共に、下流側乾燥ガス導出流路1c2
を通ってガスドライヤーの外部に導出される。
【0084】ここで、前記吸着式ドライヤー部2から導
出される乾燥処理ガスは、一般に、水蒸気分離膜モジュ
ール1から導出される乾燥ガスに比較して、より露点が
低く、換言すればより乾燥度が高い。したがって、例3
のガスドライヤーにおいては、操作弁Hを開いて運転す
ることにより、乾燥度のより高い乾燥ガスを得ることが
できる。更に、操作弁Cを閉にして乾燥処理ガス戻し管
路2bを閉じれば、前記乾燥処理ガスは、全量がエジェ
クタ部5により吸引されるから、乾燥度の更に高い乾燥
ガスが得られる。
【0085】4.例4 請求項2に記載されたガスドライヤーの別の例について
概略を図4に示す。
【0086】図4に示されるように、例4のガスドライ
ヤーは、原料ガス導入管路1bにエジェクター部3が設
けられていない点、乾燥処理ガス戻し管路2bにポンプ
Pが介装されている点、及び乾燥処理ガス戻し管路2b
が原料ガス導入管路1bに直接接続されている点以外
は、例1のガスドライヤーと同一の構成を有する。
【0087】前記ポンプPとしては、ピストンポンプ、
プランジャポンプ、及びダイアフラムポンプ等の往復動
型ポンプ、遠心ポンプ、軸流ポンプ、及び斜流ポンプ等
のターボ型ポンプ、渦流型ポンプ、並びに再生型ポンプ
等、各種のポンプを挙げることができる。但し、ポンプ
Pとしてターボ型ポンプ、渦流型ポンプ、及び再生型ポ
ンプを用いる場合には、乾燥処理ガスが、乾燥処理ガス
戻し管路2bを乾燥塔2aに向かって逆流しないよう
に、ポンプPの前後に逆止弁を設けることが好ましい。
【0088】例4のガスドライヤーにおいて、前記吸着
塔21から乾燥処理ガス戻し管路2bに導出された乾燥
処理ガスは、ポンプPによって、原料ガス導入管路1b
内における原料ガスの圧力よりも若干高い圧力に加圧さ
れて原料ガス導入管路1bに送られる。そして、前記乾
燥処理ガスは、原料ガスとともに、水蒸気分離膜容器1
aに導入される。
【0089】例4のガスドライヤーは、例1のガスドラ
イヤーが有する特長に加えて、ポンプPにより、前記乾
燥処理ガスがより確実に上記原料ガス導入管路1bを通
してモジュール1内に戻されるという特長も有してい
る。
【0090】5.例5 請求項3に記載のガスドライヤーの別の例について概略
を図5に示す。
【0091】図5に示されるように、例5のガスドライ
ヤーは、原料ガス導入管路1bにエジェクター部3が設
けられていない点、乾燥処理ガス戻し管路2bにポンプ
Pが介装されている点、及び乾燥処理ガス戻し管路2b
が原料ガス導入管路1bに直接接続されている点以外
は、例2のガスドライヤーと同一の構成を有する。
【0092】前記ポンプPとしては、例5のガスドライ
ヤーのところで述べた各種ポンプを挙げることができ
る。又、ポンプPとしてターボ型ポンプ、渦流型ポン
プ、及び再生型ポンプを用いる場合には、ポンプPの前
後に逆止弁を設けることが好ましい点も例5のガスドラ
イヤーと同様である。
【0093】前記ポンプPは、例4のガスドライヤーに
おけるポンプPと同様の機能を有する。
【0094】例5のガスドライヤーは、例2のガスドラ
イヤーが有する特長に加えて、前記ポンプPにより、前
記乾燥処理ガスが、より確実に上記モジュール1内に戻
されるという特長も有している。
【0095】6.例6 水蒸気分離膜モジュールと、水蒸気含有ガス乾燥部と、
前記前記水蒸気分離膜モジュールにより分離された乾燥
ガスを第1の需要先に供給する乾燥ガス供給管路と、前
記水蒸気含有ガス乾燥部で得られた乾燥処理ガスを前記
第1の需要先とは異なる第2の需要先に供給する乾燥処
理ガス供給管路とを有するガスドライヤーの一例を、以
下に例6として示す。
【0096】例6のガスドライヤーについて図6に概略
を示す。図6において、図1〜図5と同一の符号は、特
に断らない限り、前記符号が図1〜図5において示す要
素と同一の要素を示す。
【0097】図6に示されるように、例6のガスドライ
ヤーは、水蒸気含有ガス乾燥部として吸着式ドライヤー
部2を備える。そして、吸着式ドライヤー部2における
乾燥塔2aには、例1における乾燥処理ガス戻し管路2
bに代えて、乾燥処理ガスを前記乾燥塔2aから外部に
導出する乾燥処理ガス導出管路2fが設けられている。
操作弁Cは、前記乾燥処理ガス導出管路2fに介装され
ている。
【0098】水蒸気分離膜モジュール1における乾燥ガ
ス導出管路1cは、第1の供給先(図示せず。)に接続
され、前記乾燥処理ガス導出管路2fは、前記第1の供
給先とは異なる第2の供給先に接続されている。
【0099】したがって、例6のガスドライヤーにおい
ては、水蒸気分離膜モジュール1において得られた乾燥
ガスは、前記第1の供給先に供給され、前記吸着式ドラ
イヤー部2において得られた乾燥処理ガスは、第2の供
給先に供給される。
【0100】例6のガスドライヤーにおいては、例え
ば、流量調整弁Fの開度を小さくして水蒸気含有ガス導
出管路1eを流通する水蒸気含有ガスの流量を小さく
し、水蒸気分離膜モジュール1において、露点の比較的
高い乾燥ガスが得られ、吸着式ドライヤー部2におい
て、露点の低い乾燥処理ガスが得られるような条件で運
転することができる。この場合には、前記乾燥ガスが供
給される第1の供給先としては、空圧機器用及びガスガ
ン用等のように比較的露点の高い乾燥ガスで十分な供給
先が好ましく、前記乾燥処理ガスが供給される第2の供
給先としては、分析機器用等のように露点の低い乾燥ガ
スが要求される供給先が好ましい。
【0101】又、前記ガスドライヤーにおいては、反対
に、流量調整弁Fの開度を大きくして前記水蒸気含有ガ
スの流量を増大させ、水蒸気分離膜モジュール1におい
て露点の低い乾燥ガスが得られ、吸着式ドライヤー部2
においては、露点の比較的高い乾燥処理ガスが得られる
ような条件で運転することができる。この場合には、前
記水蒸気分離膜モジュール1において得られる乾燥ガス
を、露点の低い乾燥ガスが要求される供給先に供給し、
吸着式ドライヤー部2において得られる乾燥処理ガス
を、比較的露点の高い乾燥ガスで十分な供給先に供給す
ることが好ましい。
【0102】このように、前記例6のガスドライヤー
は、空圧機器用及びガスガン用等のように比較的露点の
高い乾燥ガスで十分な用途と、分析機器用等のように露
点の低い乾燥ガスが要求される用途との両方に同時に対
応できるという特長を有する。
【0103】
【発明の効果】本発明により提供されるガスドライヤー
においては、従来の分離膜式ドライヤーと同様に露点の
低い乾燥ガスを容易に製造することができ、しかも従来
の分離膜式ドライヤー部では、外部に無駄に捨てられて
いた水蒸気含有ガスを乾燥して原料ガスと共に前記分離
膜式ドライヤー部に戻しているから、原料ガス及びコン
プレッサの動力費の無駄が無くなる。
【0104】本発明により提供されるガスドライヤーの
内、水蒸気含有ガス乾燥部が吸着式ドライヤー部を備え
る態様においては、更に、 ・供給先に乾燥ガスを供給しながら吸着式ドライヤー部
における乾燥塔を再生したり、前記乾燥塔を交換したり
することができること、及び ・乾燥塔を2個以上備える連続運転型の吸着式ドライヤ
ーよりも遙かに小型化できることという特長を有する。
【0105】本発明により提供されるガスドライヤーの
内、水蒸気含有ガス乾燥部が冷凍式ドライヤー部を備え
ている態様においては、更に、 ・水蒸気分離膜ユニットと水蒸気含有ガス乾燥部との間
の流路を開閉する操作弁等及び前記操作弁等を制御する
シーケンサが不要になるので構造が簡略化でき、したが
って安価で、故障が少ないこと、 ・乾燥剤を有していないので、乾燥剤を再生したり劣化
した乾燥剤を交換したりする煩わしさがないこと、及び ・何らかの理由により冷凍式ドライヤー部が停止した
り、熱交換器が故障したりした場合においても、前記熱
交換器内において氷結した水分が溶けて乾燥ガスに混入
することが無いことという特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、水蒸気含有ガス乾燥部が吸着式ドライ
ヤー部を有する本発明のガスドライヤーの一例について
構成の概略を示す概略図である。
【図2】図2は、水蒸気含有ガス乾燥部が冷凍式ドライ
ヤー部を有する本発明のガスドライヤーの一例について
構成の概略を示す概略図である。
【図3】図3は、水蒸気含有ガス乾燥部において得られ
た乾燥処理ガスの少なくとも一部を需要先に向けて導出
するる乾燥処理ガス導出流路を備えるガスドライヤーの
例について構成の概略を示す概略図である。
【図4】図4は、例1のガスドライヤーにおいて、乾燥
処理ガス戻し流路として、ポンプが介装された管路を用
いた例4のガスドライヤーについて構成の概略を示す概
略図である。
【図5】図5は、例2のガスドライヤーにおいて、乾燥
処理ガス戻し流路として、ポンプが介装された管路を用
いた例5のガスドライヤーについて構成の概略を示す概
略図である。
【図6】図6は、水蒸気分離膜モジュールから導出され
た乾燥ガスが第1の供給先に供給され、水蒸気含有ガス
乾燥部から導出された乾燥処理ガスが、前記第1の供給
先とは異なる第2の供給先に供給されるガスドライヤー
の一例につき、構成の概略を示す概略図である。
【符号の説明】
1…水蒸気分離膜モジュール、1a…水蒸気分離膜容
器、1a1…水蒸気分離膜容器本体、1a2、1a3…
エンドキャップ、1b…原料ガス導入管路、1c…乾燥
ガス導出管路、1d…戻し管路、1e…水蒸気含有ガス
導出管路、1f…水蒸気含有ガス排出管;2…吸着式ド
ライヤー部、2a…乾燥塔、2b…乾燥処理ガス戻し管
路、2c…乾燥塔再生管路、2d…ガス排出管路、2e
…プローブ、2f…乾燥処理ガス導出管路;3…エジェ
クタ部、3a…エジェクタ本体、3b…ディフューザ
部、3c…ノズル;4…冷凍式ドライヤー部、4a…水
蒸気含有ガス導入口、4b…乾燥処理ガス導出口;A、
B、C、D、E、H…作動弁、F…流量調整弁、G…逆
止弁、P…ポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安斎 吉勝 東京都東村山市野口町2丁目16番2号 日 機装株式会社東村山製作所内 Fターム(参考) 4D006 GA41 HA01 HA41 KB12 KE06P KE06Q KE12P KE12Q KE13P KE13Q KE22P KE22Q KE24P KE24Q MA01 MA03 MB04 PB17 PB65 PC38 PC72 4D052 AA01 AA05 BA04 CE00 DA02 EA02 FA01 FA03 GA01 GA03 GB01 GB03 GB04 GB08 HA02 HA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料ガスを、水蒸気分離膜によって乾
    燥ガスと原料ガスにおけるよりも水蒸気含有量の多い水
    蒸気含有ガスとに分離する水蒸気分離膜モジュールと、 前記水蒸気分離膜モジュールにおいて分離された水蒸気
    含有ガスを乾燥して乾燥処理ガスを得る水蒸気含有ガス
    乾燥部と、 前記水蒸気含有ガス乾燥部において得られた乾燥処理ガ
    スを前記原料ガスと共に前記水蒸気分離膜モジュール内
    に導入する乾燥処理ガス戻し流路とを備えてなることを
    特徴とするガスドライヤー。
  2. 【請求項2】 前記請求項1における水蒸気含有ガス
    乾燥部は、前記請求項1における水蒸気含有ガス中の水
    蒸気を吸着して除去する吸着式ドライヤー部を備えてな
    る請求項1に記載のガスドライヤー。
  3. 【請求項3】 前記請求項1における水蒸気含有ガス
    乾燥部は、前記請求項1における水蒸気含有ガスを冷却
    して前記水蒸気含有ガス中の水蒸気を除去する冷凍式ド
    ライヤー部を備えてなる請求項1に記載のガスドライヤ
    ー。
  4. 【請求項4】 前記請求項1における水蒸気含有ガス
    乾燥部において得られた乾燥処理ガスの少なくとも一部
    を需要先に向けて導出する乾燥処理ガス導出流路を備え
    てなる請求項1〜3の何れか1項に記載のガスドライヤ
    ー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114028917A (zh) * 2021-11-11 2022-02-11 中煤科工集团重庆研究院有限公司 一种矿井气体管道多参数测定仪用除尘除湿装置
CN115475493A (zh) * 2022-07-25 2022-12-16 上海氢枫能源技术有限公司 一种空气压缩仪表风系统

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