JP2001035026A - 成形金型、光ディスク成形方法及び光ディスク - Google Patents

成形金型、光ディスク成形方法及び光ディスク

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JP2001035026A
JP2001035026A JP11208609A JP20860999A JP2001035026A JP 2001035026 A JP2001035026 A JP 2001035026A JP 11208609 A JP11208609 A JP 11208609A JP 20860999 A JP20860999 A JP 20860999A JP 2001035026 A JP2001035026 A JP 2001035026A
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mold
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cavity space
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Katsunori Sudo
克典 須藤
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な付加装置、エネルギーを必要とせずに
キャビティ空間内を流動する樹脂の表面と内部との流動
速度の速度差を小さくして、複屈折の小さな光ディスク
を成形し得る成形金型を提供する。 【解決手段】 キャビティ空間5を形成する金型部品、
例えばブッシュ11のキャビティ面表面11sに金型部
品の摩擦係数よりも小さい摩擦係数の薄膜17を形成し
たことで、キャビティ空間5内を流動する溶融樹脂表面
とキャビティ面表面11sとの間に滑り現象が発生し、
結果として、溶融樹脂の内部側と表面側との流動速度の
速度差が小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形金型、光ディ
スク成形方法及び光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ディスクはポリカーボネート
樹脂のような高分子材料を使用し、射出成形装置を用い
て射出成形方法又は射出圧縮成形方法により成形基板と
して形成される。即ち、光ディスクを形成するためのキ
ャビティ空間を形成するスタンパを含む成形金型を用
い、そのキャビティ空間内に溶融させたポリカーボネー
ト樹脂を充填させた後、充填された樹脂を冷却固化させ
てスタンパの形状を転写させることで光ディスクを成形
基板として形成するようにしている。
【0003】このような成形に際して、金型のキャビテ
ィ空間内を流れる溶融樹脂の表面がキャビティ面と接触
し、冷却固化により表面の流動速度が低下するのに対し
て、溶融状態で高速の流動状態にある内部との流動速度
の差により、樹脂表面に配向歪みが生ずることより、得
られる成形基板の複屈折が大きくなってしまうことが、
例えば、特開平7−100866号公報により報告され
ている。成形基板である光ディスクの複屈折が大きい
と、その光ディスクに形成されている信号の読取精度が
低下してしまい、好ましくない。
【0004】このような成形基板=光ディスクの複屈折
を低減させる方法として、超音波を利用する方法が、例
えば、文献「超音波の射出成形への応用」(出光石油化
学(株) 佐藤 淳、阿部 知和、成形加工Vol.10 N
o.6 1998)等により提案されている。即ち、超音波を利
用してキャビティ表面を振動させ、溶融樹脂のキャビテ
ィ空間との接触面での流動性をよくすることで、溶融樹
脂の表面と内部とで発生する流動速度の差を小さくし、
この速度差により生ずる樹脂の配向歪みを小さくするよ
うにしたものである。より具体的には、キャビティ部分
に超音波の腹(ループ)が当るようにすることで、溶融
樹脂がキャビティ表面で滑り現象を起こし、流動抵抗が
小さくなり、成形基板の複屈折が小さくなるようにして
いる。
【0005】また、前述の特開平7−100866号公
報によれば、キャビティ表面をスタンパで形成し、スタ
ンパの裏側に徐冷プレートを設けて溶融樹脂表面の急冷
を緩和することで、溶融樹脂内の速度差を小さくし、成
形基板の複屈折を低減させる方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の超音
波を利用する方法の場合、超音波を金型外部から供給す
るための装置が必要となり、その分、機構が複雑になる
上に、稼働エネルギーを必要とする。
【0007】また、後者の方法の場合、キャビティ両面
にスタンパを取付けるため、金型の構造が複雑になる。
また、スタンパを介して徐冷プレートで断熱が行われる
ので、スタンパの容量分の熱量が樹脂表面からスタンパ
へ移動してから初めて樹脂表面での断熱効果が表れるこ
とになり、効果が発生するまでの時間の遅延があり、断
熱による流動抵抗の低減効果が小さくなってしまう。
【0008】そこで、本発明は、特別な付加装置、エネ
ルギーを必要とせずにキャビティ空間内を流動する樹脂
の表面と内部との流動速度の速度差を小さくして、複屈
折の小さな光ディスクを成形し得る成形金型及び光ディ
スク成形方法を提供することを目的とする。
【0009】また、基板の複屈折が小さく、記録された
信号の読取精度が向上する光ディスクを提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の成
形金型は、光ディスクを形成するためのキャビティ空間
を形成する金型部品の少なくとも一部に、そのキャビテ
ィ面に相当する部分の表面が前記金型部品の摩擦係数に
対して小さい摩擦係数を持つ薄膜材料により表面処理さ
れた金型部品を用いてなる。この場合、金型部品を構成
する一般金属の摩擦係数が0.8〜1.0程度であるの
に対し、これより小さい薄膜材料の摩擦係数としては
0.1〜0.5程度であれば十分である。
【0011】従って、キャビティ空間を形成する金型部
品のキャビティ面表面に摩擦係数の小さい薄膜を形成す
ることで、キャビティ空間内を流動する溶融樹脂表面と
キャビティ面表面との間に滑り現象を発生させることが
でき、溶融樹脂の内部側と表面側との流動速度の速度差
を小さくさせることができる。これを実現するために
も、特別な付加装置及び超音波のようなエネルギーを必
要としない。
【0012】請求項2記載の発明の成形金型は、光ディ
スクを形成するためのキャビティ空間を形成する金型部
品の少なくとも一部に、そのキャビティ面に相当する部
分の表面が前記金型部品の熱伝導率に対して小さい熱伝
導率を持つ薄膜材料により表面処理された金型部品を用
いてなる。この場合、金型部品材料として一般的なHP
38S(日立金属製)やSUS系の場合の熱伝導率が2
5.1W/m・Kであるのに対し、これより小さい薄膜
材料の熱伝導率としては10W/m・K以下程度であれ
ば十分である。
【0013】従って、キャビティ空間を形成する金型部
品のキャビティ面表面に熱伝導率の小さい、即ち、断熱
効果の高い薄膜を形成することで、キャビティ空間内を
流動する溶融樹脂表面側の温度低下を防ぐことができ、
溶融樹脂の内部側と表面側との流動状態の均一化を図る
ことができ、よって、溶融樹脂の内部側と表面側との流
動速度の速度差を小さくさせることができる。これを実
現するためにも、特別な付加装置及び超音波のようなエ
ネルギーを必要としない。
【0014】請求項3記載の発明の成形金型は、光ディ
スクを形成するためのキャビティ空間を形成する金型部
品の少なくとも一部に、そのキャビティ面に相当する部
分の表面が前記金型部品の摩擦係数及び熱伝導率に対し
て小さい摩擦係数及び熱伝導率を持つ薄膜材料により表
面処理された金型部品を用いてなる。
【0015】従って、請求項1記載の発明と請求項2記
載の発明とを併せてなるので、より一層効果的にキャビ
ティ空間内を流動する溶融樹脂の流動性の均一化を図る
ことができる。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の成形金型において、表面処理される少なくとも
一部の金型部品は、前記光ディスクの内周クランプ領域
部分に対応する金型部品である。
【0017】厚みの薄い光ディスク、特に、DVD等の
ような光ディスクにあっては、内周側の複屈折が大きく
なるので、ディスク全面に対応する必要は必ずしもな
く、最低限、内周クランプ領域部分に対応する金型部品
のキャビティ面表面に上述の処理を施すことにより、十
分な効果を得ることができる。
【0018】請求項5記載の発明の光ディスク成形方法
は、前記キャビティ空間を形成する前記金型部品の一つ
にスタンパを含む請求項1ないし4の何れか一に記載の
成形金型を用い、そのキャビティ空間内に溶融樹脂を充
填させた後、充填された樹脂を冷却固化させて前記スタ
ンパの形状を転写させる射出成形法又は射出圧縮成形法
により光ディスクを形成するようにした。
【0019】従って、キャビティ空間内を流動する溶融
樹脂の内部側と表面側との流動速度の速度差の小さくな
る請求項1ないし4の何れか一に記載の成形金型を用い
て光ディスクを、射出成形法又は射出圧縮成形法により
形成することで、複屈折の小さな光ディスクを形成する
ことができる。このために、特別な付加装置及び超音波
のようなエネルギーを必要としない。
【0020】請求項6記載の発明の光ディスクは、請求
項5記載の光ディスク成形方法により前記スタンパの形
状が転写されて円盤状に形成されてなる。
【0021】従って、複屈折の小さな光ディスクとな
り、その再生動作において記録された信号の読取精度が
向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面に基
づいて説明する。まず、図1に目的とする成形基板とな
る光ディスク1の断面構造図を示す。光ディスク1は、
例えば、DVDなる薄型の円盤状ディスクであり、表面
の領域Ewが後述するスタンパからのピット構造が転写
された記録膜領域であり、中心には光ディスクドライブ
におけるスピンドルモータのターンテーブル上に位置決
めさせるための中心穴2が形成されている。また、鏡面
仕上げされた裏面側にあっては、中心穴2周りの領域E
cがターンテーブルに対する内周クランプ領域とされ、
その外側領域Einが光ピックアップによる光ビームの入
射領域とされている。
【0023】図2にこのような光ディスク1を成形基板
として形成するために射出成形機(図示せず)に取付け
られる成形金型の断面構造図を示す。概略的には、固定
側金型3と可動側金型4との組合せよりなり、両者間に
光ディスク1を形成するためのキャビティ空間5を開閉
自在に形成してなる。
【0024】6はキャビティ空間5内へ樹脂を充填させ
るためのスプルー(図示せず)を有するスプループッシ
ュ、7は所望の信号情報をピット形状で有するスタンパ
8を支持するためのスタンパ押え、9はスタンパ8の背
面側に位置するスタンパ側温調プレートであり、可動側
金型4を構成している。また、10は光ディスク1の外
径を形成する外周リング、11は内周クランプ領域Ec
を形成するためのブッシュ、12は中心穴2を形成する
ためのカットパンチ、13は成形後の離型時に成形基板
(光ディスク1)を取出機へ突き出すためのフローティ
ングパンチ、14は鏡面側温調プレートであり、固定側
金型3を構成している。これらの金型3,4の外周には
金型芯合わせ用リング15,16を有する。
【0025】よって、金型芯合わせ用リング15,16
の合わせ面、スタンパ8と外周リング10との合わせ
面、キャビティ空間5により、固定側金型3と可動側金
型4とに分離可能とされている。また、スタンパ押え
7、スタンパ8、外周リング10、ブッシュ11、鏡面
側温調プレート14がキャビティ空間5を形成する金型
部品とされている。
【0026】次に、このような成形金型を用いた光ディ
スク1の成形方法の概要を説明する。まず、射出成形機
へ取付けた成形金型を閉じ、スプループッシュ6に接合
した成形機のノズル(図示せず)より溶融樹脂をキャビ
ティ空間5内に充填させる。充填後、カットパンチ12
を前進させて中心穴2部分を金型内で形成すると同時
に、溶融樹脂の流入を止める。この後、任意の冷却時間
を経て、溶融樹脂をキャビティ空間5内で冷却固化させ
ることでスタンパ8のピット形状を転写させた後、金型
を開き、取出機が成形基板=光ディスク1を取りに来た
タイミングでフローティングパンチ13を前進させて、
スプループッシュ6とともに成形基板=光ディスク1を
金型より突き出して取出機に受け渡す。その後、再び金
型を閉じ、同様のプロセスを繰返す。
【0027】ここで、本実施の形態では、キャビティ空
間5を形成する金型部品の一部として、例えば、キャビ
ティ面に相当する部分の表面11sに、摩擦係数が0.
4と小さなTiNの薄膜材料17をコーティングなる表
面処理してなる内周クランプ領域相当のブッシュ11が
用いられている。
【0028】このような成形金型と、表面11sにTi
Nの薄膜材料17をコーティングしてない(表面11s
の摩擦係数が金属表面一般の0.8〜1.0程度)点を
除き同一構造の成形金型とを用い、同じ成形条件で光デ
ィスクを成形基板として形成した場合の複屈折の測定結
果を図3に対比して示す。本実施の形態のように、ブッ
シュ11の表面11sにTiNの薄膜材料17をコーテ
ィングすることで、光ディスク内周側の複屈折が小さく
なっていることが分かる。ここで測定した内周側とは、
ブッシュ11より外側であって鏡面側温調プレート14
部分の内周側部分である。本実施の形態によりこの部分
の複屈折が小さくなったのは、ブッシュ11の表面11
sにTiNの薄膜材料17をコーティングすることで、
キャビティ空間5内を流動する溶融樹脂の表面がこの部
分で滑ることとなり、内部側との速度差が小さくなって
流動性がよくなった状態でその外側の鏡面温調プレート
14の表面を流動するためである。また、図3に示す測
定結果からも分かるように、薄い光ディスクの場合、元
々、ディスク内周側の複屈折が大きくなるので、ディス
ク全面に対応する必要は必ずしもなく、本実施の形態の
ように、最低限、内周クランプ領域部分に対応する金型
部品=ブッシュ11のキャビティ面表面11sに上述の
処理を施すことにより、十分な効果を得ることができ
る。
【0029】このように、本実施の形態によれば、キャ
ビティ面に相当する部分の表面11sに、摩擦係数が
0.4と小さなTiNの薄膜材料17をコーティング処
理なる表面処理してなるブッシュ11を備えた成形金型
を用いることにより、新たな追加装置、超音波のような
エネルギーを必要とすることなく、キャビティ空間5内
を流動する溶融樹脂の表面に滑りを発生させて流動性を
よくすることができ、内部側との流動速度の速度差を小
さくすることができ、得られる光ディスク1の複屈折を
小さくすることができる。よって、この光ディスク1
は、再生動作において、記録されている信号の読取精度
を向上させることができる。
【0030】なお、本実施の形態では、摩擦係数の小さ
な薄膜材料17としてTiNを用いたが、この他、例え
ば、TiCN(摩擦係数0.3)、CrN(同0.
5)、TiCrN(同0.4)、TiAlN(同0.
5)、DLC(同0.1)等を用いてもよい。即ち、薄
膜材料17の摩擦係数の小ささとしては、0.1〜0.
5程度であれば十分である。また、本実施の形態では、
キャビティ空間5を形成する金型部品の一部をブッシュ
11とし、その表面11sに薄膜材料17をコーティン
グしたが、この他、鏡面温調プレート14やスタンパ8
やスタンパ押え7のキャビティ空間5側表面に同様のコ
ーティングによる表面処理を施してもよい。
【0031】さらには、摩擦係数の小さな薄膜材料17
に代えて、又は、併用する形で、熱伝導率の小さい(即
ち、断熱性の高い)薄膜材料により表面処理したブッシ
ュ11等の金型部品を用いるようにしてもよい。金型部
品材料として一般的なHP38S(日立金属製)やSU
S系の場合の熱伝導率が25.1W/m・Kであるのに
対し、これより小さい薄膜材料の熱伝導率としては10
W/m・K以下程度であれば十分である。熱伝導率の小
さい薄膜材料としては、例えば、セラミックス系の薄膜
材料、即ち、Al23,Al23・SiO,ZrO2
SiO2・2MgO等があり、さらには、これらの薄膜
材料にCaO,MgOなどを組合せたものでもよい。こ
れらの材料の組合せを適正にすることにより、その薄膜
を形成する母材となる金属に近い熱膨張係数にすること
ができる。また、薄膜の形成方法としては、溶着法、P
VD法、CVD法等を用い得る。
【0032】何れにしても、ブッシュ11のようなキャ
ビティ空間5を形成する金型部品の表面11sに断熱効
果の高い薄膜を形成することで、キャビティ空間5内を
流動する溶融樹脂表面側の温度低下を防ぎ、表面側の冷
却固化を遅らせることで、溶融樹脂の内部側と表面側と
の流動状態の均一化を図ることができ、結果的に溶融樹
脂の内部側と表面側との流動速度の速度差を小さくさせ
ることができる。これを実現するためにも、特別な付加
装置及び超音波のようなエネルギーを必要としない。よ
って、複屈折の小さな光ディスク1を形成できる。この
場合、断熱効果の高い薄膜材料による表面処理と摩擦係
数の小さな薄膜材料による表面処理とを併用すれば、よ
り一層効果的となる。
【0033】
【発明の効果】請求項1記載の発明の成形金型によれ
ば、キャビティ空間を形成する金型部品のキャビティ面
表面に摩擦係数の小さい薄膜を形成してなるので、キャ
ビティ空間内を流動する溶融樹脂表面とキャビティ面表
面との間に滑り現象を発生させることができ、溶融樹脂
の内部側と表面側との流動速度の速度差を小さくさせる
ことができ、これを実現するためにも、特別な付加装置
及び超音波のようなエネルギーを必要としない成形金型
を提供することができる。
【0034】請求項2記載の発明の成形金型によればキ
ャビティ空間を形成する金型部品のキャビティ面表面に
熱伝導率の小さい、即ち、断熱効果の高い薄膜を形成し
てなるので、キャビティ空間内を流動する溶融樹脂表面
側の温度低下を防ぐことができ、溶融樹脂の内部側と表
面側との流動状態の均一化を図ることができ、よって、
溶融樹脂の内部側と表面側との流動速度の速度差を小さ
くさせることができ、これを実現するためにも、特別な
付加装置及び超音波のようなエネルギーを必要としない
成形金型を提供することができる。
【0035】請求項3記載の発明の成形金型によれば、
請求項1記載の発明と請求項2記載の発明とを併せてな
るので、より一層効果的にキャビティ空間内を流動する
溶融樹脂の流動性の均一化を図ることができる。
【0036】請求項4記載の発明の成形金型によれば、
厚みの薄い光ディスク、特に、DVD等のような光ディ
スクにあっては、内周側の複屈折が大きくなるので、デ
ィスク全面に対応する必要は必ずしもないことから、最
低限、内周クランプ領域部分に対応する金型部品のキャ
ビティ面表面に上述の処理を施すことにより、十分な効
果を得ることができる。
【0037】請求項5記載の発明の光ディスク成形方法
によれば、キャビティ空間内を流動する溶融樹脂の内部
側と表面側との流動速度の速度差を小さくさせることが
できる請求項1ないし4の何れか一に記載の成形金型を
用いて光ディスクを、射出成形法又は射出圧縮成形法に
より形成するようにしたので、複屈折の小さな光ディス
クを形成することができ、このために、特別な付加装置
及び超音波のようなエネルギーを必要とせずに実現でき
る。
【0038】請求項6記載の発明の光ディスクによれ
ば、複屈折の小さな光ディスクとなり、その再生動作に
おいて記録された信号の読取精度を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す光ディスクの断面
構造図である。
【図2】成形金型の構造を示す断面図である。
【図3】ブッシュ表面にコーティングした場合としない
場合とで得られた光ディスクの複屈折特性を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 光ディスク 5 キャビティ空間 7,8,11,14 キャビティ空間を形成する金
型部品 17 摩擦係数の小さい薄膜材料 Ec 内周クランプ領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクを形成するためのキャビティ
    空間を形成する金型部品の少なくとも一部に、そのキャ
    ビティ面に相当する部分の表面が前記金型部品の摩擦係
    数に対して小さい摩擦係数を持つ薄膜材料により表面処
    理された金型部品を用いてなる成形金型。
  2. 【請求項2】 光ディスクを形成するためのキャビティ
    空間を形成する金型部品の少なくとも一部に、そのキャ
    ビティ面に相当する部分の表面が前記金型部品の熱伝導
    率に対して小さい熱伝導率を持つ熱伝導率の小さい薄膜
    材料により表面処理された金型部品を用いてなる成形金
    型。
  3. 【請求項3】 光ディスクを形成するためのキャビティ
    空間を形成する金型部品の少なくとも一部に、そのキャ
    ビティ面に相当する部分の表面が前記金型部品の摩擦係
    数及び熱伝導率に対して小さい摩擦係数及び熱伝導率を
    持つ薄膜材料により表面処理された金型部品を用いてな
    る成形金型。
  4. 【請求項4】 表面処理される少なくとも一部の金型部
    品は、前記光ディスクの内周クランプ領域部分に対応す
    る金型部品である請求項1,2又は3記載の成形金型。
  5. 【請求項5】 前記キャビティ空間を形成する前記金型
    部品の一つにスタンパを含む請求項1ないし4の何れか
    一に記載の成形金型を用い、そのキャビティ空間内に溶
    融樹脂を充填させた後、充填された樹脂を冷却固化させ
    て前記スタンパの形状を転写させる射出成形法又は射出
    圧縮成形法により光ディスクを形成する光ディスク成形
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の光ディスク成形方法によ
    り前記スタンパの形状が転写されて円盤状に形成されて
    なる光ディスク。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1700710A1 (en) 2005-03-08 2006-09-13 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. Printing method, sheet material and mounting method of printing plate

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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