JP2001037190A - 自己始動形永久磁石付回転電機 - Google Patents

自己始動形永久磁石付回転電機

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JP2001037190A
JP2001037190A JP11209025A JP20902599A JP2001037190A JP 2001037190 A JP2001037190 A JP 2001037190A JP 11209025 A JP11209025 A JP 11209025A JP 20902599 A JP20902599 A JP 20902599A JP 2001037190 A JP2001037190 A JP 2001037190A
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self
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rotation speed
electric machine
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JP11209025A
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Haruo Yamanishi
晴男 山西
Masashi Kawamoto
正志 川本
Masakatsu Matsubara
正克 松原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 始動時の大きなトルク変動をなくし、始動電
流を低減し、許容GDを増加し得る自己始動形永久磁
石付回転電機を提供する。 【解決手段】 回転子軸9を共用させながら、誘導式巻
線たるバー10を有する回転子鉄心8aと永久磁石18
を有する回転子鉄心8bとを設け、固定子枠2を共用さ
せながら、夫々の回転子鉄心8a、8bに対応するよう
に固定子鉄心4a、4bを設け、始動時には固定子鉄心
4aに巻装された固定子巻線5aに電源を供給し、定格
運転時には固定子鉄心4bに巻装された固定子巻線5b
に電源を供給するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転子鉄心に誘導
式巻線と永久磁石とを備えた自己始動形永久磁石付回転
電機に関する。
【0002】
【従来の技術】誘導形回転電機たる誘導電動機は、回転
子が固定子巻線に発生する回転磁界に同期せずにすべり
を生じて回転する。このすべりにより、回転子の誘導式
巻線に電流が流れてトルクが発生し、回転子が回転し続
けるようになっている。このような特徴により、誘導電
動機は、非常に円滑に始動するが、反面、回転子の誘導
式巻線には常に電流が流れるようになるので、銅損が発
生して、全体としての発生損失が大きく、効率が悪いと
いう欠点がある。
【0003】これに対して、回転子に誘導式巻線の代わ
りに永久磁石を用いた永久磁石形回転電機たる同期電動
機は、回転子が固定子巻線に発生する回転磁界に同期し
て回転する。従って、回転子には電流が流れず、銅損は
発生しないので、全体としての発生損失が小さく、効率
が非常によいとともに、回転子の温度上昇が大幅に低減
され、外扇による冷却効果を高めなくても軸受の上昇も
大幅に低減され、軸受潤滑油の寿命が大幅に伸びるとい
う長所がある。反面、始動時には、回転子が固定子巻線
による回転磁界の急激な変化に追従できず、回転磁界を
与えるだけでは始動できないという欠点がある。
【0004】このため従来では、図12および図13に
示すような自己始動形永久磁石付回転電機たる自己始動
形永久磁石付電動機が開発されている。すなわち、図1
2において、回転電機本体たる電動機本体1は、固定子
枠2および軸受ブラケット3、3を備えて構成されてい
る。固定子枠2の内周面には、固定子鉄心4に固定子巻
線5が巻装されてなる固定子6が固着され、この固定子
6の内部には、所定の間隙を存して回転子7が配設され
ている。この回転子7は、回転子鉄心8の中央部に回転
子軸9を嵌込み固定して構成されている。そして、回転
子鉄心8において、その外周部側には、円周方向に沿っ
て多数の誘導式巻線たるバー10とこれらを短絡するエ
ンドリング10aとがアルミダイカストで鋳造され、バ
ー10の内側に位置して、複数の永久磁石11が嵌込み
固定されている。
【0005】回転子8の回転子軸9は、軸受12、12
を介して前記軸受ブラケット3、3に支持されており、
このとき、前記回転子軸9の両端部は、電動機本体1よ
りも外方に突出するように構成されている。また、前記
固定子枠2の外周面には、前記回転子軸9に沿った方向
に冷却フィン13が形成されている。回転子軸9の負荷
側端部である図示右端部には、負荷との連結用にキー1
4が取付けられており、反負荷側端部である図示左端部
には、外扇15が固定されている。そして、前記外扇1
5を覆うように、左側の軸受ブラケット3にはカバー1
6が例えばねじ止めされて取付けられている。
【0006】更に、カバー16の前記外扇15と対向す
る左端面には、多数の貫通孔からなる吸気口17が形成
されている。上記構成においては、回転子8が回転駆動
されて外扇15が回転されると、その送風作用により、
空気が吸気口17からカバー16内に吸引され、吸引さ
れた空気は固定子枠2の外周に向け送風されることによ
って、電動機本体1が冷却される。
【0007】しかして、固定子巻線5に電源電圧が印加
されると、始動時専用のバー10に電流が流れ、回転子
7がすべりを生じながら回転し始め、誘導電動機として
始動する。回転子7のすべりが小さくなって或る回転数
に達すると、永久磁石11により同期引入れが起こり、
同期回転数で運転される。このように、同期回転数で運
転されると、バー10には電流が流れなくなり、以後
は、永久磁石10により同期電動機として定格運転され
る。
【0008】前述したように、自己始動形永久磁石付電
動機は、高効率と軸受潤滑油の寿命延長という利点とか
ら開発されたものであるが、始動時に永久磁石11が悪
影響を及ぼして、次のような不具合が生ずる。 (1)永久磁石11により大きなトルク変動が発生し
て、大きな振動が発生し、また、始動電流も大きくな
る。
【0009】(2)多数のバー10と複数の永久磁石1
1とが同一の回転鉄心8内に納められているので、永久
磁石11の挿入位置および寸法に制限が生じ、同期引込
み時の許容GDに制限がでてきて、負荷としてポンプ
などのGDの比較的小さなものに限定される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の不具合を除
去するものとして、特開平4−217845号公報およ
び特開平4−331448号公報に開示されたような技
術がある。これらは、誘導式巻線と永久磁石の双方を有
する回転子を2組設けて、同一の回転子軸に嵌合させ、
夫々の回転子に対応して2組の固定子を設けて、一方の
回転子の回転磁界を他方の回転子の回転磁界に対して、
位相差が0度、180度に切換え可能に構成されたもの
である。
【0011】このような構成によれば、回転磁界の位相
差を180度にして始動させると、永久磁石による大き
なトルク変動は、2組の回転子の間で逆位相となって打
消されるようになる。そして、同期回転後は、トルクが
打消し合うことのないように、回転磁界の位相差を0度
に切換えて、永久磁石による効果を発揮させるものであ
る。
【0012】以上のように、上記公報に開示されたもの
は、従来技術の欠点の一つであるところの永久磁石によ
る大きなトルク変動は解消し得るが、誘導式巻線と永久
磁石の双方が一つの回転子に共存していることには変わ
りなく、誘導式巻線と永久磁石が干渉し合って、夫々が
制限された設計となるので、始動電流が大きくなるこ
と、小さな許容GDに制限されること、の欠点は解消
されていない。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、始動時の大きなトルク変動をなくし、
始動電流を低減し、許容GDを増加し得る自己始動形
永久磁石付回転電機を提供するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の自己始動
形永久磁石付回転電機は、回転子鉄心内に誘導式巻線と
永久磁石とを有し、固定子鉄心の固定子巻線に電源を供
給することにより、誘導式巻線により始動して永久磁石
により同期引込みを行ない、定格運転時には永久磁石の
みで同期運転を行なうものにおいて、回転子軸を共用さ
せながら、固定子鉄心を誘導式巻線を有する回転子鉄心
と永久磁石を有する回転子鉄心とに軸方向に分離させ、
固定子枠を共用させながら、固定子鉄心も夫々の回転子
鉄心に対応するように軸方向に分離させ、夫々の固定子
鉄心に巻装された固定子巻線に供給する電源を切換える
ための電源切換用スイッチを設けたことを特徴とする。
【0015】このような構成によれば、始動時には、誘
導式巻線を有する回転子鉄心に対応する固定子巻線に電
源を供給すればよいので、永久磁石には回転磁界が作用
せず、永久磁石によるトルク変動は発生しなくなり、ま
た、永久磁石は誘導式巻線に干渉しないので、始動電流
も低減できる。そして、定格運転時には、永久磁石を有
する回転子鉄心に対応する固定子巻線に電源を供給すれ
ばよく、従って、永久磁石は誘導式巻線に制限を受ける
ことはなくなって、同期引込み時の許容GDに制限が
生ぜず、許容GDを増加し得て適用可能な用途の拡大
を図ることができる。
【0016】請求項2記載の自己始動形永久磁石付回転
電機は、電源切換用スイッチが、端子箱内に配設されて
いることを特徴とする。このような構成によれば、電源
切換用スイッチの配置構成が簡単になる。
【0017】この場合、電源切換用スイッチが、タイマ
の計時動作、回転子軸の回転数を検出する回転数検出器
の検出回転数、誘導式巻線を有する回転子鉄心に対応す
る固定子巻線の温度を検出する温度検出器の検出温度の
いすれかに基づいて切換えられるようにするとよい(請
求項3、4、5)。このような構成によれば、電源の切
換えが容易である。
【0018】更に、電源切換用スイッチが、タイマの計
時動作、回転子軸の回転数を検出する回転数検出器の検
出回転数、誘導式巻線を有する回転子鉄心に対応する固
定子巻線の温度を検出する温度検出器の検出温度のうち
の二つのいすれかに基づいて切換えられるようにすると
一層よい(請求項6、7、8)。このような構成によれ
ば、一方が故障しても電源の切換えを確実に行なうこと
ができる。
【0019】請求項9記載の自己始動形永久磁石付回転
電機は、電源切換用スイッチが、タイマの計時動作およ
び回転子軸の回転数を検出する回転数検出器の検出回転
数ならびに誘導式巻線を有する回転子鉄心に対応する固
定子巻線の温度を検出する温度検出器の検出温度のいず
れに基づいても切換えられるようになっていることを特
徴とする。このような構成によれば、電源切換えの安定
性が向上する。
【0020】請求項10記載の自己始動形永久磁石付回
転電機は、誘導式巻線を有する固定子巻線と回転子軸と
の嵌合部に断熱部材を介装したことを特徴とする。この
ような構成によれば、始動時に誘導式巻線を有する回転
子鉄心の温度が上昇しても、その回転子鉄心から回転子
軸への熱伝導を防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を全閉外扇形の自己
始動形永久磁石付電動機に適用した第1の実施例につ
き、図1ないし図4を参照しながら説明するに、図1な
いし図4においては、図12および図13と同一部分に
は同一符号を付して示す。まず、図1において、固定子
鉄心4a、4bは、従来の固定子鉄心4を軸方向たる左
右方向に分離した形態をなすもので、夫々固定子巻線5
a、5bが巻装されて、固定子枠2の内周面に固着さ
れ、以て、固定子枠2を共用する2つの固定子6a、6
bが構成されている。回転子鉄心8a、8bは、従来の
回転子鉄心8を軸方向たる左右方向に分離した形態をな
すもので、一方の回転子鉄心8aの外周部側には、円周
方向に沿って多数の誘導式巻線たるバー10(図2参
照)とこれらを短絡するエンドリング10aとがアルミ
ダイカストで鋳造され、他方の回転子鉄心8bの外周部
側には、複数の永久磁石18(図3参照)が嵌込み固定
されている。そして、回転子鉄心8aおよび8bの中央
部には、回転子軸9が嵌込み固定され、以て、回転子軸
9を共用する2つの回転子7aおよび7bが構成されて
いる。
【0022】なお、回転子7a、7bは、対応する固定
子6a、6b内に所定の間隙を存して配置されている。
その他の構成は、図12に示す従来と同様である。そし
て、固定子6aおよび回転子7aは、誘導形回転電機部
たる誘導電動機部19を構成し、固定子6bおよび回転
子7bは、永久磁石形回転電機部たる同期電動機部20
を構成する。
【0023】さて、固定子枠2の外側上部には、端子箱
21が設けられており、この端子箱21内には商用交流
電源に接続された電源線(図示せず)が引込まれてい
る。また、端子箱21内には、固定子巻線5a、5bの
入力端子に接続されたリード線(図示せず)が引込まれ
ている。更に、端子箱21内には、駆動巻線22Cを備
えた電源切換用スイッチ22が配設されているととも
に、タイマ23が配設されている。この場合、電源切換
用スイッチ22は、常には可動接点22cを常閉接点2
2b側にオンさせているが、駆動巻線22Cが通電され
ると、可動接点22cを常開接点22a側にオンさせる
ように切換えるようになっている。
【0024】しかして、始動スイッチがオンされると
(若しくは始動信号が与えられると)、電源切換用スイ
ッチ22は、可動接点22cー常閉接点22bを介して
誘導電動機部19の固定子巻線5aに電源を供給するよ
うになり、タイマ23は、計時動作を開始するようにな
っている。そして、タイマ23は、予め設定された所定
時間の計時動作を終了すると切換信号を発生するように
なり、この切換信号に基づいて駆動回路を介して駆動巻
線22Cが通電され、今度は、電源切換用スイッチ22
が可動接点22c−常開接点22aを介して同期電動機
部20の固定子巻線5bに電源を供給するようになって
いる。
【0025】なお、電源切換用スイッチ22は、説明の
便宜上、1個の切換スイッチとして示されているが、例
えば、三相の場合には3個の切換スイッチを設けるよう
にすればよく、或いは、機械的スイッチに限らず、トラ
イアックなどの半導体スイッチを用いてもよいのであ
る。
【0026】つぎに、本実施例の作用につき説明する。
始動スイッチがオンされると(若しくは始動信号が与え
られると)、電源切換用スイッチ22の可動接点22c
−常閉接点22bを介して誘導電動機部19の固定子巻
線5aに電源が供給されるようになり、タイマ23は計
時動作を開始するようになる。このとき、同期電動機部
20の固定子巻線5bには電源が供給されないので、永
久磁石18には回転磁界が作用しない。従って、始動時
には回転子軸9は誘導電動機として円滑に回転を開始す
る。この場合、負荷が決まれば、始動時間が決まるもの
であり、この始動時間に合わせてタイマ23の所定時間
を設定すれば、タイマ23が所定時間の計時動作を終了
したときに駆動巻線22Cが通電され、今度は、電源切
換用スイッチ22が可動接点22c−常開接点22aを
介して同期電動機部20の固定子巻線5bに電源が供給
されようになり、同期引込み後の定格運転時(同期運転
時)には回転子軸9は同期電動機として回転する。
【0027】このように本実施例によれば、始動時にお
いては、誘導電動機部19の固定子巻線5aに電源を供
給して回転子軸9を回転させるようにしたので、同期電
動機部20の永久磁石18には回転磁界は作用せず、従
って、永久磁石18によるトルク変動は発生せず、回転
子軸9は振動を発生することなく円滑に始動する。例え
ば、回転子軸9に振動が発生すると、回転子軸9の端部
と負荷連結用のキー14との間に大きな繰返し剪断応力
が発生して負荷との連結に支障を生じるようになるが、
本実施例では、回転子軸9に振動を発生することはない
ので、上記のような支障を生じることはない。
【0028】また、始動時から計時動作を開始するタイ
マ23を設けて、このタイマ23が所定時間の軽動作を
終了したときに同期電動機部20の固定子巻線5bに電
源を供給するようにしたので、定格運転時には、回転子
軸9は同期電動機として回転するようになり、安定した
定格運転を行なわせることができる。そして、タイマー
23の計時動作に基づいて電源を自動的に切換えるよう
にしたので、電源切換えが容易である。
【0029】更に、回転子鉄心8aのバー10と回転子
鉄心8bの永久磁石18とは互いに干渉しないので、誘
導電動機部19は始動時のみを考えた最適設計ができ、
同期電動機部20は定格運転時のみを考えた最適設計が
できる。従って、始動電流を低減することができ、ま
た、例えば、回転子鉄心8bの永久磁石18を、従来の
永久磁石11に比し、回転子鉄心8bのより外周部側に
位置させることができるとともに、寸法も大きく取るこ
とができるようになるので、同期引込み時の許容GD
に制限が生ぜず、許容GDを増加し得て適用可能な用
途の拡大を図ることができる。しかも、端子箱21内に
電源切換用スイッチ22およびタイマ23を配設するよ
うにしたので、これらの配置に苦慮する必要はなく、配
置が簡単である。
【0030】図5は本発明の第2の実施例であり、図1
および図4と同一部分には同一符号を付して示し、以下
異なる部分について説明する。この第2の実施例では、
タイマ23の代わりに、回転子軸9の回転数を検出する
回転数検出器24を設けたものであり、この回転数検出
器24は、回転子軸9に取付けられた永久磁石24a
と、この永久磁石24aに回転子軸9の回転に応じて周
期的に対応するように軸受ブラケット3に取付けられた
ホールIC24bとから構成されており、検出回転数が
所定回転数となったときに切換信号を出力するようにな
っており、この切換信号に基づいて駆動回路を介して電
源切換用スイッチ22の駆動巻線22Cが通電されるよ
うになっている。
【0031】しかして、始動後に同期電動機部20の永
久磁石18(図1および図3参照)により同期引込みを
行なうときの回転数は事前に調査できるので、回転数検
出器24の所定回転数を同期引込み時の回転数に設定す
れば、電源の切換えが自動的に行なわれるようになる。
従って、この第2の実施例によっても第1の実施例と同
様の作用効果が得られる。
【0032】図6は本発明の第3の実施例であり、図1
および図4と同一部分には同一符号を付して示し、以下
異なる部分について説明する。この第3の実施例では、
タイマー23の代わりに、誘導電動機部19(図1参
照)の固定子巻線5aにその温度を検出する温度検出器
25を設けるようにしたもので、この温度検出器25
は、検出温度が所定温度となったときに切換信号を出力
するようになっており、この切換信号に基づいて駆動回
路を介して電源切換用スイッチ22の駆動巻線22Cが
通電されようになっている。
【0033】しかして、始動後に誘導電動機部10の固
定子巻線5aは、電流が流れることにより一時的に温度
が上昇するが、第2の実施例と同様に同期引込みを行な
うときの回転数に達するまでに上昇する温度は事前に調
査できるので、温度検出器25の所定温度を同期引込み
時の温度に設定すれば、電源の切換えが自動的に行なわ
れるようになる。従って、この第3の実施例によっても
第1の実施例と同様の作用効果が得られる。
【0034】図7は本発明の第4の実施例であり、図4
および図5と同一部分には同一符号を付して示し、以下
異なる部分について説明する。この第4の実施例では、
第1の実施例のタイマ23と第2の実施例の回転数検出
器24との両方を設けるようにしたものであり、両者の
いずれの切換信号に基づいても、例えば、両者のうちの
早く出力された方の切換信号に基づいて駆動回路を介し
て電源切換用スイッチ22の駆動巻線22Cが通電され
るようになっている。
【0035】従って、この第4の実施例によっても第1
の実施例同様の作用効果が得られ、特に、タイマ23お
よび回転数検出器24のうちの一方が故障しても他方の
切換信号によって電源切換えを行なえるので、電源切換
えを確実に行なうことができる利点がある。
【0036】図8は本発明の第5の実施例であり、図4
および図6と同一部分には同一符号を付して示し、以下
異なる部分について説明する。この第5の実施例では、
第1の実施例のタイマ23と第3の実施例の温度検出器
25との両方を設けるようにしたものであり、両者のい
ずれの切換信号に基づいても、例えば、両者のうちの早
く出力された方の切換信号に基づいて駆動回路を介して
電源切換用スイッチ22の駆動巻線22Cが通電される
ようになっている。
【0037】従って、この第5の実施例によっても第1
の実施例同様の作用効果が得られ、特に、タイマ23お
よび温度検出器25のうちの一方が故障しても他方の切
換信号によって電源切換えを行なえるので、電源切換え
を確実に行なうことができる利点がある。
【0038】図9は本発明の第6の実施例であり、図5
および図6と同一部分には同一符号を付して示し、以下
異なる部分について説明する。この第5の実施例では、
第2の実施例の回転数検出器24と第3の実施例の温度
検出器25との両方を設けるようにしたものであり、両
者のいずれの切換信号に基づいても、例えば、両者のう
ちの早く出力された方の切換信号に基づいて駆動回路を
介して電源切換用スイッチ22の駆動巻線22Cが通電
されるようになっている。
【0039】従って、この第6の実施例によっても第1
の実施例同様の作用効果が得られ、特に、回転数検出器
24および温度検出器25のうちの一方が故障しても他
方の切換信号によって電源切換えを行なえるので、電源
切換えを確実に行なうことができる利点がある。
【0040】図10は本発明の第7の実施例であり、図
4ないし図6と同一部分には同一符号を付して示し、以
下異なる部分について説明する。この第7の実施例で
は、第1の実施例のタイマ23と第2の実施例の回転数
検出器24と第3の実施例の温度検出器25との3つを
設けるようにしたものであり、3つのいずれの切換信号
に基づいても、例えば、3つのうちの真先に出力された
切換信号に基づいて駆動回路を介して電源切換用スイッ
チ22の駆動巻線22Cが通電されるようになってい
る。
【0041】従って、この第7の実施例によっても第1
の実施例同様の作用効果が得られ、特に、タイマ23、
回転数検出器24および温度検出器25のうちの2つが
故障しても残りのものの切換信号によって電源切換えを
行なえるので、電源切換えの安定性が向上する利点があ
る。
【0042】図11は本発明の第8の実施例であり、図
1と同一部分には同一符号を付して示し、以下異なる部
分について説明する。この第8の実施例では、回転子鉄
心8aと回転子軸9との嵌合部に断熱部材36を介装し
た構成に特徴を有するものであり、回転子軸9は断熱部
材26を介して回転子鉄心8aと一体に回転するように
なっていることは勿論である。この場合、断熱部材26
は、回転子軸9より熱伝導性の低い金属、カーボン或い
は断熱性セラミックなどで製作されている。
【0043】しかして、始動時には、誘導電動機部19
のバー10に電流が流れて回転子鉄心8aが一時的に温
度上昇する。一方、同期電動機部20の永久磁石18
は、温度が高くなるほど性能が悪化し、同期電動機部2
0としての性能が低下する。そのため、この第8の実施
例では、断熱部材26によって回転子鉄心8aの熱が回
転子軸9を経由して回転子鉄心8bの永久磁石18に伝
わることを防止し、一時的に同期電動機部20としての
性能が低下することを防止するようにしたものである。
【0044】尚、本発明は、上記し且つ図面に示す実施
例にのみ限定されるものではなく、つぎのような変形、
拡張が可能である。回転数検出器24の代わりにロータ
リエンコーダを回転数検出器として用いるようにしても
よい。インバータを用いて速度制御するようにしてもよ
い。全閉外扇形に限られず、冷却風が内部を流通する開
放形にも適用できる。自己始動形永久磁石付電動機に限
られず、自己始動形永久磁石付回転電機全般に適用でき
る。
【0045】
【発明の効果】以上の記述で明らかなように、本発明
は、始動時には、誘導式巻線を有する回転子鉄心に対応
する固定子巻線に電源を供給するようにしたので、永久
磁石には回転磁界が作用せず、永久磁石によるトルク変
動は発生しなくなり、また、永久磁石は誘導式巻線に干
渉しないので、始動電流も低減でき、そして、定格運転
時には、永久磁石を有する回転子鉄心に対応する固定子
巻線に電源を供給すようにしたので、永久磁石は誘導式
巻線に制限を受けることはなくなって、同期引込み時の
許容GDに制限が生ぜず、許容GDを増加し得て適
用可能な用途の拡大を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における上半部を断面に
て示す側面図
【図2】図1のA−A線に沿う拡大断面図
【図3】図1のB−B線に沿う拡大断面図
【図4】端子箱の拡大断面図
【図5】本発明の第2の実施例を示す構成説明図
【図6】本発明の第3の実施例を示す構成説明図
【図7】本発明の第4の実施例を示す構成説明図
【図8】本発明の第5の実施例を示す構成説明図
【図9】本発明の第6の実施例を示す構成説明図
【図10】本発明の第7の実施例を示す構成説明図
【図11】本発明の第8の実施例を示す図1相当図
【図12】従来例を示す図1相当図
【図13】図12のC−C線に沿う拡大断面図
【符号の説明】
図面中、2は固定子枠、3は軸受ブラケット、4aおよ
び4bは固定子鉄心、5aおよび5bは固定子巻線、6
aおよび6bは固定子、7aおよび7bは回転子、8a
および8bは回転子鉄心、9は回転子軸、10はバー
(誘導式巻線)、18は永久磁石、21は端子箱、22
は電源切換用スイッチ、23はタイマ、24は回転数検
出器、25は温度検出器、26は断熱部材を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 正克 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株 式会社東芝三重工場内 Fターム(参考) 5H621 AA01 BB01 BB02 BB07 GA01 HH01 JK14 JK17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子鉄心内に誘導式巻線と永久磁石と
    を有し、固定子鉄心の固定子巻線に電源を供給すること
    により、誘導式巻線により始動して永久磁石により同期
    引込みを行ない、定格運転時には永久磁石のみで同期運
    転を行なう自己始動形永久磁石付回転電機において、 回転子軸を共用させながら、固定子鉄心を誘導式巻線を
    有する回転子鉄心と永久磁石を有する回転子鉄心とに軸
    方向に分離させ、 固定子枠を共用させながら、固定子鉄心も夫々の回転子
    鉄心に対応するように軸方向に分離させ、 夫々の固定子鉄心に巻装された固定子巻線に供給する電
    源を切換えるための電源切換用スイッチを設けたことを
    特徴とする自己始動形永久磁石付回転電機。
  2. 【請求項2】 電源切換用スイッチは、端子箱内に配設
    されていることを特徴とする請求項1記載の自己始動形
    永久磁石付回転電機。
  3. 【請求項3】 電源切換用スイッチは、タイマの計時動
    作に基づいて切換えられるようになっていることを特徴
    とする請求項1または2記載の自己始動形永久磁石付回
    転電機。
  4. 【請求項4】 電源切換用スイッチは、回転子軸の回転
    数を検出する回転数検出器の検出回転数に基づいて切換
    えられるようになっていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の自己始動形永久磁石付回転電機。
  5. 【請求項5】 電源切換用スイッチは、誘導式巻線を有
    する回転子鉄心に対応する固定子巻線の温度を検出する
    温度検出器の検出温度に基づいて切換えられるようにな
    っていることを特徴とする請求項1または2記載の自己
    始動形永久磁石付回転電機。
  6. 【請求項6】 電源切換用スイッチは、タイマの計時動
    作および回転子軸の回転数を検出する回転数検出器の検
    出回転数のいずれに基づいても切換えられるようになっ
    ていることを特徴とする請求項1または2記載の自己始
    動形永久磁石付回転電機。
  7. 【請求項7】 電源切換用スイッチは、タイマの計時動
    作および誘導式巻線を有する回転子鉄心に対応する固定
    子巻線の温度を検出する温度検出器の検出温度のいずれ
    に基づいても切換えられるようになっていることを特徴
    とする請求項1または2記載の自己始動形永久磁石付回
    転電機。
  8. 【請求項8】 電源切換用スイッチは、回転子軸の回転
    数を検出する回転数検出器の検出回転数および誘導式巻
    線を有する回転子鉄心に対応する固定子巻線の温度を検
    出する温度検出器の検出温度のいずれに基づいても切換
    えられるようになっていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の自己始動形永久磁石付回転電機。
  9. 【請求項9】 電源切換用スイッチは、タイマの計時動
    作および回転子軸の回転数を検出する回転数検出器の検
    出回転数ならびに誘導式巻線を有する回転子鉄心に対応
    する固定子巻線の温度を検出する温度検出器の検出温度
    のいずれに基づいても切換えられるようになっているこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の自己始動形永久
    磁石付回転電機。
  10. 【請求項10】 誘導式巻線を有する固定子巻線と回転
    子軸との嵌合部に断熱部材を介装したことを特徴とする
    請求項1記載の自己始動形永久磁石付回転電機。
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