JP2001034386A - 表示制御装置および表示制御方法 - Google Patents

表示制御装置および表示制御方法

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JP2001034386A
JP2001034386A JP11205263A JP20526399A JP2001034386A JP 2001034386 A JP2001034386 A JP 2001034386A JP 11205263 A JP11205263 A JP 11205263A JP 20526399 A JP20526399 A JP 20526399A JP 2001034386 A JP2001034386 A JP 2001034386A
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Susumu Okada
岡田  進
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーソル、ポインタなどの着目要素を、着目
要素の周辺の背景に応じて視認性よく変更(表示変換)
すること。 【解決手段】 CRTディスプレイや液晶ディスプレイ
等の表示装置120の表示制御を行う表示制御装置10
0において、カーソルやポインタ等のように表示画面上
で位置指定を行うため画像情報を表示要素とし、表示要
素に対して背景となる画像情報を背景要素とした場合
に、背景要素に対して表示要素を視覚的に区別可能な色
に変更する画像情報処理部102を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示制御装置およ
び表示制御方法に関し、特に、カーソル、ポインタなど
の着目要素を視認性よく修飾、変更する制御を行う表示
制御装置および表示制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カーソル、ポインタなどの着目要
素を修飾、変更する制御を行うものとしては、例えば、
特開平9−54575号公報「文字表示装置」がある。
この文字表示装置は、アトリビュートコードに対応する
修飾データをビデオRAMの特定の記憶領域に記憶さ
せ、ビデオRAMの特定の記憶領域から読み出された修
飾データとキャラクタROMから読み出されたキャラク
タ情報とを信号処理する。当該構成により、ビデオRA
Mのアドレスの一部に修飾データを記憶させるため、周
辺回路の増大を防止しつつ所定修飾を施された文字表示
を行うことが可能となる。さらに、1アドレスにつきア
トリビュートコードのみを記憶できるため、多種類の色
指定も可能である。
【0003】また、ポインタの中には、背景の反対色を
表示するものがあり、これによってポインタの位置を容
易に認識することが可能である。すなわち、背景色が黒
(白)である場合にポインタを白(黒)に表示するとい
ったように、特定の色変化を行うことによりポインタの
視認性を向上させることが可能である。
【0004】また、フォトレタッチソフト、ドローソフ
トまたはペイントソフトなどで特定領域をカットし、ド
ラッグする場合がある。従来は、カットした領域(切取
画像)の境界部(輪郭部)を点線もしくは点滅移動する
点線で際だたせることにより、切取画像の視認性を向上
させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術では以下の問題点があった。すなわち、特開平9−
54575号公報「文字表示装置」では、カーソルやポ
インタなどの着目要素を、背景に応じて視認性よく変更
(表示変換)するものではない。従って、例えば、黒色
のポインタが暗い背景色の領域に移動した場合に、ポイ
ンタを識別しにくいという問題点があった。
【0006】また、背景の反対色を表示するのポインタ
では、その表示色の変化は、予め定まった表示色変化の
みに従うものである。従って、近年のビデオカードの高
性能化による表示色数の向上により、ポインタの表示色
が一定変化をするだけであっては視認性が向上しないと
いう問題点があった。また、近年のディスプレイ解像度
の向上により、相対的にポインタが小型化する場合は、
視認性がさらに低下するといった問題点があった。
【0007】また、従来の切取画像の境界部を際だたせ
る方法では、点線が太く、その表示の仕方も定型的なも
のであるため、ドロップ先の正確な位置決定が困難であ
り、ドロップ後に何度か微調整を行わなくてはならない
という問題点があった。特にドロップ先の色が切取画像
と近似している場合には、この問題が顕著であった。
【0008】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て、カーソル、ポインタなどの着目要素を、着目要素の
周辺の背景に応じて視認性よく変更(表示変換)するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の表示制御装置は、CRTディス
プレイや液晶ディスプレイ等の表示装置の表示制御を行
う表示制御装置において、カーソルやポインタ等のよう
に表示画面上で位置指定を行うため画像情報を表示要素
とし、前記表示要素に対して背景となる画像情報を背景
要素とした場合に、前記背景要素に対して前記表示要素
を視覚的に区別可能な色に変更する画像情報変更手段を
有するものである。
【0010】また、請求項2に記載の表示制御装置は、
CRTディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示装置を
含むコンピュータ等に用いられる表示制御装置であっ
て、カーソル、ポインタなどの着目要素の画像情報と、
当該着目要素の周囲の画像情報とから、前記着目要素の
視認性の良・不良を判断する視認性判断手段と、前記着
目要素の画像情報を変更する画像情報変更手段と、前記
視認性判断手段および画像情報変更手段を制御する制御
手段と、を具備し、前記制御手段が、前記視認性判断手
段が前記着目要素の視認性を不良と判断した場合に、前
記画像情報変更手段を制御して、前記着目要素の画像情
報を前記周囲の画像情報との対比において視認性の良い
画像情報に変換するものである。
【0011】また、請求項3に記載の表示制御装置は、
請求項2に記載の表示制御装置において、さらに、前記
表示装置で表示する各色の色相、明度および彩度をもと
に、人間が区別しにくい色同士をグループ化したデータ
ベースを具備し、前記視認性判断手段が当該データベー
スを参酌することにより前記着目要素の視認性の良・不
良を判断するものである。
【0012】また、請求項4に記載の表示制御方法は、
CRTディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示装置を
含むコンピュータ等に用いられる表示制御方法であっ
て、カーソル、ポインタなどの着目要素の画像情報と、
当該着目要素の周囲の画像情報とから、前記着目要素の
視認性の良・不良を判断する視認性判断工程と、前記視
認性判断工程で前記着目要素の視認性を不良と判断した
場合に、前記着目要素の画像情報を前記周囲の画像情報
との対比において視認性の良い画像情報に変換する画像
情報変換工程と、を含むものである。
【0013】また、請求項5に記載の表示制御方法は、
請求項4に記載の表示制御方法において、さらに、前記
視認性判断工程で、前記表示装置に表示される各色の色
相、明度および彩度から人間が区別しにくい色同士をグ
ループ化したデータベースを参酌することにより、前記
着目要素の視認性の良・不良を判断するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら、表示制御装置の構成、表示制御装置の
処理流れ、の順に詳細に説明する。
【0015】まず、表示制御装置の概略構成について説
明する。図1は、本発明の表示制御装置の概略構成を表
したブロック図である。図において、100は表示制御
装置を、110はキーボードやマウスなどの入力装置
を、120は表示制御装置100から出力される画像情
報を表示する表示装置(ディスプレイ)を表す。表示制
御装置100は、パソコン本体に組み込んだ態様であっ
ても良い。表示制御装置100、入力装置110、表示
装置120は、例えば、オフィスや学校など情報を扱う
場所に配設される。
【0016】表示制御装置100は、表示装置120の
画像情報の表示を処理する画像情報処理部102と、表
示装置120で表示する画像情報のうち区別しにくい色
同士をグループ化したデータベースである混同色データ
ベース103と、表示装置120で表示する画像情報を
出力する画像情報出力部104と、入力装置110から
の文字や図形などの入力信号を受け付け、また、画像情
報処理部102、混同色データベース103、画像情報
出力部104および図示しないその他の各部を制御する
制御部101とから構成される。
【0017】制御部101は、CPU、OS、メモリな
どから構成される。制御部101は、図示しない記憶部
に格納されるワープロソフトやフォトレタッチソフトな
どの操作制御や処理制御を行う。例えばワープロソフト
について、制御部101は、入力装置110から移動指
示のあったマウスポインタの位置を制御し、表示位置に
従って適宜カーソル表示に切り替え、押下信号によって
文字入力モードに移行する。同様に、フォトレタッチソ
フトについて、制御部101は、入力装置110からの
マウスポインタの操作信号に従って指定位置の切り取り
制御を行い、マウスクリック状態が維持されている信号
に従って当該切取画像をホールドし、ポインタの移動指
示により切取画像をドラッグ&ドロップする。入力装置
110からの入力信号やアプリケーションソフトの操作
制御の他、制御部101は、その他各部の入出力制御も
行う。
【0018】画像情報処理部102は、表示装置120
の画像情報の表示を処理する。従来では通常、制御部
は、アプリケーションソフトに対してはアプリケーショ
ンソフトに関する処理制御を行い、マウスやカーソルに
対しては移動等の制御のみを行っていた。そして、従来
の制御部はマウスの押下信号などの入力があった場合
は、マウス位置にあるアイコンに関連づけられたアプリ
ケーションソフトの処理を制御していた。すなわち、従
来では制御部は、処理制御のリンク付けを行ったり、処
理のコンフリクトが発生しない制御を行うのみであっ
て、表示装置120の画像情報の表示が人間が見た場合
の表示制御を行うものではなかった。
【0019】本発明の表示制御装置100の画像情報処
理部102は、ユーザがアプリケーションソフトで着目
しつつ操作する対象(着目要素)、例えば、カーソル、
ポインタ、入力文字または切取画像を、その周囲の画像
情報と比較して、必要に応じて画像情報を変更する。図
2は、着目要素の画像情報が変更された様子を例示した
図である。図2(a)はフォトレタッチソフトで、画像
に直接テキスト文書を書き込む様子を示している。従来
では、適当なダイヤログボックスの中に書き込むのであ
るが、本発明は周囲の画像と区別できるようにカーソル
を表示するので、直接的な入力が可能となる。同様に図
2(b)は、視認性よくポインタの画像情報を変更して
いる様子が表されている。図2(c)は、画像をドラッ
グする際に輪郭をふくめ視認性よく切取画像(黒の星
印)の画像情報が変更されている様子が表されている。
【0020】なお、入力文字についての画像情報の変更
方法の詳細な処理内容は、後述する。また、本実施の形
態では、画像情報処理部102は制御部101と別の構
成となっているが、使用の態様により制御部101の中
に組み込まれていても良い。
【0021】混同色データベース103は、図示しない
記憶部に格納されたデータベースである。例えば、RG
Bを基本とした色パラメータを用いて、各表示色ごとに
番号を与え、区別しにくい色同士をグループ化したデー
タベースとすることができる。本実施の形態で画像情報
とは、単に、色相、明度、彩度のみならず、表示装置1
20の特性を考慮した、実際に表示された「見え方」を
も含むものとする。すなわち、画像情報とは、表示装置
120の表面のコート(ARコートなど)による発色の
違いをもふくめたものとして取り扱う。混同色データベ
ース103はこの様な見え方も考慮したデータベースで
あるため、表示装置120がCRTディスプレイからL
CDディスプレイに変更された場合であっても、適宜必
要な書き換えを行うことにより、視認性の高い注目要素
を提供することが可能となる。
【0022】画像情報出力部は104は、ビデオカード
からなり、制御部101を通じて入力される画像情報を
RGB信号に変換する。また、垂直同期信号と水平同期
信号を出力し、表示装置120で表示する画像の解像度
などを決定する。なお、表示装置120の詳細について
は後述する。
【0023】次に、表示制御装置100、入力装置11
0、表示装置120の処理流れについて説明する。図3
は、本発明の表示制御装置の処理流れを表すフローチャ
ートである。制御部101は、入力部110から入力し
た信号を解析し、着目要素の画像情報を取得する(ステ
ップS201)。ここで、着目要素とは、上述したよう
に、ユーザがアプリケーションソフトで着目しつつ操作
する対象をいう。例えば、入力部110からの信号が、
マウスによるポインタの移動信号であれば、当該ポイン
タを意味し、ワープロソフトに対するキーボードによる
文字の入力信号であれば、当該文字を意味する。
【0024】制御部101は、画像処理部102で処理
された画像情報を用いて、着目要素近傍の背景の画像情
報を取得する(ステップS202)。制御部101は、
混同色データベース103を参酌し(ステップS20
3)、ステップS201で取得した着目要素の画像情報
が、ステップS202で取得した着目要素の近傍の画像
情報に比して区別しにくい色であるかどうかを判定する
(ステップS204)。
【0025】例えば、混同色データベース103が、上
述したような色番号により作成されている場合は、制御
部101は、注目要素の色番号と注目要素の表示座標近
傍における背景色の色番号とを比較し、混同色データベ
ース103を照合することにより、視認性の良・不良を
判断する。
【0026】区別しにくい色でなければ(ステップS2
04:NO)、着目要素の画像情報をそのまま保持する
(ステップS205)。一方、着目要素が区別しにくい
色であると判定した場合は(ステップS204:YE
S)、混同色データベース103に区別しにくいグルー
プとして登録されている以外の色で、元の表示要素の表
示色に近い画像情報に変更する(ステップS206)。
この変換は、適宜配される演算回路などにより画像処理
部102が行う。この他にも、例えば、注目要素の輝度
値を向上する等の方法により視認性を向上させる態様で
あって良い。
【0027】ステップS205もしくはステップS20
6をへた画像情報は、画像情報出力部104を通じて、
CRTディスプレイや液晶ディスプレイなどの表示装置
120で描画される(ステップS207)。また、使用
の態様によっては、プリンタや印刷機などの出力手段に
より出力することもできる。この場合、背景に対し区別
可能な状態で注目要素の画像情報が紙媒体上などに表示
されることとなる。
【0028】次に、画像情報処理部102の処理内容に
ついて、入力文字の画像情報の変更を例に説明する。表
示装置(ディスプレイ)120やプリンタに文字を表示
する場合、高品位の表示を行うためにアウトラインフォ
ントが使用される。アウトラインフォントは、文字の輪
郭に相当する図形を、その頂点および頂点の間を結ぶ線
分で表したデータによって構成される。実際の表示要求
があると、画像情報処理部102は、アウトラインフォ
ントデータを、表示すべき文字として縮小拡大・回転反
転等の座標変換し、新たなアウトラインフォントへ変換
処理する。続いて輪郭線で囲まれた部分を塗りつぶしビ
ットマップデータへ変換処理する。このビットマップデ
ータが、画像情報出力部104を介して表示装置(ディ
スプレイ)120で文字として表示される。また、出力
先がプリンタである場合は、文字が印字される。
【0029】アウトラインフォントを使用する場合、画
像処理部102は、例えば、バスラインに接続された表
示データバッファ、アウトラインフォントメモリ、演算
処理部、キャッシュメモリ、表示データバッファ(何れ
も図示せず)等から構成される。表示データバッファ
は、制御部101から転送された文字コートや制御コー
ド等を格納するメモリである。アウトラインフォントメ
モリは、表示に必要な全ての文字についてそのアウトラ
インフォントを格納しておくメモリである。演算処理部
は演算処理を行い、アウトラインフォントデータからビ
ットマップデータを得る演算回路から構成される。
【0030】キャッシュメモリは、最も最近に変換処理
されたビットマップデータを格納しておき、頻繁に変換
処理が要求される文字についてその変換処理を省略し、
文字の表示速度の高速化を図るために使用されるメモリ
である。表示データバッファは、画像情報出力部104
に転送するための変換処理後のビットマップデータを一
時格納するためのメモリである。画像情報出力部104
は、制御部101を通じて、画像情報処理部102の表
示データバッファから順にビットマップデータを読み出
し表示装置120に出力する。
【0031】アウトラインフォントは、次のような手順
に従ってビットマップデータに変換される。まずアウト
ラインフォントの格納要求があると、キャッシュメモリ
に格納されているかどうかを判断する。もし、はじめて
変換処理されるようなアウトラインフォントであればア
ウトラインフォントのデータを読み出し、これをビット
マップデータに変換するためのラスタライズ処理を行
う。
【0032】次にキャッシュメモリに対し、そのビット
マップデータの書き込みを行う。一方、既にキャッシュ
メモリにビットマップデータが格納されている場合に
は、そのキャッシュメモリから該当するビットマップデ
ータを読み出す。ここで、フォントのアウトライン近傍
に所定のビットマップデータの書き込み処理を施す。こ
の際、そこに使用する色彩は、通常識別できる色彩であ
れば任意に設定できるが、それ以外のビットマップデー
タとは適切に識別できる色彩であることが望ましい。こ
のようにして、ある任意のフォントにおいて、そのフォ
ントはアウトラインに特徴のあるフォントとして、任意
背景に対して区別可能な状態になるようにデータ処理が
行われる。そして得られたビットマップデータは文字の
出力に使用される。
【0033】次に、表示装置120について説明する。
表示装置120は、画像情報出力部104が出力する画
像情報を表示できるものであればその形式を問わない
が、本実施の形態では、最近値段が急速に下がっている
液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Cryst
al Display)を採用する。
【0034】液晶ディスプレイでは奥行きを必要とせ
ず、設置場所の自由度が高い。また、液晶ディスプレイ
はCRTディスプレイ(ブラウン管)に比して電磁波の
出力レベルが極めて低く、かつ、消費電力も桁違いに小
さいのが特徴である。従って、近年は、ノートパソコン
に使用されている。液晶ディスプレイは電圧をかけると
分子の向きが変わる液晶の電気的特性を利用した表示装
置である。採用される駆動方式により単純マトリックス
方式と呼ばれるSTN(Super Twisted
Nematic Liquid Crystal)やD
STN(DualScan color STN)と、
アクティブマトリックス方式のTFT(Thin Fi
lm Transistor liquid crys
tal)とに分類される。
【0035】ここで、液晶ディスプレイの表示原理につ
いて概説する。透明な2枚のガラス基板の内側に透明な
電極を置き、その内側に液晶物質を挟み込む。電極間に
電圧を加えると、分子の向きが変わって液晶を透過する
光の振動方向が変化する。ガラス基板の外側には偏向板
が配され、電圧の変化によって光を通すか通さないかを
制御する。これにより各画素の状態を表現する。液晶自
身は光を発しないため、通常背後からバックライトで照
らすことにより画像を可視化する。カラー液晶では各画
素に対してRGB(赤緑青)3色のカラーフィルターを
持ち、これによりカラー画像の表示が可能となる。
【0036】STNやDSTNの場合、電極は櫛状のも
のを水平・垂直に重ねた縦横格子状になっており、その
交点が各画素を特定する。また、液晶分子のねじり角を
240度にし、透過と遮断の差を上げている。STNの
場合、電圧を上から下へ1行ずつ順次かけていく。DS
TNの場合、画面を上下2分割して、それぞれで上から
下へ順次電圧をかけていく。
【0037】液晶は電圧をかける時間を長くするとコン
トラスト(透過と遮断との差)があがるため、画面が見
えやすくなる。制御回路がSTNの2倍必要であるが、
カラーの表示には適している。
【0038】一方、TFTは単純マトリックス方式を発
展させたもので、格子状に配列された交点に薄膜トラン
ジスタ(TFT)をオンオフのスイッチングデバイスと
して配置している。これにより、ちらつき、コントラス
ト、階調表示、応答速度などの面でCRTディスプレイ
と略変わらないものとなった。製造コストはSTNより
高いものの、製造技術の進歩で近年大幅にコストが下が
った。従って、最近はノートパソコンなどでもTFT型
のLCD搭載されている。
【0039】以上、液晶ディスプレイについて、その原
理を説明したが、これらは表示装置120に関する例で
あって、本発明はこれに限定されるものではなく、表示
装置一般について適用されることはいうまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表示制御
装置(請求項1)は、画像情報変更手段がカーソルやポ
インタ等のように表示画面上で位置指定を行う画像情報
を表示要素とし、表示要素に対して背景となる画像情報
を背景要素とした場合に、背景要素に対して表示要素を
視覚的に区別可能な色に変更するため、カーソル、ポイ
ンタなどの着目要素を、着目要素の周辺の背景に応じて
視認性よく変更(表示変換)することが可能となる。ま
た、切取画像が注目要素である場合には、ドロップ先の
位置決めを正確かつ、容易に行うことが可能となる。
【0041】また、本発明の表示制御装置(請求項2)
は、視認性判断手段が、カーソル、ポインタなどの着目
要素の画像情報と、当該着目要素の周囲の画像情報とか
ら、着目要素の視認性の良・不良を判断し、画像情報変
更手段が着目要素の画像情報を変更し、制御手段が視認
性判断手段および画像情報変更手段を制御すると共に、
視認性判断手段が着目要素の視認性を不良と判断した場
合にあっては、画像情報変更手段を制御して、着目要素
の画像情報を周囲の画像情報との対比において視認性の
良い画像情報に変換するため、カーソル、ポインタなど
の着目要素を、着目要素の周辺の背景に応じて視認性よ
く変更(表示変換)することが可能となる。また、切取
画像が注目要素である場合には、ドロップ先の位置決め
を正確かつ、容易に行うことが可能となる。
【0042】また、本発明の表示制御装置(請求項3)
は、表示装置で表示する各色の色相、明度および彩度を
もとに、人間が区別しにくい色同士をグループ化したデ
ータベースを具備し、視認性判断手段が当該データベー
スを参酌することにより着目要素の視認性の良・不良を
判断するため、着目要素の画像情報を変換する際の処理
負担を小さくすることが可能となる。また、表示装置の
特性を考慮したテーブルを用いて、着目要素をより視認
性高く表示する表示制御装置を提供することが可能とな
る。
【0043】また、本発明の表示制御方法(請求項4)
は、視認性判断工程ではカーソル、ポインタなどの着目
要素の画像情報と、当該着目要素の周囲の画像情報とか
ら、着目要素の視認性の良・不良を判断し、画像情報変
換工程では視認性判断工程で着目要素の視認性を不良と
判断した場合に、着目要素の画像情報を周囲の画像情報
との対比において視認性の良い画像情報に変換するた
め、カーソル、ポインタなどの着目要素を、着目要素の
周辺の背景に応じて視認性よく変更(表示変換)するこ
とが可能となる。また、切取画像が注目要素である場合
には、ドロップ先の位置決めを正確かつ、容易に行うこ
とが可能となる。
【0044】また、表示制御方法(請求項5)は、視認
性判断工程で、表示装置で表示される各色の色相、明度
および彩度から人間が区別しにくい色同士をグループ化
したデータベースを参酌することにより、着目要素の視
認性の良・不良を判断するため、着目要素の画像情報を
変換する際の処理負担を小さくすることが可能となる。
また、表示装置の特性を考慮したテーブルを用いて、着
目要素をより視認性高く表示する表示制御方法を提供す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示制御装置の概略構成を表したブロ
ック図である。
【図2】本発明の表示制御装置において、着目要素の画
像情報が変更された様子を例示した図である。
【図3】本発明の表示制御装置の処理流れを表すフロー
チャートである。
【符号の説明】
100 表示制御装置 101 制御部 102 画像処理部 103 混同色データベース 104 画像情報出力部 110 入力装置 120 表示装置(ディスプレイ)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CRTディスプレイや液晶ディスプレイ
    等の表示装置の表示制御を行う表示制御装置において、 カーソルやポインタ等のように表示画面上で位置指定を
    行う画像情報を表示要素とし、前記表示要素に対して背
    景となる画像情報を背景要素とした場合に、前記背景要
    素に対して前記表示要素を視覚的に区別可能な色に変更
    する画像情報変更手段を有することを特長とする表示制
    御装置。
  2. 【請求項2】 CRTディスプレイや液晶ディスプレイ
    等の表示装置を含むコンピュータ等に用いられる表示制
    御装置であって、 カーソル、ポインタなどの着目要素の画像情報と、当該
    着目要素の周囲の画像情報とから、前記着目要素の視認
    性の良・不良を判断する視認性判断手段と、 前記着目要素の画像情報を変更する画像情報変更手段
    と、 前記視認性判断手段および画像情報変更手段を制御する
    制御手段と、を具備し、 前記制御手段は、前記視認性判断手段が前記着目要素の
    視認性を不良と判断した場合に、前記画像情報変更手段
    を制御して、前記着目要素の画像情報を前記周囲の画像
    情報との対比において視認性の良い画像情報に変換する
    ことを特徴とする表示制御装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記表示装置で表示する各色の
    色相、明度および彩度をもとに、人間が区別しにくい色
    同士をグループ化したデータベースを具備し、前記視認
    性判断手段は当該データベースを参酌することにより前
    記着目要素の視認性の良・不良を判断することを特徴と
    する請求項2に記載の表示制御装置。
  4. 【請求項4】 CRTディスプレイや液晶ディスプレイ
    等の表示装置を含むコンピュータ等に用いられる表示制
    御方法であって、 カーソル、ポインタなどの着目要素の画像情報と、当該
    着目要素の周囲の画像情報とから、前記着目要素の視認
    性の良・不良を判断する視認性判断工程と、 前記視認性判断工程で前記着目要素の視認性を不良と判
    断した場合に、前記着目要素の画像情報を前記周囲の画
    像情報との対比において視認性の良い画像情報に変換す
    る画像情報変換工程と、を含むことを特徴とする表示制
    御方法。
  5. 【請求項5】 さらに、前記視認性判断工程で、前記表
    示装置に表示される各色の色相、明度および彩度から、
    人間が区別しにくい色同士をグループ化したデータベー
    スを参酌することにより、前記着目要素の視認性の良・
    不良を判断することを特徴とする請求項4に記載の表示
    制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011065431A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Lenovo Singapore Pte Ltd 情報処理装置、そのカーソル表示方法、およびコンピュータが実行可能なプログラム
US9892713B2 (en) 2008-02-22 2018-02-13 Hitachi Maxell, Ltd. Display device
US10657722B2 (en) 2017-03-22 2020-05-19 Seiko Epson Corporation Transmissive display device, display control method, and computer program

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