JP2001033038A - ガスタービンの火炎検出装置 - Google Patents

ガスタービンの火炎検出装置

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JP2001033038A
JP2001033038A JP11202649A JP20264999A JP2001033038A JP 2001033038 A JP2001033038 A JP 2001033038A JP 11202649 A JP11202649 A JP 11202649A JP 20264999 A JP20264999 A JP 20264999A JP 2001033038 A JP2001033038 A JP 2001033038A
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剛 紙本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料に拘らず着火及び失火の状況を正確に検
出する。 【解決手段】 フレームアイ7によりガスタービン3の
燃焼室内の火炎を紫外線によって検知して着火状況を検
出し、排気温度センサ9によりガスタービン3の平均排
気温度の低下を検知して失火状況を検出すると共に、回
転数検知センサ11によりガスタービン3の回転数の低
下を検知して失火状況を検出し、制御装置12によりフ
レームアイ7、排気温度センサ9及び回転数検知センサ
11の検知情報に基づいて着火後の失火を検出し、燃料
に拘らず着火及び失火の状況を正確に検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンにお
ける着火及び失火の状況を検出する火炎検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】発電プラントに適用されるガスタービン
は、圧縮機で圧縮された空気と燃料が混合さた混合気を
燃焼器で燃焼することで、その燃焼ガスによって駆動さ
れる。ガスタービンの燃焼器での着火は点火栓により行
なわれ、燃焼器には火炎を紫外線によって検知する火炎
検知器が備えられている。火炎検知器により着火状態
(失火状態)を検出し、失火が生じた場合には燃料の供
給停止等の措置を講じている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ガスタービンの燃料と
して、排気ガス性能の向上等の観点からガス燃料に代え
て油燃料が用いられるようになってきている。油燃料が
用いられる場合、ガスタービンの燃焼室では未燃の燃料
ミストが存在し、火炎の紫外線レベルが低下して火炎検
知器による着火状態の検知が正確に行なえないことがあ
った。このため、確実にガスタービンの着火及び失火を
検出することが困難となる虞があった。
【0004】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、燃料に拘らず着火及び失火の状況を正確に検出でき
るガスタービンの火炎検出装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、タービン燃焼室内の火炎の有無を検
知する火炎検知手段と、タービン燃焼室内の失火状況を
検知する失火検知手段と、火炎検知手段の情報に基づい
て着火を検出すると共に火炎検知手段及び失火検知手段
の情報に基づいて着火後の失火を検出する制御手段とか
らなることを特徴とする。
【0006】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、タービン燃焼室内の火炎の有無を検知する火炎
検知手段と、タービン燃焼室内の失火状況を検知する失
火検知手段と、タービン燃焼室の燃焼器毎の失火状況を
検知する部分失火検知手段と、火炎検知手段の情報に基
づいて着火を検出すると共に火炎検知手段及び失火検知
手段及び部分失火検知手段の情報に基づいて着火後の失
火の状況を検出する制御手段とからなることを特徴とす
る。
【0007】そして、火炎検知手段は、火炎の状況を紫
外線によって認識する紫外線認識手段であることを特徴
とする。また、火炎検知手段は、タービン出口の温度に
基づく温度の上昇状況により着火を検知する着火認識手
段であり、失火検知手段はタービン出口の温度に基づく
温度の低下状況により失火を検知する失火認識手段であ
ることを特徴とする。また、失火検知手段は、タービン
回転数の低下状況により失火を検知する失火認識手段で
あることを特徴とする。また、失火検知手段は、ター車
室内の圧力の低下状況により失火を検知する失火認識手
段であることを特徴とする。また、失火検知手段は、タ
ー車室燃焼室に導入される混合気の空燃比の異常により
失火を検知する失火認識手段であることを特徴とする。
また、失火検知手段は、タービンで運転される発電機の
出力が逆電力となった際に失火を検知する失火認識手段
であることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】図1には本発明の一実施形態例に
係る火炎検出装置を備えたガスタービンの概略構成、図
2には燃焼器の状況を表す断面、図3には各種検知手段
の取り付き状況、図4には着火及び失火を検出する制御
手段のブロック構成を示してある。
【0009】図1、図2に示すように、ガスタービン装
置1は、複数の燃焼器(図1には4本、図2には20
本)2が備えられ、燃焼器2を介して供給される燃焼ガ
スでガスタービン3が回転駆動される。図2に示すよう
に、複数の燃焼器2は円周状態に取り付けられ、燃焼器
2同士は伝播管4によって連結されている。ガスタービ
ン装置1には圧縮機5が備えられ、圧縮機5はガスター
ビン3によって回転駆動して圧縮空気を燃焼器2に供給
する。図中の符号で21はガスタービン装置1で運転さ
れる発電機である。
【0010】図3に示すように、燃焼器2には燃焼室内
を臨む覗き窓6が設けられ、覗き窓6には火炎検知手段
としてのフレームアイ7が取り付けられ、フレームアイ
7により火炎により生じる紫外線が検知されて火炎の有
無、即ち、着火の状況が検知される。
【0011】図3に示すように、ガスタービン3の排気
通路8には排気温度センサ9が設けられ、排気温度セン
サ9は燃焼器2の配置状況に対応した位相の円周状に配
置されている。つまり、各排気温度センサ9により各燃
焼器2に対応した排気温度の変化(低下)が検出され、
排気温度の変化(低下)が検出された排気温度センサ9
に対応した燃焼器2の失火が検知される。即ち、排気温
度センサ9により部分失火検知手段が構成されている。
【0012】また、図1、図3に示すように、ガスター
ビン3のタービン軸10には失火検知手段としての回転
数検知センサ11が設けられ、回転数検知センサ11に
よりタービン軸10の回転数の変化が検出される。ター
ビン軸10の回転数の変化(低下)によりガスタービン
装置1の燃焼器2の燃焼室内の失火を検知する。
【0013】図1に示すように、フレームアイ7、排気
温度センサ9及び回転数検知センサ11の検知情報は制
御手段としての制御装置12に入力され、制御装置12
では各種センサ類の情報に基づいて着火後における失火
状況が判断される。即ち、フレームアイ7により着火が
確認された後、フレームアイ7により火炎が生じていな
いと判断され、且つ、排気温度センサ9による部分失火
もしくは回転数検知センサ11による燃焼室内の失火が
検知されると、ガスタービン3に失火が生じていると判
断される。制御装置12で失火状況が判断されると、制
御装置12からは燃料供給系に燃料供給停止指令が出力
される。
【0014】図4に示すように、制御装置12には判定
手段13が備えられ、判定手段13には排気温度センサ
9及び回転数検知センサ11の情報及びフレームアイ7
の検知情報が入力される。また、制御装置12には失火
判定手段14が備えられ、失火判定手段14には判定手
段13からの失火状況信号及びフレームアイ7の検知情
報が入力される。失火判定手段14では、判定手段13
からの失火状況信号及びフレームアイ7の検知情報に基
づいて失火か否かが判定される。最終的に失火判定手段
14により失火が判定されると、燃料供給系に燃料供給
停止指令が出力される。
【0015】次に、判定手段13での排気温度センサ9
の検知情報による失火状況の判断について説明する。
【0016】排気温度センサ9の検知情報では、各燃焼
器2に対応した排気温度の低下状態が検出され、排気温
度の低下が検出された排気温度センサ9に対応した燃焼
器2の失火が検知される。即ち、判定手段13では、全
ての排気温度センサ9で検知される排気温度の平均値が
演算され、各排気温度センサ9の検知結果と演算された
平均値が比較される。
【0017】平均値に対する偏差が所定値(例えば90
℃)を越えて平均温度よりも低い値が検知された排気温
度センサ9が存在した場合、この排気温度センサ9に対
応した位相の燃焼器2に失火が生じていると判断して失
火が生じた燃焼器2が検知され、その情報が判定手段1
3から失火判定手段14に入力される。
【0018】従って、排気温度センサ9の検知情報によ
り、失火が生じた燃焼器2を個別に検知して失火を検出
することが可能となる。尚、偏差の演算を行なう場合、
着火直後は偏差がばらつくので、フレームアイ7で着火
が確認されてから所定時間経過するまでは偏差が生じて
も失火とは見なさない。
【0019】次に、回転数検知センサ11の検知情報に
よる失火状況の判断について説明する。回転数検知セン
サ11の検知情報では、タービン軸10の回転数の低下
状態により失火が検出される。つまり、起動状態では、
タービン軸10の回転数が一定以上低下することがない
ので、タービン軸10の回転数が一定以上低下した場合
に失火とみなすことができる。
【0020】図5に基づいてタービン軸10の回転数が
低下した場合における失火状況を具体的に説明する。図
5にはタービン軸10の回転数の経時変化の状況を示し
てある。回転数検知センサ11で検知されたタービン軸
10の回転数は判定手段13で記憶され、判定手段13
では記憶された実際の回転数に応じて失火検出回転数、
例えば、実際の回転数の約90%の回転数の失火検出回転
数が演算される。
【0021】図に実線で示すように、起動時にフレーム
アイ7の検知情報により着火が検知された後、タービン
軸10の回転数は定格回転になるまで一定状態で上昇し
ていく。そして、図に一点鎖線で示すように、実際の回
転数の約90%の回転数の失火検出回転数が演算され、失
火検出回転数はタービン軸10の回転数に追従するよう
に一定状態で上昇して設定される。
【0022】例えば、時間t1で失火が生じると、図に点
線で示すように、タービン軸10の回転数が低下しはじ
める(R点)。タービン軸10の回転数が低下すると、
低下しはじめた時点での失火検出回転数(Q点)と現在
のタービン軸10の回転数が比較され、タービン軸10
の回転数がα回転低下してQ点での失火検出回転数にな
った時点(時間t2:P点)で、タービン軸10の回転数
が一定以上低下したとされて失火とみなされ、その情報
が判定手段13から失火判定手段14に入力される。
【0023】従って、タービン軸10の回転数の検知情
報により、全ての燃焼器2が失火して燃焼器2の温度偏
差による失火検出ができなくなった場合でも、失火を検
出することができる。尚、タービン軸10の回転数を検
知して失火か否かの判定の出力は、燃料が供給されて着
火が確認されたことが前提条件となる。
【0024】上述した火炎検出装置では、判定手段13
により、排気温度センサ9の検知情報に基づいて燃焼器
2の失火が判定され、回転数検知センサ11の検知情報
に基づいて失火が判定され、判定手段13での失火情報
が失火判定手段14に入力されてフレームアイ7の情報
と共に失火判定手段14で最終的に失火が判定されるよ
うになっている。
【0025】このため、油燃料を用いて未燃の燃料ミス
トが存在し火炎の紫外線レベルが低下してフレームアイ
7による着火状態の検知が不十分になった場合でも、排
気温度の低下及びタービン軸10の回転数の低下により
失火を検出することが可能となる。しかも、排気温度セ
ンサ9や回転数検知センサ11を使用しているので既存
の検知信号を使用することができ、追加機器が不要であ
る。
【0026】次に、火炎検知手段の他の実施形態例を説
明する。
【0027】図6、図7に基づいて火炎検知手段の第2
実施形態例を説明する。第2実施形態例の火炎検知手段
は、排気温度センサ9の検知情報を用い、各排気温度セ
ンサ9で検知される排気温度を平均して平均排気温度の
上昇率により着火を判断するものである。図6には平均
排気温度の経時変化、図7には平均排気温度の変化率の
経時変化を示してある。
【0028】図6に実線で示すように、正常に着火され
ると平均排気温度は一定以上の変化率で上昇し、図6に
点線で示すように、失火が生じたり着火が不十分である
と平均排気温度は急激に低下する。このため、各排気温
度センサ9で検知される排気温度を平均してその変化率
を演算し、所定期間の間一定の変化率(上昇率)を保て
ば正常に着火したとみなすことができる。
【0029】図7に示すように、演算された平均排気温
度の変化率がプラス側の設定値(例えば10℃/sec)を越
えてから所定期間(例えば3秒)の間平均排気温度の変
化率が設定値を越えていれば正常な着火として着火検出
となる。即ち、例えば3秒間所定の上昇率に平均排気温
度が保たれていれば着火検出とする。
【0030】図8に基づいて火炎検知手段の第3実施形
態例を説明する。第3実施形態例の火炎検知手段は、排
気温度センサ9の検知情報を用い、各排気温度センサ9
で検知される排気温度を平均して平均排気温度の上昇幅
により着火を判断するものである。図8には平均排気温
度の経時変化を示してある。
【0031】正常に着火されると、着火直後における平
均排気温度の上昇幅は一定以上であるので、着火前の平
均排気温度の状態(例えば燃料投入時の平均排気温度)
を記憶しておき、そこから一定時間内に設定温度まで平
均排気温度が上昇した場合に正常に着火したとみなすこ
とができる。
【0032】即ち、図に示すように、燃料投入時の平均
排気温度Tを記憶し、平均排気温度TからT1℃(例えば
10℃)高い第1設定温度に平均排気温度が到達した後、
そこから一定時間内(例えば3秒以内)に第1設定温度
から更にT2℃高い第2設定温度まで平均排気温度が上昇
した場合に、正常な着火として着火検出とする。
【0033】次に、失火検知手段の他の実施形態例を説
明する。
【0034】図9に基づいて失火検知手段の第2実施形
態例を説明する。第2実施形態例の失火検知手段は、排
気温度センサ9の検知情報を用い、各排気温度センサ9
で検知される排気温度を平均して平均排気温度の低下率
により失火を判断するものである。図9には平均排気温
度の変化率の経時変化を示してある。
【0035】失火が生じると、平均排気温度は所定期間
の間一定以上の変化率で低下する。このため、各排気温
度センサ9で検知される排気温度を平均してその変化率
を演算し、所定期間の間一定以上の変化率で平均排気温
度が低下すれば失火とみなすことができる。
【0036】図に実線で示すように、正常に運転されて
いる場合は、演算された平均排気温度の変化率がプラス
側の設定値(例えば10℃/sec)とマイナス側の設定値
(例えば-10 ℃/sec)の間で推移する。図に点線で示す
ように、失火が生じた場合は、演算された平均排気温度
の変化率が低下しマイナス側の設定値よりも低下する。
平均排気温度の変化率がマイナス側の設定値よりも低下
してから所定期間(例えば1秒)の間平均排気温度の変
化率がマイナス側の設定値よりも低下していれば失火が
生じたとして失火検出とする。
【0037】失火検知手段の第3実施形態例を説明す
る。第3実施形態例の失火検知手段は、排気温度センサ
9の検知情報を用い、各排気温度センサ9で検知される
排気温度を平均して着火直後の平均排気温度により失火
を判断するものである。即ち、着火直後において平均排
気温度が着火時の平均排気温度を下回るのは失火を除い
てあり得ない。このため、着火時の平均排気温度を記憶
し、着火直後に平均排気温度が着火時の平均排気温度を
下回った場合、失火が生じたとして失火検出とする。
【0038】失火検知手段の第4実施形態例を説明す
る。第4実施形態例の失火検知手段は、排気温度センサ
9の検知情報を用い、各排気温度センサ9で検知される
排気温度を平均して平均排気温度の着火直後の上昇率に
より失火を判断するものである。着火時には、平均排気
温度は少なくとも5秒以上は所定の変化率(例えば10℃
/sec)で上昇する。このため、図6、図7で示した着火
検出の直後の2秒間で平均排気温度が所定の変化率(例
えば10℃/sec)で上昇しなくなった時に、失火または着
火不十分として失火検出とする。失火検知手段の第4実
施形態例は、着火検出を補うと共に短時間で失火検出が
可能となる。
【0039】失火検知手段の第5実施形態例を図10、
図11に基づいて説明する。第5実施形態例の失火検知
手段は、ガスタービン3の車室内の圧力を検出し、車室
内の圧力の状況により失火を判断するものである。即
ち、ガスタービン3の車室内の圧力は、燃料量と圧縮機
5の特性によって決まるので、燃料量と圧縮機5の特性
から求めた車室内の圧力と実際の圧力とを比較し、実際
の圧力が明らかに低下している場合には失火と判断する
ものである。図10には第5実施形態例の失火検知手段
のブロック構成、図11にはガスタービンの車室内圧力
の状況を示してある。
【0040】失火検知手段の第5実施形態例では、図1
0に示すように、圧縮機5の特性によりガスタービン3
の車室内の圧力を設定するために圧縮機5の出口の圧力
を演算する第1演算回路31が備えられ、第1演算回路
31にはタービン軸10の回転数信号、圧縮機5の入口
側の吸気用の可動翼開度信号、吸気温度信号及び抽気弁
閉信号が入力される。第1演算回路31では回転数信
号、可動翼開度信号、吸気温度信号及び抽気弁閉信号に
基づいて圧縮機5の出口の圧力が演算され、圧縮機5の
特性に応じた車室内の圧力が設定される。
【0041】一方、燃料量により決まるガスタービン3
の車室内の圧力を設定するための第2演算回路32が備
えられ、第2演算回路32には燃料制御信号が入力され
る。第2演算回路32では燃料制御信号に基づくガスタ
ービン3の車室内の圧力が演算され、燃料量に応じた車
室内の圧力が設定される。
【0042】第1演算回路31及び第2演算回路32で
設定された車室内の圧力は、圧力演算器33で加算され
て燃料量と圧縮機5の特性とから車室内の圧力が求めら
れるようになっている。即ち、図11に示すように、第
1演算回路31で設定された車室内の圧力X(図中点線
で示す)に、第2演算回路32で設定された車室内の圧
力Yを加算し、図中実線で示すガスタービン3の車室内
の圧力が設定される。
【0043】また、タービン軸10の回転数信号に基づ
いて失火検出のための車室内の圧力の低下幅(図11中
Z)が低下幅演算回路34で演算され、圧力演算器33
で求められた車室内の圧力から低下幅演算回路34で演
算された低下幅の圧力が減算され、失火検出圧力(図1
1中一点鎖線で示す)が設定される。失火検出圧力は、
圧力演算器33で求められた車室内の圧力に対し若干低
下した圧力(例えば車室内の圧力に対し20%低下した
圧力)に設定されている。失火検出圧力を車室内の圧力
に対し若干低下した圧力に設定したのは、例えば、車室
内の圧力の約80%の圧力であれば、着火していれば燃
料が不十分であっても着火状態が保たれる圧力、即ち、
着火状態最低圧力であるからである。
【0044】設定された失火検出圧力(図11中一点鎖
線で示す)は、比較器35で実際の車室圧力と比較さ
れ、実際の車室圧力が失火検出圧力を下回った場合、失
火による圧力低下が生じたとして失火検出とする。圧力
の変動により失火を検出することで、応答性よく失火検
出が可能となる。
【0045】失火検知手段の第6実施形態例を図12に
基づいて説明する。第6実施形態例の失火検知手段は、
着火が維持されるガスタービン3の燃料と空気の割合
(空燃比)を理論的に求め、実際の空燃比が理論的に求
めた空燃比の範囲を逸脱している場合に失火を判断する
ものである。図12には第6実施形態例の失火検知手段
のブロック構成を示してある。
【0046】失火検知手段の第6実施形態例では、図に
示すように、ガスタービン3の負荷等から空気量を求め
る空気量演算回路36が備えられ、空気量演算回路36
にはタービン軸10の回転数信号、燃焼器2の吸気温度
信号、圧縮機5の入口側の吸気用の可動翼開度信号、バ
イパス弁開度信号及び抽気弁閉信号が入力される。空気
量演算回路36では、タービン軸10の回転数信号、可
動翼開度信号、バイパス弁開度信号及び抽気弁閉信号に
応じた負荷に基づいて空気量が演算される。
【0047】一方、燃料量を演算する燃料量演算回路3
7には燃料制御信号が入力され、燃料量演算回路37で
は燃料制御信号に基づいて決定される吸気弁の開度に応
じて燃料量が演算される。空気量演算回路36で演算さ
れた空気量及び燃料量演算回路37で演算された燃料量
は空燃比設定回路38に入力され、空燃比設定回路38
で空燃比が演算される。
【0048】比較器39にはガスタービン3の運転状況
に応じて空燃比設定回路38で演算された空燃比が入力
されると共に、比較器39には理論的に求められる空燃
比の範囲が入力される。比較器39では演算された空燃
比と理論的に求められる空燃比の範囲とが比較され、演
算された空燃比が理論的に求められる空燃比の範囲から
外れている場合、着火状態が維持されていないとして失
火検出とする。
【0049】例えば、失火してガスタービン3の回転が
上がらない場合、空気量演算回路36で演算される空気
量が増加しないので、燃料量演算回路37で演算される
燃料量に対して燃料量が過多になり理論的に求められる
空燃比に対してオーバーリッチ状態になる。従って、理
論的に求められる空燃比の範囲から運転状況に応じて演
算される空燃比が逸脱しているか否かを判定すること
で、失火検出が可能となる。
【0050】失火検知手段の第7実施形態例を説明す
る。第7実施形態例の失火検知手段は、発電機21の状
況により失火を判断するものである。即ち、ガスタービ
ン3はタービン軸10に圧縮機5の負荷を有し、ガスタ
ービン3で得られた駆動力は圧縮器5と発電機21で使
われる。このため、発電中にガスタービン3が失火して
駆動力がなくなると、発電機21がモータリングとなっ
て大きな逆電力となる。この逆電力の割合を検出するこ
とで失火を判断するものである。
【0051】ガスタービン3が単機の場合、即ち、同軸
に蒸気タービンが備えられていない場合、発電機21の
出力を検出し、発電機21の出力が定格出力に対し所定
以上の逆電力(例えば-20 %以上)となった時にガスタ
ービン3の失火とみなし失火検出とする。
【0052】同軸に蒸気タービンが備えられたガスター
ビン3の場合、発電機21の出力はガスタービン3と蒸
気タービンとの出力の合計となる。このため、蒸気条件
により蒸気タービンの出力を演算し、発電機21の出力
から蒸気タービンの出力を差し引いてガスタービン3の
出力を求め、ガスタービン3の出力が定格出力に対し所
定以上下回った時(例えば-20 %以上)にガスタービン
3の失火とみなし失火検出とする。
【0053】従って、発電機21が逆電力になったか否
かを判定することにより、運転中のガスタービン3の失
火検出が可能となる。
【0054】
【発明の効果】本発明のガスタービンの火炎検出装置
は、タービン燃焼室内の火炎の有無を検知する火炎検知
手段と、タービン燃焼室内の失火状況を検知する失火検
知手段と、火炎検知手段の情報に基づいて着火を検出す
ると共に火炎検知手段及び失火検知手段の情報に基づい
て着火後の失火を検出する制御手段とからなるので、燃
料に拘らず着火及び失火の状況を正確に検出することが
可能となる。
【0055】また、本発明のガスタービンの火炎検出装
置は、タービン燃焼室内の火炎の有無を検知する火炎検
知手段と、タービン燃焼室内の失火状況を検知する失火
検知手段と、タービン燃焼室の燃焼器毎の失火状況を検
知する部分失火検知手段と、火炎検知手段の情報に基づ
いて着火を検出すると共に火炎検知手段及び失火検知手
段及び部分失火検知手段の情報に基づいて着火後の失火
の状況を検出する制御手段とからなるので、燃料に拘ら
ず燃焼器毎に着火及び失火の状況を正確に検出すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係る火炎検出装置を備
えたガスタービンの概略構成図。
【図2】燃焼器の状況を表す断面図。
【図3】各種検知手段の取り付き状況説明図。
【図4】着火及び失火を検出する制御手段のブロック構
成図。
【図5】タービン軸10の回転数の経時変化を表すタイ
ムチャート。
【図6】平均排気温度の経時変化を表すタイムチャー
ト。
【図7】平均排気温度の変化率の経時変化を表すタイム
チャート。
【図8】平均排気温度の経時変化を表すタイムチャー
ト。
【図9】平均排気温度の変化率の経時変化を表すタイム
チャート。
【図10】失火検知手段のブロック構成図。
【図11】ガスタービンの車室内圧力の経時変化を表す
タイムチャート。
【図12】失火検知手段のブロック構成図。
【符号の説明】
1 ガスタービン装置 2 燃焼器 3 ガスタービン 4 伝播管 5 圧縮機 6 覗き窓 7 フレームアイ 8 排気通路 9 排気温度センサ 10 タービン軸 11 回転数検知センサ 12 制御装置 13 判定手段 14 失火判定手段 21 発電機 31 第1演算回路 32 第2演算回路 33 圧力演算器 34 低下幅演算回路 35 比較器 36 空気量演算回路 37 燃料量演算回路 38 空燃比設定回路 39 比較器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービン燃焼室内の火炎の有無を検知す
    る火炎検知手段と、タービン燃焼室内の失火状況を検知
    する失火検知手段と、火炎検知手段の情報に基づいて着
    火を検出すると共に火炎検知手段及び失火検知手段の情
    報に基づいて着火後の失火を検出する制御手段とからな
    ることを特徴とするガスタービンの火炎検出装置。
  2. 【請求項2】 タービン燃焼室内の火炎の有無を検知す
    る火炎検知手段と、タービン燃焼室内の失火状況を検知
    する失火検知手段と、タービン燃焼室の燃焼器毎の失火
    状況を検知する部分失火検知手段と、火炎検知手段の情
    報に基づいて着火を検出すると共に火炎検知手段及び失
    火検知手段及び部分失火検知手段の情報に基づいて着火
    後の失火の状況を検出する制御手段とからなることを特
    徴とするガスタービンの火炎検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2において、火
    炎検知手段は、火炎の状況を紫外線によって認識する紫
    外線認識手段であることを特徴とするガスタービンの火
    炎検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1もしくは請求項2において、火
    炎検知手段は、タービン出口の温度に基づく温度の上昇
    状況により着火を検知する着火認識手段であり、失火検
    知手段はタービン出口の温度に基づく温度の低下状況に
    より失火を検知する失火認識手段であることを特徴とす
    るガスタービンの火炎検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1もしくは請求項2において、失
    火検知手段は、タービン回転数の低下状況により失火を
    検知する失火認識手段であることを特徴とするガスター
    ビンの火炎検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1もしくは請求項2において、失
    火検知手段は、タービン車室内の圧力の低下状況により
    失火を検知する失火認識手段であることを特徴とするガ
    スタービンの火炎検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1もしくは請求項2において、失
    火検知手段は、ター車室燃焼室に導入される混合気の空
    燃比の異常により失火を検知する失火認識手段であるこ
    とを特徴とするガスタービンの火炎検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項1もしくは請求項2において、失
    火検知手段は、タービンで運転される発電機の出力が逆
    電力となった際に失火を検知する失火認識手段であるこ
    とを特徴とするガスタービンの火炎検出装置。
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