JP2001033806A - 液晶光変調素子及びその製造方法 - Google Patents

液晶光変調素子及びその製造方法

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JP2001033806A
JP2001033806A JP11203518A JP20351899A JP2001033806A JP 2001033806 A JP2001033806 A JP 2001033806A JP 11203518 A JP11203518 A JP 11203518A JP 20351899 A JP20351899 A JP 20351899A JP 2001033806 A JP2001033806 A JP 2001033806A
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light modulation
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thickness
modulation device
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JP11203518A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Kobayashi
信幸 小林
Masako Iwamatsu
雅子 岩松
Hideaki Ueda
秀昭 植田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各セルを等しい電圧で駆動できる低コスト
の、フルカラー表示が可能な積層型液晶光変調素子を得
る。 【解決手段】 三つの液晶表示セル110R,110
G,110Bを積層したフルカラーの液晶表示素子。各
セル中には液晶性化合物と添加剤とを含む液晶組成物1
7が封止されている。各セルにおいて、液晶組成物17
が特定の波長をピークとする光を反射し、フルカラーで
画像を表示する。各セルは駆動電圧を等しくするため
に、各液晶組成物の誘電率異方性、液晶層の厚み及び/
又は保護膜の厚みが調整されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶光変調素子、
詳しくは、複数のセルを積層した液晶光変調素子及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景と課題】近年、液晶を用いた表示素子の研
究/開発が活発である。特に、ネマティック液晶にカイ
ラル材を添加することにより室温でコレステリック相を
示すカイラルネマティック液晶組成物を用いた表示素
子、ネマティック液晶に二色性色素を添加したゲスト−
ホスト形の表示素子が注目されている。コレステリック
相を示す液晶組成物を含む液晶表示素子においては、高
低のパルス電圧を印加することによって液晶をプレーナ
状態(選択反射状態)とフォーカルコニック状態(散乱
状態)に切り換えて表示を行う。
【0003】また、液晶組成物として、液晶に二色性色
素などの多色性色素を混ぜた材料を用いている場合、電
圧を印加している間と電圧無印加時との間で液晶の分子
軸の方向を変化させ、着色状態と無色状態とを切り換え
て表示を行う。
【0004】ところで、前述の表示素子のフルカラー化
を実現する一つの方法として、各色R,G,Bを表示す
る三つのセルを積層した構造を採用することが考えられ
る。この場合、R,G,Bをそれぞれ表示する三つのセ
ルごとに異なる電圧を印加する駆動ICが必要とされ、
コストアップを招来するという問題点を有していた。
【0005】そこで、本発明の目的は、積層された各セ
ルを少ない種類の駆動ICで駆動でき、コストダウンが
可能な液晶光変調素子及びその製造方法を提供すること
にある。
【0006】
【発明の要旨及び効果】以上の目的を達成するため、本
発明に係る液晶光変調素子は、それぞれ液晶組成物を含
む複数の液晶層が積層され、各液晶層が特定波長域の光
を変調する液晶光変調素子において、前記複数の液晶層
には、最大駆動電圧が等しい少なくとも二つの液晶層が
含まれることを特徴とする。
【0007】最大駆動電圧が等しい少なくとも二つの液
晶層を含むことにより、少ない種類の駆動ICで駆動で
き、コストダウンが可能となる。
【0008】全ての液晶層の最大駆動電圧を等しくして
もよい。このようにすると、より少ない種類の駆動IC
で駆動でき、一層コストダウンを図ることができる。
【0009】各液晶層はぞれぞれ一対の基板により挟持
されていることが好ましい。そして、一対の基板の一方
には走査電極が、他方には信号電極が設けられているこ
とが好ましい。少なくとも二つの液晶層の走査電極を電
気的に接続してもよい。走査電極が電気的に接続されて
いることにより、駆動回路構成を簡素化することができ
る。
【0010】少なくとも二つの液晶層の信号電極に同一
型の信号駆動ICを接続してもよい。このようにするこ
とにより、駆動回路構成を簡素化することができる。
【0011】一対の基板の少なくとも一方は可撓性を有
するものであってもよい。可撓性基板を用いることによ
り、フレキシブルな液晶表示素子とすることができる。
特に、樹脂フィルム基板を用いると、液晶表示素子の軽
量化を図ることができる。
【0012】液晶層を挟持する一対の基板間における光
変調領域内に樹脂構造物が配置されていてもよい。樹脂
構造物を配置することで、正確に基板間距離が一定に保
たれ液晶層の厚みが均一になる。また、可撓性基板を用
いても良好に基板間距離が保たれ、大面積化も容易であ
る。
【0013】各液晶層は網目状の高分子マトリクスに前
記液晶組成物が分散されてなる複合膜であってもよい。
このようにすることで、大面積化が容易になり、また視
野角特性も良好となる。
【0014】液晶組成物は室温でコレステリック相を示
すものであってもよい。この場合、複数の液晶層が、光
入射側から順に積層された、青色を表示する青色用液晶
層、緑色を表示する緑色用液晶層、赤色を表示する赤色
用液晶層の3層からなるものであってもよい。
【0015】各液晶層はゲスト・ホスト効果による表示
を行うものであってもよい。このような表示は、例え
ば、ネマティック液晶に添加剤として多色性色素を添加
してなる液晶組成物を用いることによって実現できる。
この場合、液晶の分子配列の変化で色素分子の向きを制
御することにより、液晶層を着色状態と透明状態とに切
り換えることができる。
【0016】また、本発明に係る液晶表示素子の製造方
法は、それぞれ液晶組成物を含む複数の液晶層が積層さ
れ、各液晶層が特定波長域の光を変調する液晶光変調素
子において、前記複数の液晶層はそれぞれ一対の基板に
挟持されており、液晶層の厚み、液晶組成物種、液晶組
成物の誘電率異方性、及び前記一対の基板の少なくとも
一方に設ける機能性薄膜の厚みよりなる群から選択され
る少なくとも一つを調整して、少なくとも二つの液晶層
の最大駆動電圧を等しくしたことを特徴とする。
【0017】液晶層の厚み、液晶組成物種、液晶組成物
の誘電率異方性、及び機能性薄膜の厚みのいずれか一つ
又は複数の要素を適宜調整することにより、少なくとも
二つの液晶層を容易に等しくすることができ、少ない種
類の駆動ICで駆動でき、コストダウンが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る液晶光変調素
子及びその製造方法の実施形態について、添付図面を参
照して説明する。
【0019】(第1実施形態、図1参照)図1に本発明
の第1実施形態である液晶表示素子10の概略構成を示
す。この液晶表示素子10は赤色の選択反射状態と透明
状態に切り換えられる赤色表示層11Rを含む液晶表示
セル110Rと、緑色の選択反射状態と透明状態に切り
換えられる緑色表示層11Gを含む液晶表示セル110
Gと、青色の選択反射状態と透明状態に切り換えられる
青色表示層11Bを含む液晶表示セル110Bを積層し
たものである。さらに、矢印Aで示す観察方向の反射側
には光吸収層19が設けられている。
【0020】各液晶表示セル110R,110G,11
0Bは、それぞれ透明基板12間に液晶組成物17が封
止されている。基板12の内面には、電極が形成されて
おり、さらに保護膜としての絶縁膜及び/又は配向制御
膜が必要に応じて形成され、これらの詳細は図2、図
3、図4を参照して以下に説明する。
【0021】(セル構造の第1例、図2参照)図2は前
記液晶表示セル110R,110G,110Bの任意の
一つのセル110を示す。各基板12の表面には互いに
平行な複数の帯状に形成された透明電極13,14が設
けられている。これらの電極13,14はマトリクス状
に互いに交互するように向かい合わされている。電極1
3上には絶縁膜15及び配向制御膜16が形成され、電
極14上には配向制御膜16が形成されている。液晶組
成物17は、以下に詳述するように、室温でコレステリ
ック相を示すもので、スペーサ21と共にシール材25
によって基板12間に封止されている。
【0022】(セル構造の第2例、図3参照)図3は前
記液晶表示セル110R,110G,110Bの任意の
一つのセル110を示す。基本的な構成は図2に示した
セル110と同様であり、基板12間には高分子物質か
らなる柱状の構造物22が形成されている。
【0023】(セル構造の第3例、図4参照)図4も前
記液晶表示セル110R,110G,110Bの任意の
一つのセル110を示す。基本的な構成は図2に示した
セル110と同様であり、基板12間には網目状高分子
マトリクス23が形成されている。
【0024】(第2実施形態、図5参照)図5に本発明
の第2実施形態である液晶表示素子40の概略構成を示
す。この液晶表示素子40は、液晶表示セル41X,4
1Yからなる2層構造をなす。
【0025】なお、図5において、図1〜図4と同じ部
材は同じ符号で示し、その説明は省略する。また、各セ
ル41X,41Yに図3に示した柱状の高分子構造物2
2や図4に示した網目状高分子マトリクス23を形成し
てもよい。
【0026】前記いずれの実施形態においても、積層型
液晶表示素子には、互いに厚さの異なる少なくとも二つ
の液晶層が含まれていてもよい。液晶層の厚みを各層で
異ならせるようにすると、各液晶層の駆動電圧のバラつ
きの打ち消しに有利である。複数の液晶層の厚さが全て
異なっていてもよい。
【0027】(表示方法1、コレステリック相による選
択反射を利用する場合)以上の構成からなる液晶表示素
子10,40の各セルにおいては、電極13,14にパ
ルス電圧を印加することで表示が行われる。即ち、液晶
組成物17がコレステリック相を示すものを用いている
場合、比較的高いエネルギーのパルス電圧を印加するこ
とで、液晶がプレーナ状態となり、液晶分子の螺旋のピ
ッチと屈折率に基づいて決まる波長の光を選択的に反射
する。比較的低いエネルギーのパルス電圧を印加するこ
とで、液晶がフォーカルコニック状態となり、透明状態
となる。各状態は電圧無印加時にも保たれる。
【0028】フォーカルコニック状態とプレーナ状態と
の中間状態も存在することが判明しており、中間的なエ
ネルギーのパルス電圧を印加することにより、中間調の
表現も可能である。中間状態では、フォーカルコニック
状態とプレーナ状態とが混在するものと考えられ、この
状態も電圧無印加時に維持される。なお、可視光吸収層
19を設けると、フォーカルコニック状態では黒色を表
示することになる。
【0029】本液晶表示素子では帯状の電極13,14
が交差する領域が表示画素となる。本明細書では、液晶
によって光変調が行われる領域を光変調領域と称し、そ
の周辺は光変調が行われない光変調領域外となる。本液
晶表示素子では光変調領域が表示領域となる。
【0030】(表示方法2、ゲスト・ホスト効果による
表示)液晶組成物として、液晶に二色性色素などの多色
性色素を混ぜた材料を用いている場合、電極13と電極
14間に電圧を印加している間と電圧無印加時との間で
液晶の分子軸の方向を変化させることができるため、着
色状態と無色状態とを切り換えることができる。
【0031】(基板)基板12は少なくとも最下層に位
置するものを除いて透明であることが必要である。透明
な基板としては、ガラス以外に、ポリカーボネート(P
C)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレン
テレフタレート(PET)等のフレキシブル基板等が使
用可能である。
【0032】(電極)電極13,14としては、ITO
(Indium Tin Oxide)に代表される透明導電性膜、ア
ルミニウム、シリコン等の金属電極、あるいはアモルフ
ァスシリコン、BSO(Bismuth Silicon Oxide)等
の光導電性膜が使用可能である。電極13,14を帯状
に形成するには、例えば、基板12上にITO膜をスパ
ッタリング法等で形成した後、フォトリソグラフィ法で
パターニングすればよい。
【0033】(絶縁膜、配向制御膜、カラーフィルタ)
絶縁膜15は酸化シリコン等の無機膜あるいはポリイミ
ド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等
の有機膜であり、電極13,14間の短絡を防止した
り、ガスバリア層として液晶の信頼性を向上させる機能
を有する。また、配向制御膜16として機能するポリイ
ミド樹脂やシリコン樹脂を用いてもよい。さらに、色素
を添加すればカラーフィルタとしても機能する。さら
に、高分子構造物22に用いる高分子体と同じ材料を絶
縁膜15として使用してもよい。
【0034】これらの絶縁膜や配向制御膜などの機能性
薄膜の膜厚を調整することにより、ある程度駆動電圧を
変化させることもできる。このような方法は製造方法の
複雑化や膜厚の不均一性が問題にならない範囲で行うこ
とが好ましい。
【0035】(液晶組成物)液晶のコレステリック相に
よる選択反射を利用する場合、液晶組成物としては室温
でコレステリック相を示すものが好ましい。ネマティッ
ク液晶にカイラル材を添加したカイラルネマティック液
晶が好適である。カイラル材の添加量の大小で選択反射
波長が調整可能であり、選択反射波長を可視光域に設定
したり、可視光域外に設定することができる。液晶組成
物に色素を添加してもよい。ネマティック液晶は、棒状
の液晶分子が平行に配列しているが、層状構造は有して
いない。
【0036】このようなネマティック液晶としては、特
に限定されることなく各種のものが使用可能である。特
に、液晶性エステル化合物、液晶性ピリミジン化合物、
液晶性シアノビフェニル化合物、液晶性シアノフェニル
シクロヘキサン化合物、液晶性シアノターフェニル化合
物、液晶性ジフルオロスチルベン化合物、液晶性トラン
化合物などの極性基を有する液晶性化合物を含むネマテ
ィック液晶は液晶組成物の誘電率異方性を大きくさせる
うえで有用である。ネマティック液晶は、複数の液晶性
化合物の混合物であってもよい。前記化合物以外では、
等方相への相転移温度を上昇させるための多環化合物や
N型化合物等の液晶成分を含むことができる。
【0037】カイラルネマティック液晶は、カイラル材
の添加量を変えることにより、螺旋構造のピッチを変化
させることができ、これにより液晶の選択反射波長を制
御することができるという利点がある。なお、一般的に
は、液晶分子の螺旋構造のピッチを表す用語として、液
晶分子の螺旋構造に沿って液晶分子が360度回転した
ときの分子間の距離で定義される「ヘリカルピッチ」を
用いる。
【0038】ここで誘電率異方性を大きくすることがで
きる液晶化合物の代表的な6種について、その一般構造
式(I)〜(VI)を以下に示す。
【0039】
【化1】
【0040】カイラル材は、ネマティック液晶に添加さ
れた場合にネマティック液晶の分子を捩る作用を有する
添加剤である。カイラル材をネマティック液晶に添加す
ることにより、所定の捩れ間隔を有する液晶分子の螺旋
構造が生じ、これによりコレステリック相を示す。
【0041】添加されるカイラル材としては、少なくと
も一つの不斉炭素を有する少なくとも1種類の化合物を
含有し、そのヘリカルセンス(液晶に与えられる捩れの
方向)については同一方向でも異なる方向でもよい。添
加量は液晶化合物に対して約45wt%以下、より好ま
しくは40wt%以下であることが好ましい。45wt
%を超えると結晶が析出する等の不具合が発生しやすく
なる。カイラル材の添加量の下限は、液晶組成物に選択
反射を生じさせる程度の量であれば特に制限はないが、
10wt%以上とすることが好ましい。
【0042】ネマティック液晶に添加するカイラル材と
して、複数種のカイラル材を混合して使用してもよく、
また旋光性の同じ種類の組合わせに加えて旋光性の異な
る種類の組み合わせも使用できる。複数種のカイラル材
の使用や、多環化合物、N型化合物等の液晶成分をカイ
ラル材として使用することは、コレステリック液晶の相
転移温度を変化させたり、温度変化に応じた選択反射波
長の変化を軽減したりする他、誘電率異方性、屈折率異
方性や粘度等のコレステリック液晶の諸物性値を変化さ
せることができ、表示素子としての特性を向上させる働
きがある。
【0043】ここで、代表的なカイラル材の一般構造式
(A)〜(F)及び具体的構造式(A1)〜(A10),
(B1)〜(B10),(C1)〜(C10),(D1)〜
(D10),(E1)〜(E10),(F1)〜(F9)を示
す。
【0044】
【化2】
【0045】
【化3】
【0046】
【化4】
【0047】
【化5】
【0048】
【化6】
【0049】
【化7】
【0050】
【化8】
【0051】
【化9】
【0052】
【化10】
【0053】
【化11】
【0054】
【化12】
【0055】
【化13】
【0056】
【化14】
【0057】
【化15】
【0058】
【化16】
【0059】
【化17】
【0060】
【化18】
【0061】
【化19】
【0062】各表示層11R,11G,11Bにおい
て、選択反射によって行われる表示の色純度の向上や、
透明状態時の透明度の低下につながる光成分を吸収する
ために、各表示層に色素を添加したり、それと同等の効
果をもたらす着色フィルタ層、即ち、色ガラスフィルタ
やカラーフィルム等の板状部材を各表示層に配してもよ
い。色素は各表示層を構成する液晶材料、樹脂材料、透
明電極材料、透明基板材料のいずれに添加してもよく、
各構成要素の複数が色素を含有していてもよい。但し、
表示品位を低下させないためにも、添加する色素及び追
加するフィルタ層は、各表示層の選択反射による色表示
を妨げないようにすることが望ましい。
【0063】液晶材料に添加する色素としては、従来知
られている各種色素を使用することができ、液晶と相溶
性の良好なものが好ましい。例えば、アゾ化合物、キノ
ン化合物、アントラキノン化合物等あるいは二色性色素
等が使用可能であり、これらを複数種用いてもよい。こ
れらの色素の中から、液晶の選択反射波長による表示を
妨げず、表示を低下させる原因となる波長域のスペクト
ル光を吸収する色素を各表示層ごとに適宜選択して使用
すればよい。また、表示品位を低下させる光成分は、主
として短波長側に存在するものと考えられることから、
液晶の各選択反射波長よりも短波長側の波長域のスペク
トル光を吸収する色素をそれぞれ使用することがより好
ましい。
【0064】色素の添加量は、液晶の表示のための切り
換え動作特性を著しく低下させない範囲であれば特に制
限はないが、液晶材料に対して少なくとも0.1wt%
以上添加することが好ましく、2wt%程度あれば充分
である。
【0065】色素添加の代わりにカラーフィルターを採
用する場合、追加するフィルタ層材料としては、無色透
明物質に色素を添加したものであってもよい。色素を添
加せずとも本来的に着色状態にある材料や、前記色素と
同様の働きをする特定の物質の薄膜等であってもよい。
フィルタ層を配する代わりに、透明基板12自体を以上
のようなフィルタ層材料と置き換えても同様の効果が得
られることは明らかである。
【0066】ゲスト・ホスト効果を利用する場合、ネマ
ティック液晶に二色性色素などの多色性色素を添加した
ものを用いることが好ましい。ネマティック液晶として
は、前述したものと同様のものを用いることができる。
また、多色性色素としては、前述したものと同様のもの
を用いることができる。
【0067】(スペーサ)スペーサ21は基板12間の
ギャップを所定の値に保持するためのもので、例えば、
樹脂製又は無機酸化物製の球状又は棒状のものが使用で
きる。基板12に対して固着/溶着性を有するものであ
ってもよい。スペーサ21の大きさはギャップに合わせ
て決めればよいが、1〜20μmが好ましい。高分子構
造物22と併用する場合、スペーサ21の高分子構造物
22に対する比は1/2〜1/200程度に設定するこ
とが好ましい。各液晶層ごとに異なるサイズのスペーサ
を用いることにより、容易に各液晶層の厚みを異なるも
のとすることができる。
【0068】(高分子構造物)高分子構造物22は、円
柱状体、楕円状体、四角柱状体など、形状はどのような
ものでもよく、また、その配置はランダムであってもよ
いし、格子状など規則性を有するものであってもよい。
このような高分子構造物を設けることにより、基板間ギ
ャップを一定に保つことが容易になり、また、液晶表示
素子自身の自己保持性を高めることができる。特に、ド
ット形状の高分子構造物を一定間隔で配置すると、表示
性能を均一化しやすい。
【0069】高分子構造物を形成するには、紫外線硬化
型モノマーからなるホトレジスト材料などの光硬化性樹
脂材料を用いて、所望の厚さで基板に塗布し、これにマ
スクを通して紫外線を照射するなどしてパターン露光を
行い、未硬化部分を除去するいわゆるフォトリソ法を用
いることができる。
【0070】また、熱可塑性樹脂を適当な溶剤に溶かし
た樹脂材料などを用いて、熱可塑性樹脂からなる高分子
構造物を形成してもよい。この場合、スクリーン版やメ
タルマスク等を用いて熱可塑性樹脂材料をスキージで押
し出すことにより基板上に印刷を行う印刷法や、ディス
ペンサ法やインクジェット法などの、樹脂材料をノズル
の先から基板上に吐出して形成する方法、あるいは、樹
脂材料を平板あるいはローラ上に供給した後、これを基
板表面に転写する転写法などにより高分子構造物を配置
することができる。こうして配置された高分子構造物上
に対向基板を載せた後、加熱・加圧することにより基板
間に高分子構造物が挟持された液晶セルを作製すること
ができる。
【0071】液晶表示素子とするには、高分子構造物を
挟持した基板間に液晶組成物を真空注入法等によって注
入すればよい。基板を貼り合わせる際に液晶組成物を滴
下しておき、基板の貼り合わせと同時に液晶組成物を封
入するようにしてもよい。
【0072】さらに、基板間ギャップ制御の精度向上の
ため、高分子構造物を形成するときに、樹脂の膜厚より
小さいサイズのスペーサ材料、例えば、ガラスファイバ
ー、ボール状のガラスやセラミックス粉、あるいは有機
材料からなる球状粒子を配置し、加熱や加圧でギャップ
が変化し難いようにすると、よりギャップ精度が向上
し、電圧むら、発色むら等が低減できる。
【0073】(高分子膜)高分子マトリクス23は液晶
組成物とで3次元的な網目状のネットワークを構成する
複合膜である。この高分子マトリクス23は、光重合開
始剤を添加した樹脂材料と液晶組成物とを所定の割合で
よく混合した後、基板上に滴下し、いま一つの基板を被
せて十分に密着させた後、紫外線を照射して樹脂材料を
重合させて製作する。樹脂材料としては、例えば、メタ
クリレート化合物等を使用することができる。
【0074】(シール材)シール材25は、液晶組成物
17が基板12外に漏れないように封入するためのもの
であり、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹
脂、あるいは光硬化性接着剤等を使用することができ
る。
【0075】(カラー表示の方法1、コレステリック相
による選択反射を利用する場合)前記表示層11R,1
1G,11Bを積層した液晶表示素子10は、青色表示
層11B及び緑色表示層11Gを液晶がフォーカルコニ
ック配列となった透明状態とし、赤色表示層11Rを液
晶がプレーナ配列となった選択反射状態とすることによ
り、赤色表示を行うことができる。また、青色表示層1
1Bを液晶がフォーカルコニック配列となった透明状態
とし、緑色表示層11G及び赤色表示層11Rを液晶が
プレーナ配列となった選択反射状態とすることにより、
イエローの表示を行うことができる。同様に、各表示層
の状態を透明状態と選択反射状態とを適宜選択すること
により赤色、緑色、青色、白色、シアン、マゼンタ、イ
エロー、黒色の表示が可能である。さらに、各表示層1
1R,11G,11Bの状態として中間の選択反射状態
を選択することにより中間色の表示が可能となり、フル
カラー表示素子として使用できる。
【0076】さらに、液晶表示素子10における各表示
層11R,11G,11Bの積層順については、図1に
示す以外の場合も可能である。しかし、短波長領域に比
べて長波長領域の光の方が透過率が高いことを考慮する
と、上側の層に含まれる液晶の選択反射波長の方を下側
の層に含まれる液晶の選択反射波長よりも短くしておく
方が、下側の層へより多くの光が透過するので明るい表
示を行うことができる。従って、観察側(矢印A方向)
から順に、青色表示層11B、緑色表示層11G、赤色
表示層11Rとなることがもっとも望ましく、この状態
が最も好ましい表示品位が得られる。
【0077】(カラー表示の方法2、ゲスト・ホスト効
果を利用する場合)例えば、前記液晶表示素子40のい
ずれか一方のセルを背景色とし、他方のセルを表示色と
して画像を単色で表示する。例えば、下層のセルを赤色
着色状態と透明状態に切り換えられる表示層として構成
し、上層のセルを青色の着色状態と透明状態に切り換え
られる表示層として構成すれば、青地に赤色の画像を表
示することができる。勿論、地色と表示色の組合せは任
意である。
【0078】(セルの製作例)ここで、液晶表示素子の
各セルを製作する一例について説明する。まず、樹脂フ
ィルム等の基板12に、公知のスパッタリング法などに
よりITO薄膜などの透明電極を形成し、必要に応じて
絶縁膜、配向制御膜を形成する。次に、樹脂材料をスク
リーン印刷機等により前記基板12に図6に示すように
印刷し、高分子構造物22を形成する。さらに、周囲に
シール材25を設ける。対向基板として、透明電極と、
必要に応じて絶縁膜、配向制御膜を形成したものを用
い、前記基板に透明電極面が対向するように重ね、図7
に示すような平板51とローラ50とを備えた貼り合わ
せ装置で両基板間に液晶組成物を滴下してから、ローラ
50で加熱・加圧しながら液晶組成物を封止する。こう
して一つの液晶表示セルを作製する。液晶組成物を変え
て、同様の方法で複数のセルを作製し、これらを積層す
ることでカラー表示を行う積層型の液晶表示素子が作製
される。
【0079】ここで、液晶層の厚み、液晶組成物種、液
晶組成物の誘電率異方性、及び機能性薄膜の厚みのいず
れか一つ又は複数のパラメータを適宜調整することによ
り、少なくとも二つの液晶層の駆動電圧範囲を容易に等
しくすることができる。
【0080】液晶層の厚みについては、同じ液晶組成物
であれば、通常、厚みが大きいほど駆動電圧は高くな
る。従って、駆動電圧を低くしたい場合は液晶層の厚み
を小さくし、逆に駆動電圧を高くしたい場合は液晶層の
厚みを大きくする。液晶層の厚みは、基板間に挟持させ
るスペーサのサイズを適宜変更することにより容易に調
整することができる。従って、液晶層の厚みによる駆動
電圧範囲の調整は、前記他のパラメータに比べて容易で
ある。
【0081】液晶組成物の誘電率異方性については、液
晶組成物自体の極性を変化させることで調整が可能であ
り、極性が強いほど誘電率異方性が大きくなり、駆動電
圧を低くすることができる。従って、各セル中の液晶組
成物ごとに誘電率異方性を等しくなるようにしてやれ
ば、各液晶層の駆動電圧を等しくすることができる。特
に、液晶層に含まれる液晶組成物の組成種を各液晶層ご
とに異ならせると、各液晶層ごとに最適な光変調特性を
持たせながら、液晶組成物の誘電率異方性を異ならせる
ことができる。
【0082】液晶組成物の組成種の変更は、液晶組成物
を構成する液晶性化合物や添加剤の種類を異ならせるこ
とにより行うことができる。特に、前述したような極性
基を有する液晶性化合物を含むネマティック液晶を用い
ると、液晶組成物の誘電率異方性を増大させるのに有利
である。カイラルネマティック液晶にあっては、通常、
選択反射波長を短く設定するのにカイラル材の添加量が
多くなり、その添加量の増加に伴って誘電率異方性が低
下する傾向にある。従って、各液晶層の誘電率異方性を
近づけるためには、カイラル材を添加する前のネマティ
ック液晶の誘電率異方性を、短い選択反射波長のものほ
ど高い液晶性化合物を使用すればよい。なお、ゲスト・
ホスト効果により表示を行わせる場合は、多色性色素の
添加量等による駆動電圧の変動幅は小さいので、母体と
なるネマティック液晶の組成種を変更することが好まし
い。
【0083】機能性薄膜の厚みについては、通常、厚い
ほど絶縁性が大きくなるために駆動電圧は高くなる。従
って、駆動電圧を低くしたい場合は機能性薄膜の厚みを
小さくし、逆に駆動電圧を高くしたい場合は機能性薄膜
の厚みを大きくする。機能性薄膜の厚さは膜形成の際に
用いる材料の濃度や塗布速度などの膜形成条件を変更す
ることにより行うことができる。
【0084】(表示素子の駆動回路及び駆動方法)前記
液晶表示素子10の各液晶表示セルにおける画素構成は
単純マトリクスであるため、図8に示すように、走査電
極R1,R2〜Rmと信号電極C1,C2〜Cnのm×
nのマトリクスで表わすことができる。走査電極Raと
信号電極Cb(a,bはa≦m、b≦nを満たす自然
数)との交差部分の画素をLCa−bとする。また、こ
れらの電極群はそれぞれ走査駆動IC31、信号駆動I
C32の出力端子に接続されており、これらの駆動IC
31,32から各電極に走査電圧及び選択電圧を印加す
る。
【0085】なお、液晶表示素子10の駆動回路は、前
記マトリクス構成のドライバに限定されるものではな
く、走査駆動IC31の1ラインごとに、信号駆動IC
32からラインラッチメモリを介して画像データをシリ
アル転送してもよい。この場合、走査駆動IC31はラ
イン対応ではなく、シリアル用で済み、ドライバのコス
トが安価になる。
【0086】前記液晶表示素子10において、液晶層の
表示状態は印加電圧とパルス幅の関数になっている。液
晶のコレステリック相による選択反射を用いて表示を行
う場合を例にとって説明すると、各液晶層に対して最初
に最も低いY値(視感反射率)を示すフォーカルコニッ
ク状態にリセットしておいてから、幅が一定のパルス電
圧を液晶層に印加すると、図9に示すように表示状態が
変化する。図9において、縦軸はY値、横軸は印加電圧
を示す。電圧Vpのパルスが印加されると最も高いY値
を示すプレーナ状態が選択され、電圧Vfのパルスが印
加されると最も低いY値を示すフォーカルコニック状態
が選択される。また、その中間の電圧を印加すると、中
間のY値を示すプレーナ状態とフォーカルコニック状態
が混在した状態が選択され、中間調表示が可能となる。
【0087】図10は、画像データを書き換えるように
した駆動・画像信号処理回路30を示す。液晶表示素子
10には前記走査駆動IC31、信号駆動IC32が接
続され、これらのIC31,32は、それぞれ走査コン
トローラ33、信号コントローラ34からの制御信号に
よって駆動される。新たに表示する画像データはメモリ
36から信号コントローラ34に入力されるが、その前
に画像データ変換手段35により選択信号に変換され
る。
【0088】ところで、フルカラー表示の液晶表示素子
では、B,G,Rの各表示層からなるため、本来的には
走査駆動IC及び信号駆動ICのそれぞれが3組必要で
あるる。しかし、走査信号については、各色(表示層1
1B,11G,11R)の駆動電圧範囲の中央値がほぼ
同じであれば、図11に示すように、一つの走査駆動I
C31を用い、その電源61を含めて共通化できる。画
像データ信号については、B,G,Rそれぞれ独立して
信号を入力する必要があり、各表示層11B,11G,
11Rに対して、それぞれ電源62B,62G,62R
を備えた信号駆動IC32B,32G,32Rを設ける
ことになる。
【0089】(実験例)次に、本発明者らの行った各種
実験例について具体的な材料や製法と共に説明する。な
お、以下に示す駆動電圧値は、5msecのパルス電圧
を印加しながらY値を測定し、Y値が最も高い値となる
電圧値で、かつ、B,G,Rで最も低い電圧値と、Y値
が最も低い値となる電圧値で、かつ、B,G,Rで最も
高い電圧値である。
【0090】(実験例1)液晶性ピリミジン化合物を含
む液晶混合物a(誘電率異方性Δε:15、屈折率異方
性Δn:0.2、等方相への相転移温度TNI:100
℃)、液晶性ピリミジン化合物を含む液晶混合物b(Δ
ε:17、Δn:0.17、TNI:100℃)及び液晶
性エステル化合物を含む液晶混合物c(Δε:20、Δ
n:0.17、TNI:100℃)のそれぞれに対して、
カイラル材S811(メルクジャパン社製)をそれぞれ
14wt%、20wt%、24wt%添加し、選択反射
波長が約680nmの液晶組成物A、選択反射波長が約
560nmの液晶組成物B、選択反射波長が約480n
mの液晶組成物Cを調製した。液晶組成物A,B,Cの
誘電率異方性Δεはいずれも12であった。
【0091】次に、基板として透明電極の形成された一
対のポリエチレンスルホネート(PES)フィルム基板
を使用し、それぞれの透明電極上に0.7μmの厚みの
絶縁膜HIM3000(日立化成社製)を形成し、さら
にその上に800オングストロームの厚みの配向制御膜
AL4552(JSR社製)を形成した。配向制御膜に
はラビング処理を行わなかった。そして一方の基板の配
向制御膜上に粒経約7μmのスペーサを散布した。
【0092】他方の基板の配向制御膜上には、熱可塑性
樹脂を主成分とする樹脂材料を直径約100μmの穴が
約500μm間隔で形成されたメタルマスク上に載せ、
スキージで押出すことによりスクリーン印刷を行い、高
さ約8μmの円柱状の柱状構造物を形成した。その後、
平板上に載置した基板の柱状構造物形成面に前記液晶組
成物Aを供給し、他方の基板を撓ませながら加圧ローラ
を用いて貼り合せ、150℃で1時間加熱し、赤色の選
択反射を行う液晶表示セルを作製した。この後、液晶組
成物B、液晶組成物Cを用いて同様にして同じ厚みの液
晶層を挟持した緑色用液晶表示セルと青色用液晶表示セ
ルを作製した。
【0093】こうして作製した三つの液晶表示セルはい
ずれも60Vのパルス電圧を印加すると着色状態とな
り、30Vのパルス電圧を印加すると透明状態となっ
た。これらの各液晶表示セルを観察側から青色用、緑色
用、赤色用の順で積層し、赤色用液晶表示セルの観察側
とは反対側の面に可視光を吸収する光吸収層を設けるこ
とにより、フルカラー表示が可能な積層型液晶表示素子
を得ることができた。
【0094】このように、各液晶表示セルの液晶組成物
の誘電率異方性Δεが等しく、絶縁膜及び配向制御膜の
厚みも等しい場合には、スペーサの径を等しくして各液
晶層の厚みを等しくすることにより、液晶表示セルを駆
動する際の閾値電圧を各液晶表示セルで等しくすること
ができた。
【0095】(実験例2)液晶性エステル化合物を含む
液晶混合物g(Δε:25、Δn:0.2、TNI:10
0℃)、液晶性ピリミジン化合物を含む液晶混合物h
(Δε:17、Δn:0.16、TNI:100℃)及び
液晶性シアノビフェニル化合物を含む液晶混合物i(Δ
ε:12、Δn:0.17、TNI:100℃)のそれぞ
れに対して、カイラル材S811(メルクジャパン社
製)をそれぞれ14wt%、18wt%、22wt%添
加し、選択反射波長が約680nmの液晶組成物G、選
択反射波長が約560nmの液晶組成物H、選択反射波
長が約480nmの液晶組成物Iを調製した。液晶組成
物G,H,Iの誘電率異方性Δεはそれぞれ20、1
2、7であった。
【0096】次に、透明電極の形成された3枚のPES
フィルム基板の透明電極上に、それぞれ1μm、0.7
μm、0.5μmの厚みの絶縁膜HIM3000(日立
化成社製)を形成した。さらに、その上に800オング
ストロームの厚みの配向制御膜AL4552(JSR社
製)を形成した。なお、配向制御膜にはラビング処理を
行わなかった。そして、これらの基板の配向制御膜上に
粒径約7μmのスペーサを散布した。
【0097】また、透明電極の形成された3枚のPES
フィルム基板の透明電極上に、それぞれ0.7μmの厚
みの絶縁膜HIM3000(日立化成社製)を形成し、
さらにその上に800オングストロームの厚みの配向制
御膜AL4552(JSR社製)を形成した。配向制御
膜にはラビング処理を行わなかった。そして、これらの
基板の配向制御膜上には、熱可塑性樹脂を主成分とする
樹脂材料を直径約100μmの穴が約500μm間隔で
形成されたメタルマスク上に載せ、スキージで押出すこ
とによりスクリーン印刷を行い、高さ約8μmの円柱状
の柱状構造物を形成した。
【0098】その後、平板上に載置した基板の柱状構造
物形成面に前記液晶組成物Gを供給し、厚さ1μmの絶
縁膜が形成された基板を撓ませながら加圧ローラを用い
て貼り合せ、150℃で1時間加熱し、赤色用液晶表示
セルを作製した。同様に、液晶組成物Hと厚さ0.7μ
mの絶縁膜が形成された基板とを用いて緑色用液晶表示
セルを作製し、液晶組成物Iと厚さ0.5μmの絶縁膜
が形成された基板とを用いて青色用液晶表示セルを作製
した。
【0099】こうして作製した三つの液晶表示セルはい
ずれも60Vのパルス電圧を印加すると着色状態とな
り、30Vのパルス電圧を印加すると透明状態となっ
た。これらの各液晶表示セルを観察側から青色用、緑色
用、赤色用の順で積層し、赤色用液晶表示セルの観察側
とは反対側の面に可視光を吸収する光吸収層を設けるこ
とにより、フルカラー表示が可能な積層型液晶表示素子
を得ることができた。
【0100】このように、各液晶表示セルの液晶層の厚
みが等しく、液晶組成物の誘電率異方性Δεが異なる場
合には、各セルの絶縁膜の厚みを調整することにより、
より好適には液晶組成物の誘電率異方性Δεが小さいほ
ど絶縁膜の厚みを小さくすることにより、液晶表示セル
を駆動する際の閾値電圧を各液晶表示セルで等しくする
ことができた。
【0101】(実験例3)前記実験例2において、絶縁
膜の厚みを全て0.7μmとし、またスペーサの粒径を
変えることにより赤色用、緑色用、及び青色用液晶表示
セルの液晶層の厚さをそれぞれ9μm、7μm、5μm
とし、さらにスクリーン印刷により形成したときの柱状
構造物の高さを6〜10μmとした以外は、同じ材料を
用いて同じ製法で各液晶表示セルを作製した。
【0102】その結果、いずれの液晶表示セルも60V
のパルス電圧を印加すると着色状態となり、30Vのパ
ルス電圧を印加すると透明状態となった。これらの各液
晶表示セルを観察側から青色用、緑色用、赤色用の順で
積層し、赤色用液晶表示セルの観察側とは反対側の面に
可視光を吸収する光吸収層を設けることにより、フルカ
ラー表示が可能な積層型液晶表示素子を得ることができ
た。
【0103】このように、各液晶表示セルの液晶層の厚
みが異なり、絶縁膜の厚みが等しい場合には、各液晶組
成物の誘電率異方性Δεを調整することにより、好適に
は液晶層の厚みが大きいほど誘電率異方性Δεを大きく
することにより、液晶表示セルを駆動する際の閾値電圧
を各液晶表示セルで等しくすることができた。
【0104】(実験例4)前記実験例1と同様にして調
製した誘電率異方性Δεがいずれも12である液晶組成
物A,B,Cを用いた。そして、透明電極の形成された
3枚のPESフィルム基板の透明電極上に、それぞれ
0.5μm、0.7μm、1μmの厚みの絶縁膜HIM
3000(日立化成社製)を形成した。さらに、その上
に800オングストロームの厚みの配向制御膜AL45
52(JSR社製)を形成した。なお、配向制御膜には
ラビング処理を行わなかった。
【0105】また、厚さ0.5μmの絶縁膜が形成され
た基板の配向制御膜上には粒径9μmのギャップ制御用
スペーサを散布した。同様に、厚さ0.7μmの絶縁膜
が形成された基板には粒径7μmのスペーサを散布し、
厚さ1μmの絶縁膜が形成された基板には粒径5μmの
スペーサを散布した。その後、各基板の周囲に液晶の注
入口を残した形状でシール材XN21S(三井化学社
製)をスクリーン印刷した。
【0106】また、透明電極の形成された3枚のPES
フィルム基板を対向基板として用い、各対向基板の透明
電極上に、それぞれ0.7μmの厚みの絶縁膜HIM3
000(日立化成社製)を形成し、さらにその上に80
0オングストロームの厚みの配向制御膜AL4552
(JSR社製)を形成した。なお、配向制御膜にはラビ
ング処理を行わなかった。
【0107】その後、厚さ0.5μmの絶縁膜が形成さ
れた基板に対向基板を載せ、加圧しながら150℃で1
時間加熱して貼り合せ、基板間距離が9μmのセルを作
製した。そして、前記液晶組成物Aを液晶注入口から注
入し、注入終了後にフォトレックA−704−180
(積水ファインケミカル社性)を注入口に塗布し、高圧
水銀灯を用いて紫外線を15mW/cm2で5分間照射
し、赤色用液晶表示セルを作製した。同様に、液晶組成
物Bと厚さ0.7μmの絶縁膜が形成された基板とを用
いて液晶層の厚さが7μmの緑色用液晶表示セルを作製
し、液晶組成物Cと厚さ1μmの絶縁膜が形成された基
板とを用いて液晶層の厚さが5μmの青色用液晶表示セ
ルを作製した。
【0108】こうして作製した三つの液晶表示セルはい
ずれも70Vのパルス電圧を印加すると着色状態とな
り、35Vのパルス電圧を印加すると透明状態となっ
た。これらの各液晶表示セルを観察側から青色用、緑色
用、赤色用の順で積層し、赤色用液晶表示セルの観察側
とは反対側の面に可視光を吸収する光吸収層を設けるこ
とにより、フルカラー表示が可能な積層型液晶表示素子
を得ることができた。
【0109】このように、各液晶表示セルの液晶層の厚
みが異なり、液晶組成物の誘電率異方性Δεが等しい場
合には、各セルの絶縁膜の厚みを調整することにより、
好適には液晶層の厚みが大きいほど絶縁膜の厚みを小さ
くすることにより、液晶表示セルを駆動する際の閾値電
圧を各液晶表示セルで等しくすることができた。
【0110】(実験例5)液晶性エステル化合物を含む
液晶混合物g(Δε:25、Δn:0.2、TNI:10
0℃)に赤色を呈色する波長域を透過する二色性色素
(SI−426;三井化学社製)を2wt%添加して液
晶組成物Yを調製した。また、液晶性ピリミジン化合物
を含む液晶混合物h(Δε:17、Δn:0.16、T
NI:100℃)に青色を呈色する波長域を透過する二色
性色素(M−570;三井化学社製)を2wt%添加し
て液晶組成物Zを調製した。液晶組成物Y,Zの誘電率
異方性Δεはそれぞれ19、12であった。
【0111】次に、透明電極の形成された2枚のPES
フィルム基板の透明電極上に、それぞれ0.7μmの厚
みの絶縁膜HIM3000(日立化成社製)を形成し
た。さらに、その上に800オングストロームの厚みの
配向制御膜AL4552(JSR社製)を形成し、ラビ
ング処理を行った。そして、各基板の配向制御膜上にそ
れぞれ粒径7μm、6μmのギャップ制御用スペーサを
散布した。その後、各基板の周囲に液晶の注入口を残し
た形状でシール材XN21S(三井化学社製)をスクリ
ーン印刷した。
【0112】また、透明電極の形成された2枚のPES
フィルム基板を対向基板として用い、各対向基板の透明
電極上に、それぞれ0.7μmの厚みの絶縁膜HIM3
000(日立化成社製)を形成し、さらにその上に80
0オングストロームの厚みの配向制御膜AL4552
(JSR社製)を形成し、ラビング処理を行った。
【0113】その後、粒径7μmのスペーサが散布され
た基板にラビング方向が平行になるように対向基板を載
せ、加圧しながら150℃で1時間加熱して貼り合せ、
基板間距離が7μmのセルを作製した。そして、前記液
晶組成物Yを液晶注入口から注入し、注入終了後にフォ
トレックA−704−180(積水ファインケミカル社
性)を注入口に塗布し、高圧水銀灯を用いて紫外線を1
5mW/cm2で5分間照射し、赤色用液晶表示セルを
作製した。同様に、粒径6μmのスペーサが散布された
対向基板と液晶組成物Zとを用いて液晶層の厚さが6μ
mの青色用液晶表示セルを作製した。
【0114】こうして作製した三つの液晶表示セルはい
ずれも3Vのパルス電圧を印加すると着色状態となり、
電圧0Vのとき透明状態となった。これらの各液晶表示
セルを観察側から青色用、赤色用の順で積層し、赤色用
液晶表示セルの観察側とは反対側の面に可視光を吸収す
る光吸収層を設けることにより、赤、青、及びその混色
を表示可能な積層型液晶表示素子を得ることができた。
【0115】このように、各液晶表示セルの液晶組成物
の誘電率異方性Δεが異なり、絶縁膜及び配向制御膜の
厚みが等しい場合には、各液晶層の厚みを調整すること
により、好適には誘電率異方性Δεが小さいほど液晶層
の厚みを小さくすることにより、液晶表示セルを駆動す
る際の閾値電圧を各液晶表示セルで等しくすることがで
きた。
【0116】(実験例6)実験例1と同様にして調製し
た誘電率異方性Δεがいずれも12である液晶組成物
A,B,Cを用いた。そして、透明電極の形成された3
枚のPESフィルム基板の透明電極上に、それぞれ0.
5μm、0.7μm、1μmの厚みの絶縁膜HIM30
00(日立化成社製)を形成した。さらに、その上に8
00オングストロームの厚みの配向制御膜AL4552
(JSR社製)を形成した。なお、配向制御膜にはラビ
ング処理を行わなかった。
【0117】また、厚さ0.5μmの絶縁膜が形成され
た基板の配向制御膜上には粒径9μmのギャップ制御用
スペーサを散布した。同様に、厚さ0.7μmの絶縁膜
が形成された基板には粒径7μmのスペーサを散布し、
厚さ1μmの絶縁膜が形成された基板には粒径5μmの
スペーサを散布した。その後、各基板の周囲に液晶の注
入口を残した形状でシール材XN21S(三井化学社
製)をスクリーン印刷した。
【0118】また、透明電極の形成された3枚のPES
フィルム基板を対向基板として用い、各対向基板の透明
電極上に、それぞれ0.7μmの厚みの絶縁膜HIM3
000(日立化成社製)を形成し、さらにその上に80
0オングストロームの厚みの配向制御膜AL4552
(JSR社製)を形成した。なお、配向制御膜にはラビ
ング処理を行わなかった。
【0119】その後、粒径9μmのスペーサが散布され
た基板に対向基板を載せ、加圧しながら150℃で1時
間加熱して貼り合せ、基板間距離が9μmのセルを作製
した。次に、前記液晶組成物Aと紫外線硬化性樹脂材料
(R684;日本化薬社製)とを混合したものを前記セ
ルの液晶注入口から注入した。そして、高圧水銀灯を用
いて紫外線を10mW/cm2で10分間照射し、相分
離させ赤色用液晶表示セルを作製した。同様に、粒径7
μmのスペーサが散布された基板と液晶組成物Bとを用
いて液晶層の厚さが7μmの緑色用液晶表示セルを作製
し、粒径5μmのスペーサが散布された基板と液晶組成
物Cとを用いて液晶層の厚さが5μmの青色用液晶表示
セルを作製した。
【0120】こうして作製した三つの液晶表示セルはい
ずれも80Vのパルス電圧を印加すると着色状態とな
り、40Vの電圧を印加すると透明状態となった。これ
らの各液晶表示セルを観察側から青色用、緑色用、赤色
用の順で積層し、赤色用液晶表示セルの観察側とは反対
側の面に可視光を吸収する光吸収層を設けることによ
り、フルカラー表示が可能な積層型液晶表示素子を得る
ことができた。
【0121】このように、各液晶表示セルの液晶層の厚
みが異なり、液晶組成物の誘電率異方性Δεが等しい場
合には、各セルの絶縁膜の厚みを調整することにより、
好適には液晶層の厚みが大きいほど絶縁膜の厚みを小さ
くすることにより、液晶表示セルを駆動する際の閾値電
圧を各液晶表示セルで等しくすることができた。
【0122】(実験例7)液晶混合物j(Δε:1
4、、Δn:0.23、TNI:100℃)に対して、そ
れぞれにカイラル材料S−811(メルクジャパン社
製)を所定量、即ち17wt%、22wt%、26wt
%添加した液晶組成物j1,j2,j3を調製した。液
晶組成物j1は680nm付近、j2は560nm付
近、j3は480nm付近の波長の光を選択反射するよ
うに調製されている。液晶組成物j1,j2,j3の誘
電率異方性はそれぞれ12,10,8であり、屈折率異
方性は0.2,0.18,0.16であった。
【0123】次に、透明電極の形成されたPESフィル
ム(第1基板)上に設けられた透明電極上に厚み800
オングストロームの配向膜AL4552(JSR社製)
を形成し、その上に7μm径のスペーサ(積水ファイン
ケミカル社製)を散布した。また、もう一つのPESフ
ィルム基板(第2基板)上の透明電極上には、まず厚み
2000オングストロームの絶縁膜HIM3000(日
立化成社製)を形成した後、その上に厚み800オング
ストロームの配向膜AL4552を形成した。続いて、
第1基板上の周辺部にシール材XN21S(三井化学社
製)をスクリーン印刷して所定高さのシール壁を形成し
た。
【0124】その後、各第1基板上に液晶組成物j1,
j2,j3をそれぞれ塗布し、貼り合わせ装置を用いて
第1及び第2基板を貼り合わせ、150℃で1時間加熱
し、赤色用、緑色用、青色用の液晶表示セルを作製し
た。なお、液晶組成物j1,j2,j3は全て厚さ7μ
mのセルに充填した。
【0125】これら3種類のセルを観察側から見て赤色
用、緑色用、青色用の順に積層し、積層体の裏面には黒
色の光吸収層を設けた。
【0126】各セルを着色状態と消色状態にするために
所定電圧で駆動したところ、積層体のコントラストは
2:1(W/B)であり、特に黒表示特性が悪いためコ
ントラストの低い素子となった。
【0127】各液晶層の駆動電圧範囲は、液晶組成物j
1に対して着色/消色が85V/55V、j2に対して
着色/消色が90V/60V、j3に対して着色/消色
が95V/65Vであった。
【0128】(他の実施形態)なお、本発明に係る液晶
光変調素子及びその製造方法は前記各実施形態、実験例
に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に
変更可能である。特に、液晶等の各種材料の具体例や数
値はあくまで一例に過ぎない。また、表示素子の駆動方
法は様々であり、最適なものを採用すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である液晶表示素子を示
す断面図。
【図2】前記液晶表示素子を構成するセルの第1例を示
す断面図。
【図3】前記液晶表示素子を構成するセルの第2例を示
す断面図。
【図4】前記液晶表示素子を構成するセルの第3例を示
す断面図。
【図5】本発明の第2実施形態である液晶表示素子を示
す断面図。
【図6】セルを構成するフィルム基板上に柱状構造物及
びシール材を形成した状態を示す平面図。
【図7】前記セルの製作工程を示す説明図。
【図8】前記液晶表示素子のマトリクス駆動回路を示す
ブロック図。
【図9】前記マトリクス駆動回路で選択信号に印加する
電圧とY値との関係を示すグラフ。
【図10】前記液晶表示素子の駆動・画像信号処理回路
を示すブロック図。
【図11】前記液晶表示素子の駆動回路を示すブロック
図。
【符号の説明】
10,40…液晶表示素子 11R,11G,11B,41X,41Y…表示層 15…絶縁膜 16…配向制御膜 17…液晶組成物 21…スペーサ 22…高分子構造物 23…高分子マトリクス 110R,110G,110B…液晶表示セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 秀昭 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H089 HA04 HA23 JA03 LA09 LA19 MA07X MA07Z NA09 NA13 NA14 NA22 NA25 QA04 QA14 QA16 RA06 SA01 SA03 TA01 TA04 TA05 TA09 TA12 TA13 2H093 NA25 ND13 ND17 ND49 ND54 NE07 NF06 NF11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ液晶組成物を含む複数の液晶層
    が積層され、各液晶層が特定波長域の光を変調する液晶
    光変調素子において、前記複数の液晶層には、駆動電圧
    範囲が等しい少なくとも二つの液晶層が含まれることを
    特徴とする液晶光変調素子。
  2. 【請求項2】 前記複数の液晶層の駆動電圧範囲が全て
    等しいことを特徴とする請求項1記載の液晶光変調素
    子。
  3. 【請求項3】 前記各液晶層はぞれぞれ一対の基板によ
    り挟持されていることを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の液晶光変調素子。
  4. 【請求項4】 前記一対の基板の一方には走査電極が、
    他方には信号電極が設けられ、少なくとも二つの液晶層
    の走査電極が電気的に接続されていることを特徴とする
    請求項3記載の液晶光変調素子。
  5. 【請求項5】 少なくとも二つの信号電極には、同一型
    の信号駆動ICが接続されていることを特徴とする請求
    項3又は請求項4記載の液晶光変調素子。
  6. 【請求項6】 前記一対の基板の少なくとも一方は可撓
    性を有するものであることを特徴とする請求項3、請求
    項4又は請求項5記載の液晶光変調素子。
  7. 【請求項7】 前記一対の基板間における光変調領域内
    に樹脂構造物が配置されていることを特徴とする請求項
    3、請求項4、請求項5又は請求項6記載の液晶光変調
    素子。
  8. 【請求項8】 前記各液晶層は網目状高分子マトリクス
    に前記液晶組成物が分散されてなる複合膜であることを
    特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、
    請求項5又は請求項6記載の液晶光変調素子。
  9. 【請求項9】 前記液晶組成物は室温でコレステリック
    相を示すことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項
    3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7又は請求
    項8記載の液晶光変調素子。
  10. 【請求項10】 前記複数の液晶層が、光入射側から順
    に積層された、青色を表示する青色用液晶層、緑色を表
    示する緑色用液晶層、赤色を表示する赤色用液晶層の3
    層からなることを特徴とする請求項9記載の液晶光変調
    素子。
  11. 【請求項11】 前記各液晶層はゲスト・ホスト効果に
    よる表示を行うことを特徴とする請求項1、請求項2、
    請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7又
    は請求項8記載の液晶光変調素子。
  12. 【請求項12】 それぞれ液晶組成物を含む複数の液晶
    層が積層され、各液晶層が特定波長域の光を変調する液
    晶光変調素子において、前記複数の液晶層はそれぞれ一
    対の基板に挟持されており、液晶層の厚み、液晶組成物
    種、液晶組成物の誘電率異方性、及び前記一対の基板の
    少なくとも一方に設ける機能性薄膜の厚みよりなる群か
    ら選択される少なくとも一つを調整して、少なくとも二
    つの液晶層の最大駆動電圧を等しくしたことを特徴とす
    る液晶光変調素子の製造方法。
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