JP2001035894A - 半導体ウェーハ特性の評価装置 - Google Patents

半導体ウェーハ特性の評価装置

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JP2001035894A JP11207454A JP20745499A JP2001035894A JP 2001035894 A JP2001035894 A JP 2001035894A JP 11207454 A JP11207454 A JP 11207454A JP 20745499 A JP20745499 A JP 20745499A JP 2001035894 A JP2001035894 A JP 2001035894A
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陽一郎 荻田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体ウェーハの表面再結合速度とバルクライ
フタイムをウェーハに何らの処理を施すことなく非接
触、非破壊で分離測定できる装置を提供する。 【解決手段】半導体ウェーハにレーザなどの励起光を用
い、異なる励起条件でウェーハ内にキャリアを瞬時的に
励起する。励起されたキャリアによるウェーハの導電率
変化をウェーハインピーダンスの変化として捉え、アン
テナの負荷インピーダンスの変化によって検出する。励
起条件による導電率変化の違いを利用し、表面再結合速
度、界面の再結合速度とバルクライフタイムを分離測定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体ウェーハ特性
の評価装置に関し、更に詳しくは、半導体ウェーハの表
裏各面又は片面の表面再結合速度及びバルクのライフタ
イムを非接触、非破壊で分離測定する評価装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ULSI等の回路パターンの微細化に伴
い、その基板となるシリコンウェーハには高品質な単結
晶が必要とされている。特にシリコンウェーハの中身で
あるバルク結晶の欠陥及び重金属汚染の低減が強く求め
られている。
【0003】一方、半導体デバイスのキー構造を構成す
るウェーハの表面及び表面層、例えばMOSゲート酸化
膜、及びMOSゲート酸化膜と基板との界面の高度化が
強く要求されている。更に、ゲート誘電体には酸化シリ
コン(SiO2)のみでなく、窒化シリコン(SiN)、酸化タン
タル(Ta2O5)、酸化アルミニウム(Al2O3)などの新しい材
料による構成も試みられている。また、将来の半導体デ
バイスを担うSOI構造の半導体と絶縁物の界面評価と
が課題となっている。これら新規材料、新規構造による
表面及び界面の結晶品質には、特に高品質特性が要求さ
れる。更にまた、上記各材料の生成に必要な新規製造プ
ロセスの採用による新たな問題点も考えられ、表面層及
び基板間の界面評価はプロセス評価と相俟って益々重要
性が増している。
【0004】ところで、バルクライフタイムは半導体ウ
ェーハの基板結晶性を評価し、表面再結合速度は表面又
は界面状態を評価する。従って、バルクライフタイムと
表面再結合速度の2つを明確に分離して評価すること
が、半導体評価の必須条件となって来た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来結晶の評価には欠
陥、金属汚染、表面特性、ダメージに非常に感度が良い
といった理由のために、ライフタイム測定法が広く用い
られ、バルク材の測定ではJIS H 0604及びAS
TM F 28規格で、半導体ウェーハの測定ではAST
M F 1535規格でそれぞれ測定法が規格化されてい
る。また、ライフタイム測定器として市販されている機
器もある。JIS H 0604及びASTM F 28規
格による測定法は、半導体ウェーハの形状そのままの測
定ではなく、規格に従って角棒状に材料を切出して使用
する方法である。そして、測定結果はバルクライフタイ
ムτbではなく、表面再結合速度を含んだ見かけ上のラ
イフタイムτaである。
【0006】また、ASTM F 1535規格はウェー
ハ形状のままの測定ではあるが、表面再結合速度とバル
クライフタイムとを明確に分離しての測定ではない。バ
ルクライフタイムを測定するためには、その表面状態に
よってはウェーハ表面に熱酸化を行い、表面再結合速度
を充分に低くして測定する必要がある。あるいは半導体
ウェーハを、ヨウ素アルコール溶液などの化学的パシベ
ーション溶液に浸して測定することが規定されている。
【0007】一方、市販の同様の測定器においても、上
述と同様に表面再結合速度とバルクライフタイムの分離
測定はできない。このため、バルクライフタイムを測定
する場合は、上述と同様な表面パシベーションを行わな
ければならない。熱酸化を行うことは、製造工程におい
て少なくとも数時間の時間と工数を必要とし、これを行
うことによりプロセス装置から新たな汚染をもたらす可
能性もある。
【0008】また、溶液に浸した半導体ウェーハは、そ
の工数、時間もさることながら、再使用あるいは再販売
が不可能になる。このことは、将来の高価な大口径ウエ
ーハでは経済的損失となり、資源の有効利用の面からも
問題となる。
【0009】本発明は上述のような事情よりなされたも
のであり、本発明の目的は、バルクライフタイムとウェ
ーハ表裏各面又は片面の表面再結合速度を、ウェーハに
何らの加工を施すことなく、非接触、非破壊で分離測定
することを可能にした半導体ウェーハ特性の評価装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体ウェー
ハに励起エネルギーを照射し、発生するキャリアのライ
フタイムを測定して前記半導体ウェーハの品質評価を行
う半導体ウェーハ特性の評価装置に関し、本発明の上記
目的は、前記半導体ウェーハの表裏両面又は片面に励起
光を照射する励起光源と、電磁波を放射して前記半導体
ウェーハのインピーダンスを測定するためのアンテナ
と、サーキュレータ及びインピーダンス調節部を介して
前記アンテナに電磁波を供給する電磁波発振器と、前記
アンテナからの信号を前記サーキュレータによって分離
して入力し、前記半導体ウェーハの表面再結合速度、バ
ルクライフタイムを分離測定する信号処理回路とを設け
ることによって達成される。
【0011】また、前記半導体ウェーハの表裏両面に照
射する励起光として、同一波長又は異なる波長の励起光
を用い、或は前記半導体ウェーハの片面の同一個所に、
異なる波長の励起光を順次照射して測定することによ
り、或は前記半導体ウェーハの片面に励起光を照射して
測定した後、前記半導体ウェーハを反転させて反対面の
同一個所を照射して測定することにより、上記目的はよ
り効果的に達成される。更に、前記電磁波発振器の周波
数を可変とし、バイアス光源を設けるか、又はバイアス
光源を設ける場合には前記励起光源と前記バイアス光源
を一体構造にしても良く、また、前記アンテナを、使用
する電磁波の波長よりも十分に小さい寸法で、円形又は
任意形状の導体ループの開放端にキャパシタを接続した
LC共振回路を形成すると共に、前記導体ループ上にタ
ップを設け、前記タップから給電する構造とすることに
よって、上記目的はより効果的に達成される。
【0012】更にまた、前記励起光の照射を行わずにイ
ンピーダンスを測定することにより前記半導体ウェーハ
の導電率を推定し、測定時に照射する前記励起光の強度
を前記導電率に応じて制御し、或は測定した半導体ウェ
ーハの各面の表面再結合速度とバルクライフタイムの面
分布を、それぞれ個別に表示装置上にマッピング表示す
ることにより、より効果的に達成される。
【0013】一方、半導体ウェーハの表裏両面又は片面
に励起光を照射する励起光源と、前記半導体ウェーハの
片面に電磁波を放射する第1のアンテナと、前記第1の
アンテナに電磁波を供給する電磁波発振器と、前記半導
体ウエーハのインピーダンスを測定するための第2のア
ンテナと、前記第2のアンテナからの信号をインピーダ
ンス調節部を介して入力し、前記前記半導体ウェーハの
表面再結合速度、バルクライフタイムを分離測定する信
号処理回路とを設けても上記目的は達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、半導体ウェーハに異
なる励起条件で励起光(例えばレーザ光)を照射し、半導
体ウェーハ内に異なった励起条件下での過剰キャリアを
励起させると共に、半導体ウェーハに電磁波を照射し、
過剰キャリアによる導電率変化を半導体ウエーハのイン
ピーダンス変化として検出する。検出した信号波形の励
起条件による相違を利用して、半導体ウェーハの表面、
又は表面に同一若しくは異なる材料が付いているとき又
は表面処理が施されているときは界面、の表面再結合速
度及びバルクライフタイムを分離測定するものである。
【0015】本発明の評価装置に用いる測定原理は、例
えば特開昭57−54338号に開示されている。即
ち、半導体ウェーハの一方の面及び/又は他方の面に光
線又は電子線を照射し、この光線又は電子線の照射によ
って瞬時的に励起された過剰キャリアのキャリア励起条
件の相違による少なくとも2種類の異なる空間分布に基
づく半導体ウェーハの導電率時間変化を検出することに
より、半導体ウェーハの一方の面の表面再結合速度、他
方の面の表面再結合速度及びバルクライフタイムをそれ
ぞれ分離して測定する方法である。かかる測定方法を実
現する装置は未だ出現しておらず、本測定法で使用する
励起光源、光学系及び使用部品がいずれも寸法、価格を
含めて、製造しても経済的に市場に受け入れられること
は難しかった。
【0016】一方、半導体IC技術が進歩し、IC回路
パターンが微細化するに伴って高品質ウェーハに対する
要求が高度化し、高品質な結晶表面、界面状態、バルク
特性を持った半導体ウェーハに対するニーズが高まって
きた。これに伴い半導体ウェーハのバルク結晶状態、表
面状態、バルクと表面層との界面状態を正確に測定する
必然性が高まり、これらを明確に分離して測定すること
が可能な評価装置に対する市場要求が強くなった。本発
明はかかる要請に答え得るものである。
【0017】以下に、本発明に係る評価装置を、図面を
参照して説明する。
【0018】図1は本発明に係る評価装置の一実施例を
示す構成図であり、図2(a)〜(d)は測定信号の処理手
順を示している。図2(a)は半導体ウェーハ1に対して
レーザ光等の励起光を照射する様子を示しており、同図
(b)は表面の測定信号を、同図(c)は裏面の測定信号を
それぞれ示し、同図(d)はバルクライフタイムτb及び
表裏各面の各再結合速度SO,SWの測定の流れを示す図
である。
【0019】図1及び図2(a)で示すように、厚さWの
半導体ウェーハ1の表裏両面は励起光源2a−1及び2
a−2からの中心波長λ1の励起光で順次瞬時的に照射
されると共に、励起光源2a−1及び2a−2はそれぞ
れ光源駆動回路3a−1及び3a−2で照射時間、強度
が制御されるようになっている。半導体ウェーハ1はウ
ェーハ保持機構6によって保持され、ウェーハ保持機構
6は駆動機構7によって位置制御されるようになってい
る。位置制御は直角座標駆動のX−Y又は極座標駆動の
r−θで駆動され、半導体ウェーハ1の表裏両面には更
にバイアス光源5−1及び5−2が配設され、バイアス
光が照射されるようになっている。また、半導体ウェー
ハ1の近傍に設けられたアンテナ4には、電磁波発振器
10よりサーキュレータ9及びインピーダンス調節部8
を経由して電磁波が供給され、アンテナ4より半導体ウ
ェーハ1に電磁波が放射される。励起光を照射された半
導体ウェーハ1内には過剰キャリアが励起され、これに
よって半導体ウェーハ1の導電率が変化する。半導体ウ
ェーハ1内の導電率の変化はウェーハインピーダンスの
変化としてアンテナ4で検出され、インピーダンス調節
部8を経由してサーキュレータ9によって経路制御さ
れ、検波器11で検波される。検波された信号は、増幅
器12で増幅後、A/D変換器13でデジタル信号に変
換されてCPU14に送られる。インピーダンス調節部
8は、アンテナ4及び半導体ウェーハ1を含めたインピ
ーダンスを測定条件に合致するよう調節するためのもの
で、使用する電磁波に応じてスタブチューナ、可変フィ
ルタ、線路長可変、電子チューナなど種々の手段が使用
可能である。
【0020】半導体ウェーハ1の表面を励起光源2a−
1からの中心波長λ1の励起光で瞬時的に励起した場
合、励起光をオフした後の検波信号の時間的変化は図2
(b)の実線のようになる。次に、励起光源2a−2より
半導体ウェーハ1の裏面に同じ中心波長λ1の励起光を
照射し、同様な測定を行う。この場合の検波信号の時間
的変化は図2(c)の実線のようになる。
【0021】次に、測定信号の処理方法を説明する。図
2(a)において、S0は半導体ウェーハ1の表面の表面
再結合速度を、Swは裏面の表面再結合速度を、τbはバ
ルクライフタイムをそれぞれ表しており、図2(b)及び
(c)の縦軸はいずれも対数目盛である。充分な時間経過
後の信号テイル部分は指数関数に漸近するため、片対数
座標上では直線で近似できる。励起光をオフした時点を
時間ゼロとし、この時の表裏各面の測定信号をそれぞれ
σ0(0)、σw(0)とする。また、近似直線を延長し、時間
ゼロ軸との交点を表裏各面についてそれぞれσ01(0)、
σw1(0)とする。上記測定信号σ0(0)、σw(0)及び交点
σ01(0)、σw1(0)から、半導体ウェーハ1の表裏各面の
表面再結合速度S0、Swを求める。表面再結合速度S0
及びSwを求める計算式は、例えば特開昭57−543
38号に記載された数式を適用する。次に、図2(a)及
び(b)における近似直線の傾きτaと、先に求めた表面
再結合速度S0、Swとから図2(d)で示すような手順で
バルクライフタイムτbを求める。バルクライフタイム
τbを求める計算式は、例えば特開昭57−54338
号に記載された数式を適用する。以上のようにして、半
導体ウェーハ1の表裏各面の表面再結合速度S0、Sw
びバルクライフタイムτbが求められる。
【0022】なお、図1におけるバイアス光源5−1及
び5−2により測定中バックグランド光として照射する
ことにより、半導体ウェーハ1内のトラップが測定に及
ぼす影響を避けることができる。また、駆動機構7によ
りウェーハ保持機構6(半導体ウェーハ1)を直角座標X
−Y又は極座標r−θ座標に沿って移動することにより
測定点を順次移動し、半導体ウェーハ1内の任意の点あ
るいはウェーハ面内の分布測定が可能である。
【0023】次に、本発明による測定例を順次説明す
る。
【0024】CZシリコン単結晶、n型、(100)面、抵
抗率10Ω〜20Ωの鏡面ウェーハを用い、ウエーハ裏面に
ポリシリコン膜によるシールを施した。この鏡面ウエー
ハに、熱酸化によって酸化シリコン層を形成した後に測
定した。測定波形は、表面照射については図3(a)に示
すようになり、裏面照射については図3(b)に示すよう
になった。また、測定結果は表1の「ポリシリコン裏面
シール」欄に示されている。
【0025】
【表1】 表面再結合速度Soは“40”と非常に小さいが、裏面の
再結合速度Swは“4027”と非常に大きい。大きい再結
合速度は、シリコンとポリシリコンの界面及びポリシリ
コンの粒界に再結合センタが多数存在するためと考えら
れる。このようにシリコンとポリシリコンの界面の再結
合速度は、本発明装置の出現によって初めて測定可能に
なった。
【0026】また、別の実施例として、上述と全く同一
の鏡面ウェーハに同一の処理を行うが、裏面ポリシリコ
ンシールのみが無いウェーハについて測定した。その結
果は表1の「ポリシリコン裏面シールなし」欄に示され
ている。バルクライフタイムτbについてみると、ポリ
シリコン裏面シールウエーハの1059μsに比べ580μs
と小さい。バルクライフタイムτbが小さい原因は、酸
化プロセス中に導入された汚染により小さく測定された
ものである。これに対し、ポリシリコン裏面シールウェ
ーハの1059μsは、切出された元々のインゴットの値に
照らして妥当な値である。従って、ポリシリコン裏面シ
ールウェーハは同一汚染を蒙ったが、ポリシリコン裏面
シールのゲッタリング効果によって、元の値近辺にまで
回復したものである。本実施例によればバルクライフタ
イムを分離評価できるため、ポリシリコンのゲッタリン
グ効果を明らかにでき、本発明装置がプロセス評価に有
効であることが分かる。
【0027】次に、励起条件の違いによる導電率変化の
違いを利用して測定する評価装置の例を説明する。
【0028】図1に対応させて示す図4の実施例では、
半導体ウェーハ1の表裏各面に照射する励起光源2a及
び2bの中心波長をλ1及びλ2(≠λ1)の異なる波長に
している。即ち、半導体ウェーハ1の表面は励起光源2
aからの中心波長λ1の励起光によって照射され、半導
体ウェーハ1の裏面は励起光源2bからの中心波長λ2
の励起光によって照射される。励起光源2a及び2bは
それぞれ光源駆動回路3a及び3bによって制御駆動さ
れる。
【0029】また、図5に示す実施例は、半導体ウェー
ハ1の表面に異なる中心波長λ1、λ2(≠λ1)の励起光
を照射するものであり、図6に示す実施例は、半導体ウ
ェーハ1の裏面に異なる中心波長λ1、λ2(≠λ1)の励
起光を照射するものである。
【0030】図7の実施例は、中心波長λ1の1個の励
起光源2aによって半導体ウェーハ1の一面を照射する
ものであるが、半導体ウェーハ1に対して表裏反転機構
16を設けている。表裏反転機構16によって半導体ウ
ェーハ1の表裏を反転し、同一個所の両面を励起するよ
うにしている。上記各装置によっても、前述と同様な測
定が可能である。また、上記機構により半導体ウェーハ
1の表裏を反転し、図5及び図6に示すように、異なる
中心波長λ1、λ2(≠λ1)の励起光を照射することによ
っても、同様な測定が可能である。
【0031】本発明装置のインピーダンス調節部8は、
アンテナ4と半導体ウェーハ1を含めたインピーダンス
を測定条件に合致するように調節する部分であるが、同
様な作用は電磁波発振器10の発振周波数を変えること
によっても実現できる。図8は電磁波発振器10の周波
数を可変可能な可変周波数発振器17に取り替えた例を
示しており、図9はインピーダンス調節部8を削除し、
伝送路18でサーキュレータ9及びアンテナ4を接続し
た例を示している。
【0032】半導体ウェーハに電磁波を照射し、インピ
ーダンスを検知するアンテナ4としては種々の形態が適
用可能であるが、本発明装置では、ウェーハ上の励起光
で励起された部分の周辺にインピーダンス測定用電磁波
を集中する方が感度が高い。このため、小面積で電磁波
を集中できる形態のアンテナが望ましい。
【0033】本発明に適したアンテナの構成例を図10
に示す。電磁波の波長よりも十分に小さい寸法の導体ル
ープ(本例では1/10以下)のアンテナ導体4aを形成し、
導体ループの開放端にキャパシタ20を接続する。アン
テナ導体4aのインダクタンスとキャパシタ20の容量
とでLC共振回路を形成し、発振周波数近傍に同調させ
る。キャパシタ20は可変形のものを用い、調節可能に
しても良い。給電はアンテナ導体4a上にタップ19を
設けて行い、タップ19位置を調整することにより半導
体ウェーハ1を含めたアンテナのインピーダンス調整を
可能にしている。このような構成のアンテナによって、
電磁波の波長より十分に小さいループでありながら電磁
波を集中でき、高感度のインピーダンス測定が可能にな
る。
【0034】なお、図10では円形ループの例を示して
いるが、ループ形状は四角形、五角形等の任意形状であ
っても良い。また、アンテナに代えて導波管、ストリッ
プ線路、同軸ケーブル等を使用することも可能である。
【0035】ところで、図1の実施例において、励起光
源2a−1及び2a−2から励起光を照射せずに定常状
態のインピーダンスを測定すると、半導体ウェーハ1の
導電率に比例した定常信号が得られる。一方、励起光を
照射した際の導電率変化分による信号、即ち図2(b)及
び(c)で示す信号の振幅は半導体ウェーハ1の導電率に
依存して変化する。従って、励起光の強度を一定にした
ままで測定を行うと、半導体ウェーハ1の導電率によっ
ては振幅が過大となり、検波器11や増幅器12の飽和
をもたらしたり、或は振幅が過小となって充分な検出感
度が得られないことがある。このため、励起光による照
射測定の直前に定常信号を測定し、半導体ウェーハの導
電率を予め推定し、この推定値に応じて励起光の強度を
制御すれば、変化分の振幅が入力される測定回路、つま
り検波器11及び増幅器12による適切な測定範囲内に
抑え込むことができ、正確な測定を行うことができる。
【0036】上述の各実施例では、半導体ウェーハへの
電磁波の放射と半導体ウェーハのインピーダンスの検知
とを1つのアンテナで行うようになっているが、図11
に示すように半導体ウェーハ1へ電磁波を放射するため
のアンテナ4−1と、半導体ウェーハ1のインピーダン
スを検知するためのアンテナ4−2とを別々に設けても
良い。本実施例の場合、アンテナ4−1は電磁波発振器
10からサーキュレータ9及びインピーダンス調節部8
−1を介して電磁波を供給されるが、サーキュレータ9
は信号の方向制御は必要とせず、反射波が電磁波発振器
10に戻ることを防止する作用をしているので、アイソ
レータの機能を有していれば良い。また、インピーダン
スを検知したアンテナ4−2からの信号はインピーダン
ス調節部8−2を経て検波器11に入力され、前述実施
例と同様に信号処理される。
【0037】バイアス光源5として、広い波長スペクト
ルを持つ白熱電灯を用いても良いが、評価装置としてそ
の発熱を無視することができない。白熱電灯に代え、適
切な波長スペクトルを持った半導体発光素子を使用し、
更に励起光源2と一体構造化することにより装置の簡易
化及び保守の容易さを図った光源装置(20)の例を図1
2に示す。即ち、円盤21の中心部には励起光を照射す
る励起光源2が配置され、その周囲に複数のバイアス光
源5が周設されている。かかる構造の光源装置20を用
いて評価装置を構成すると、図13に示すようになり、
光源装置20から半導体ウェーハ1の表裏各面に励起光
及びバイアス光が照射される。従って、装置が簡易化さ
れる。
【0038】図14は本発明装置によって分離測定され
た半導体ウェーハの表面再結合速度(同図(a))、バルク
ライフタイム(同図(b))、裏面再結合速度(同図(c))の
面分布をそれぞれマッピング表示(あるいは印刷)した例
を示す。これらの分布を比較検討することで、汚染源の
特定、ダメージの度合、加工歪の検出などを容易に行う
ことができる。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、今後一層
高品質が要求される半導体ウェーハの品質、特に重要と
される表面近傍の界面とバルクライフタイムを正確にか
つ明確に分離評価できるため、これまで評価できなかっ
た表面近傍、界面、バルクそれぞれの評価が可能にな
り、しかも表面処理を何ら施さずに評価することが可能
になった。製造された半導体ウェーハの迅速な評価によ
って、引き続く製造プロセスの良否の判定と改善を図る
ことができ、半導体ウェーハの品質向上に寄与するとこ
ろ非常に大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る評価装置の一実施例を示す構成図
である。
【図2】本発明による信号の処理手順を模式的に示す図
である。
【図3】測定信号の例を示す図である。
【図4】本発明に係る評価装置の他の実施例を示す一部
構成図である。
【図5】本発明に係る評価装置の更に他の実施例を示す
一部構成図である。
【図6】図5に示す装置の変形例を示す一部構成図であ
る。
【図7】本発明に係る評価装置の更に他の実施例を示す
一部構成図である。
【図8】本発明に係る評価装置の更に他の実施例を示す
一部構成図である。
【図9】インピーダンス調節部の変形例を示す図であ
る。
【図10】本発明で使用するアンテナの構造例を示す図
である。
【図11】本発明に係る評価装置の更に別の実施例を示
す構成図である。
【図12】本発明に適用可能な光源装置の一例を示す図
である。
【図13】図12の光源装置を使用した評価装置の一例
を示す構成図である。
【図14】本発明による表裏面再結合速度、バルクライ
フタイムの面分布を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体ウェーハ 2 励起光源 3 光源駆動回路 4 アンテナ 5 バイアス光源 6 ウエーハ保持機構 7 駆動機構 8 インピーダンス調整部 9 サーキュレータ 10 電磁波発振器 11 検波器 12 増幅器 13 A/D変換器 14 CPU 15 プリンタ 16 表裏反転機構 17 可変周波数発振器 18 伝送路
フロントページの続き Fターム(参考) 2G059 AA05 BB16 CC20 GG01 MM09 2G060 AA09 AE40 AF06 EB08 HC13 KA16 4M106 AA01 AA10 BA04 BA20 CA05 CA13 CB11 CB13 DH01 DH11 DH31 DJ01 DJ02 DJ03 DJ04 DJ06

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体ウェーハに励起エネルギーを照射
    し、発生するキャリアのライフタイムを測定して前記半
    導体ウェーハの品質評価を行う半導体ウェーハ特性の評
    価装置において、前記半導体ウェーハの表裏両面又は片
    面に励起光を照射する励起光源と、電磁波を放射して前
    記半導体ウェーハのインピーダンスを測定するためのア
    ンテナと、サーキュレータ及びインピーダンス調節部を
    介して前記アンテナに電磁波を供給する電磁波発振器
    と、前記アンテナからの信号を前記サーキュレータによ
    って分離して入力し、前記半導体ウェーハの表面再結合
    速度、バルクライフタイムを分離測定する信号処理回路
    とを具備したことを特徴とする半導体ウェーハ特性の評
    価装置。
  2. 【請求項2】前記半導体ウェーハの表裏両面に照射する
    励起光として、同一波長又は異なる波長の励起光を用い
    た請求項1に記載の半導体ウェーハ特性の評価装置。
  3. 【請求項3】前記半導体ウェーハの片面の同一個所に、
    異なる波長の励起光を順次照射して測定するようにした
    請求項1に記載の半導体ウェーハ特性の評価装置。
  4. 【請求項4】前記半導体ウェーハの片面に励起光を照射
    して測定した後、前記半導体ウェーハを反転させて反対
    面の同一個所を照射して測定するようにした請求項1に
    記載の半導体ウェーハ特性の評価装置。
  5. 【請求項5】前記アンテナが、使用する電磁波の波長よ
    りも十分に小さい寸法で、円形又は任意形状の導体ルー
    プの開放端にキャパシタを接続したLC共振回路を形成
    すると共に、前記導体ループ上にタップを設け、前記タ
    ップから給電する構造となっている請求項1乃至4に記
    載の半導体ウェーハ特性の評価装置。
  6. 【請求項6】半導体ウェーハに励起エネルギーを照射
    し、発生するキャリアのライフタイムを測定して前記半
    導体ウェーハの品質評価を行う半導体ウェーハ特性の評
    価装置において、前記半導体ウェーハの表裏両面又は片
    面に励起光を照射する励起光源と、前記半導体ウェーハ
    の片面に電磁波を放射する第1のアンテナと、前記第1
    のアンテナに電磁波を供給する電磁波発振器と、前記半
    導体ウエーハのインピーダンスを測定するための第2の
    アンテナと、前記第2のアンテナからの信号をインピー
    ダンス調節部を介して入力し、前記半導体ウェーハの表
    面再結合速度、バルクライフタイムを分離測定する信号
    処理回路とを具備したことを特徴とする半導体ウェーハ
    特性の評価装置。
  7. 【請求項7】前記第1及び第2のアンテナが、使用する
    電磁波の波長よりも十分に小さい寸法で、円形又は任意
    形状の導体ループの開放端にキャパシタを接続したLC
    共振回路を形成すると共に、前記導体ループ上にタップ
    を設け、前記タップから給電する構造となっている請求
    項6に記載の半導体ウェーハ特性の評価装置。
  8. 【請求項8】前記電磁波発振器と前記第1のアンテナと
    の間にサーキュレータ又はアイソレータが介挿されてい
    る請求項6に記載の半導体ウェーハ特性の評価装置。
  9. 【請求項9】前記信号処理回路が前記サーキュレータか
    らの信号を検波する検波器と、前記検波器で検波された
    信号をディジタル化するA/D変換器と、前記A/D変
    換器からのディジタル信号を処理して演算するCPUと
    で成っている請求項1乃至5又は請求項6乃至8に記載
    の半導体ウェーハ特性の評価装置。
  10. 【請求項10】前記電磁波発振器の周波数を可変できる
    請求項1乃至5又は請求項6乃至8に記載の半導体ウェ
    ーハ特性の評価装置。
  11. 【請求項11】前記半導体ウェーハの表裏両面又は片面
    にバイアス光を照射するバイアス光源を設けた請求項1
    乃至5又は請求項6乃至8に記載の半導体ウェーハ特性
    の評価装置。
  12. 【請求項12】前記励起光源と前記バイアス光源を一体
    構造にした請求項11に記載の半導体ウェーハ特性の評
    価装置。
  13. 【請求項13】前記励起光の照射を行わずにインピーダ
    ンスを測定することにより前記半導体ウェーハの導電率
    を推定し、測定時に照射する前記励起光の強度を前記導
    電率に応じて制御するようになっている請求項1乃至5
    又は請求項6乃至8に記載の半導体ウェーハ特性の評価
    装置。
  14. 【請求項14】測定した半導体ウェーハの各面の表面再
    結合速度とバルクライフタイムの面分布を、それぞれ個
    別に表示装置上にマッピング表示するようになっている
    請求項1乃至5又は請求項6乃至8に記載の半導体ウェ
    ーハ特性の評価装置。
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