JP2001030980A - 貨物船の荷役装置 - Google Patents

貨物船の荷役装置

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JP2001030980A
JP2001030980A JP11208351A JP20835199A JP2001030980A JP 2001030980 A JP2001030980 A JP 2001030980A JP 11208351 A JP11208351 A JP 11208351A JP 20835199 A JP20835199 A JP 20835199A JP 2001030980 A JP2001030980 A JP 2001030980A
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cargo
cargo hold
ship
powder
traveling body
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JP11208351A
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Hiroyasu Yoshida
泰康 吉田
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YOSHIDA ZOSEN KOGYO KK
Sumikin Transport Service Co Ltd
Sanyo Kaiun KK
Original Assignee
YOSHIDA ZOSEN KOGYO KK
Sumikin Transport Service Co Ltd
Sanyo Kaiun KK
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    • B63B25/00Load-accommodating arrangements, e.g. stowing, trimming; Vessels characterised thereby
    • B63B25/02Load-accommodating arrangements, e.g. stowing, trimming; Vessels characterised thereby for bulk goods
    • B63B25/04Load-accommodating arrangements, e.g. stowing, trimming; Vessels characterised thereby for bulk goods solid

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貨物艙の底床を平らにすることができて、船
の容積効率の向上を図れるとともに、粉粒物以外の貨物
の積載を可能とすることもできる、貨物船の荷役装置を
提供すること。 【解決手段】 貨物船1の荷役装置は、貨物艙7内に船
首尾方向へ走行自在な走行体13が設けられるととも
に、この走行体13には、貨物艙7内の内底板4近傍に
開口する吸込口と、内底板上の粉粒物を前記吸込口に向
かってかき寄せるかき寄せ手段22とが設けられてお
り、貨物艙外には、前記吸込口及びこれに接続された吸
引ダクト28,29を介して粉粒物を吸引する吸引手段
40,42と、この吸引手段により吸引された粉粒物を
捕集する捕集手段38,41と、この捕集手段により捕
集された粉粒物を船外へ搬出する搬出手段59とが設け
られているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は貨物船の荷役装置に
係り、特に貨物艙内にバラ積みされるセメント,炭酸カ
ルシウム,フライアッシュ,石膏等の粉粒物の荷役を行
う装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の粉粒物をバラ積みして運
搬する貨物船の荷役装置としては、貨物艙の中心部を全
長にわたってホッパ状とし、その下方に全長にわたって
コンベヤを敷設したものがある。こうしたものでは、荷
揚げ時には貨物艙内の粉粒物をコンベヤ上に自然落下さ
せて、当該コンベヤにより貨物艙の前方又は後方まで搬
送し、そこに設けられたバケットエレベータ又は垂直コ
ンベヤ等により船上に搬送したのち、傾斜シュート等に
より船外へ搬出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の荷役装置にあっては、ホッパ部及びコンベヤを設け
ることで貨物艙の容積が制限されるため、船の容積効率
が悪くなるという欠点があった。また、貨物艙の底床が
平らではなく、その中心部が艙内全長にわたり突出して
いるため、長尺物やコンテナ等の貨物の積載が不可能で
あった。したがって、粉粒物専用の貨物船とせざるを得
なかったので、船を効率よく運用することが難しいとい
う問題点もあった。
【0004】本発明は以上のような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、貨物艙の底床を平らにすることがで
きて、船の容積効率の向上を図れるとともに、粉粒物以
外の貨物の積載を可能とすることもできる、貨物船の荷
役装置の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る貨物船の荷役装置は、貨物艙内に船首
尾方向へ走行自在な走行体が設けられるとともに、この
走行体には、貨物艙の底床近傍に開口する吸込口と、貨
物艙底床上の粉粒物を吸込口に向かってかき寄せるかき
寄せ手段とが設けられており、貨物艙外には、前記吸込
口及びこれに接続された吸引ダクトを介して粉粒物を吸
引する吸引手段と、この吸引手段により吸引された粉粒
物を捕集する捕集手段と、この捕集手段により捕集され
た粉粒物を船外へ搬出する搬出手段とが設けられている
ものである。
【0006】また、前記構成において、かき寄せ手段
が、走行体の下端部に枢支された複数の鎖車に掛け回さ
れた無端鎖と、この無端鎖に適宜間隔で取り付けられた
複数のスクレーパとから構成されているものである。
【0007】また、前記構成において、搬出手段が、捕
集手段からの粉粒物を受け入れる圧力タンクと、この圧
力タンクに接続された排出管とを備え、圧縮空気の供給
により圧力タンク内の粉粒物を排出管を通じて船外に圧
送するように構成されており、さらに、船外から供給さ
れる粉粒物を圧力タンクへ投入するための投入口と、圧
力タンクから排出管内に圧送された粉粒物を貨物艙に投
入しうるように排出管と貨物艙とを接続して設けられた
荷積み用配管とを備えているものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図中、符号1は本発明の一実施形
態に係る荷役装置を備えた貨物船を示している。この貨
物船1は二重底構造及び二重船殻構造を有する二層甲板
船であって、2は上甲板、3は第二甲板(乾舷甲板)、
4は内底板、5は船側外板、6は船底外板である。ま
た、7は船首尾方向に延在する平面視矩形状の貨物艙で
あり、この貨物艙7は上面がハッチ口8として開口する
とともに、貨物艙7の左右の側壁9は、図4に示すよう
に、その下部が内向きに僅かに傾斜している。
【0009】上甲板2上には、ハッチ口8の開口縁に沿
うコーミング10が設けられ、さらに、コーミング10
上面に敷設された左右一対のレール11に沿って走行
し、ハッチ口8を開閉可能に閉塞するハッチカバー12
が設けられている。なお、ハッチカバー12については
一般的な貨物船と同様の公知の構造が採用されているの
で、図4以外の図における図示及び詳細な説明は省略す
る。
【0010】貨物艙7内には走行体13が設けられてい
る。走行体13は、貨物艙7を船幅方向に仕切るような
状態に設けられた縦板部14と、この縦板部14の下端
に連設された横板部15とから、側面視略L字状に形成
されている。縦板部14は、その左右の側縁部が貨物艙
7の側壁9に若干の隙間を隔てて臨むような大きさ及び
形状に形成されている。そして、走行体13は、縦板部
14上端に枢支された支軸16の両端に設けられた車輪
17を、コーミング10上面に前記レール11の内側に
沿って敷設されたレール18上に載せた状態で、船首尾
方向に走行自在に支持されるとともに、図示を省略した
駆動機構により、貨物艙7の前端壁近傍から後端壁近傍
まで、そのほぼ全長にわたって往復走行させられるよう
に構成されている。なお、駆動機構としては特に限定さ
れないが、例えば、貨物艙7の前端側と後端側とにそれ
ぞれ配設された駆動ウインチ装置間にロープを掛け渡す
とともに、このロープの一箇所を走行体13に固定し、
前記駆動ウインチ装置によりロープを牽引して走行体1
3を走行移動させるようなものが考えられる。また、走
行体13に取り付けたモータで支軸16を回転駆動する
ことにより走行体13を自走させるような構成も考えら
れる。
【0011】19は走行体13の安定を図るために横板
部15に設けられて内底板4上を転動する補助車輪、2
0は補強のために横板部15と縦板部14とを斜めに連
結して設けられた連結杆、21は内底板4(すなわち貨
物艙7の底床)近傍に下向きに開口するように横板部1
5に形成された吸込口、22は吸込口21の両側にそれ
ぞれ配設された、船幅方向に延在するかき寄せ手段であ
る。主に図6に示すように、各かき寄せ手段22は、横
板部15の下方に枢支された一対の鎖車23,24に掛
け回された無端鎖25と、この無端鎖25に適宜間隔で
取り付けられた矩形板状の複数のスクレーパ26とを有
している。そして、走行体13に取り付けられた電動又
は油圧式の駆動モータ27で一方の鎖車23を回転させ
て無端鎖25を図6の矢印方向に循環移動させることに
より、内底板4上の粉粒物をスクレーパ26で押動し
て、吸込口21に向かう船幅方向にかき寄せるように構
成されている。
【0012】また、走行体13には、下端が吸込口21
に接続された吸引ダクト28が設けられている。図4に
示すように吸引ダクト28は、上部が横向きとなるよう
に湾曲し、その上側の端部が、左舷側のコーミング10
内に全長にわたって配設された吸引ダクト29に接続さ
れている。
【0013】ここで、走行体13側の吸引ダクト28と
船体側の吸引ダクト29との接続部の構造を図7を参照
しつつ説明する。吸引ダクト29は、貨物艙7に臨む側
面が開口するとともに、この開口部を隔てて対向する上
下一対の凹溝31,32を有する断面略コ字状のダクト
本体30と、このダクト本体30の前記開口部を略気密
状に閉塞するシャッタ体33とから構成されており、シ
ャッタ体33は、縦長形状の多数の板部材34を、適宜
な連結構造(図示省略)を介して相互に揺動可能に連結
することにより、横方向に屈曲自在に構成されている。
こうしたシャッタ体33が、その上下の側縁部を凹溝3
1,32に嵌め込んだ状態で、ダクト本体30の長手方
向に摺動自在に設けられている。そして、吸引ダクト2
8の端部は、前記シャッタ体33の中間部に挟み込まれ
たような状態で、ダクト本体30の前記開口部に摺動自
在に挿嵌されている。以上により、走行体13が船首尾
方向に走行した場合には、吸引ダクト28の端部とシャ
ッタ体33とが同方向に一体的に移動して、ダクト本体
30の前記開口部は常に略気密状に閉塞されるように構
成されている。なお、走行体13がどの位置にある場合
もダクト本体30の開口部を全長にわたって閉塞できる
ように、シャッタ体33は船首尾方向に充分な長さを有
しており、走行体13の位置に応じ、シャッタ体33の
余った部分は吸引ダクト29の両端部に設けられた円筒
状のシャッタ体収容部35,36にロール巻き状態で収
容されるようになっている(図1,図2,図3参照)。
【0014】吸引ダクト29の船首側の端部には、接続
ダクト37を介して複数のサイクロン38(捕集手段)
が並列に接続されている。以下、貨物艙7外に設けられ
た構成を主に図8を参照しつつ説明すると、各サイクロ
ン38の空気吸引口には吸引ダクト39が接続されると
ともに、この吸引ダクト39は途中で二方に分岐し、一
方にはブロワ40(吸引手段)が、他方にはバグフィル
タ41(捕集手段)を介してブロワ42(吸引手段)
が、それぞれ接続されている。ブロワ40の空気吐出口
は貨物艙7に連通し、一方、ブロワ42の空気吐出口は
消音器43及び放出管44を介して大気と連通してい
る。
【0015】各サイクロン38及びバグフィルタ41の
捕集物排出口は正逆転可能なスクリューコンベヤ45に
接続され、このスクリューコンベヤ45の両端には、そ
れぞれ開閉弁46a,46bを介して圧力タンク47
a,47bが接続されている。これらの圧力タンクの下
端の排出口にはそれぞれ排出管48a,48bが接続さ
れるとともに、これらの排出管は切替弁49を介して1
本の排出管48に接続され、排出管48の先端には輸送
管を接続するためのジョイント部50が設けられてい
る。
【0016】51は貨物船の主機関(図示省略)により
回転駆動される圧縮機であり、この圧縮機51の空気吐
出口は空気タンク52に接続され、さらに空気タンク5
2からの配管53a,53bは、それぞれ開閉弁56
a,56bを介して圧力タンク47a,47bの上部に
接続されている。また、配管53aからは配管54a,
55aが、配管53bからは配管54b,55bが、そ
れぞれ分岐している。配管54a,54bはそれぞれ開
閉弁57a,57bを介して圧力タンク47a,47b
の下部に接続されており、配管55a,55bはそれぞ
れ開閉弁58a,58bを介して排出管48a,48b
に接続されている。このような圧力タンク47a,47
b及びそれに付帯する機器類により、粉粒物を圧送して
船外へ搬出する搬出手段59が構成されている。
【0017】60は前記スクリューコンベヤ45に接続
された荷受タンクであり、この荷受タンク60の上端が
荷積み時における粉粒物の投入口61となっている。ま
た、前記排出管48の途中には切替弁62が設けられる
とともに、この切替弁62に一端側を接続された荷積み
用配管(主管)63が設けられている。荷積み用配管6
3は左舷側のコーミング10の内方に、そのほぼ全長に
わたって配設されている(図3,図4参照)。64は前
記荷積み用配管63から分岐して貨物艙7に連通する複
数の荷積み用配管(枝管)であり、各荷積み用配管64
は船首尾方向に適宜間隔をおいて配設されるとともに、
それぞれに開閉弁65が介装されている。このように、
排出管48と貨物艙7とが荷積み用配管63,64を介
して連通するとともに、その連通状態は切替弁62及び
/又は開閉弁65により遮断できるように構成されてい
る。
【0018】次いで、この荷役装置の動作を説明する。
港湾等に設けられた陸上設備から供給されるセメント,
フライアッシュ等の粉粒物を貨物船1に荷積みする場合
は、予めハッチ口8をハッチカバー12で閉塞するとと
もに、切替弁62は排出管48と荷積み用配管63とが
連通する状態に切り替えておく。また、走行体13は最
も船首寄りの位置(図1に示した位置)に移動してお
く。そして、陸上設備の荷積み用蛇腹シュート等を投入
口61に接続し、この蛇腹シュート等から供給される粉
粒物を、荷受タンク60及びスクリューコンベヤ45を
通じて一方の圧力タンク47aに投入してゆく。圧力タ
ンク47a内に所定量の粉粒物が収容されたら、開閉弁
46bを開きスクリューコンベヤ45を逆転させて、投
入口61からの粉粒物を他方の圧力タンク47bへ投入
する状態に切り替えるとともに、開閉弁46aを閉じて
圧力タンク47aから貨物艙7への粉粒物の圧送を開始
する。
【0019】ここでは、切替弁49を排出管48aと排
出管48とが連通するように切り替えた状態で、開閉弁
56a,57a,58aを適宜に開閉して、空気タンク
52に貯留されている圧縮空気を圧力タンク47a及び
排出管48aに導入することにより、粉粒物を流動状態
として圧力タンク47aから排出管48a内へ押し出
す。そして、この粉粒物を圧縮空気の力で圧送し、排出
管48,切替弁62,荷積み用配管63,及び荷積み用
配管64を通じて貨物艙7内に投入してゆく。この際、
複数の荷積み用配管64の各開閉弁65を選択的に開閉
することにより、貨物艙7の長手方向の一部分に粉粒物
を積載したり、貨物艙7の全長にわたって均等に粉粒物
を積載したりする操作を行うことが可能である。
【0020】圧力タンク47a内の粉粒物がほぼ全部排
出されると、開閉弁56a,57a,58aを全て閉じ
たのち、開閉弁46aを開きスクリューコンベヤ45を
正転に切り替えて、粉粒物の圧力タンク47aへの投入
を再開すると同時に、開閉弁46bを閉じ切替弁49を
排出管48bと排出管48とが連通する向きに切り替え
て、圧力タンク47bから貨物艙7への粉粒物の圧送を
開始する。この場合も前記と同様に開閉弁56b,57
b,58bを適宜に開閉して空気タンク52内の圧縮空
気を圧力タンク47b及び排出管48bに導入すること
により、粉粒物を流動状態として圧送し、排出管48,
切替弁62,荷積み用配管63,及び荷積み用配管64
を通じて貨物艙7内に投入してゆく。なお、この実施形
態においては、圧力タンク47a,47bや排出管48
a,48b及びこれらに付帯する開閉弁等からなる、粉
粒物の圧送に係る構成は、公知の空気コンベヤと同様で
あるので、その構成及び動作についての詳細な説明は省
略する。
【0021】以上のように、2基の圧力タンク47a,
47bで粉粒物の受入れと圧送とを交互に行うことによ
り、ハッチカバー12を閉じたまま粉粒物の荷積みを極
めて効率よく行うことができ、貨物艙7に図1のような
状態に粉粒物70をバラ積みすることができる。なお、
走行体13は、横隔壁のような状態で貨物艙7を仕切っ
ており、走行体13と貨物艙7の左右の側壁9との隙間
は僅かなので、バラ積みされた粉粒物70が前記隙間か
ら大量に走行体13の背後側(船首側)に回り込むよう
なことはない。
【0022】次いで、荷揚げをする場合の動作について
説明する。この場合は、予め切替弁62を、排出管48
と荷積み用配管63との連通が遮断されるとともに、排
出管48の切替弁49側とジョイント部50側とが連通
する状態に切り替えておく。また、ジョイント部50と
荷揚げ用の陸上サイロ等とを輸送管(図示省略)で接続
しておく。そして、図1の状態からハッチカバー12を
閉じたままブロワ40,42を運転し、生じる負圧によ
り走行体13の吸込口21から粉粒物70を吸引する。
吸引された粉粒物は、吸引ダクト28,29及び接続ダ
クト37を通じてサイクロン38に捕集される。サイク
ロン38で粉粒物を除かれた空気は吸引ダクト39に入
り、その大部分はブロワ40から貨物艙7内に戻される
が、一部はバグフィルタ41側に流れ、僅かに混入して
いる微細な粉粒物をバグフィルタ41で捕集・除去され
たのち、ブロワ42及び消音器43を経て放出管44か
ら大気中に放出される。これにより、貨物艙7内は適度
な負圧に保持され、粉粒物の貨物艙7からの漏出が防止
される。
【0023】サイクロン38及びバグフィルタ41で捕
集された粉粒物は、スクリューコンベヤ45を介して圧
力タンク47a,47bに投入される。ここでは、荷積
み時と同様に、スクリューコンベヤ45を正転又は逆転
させて、圧力タンク47a,47bに交互に粉粒物を投
入するとともに、投入された粉粒物の排出・圧送を交互
に行う。この圧送における各開閉弁の開閉のしかた等は
前記した荷積み時と同様であるので、説明を省略する。
空気タンク52からの圧縮空気の力により圧送される粉
粒物は、切替弁49,排出管48,ジョイント部50,
及び輸送管を通じて船外に搬出され、陸上サイロ等に投
入される。
【0024】そして、吸込口21近傍の粉粒物が少なく
なると、ブロワ40,42による吸引を続行しながら、
各かき寄せ手段22の駆動モータ27による無端鎖25
の循環駆動を開始し、同時に前記駆動機構による走行体
13の走行駆動を開始する。これにより、走行体13は
貨物艙7の左右両側部にある粉粒物を各かき寄せ手段2
2のスクレーパ26で中央に集めて吸引口21から吸引
しつつ船尾側に向かって走行することになり、図5に示
すように貨物艙7内の粉粒物70は、船首側から船尾側
に向かって徐々に切り崩されながら、サイクロン38に
送られて捕集され、順次船外へ搬出されてゆく。そし
て、走行体13が貨物艙7の船尾側の端部まで走行した
時点で、貨物艙7内にバラ積みされていた全ての粉粒物
が荷揚げされる。このように、2基の圧力タンク47
a,47bにより、吸引口21から吸引した粉粒物の受
入れと船外への圧送とを交互に行うことにより、ハッチ
カバー12を閉じたまま粉粒物の荷揚げを極めて効率よ
く行うことができる。
【0025】以上に説明した本実施形態の荷役装置にあ
っては、以下のような効果が奏される。すなわち、荷揚
げの際には走行体13が、貨物艙7内の内底板4上の粉
粒物をかき寄せ手段22で船幅方向に吸込口21に向か
ってかき寄せ、吸込口21から吸い込みつつ船首尾方向
に走行することにより、貨物艙7内の全ての粉粒物を容
易かつ確実に吸引して船外へ搬出することができるの
で、従来の粉粒物用の貨物船のように貨物艙の下部をホ
ッパ状にしたり、貨物艙の下方に荷揚げ用のコンベヤを
敷設したりする必要がない。よって、貨物艙7の底床
(内底板4)を平らな形状として、船の容積効率を良く
することが可能となる。また、貨物艙7の底床を平らに
することで、粉粒物以外の貨物(石炭,石灰石等の固形
物やコンテナ,一般貨物等)も搭載可能とできる。よっ
て、例えば往路は粉粒物を運搬し復路は固形物を運搬す
るというようにして、貨物船の運用効率を向上させるこ
とも可能となる。
【0026】また、従来の粉粒物用の貨物船には、上甲
板上に荷積み用の傾斜シュート,スクリューコンベヤ等
の荷役装置が設けられているものもあったが、本実施形
態にあっては、荷積みの際には船外から供給された粉粒
物を荷揚げ用に設けられている圧力タンク47a,47
b等の機器を利用して圧送することにより貨物艙7に投
入することができるので、前記従来の荷積み用の荷役装
置は不要となる。そして、これにより荷役装置の簡略化
と低価格化が図れる。
【0027】なお、本発明に係る荷役装置が以上の実施
形態に限定されないことは言うまでもなく、例えば前記
では貨物艙7にハッチ開口8を有する貨物船1を示した
が、ハッチ開口を有しておらず、貨物艙の上面が常に閉
塞した粉粒物専用の貨物船にも本発明の荷役装置は適用
可能である。(この場合でも、容積効率を良くできると
いう効果は奏される。)また、前記では内底板4により
貨物艙7の底床が構成されたものを示したが、貨物艙の
底床が内定板4の上方に別個に設けられた貨物船にも本
発明の荷役装置は適用可能である。さらに、本発明の荷
役装置を備えた貨物船に、固形物その他の貨物用のクレ
ーン,デリック等の荷役装置を併設することも考えられ
る。
【0028】また、前記ではかき寄せ手段22が粉粒物
を船幅方向にかき寄せたが、吸込口に向かってかき寄せ
ていれば、かき寄せ手段のかき寄せ方向は船幅方向に対
して傾斜していても構わない。さらに、かき寄せ手段の
構成も前記に限定されない。ただし、無端鎖25及びス
クレーパ26を備えた前記かき寄せ手段22は、例えば
水平軸心回りに回転するスクリューを用いたようなもの
に比べて効率よく粉粒物をかき寄せることができるの
で、こうした構成のかき寄せ手段22を用いるのがより
好ましい。
【0029】また、走行体13側の吸引ダクト28と船
体側の吸引ダクト29との接続部の構造も、走行体の船
首尾方向への走行を許容し、かつ、当該接続部を略気密
状に保持できれば、前記と異なる構造であっても構わな
い。さらにまた、粉粒物の船外への搬出手段がコンベヤ
や傾斜シュート等を用いたものであっても構わない。
【0030】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る貨
物船の荷役装置によれば、荷揚げの際には走行体が、貨
物艙底床上の粉粒物をかき寄せ手段で吸込口に向かって
かき寄せ、吸込口から吸い込みつつ船首尾方向に走行す
ることにより、貨物艙内の全ての粉粒物を容易に吸引し
て船外へ搬出することができる。よって、従来の粉粒物
用の貨物船のように貨物艙の下部をホッパ状にしたり、
貨物艙の下方に荷揚げ用のコンベヤを敷設したりする必
要がなく、貨物艙の底床を平らな形状として、船の容積
効率を良くすることが可能となる。また、貨物艙の底床
を平らにすることで、粉粒物以外の貨物も搭載可能とで
き、これにより貨物船の運用効率を向上させることも可
能となる。
【0031】また、かき寄せ手段が、走行体の下端部に
枢支された複数の鎖車に掛け回された無端鎖と、この無
端鎖に適宜間隔で取り付けられた複数のスクレーパとか
ら構成されているものでは、粉粒物のかき寄せを効率よ
く行うことができる。
【0032】また、荷積みの際には船外から投入口に供
給された粉粒物を荷揚げ用に設けられている圧力タンク
や排出管等の機器を利用して圧送することにより貨物艙
に投入できるので、従来の粉粒物用の貨物船に設けられ
ていたような荷積み用の傾斜シュート,スクリューコン
ベヤ等が不要となり、荷役装置の簡略化及び低価格化が
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る荷役装置を備えた貨
物船の一部を破断して示した概略側面図である。
【図2】一部を破断して示した貨物船の要部拡大概略側
面図である。
【図3】図2に示した部分の概略平面図である。
【図4】図3のA−A線における拡大断面図である。
【図5】図4のB−B線における拡大断面図である。
【図6】図4のC−C線における拡大断面図である。
【図7】吸引ダクト相互の接続部の構造を説明するため
の概略斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る荷役装置の全体構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 貨物船 4 内底板(貨物艙の底床) 7 貨物艙 13 走行体 21 吸込口 22 かき寄せ手段 23,24 鎖車 25 無端鎖 26 スクレーパ 28,29,39 吸引ダクト 38 サイクロン(捕集手段) 40,42 ブロワ(吸引手段) 41 バグフィルタ(捕集手段) 47a,47b 圧力タンク 48,48a,48b 排出管 59 搬出手段 61 投入口 63,64 荷積み用配管 70 粉粒物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貨物艙内に船首尾方向へ走行自在な走行
    体が設けられるとともに、この走行体には、貨物艙の底
    床近傍に開口する吸込口と、貨物艙底床上の粉粒物を吸
    込口に向かってかき寄せるかき寄せ手段とが設けられて
    おり、貨物艙外には、前記吸込口及びこれに接続された
    吸引ダクトを介して粉粒物を吸引する吸引手段と、この
    吸引手段により吸引された粉粒物を捕集する捕集手段
    と、この捕集手段により捕集された粉粒物を船外へ搬出
    する搬出手段とが設けられていることを特徴とする貨物
    船の荷役装置。
  2. 【請求項2】 かき寄せ手段が、走行体の下端部に枢支
    された複数の鎖車に掛け回された無端鎖と、この無端鎖
    に適宜間隔で取り付けられた複数のスクレーパとから構
    成されている請求項1に記載の貨物船の荷役装置。
  3. 【請求項3】 搬出手段が、捕集手段からの粉粒物を受
    け入れる圧力タンクと、この圧力タンクに接続された排
    出管とを備え、圧縮空気の供給により圧力タンク内の粉
    粒物を排出管を通じて船外に圧送するように構成されて
    おり、 さらに、船外から供給される粉粒物を圧力タンクへ投入
    するための投入口と、圧力タンクから排出管内に圧送さ
    れた粉粒物を貨物艙に投入しうるように排出管と貨物艙
    とを接続して設けられた荷積み用配管とを備えている請
    求項1又は2に記載の貨物船の荷役装置。
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