JP2001036769A - ノイズ低減装置 - Google Patents
ノイズ低減装置Info
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Landscapes
- Picture Signal Circuits (AREA)
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 回路の小規模化とフィルタ減衰特性の両立の
ためにIIRフィルタを用いたにもかかわらず位相劣化
が軽減され、自然なノイズ低減による高画質が得られる
ようにしたノイズ低減装置を提供すること。 【解決手段】 S3でノイズ低減処理を行った後、画像
のエッジ部の画素については、これ以上、ノイズ低減処
理をしないようにする(S4、S5)。一方、エッジ部以
外の画素については、S2で検出した所定画素後に処理
する画素の映像信号レベルのレベル変化ΔF1 が、補正
処理判定値TH2 未満のときは、レベル変化ΔF1 か補
正処理判定値TH2 未満のときは、S70で各画素に対
するノイズ補正の強さが、各画素毎に増加し、所定値L
で一定になるようにする。これにより、エッジ部に接近
するとノイズ補正の強さが減少し、エッジ部から離れる
とノイズ補正の強さが増加するようにしたもの。
ためにIIRフィルタを用いたにもかかわらず位相劣化
が軽減され、自然なノイズ低減による高画質が得られる
ようにしたノイズ低減装置を提供すること。 【解決手段】 S3でノイズ低減処理を行った後、画像
のエッジ部の画素については、これ以上、ノイズ低減処
理をしないようにする(S4、S5)。一方、エッジ部以
外の画素については、S2で検出した所定画素後に処理
する画素の映像信号レベルのレベル変化ΔF1 が、補正
処理判定値TH2 未満のときは、レベル変化ΔF1 か補
正処理判定値TH2 未満のときは、S70で各画素に対
するノイズ補正の強さが、各画素毎に増加し、所定値L
で一定になるようにする。これにより、エッジ部に接近
するとノイズ補正の強さが減少し、エッジ部から離れる
とノイズ補正の強さが増加するようにしたもの。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像信号のノイズ
低減装置に係り、特に画像のエッジ成分の保存が充分に
得られるようにしたノイズ低減装置に関する。
低減装置に係り、特に画像のエッジ成分の保存が充分に
得られるようにしたノイズ低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】映像信号のノイズ低減技法については、
従来から種々の方法が知られており、まず、その1とし
ては、空間周波数領域での帯域制限による方法があり、
この方法は、具体的には、さらに次の手段によるものに
分けられる。高周波成分の除去手段によるもの。周期性
雑音の除去手段によるもの。特定周波数領域の除去手段
によるもの。
従来から種々の方法が知られており、まず、その1とし
ては、空間周波数領域での帯域制限による方法があり、
この方法は、具体的には、さらに次の手段によるものに
分けられる。高周波成分の除去手段によるもの。周期性
雑音の除去手段によるもの。特定周波数領域の除去手段
によるもの。
【0003】そして、これらは、何れもフィルタなどの
帯域制限手段を用い、これにより映像信号を帯域分割
し、これら分割した帯域の高周波成分、若しくは特定の
周波数成分をノイズと見做して削除する方式である。
帯域制限手段を用い、これにより映像信号を帯域分割
し、これら分割した帯域の高周波成分、若しくは特定の
周波数成分をノイズと見做して削除する方式である。
【0004】しかし、この方式では、希望する削除すべ
き帯域成分の分割に急峻な特性の帯域制限手段が必要で
あり、このため、フィルタなど帯域制限手段の回路規模
が大きくなってしまう。また、映像信号成分中の周波数
成分を削除する場合は、ノイズ成分と同時に信号成分も
削除してしまう。
き帯域成分の分割に急峻な特性の帯域制限手段が必要で
あり、このため、フィルタなど帯域制限手段の回路規模
が大きくなってしまう。また、映像信号成分中の周波数
成分を削除する場合は、ノイズ成分と同時に信号成分も
削除してしまう。
【0005】そこで、その2のノイズ低減技法として、
ノイズ成分と信号成分の判断に信号レベルによる判断を
追加し、特定の周波数成分で、且つ、特定のレベルの信
号の場合をノイズ成分と見做す方式があり、さらには、
その3として、フレーム加算によるノイズ成分除去方式
がある。
ノイズ成分と信号成分の判断に信号レベルによる判断を
追加し、特定の周波数成分で、且つ、特定のレベルの信
号の場合をノイズ成分と見做す方式があり、さらには、
その3として、フレーム加算によるノイズ成分除去方式
がある。
【0006】ここで、その3のフレーム加算によるノイ
ズ成分除去方式は、映像信号を1フレーム毎に、時間軸
方向、すなわち動きの成分により帯域制限を行い、高周
波成分、或いは特定周波数成分をノイズ成分と見做し、
これを除去する方式であり、この方式によれば、画面中
の周波数成分にあまり影響を与えることなくノイズ成分
を除去することができる。
ズ成分除去方式は、映像信号を1フレーム毎に、時間軸
方向、すなわち動きの成分により帯域制限を行い、高周
波成分、或いは特定周波数成分をノイズ成分と見做し、
これを除去する方式であり、この方式によれば、画面中
の周波数成分にあまり影響を与えることなくノイズ成分
を除去することができる。
【0007】しかし、その反面、時間軸成分から高周波
成分が除去されたことにより、動きに残像がでるなど、
空間軸と同様に時間軸信号成分も削除してしまうという
問題点がある。更に、このフレーム加算によるノイズ成
分除去方式では、フレーム毎の情報を保持しておく必要
があるため、フレームメモリなどの記憶手段、遅延手段
が必要であり、空間周波数軸方式に比較して回路規模は
更に大きくなる。
成分が除去されたことにより、動きに残像がでるなど、
空間軸と同様に時間軸信号成分も削除してしまうという
問題点がある。更に、このフレーム加算によるノイズ成
分除去方式では、フレーム毎の情報を保持しておく必要
があるため、フレームメモリなどの記憶手段、遅延手段
が必要であり、空間周波数軸方式に比較して回路規模は
更に大きくなる。
【0008】ところで、以上に挙げた方式は、何れも回
路規模が大きくなってしまうが、これを改善する方法と
して空間フィルタ法がある。そして、この空間フィルタ
法の中で最も基本的な方法が移動平均法で、この方法
は、画像を構成する各画素ごとに周辺の画素との平均化
等の演算を行う方法であり、このため数画素分のフィル
タ構成で実現可能である。また、この移動平均化法によ
る演算の他に、該当画素と周辺画素とで重み付けを行っ
て所望のフィルタ特性を得る方法も知られている。
路規模が大きくなってしまうが、これを改善する方法と
して空間フィルタ法がある。そして、この空間フィルタ
法の中で最も基本的な方法が移動平均法で、この方法
は、画像を構成する各画素ごとに周辺の画素との平均化
等の演算を行う方法であり、このため数画素分のフィル
タ構成で実現可能である。また、この移動平均化法によ
る演算の他に、該当画素と周辺画素とで重み付けを行っ
て所望のフィルタ特性を得る方法も知られている。
【0009】一方、これら移動平均法としては、さら
に、エッジ保存平滑化法があり、この保存平均化法は、
当該画素とその周辺画素、若しくはそれぞれの画素のレ
ベル差によってエッジ成分を判定し、エッジ成分を構成
する画素を含まないように平均化を行う方式や、当該画
素近傍に9個程度の領域を設け、分散が最小となる領域
の平均値を用いる方式である。
に、エッジ保存平滑化法があり、この保存平均化法は、
当該画素とその周辺画素、若しくはそれぞれの画素のレ
ベル差によってエッジ成分を判定し、エッジ成分を構成
する画素を含まないように平均化を行う方式や、当該画
素近傍に9個程度の領域を設け、分散が最小となる領域
の平均値を用いる方式である。
【0010】従来の空間周波数領域におけるフィルタ法
による方式では、フィルタの減衰特性が不充分な場合
は、残すべき信号成分も減衰されてしまうため、フィル
タの減衰特性を充分に急峻にする必要があり、フィルタ
の次数が大きくなってしまう問題点がある。同様に、フ
レーム加算方式においては、時間軸方向のフィルタ特性
を充分とる必要がある。
による方式では、フィルタの減衰特性が不充分な場合
は、残すべき信号成分も減衰されてしまうため、フィル
タの減衰特性を充分に急峻にする必要があり、フィルタ
の次数が大きくなってしまう問題点がある。同様に、フ
レーム加算方式においては、時間軸方向のフィルタ特性
を充分とる必要がある。
【0011】一方、空間フィルタ法による方式では、当
該画素と周辺画素との演算でフィルタ次数が限られるた
め、特に低域成分のノイズ除去効果は困難である。さら
に以上の他にも、局所統計量フィルタを用いた方法とし
て、当該画素と周辺画素の標本中央値を演算するメジア
ンフィルタ方式があるが、何れも一長一短があるので、
従来から適当に選択して用いられている。
該画素と周辺画素との演算でフィルタ次数が限られるた
め、特に低域成分のノイズ除去効果は困難である。さら
に以上の他にも、局所統計量フィルタを用いた方法とし
て、当該画素と周辺画素の標本中央値を演算するメジア
ンフィルタ方式があるが、何れも一長一短があるので、
従来から適当に選択して用いられている。
【0012】そこで、上記した回路規模増大の問題とフ
ィルタ減衰特性の問題を解決する方式として、特願平9
−216466号の出願に係る発明では、IIR(無限
長インパルス応答)フィルタを用いたノイズ低減装置に
ついて提案しており、以下、この出願に係るノイズ低減
装置を従来技術として、図7により説明する。
ィルタ減衰特性の問題を解決する方式として、特願平9
−216466号の出願に係る発明では、IIR(無限
長インパルス応答)フィルタを用いたノイズ低減装置に
ついて提案しており、以下、この出願に係るノイズ低減
装置を従来技術として、図7により説明する。
【0013】この図7は、この従来技術における処理手
順を示したもので、S1〜S10は各処理ステップを表
わす。まず、S1では、ノイズ補正処理を施すべき映像
信号を、所定の単位、例えばフレーム単位でメモリに用
意する。従って、例えば一般的なテレビジョン方式の映
像信号の場合には、フレーム周期で映像信号が取り込ま
れ、メモリに用意されることになる。以後、S2以降の
処理は、所定の基準動作クロックC(後述)毎に開始さ
れ、1クロック期間でS10までの処理を実行し終える
ようになっている。
順を示したもので、S1〜S10は各処理ステップを表
わす。まず、S1では、ノイズ補正処理を施すべき映像
信号を、所定の単位、例えばフレーム単位でメモリに用
意する。従って、例えば一般的なテレビジョン方式の映
像信号の場合には、フレーム周期で映像信号が取り込ま
れ、メモリに用意されることになる。以後、S2以降の
処理は、所定の基準動作クロックC(後述)毎に開始さ
れ、1クロック期間でS10までの処理を実行し終える
ようになっている。
【0014】そこで、まず、S2では、メモリに用意さ
れた1フレーム分の映像信号から、所定の順序で処理す
べき画素の選択を行ない、その信号レベルを取り込んで
対象画素Pとする。ここで、所定の順序とは、例えば一
般的なテレビジョン方式の映像信号の場合には、画面の
左から右、上から下の順序になる。
れた1フレーム分の映像信号から、所定の順序で処理す
べき画素の選択を行ない、その信号レベルを取り込んで
対象画素Pとする。ここで、所定の順序とは、例えば一
般的なテレビジョン方式の映像信号の場合には、画面の
左から右、上から下の順序になる。
【0015】次に、S3では、空間フィルタ法によるノ
イズ低減処理を施し、ノイズ低減された画素データFを
出力する。従って、この従来技術では、処理対象となっ
た画素については、その全てに、前処理として空間フィ
ルタ法によるノイズ低減処理が施されることになる。こ
こで、空間フィルタ法とは、画面の縦方向と横方向の平
均化による2次元フィルタ、又は、更に時間軸方向も含
めた3次元フィルタなどの有限長フィルタによる処理の
ことであり、詳しくは後述する。
イズ低減処理を施し、ノイズ低減された画素データFを
出力する。従って、この従来技術では、処理対象となっ
た画素については、その全てに、前処理として空間フィ
ルタ法によるノイズ低減処理が施されることになる。こ
こで、空間フィルタ法とは、画面の縦方向と横方向の平
均化による2次元フィルタ、又は、更に時間軸方向も含
めた3次元フィルタなどの有限長フィルタによる処理の
ことであり、詳しくは後述する。
【0016】次に、S4では、対象画素Pが画像のエッ
ジ部に対応する画素か否かを判定する。このため、画素
データFと1画素前の対象画素B'の輝度レベルの変化
分ΔFを求め、これを別途設定されている対象画素判定
値TH1 と比較し、変化分ΔFが対象画素判定値TH1
以上であったらY(肯定)と判定し、未満のときはN(否
定)と判定する。
ジ部に対応する画素か否かを判定する。このため、画素
データFと1画素前の対象画素B'の輝度レベルの変化
分ΔFを求め、これを別途設定されている対象画素判定
値TH1 と比較し、変化分ΔFが対象画素判定値TH1
以上であったらY(肯定)と判定し、未満のときはN(否
定)と判定する。
【0017】ここで、対象画素判定値TH1 とは、画像
のエッジ部を識別する閾値となるもので、画素間での輝
度レベルの変化が対象画素判定値TH1 以上のときは、
画像のエッジ部であると見做すのである。そして、ま
ず、このS4での結果がY(肯定)となったときは、この
ときの対象画素Pはエッジ部であると見做してS5に進
み、対象画素Pをそのまま画素Bのデータとする。つま
り、画像のエッジ部では何もノイズ処理がされないこと
になる。
のエッジ部を識別する閾値となるもので、画素間での輝
度レベルの変化が対象画素判定値TH1 以上のときは、
画像のエッジ部であると見做すのである。そして、ま
ず、このS4での結果がY(肯定)となったときは、この
ときの対象画素Pはエッジ部であると見做してS5に進
み、対象画素Pをそのまま画素Bのデータとする。つま
り、画像のエッジ部では何もノイズ処理がされないこと
になる。
【0018】他方、S4での判定結果がN(否定)のとき
は、このときの対象画素Pは、エッジ部以外のノイズ補
正処理対象画素であると見做し、S6に進む。
は、このときの対象画素Pは、エッジ部以外のノイズ補
正処理対象画素であると見做し、S6に進む。
【0019】このS6では、画素データFのレベル変
化、すなわち、いまの画素データFと1画素前の画素デ
ータB'との差ΔFが補正処理判定値TH2 と比較さ
れ、さらにノイズ補正を適用するか否かを判定する。
化、すなわち、いまの画素データFと1画素前の画素デ
ータB'との差ΔFが補正処理判定値TH2 と比較さ
れ、さらにノイズ補正を適用するか否かを判定する。
【0020】ここで、この補正処理判定値TH2 は、上
記した対象画素判定値TH1 に対して、TH1 >TH2
の関係があることは、いうまでもないが、さらに具体的
な値については、後で詳しく説明する。
記した対象画素判定値TH1 に対して、TH1 >TH2
の関係があることは、いうまでもないが、さらに具体的
な値については、後で詳しく説明する。
【0021】このS6では、画素データFのレベル変化
分ΔFが補正処理判定値TH2 以下のとき、判定結果が
Yになり、そうでなければNになる。そして、まず、こ
のS6での判定結果がNのときにはS7に進み、画素デ
ータFをそのまま画素データBとして出力する。しかし
て、S6での判定結果がYのときにはS8に進み、画素
データFのレベルと、画素データBの1画素前のデータ
である画素データB'のレベルに応じたノイズ補正を行
い、ノイズ補正された画素データAを得る。
分ΔFが補正処理判定値TH2 以下のとき、判定結果が
Yになり、そうでなければNになる。そして、まず、こ
のS6での判定結果がNのときにはS7に進み、画素デ
ータFをそのまま画素データBとして出力する。しかし
て、S6での判定結果がYのときにはS8に進み、画素
データFのレベルと、画素データBの1画素前のデータ
である画素データB'のレベルに応じたノイズ補正を行
い、ノイズ補正された画素データAを得る。
【0022】このS8におけるノイズ補正処理は、この
従来技術の特徴の1であり、具体的には、次の演算式に
よる処理となっている。 画素データA=(画素データFのレベル)/(2exp(G−1))+ (画素データB'の補正レベル)×(2exp(G−1)−1)/(2exp(G−1) なお、この処理の詳細は後述する。
従来技術の特徴の1であり、具体的には、次の演算式に
よる処理となっている。 画素データA=(画素データFのレベル)/(2exp(G−1))+ (画素データB'の補正レベル)×(2exp(G−1)−1)/(2exp(G−1) なお、この処理の詳細は後述する。
【0023】このあと、S9では、この画素データAを
画素データBとして出力する。そして、最後に、S10
で、S4、S7、S9の夫々から出力されてくる画素デ
ータBを所定の順序でメモリに格納し、所定の単位、例
えば上記したフレーム単位からなる映像信号に戻し、こ
れによりノイズ補正処理が施された映像信号を得るので
ある。
画素データBとして出力する。そして、最後に、S10
で、S4、S7、S9の夫々から出力されてくる画素デ
ータBを所定の順序でメモリに格納し、所定の単位、例
えば上記したフレーム単位からなる映像信号に戻し、こ
れによりノイズ補正処理が施された映像信号を得るので
ある。
【0024】図8は、この従来技術によるノイズ低減装
置の一例で、以下、上記した図7のノイズ補正処理と共
に、この図8の例について説明する。まず、空間フィル
タ法によるノイズ低減手段11は、上記したように、画
面の縦方向と横方向の平均化による2次元フィルタ、又
は、更に時間軸方向も含めた3次元フィルタなどの有限
長フィルタからなり、対象画素Pに対して空間フィルタ
法によるノイズ低減処理を施し、ノイズ低減された画素
データFを出力する働きをする。
置の一例で、以下、上記した図7のノイズ補正処理と共
に、この図8の例について説明する。まず、空間フィル
タ法によるノイズ低減手段11は、上記したように、画
面の縦方向と横方向の平均化による2次元フィルタ、又
は、更に時間軸方向も含めた3次元フィルタなどの有限
長フィルタからなり、対象画素Pに対して空間フィルタ
法によるノイズ低減処理を施し、ノイズ低減された画素
データFを出力する働きをする。
【0025】図9は、空間フィルタ処理の一例で、対象
画素Pを33としたとき、その上下左右に隣接する画素
34のレベルと、斜め及び1画素離れて隣接する画素3
2のレベルを、それぞれ図示の係数により加算し、平均
化することによりノイズの低減が得られるようにしてい
る。
画素Pを33としたとき、その上下左右に隣接する画素
34のレベルと、斜め及び1画素離れて隣接する画素3
2のレベルを、それぞれ図示の係数により加算し、平均
化することによりノイズの低減が得られるようにしてい
る。
【0026】このとき、斜め方向の画素のレベルを考慮
し、係数のレベルが円形分布になるようにするのが一般
的であり、且つ、処理による信号レベルの変化が生じな
いように、各係数の加算値が1になるようにする。従っ
て、この空間フィルタ法によるノイズ低減手段11は、
図7のS5での処理に対応する。
し、係数のレベルが円形分布になるようにするのが一般
的であり、且つ、処理による信号レベルの変化が生じな
いように、各係数の加算値が1になるようにする。従っ
て、この空間フィルタ法によるノイズ低減手段11は、
図7のS5での処理に対応する。
【0027】次に、第1の映像信号比較手段15は、対
象画素Pと1画素前の画素データFの各輝度レベルを取
り込み、それらの差分ΔF(=|F−B'|)を求め、これ
を別途設定されている対象画素判定値TH1 と比較し、
ΔF<TH1 のときはレベル0を保ち、ΔF≧TH1 の
ときレベル1になる切換信号S1 を出力し、それを第1
のデータセレクタ14に供給する。
象画素Pと1画素前の画素データFの各輝度レベルを取
り込み、それらの差分ΔF(=|F−B'|)を求め、これ
を別途設定されている対象画素判定値TH1 と比較し、
ΔF<TH1 のときはレベル0を保ち、ΔF≧TH1 の
ときレベル1になる切換信号S1 を出力し、それを第1
のデータセレクタ14に供給する。
【0028】そして、第1のデータセレクタ14は、切
換信号S1 のレベルが0のときは第2のデータセレクタ
13の出力を選択し、切換信号S1 のレベルが1になっ
たときだけ対象画素Pを選択するように動作する。
換信号S1 のレベルが0のときは第2のデータセレクタ
13の出力を選択し、切換信号S1 のレベルが1になっ
たときだけ対象画素Pを選択するように動作する。
【0029】次に、第2の映像信号比較手段16は、ノ
イズ低減された画素データFをノイズ低減手段11から
入力し、そのレベル変化分、すなわち、現在の画素デー
タFと、1画素前の画素データB’との差分ΔF(=|F
−B'|)を、予め設定されている補正処理判定値TH2
と比較し、ΔF<TH2 のときはレベル0を保つが、Δ
F≧TH2 のときはレベル1になる切換信号S2 を出力
し、それを第2のデータセレクタ13に供給する。
イズ低減された画素データFをノイズ低減手段11から
入力し、そのレベル変化分、すなわち、現在の画素デー
タFと、1画素前の画素データB’との差分ΔF(=|F
−B'|)を、予め設定されている補正処理判定値TH2
と比較し、ΔF<TH2 のときはレベル0を保つが、Δ
F≧TH2 のときはレベル1になる切換信号S2 を出力
し、それを第2のデータセレクタ13に供給する。
【0030】そこで、第2のデータセレクタ13は、切
換信号S2 のレベルが0のときは映像信号補正処理手段
12の出力を選択し、切換信号S2 のレベルが1になっ
たときだけ画素データFを選択するように動作する。
換信号S2 のレベルが0のときは映像信号補正処理手段
12の出力を選択し、切換信号S2 のレベルが1になっ
たときだけ画素データFを選択するように動作する。
【0031】従って、これら第1のデータセレクタ14
と第1の映像信号比較手段15、それに第2のデータセ
レクタ13と第2の映像信号比較手段16が、それぞれ
図7のS3、S4とS6、S7の処理に対応する。
と第1の映像信号比較手段15、それに第2のデータセ
レクタ13と第2の映像信号比較手段16が、それぞれ
図7のS3、S4とS6、S7の処理に対応する。
【0032】次に、映像信号補正処理手段12は、図7
のS8におけるノイズ補正処理を実行するもので、図1
0に示すように、カウンタ120とデータリミッタ12
1、それに補正演算部122で構成されている。まず、
カウンタ120は、基準動作クロックCによりカウント
アップされ、第2の映像信号比較手段16から出力され
る切換信号S2 がレベル1になるとリセットされる。
のS8におけるノイズ補正処理を実行するもので、図1
0に示すように、カウンタ120とデータリミッタ12
1、それに補正演算部122で構成されている。まず、
カウンタ120は、基準動作クロックCによりカウント
アップされ、第2の映像信号比較手段16から出力され
る切換信号S2 がレベル1になるとリセットされる。
【0033】そして、これにより、画素データFの変化
分ΔFが補正処理判定値TH2 未満になっている期間
中、すなわち、ΔF<TH2 になっている期間中、この
期間の開始時点から対象画素Pが選択される毎にカウン
トアップされてゆき、画素データFの変化分ΔFが補正
処理判定値TH2 を越えた終了時点でリセットされるカ
ウントデータCGを出力する働きをする。
分ΔFが補正処理判定値TH2 未満になっている期間
中、すなわち、ΔF<TH2 になっている期間中、この
期間の開始時点から対象画素Pが選択される毎にカウン
トアップされてゆき、画素データFの変化分ΔFが補正
処理判定値TH2 を越えた終了時点でリセットされるカ
ウントデータCGを出力する働きをする。
【0034】次に、データリミッタ121は、カウンタ
120から出力されるカウントデータCGと、予め設定
してある所定の効果最大値Lとを入力とし、カウントデ
ータCGが効果最大値L以下のときは、カウントデータ
CGをそのままデータGとして出力し、カウントデータ
CGが効果最大値Lを越えたときは、この効果最大値L
をデータGとして出力する働きをする。
120から出力されるカウントデータCGと、予め設定
してある所定の効果最大値Lとを入力とし、カウントデ
ータCGが効果最大値L以下のときは、カウントデータ
CGをそのままデータGとして出力し、カウントデータ
CGが効果最大値Lを越えたときは、この効果最大値L
をデータGとして出力する働きをする。
【0035】従って、画素データFの変化分ΔFが補正
処理判定値TH2 未満になっていてリセットされないま
まになっているときに、データリミッタ121から出力
されるデータGの値は、順次、次に示すように変化して
ゆく。ここで、各数値の発生間隔は、基準動作クロック
Cの周期となる。 0123333……
処理判定値TH2 未満になっていてリセットされないま
まになっているときに、データリミッタ121から出力
されるデータGの値は、順次、次に示すように変化して
ゆく。ここで、各数値の発生間隔は、基準動作クロック
Cの周期となる。 0123333……
【0036】そして、画素データFの変化分ΔFが補正
処理判定値TH2 を越えた状態が現われると、その都
度、0にリセットされるので、このときのデータGの値
は、次の(表1)のようになる。ここで、↑はリセット時
点を表わす。
処理判定値TH2 を越えた状態が現われると、その都
度、0にリセットされるので、このときのデータGの値
は、次の(表1)のようになる。ここで、↑はリセット時
点を表わす。
【0037】
【表1】
【0038】次に、補正演算部122は、画素データF
と、画素データBの1画素前のデータである画素データ
B'を用い、それらのレベルに応じた平均化処理を、デ
ータGの数値を指数関数として実行し、ノイズ補正され
た画素データAを出力するもので、得られた画素データ
Aは、第2のデータセレクタ13に供給される。
と、画素データBの1画素前のデータである画素データ
B'を用い、それらのレベルに応じた平均化処理を、デ
ータGの数値を指数関数として実行し、ノイズ補正され
た画素データAを出力するもので、得られた画素データ
Aは、第2のデータセレクタ13に供給される。
【0039】従って、映像信号補正処理手段12と第2
のデータセレクタ13、それに第1のデータセレクタ1
4が、図7のS8、S9、S10の処理に対応するもの
となる。
のデータセレクタ13、それに第1のデータセレクタ1
4が、図7のS8、S9、S10の処理に対応するもの
となる。
【0040】次に、この従来技術の動作について、図1
1に示す動作説明用のサンプル画像を用いて説明する。
この図11は、理解を容易にするため、輝度レベルを高
さ方向にとった3次元表示にしてあり、従って、この図
11においては、画像の水平方向と垂直方向が画素の位
置座標であるのに対して、輝度方向は信号の輝度レベル
で、高くなるほど明るい信号であることを示している。
1に示す動作説明用のサンプル画像を用いて説明する。
この図11は、理解を容易にするため、輝度レベルを高
さ方向にとった3次元表示にしてあり、従って、この図
11においては、画像の水平方向と垂直方向が画素の位
置座標であるのに対して、輝度方向は信号の輝度レベル
で、高くなるほど明るい信号であることを示している。
【0041】そして、このサンプル画像は、上からみる
と、画像の背景部分21の右下に4角形の明るい部分2
2があり、この明るい部分22の左下には、中間の明る
さの4角形の部分23がある画像になっており、これら
の部分全体に波状にノイズ成分24が乗っている状態を
表わしている。
と、画像の背景部分21の右下に4角形の明るい部分2
2があり、この明るい部分22の左下には、中間の明る
さの4角形の部分23がある画像になっており、これら
の部分全体に波状にノイズ成分24が乗っている状態を
表わしている。
【0042】従って、信号部分は、一部の角が欠けてい
る立方体で表わされ、立方体の境界部分では輝度が大き
く変化していて、崖(がけ)のようになっており、この部
分に画像のエッジが存在していることになる。
る立方体で表わされ、立方体の境界部分では輝度が大き
く変化していて、崖(がけ)のようになっており、この部
分に画像のエッジが存在していることになる。
【0043】ここで、部分22の輝度を最大輝度H、部
分23の輝度を下側中間輝度D、部分23から部分22
までの輝度を上側中間輝度M、ノイズ成分24の大きさ
(振幅)をノイズレベルNと定義すると、これらと、上記
した対象画素判定値TH1及び補正処理判定値TH2 の
関係は、以下の〜の通りにしてある。なお、これら
対象画素判定値TH1 及び補正処理判定値TH2 には、
TH1 >TH2 の関係があることは、既に説明した通り
である。 対象画素判定値TH1 <最大輝度H 対象画素判定値TH1 >下側中間輝度D 対象画素判定値TH1 >上側中間輝度M 補正処理判定値TH2 >ノイズレベルN 補正処理判定値TH2 <下側中間輝度D 補正処理判定値TH2 <上側中間輝度M
分23の輝度を下側中間輝度D、部分23から部分22
までの輝度を上側中間輝度M、ノイズ成分24の大きさ
(振幅)をノイズレベルNと定義すると、これらと、上記
した対象画素判定値TH1及び補正処理判定値TH2 の
関係は、以下の〜の通りにしてある。なお、これら
対象画素判定値TH1 及び補正処理判定値TH2 には、
TH1 >TH2 の関係があることは、既に説明した通り
である。 対象画素判定値TH1 <最大輝度H 対象画素判定値TH1 >下側中間輝度D 対象画素判定値TH1 >上側中間輝度M 補正処理判定値TH2 >ノイズレベルN 補正処理判定値TH2 <下側中間輝度D 補正処理判定値TH2 <上側中間輝度M
【0044】次に、図12は、図11に示したサンプル
画像に上記従来技術による信号処理を施し、その結果を
3次元の画像で示したもので、以下、この図12によ
り、上記信号処理を施した結果について説明する。な
お、この図12では、理解を容易にするため、画面の上
下の端部と左右の端部は、エッジ部としては見做さない
で説明する。
画像に上記従来技術による信号処理を施し、その結果を
3次元の画像で示したもので、以下、この図12によ
り、上記信号処理を施した結果について説明する。な
お、この図12では、理解を容易にするため、画面の上
下の端部と左右の端部は、エッジ部としては見做さない
で説明する。
【0045】まず、ノイズ成分24については、上記
の関係から、映像信号補正処理手段12によるノイズ補
正処理が働き、この結果、大きなノイズ除去作用が与え
らえることになり、図6に示すように、画像の背景部分
21と、明るい部分22及び中間の明るさの部分23で
は、そのエッジ部を除いて、ノイズ成分24がきれいに
除かれることになる。
の関係から、映像信号補正処理手段12によるノイズ補
正処理が働き、この結果、大きなノイズ除去作用が与え
らえることになり、図6に示すように、画像の背景部分
21と、明るい部分22及び中間の明るさの部分23で
は、そのエッジ部を除いて、ノイズ成分24がきれいに
除かれることになる。
【0046】次に、下側中間輝度Dになっている部分
と、上側中間輝度Mになっている部分では、上記と
の関係から、第2のデータセレクタ13が働き、この結
果、映像信号補正処理手段12によるノイズ補正処理は
機能せず、上記との関係から、空間フィルタ法によ
るノイズ低減手段11によるノイズ低減だけが働くこと
になる。
と、上側中間輝度Mになっている部分では、上記と
の関係から、第2のデータセレクタ13が働き、この結
果、映像信号補正処理手段12によるノイズ補正処理は
機能せず、上記との関係から、空間フィルタ法によ
るノイズ低減手段11によるノイズ低減だけが働くこと
になる。
【0047】なお、このように構成した理由は、以下の
通りである。まず、第1には、この下側中間輝度Dと、
上側中間輝度Mになっている部分では、信号レベルの変
化範囲が、ノイズレベルNと信号の中間にあるので、信
号成分とノイズ成分が同等のレベルで存在している確率
が高いからである。
通りである。まず、第1には、この下側中間輝度Dと、
上側中間輝度Mになっている部分では、信号レベルの変
化範囲が、ノイズレベルNと信号の中間にあるので、信
号成分とノイズ成分が同等のレベルで存在している確率
が高いからである。
【0048】次に、第2として、ノイズ低減処理がなさ
れる領域と、そうでない領域とのつながりを滑らかにす
るため、この部分でも軽いノイズ低減処理を施して置く
のである。そして、第3としては、この部分には、信号
成分が含まれる確率が高いので、ノイズ低減処理を充分
に利かすと、画像の重心ずれ(位相の悪化)が生じてしま
う虞れがあるからである。
れる領域と、そうでない領域とのつながりを滑らかにす
るため、この部分でも軽いノイズ低減処理を施して置く
のである。そして、第3としては、この部分には、信号
成分が含まれる確率が高いので、ノイズ低減処理を充分
に利かすと、画像の重心ずれ(位相の悪化)が生じてしま
う虞れがあるからである。
【0049】この結果、図12に示すように、エッジ部
が保存されることになる。ここで、明るい部分22のエ
ッジ部E22では、上記の関係から、ノイズ処理が全
く与えられないので、図示のように、この部分E22で
は、ノイズ成分24がそのまま残ってしまうが、エッジ
部の保存は充分に得られることになる。
が保存されることになる。ここで、明るい部分22のエ
ッジ部E22では、上記の関係から、ノイズ処理が全
く与えられないので、図示のように、この部分E22で
は、ノイズ成分24がそのまま残ってしまうが、エッジ
部の保存は充分に得られることになる。
【0050】一方、中間の明るさの部分23のエッジ部
では、上記、、及び上記、の関係から、ノイズ
低減手段11によるノイズ低減が与えらるので、図示の
ように、この部分E23では、多少レベルが抑えられた
ノイズ成分となっており、エッジ部は多少損なわれる
が、ノイズの除去とつながりの滑らかさがバランス良く
得られていることが判る。
では、上記、、及び上記、の関係から、ノイズ
低減手段11によるノイズ低減が与えらるので、図示の
ように、この部分E23では、多少レベルが抑えられた
ノイズ成分となっており、エッジ部は多少損なわれる
が、ノイズの除去とつながりの滑らかさがバランス良く
得られていることが判る。
【0051】次に、図13により、映像信号補正処理手
段12の動作について説明する。この図13は、図11
のサンプル画像にほぼ対応させた映像信号の画素を大ま
かに平面座標として示したもので、背景部分21と明る
い部分22、それに中間の明るさの部分23が、図11
と図12に対応して示してあり、各画素内に記載してあ
る数字が、図10で説明したデータGを表わす。
段12の動作について説明する。この図13は、図11
のサンプル画像にほぼ対応させた映像信号の画素を大ま
かに平面座標として示したもので、背景部分21と明る
い部分22、それに中間の明るさの部分23が、図11
と図12に対応して示してあり、各画素内に記載してあ
る数字が、図10で説明したデータGを表わす。
【0052】既に図10で説明したように、この映像信
号補正処理手段12を構成する補正演算部122でのノ
イズ補正の強さは、カウンタ120からデータリミッタ
121を介して出力されるデータGの数値によって決ま
り、データGが0のときはノイズ補正量も0で、このと
きは画素データFがそのまま画素データAになり、デー
タGが1、2、3と変るにつれ、指数関数的にノイズ補
正の強さが増してゆくようになっている。
号補正処理手段12を構成する補正演算部122でのノ
イズ補正の強さは、カウンタ120からデータリミッタ
121を介して出力されるデータGの数値によって決ま
り、データGが0のときはノイズ補正量も0で、このと
きは画素データFがそのまま画素データAになり、デー
タGが1、2、3と変るにつれ、指数関数的にノイズ補
正の強さが増してゆくようになっている。
【0053】一方、この補正演算部122でのノイズ補
正は、基本的には、画素の配列方向での平均化処理(単
純な平均化処理ではないが)であり、従って、画素の輝
度レベルが変化したところでは、その変化を抑える処理
となって、解像度を低下させ、多くの画素を対象にして
連続して実行すると、画像に重心ずれが現われ、これら
が相俟って、大きな画質の劣化を招いてしまう。
正は、基本的には、画素の配列方向での平均化処理(単
純な平均化処理ではないが)であり、従って、画素の輝
度レベルが変化したところでは、その変化を抑える処理
となって、解像度を低下させ、多くの画素を対象にして
連続して実行すると、画像に重心ずれが現われ、これら
が相俟って、大きな画質の劣化を招いてしまう。
【0054】しかしながら、この従来技術によれば、画
素間での輝度レベルの変化量に応じてデータGの値が変
化し、図13に示すように、画像のエッジ部ではデータ
Gが0にされ、その後、1、2、3と増加され、最大値
が予め設定してある効果最大値Lで抑えられるようにな
っている。
素間での輝度レベルの変化量に応じてデータGの値が変
化し、図13に示すように、画像のエッジ部ではデータ
Gが0にされ、その後、1、2、3と増加され、最大値
が予め設定してある効果最大値Lで抑えられるようにな
っている。
【0055】従って、この従来技術によれば、画像のエ
ッジ部の画素にはノイズ補正がされず、その後、順次、
ノイズ補正量が増してゆくので、解像度の低下が抑えら
れ、さらに、ノイズ補正の強さに限度が与えられるの
で、画像に現われる重心ずれにも限度が与えられること
になり、この結果、ノイズ補正に伴う画質の劣化を充分
に抑えることができ、ノイズの大きな低減と、高画質の
保持の両立を容易に得ることができる。
ッジ部の画素にはノイズ補正がされず、その後、順次、
ノイズ補正量が増してゆくので、解像度の低下が抑えら
れ、さらに、ノイズ補正の強さに限度が与えられるの
で、画像に現われる重心ずれにも限度が与えられること
になり、この結果、ノイズ補正に伴う画質の劣化を充分
に抑えることができ、ノイズの大きな低減と、高画質の
保持の両立を容易に得ることができる。
【0056】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、II
Rフィルタがフィードバックを利用している点について
充分な配慮がされているとは言えず、充分な高画質保持
に問題があった。すなわち、IIRフィルタはフィード
バックを要するため、位相特性が劣化し易い。
Rフィルタがフィードバックを利用している点について
充分な配慮がされているとは言えず、充分な高画質保持
に問題があった。すなわち、IIRフィルタはフィード
バックを要するため、位相特性が劣化し易い。
【0057】しかして、これを抑えるため、映像信号レ
ベル判定やIIRフィルタフィードバックゲインの制限
などを適用すると、信号処理後の映像信号では信号レベ
ルの変化点で位相劣化がおきてしまう。
ベル判定やIIRフィルタフィードバックゲインの制限
などを適用すると、信号処理後の映像信号では信号レベ
ルの変化点で位相劣化がおきてしまう。
【0058】また、回路の小規模化とフィルタ減衰特性
の両立のためIIRフィルタを用いると、位相劣化によ
る非対象特性で横引きノイズが発生し、不自然な画像と
なる問題がある。この問題は映像信号レベル判定及び、
IIRフィルタフィードバックゲインの制限等の方式に
より改善することが可能であるが、映像信号レベル判定
以内の信号レベルについては、位相劣化による非対象特
性で横引きノイズが発生し、不自然な画像となってしま
う虞れがある。
の両立のためIIRフィルタを用いると、位相劣化によ
る非対象特性で横引きノイズが発生し、不自然な画像と
なる問題がある。この問題は映像信号レベル判定及び、
IIRフィルタフィードバックゲインの制限等の方式に
より改善することが可能であるが、映像信号レベル判定
以内の信号レベルについては、位相劣化による非対象特
性で横引きノイズが発生し、不自然な画像となってしま
う虞れがある。
【0059】本発明の目的は、回路の小規模化とフィル
タ減衰特性の両立のためにIIRフィルタを用いたにも
かかわらず位相劣化が軽減され、自然なノイズ低減によ
る高画質が得られるようにしたノイズ低減装置を提供す
ることにある。
タ減衰特性の両立のためにIIRフィルタを用いたにも
かかわらず位相劣化が軽減され、自然なノイズ低減によ
る高画質が得られるようにしたノイズ低減装置を提供す
ることにある。
【0060】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の画素
からなる映像信号の各画素を逐次所定の順序で対象画素
として選択し、該対象画素の輝度値と、該対象画素の前
記所定の順序の1画素前の対象画素の輝度値との差から
なる輝度変化分を所定の補正処理判定値と比較し、この
比較結果に応じて対象画素毎のノイズ補正処理の内容を
切換えるようにしたノイズ低減装置において、前記各画
素に対するノイズ補正の強さが、各画素間での輝度値の
変化分が前記所定値を越える毎に、その前後で最小化さ
れ、越えない場合は前記ノイズ補正の強さが各画素毎に
増加し、前記ノイズ補正の強さが一定になるようにした
映像信号補正手段を設け、前記輝度変化分が前記補正処
理判定値未満のときのノイズ補正処理が、前記映像信号
補正手段により実行されるようにして達成される。
からなる映像信号の各画素を逐次所定の順序で対象画素
として選択し、該対象画素の輝度値と、該対象画素の前
記所定の順序の1画素前の対象画素の輝度値との差から
なる輝度変化分を所定の補正処理判定値と比較し、この
比較結果に応じて対象画素毎のノイズ補正処理の内容を
切換えるようにしたノイズ低減装置において、前記各画
素に対するノイズ補正の強さが、各画素間での輝度値の
変化分が前記所定値を越える毎に、その前後で最小化さ
れ、越えない場合は前記ノイズ補正の強さが各画素毎に
増加し、前記ノイズ補正の強さが一定になるようにした
映像信号補正手段を設け、前記輝度変化分が前記補正処
理判定値未満のときのノイズ補正処理が、前記映像信号
補正手段により実行されるようにして達成される。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるノイズ低減装
置について、図示の実施の形態の一例により詳細に説明
する。図1は、本発明の一実施形態による処理手順を示
したもので、図7に示した従来技術と異なる点は、S3
0、S40、S50、S60が付加され、且つS8につ
いては、処理内容が異なっているS8'に置き換えられ
ている点だけであり、その他の点については同じであ
る。
置について、図示の実施の形態の一例により詳細に説明
する。図1は、本発明の一実施形態による処理手順を示
したもので、図7に示した従来技術と異なる点は、S3
0、S40、S50、S60が付加され、且つS8につ
いては、処理内容が異なっているS8'に置き換えられ
ている点だけであり、その他の点については同じであ
る。
【0062】まず、S1では、ノイズ補正処理を施すべ
き映像信号を、例えばフレーム単位など、所定の単位づ
つメモリに用意する。従って、例えば一般的なテレビジ
ョン方式の映像信号の場合には、フレーム周期で映像信
号が取り込まれ、メモリに用意されることになる。以
後、S2以降の処理は、所定の基準クロックC毎に開始
され、1クロック期間でS10までの処理を実行し終え
るようになっている。
き映像信号を、例えばフレーム単位など、所定の単位づ
つメモリに用意する。従って、例えば一般的なテレビジ
ョン方式の映像信号の場合には、フレーム周期で映像信
号が取り込まれ、メモリに用意されることになる。以
後、S2以降の処理は、所定の基準クロックC毎に開始
され、1クロック期間でS10までの処理を実行し終え
るようになっている。
【0063】そこで、まず、S2では、メモリに用意さ
れた1フレーム分の映像信号から所定の順序で処理すべ
き画素の選択を行い、その信号レベルを取り込んで対象
画素Pとする。ここで所定の順序とは、これも図7の従
来技術と同じで、例えば一般的なテレビジョン方式の映
像信号の場合には、画面の左から右、上から下の順序と
なる。
れた1フレーム分の映像信号から所定の順序で処理すべ
き画素の選択を行い、その信号レベルを取り込んで対象
画素Pとする。ここで所定の順序とは、これも図7の従
来技術と同じで、例えば一般的なテレビジョン方式の映
像信号の場合には、画面の左から右、上から下の順序と
なる。
【0064】次に、S30では、選択された対象画素P
の信号レベルを取り込んで、所定画素分遅延させ、映像
検出レベルSEとして出力する。このように所定画素分
遅延することにより、後の処理の画素に対して、所定基
準クロック分先行する画素のレベルを検出することにな
る。そして、このときの所定画素分遅延は、例えば、後
述するループゲイン最大値Lと同じ値にすることによ
り、後の処理でエッジ処理前後を対象化することができ
る。
の信号レベルを取り込んで、所定画素分遅延させ、映像
検出レベルSEとして出力する。このように所定画素分
遅延することにより、後の処理の画素に対して、所定基
準クロック分先行する画素のレベルを検出することにな
る。そして、このときの所定画素分遅延は、例えば、後
述するループゲイン最大値Lと同じ値にすることによ
り、後の処理でエッジ処理前後を対象化することができ
る。
【0065】次に、S3では、空間フィルタ法によるノ
イズ低減処理を施し、ノイズ低減された画素データFを
出力する。従って、この実施形態でも、処理対象となっ
た画素については、その全てに前処理として空間フィル
タ法によるノイズ低減処理が施されることになるが、こ
こで、空間フィルタ法とは、画面の縦方向と横方向の平
均化による2次元フィルタ又は、さらに時間軸方向も含
めた3次元フィルタ等の有限長フィルタによる処理であ
り、詳しくは図7の従来技術で説明した通りである。
イズ低減処理を施し、ノイズ低減された画素データFを
出力する。従って、この実施形態でも、処理対象となっ
た画素については、その全てに前処理として空間フィル
タ法によるノイズ低減処理が施されることになるが、こ
こで、空間フィルタ法とは、画面の縦方向と横方向の平
均化による2次元フィルタ又は、さらに時間軸方向も含
めた3次元フィルタ等の有限長フィルタによる処理であ
り、詳しくは図7の従来技術で説明した通りである。
【0066】次に、S4では、対象画素Pが画素のエッ
ジ部に対応する画素か否かを、次のようにして判定す
る。まず画素データFと1画素前の対象画素B'の輝度
レベルとの変化分ΔF1 を求め、この変化分ΔF1 を別
途設定されている対象画素判定値TH1 と比較し、変化
分ΔF1 が対象画素判定値TH1 以上のときY(肯定)と
判定し、未満のときN(否定)と判定するのである。
ジ部に対応する画素か否かを、次のようにして判定す
る。まず画素データFと1画素前の対象画素B'の輝度
レベルとの変化分ΔF1 を求め、この変化分ΔF1 を別
途設定されている対象画素判定値TH1 と比較し、変化
分ΔF1 が対象画素判定値TH1 以上のときY(肯定)と
判定し、未満のときN(否定)と判定するのである。
【0067】従って、変化分ΔFが変化分ΔF1 になっ
ている点を除けは、図7の従来技術と同じである。ここ
で、対象画素判定値TH1 とは画像のエッジ部を識別す
るための閾値であり、画素間での輝度レベルの変化が対
象画素判定値TH1 以上のとき、画素のエッジ部である
とみなすようになっている。
ている点を除けは、図7の従来技術と同じである。ここ
で、対象画素判定値TH1 とは画像のエッジ部を識別す
るための閾値であり、画素間での輝度レベルの変化が対
象画素判定値TH1 以上のとき、画素のエッジ部である
とみなすようになっている。
【0068】そして、まず、このS5での結果がY(肯
定)のときは、このとき対象としている画素Pはエッジ
部であると見做してS5に進み、対象画素Pをそのまま
画素Bのデータとする。つまり、画素のエッジ部では何
もノイズ処理がされないことになる。なお、これも、変
化分ΔFが変化分ΔF1 になっている点を除けは、図7
の従来技術と同じである。
定)のときは、このとき対象としている画素Pはエッジ
部であると見做してS5に進み、対象画素Pをそのまま
画素Bのデータとする。つまり、画素のエッジ部では何
もノイズ処理がされないことになる。なお、これも、変
化分ΔFが変化分ΔF1 になっている点を除けは、図7
の従来技術と同じである。
【0069】他方、S4の判定結果がN(否定)のとき
は、このときの対象画素Pは、エッジ部以外のノイズ補
正対象画素であると見做し、S50に進む。このS50
では、画素データFが、後に対象画素Pとなる画素のレ
ベルSEとのレベル変化、すなわちΔF2 が別途設定さ
れている補正処理判定値TH3 と比較され、ノイズ補正
量の増減割合が決定される。
は、このときの対象画素Pは、エッジ部以外のノイズ補
正対象画素であると見做し、S50に進む。このS50
では、画素データFが、後に対象画素Pとなる画素のレ
ベルSEとのレベル変化、すなわちΔF2 が別途設定さ
れている補正処理判定値TH3 と比較され、ノイズ補正
量の増減割合が決定される。
【0070】ここでのノイズ補正量の増減割合の判定結
果は、画素データFと、後に対象画素Pとなる画素のレ
ベルSEとのレベル変化ΔF2 が、補正処理判定値TH
3 以上のときYになり、そうでないときはNになる。S
50での判定結果がYのときはS80に進み、画素デー
タFに対する1画素前の画素データB'の比率を少く
し、ノイズ低減効果が減少されるようにする。
果は、画素データFと、後に対象画素Pとなる画素のレ
ベルSEとのレベル変化ΔF2 が、補正処理判定値TH
3 以上のときYになり、そうでないときはNになる。S
50での判定結果がYのときはS80に進み、画素デー
タFに対する1画素前の画素データB'の比率を少く
し、ノイズ低減効果が減少されるようにする。
【0071】一方、判定結果がNのときは、S6に進
む。このS6では、画素データFと1画素前の画素デー
タB'が比較され、レベル変化分ΔF1 が補正処理判定
値TH2 以下のとき、判定結果がYになり、そうでなけ
ればNになる。
む。このS6では、画素データFと1画素前の画素デー
タB'が比較され、レベル変化分ΔF1 が補正処理判定
値TH2 以下のとき、判定結果がYになり、そうでなけ
ればNになる。
【0072】そして、まず、このS6での判定結果がN
のときにはS7に進み、画素データFをそのまま画素デ
ータBとして出力する。しかして、S6での判定結果が
YのときはS70に進み、ここで、画素データFに対す
る1画素前の画素データB'の比率を多くし、ノイズ低
減効果が増加されるようにする。
のときにはS7に進み、画素データFをそのまま画素デ
ータBとして出力する。しかして、S6での判定結果が
YのときはS70に進み、ここで、画素データFに対す
る1画素前の画素データB'の比率を多くし、ノイズ低
減効果が増加されるようにする。
【0073】S70とS80の後は、何れの場合もS
8'に進む。このS8'では、図7の従来技術におけるS
8とS9と同じノイズ補正処理が行われ、最後に、S1
0で、S5、S7、S8'の夫々から出力されてくる画
素データBを所定の順序でメモリに格納し、所定の単
位、例えばフレーム単位からなる映像信号に戻し、これ
によりノイズ補正処理が施された映像信号を得るのであ
る。
8'に進む。このS8'では、図7の従来技術におけるS
8とS9と同じノイズ補正処理が行われ、最後に、S1
0で、S5、S7、S8'の夫々から出力されてくる画
素データBを所定の順序でメモリに格納し、所定の単
位、例えばフレーム単位からなる映像信号に戻し、これ
によりノイズ補正処理が施された映像信号を得るのであ
る。
【0074】図2は、本発明の実施形態によるノイズ低
減装置の一例で、以下、図1のノイズ補正処理と共に、
この図2の実施形態について説明する。なお、この図2
の実施形態も、図8の従来技術に所定量遅延処理17と
映像レベル検出手段18、それに第3の映像信号比較手
段19を付加し、且つ図8の従来技術における映像信号
処理12に代えて、処理内容を一部変えた映像信号処理
12'を設けたものに相当する。
減装置の一例で、以下、図1のノイズ補正処理と共に、
この図2の実施形態について説明する。なお、この図2
の実施形態も、図8の従来技術に所定量遅延処理17と
映像レベル検出手段18、それに第3の映像信号比較手
段19を付加し、且つ図8の従来技術における映像信号
処理12に代えて、処理内容を一部変えた映像信号処理
12'を設けたものに相当する。
【0075】まず、入力された対象画素Pは、所定量遅
延処理17により遅延処理されると共に、映像レベル検
出手段18により映像信号レベルSEが出力される。こ
の処理は図1のS30に相当し、この結果、これ以降の
信号処理での検出レベルSEは、1画素分先行した画素
のデータから検出されたものとなる。
延処理17により遅延処理されると共に、映像レベル検
出手段18により映像信号レベルSEが出力される。こ
の処理は図1のS30に相当し、この結果、これ以降の
信号処理での検出レベルSEは、1画素分先行した画素
のデータから検出されたものとなる。
【0076】次に、空間フィルタ法によるノイズ低減手
段11は、上記したように、画面の縦方向と横方向の平
均化による2次元フィルタ、又は更に時間軸方向も含め
た3次元フィルタなどの有限長フィルタからなり、対象
画素Pに対して空間フィルタ法によるノイズ低減処理を
施し、ノイズ低減された画素データFを出力する働きを
する。
段11は、上記したように、画面の縦方向と横方向の平
均化による2次元フィルタ、又は更に時間軸方向も含め
た3次元フィルタなどの有限長フィルタからなり、対象
画素Pに対して空間フィルタ法によるノイズ低減処理を
施し、ノイズ低減された画素データFを出力する働きを
する。
【0077】ここでの空間フィルタ処理は、図7の従来
技術において、図9により説明した通りで、対象画素P
を画素30としたとき、その上下左右に隣接する画素3
1のレベルと、斜め及び1画素はなれて隣接する画素2
9のレベルを、それぞれ図示の係数により加算し、平均
化することによりノイズの低減が得られるようにしてい
る。
技術において、図9により説明した通りで、対象画素P
を画素30としたとき、その上下左右に隣接する画素3
1のレベルと、斜め及び1画素はなれて隣接する画素2
9のレベルを、それぞれ図示の係数により加算し、平均
化することによりノイズの低減が得られるようにしてい
る。
【0078】このとき、斜め方向の画素のレベルを考慮
し、係数のレベルが円形分布になるようにするのが一般
的であり、且つ処理による信号レベルの変化が生じない
ように、各係数の加算値が1になるようにする。従っ
て、この空間フィルタ法によるノイズ低減手段11は、
図1のS3に対応する。
し、係数のレベルが円形分布になるようにするのが一般
的であり、且つ処理による信号レベルの変化が生じない
ように、各係数の加算値が1になるようにする。従っ
て、この空間フィルタ法によるノイズ低減手段11は、
図1のS3に対応する。
【0079】次に、第1の映像信号比較手段15は、対
象画素Fの輝度レベルと1画素前の画素データB'の輝
度レベルの差分ΔF1(=|F−B'|)を求め、これを別
途設定されている対象画素判定値TH1 と比較し、比較
結果がΔF1<TH1 のときレベル0で、ΔF1≧TH1
のときはレベルが1になる切替信号S1 を発生し、それ
を第1のデータセレクタ14に供給する働きをする。
象画素Fの輝度レベルと1画素前の画素データB'の輝
度レベルの差分ΔF1(=|F−B'|)を求め、これを別
途設定されている対象画素判定値TH1 と比較し、比較
結果がΔF1<TH1 のときレベル0で、ΔF1≧TH1
のときはレベルが1になる切替信号S1 を発生し、それ
を第1のデータセレクタ14に供給する働きをする。
【0080】そこで、この第1のデータセレクタ14
は、切替信号S1 がレベル0のときは第2のデータセレ
クタ13の出力を選択し、切替信号S1 がレベル1にな
ったときは対象画素Pを選択するように動作する。
は、切替信号S1 がレベル0のときは第2のデータセレ
クタ13の出力を選択し、切替信号S1 がレベル1にな
ったときは対象画素Pを選択するように動作する。
【0081】次に、第2の映像信号比較手段16は、ノ
イズ低減された画素データFをノイズ低減手段11から
入力し、そのレベル変化分、つまり現在の画素データF
と1画素前の画素データB'との差分ΔF1 (=|F−
B'|)を求め、これを予め設定されている補正処理判定
値TH2 と比較し、ΔF1 <TH2 のときはレベル0に
なり、ΔF1 ≧TH2 のときはレベルが1になる切替信
号S2 を発生し、それを映像信号補正処理12'に供給
する働きをする。
イズ低減された画素データFをノイズ低減手段11から
入力し、そのレベル変化分、つまり現在の画素データF
と1画素前の画素データB'との差分ΔF1 (=|F−
B'|)を求め、これを予め設定されている補正処理判定
値TH2 と比較し、ΔF1 <TH2 のときはレベル0に
なり、ΔF1 ≧TH2 のときはレベルが1になる切替信
号S2 を発生し、それを映像信号補正処理12'に供給
する働きをする。
【0082】次に、第3の映像信号比較手段19は、ノ
イズ低減された画素データFをノイズ低減手段11から
入力し、これと、所定画素前の画素レベルSEとのレベ
ル変化分ΔF2 (=|F−SE|)を求め、これを予め設
定されている補正処理判定値TH3 と比較し、ΔF2 <
TH3 のときはレベル1になり、ΔF2 ≧TH3 のとき
はレベル0になる切替信号S3 を発生し、これを映像信
号補正処理12'に供給する働きをする。
イズ低減された画素データFをノイズ低減手段11から
入力し、これと、所定画素前の画素レベルSEとのレベ
ル変化分ΔF2 (=|F−SE|)を求め、これを予め設
定されている補正処理判定値TH3 と比較し、ΔF2 <
TH3 のときはレベル1になり、ΔF2 ≧TH3 のとき
はレベル0になる切替信号S3 を発生し、これを映像信
号補正処理12'に供給する働きをする。
【0083】次に、映像信号補正処理12'について、
図3により説明する。この映像信号補正処理12'は、
図3に示すように、補正演算部122とカウンタ123
で構成されている。ここで補正演算部122は、図10
で説明した従来技術と同じである。
図3により説明する。この映像信号補正処理12'は、
図3に示すように、補正演算部122とカウンタ123
で構成されている。ここで補正演算部122は、図10
で説明した従来技術と同じである。
【0084】カウンタ123は、切替信号S2 と切替信
号S3 に応じて基準クロックCをカウントし、補正演算
部122のフィードバックゲインGとなるカウント値を
発生する働きをし、ここで、切替信号S2 がレベル0の
とき基準クロックCによりカウントアップされ、切替信
号S3 がレベル0のときはカウントダウンされるように
なっている。
号S3 に応じて基準クロックCをカウントし、補正演算
部122のフィードバックゲインGとなるカウント値を
発生する働きをし、ここで、切替信号S2 がレベル0の
とき基準クロックCによりカウントアップされ、切替信
号S3 がレベル0のときはカウントダウンされるように
なっている。
【0085】そして、カウントアップされたときの最大
カウント値は効果最大値Lで抑えられ、カウントダウン
されたときのカウント値の最小値は0であり、従って、
効果最大値Lを3とすれば、フィードバックゲインG
は、基準クロックCが入力される毎に、順次、例えば次
のように変化する。 0123333332100000123333……
カウント値は効果最大値Lで抑えられ、カウントダウン
されたときのカウント値の最小値は0であり、従って、
効果最大値Lを3とすれば、フィードバックゲインG
は、基準クロックCが入力される毎に、順次、例えば次
のように変化する。 0123333332100000123333……
【0086】補正演算部122については、図10の従
来技術で説明した通りで、画素データFと、画素データ
Bの1画素前のデータB'を入力し、それらのレベルに
応じた平均化処理を、フィードバックゲインGの数値を
指数関数として実行し、ノイズ補正された画素データA
を出力し、第2のデータセレクタ13に供給する働きを
する。
来技術で説明した通りで、画素データFと、画素データ
Bの1画素前のデータB'を入力し、それらのレベルに
応じた平均化処理を、フィードバックゲインGの数値を
指数関数として実行し、ノイズ補正された画素データA
を出力し、第2のデータセレクタ13に供給する働きを
する。
【0087】従って、図2の映像信号補正処理手段1
2'と第2のデータセレクタ13が、図1のS50、S
6、S70、S80、それにS8'の処理に対応し、第
1のデータセレクタ14が、S4とS5の処理に対応す
るものになる。
2'と第2のデータセレクタ13が、図1のS50、S
6、S70、S80、それにS8'の処理に対応し、第
1のデータセレクタ14が、S4とS5の処理に対応す
るものになる。
【0088】次に、この実施形態の動作について、図4
に示す動作説明用のサンプル画像を用いて説明する。こ
の図4でも、従来技術の説明に用いた図11と同じく、
理解を容易にするため、輝度レベルを高さ方向にとった
3次元表示にしてあり、従って、この図4においては、
画像の水平方向Xと垂直方向Yが画素の位置座標である
のに対して、高さ方向Zは信号の輝度レベルで、高くな
るほど明るい信号であることを示している。
に示す動作説明用のサンプル画像を用いて説明する。こ
の図4でも、従来技術の説明に用いた図11と同じく、
理解を容易にするため、輝度レベルを高さ方向にとった
3次元表示にしてあり、従って、この図4においては、
画像の水平方向Xと垂直方向Yが画素の位置座標である
のに対して、高さ方向Zは信号の輝度レベルで、高くな
るほど明るい信号であることを示している。
【0089】そして、この図4のサンプル画像は、上か
ら見て画像の背景部分25の右下に四角形の明るい部分
26があり、この明るい部分26の左下には、中間の明
るさの四角形の部分27が存在した画像になっており、
これらの部分全体に波状にノイズ成分28が重畳されて
いる状態を表しており、従って、信号部分は、一部の角
が欠けている立方体で表わされ、その立方体の境界部分
では輝度が大きく変化していて、崖のようになってお
り、この部分に画像のエッジが存在していることにな
る。
ら見て画像の背景部分25の右下に四角形の明るい部分
26があり、この明るい部分26の左下には、中間の明
るさの四角形の部分27が存在した画像になっており、
これらの部分全体に波状にノイズ成分28が重畳されて
いる状態を表しており、従って、信号部分は、一部の角
が欠けている立方体で表わされ、その立方体の境界部分
では輝度が大きく変化していて、崖のようになってお
り、この部分に画像のエッジが存在していることにな
る。
【0090】そこでいま、部分26の輝度を最大輝度
H、部分25から部分27までの輝度を下側中間輝度
D、部分27から部分26までの輝度を上側中間輝度
M、ノイズ成分28の波の高さ(振幅)をノイズレベルN
と定義する。そして、これらと、上記した対象画素判定
値TH1 と補正処理対象画素判定値TH2、TH3 の関
係を、以下の〜の通りに設定する。
H、部分25から部分27までの輝度を下側中間輝度
D、部分27から部分26までの輝度を上側中間輝度
M、ノイズ成分28の波の高さ(振幅)をノイズレベルN
と定義する。そして、これらと、上記した対象画素判定
値TH1 と補正処理対象画素判定値TH2、TH3 の関
係を、以下の〜の通りに設定する。
【0091】 対象画素判定値TH1 <最大輝度H 対象画素判定値TH1 >下側中間輝度D 対象画素判定値TH1 >上側中間輝度M 補正処理判定値TH2 >ノイズレベルN 補正処理判定値TH2 <下側中間輝度D 補正処理判定値TH2 <上側中間輝度M 補正処理判定値TH3 >ノイズレベルN 補正処理判定値TH3 <下側中間輝度D 補正処理判定値TH3 <上側中間輝度M ここで、からまでは、上記した従来技術の場合と同
じである。
じである。
【0092】なお、これらの対象画素判定値TH1 と補
正処理対象画素判定値TH2、それにTH3 には、TH1
>TH2、TH1>TH3 の関係があるが、エッジ信号の
左右のノイズ低減処理を対象にする場合では、TH2 =
TH3 とする。また、扱う信号によっては、TH2+1
=TH3 、又はTH2−1=TH3 にするなど、これら
の比(TH2/TH3)を変えた方が、位相ずれが少なくな
る場合もある。
正処理対象画素判定値TH2、それにTH3 には、TH1
>TH2、TH1>TH3 の関係があるが、エッジ信号の
左右のノイズ低減処理を対象にする場合では、TH2 =
TH3 とする。また、扱う信号によっては、TH2+1
=TH3 、又はTH2−1=TH3 にするなど、これら
の比(TH2/TH3)を変えた方が、位相ずれが少なくな
る場合もある。
【0093】次に、図5は、図4に示したサンプル画像
に上記従来技術による信号処理を施し、その結果を3次
元の画像で示したもので、以下、この図5の本発明の実
施形態による場合の結果を、図11の従来技術の場合と
比較しながら説明する。なお、この図5でも、図11と
同じく、理解を容易にするため、画面の上下の端部と左
右の端部は、エッジ部としては見做さないものとして説
明する。
に上記従来技術による信号処理を施し、その結果を3次
元の画像で示したもので、以下、この図5の本発明の実
施形態による場合の結果を、図11の従来技術の場合と
比較しながら説明する。なお、この図5でも、図11と
同じく、理解を容易にするため、画面の上下の端部と左
右の端部は、エッジ部としては見做さないものとして説
明する。
【0094】まず、ノイズ成分26については、上記
、の関係から、映像信号補正処理手段12'による
ノイズ補正処理が働き、この結果、大きなノイズ除去効
果が与えられることになり、図5に示すように、画像の
背景部分25と、明るい部分26及び中間の明るさ部分
27では、そのエッジ部分を除いて、ノイズ成分28が
きれいに除かれることが判る。
、の関係から、映像信号補正処理手段12'による
ノイズ補正処理が働き、この結果、大きなノイズ除去効
果が与えられることになり、図5に示すように、画像の
背景部分25と、明るい部分26及び中間の明るさ部分
27では、そのエッジ部分を除いて、ノイズ成分28が
きれいに除かれることが判る。
【0095】次に、下側中間輝度Dになっている部分
と、上側中間輝度Mになっている部分では、上記、
、、の関係から、第2のデータセレクタ13が働
き、この結果、映像信号補正処理手段12'によるノイ
ズ補正処理は機能せず、上記との関係から、空間フ
ィルタ法によるノイズ低減手段11によるノイズ低減だ
けが働くことになる。以上は、本発明の実施形態による
場合の図5と従来技術の場合の図11共に同じ処理であ
る。
と、上側中間輝度Mになっている部分では、上記、
、、の関係から、第2のデータセレクタ13が働
き、この結果、映像信号補正処理手段12'によるノイ
ズ補正処理は機能せず、上記との関係から、空間フ
ィルタ法によるノイズ低減手段11によるノイズ低減だ
けが働くことになる。以上は、本発明の実施形態による
場合の図5と従来技術の場合の図11共に同じ処理であ
る。
【0096】次に、エッジ周辺に注目すると、従来技術
による図11では、エッジ成分E22、E23の左側で
はノイズが除かれ、右側にだけノイズ成分が残ってい
る。これは、フィードバックを用いた補正処理で、エッ
ジ信号直後のノイズ成分の影響を軽減するために補正量
を低下させているためである。
による図11では、エッジ成分E22、E23の左側で
はノイズが除かれ、右側にだけノイズ成分が残ってい
る。これは、フィードバックを用いた補正処理で、エッ
ジ信号直後のノイズ成分の影響を軽減するために補正量
を低下させているためである。
【0097】一方、図5の本発明の実施形態の場合に
は、エッジ成分E26F、E27Fで示すように、エッ
ジ成分E26、E27の両側にノイズ成分が残される。
これは、映像レベル検出手段18を用いて、左側にも同
等のノイズ成分が残されるようにした結果であり、これ
により、図11の従来技術のように、ノイズ成分が右側
だけに残っていることから発生する位相ずれをキャンセ
ルすることができる。
は、エッジ成分E26F、E27Fで示すように、エッ
ジ成分E26、E27の両側にノイズ成分が残される。
これは、映像レベル検出手段18を用いて、左側にも同
等のノイズ成分が残されるようにした結果であり、これ
により、図11の従来技術のように、ノイズ成分が右側
だけに残っていることから発生する位相ずれをキャンセ
ルすることができる。
【0098】ここで、このように、エッジ成分の両側に
ノイズ成分を残すように構成した理由は、以下の通りで
ある。まず、第1に、下側中間輝度Dと、上側中間輝度
Mになっている部分では、信号レベルの変化範囲がノイ
ズレベルNと信号の中間にあるので、信号成分とノイズ
成分が同等のレベルで存在している確率が高いからであ
り、ノイズ成分を残さないと、信号成分も残らなくなっ
てしまうからである。
ノイズ成分を残すように構成した理由は、以下の通りで
ある。まず、第1に、下側中間輝度Dと、上側中間輝度
Mになっている部分では、信号レベルの変化範囲がノイ
ズレベルNと信号の中間にあるので、信号成分とノイズ
成分が同等のレベルで存在している確率が高いからであ
り、ノイズ成分を残さないと、信号成分も残らなくなっ
てしまうからである。
【0099】次に、第2に、ノイズ低減処理がなされて
いる領域と、そうでない領域とのつながりを滑らかにす
るためであり、この部分でも軽くノイズ低減処理を施し
ておけば、つながり部分を目立たなくできるからであ
る。そして、第3には、この部分には、上記したよに、
信号成分が含まれている確率が高いので、ノイズ低減処
理を十分に利かすと、画像の重心ずれ(位相特性の悪化)
が生じてしまう虞れがあるからである。この結果、図5
に示すように、エッジ成分が充分に保存されることにな
る。
いる領域と、そうでない領域とのつながりを滑らかにす
るためであり、この部分でも軽くノイズ低減処理を施し
ておけば、つながり部分を目立たなくできるからであ
る。そして、第3には、この部分には、上記したよに、
信号成分が含まれている確率が高いので、ノイズ低減処
理を十分に利かすと、画像の重心ずれ(位相特性の悪化)
が生じてしまう虞れがあるからである。この結果、図5
に示すように、エッジ成分が充分に保存されることにな
る。
【0100】ここで、上記の関係から、明るい部分2
6のエッジ部E26ではノイズ処理が全く与えられない
ので、図示のように、この部分E26にはノイズ成分2
8がそのまま残ってしまうが、反面、その分、エッジ成
分の保存が充分に得られることになる。
6のエッジ部E26ではノイズ処理が全く与えられない
ので、図示のように、この部分E26にはノイズ成分2
8がそのまま残ってしまうが、反面、その分、エッジ成
分の保存が充分に得られることになる。
【0101】一方、中間の明るさの部分27のエッジ部
では、上記、、、、、の関係から、ノイズ
低減手段11によるノイズ低減が与えられているので、
図示のように、この部分E27では、多少レベルが抑え
られたノイズ成分となっており、エッジ部は多少損なわ
れるが、ノイズの除去とつながりの滑らかさがバランス
良く得られていることが判る。
では、上記、、、、、の関係から、ノイズ
低減手段11によるノイズ低減が与えられているので、
図示のように、この部分E27では、多少レベルが抑え
られたノイズ成分となっており、エッジ部は多少損なわ
れるが、ノイズの除去とつながりの滑らかさがバランス
良く得られていることが判る。
【0102】次に、図6により、映像信号補正処理手段
12'の動作について説明する。この図6は、図4のサ
ンプル画像にほぼ対応させた映像信号の画素を大まかに
平面座標として示したもので、背景部分25と中間の明
るさの部分27が、図4と図5に対応して示してあり、
ここで、各画素内に記載してある数字が、図3で説明し
たフィードバックゲインGを表わす。
12'の動作について説明する。この図6は、図4のサ
ンプル画像にほぼ対応させた映像信号の画素を大まかに
平面座標として示したもので、背景部分25と中間の明
るさの部分27が、図4と図5に対応して示してあり、
ここで、各画素内に記載してある数字が、図3で説明し
たフィードバックゲインGを表わす。
【0103】既に、図2と図3で説明したように、この
映像信号補正処理手段12'を構成する補正演算部12
2によるノイズ補正の強さは、カウンタ123から出力
されるカウントデータ、つまりフィードバックゲインG
の数値によって決まり、データGが0のときはノイズ補
正量も0で、このときは画素データFがそのまま画素デ
ータAになるが、データGが1、2、3と増加するつ
れ、指数関数的にノイズ補正の強さが増してゆき、3、
2、1と減少した場合には、それにつれて指数関数的に
ノイズ補正の強さが減少していくようになっている。
映像信号補正処理手段12'を構成する補正演算部12
2によるノイズ補正の強さは、カウンタ123から出力
されるカウントデータ、つまりフィードバックゲインG
の数値によって決まり、データGが0のときはノイズ補
正量も0で、このときは画素データFがそのまま画素デ
ータAになるが、データGが1、2、3と増加するつ
れ、指数関数的にノイズ補正の強さが増してゆき、3、
2、1と減少した場合には、それにつれて指数関数的に
ノイズ補正の強さが減少していくようになっている。
【0104】一方、この補正演算部122でのノイズ補
正は、基本的には、画素の配列方向での平均化処理(単
純な平均か処理ではないが)であり、従って、画素の輝
度レベルが変化したところでは、その変化を抑える処理
となるので解像度を低下させ、更に多くの画素を対象に
して連続して実行すると画像に重心ずれが現れ、これら
によって大きな画質劣化を招いてしまう虞れがある。
正は、基本的には、画素の配列方向での平均化処理(単
純な平均か処理ではないが)であり、従って、画素の輝
度レベルが変化したところでは、その変化を抑える処理
となるので解像度を低下させ、更に多くの画素を対象に
して連続して実行すると画像に重心ずれが現れ、これら
によって大きな画質劣化を招いてしまう虞れがある。
【0105】しかしながら、この実施形態によれば、画
素間での輝度レベルの変化量に応じてデータGの値が変
化し、図6に示すように、画像のエッジ部に接近すると
データGは3、2、1と減少し、エッジ部では0にさ
れ、その後、1、2、3と増加されるが、最大値は予め
設定されている効果最大値Lで抑えられるようになって
いる。
素間での輝度レベルの変化量に応じてデータGの値が変
化し、図6に示すように、画像のエッジ部に接近すると
データGは3、2、1と減少し、エッジ部では0にさ
れ、その後、1、2、3と増加されるが、最大値は予め
設定されている効果最大値Lで抑えられるようになって
いる。
【0106】従って、この実施形態によれば、画像のエ
ッジ部の画素にはノイズ補正がされず、エッジ周辺に向
かって徐々にノイズ補正量が増加していくので、解像度
の低下が抑えられ、さらに、ノイズ補正の強さに制限が
与えられるので、画像に現れる重心ずれにも限度が与え
られるだけではなく、ノイズとエッジ信号成分とのつな
がり部分も対称的に滑らかに処理されるため、ノイズ補
正に伴う画質の劣化が最小限に抑えられ、ノイズの大き
な低減効果と、高画質の保持の両立を容易に得ることが
できる。
ッジ部の画素にはノイズ補正がされず、エッジ周辺に向
かって徐々にノイズ補正量が増加していくので、解像度
の低下が抑えられ、さらに、ノイズ補正の強さに制限が
与えられるので、画像に現れる重心ずれにも限度が与え
られるだけではなく、ノイズとエッジ信号成分とのつな
がり部分も対称的に滑らかに処理されるため、ノイズ補
正に伴う画質の劣化が最小限に抑えられ、ノイズの大き
な低減効果と、高画質の保持の両立を容易に得ることが
できる。
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、平均移動法よりも数十
倍の回路規模が必要な空間周波数領域におけるフィルタ
法でなければ、除去することのできなかった周波数成分
を、平均移動法と同程度の回路規模の装置により除去す
ることができる。
倍の回路規模が必要な空間周波数領域におけるフィルタ
法でなければ、除去することのできなかった周波数成分
を、平均移動法と同程度の回路規模の装置により除去す
ることができる。
【0108】また、本発明によれば、解像度の劣化と位
相特性の劣化を伴うことなく充分にノイズ低減を図るこ
とができるので、高画質で高いノイズ低減性能をもった
ノイズ低減装置を低価格で提供することができる。
相特性の劣化を伴うことなく充分にノイズ低減を図るこ
とができるので、高画質で高いノイズ低減性能をもった
ノイズ低減装置を低価格で提供することができる。
【図1】本発明によるノイズ低減装置の一実施形態によ
る動作を説明するためのフローチャートである。
る動作を説明するためのフローチャートである。
【図2】本発明によるノイズ低減装置の一実施形態を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図3】本発明によるノイズ低減装置の一実施形態にお
ける映像信号処理手段の一例を示すブロック図である。
ける映像信号処理手段の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明によるノイズ低減装置の一実施形態の動
作を説明するためのサンプル画像の説明図である。
作を説明するためのサンプル画像の説明図である。
【図5】本発明によるノイズ低減装置の一実施形態によ
りノイズが低減されたサンプル画像の説明図である。
りノイズが低減されたサンプル画像の説明図である。
【図6】本発明によるノイズ低減装置の一実施形態にお
けるノイズ補正用データの説明図である。
けるノイズ補正用データの説明図である。
【図7】従来技術によるノイズ低減装置の動作を説明す
るためのフローチャートである。
るためのフローチャートである。
【図8】従来技術によるノイズ低減装置の一例を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図9】ノイズ低減に使用される空間フィルタの動作説
明図である。
明図である。
【図10】従来技術によるノイズ低減装置の一例におけ
る映像信号処理手段のブロック図である。
る映像信号処理手段のブロック図である。
【図11】従来技術によるノイズ低減装置の一例の動作
を説明するためのサンプル画像の説明図である。
を説明するためのサンプル画像の説明図である。
【図12】従来技術によるノイズ低減装置の一例により
ノイズが低減されたサンプル画像の説明図である。
ノイズが低減されたサンプル画像の説明図である。
【図13】従来技術によるノイズ低減装置の一例におけ
るノイズ補正用データの説明図である。
るノイズ補正用データの説明図である。
S1〜S10、S50、S70、S80 処理ステップ 11 空間フィルタ法によるノイズ低減手段 12' 映像信号補正処理 13 第2のデータセレクタ 14 第1のデータセレクタ 15 第1の映像信号比較手段 16 第2の映像信号比較手段 17 所定量遅延処理 18 映像レベル検出手段 19 第3の映像信号比較手段 D 下側中間輝度 H 最大輝度 M 上側中間輝度 N ノイズレベル TH1 対象画素判定値 TH2 補正処理判定値 TH3 補正処理判定値
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の画素からなる映像信号の各画素を
逐次所定の順序で対象画素として選択し、該対象画素の
輝度値と、該対象画素の前記所定の順序の1画素前の対
象画素の輝度値との差からなる輝度変化分を所定の補正
処理判定値と比較し、この比較結果に応じて対象画素毎
のノイズ補正処理の内容を切換えるようにしたノイズ低
減装置において、 前記各画素に対するノイズ補正の強さが、各画素間での
輝度値の変化分が前記所定値を越える毎に、その前後で
最小化され、越えない場合は前記ノイズ補正の強さが各
画素毎に増加し、前記ノイズ補正の強さが一定になるよ
うにした映像信号補正手段を設け、 前記輝度変化分が前記補正処理判定値未満のときのノイ
ズ補正処理が、前記映像信号補正手段により実行される
ように構成したことを特長とするノイズ低減装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、 前記映像信号に、空間フィルタ法によるノイズ低減装置
処理を施す手段が設けられていることを特長とするノイ
ズ低減装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11209172A JP2001036769A (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | ノイズ低減装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11209172A JP2001036769A (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | ノイズ低減装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001036769A true JP2001036769A (ja) | 2001-02-09 |
Family
ID=16568536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11209172A Pending JP2001036769A (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | ノイズ低減装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001036769A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009219534A (ja) * | 2008-03-13 | 2009-10-01 | Canon Inc | 画像処理装置、画像処理方法、プログラム、及び記憶媒体 |
US8175406B2 (en) | 2007-09-19 | 2012-05-08 | Asustek Computer Inc. | Method for dynamically adjusting the images |
US8744206B2 (en) | 2011-06-09 | 2014-06-03 | Sony Corporation | Image processing apparatus, image processing method, and program |
CN111131716A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-05-08 | 联想(北京)有限公司 | 图像处理方法以及电子设备 |
-
1999
- 1999-07-23 JP JP11209172A patent/JP2001036769A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8175406B2 (en) | 2007-09-19 | 2012-05-08 | Asustek Computer Inc. | Method for dynamically adjusting the images |
JP2009219534A (ja) * | 2008-03-13 | 2009-10-01 | Canon Inc | 画像処理装置、画像処理方法、プログラム、及び記憶媒体 |
US8744206B2 (en) | 2011-06-09 | 2014-06-03 | Sony Corporation | Image processing apparatus, image processing method, and program |
CN111131716A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-05-08 | 联想(北京)有限公司 | 图像处理方法以及电子设备 |
CN111131716B (zh) * | 2019-12-31 | 2021-06-15 | 联想(北京)有限公司 | 图像处理方法以及电子设备 |
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